JP3687687B2 - Ii型ポリリン酸アンモニウムの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、II型ポリリン酸アンモニウムの製造方法に関する。更に詳しくはリン酸塩含有物質と縮合剤を原料とし、II型ポリリン酸アンモニウムを、結晶を形成させるための化合物(以下、種化合物という)として同時に存在させ、アンモニア含有湿潤空気雰囲気下で加熱、縮合させることを特徴とするII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ポリリン酸アンモニウムは合成樹脂に添加される難燃剤の1成分として注目を浴びている。かかるポリリン酸アンモニウムにはいくつかの結晶型が存在し、なかでもI型ポリリン酸アンモニウムはリン酸、若しくはリン酸塩と縮合剤とから比較的簡単に合成できる。しかしながら、このI型の結晶型を有するポリリン酸アンモニウムは多孔質で、いびつな表面状態をした粒子であり、水溶性が高く合成樹脂に添加した場合、該合成樹脂を用いて成形品としたときに、該成形品表面に該ポリリン酸アンモニウムやその加水分解物がブリードして、該成形品の表面電気抵抗値を大幅に低下させるといった欠点がある。
II型ポリリン酸アンモニウムは、極めて平滑な粒子表面をした難水溶性物質であり、既に合成樹脂の難燃剤の1成分として用いられることが知られている。
従来、かかるII型ポリリン酸アンモニウムは五酸化リンを原料として製造されている。しかしながら、五酸化リンは著しい潮解性を有するとともに反応性が強いため、生体への影響が懸念されるなど取扱いには特に注意を要する。さらに、この五酸化リンはリン鉱石の高温還元による乾式法によって得られた黄リンから製造されるが、この高温還元には多量のエネルギーを消費するともに多量の廃棄物が副生する等、工業的な問題点を抱えている。
一方、I型ポリリン酸アンモニウムの原料として用いられているリン酸塩、特にリン酸1アンモニウムまたはリン酸2アンモニウム(以下、これらを総称して単にリン酸アンモニウムという)は安全性、作業性に優れ、しかも該リン酸アンモニウムは湿式法によって得られたものを精製して使用することができるため工業的には極めて好ましい原料といえる。従って、II型ポリリン酸アンモニウムの製造においても該リン酸アンモニウムを原料とする効率的な製造方法の開発が強く求められている。
【0003】
該II型ポリリン酸アンモニウムの製造方法として、リン酸アンモニウムと尿素とから得られたI型ポリリン酸アンモニウムを加熱することによりII型ポリリン酸アンモニウムに転換させる試みは既に知られている。例えば、等モルのリン酸アンモニウムと尿素とから得られたI型ポリリン酸アンモニウムを300℃の密閉容器中で60時間加熱することによってII型ポリリン酸アンモニウムが得られることが、シ−、ワイ、シェン(C.Y.Shen)らによってジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイアティ(Journal of American Chemical Society)91巻、62項(1969年)に報告されている。しかしながら、この方法では、原料であるリン酸アンモニウムと尿素とを加熱、縮合し、一旦I型ポリリン酸アンモニウムを製造し、ついで、該I型ポリリン酸アンモニウムをII型ポリリン酸アンモニウムに転換するという方法で製造工程が複雑であり、製造条件、効率とも実用性にほど遠いものである。
【0004】
一方、特公昭43−19218号公報には燐酸塩含有物質、アンモニア化剤および縮合剤から構成される組成物を実質的に水−不溶性の結晶性ポリリン酸アンモニウム添加物の存在下に熱的に縮合させ、かつ上記添加物が組成物の10重量部あたり少なくとも1部の量で存在するようにしかつ上記の熱的縮合を約100〜350℃の温度で、上記組成を上記の結晶性ポリリン酸アンモニウムに変換させるに十分な時間行うことを特徴とするポリリン酸アンモニウムの製造法が開示されている。しかしながら、該公報の製造法では熱的縮合中に発生する水が、生成物に有害な影響を与えるとして水の存在の可能性を避けるかまたは最小にすることが必要であるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、リン酸塩含有物質および縮合剤を用いて簡単に、高純度のII型ポリリン酸アンモニウムが得られる製造方法について鋭意研究した。その結果、リン酸塩含有物質および縮合剤を、水を含んだアンモニア含有湿潤空気雰囲気下に、II型ポリリン酸アンモニウムを種化合物として同時に存在させ、加熱、縮合させることにより、II型ポリリン酸アンモニウムが容易にかつ高純度で得られることを見いだし、この知見に基づき本発明を完成した。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は高純度のII型ポリリン酸アンモニウムを簡単に製造することのできる製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の構成を有する。
(1)II型ポリリン酸アンモニウムを調製するに当たり、結晶を形成させるための化合物(種化合物)としてII型ポリリン酸アンモニウムの存在下に、リン酸塩含有物質および縮合剤をアンモニア含有湿潤空気雰囲気下で加熱、縮合させることを特徴とするII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
(2)リン酸塩含有物質が、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、リン酸3アンモニウム、アミドリン酸1アンモニウム、アミドリン酸2アンモニウム、リン酸尿素、及び一般式:xA2O・yP2O5(但し、AはHもしくはNH4基でありx/y=Rの値が2≧R>0である)で表されるリン酸若しくはリン酸アンモニウムの低縮合物、からなる群より選ばれる1種以上を含む化合物である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
(3)縮合剤が、尿素、炭酸アンモニウム、ビウレット、グアニル尿素、メチル尿素、アミノ尿素、1,3−ジアミノ尿素、ジウレア、からなる群より選ばれる1種以上を含む化合物である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
(4)リン酸塩含有物質と縮合剤とのモル比が0.2〜2であり、原料であるリン酸含有物質および縮合剤と種化合物との重量比が0.5〜50である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
(5)アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア濃度が0.05〜10体積%あり、水分濃度が1〜30体積%である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
(6)加熱、縮合温度が250℃以上320℃以下である前記第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
【0007】
本発明で用いられるリン酸塩含有物質にはリン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、リン酸3アンモニウム、アミドリン酸1アンモニウム、アミドリン酸2アンモニウム、リン酸尿素、及び一般式:xA2O・yP2O5(但し、AはHもしくはNH4基でありx/y=Rの値が2≧R>0である)で表されるリン酸若しくはリン酸アンモニウムの低縮合物があげられるが、好ましくはリン酸1アンモニウムまたはリン酸2アンモニウムである。また、縮合剤としては、尿素、炭酸アンモニウム、ビウレット、グアニル尿素、メチル尿素、アミノ尿素、1,3−ジアミノ尿素、ジウレアを用いることができるが好ましくは尿素である。また、種化合物として用いられるII型ポリリン酸アンモニウムは市販のものでよく、たとえばエキソリット(Exolit)422(ヘキスト社製)やホスチェク(Phoschek)P/40(モンサント社製)やテラージュ(TERRAJU)S10(チッソ(株)製)が挙げられるが、本発明の製造方法によって得られたII型ポリリン酸アンモニウムも種化合物として使用することができる。
【0008】
本発明のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法の1例を詳述すると、原料であるリン酸塩含有物質としてのリン酸アンモニウムと縮合剤である尿素をモル比0.2〜2、好ましくは0.3〜1になるように調合し、更に該原料と種化合物としてのII型ポリリン酸アンモニウムを重量比0.5〜50、好ましくは1〜15となるように混合する。該混合物を磁性皿に取り半密閉ガラス管内に設置し、該混合物の温度が250〜320℃、好ましくは270〜310℃の温度範囲になるように、円筒型電気炉で加熱、縮合させる。この加熱、縮合をおこなう際、該ガラス管内にアンモニア濃度が0.05〜10体積%であり、水分濃度が1〜30体積%であるアンモニア含有湿潤空気を流す。該アンモニア含有湿潤空気の流量は10ノルマルリットル/時〜100ノルマルリットル/時、好ましくは30ノルマルリットル/時〜80ノルマルリットル/時である。
得られたポリリン酸アンモニウムがII型の結晶型を有していることは、X線回折ピークがJCPDSカードの22−62(図2参照)に一致していることにより確認される。
【0009】
従来、リン酸アンモニウムと尿素とからはI型のポリリン酸アンモニウムしか得られず、II型ポリリン酸アンモニウムを得るためには原料を変更するか、若しくはI型のポリリン酸アンモニウムを複雑な行程を経てII型の結晶のポリリン酸アンモニウムへ転換しなければならない。しかしながら、本発明の製造方法によれば、リン酸塩含有物質と縮合剤、例えばリン酸アンモニウムと尿素とを原料とし、II型ポリリン酸アンモニウムを種化合物として同時に存在させ、しかもアンモニア含有湿潤空気雰囲気下で加熱、縮合することによって、I型ポリリン酸アンモニウムを経ることなく直接II型ポリリン酸アンモニウムを容易にかつ高純度で得ることができる。
【0010】
【作用】
本発明の製造方法で容易にかつ高純度でII型ポリリン酸アンモニウムが得られることについて、本発明者は以下のような作用機構であると推測している。
すなわち、まず原料のリン酸アンモニウムと尿素は、加熱によって縮合し、非晶質性のポリリン酸アンモニウムまたは一部アンモニア化されていないポリリン酸アンモニウムを主成分とする溶融体を生成する。かかる状態のところへ湿潤アンモニア含有空気を流すことにより該溶融体のヒドロキシル基が部分的に中和されてアンモニウム塩になるとともに結晶格子が形成され、最終的にII型ポリリン酸アンモニウムが形成される。そのとき、種化合物のポリリン酸アンモニウムは、該溶融体がいかなる結晶型になるのかを決定し、更に、アンモニアと雰囲気中の水分が、結晶の成長を促進し、しかも用いた種化合物の結晶型以外の結晶型への転換を阻害するのに重要な働きをしていると考えられ、このようにして種化合物の結晶型と同じII型ポリリン酸アンモニウムが形成されるものと考えられる。
ここでI型の結晶型、またはI型ポリリン酸アンモニウムとはX線回折ピークがJCPDSカードの22−61(図2参照)に一致するもののことを言い、非晶質とは結晶型を持たない、すなわちX線回折ピークが現れないポリリン酸アンモニウムのことであり、II型の結晶型、またはII型ポリリン酸アンモニウムとはX線回折ピークがJCPDSカードの22−62(図2参照)に一致するもののことを言う。
【0011】
【実施例】
本発明を具体的に説明するために、以下に実施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、X線回折はガイガーフレックス RAD−1B型X線回折装置(理学電機社製)を用いて粉末法で測定した。
【0012】
実施例1
リン酸2アンモニウム6.6g(0.05モル)と尿素9g(0.15モル)および種化合物としてII型ポリリン酸アンモニウム(テラージュS10)1.56gをよく混合し舟形磁性皿にとる。この磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管にいれ、円筒型電気炉で該混合物を299℃に加熱し、縮合させた。加熱と同時にアンモニア濃度3.5体積%および水分濃度10.5体積%のアンモニア含有湿潤空気を常温常圧下40リットル/時で1時間吹き込んだ。その後、電気炉による加熱温度を150℃に下げアンモニアガスを50リットル(25℃、1気圧)/時で吹き込んでアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を100%含有したポリリン酸アンモニウムであった。そのX線回折図を図1に示した。
【0013】
実施例2
アンモニア含有湿潤空気の通気時間を30分とした以外は実施例1に準拠して、加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を100%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0014】
実施例3
リン酸2アンモニウム6.6g(0.05モル)と尿素3g(0.05モル)および種化合物としてII型ポリリン酸アンモニウム(テラージュS10)0.96gをよく混合し、舟形磁性皿にとる。この磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管にいれて円筒型電気炉により308℃に加熱し、縮合させた。加熱と同時にアンモニア濃度3.5体積%および水分濃度11体積%のアンモニア含有湿潤空気を50リットル(25℃、1気圧)/時で1時間吹き込んだ。その後、電気炉による加熱温度を150℃に下げアンモニアガスを50リットル(25℃、1気圧)/時で吹き込んでアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を100%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0015】
実施例4
加熱温度を272℃とする以外は実施例1に準拠して加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を98%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0016】
実施例5
種化合物として実施例1で得られたII型ポリリン酸アンモニウム15.6gを使用し、かつ加熱温度を305℃にする以外は実施例1に準拠して、加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を100%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0017】
実施例6
種化合物として実施例1で得られたII型ポリリン酸アンモニウム0.32gを使用する以外は実施例1に準拠して加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造を95%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0018】
実施例7
リン酸2水素1アンモニウム5.8g(0.05モル)と尿素9g(0.15モル)及び種結晶としてII型ポリリン酸アンモニウムであるテラージュS10の1.48gを良く混合し舟形磁性皿に取る。この磁性皿をガス吹き込み口を持った半密閉ガラス管にいれ、円筒型電気炉により300℃に加熱し、縮合させた。加熱と同時にアンモニア濃度3.5体積%及び水分濃度10.5体積%のアンモニア含有湿潤空気を40リットル(25℃、
1気圧)/時で1時間吹き込んだ。その後、電気炉による加熱温度を150℃に下げアンモニアガスを50リットル(25℃、1気圧)/時で吹き込んでアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型を100%含有したポリリン酸アンモニウムであった。
【0019】
比較例1
アンモニア含有湿潤空気の代わりに水分を含まない乾燥アンモニアガスを40リットル(25℃、1気圧)/時で吹き込む以外は実施例1に準拠して加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造をほとんど含まないI型を主成分とするポリリン酸アンモニウムであった。
【0020】
比較例2
種化合物としてのII型ポリリン酸アンモニウムを同時に存在させない以外は実施例1に準拠して加熱、縮合およびアンモニア熟成を行った。
得られた粉体はX線回折の結果、II型の結晶構造をほとんど含まないI型ポリリン酸アンモニウムであった。そのX線回折図を図1に示した。
【0021】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、リン酸塩含有物質と縮合剤とを原料とし、II型ポリリン酸アンモニウムを種化合物として同時に存在させ、しかもアンモニア含有湿潤空気雰囲気下で加熱、縮合することによって、I型ポリリン酸アンモニウムを経ることなく直接II型ポリリン酸アンモニウムを容易にかつ、高純度で得ることができる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られたポリリン酸アンモニウムのX線回折図および比較例2で得られたポリリン酸アンモニウムのX線回折図をそれぞれ示す。
図2はJCPDSカ−ド22−61X線回折パタ−ンおよびJCPDSカ−ド22−62の回折パタ−ンをそれぞれ示す。
Claims (6)
- II型ポリリン酸アンモニウムを調製するに当たり、結晶を形成させるための化合物(以下、種化合物という)としてII型ポリリン酸アンモニウムの存在下に、リン酸塩含有物質および縮合剤をアンモニア含有湿潤空気雰囲気下で加熱、縮合させることを特徴とするII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
- リン酸塩含有物質が、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、リン酸3アンモニウム、アミドリン酸1アンモニウム、アミドリン酸2アンモニウム、リン酸尿素、及び一般式:xA2O・yP2O5(但し、AはHもしくはNH4基でありx/y=Rの値が2≧R>0である)で表されるリン酸若しくはリン酸アンモニウムの低縮合物、からなる群より選ばれる1種以上を含む化合物である請求項第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
- 縮合剤が、尿素、炭酸アンモニウム、ビウレット、グアニル尿素、メチル尿素、アミノ尿素、1,3−ジアミノ尿素、ジウレア、からなる群より選ばれる1種以上を含む化合物である請求項第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
- リン酸塩含有物質と縮合剤とのモル比が0.2〜2であり、原料であるリン酸含有物質および縮合剤と種化合物との重量比が0.5〜50である請求項第1項記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
- アンモニア含有湿潤空気中のアンモニア濃度が0.05〜10体積%あり、水分濃度が1〜30体積%である請求項1記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
- 加熱、縮合温度が250℃以上320℃以下である請求項1記載のII型ポリリン酸アンモニウムの製造方法。
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