JP6283580B2 - 疎水性シリカ系粉末、それを含むゴム成型用組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、分散性に優れる疎水性シリカ系粉末およびその製造方法を提供することを目的とする。また、その疎水性シリカ系粉末を含み、良好な転がり性を備えるタイヤを得ることができるゴム成型用組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の(1)〜(5)である。
(1)粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあり、
BET法またはシア−ズ法により測定された比表面積(SA1)と、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積(SA2)との比である表面粗度(SA1/SA2)の値が1.1〜5.0の範囲にあり、
動的光散乱法によって測定された平均粒子径(D3)が0.01〜0.30μmの範囲にあり、同範囲の粒度分布の頻度が60%以上であり、
球状粒子の表面に複数の疣状突起を有する金平糖状微粒子からなる疎水性シリカ系粉末。
(2)シリカまたはアルミナ−シリカ複合体を主成分として含むことを特徴とする、上記(1)に記載の疎水性シリカ系粉末。
(3)次の工程1〜工程2に続いて、工程3〜工程4を少なくとも1回行うことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の疎水性シリカ系粉末の製造方法。
工程1:平均粒子径(D0)が0.01〜0.20μmの範囲にあり、かつ、同範囲の粒度分布の頻度が95%以上で標準偏差が0.10μm以下であるシリカ微粒子が分散しているシリカゾルに陽イオンの脱離処理および陰イオンの脱離処理を施す工程。
工程2:前工程に続き、前記シリカゾルを噴霧乾燥し、シリカ粉末乾燥品を得る工程。
工程3:前工程に続き、水分存在下、前記シリカ粉末乾燥品に、シラン化合物を加え、混合し、疎水性シリカ粉末を得る工程。
工程4:前工程に続き、前記疎水性シリカ粉末を粉砕する工程。
(4)前記工程1〜工程2に続いて、工程3〜工程4を少なくとも1回行った後、再度、工程3を行うことを特徴とする、上記(3)に記載の疎水性シリカ系粉末の製造方法。
(5)上記(1)または(2)に記載の疎水性シリカ系粉末を含有するゴム成型用組成物。
本発明は、粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあり、BET法またはシア−ズ法により測定された比表面積(SA1)と、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積(SA2)との比である表面粗度(SA1/SA2)の値が1.1〜5.0の範囲にあり、動的光散乱法によって測定された平均粒子径(D3)が0.01〜0.30μmの範囲にあり、同範囲の粒度分布の頻度が60%以上であり、球状粒子の表面に複数の疣状突起を有する金平糖状微粒子からなる疎水性シリカ系粉末である。
このような疎水性シリカ系粉末を、以下では「本発明のシリカ系粉末」ともいう。
工程1:平均粒子径(D0)が0.01〜0.20μmの範囲にあり、かつ、同範囲の粒度分布の頻度が95%以上で標準偏差が0.10μm以下であるシリカ微粒子が分散しているシリカゾルに陽イオンの脱離処理および陰イオンの脱離処理を施す工程。
工程2:前工程に続き、前記シリカゾルを噴霧乾燥し、シリカ粉末乾燥品を得る工程。
工程3:前工程に続き、水分存在下、前記シリカ粉末乾燥品に、シラン化合物を加え、混合し、疎水性シリカ粉末を得る工程。
工程4:前工程に続き、前記疎水性シリカ粉末を粉砕する工程。
このような疎水性シリカ系粉末の製造方法を、以下では「本発明の製造方法」ともいう。
本発明の製造方法が備える工程1〜工程4について説明する。
本発明の製造方法が備える工程1では、初めに、特定のシリカゾルを用意する。このシリカゾルは、珪酸ナトリウムを原料として調製されるものであることが好ましい。また、平均粒子径(D0)が0.01〜0.20μmの範囲にあり、かつ、同範囲の粒度分布の頻度が95%以上で標準偏差が0.10μm以下であるシリカ微粒子が分散しているものである。
初めに、シリカ微粒子が分散してなるシリカゾルに純水を添加して、シリカ微粒子の質量濃度を1質量%に調整し、10分超音波にて分散した後、従来公知の動的光散乱粒子径測定装置(例えば、日機装社製、マイクロトラック)にて、粒度分布を測定する。測定条件は、粒子屈折率:1.45、密度:2.2g/cm3、溶媒屈折率:1.333、測定時間:60秒とする。そして、粒度分布(体積基準)を測定し、その粒度分布から平均粒子径(メジアン径、μm)、頻度(体積%)および標準偏差を読み取る。
なお、後述する実施例および比較例においても、シリカ微粒子の平均粒子径(D0)、粒度分布の頻度および標準偏差は、このような方法によって測定した。
ここで、金平糖状とは、球状シリカ微粒子の表面に複数の疣状突起が形成された物であり、その形状は概ね金平糖に類似している。このような複数の疣状突起が形成された表面については、後述する本発明のシリカ系粉末の場合と同様の方法で測定した比表面積(SA1)と比表面積(SA2)との比(SA1/SA2)によって規定され、具体的にはこの値が1.7〜10であることが好ましく、1.7〜8であることがより好ましい。
陽イオンの脱離処理と陰イオンの脱離処理とを施す順番は特に限定されないが、前記シリカゾルに陽イオンの脱離処理を施した後に陰イオンの脱離処理を施すことが好ましい。
工程2では、工程1の処理を施された後のシリカゾルを噴霧乾燥し、シリカ粉末乾燥品を得る。
工程3では、工程2において得られたシリカ粉末乾燥品について、水分存在下、シラン化合物を加え、混合し、疎水性シリカ粉末を得る。
シラン化合物として、ジシラザン化合物やシランカップリング剤等が挙げられる。また、本発明の製造方法では、2種以上のシラン化合物を用いることができ、例えば、ジシラザン化合物とシランカップリング剤とを併用してもよい。
ジシラザン化合物は1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(ビス(トリメチルシリル)アミン、以下「HMDS」ともいう)が好ましい。HMDSは、通常、無色透明の液体として存在する。
工程4では、工程3において得られた疎水性シリカ粉末を粉砕する。
粉砕は、高圧ガス(空気等)をミル内に噴射し原料を粉砕する高速旋回粉砕装置(ジェットミル)を用いることが好ましい。
なお、工程1、工程2、工程3および工程4を行った後、工程3および工程4のセットを1回行った場合、反復回数は2回とカウントする。
また、前記工程1〜工程2に続いて、工程3〜工程4を少なくとも1回行った後、再度、工程3を行うことが好ましい。
本発明のシリカ系粉末について説明する。
ここで粒子径の変動係数(CV値)は、次の式1で定義される。
式1:粒子径の変動係数(CV値(%))=粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(D3)×100
粒子径の変動係数(CV値)の範囲は10〜45%が好ましく、15〜40%がより好ましい。
初めに、測定粉末0.3gを秤量し、30gのメタノールで1%に希釈し、10分超音波にて分散した後、従来公知の動的光散乱法を用いた粒子径測定装置(例えば、日機装社製、マイクロトラック)にて、粒度分布を測定する。測定条件は、粒子屈折率1.45、密度2.2g/cm3、溶媒屈折率1.329、測定時間60秒とする。そして、粒度分布(体積基準)を測定し、その粒度分布から平均粒子径(メジアン径、μm)を算出し、さらに上記範囲内の頻度(体積%)および粒子径標準偏差(σ)を読み取る。
なお、後述する実施例および比較例においても、本発明のシリカ系粉末(疎水性シリカ系粉末)の平均粒子径(D3)、粒度分布の頻度および粒子径標準偏差(σ)は、このような方法によって測定した。
2)pH3.6になるように0.1モル/L塩酸水溶液を加える。
3)塩化ナトリウムを30g加え、純水で150mlに希釈し、10分間攪拌する。
4)pH電極をセットし、攪拌しながら0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液を滴下して、pH4.0に調整する。
5)pH4.0に調整した試料を0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、pH8.7〜9.3の範囲での滴定量とpH値を4点以上記録して、0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量をX、その時のpH値をYとして、検量線を作る。
6)次の式(2)からSiO21.5g当たりのpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の消費量V(ml)を求め、後記式(3)に従って比表面積SA1[m2/g]を求める。
SA1=29.0V−28・・・式(3)
A:SiO21.5g当たりpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
f:0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の力価
C:試料のSiO2濃度(%)
W:試料採取量(g)
BET法またはシアーズ法により測定された比表面積をSA1とする。
式4:SA2=6000/(D2×ρ)
ただし、式4において、ρは試料粒子の密度(g/cm3)であり、シリカ系粉末にシリカ単体の微粒子が用いられている場合2.2である。また、アルミナ−シリカ複合体の微粒子が用いられている場合、シリカとアルミナの質量比率において、シリカが大幅に多いため、試料密度ρはシリカの密度を使用してよい。
この関係式は、前記仮定に基づくものであるので、この比表面積(SA2)の値は、平均粒子径(D2)に対応した、球状で表面が平滑なシリカ微粒子の比表面積を表すものと言える。
本発明のシリカ系粉末の表面粗度は1.1〜5.0であり、1.1〜4.0であることが好ましい。
本発明のシリカ系粉末は上記範囲の表面粗度(SA1/SA2)を備える金平糖状であり、本発明のシリカ系粉末を低燃費タイヤの原料として利用したときに、分散効果と反応性向上によって本発明のシリカ系粉末がゴム成分と反応して脱落し難くなり、転がり抵抗の低減性、グリップ性能が向上し好ましい。
初めに、ガラス容器に純水50.0mlを加えた後、回転子を入れ、測定粉末0.5gを加える。そして、回転数600rpmにて撹拌しながらガラス容器内の純水の表面へメタノールを滴下し、液上部に浮いている粉末が全て分散された時点のメタノール量を確認し、以下の式3にて疎水性を算出する。
式3:疎水性(%)=メタノール量(ml)÷(純水量(ml)+メタノール量(ml))×100
なお、後述する実施例および比較例においても、本発明のシリカ系粉末(疎水性シリカ系粉末)の疎水性の程度は、このような方法によって測定した。
本発明のシリカ系粉末は、前述のように低燃費タイヤの原料として好ましく利用でき、その他にもフィルムやコート材として好ましく利用することができる。
比表面積(SA1)は、測定装置としてユアサアイオニクス製、型番マルチソーブ12を用いて、前述のBET1点法によって測定した。比表面積(SA2)は、透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)を用いて、前述の方法で測定した。また、これらの測定値をもとに、表面粗度(SA1/SA2)を算出した。
シリカ微粒子(シリカゾル)の平均粒子径(D0)および粒度分布の頻度、ならびに、疎水性シリカ系粉末の平均粒子径(D3)、粒度分布の頻度および粒子径標準偏差(σ)は、動的光散乱粒子径測定装置として日機装社製、マイクロトラックを用い、前述の方法によって測定した。また、粒子径標準偏差(σ)と平均粒子径の測定値をもとに、粒子径の変動係数(CV値)を算出した。
疎水性シリカ系粉末の疎水性の評価は、前述の方法によって測定し、値を算出した。
工程A:金平糖80nmシリカゾル(日揮触媒化成株式会社製、CO−80A、粒度分布における標準偏差は0.10μm以下)20kgに陽イオン交換樹脂5.4Lを加えて30分陽イオン交換を行った後、樹脂を分離して得た陽イオン交換品に、陰イオン交換樹脂0.36Lを加えて30分撹拌し、樹脂を分離して、陰イオン交換品19kgを得た。
工程B:陰イオン交換品2.2kgを、NIROスプレー装置にて、スラリー流量2L/Hr、ノズル噴霧圧0.4MPa、入口温度220〜240℃の条件で噴霧して、シリカ粉末乾燥品243.8gを得た。このシリカ粉末乾燥品の水分含有率は10〜20質量%と考えられる。
工程C:得られたシリカ粉末乾燥品100gを高速ミキサーへ投入し、10分ミキサー粉砕を行った後、TESPT(ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ダイソー社製)を11.8g(0.022モル)加え、ミキサー粉砕による表面処理を行い、本操作を合計5回繰り返したのち、150℃で3Hr乾燥させ表面処理品109gを得た。本操作を2回実施し、合計218gの表面処理品を得た。
工程D:表面処理品134gをアイシンナノテクノロジーズ社製、ナノジェットマイザーNJ−50にて、処理量2g/min、押込み圧1.5MPa、粉砕圧0.4MPaにて粉砕を行い、粉砕品121gを得た。
工程E:得られた粉砕品100gを高速ミキサーへ投入し、10分ミキサー粉砕を行った後、TESPT(ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ダイソー社製)を11.8g(0.022モル)加え、ミキサー粉砕による表面処理を行い、本操作を合計5回繰り返したのち、150℃で3Hr乾燥させ再表面処理品109gを得た。
実施例1の金平糖80nmシリカゾルを金平糖45nmシリカゾル(日揮触媒化成株式会社製、CO−45A、粒度分布における標準偏差は0.10μm以下)に変更した以外は、実施例1と同様に工程A、Bを行い、シリカ粉末乾燥品100gに対してTESPT(ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ダイソー社製)を43.0g(0.08モル)を加えた以外は同様とした工程Cを行い、その後、工程D、Eを実施した。
実施例2における再表面処理品について、さらに工程D、Eを実施した。
BET比表面積が148m2/gで、平均粒子径(D0)が0.07μmである金平糖45nmシリカゾル(粒度分布における標準偏差は0.10μm以下)を出発原料とし、工程C、Eにてシリカ粉末乾燥品100gに対してTESPT(ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ダイソー社製)を83.0g(0.164モル)を加えた以外は、実施例2と同様に工程A〜Eを行い、さらに工程D、Eを実施した。
金平糖25nmシリカゾル(日揮触媒化成株式会社製、CO−25A、粒度分布における標準偏差は0.10μm以下)を用いて、工程C、Eにてシリカ粉末乾燥品100gに対してTESPT(ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ダイソー社製)を75.3g(0.14モル)を加えた以外は実施例2と同様に工程A〜Eを行い、さらに工程D、Eを2回繰り返した。
金平糖45nmシリカゾル(日揮触媒化成株式会社製、CO−45A)を用いて、実施例2と同様に工程A、B、Cを実施した。
金平糖45nmシリカゾル(日揮触媒化成株式会社製、CO−45A)を用いて、実施例2と同様に工程A〜Dを実施した。
次に、上記の実施例1〜5および比較例1〜2の各々において得られたもの(粉砕品、再表面処理品または表面処理品。第1表においては「シリカ」と示す。)を原料として用いて試験用タイヤおよび試験片を作成し、耐摩耗性試験および引張試験を行った。以下に詳しく説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のSBR Nipol NS210
カーボンブラック(CB):三菱化学(株)製のダイアブラックI(N2SA:114m2/g)
アロマオイル:ジャパンエナジー社製のX140
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−フェニル−N´−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学(株)製の硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
第1表に示す配合にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で3分間混練し、混練物1を得た。
次に、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、上記混練物1に老化防止剤、ステアリン酸および酸化亜鉛を添加し、150℃の条件下で2分間混練し、混練物2を得た。
さらに、オープンロールを用いて、上記混練物2に硫黄および加硫促進剤を添加し、60℃の条件下で4分間混練して未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、170℃で12分間加硫することにより、試験用タイヤ(カートタイヤ、タイヤサイズ:11×7.10−5)を製造した。
試験用タイヤを装着した試験用カートで1周2kmのテストコース(ウェット路面)を8周走行した後、試験用タイヤの摩耗状態を目視で確認し、耐摩耗性を評価した。評価結果は、比較例1を2.7点とし、5点満点で表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを示す。
得られた加硫ゴム組成物から試験片を作製しJIS−K6251に準じて3号ダンベルを用いて引張り試験を実施し、破断強度(TB)と破断時伸び(EB)を測定した。そして、TB×EB/2の値をゴム強度として、比較例1のゴム強度を82とし、結果を指数表示した。指数が大きいほどゴム強度に優れることを示す。
Claims (4)
- 粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあり、
BET法またはシアーズ法により測定された比表面積(SA1)と、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積(SA2)との比である表面粗度(SA1/SA2)の値が1.1〜5.0の範囲にあり、
動的光散乱法によって測定された平均粒子径(D3)が0.01〜0.30μmの範囲にあり、同範囲の粒度分布の頻度が60%以上であり、
疎水性評価法によって算出される疎水性が40〜70%であり、
シリカまたはアルミナ−シリカ複合体からなる、
球状粒子の表面に複数の疣状突起を有する金平糖状微粒子からなる疎水性シリカ系粉末。 - 次の工程1〜工程2に続いて、工程3〜工程4を少なくとも1回行うことを特徴とする請求項1に記載の疎水性シリカ系粉末の製造方法。
工程1:平均粒子径(D0)が0.01〜0.20μmの範囲にあり、かつ、同範囲の粒度分布の頻度が95%以上で標準偏差が0.10μm以下であるシリカ微粒子が分散しているシリカゾルに陽イオンの脱離処理および陰イオンの脱離処理を施す工程。
工程2:前工程に続き、前記シリカゾルを噴霧乾燥し、シリカ粉末乾燥品を得る工程。
工程3:前工程に続き、水分存在下、前記シリカ粉末乾燥品に、シラン化合物を加え、混合し、疎水性シリカ粉末を得る工程。
工程4:前工程に続き、前記疎水性シリカ粉末を粉砕する工程。 - 前記工程1〜工程2に続いて、工程3〜工程4を少なくとも1回行った後、再度、工程3を行うことを特徴とする、請求項2に記載の疎水性シリカ系粉末の製造方法。
- 請求項1に記載の疎水性シリカ系粉末を含有するゴム成型用組成物。
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