JP3371461B2 - Ii型ポリリン酸アンモニウムの製造方法 - Google Patents

Ii型ポリリン酸アンモニウムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、II型ポリリン酸アン
モニウムの製造方法に関する。更に詳しくはリン酸アン
モニウムを原料として効率よく短時間で平滑な粒子表面
を持ったII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリリン酸アンモニウムは、近年合成樹
脂に添加される難燃剤として注目を浴びている。また、
ポリリン酸アンモニウムにはいくつかの結晶型が存在
し、そのなかでもI型ポリリン酸アンモニウムはリン酸
アンモニウムと尿素から比較的簡単に合成できる。しか
しながら、このI型の結晶型を有するポリリン酸アンモ
ニウムは多孔質で、いびつな表面状態をした粒子であ
り、水溶性が高く合成樹脂に添加した場合に高温高湿な
環境下では該ポリリン酸アンモニウムの溶解、加水分解
に起因して合成樹脂表面にブリードが生じ、合成樹脂の
表面電気抵抗値を大幅に低下させるという欠点がある。
【0003】II型ポリリン酸アンモニウムは、極めて
平滑な粒子表面を持った難水溶性物質であり、既に合成
樹脂の難燃剤として提供されている。かかるII型ポリ
リン酸アンモニウムは従来、五酸化リンを原料として製
造されている。しかしながら、五酸化リンは著しい潮解
性を示すと共に反応性が強いため生体への影響が懸念さ
れるなど取扱いには特に注意を要する。さらに、この五
酸化リンはリン鉱石の高温還元による乾式法によって得
られた黄リンから製造されが、この高温還元には多量の
エネルギー消費と多量の廃棄物が副生する等、工業的な
問題を抱えている。I型ポリリン酸アンモニウムの原料
として用いられているリン酸アンモニウムは安全性、作
業性に優れ、しかもリン酸アンモニウムは湿式法によっ
て得られたものを精製して使用することが出来るため工
業的には極めて好ましい原料といえる。従って、II型
ポリリン酸アンモニウムの製造においてもこのリン酸ア
ンモニウムを原料とする効率的な製造方法の開発が強く
求められているのが実状である。
【0004】従来、II型ポリリン酸アンモニウムの製
造方法として、リン酸アンモニウムと尿素から得られた
I型ポリリン酸アンモニウムを加熱によりII型に転換
させる試みが既になされており、シー、ワイ、シェン
(C.Y.Shen)らによってジャーナル オブ ア
メリカン ケミカル ソサイアテイ(Jounal o
fAmerican Chemical Societ
y)91巻 62頁(1969年)に報告されている。
該報文では、等モルのリン酸アンモニウムと尿素から得
られたI型ポリリン酸アンモニウムを300℃の密閉容
器中で60時間加熱することによってII型ポリリン酸
アンモニウムが得られるとされている。しかしながら、
該報文に記載の製造方法は製造条件、効率とも実用性に
はほど遠いものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、作業性、
安全性に優れたリン酸アンモニウムを原料に用いて、効
率よく短時間にII型ポリリン酸アンモニウムを得るべ
く鋭意研究した。その結果、リン酸アンモニウムと尿素
を原料として加熱縮合したI型ポリリン酸アンモニウム
もしくは非晶質ポリリン酸アンモニウムまたはこれらの
混合物にアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互に
与えながら加熱処理を行い、その後アンモニア雰囲気下
でアンモニア熟成することにより、平滑な粒子表面を持
ったII型の結晶型を有するポリリン酸アンモニウムが
得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
完成した。以上の記述から明らかなように、本発明の目
的は、リン酸アンモニウムを原料として効率よく短時間
に粒子表面が平滑なII型ポリリン酸アンモニウムを製
造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 1)リン酸アンモニウムと尿素とを加熱縮合し、次いで
アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互に与えなが
ら加熱処理を行い、その後アンモニア雰囲気下でアンモ
ニア熟成することを特徴とするII型ポリリン酸アンモ
ニウムの製造方法。 2)アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気との繰り返しが
1回以上である前記第1項記載のII型ポリリン酸アン
モニウムの製造方法。 3)アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア濃度が0.
05〜10容積%であり、水分濃度が1〜30容積%あ
る前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製
造方法。 4)加熱処理温度が250℃以上320℃以下であり、
アンモニア熟成温度が200℃以下である前記第1項記
載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
【0007】本発明で用いる原料のリン酸アンモニウム
及び尿素は特に限定されるものではなく、市販品をその
まま使用することができる。
【0008】本発明のII型ポリリン酸アンモニウムの
製造方法を詳述すると、まずリン酸アンモニウムと尿素
を混合し、これを200〜300℃の電気炉で1〜2時
間焼成し、塊状のポリリン酸アンモニウムを得る。この
ポリリン酸アンモニウムのX線回折ピークはJCPDS
カード22−61にほぼ一致し、このポリリン酸アンモ
ニウムは本発明のII型ポリリン酸アンモニウムではな
くI型もしくはI型と非晶質のポリリン酸アンモニウム
の混合物である。リン酸アンモニウムに対する尿素の混
合モル比が1より小さいときには電気炉で焼成して得ら
れる塊には非晶質のポリリン酸アンモニウムが多く含ま
れるている。ここで得られた塊状のポワリン酸アンモニ
ウムを粉砕し、該粉砕品を半密閉管にいれ円筒型電気炉
内で250〜320℃の範囲で加熱処理を行う。この加
熱処理をおこなう際、管内に、アンモニア濃度が0.0
5〜10容積%であり、水分濃度が1〜30容積%であ
るアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互に繰り返
し流す。その繰り返し回数は1回以上必要であり、アン
モニア含有湿潤空気と乾燥空気の1サイクルの通風時間
の比は1:2程度が好ましい。最後にアンモニアガスを
流しながら200℃以下、好ましくは150℃以下の温
度でポリリン酸アンモニウムのアンモニア熟成を行う。
以上の操作で本発明のII型ポリリン酸アンモニウムが
得られる。II型の結晶型を有していることは、X線回
折ピークがJCPDSカードの22−62に一致してい
ることより確認される。
【0009】本発明の製造方法によれば、リン酸アンモ
ニウムと尿素を原料として得られたI型ポリリン酸アン
モニウムもしくは該I型ポリリン酸アンモニウムと非晶
質ポリリン酸アンモニウムの混合物はアンモニア含有湿
潤空気と乾燥空気を交互に繰り返し流すことによって徐
々にII型ポリリン酸アンモニウムに変化する。即ち本
発明の方法によってポリリン酸アンモニウムの結晶型は
1型もしくはI型と非晶質の混合物からII型に転換す
ることとなる。
【0010】この転換については、以下のような作用で
あると推測される。I型ポリリン酸アンモニウムは、乾
燥空気中でアンモニアの一部が脱離することによって融
点が下がり部分的に溶融する。そのような状態のところ
へ湿潤アンモニアを流すことによりポリリン酸中のヒド
ロキシル基が部分的に中和され、アンモニウム塩になる
と共に結晶構造が再構築されII型ポリリン酸アンモニ
ウムが形成される。II型ポリリン酸アンモニウムの形
成には雰囲気中の水分が重要な働きをしていると考えら
れる。このサイクルが繰り返されることによってII型
ポリリン酸アンモニウムが形成される。本発明で、I型
の結晶型またはI型ポリリン酸アンモニウムとはX線回
折ピークがJCPDSカードの22−61に一致するも
ののことをいい、非晶質とは結晶型を持たない、即ちX
線回折ピークが現れないポリリン酸アンモニウムをい
い、II型の結晶型またはII型ポリリン酸アンモニウ
ムとはX線回折ピークがJCPDSカードの22−62
に一致するものをいう。
【0011】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に実
施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
【0012】実施例1 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し磁性皿にとる。
その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼成
し、得られた塊を粉砕した。得られた粉末はX線回折の
結果I型ポリリン酸アンモニウムであった。このI型ポ
リリン酸アンモニウム2gを舟形磁性皿に取りこの磁性
皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管にいれて円
筒型電気炉により290℃に加熱した。加熱と同時にア
ンモニア濃度0.9容積%及び水分濃度7.5容積%の
アンモニア含有湿潤空気を80リットル/時で6分間吹
き込み、続いて乾燥空気を80リットル/時で14分間
吹き込んだ。このアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気の
サイクルを3回繰り返した。その後電気炉の加熱温度を
150℃に下げアンモニアガスを50リットル/時で1
0分間吹き込んでアンモニア熟成を行った。得られた粉
体はX線回折の結果、II型を98.6重量%、I型を
1.4重量%含有したポリリン酸アンモニウムであっ
た。また、電子顕微鏡で観察したところ粒子表面は平滑
であった。
【0013】実施例2 円筒型電気炉の温度を270℃とし、アンモニア濃度
0.2容積%及び水分濃度4.2容体積%のアンモニア
含有湿潤空気を80リットル/時で9分間吹き込み、続
いて乾燥空気を80リットル/時で21分間吹き込み、
このアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気のサイクルを4
回繰り返し行う以外は、実施例1に準拠して、ポリリン
酸アンモニウムを得た。得られた粉体はX線回折の結
果、II型を94.1重量%、I型を5.9重量%含有
したポリリン酸アンモニウムであった。また、電子顕微
鏡で観察したところ粒子表面は平滑であった。
【0014】実施例3 円筒型電気炉の温度を290℃とし、アンモニア濃度
0.08容積%及び水分濃度3.0容積%のアンモニア
含有湿潤空気を100リットル/時hで12分間吹き込
み、続いて乾燥空気を100リットル/時で28分間吹
き込み、このアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気のサイ
クルを4回繰り返す以外は実施例1に準拠してポリリン
酸アンモニウムを得た。得られた粉体はX線回折の結
果、II型を97.7重量%、I型を2.3重量%含有
したポリリン酸アンモニウムであったまた、電子顕微鏡
で観察したところ粒子表面は平滑であった。
【0015】実施例4 円筒型電気炉の温度を280℃とし、アンモニア濃度
4.5容積%及び水分濃度20容積%のアンモニア含有
湿潤空気を50リットル/時で9分間吹き込み、続いて
乾燥空気を50リットル/時で21分間吹き込み、この
アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気のサイクルを4回繰
り返す以外は実施例1に準拠してポリリン酸アンモニウ
ムを得た。得られた粉体はX線回折の結果、II型を9
4.2重量%I型を5.8重量%含有したポリリン酸ア
ンモニウムであった。また、電子顕微鏡で観察したとこ
ろ粒子表面は平滑であった。
【0016】実施例5 円筒型電気炉の温度を280℃とし、アンモニア濃度
0.9容積%及び水分濃度7.5容積%のアンモニア含
有湿潤空気を80リットル/時で9分間吹き込み、続い
て乾燥空気を80リットル/時で21分間吹き込み、こ
のアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気のサイクルを3回
繰り返す以外は実施例1に準拠してポリリン酸アンモニ
ウムを得た。得られた粉体はX線回折の結果、II型を
99.3重量%、I型を0.7重量%含有したポリリン
酸アンモニウムであった。また、電子顕微鏡で観察した
ところ粒子表面は平滑であった。
【0017】実施例6 アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気の交互吹き込みを2
回繰り返す以外は実施例5に準拠してポリリン酸アンモ
ニウムを得た。得られた粉体はX線回折の結果、II型
を49.0重量%、I型を51.0重量%含有したポリ
リン酸アンモニウムであった。
【0018】実施例7 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素21g(0.35モル)をよく混合し磁性皿にと
る。その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼
成して得られた塊を粉砕した。得られた粉末はX線回折
の結果、非晶質を多く含んだI型ポリリン酸アンモニウ
ムであった。この非晶質を多く含んだI型ポリリン酸ア
ンモニウム2gを舟形磁性皿にとり、この磁性皿をガス
吹き込み口を持った半密閉ガラス管にいれて円筒型電気
炉により290℃に加熱した。加熱と同時にアンモニア
濃度0.9容積%及び水分濃度7.5容積%のアンモニ
ア含有湿潤空気を80リットル/時で6分間吹き込み、
続いて乾燥空気を80リットル/時で14分間吹き込ん
だ。このアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気のサイクル
を3回繰り返した。その後電気炉の加熱温度を150℃
に下げアンモニアガスを50リットル/時で10分間吹
き込んでアンモニア熟成を行った。得られた粉体はX線
回折の結果、II型を97.5重量%、I型を2.5重
重%含有したポリリン酸アンモニウムであった。また、
電子顕微鏡で観察したところ粒子表面は平滑であった。
【0019】比較例1 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し磁性皿にとる。
その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼成
し、得られた塊を粉砕した。得られた粉末はX線回析の
結果、I型ポリリン酸アンモニウムであった。このI型
ポリリン酸アンモニウム2gを舟形磁性皿にとり、この
舟形磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管に
いれて円筒型電気炉で290℃に加熱した。ただし、加
熱は飽和水蒸気雰囲気下で1時間行った。得られた生成
物は組成分折の結果、オルソリン酸アンモニウムであっ
た。
【0020】比較例2 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し磁性皿にとる。
その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼成
し、得られた塊を粉砕した。得られた粉末はX線回析の
結果、I型ポリリン酸アンモニウムであった。このI型
ポリリン酸アンモニウム2gを舟形磁性皿にとり、この
舟形磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管に
いれて円筒型電気炉で280℃に加熱した。ただし、加
熱は乾燥アンモニア雰囲気下で2時間行った。得られた
生成物は融液であった。
【0021】比較例3 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し磁性皿にとる。
その磁性皿を250℃に加熱した電気炉で1時間焼成
し、得られた塊を粉砕した。得られた粉末はX線回析の
結果、I型ポリリン酸アンモニウムであった。このI型
ポリリン酸アンモニウム2gを舟形磁性皿にとり、この
舟形磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管に
いれて円筒型電気炉で260℃に加熱した。ただし、加
熱は乾燥空気下で5時間行った。得られた粉体はX線回
析の結果、II型を61.2重量%、I型を38. 8
重量%含有したポリリン酸アンモニウムであった。ま
た、電子顕微鏡で観察したところ粒子表面はいびつな多
孔質であった
【0022】比較例4 リン酸二水素アンモニウム57.5g(0.5モル)と
尿素30g(0.5モル)をよく混合し、磁性皿にと
る。その磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス
管にいれて円筒型電気炉により280℃に加熱した。た
だし加熱は、アンモニア雰囲気下で16時間おこなわれ
た。ここで得られた粉末を粉砕し、密閉容器に移して3
00℃で60時間加熱した。得られた粉体はX線回折の
結果、II型を45.3重量%、I型を54.7重量%
含有したポリリン酸アンモニウムであった。また、電子
顕微鏡で観察したところ粒子表面はいびつな多孔質であ
った。
【0023】実施各例及び比較各例の製造条件と得られ
た粉体の各結晶型含有率を表−1に示す。表−1に示さ
れるように本発明の製造方法によれば短時間で効率的に
II型ポリリン酸アンモニウムが得られることが確認さ
れた。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1及び比較例3のX線回折の結果を
図−1に、実施例5、6のX線回折の結果を図−2に示
す。図−2よりアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気を交
互に繰り返し作用させることでI型の結晶型がII型に
転移していくことが分かる。
【0026】また、JCPDSカードの22−61、2
2−62のX線回折パターンを図−3に示す。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、取扱い性、
安全性に優れたリン酸アンモニウムと尿素を原料として
短時間で効率よく粒子表面が平滑なII型ポリリン酸ア
ンモニウムを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例3で得られたポリリン酸ア
ンモニウムのX線回析図。
【図2】実施例5、6で得られたポリリン酸アンモニウ
ムのX線回析図。
【図3】JCPDSカードの22−61、22−62の
X線回折パターンを示した図。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン酸アンモニウムと尿素とを加熱縮合
    し、次いでアンモニア含有湿潤空気と乾燥空気とを交互
    に与えながら加熱処理を行い、その後アンモニア雰囲気
    下でアンモニア熟成することを特徴とするII型ポリリン
    酸アンモニウムの製造方法。
  2. 【請求項2】アンモニア含有湿潤空気と乾燥空気との繰
    り返しが1回以上である請求項1記載のII型ポリリン酸
    アンモニウムの製造方法。
  3. 【請求項3】アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア濃
    度が0.05〜10容積%あり、水分濃度が1〜30容
    積%である請求項1記載のII型ポリリン酸アンモニウム
    の製造方法。
  4. 【請求項4】加熱処理温度が250℃以上320℃以下
    であり、アンモニア熟成温度が200℃以下である請求
    項1記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
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