JP2008169099A - コンペイトウ状シリカ粒子およびその製造法 - Google Patents

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佳彦 小森
Yoji Imoto
洋二 井本
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Abstract

【課題】実質的に無機系の材料から構成されるコンペイトウ状のシリカ粒子を提供する。
【解決手段】平均一次粒子径が10nm〜10μmの球状シリカ(C)の表面に高さ1〜300nmのシリケートの突起物(B)(ただし、突起物(B)の高さ<球状シリカ(C)の直径)を有するコンペイトウ状シリカ粒子であり、水ガラスのアルカリ水溶液中で、平均一次粒子径が5〜300nmの突起物形成用球状シリカ粒子の存在下に水ガラスを重縮合させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリケートの突起物を表面に有するコンペイトウ状シリカ粒子およびその製造法に関する。
現在、充填剤などに使用されているシリカ粒子は球状または鎖状のものであり、特に、粒径の小さいものは球状である。
これは、シリカ微粒子を製造する方法によるものである。すなわち、ケイ酸ナトリウムと硫酸、塩類を水溶液中で反応させる湿式法、1000℃以上の高温で微小無水ケイ酸粒子を生成させる乾式法があるが、これらの製造法で得られるシリカ微粒子はすべて球状である。
ところで、コンペイトウ状の微粒子としては、たとえば特許文献1にコンペイトウ状のポリオルガノシルセスキオキサン微粒子の製造法が記載されている。この方法は、酸性水溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解部分縮合させたのち、アルカリを添加しアルカリ性とした後、縮合反応を進めることで球状表面に突起物を有するコンペイトウ状のポリオルガノシルセスキオキサン粒子を得ている。
しかし、この特許文献1で得られるコンペイトウ状のポリオルガノシルセスキオキサン粒子は有機分を多く含んでおり、耐熱性の点に問題があるほか、ポリオルガノシルセスキオキサン粒子は高価なためコスト面で不利である。
特許第3452562号明細書
本発明は、実質的に無機系の材料から構成されるコンペイトウ状のシリカ粒子を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、水ガラスのアルカリ水溶液中で、平均一次粒子径が5〜300nmの突起物形成用球状シリカ粒子(b)の存在下に水ガラスを重縮合させることを特徴とする球状シリカ粒子(b)由来の突起物(B)を有するコンペイトウ状シリカ粒子(A)の製造法に関する。
本発明の製造法により、平均一次粒子径が10nm〜10μmの球状シリカ(C)の表面に高さ1〜300nmのシリケートの突起物(B)(ただし、突起物(B)の高さ<球状シリカ(C)の直径)を有するコンペイトウ状シリカ粒子を得ることができる。
本発明によれば、従来存在していない実質的に無機系の材料から構成されるコンペイトウ状のシリカ粒子を比較的容易な方法で提供することができる。
かかるコンペイトウ状のシリカ粒子は、その突起物の存在により表面積が大きくなり、たとえばタイヤ用のゴム組成物に配合するときは、ゴム成分とシリカの相互作用が強くなり、補強性の向上や転がり抵抗の低減などが期待できる。
従来のシリカ粒子の湿式法は、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)と硫酸を水中で縮重合反応させる方法であるが、本発明のコンペイトウ状のシリカ粒子(A)の製造法では、水ガラスのアルカリ水溶液中で、平均一次粒子径が5〜300nmの突起物形成用球状シリカ粒子(b)の存在下に水ガラスを重縮合させ、この水ガラスの重縮合により得られる球状シリカ粒子(C)を核とし、球状シリカ(C)の表面に突起物形成用球状シリカ粒子(b)を取り込んだ形で突起物を形成する。
すなわち、水ガラスの縮重合反応の場に突起物形成用球状シリカ粒子(b)を存在させる点(コンペイトウ状シリカ粒子(A)のケイ酸塩源として水ガラスと突起物形成用球状シリカ粒子(b)を使用する点)、および重縮合反応をアルカリ領域で行う点で、従来の湿式法と異なる。
コンペイトウ状のシリカ粒子(A)の核を構成する球状シリカ粒子(C)は、水ガラスをアルカリ水溶液に溶解し、アルカリ条件下で縮重合させることにより形成する。
水ガラスはケイ酸の金属塩、たとえばナトリウム塩であり、各種の水ガラスが知られているが、本発明ではいずれの水ガラスでも使用でき、また2種以上の水ガラスを混合使用して成分を調整してもよい。生成するシリカ粒子(C)にシラノール基を多く含ませたい場合には、ナトリウム分の少ない水ガラスを使用すればよい。具体的な水ガラスとしては、たとえばJIS K1408に規定される水ガラス1号、水ガラス2号、水ガラス3号などがあげられる。また、メチルシリケートやエチルシリケートなどのオルガノシリケートを併用してもよい。
球状シリカ粒子(C)の大きさ(粒子径)は、縮重合反応条件を選択することにより制御できる。制御因子としては水ガラスのアルカリ水溶液のpH、反応温度、反応時間、濃度があるが、これらの綜合的な関与で粒径が決められるため、目的とする粒子径に応じて最適な条件を適宜実験により決定すればよい。なお、反応温度が高い方が水ガラスの溶解性が高くなって高濃度の水ガラス水溶液を調製できるので、得られるシリカ粒子(C)の粒子径が大きくなる傾向にある。pHについてはアルカリ領域(pH7以上)が採用される。pHが7よりも小さいときは、生成するシリカのネットワーク化が進み、微粒子となりにくい。
限定されない好ましい条件としては、pHが7〜13、好ましくは8〜12、反応温度が0〜80℃、好ましくは10〜60℃、反応時間が10分間〜1週間、好ましくは1〜72時間、水ガラス濃度が0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%という条件が採用できる。
本発明において突起物(B)を形成する突起物形成用球状シリカ粒子(b)としては、平均一次粒子径が5〜300nmのものを用いる。突起物(B)の大きさは突起物形成用球状シリカ粒子(b)の平均一次粒子径によって調整できる。この平均一次粒子径が5nmより小さすぎても300nmより大きすぎても突起物を球状シリカ粒子(C)の表面に形成できなくなる。好ましい平均一次粒子径としては、凹凸が明確に出ることなどの点から10nm以上である。また、100nm以下、さらには80nm以下であることが、突起物の間隔を密にする点から好ましい。
突起物形成用球状シリカ粒子(b)は、市販品でもよいし、従来公知の湿式法や乾式法に従って新たに製造してもよい。市販品としては、たとえばウルトラジルVN3 GR(平均一次粒子径20nm)、カープレックス#67(平均一次粒子径14nm)(以上、デグッサ社製);Zeosil 115GR(平均一次粒子径20nm)(以上、ローディア・ジャパン(株)製)などが例示できる。
突起物形成用球状シリカ粒子(b)の使用量は、形成させる突起物の大きさと数、形成させる球状シリカ粒子(C)の大きさと数などによって異なるが、水ガラス100重量部に対して1〜1000重量部の範囲で使用するのが好ましい。特に好ましい使用量としては、5〜500重量部、さらには10〜300重量部である。
球状シリカ粒子(C)表面での突起物(B)の間隔は、水ガラスと突起物形成用球状シリカ粒子(b)の使用割合で制御することができる。たとえば突起物形成用球状シリカ粒子(b)の量が少ないと突起物(B)の間隔が広くなり、多いと間隔が狭い密な状態となる。目的によって突起物(B)の間隔は選定すればよいが、水ガラスと突起物形成用球状シリカ粒子(b)の使用割合(重量比)が2:1〜1:2、好ましくは約1:1の範囲で外観の良好なコンペイトウ状のシリカ粒子(A)が得られる。
つぎに、コンペイトウ状シリカ粒子(A)の好ましい製造手順を具体的に説明するが、以下の手順に限定されるものではない。
突起物形成用球状シリカ粒子(b)を水に所定量分散させた水性分散液に水酸化ナトリウムなどのアルカリ化合物を加えてpHを11〜13のアルカリ領域とし、10〜60℃、好ましくは室温で攪拌する。攪拌時間は1〜72時間が好ましい。この操作により、突起物形成用球状シリカ粒子(b)の表面の少なくとも一部を溶解させ、表面を活性な状態とすることができる。
ついで、突起物形成用球状シリカ粒子(b)のアルカリ分散液に水ガラスを添加し、硫酸などの酸によりpHを11〜12に調整し、10〜60℃、好ましくは室温で1〜72時間攪拌し、水ガラスの縮重合を行う。水ガラスの縮重合は、表面の反応性が高まった突起物形成用球状シリカ粒子(b)を取り込みながら進行し、球状シリカ粒子(C)を形成し、コンペイトウ状シリカ粒子(A)となる。
本発明のコンペイトウ状シリカ粒子(A)は安価に製造でき、また、実質的に無機系の材料から構成されるコンペイトウ状のシリカ粒子から構成されているため、熱安定性に優れ、機械的強度も高く、また、大きな比表面積を有している。
したがって本発明のコンペイトウ状シリカ粒子(A)は、各種の組成物の充填剤として有用なほか、吸着剤、触媒担体などとしても期待できる。
特に、ゴム組成物、特にタイヤ用のゴム組成物に配合するときは、ゴム成分との相互作用が強くなることから、機械的強度、転がり抵抗特性などが向上する。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例1
突起物形成用球状シリカ粒子(ウルトラジルVN3 GR。デグッサ社製。平均一次粒子径20nm)の1.6重量%水性分散液に水酸化ナトリウムを加え、pHを12に調整し、室温で1時間攪拌した。
ついで、突起物形成用球状シリカ粒子のアルカリ水性分散液に、突起物形成用球状シリカ粒子/水ガラスが1:1(重量比)となるように水ガラス(水ガラス3号。富士化学(株)製)を添加し、硫酸によりpHを11〜12に調整し、室温で30分間攪拌し、水ガラスの縮重合を行った。水ガラスの縮重合は、表面の反応性が高まった突起物形成用球状シリカ粒子(b)を取り込みながら進行し、平均粒子径500nmの球状シリカ粒子(C)の表面に高さ20〜30nmの突起物が形成されたコンペイトウ状シリカ粒子(A)となった。
得られたコンペイトウ状シリカ粒子の透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。図1において黒い部分がコンペイトウ状シリカ(A)である。白い部分は試料を載置しているTEMグリッドである。
実施例1で製造したコンペイトウ状シリカ粒子の透過型電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. 水ガラスのアルカリ水溶液中で、平均一次粒子径が5〜300nmの突起物形成用球状シリカ粒子(b)の存在下に水ガラスを重縮合させることを特徴とする球状シリカ粒子(b)由来の突起物(B)を有するコンペイトウ状シリカ粒子(A)の製造法。
  2. 平均一次粒子径が10nm〜10μmの球状シリカ(C)の表面に高さ1〜300nmのシリケートの突起物(B)(ただし、突起物(B)の高さ<球状シリカ(C)の直径)を有するコンペイトウ状シリカ粒子。
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