JP2004510679A - 沈降シリカ合成法及びその使用 - Google Patents

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Abstract

重合体材料に入れる補強用充填剤として使用される改良された化学的及び物理的性質を有する沈降シリカの合成が記載されている。それら性質の改良は、減少したイオン強度でのシリカの合成に起因する。特に、合成中に珪酸を使用することは、アグリゲート化の増大とアグロマレート化の減少により改良されたコロイド構造の形成に都合のよい減少したイオン強度の溶液を与える。更に、沈降シリカの希望の補強性を更に向上させるため、合成中に表面変性剤を添加することにより、形成されるシリカ沈澱物の表面を変性する。本発明は、減少したイオン強度で合成し、変性した表面を有する沈降シリカを含む組成物を重合体化合物と組合せて用い、改良された抗張力及び伸び強度を有する重合体組成物も包含する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、改良されたコロイド構造を持つ沈降シリカを合成する方法に関する。詳しくは、本発明は、反応溶液のイオン強度を低下し、シリカ沈澱物の表面を変性することにより沈降シリカを合成する方法に関する。
【0002】
(背景技術)
コロイド状充填剤は、ゴム及び他の重合体の補強剤としてほぼ半世紀の間工業的に広く用いられてきている。シリカ及び炭素のような充填剤は、それらのコロイド構造によりゴムのための有用な補強剤を与える。コロイド構造は、主に、コロイド構造の形態及び強度を決定するコロイド相互作用の関数である。コロイド相互作用は、個々の粒子間及び粒子クラスター(cluster)間で相互に作用する化学的及び物理的力である。そのような化学的及び物理的力は、典型的には、化学的結合及びイオン結合、例えば水素結合、疎水性相互作用、静電相互作用、及びファンデルワールス力を含む。これらの力の相互関係により、最終的に充填剤の全構造特性が決定される。
【0003】
伝統的補強剤であるカーボンブラックと比較して、シリカは重合体への用途で補強剤として改良された機械的性質を与えるのみならず、透明又は中間色の重合体を与えることができる。従って、シリカは、多くのゴム及び重合体材料で補強のために好ましい充填剤であるとされてきている。市販のシリカは、沈降シリカとして存在するのが典型的である。沈降シリカは、一次粒子(primary particle)、アグリゲート(aggregate)、及びアグロマレート(agglomerate)からなる三段階の構造を有する。一次粒子は、シリカ合成中に形成される最初のものであり、典型的には1μmより小さい粒径の最も小さい構造成分である。一次粒子は合成中に一緒に集合してアグリゲートを形成する傾向があり、それらアグリゲートも典型的には1μmより小さい粒径を有する。一般にアグリゲートは、個々の一次粒子の間の分子間化学結合により形成される。化学結合は、アグリゲートが剪断力及び圧力の下で容易には破壊されないと言う意味で、アグリゲートを「硬く」する堅固なものである。一次粒子及びアグリゲートは、重合体補強で決定的な役割を果たす。
【0004】
シリカ沈澱物は、アグロマレート状態としても存在する。アグロマレートはアグリゲートからなる100μm集合物である。一般に、アグロマレートは、合成工程中、アグリゲート間の物理的結合により形成される。物理的結合は化学的結合程堅固なものではなく、剪断中、容易に破壊される。アグロマレートは、対応するアグリゲートよりも遥かに大きく、「軟らかく」なる傾向がある。物理的にそれら自身で結合したアグロマレートは、それらの軟らかさ及び大きな粒径のため、補強用充填剤として余り効果的なものではない。しかし、アグロマレートの形成は、最終的シリカ生成物の包装及び輸送のためには便利なものになる。
【0005】
しかし、ゴム補強工程中、沈降シリカ充填剤のコロイド構造は、途方もない剪断及び破壊力に曝される。剪断は「軟らかい」アグロマレートを対応する「硬い」アグリゲートへ破壊する。これは、シリカ補強用充填剤の分散性を改良することになる。従って、補強されたゴムの性能を改良するため、理想的なシリカ充填剤は、ゴム製造中の剪断圧力に耐える「硬い」アグリゲートと、ゴムマトリックス中への分散中に破壊されることが可能な「軟らかい」アグロマレートとの両方から構成される。
【0006】
沈降シリカのコロイド構造の形成及び合成は、化学的手段を用いて系統的に制御することができる。化学的に結合したアグリゲートが好ましい場合、一次粒子の粒径の外、アグリゲートの形成及び対応するアグロマレートの形成が、ゴムマトリックス中に沈降シリカを分散させるのに非常に重要である。従来法でも、一次粒子、アグリゲート、及びアグロマレートの希望の構造組成及び特性を得るために、シリカの構造に対する種々の反応条件の影響を研究する試みが行われてきた。参考文献、シェバリエ(Chevallier)による米国特許第5,403,570号明細書及びグレール(Groel)による米国特許第5,705,137号明細書には、潜在的補強剤として種々のコロイド構造を持つ沈降シリカが記載されている。シェバリエは、分散性を改良する研究で生成した変性シリカを開示している。グレールは、pH及び温度条件を変化させた合成法による沈降シリカの製造を開示している。しかし、これらの文献は、補強に関連してシリカのコロイド構造を改良することは示しておらず、特にシリカ沈澱物のアグリゲート及びアグロマレートの形成を効果的に制御することは示していない。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、沈降シリカ形成中の合成反応条件に注目することにより、上記問題点を解決するものである。シリカが形成される環境を制御することにより、補強用充填剤として用いるのに一層よい改良されたコロイド構造を与える。特に、本発明は、シリカの一次粒子、アグリゲート、及びアグロマレートの形成中、反応溶液のイオン強度に影響を与え、それにより「硬い」アグロマレートの形成を制御する。本発明は、補強用充填剤として用いるための、変性された表面及び改良された疎水性特性を有する沈降シリカの合成を与えることもできる。
【0008】
従って、本発明の目的は、低下したイオン強度で沈降シリカを合成することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、沈降シリカの合成中、アグリゲート化(aggregation)速度を制御し、アグロマレート化(agglomeration)を効果的に抑制し、それにより硬いアグロマレートの形成を限定することにある。
【0010】
本発明の更に別の目的は、シリカの表面をその合成中に変性し、その分散性を改良することである。
【0011】
本発明の更に別の目的は、改良された化学的及び物理的性質を有し、そのため改良された補強性を有するコロイド構造を持つ沈降シリカを合成することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、改良された抗張力及び伸び強度を有する沈降シリカを含有する重合体複合体を与えることである。
【0013】
(発明の開示)
本発明は、沈降シリカを合成する方法、合成中シリカの表面を変性する方法、及び沈降シリカを配合した重合体複合体に関する。シリカ沈澱物を合成する方法は、一般に珪酸塩溶液にシリカ沈澱物を形成するのに充分な量の珪酸を添加することを含む。珪酸は、珪酸ナトリウム溶液のような珪酸塩溶液に添加すると、珪酸塩溶液のイオン強度に影響を与え、特にイオン強度を低下する。
【0014】
本発明は、珪酸塩溶液に表面変性剤を添加することも一態様とする。表面変性剤は、シリカ沈澱物を形成する時に遊離ヒドロキシ基に結合することができる薬品である。本発明の表面変性剤は、アルキル、アリール、及びハロゲン置換シランを含めたシランにすることができる。幾つかの代表的例は、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールである。この表面変性剤は、シリカ沈澱物の合成中に、珪酸と共に又はそれを用いずに添加し、変性された表面を有する沈降シリカを生成する。そのような表面変性は、一般にシリカ沈澱物の疎水特性を改良する。
【0015】
本発明は、更に反応中、複数の添加工程で珪酸ナトリウム溶液に中和剤を添加することも一態様とする。珪酸は添加される中和剤の一つである。別法として、中和剤は珪酸ナトリウムと同時に珪酸ナトリウム溶液へ添加することができる。
【0016】
本発明の一つの態様は、珪酸ナトリウム溶液を第一酸で部分的に中和し、前記珪酸ナトリウム溶液を加熱し、前記珪酸ナトリウム溶液に珪酸を添加し、前記珪酸ナトリウム溶液を酸性化してスラリーを形成し、そして前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する、工程を行うシリカ沈澱物を珪酸を添加して合成する方法を包含する。シリカ沈澱物は、得られたスラリーを濾過し、そのスラリーを水で洗浄し、そしてそのスラリーを乾燥することにより形成することができる。この方法で、珪酸を添加した後、別の中和剤を添加してもよい。
【0017】
直ぐ上で記載した態様は、更に珪酸ナトリウム溶液に表面変性剤を添加することを含んでいてもよい。別法として、同じ表面変性剤を、珪酸を添加した後、中和剤と共に2回目として珪酸ナトリウム溶液へ添加してもよい。もし望むならば、シリカ沈澱物を合成中、各工程中及び各工程後、どの温度でも珪酸塩溶液を撹拌する。
【0018】
本発明の別の態様は、珪酸ナトリウム溶液を第一添加工程として硫酸で部分的に中和し、前記珪酸ナトリウム溶液を撹拌しながら加熱し、前記珪酸ナトリウム溶液へ第二添加工程として珪酸を添加し、前記珪酸ナトリウム溶液を60〜95℃の温度で撹拌し、前記珪酸塩溶液へ第三添加工程として中和剤を添加し、7.5〜8.5の範囲内へ前記珪酸ナトリウム溶液のpHを低下し、前記珪酸ナトリウム溶液を4.5〜6.5の範囲のpHまで酸性化してスラリーを形成し、そして、前記スラリーを濾過し、前記スラリーを水で洗浄し、そして前記スラリーを乾燥することにより、前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する、工程を行う、シリカ沈澱物形成方法である。この態様の方法は、更に、第二添加工程中表面変性剤を添加することを含んでいてもよく、その場合表面変性剤は、前に述べた代表的例のようなシランである。
【0019】
本発明の更に別の態様は、第一添加工程として4.0〜5.0の範囲のpHを有する硫酸溶液へ珪酸を添加し、前記硫酸溶液を撹拌しながら加熱し、前記硫酸へ第二添加工程として中和剤を添加し、前記硫酸溶液を撹拌してスラリーを形成し、そして前記スラリーを濾過し、前記スラリーを水で洗浄し、そして前記スラリーを乾燥することにより前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する、工程を行う、シリカ沈澱物合成方法である。この方法は、第一添加工程中、珪酸ナトリウム溶液に、上記代表的シランのような表面変性剤を添加することを更に含んでいてもよい。
【0020】
本発明の更に別の態様は、珪酸塩溶液に珪酸を添加することを含む方法、シリカ沈澱物を合成する一般的方法、及び上記態様の他の方法により合成されたシリカ沈澱物で、4.0〜5.4nmの半径及び280〜350m/gの、窒素吸収法により測定した質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなるシリカ沈澱物である。
【0021】
更に別の態様は、表面変性剤の添加を含む一般的方法、及び上記態様のように、表面変性剤の添加を含む他の方法により合成されたシリカで、5〜100%の範囲の水浮遊%を有するシリカである。
【0022】
本発明の更に別の態様は、珪酸塩溶液に珪酸を添加することを含む態様の方法、一般的態様の方法(両方共場合により表面変性剤の添加を含む)、及び上記他の態様の方法により合成されたシリカと組合せて、硬化可能な重合体化合物、例えば、ゴムを含む重合体複合体である。上記態様の重合体複合体は、1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する。
【0023】
本発明は、上に記載した態様に限定されるものではない。本発明の他の目的及び利点及び完全な理解は、本発明についての次の詳細な記述から得られるであろう。
【0024】
(本発明の詳細な記述)
本発明は、沈降シリカを合成する方法、合成中にシリカの表面を変性する方法、及び沈降シリカを配合した重合体複合体に関する。そのシリカ沈澱物を合成する方法はコロイド構造を改良し、それにより重合体複合体中の補強用充填剤として用いるのにそれを一層よく適合したものにする。シリカの補強性を改良するため、シリカ沈澱物合成方法の一部分として、珪酸塩溶液に珪酸を添加する。合成中、珪酸塩溶液に珪酸を添加することにより、溶液のイオン強度を低下し、それはシリカ一次粒子、アグリゲート、及びアグロマレートの形成に影響を与える。その結果、硬いアグリゲート及びより軟らかいアグロマレートを含む沈降シリカ組成物になる。
【0025】
本発明は、合成中、表面変性剤を添加することにより、表面変性シリカ沈澱物を合成することも重視している。その結果、重合体マトリックス中に一層よく分散するようになる増大した疎水特性を有するシリカになる。従って、本発明は、改良された化学的、物理的、及び機械的性質を有するコロイド構造を与える結果になる。これらの改良された性質は、重合体補強の点で特に有利である。
【0026】
シリカ沈澱物の合成は、珪酸ナトリウム溶液のような珪酸塩溶液に珪酸を添加する工程を含む。ここで用いる用語「シリカ沈澱物」とは、例えば、粉末、塊、ブロック等(それらに限定されるものではない)を含めたあらゆる物理的形態のシリカ沈澱物を一般に包含するものである。本発明で用いる珪酸は、小さな解離定数を有する弱酸であり、それにより溶液中のイオン強度を低下することができる。更に、珪酸ナトリウムに比較して、珪酸の重合中に生ずる小さなイオンは少ない。珪酸はどのような原料から生じたものでも用いることができる。一般に、珪酸は2.5:1〜3.5:1のSiO:NaOモル比を有する、水ガラスのような市販のシリケート−塩(silicate−salt)溶液又は慣用的溶液から精製することができる。ナトリウム、カリウム、カルシウム等(それらに限定されるものではない)を含めた市販の種々の珪酸塩溶液を用いることができる。希釈珪酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂床又はカラムに通すことにより珪酸を得る方法は、アイラー(Iler)の本で完全に論評されている。もし望むならば、本発明で用いる水性珪酸は、陽イオン樹脂、例えば、アンバーライト(Amberlite)IRN−77を充填したカラムに希釈珪酸ナトリウム溶液を迅速に通過させ、カラムで珪酸のゲル化が起きないようにすることにより製造することができる。カラムから溶離したならば、珪酸は、一般に0.5〜2.0Mの範囲の濃度及び2.0±0.5の範囲のpHを有する。この流出物を更に多くの流出物又は蒸留水で更に希釈し、約3.5のpHにすることができ、それを次にシリカ沈澱物の合成に直ちに用いるか、又は後で使用するために冷凍温度で保存する。もし珪酸を数時間よりも長い期間保存するならば、そのpHを酸の添加により低下し、保存中にゲルが形成されるのを防ぐようにする必要がある。アンバーライトIRN−77樹脂は、アルファ社(Alfa Inc.)からニュークリア・グレード(nuclear grade)で市販されている。
【0027】
次の記載は、本発明で具体化される方法の各工程に関する一般的及び詳細な情報を与えるであろう。沈降シリカの合成は、一般に合成の希望の規模により、適当な容器で行うことができる。その容器は、フラスコの内容物の温度を上昇させた温度、例えば、約150℃の温度へ加熱し、調節することができる加熱源にかける。
【0028】
シリカ沈澱物を合成するシリケート−塩溶液はナトリウム、カリウム、カルシウム等(それらに限定されるものではない)を含めた既知の対イオン塩を有するpH>12.0、好ましくは>14.0の塩基性溶液である。珪酸塩溶液は、一般に水溶液であり、シリカ合成を開始するため蒸留水で更に1倍〜4倍に希釈し、希望の珪酸塩濃度を形成するようにする。好ましい態様として、珪酸塩は珪酸ナトリウムである。本発明で用いられるNaSiOとしても言及する珪酸ナトリウムは、典型的には、夫々2.5〜3.5:1.0のモル比で種々のSiO:NaO比を有するどのような市販の珪酸ナトリウム水溶液でもよい。もし望むならば、3.3:1.0のSiO:NaOモル比及び約3.75Mの珪酸塩濃度を有するPPGインダストリーズから入手できるNaSiO溶液を本発明で用いてもよい。PPGのNaSiO溶液は、約0.8〜2.0Mの希望の珪酸塩濃度まで蒸留水で更に希釈し、最初の珪酸塩溶液を形成するようにしてもよい。
【0029】
シリカ沈澱物の合成は、ここで第一添加工程と呼ぶ、酸を添加して最初の珪酸塩溶液を7.5〜10.0のpHへ部分的に中和することにより開始する。ここで用いる中和とは、pHを低下することができる中和剤を添加することにより、溶液のpHを低下することを意味するものとする。塩基性シリケート−塩溶液に関連して、ここで用いる用語「中和」とは、酸を添加して、それにより珪酸塩溶液のpHを低下し、溶液中の塩状シリカを脱塩又は遊離塩基化することを意味するものとする。最初の珪酸塩溶液を部分的に中和するのに用いる中和剤には、一般に硫酸、硝酸、塩酸等のような強い無機酸が含まれるが、炭酸、蟻酸等のような弱い有機酸も含まれる。本発明の一つの態様として、0.8〜2.0Mの珪酸塩濃度を有する最初の珪酸塩溶液を、濃硫酸(96.5%)のような酸で、希望に応じ7.5〜10.0の範囲のpHまで部分的に中和する。典型的には、約9.0のpHまで溶液を部分的に中和する。このpHを達成するため、溶液中のシリケート−塩の約80%を遊離塩基化又は中和するのに充分な量で酸を添加するのが典型的である。部分的中和は、一般に20〜40℃の温度範囲で15〜100分に亙り酸を滴下することにより行われる。別の温度範囲は32〜35℃である。
【0030】
部分的に中和した珪酸ナトリウム溶液を、次に「エージング」として当分野で知られている工程として、一般に溶液を激しく撹拌しながら一層高い温度、典型的には60〜100℃、或は70〜98℃の範囲の温度へ加熱する。一つの態様として、温度を90〜95℃へ上昇させ、その温度で30〜60分間撹拌する。撹拌は、撹拌棒、機械的撹拌器、空気圧駆動撹拌器、或は反応溶液に激しい撹拌を与えることができるどのような装置でも、それらを用いて達成することができる。この「エージング」工程は、一般にシリカ一次粒子の核生成及びその形成を開始する。エージングは改良されたコロイド構造を形成するのに必須の因子の一つであり、従って、加熱及び撹拌は合成の全てのどの段階ででも行うことができる。「エージング」は、アグリゲートの間の化学結合の形成を阻止することによりアグロマレートを減少又は「軟らかく」しながら、一次粒子の間の化学結合を増大することによりアグリゲートを強化又は「硬く」し、シリカの補強を可能にする。
【0031】
部分的に中和した珪酸塩溶液をエージングした後、その珪酸塩溶液に珪酸を添加する。この工程は、ここでは第二添加工程と呼ぶ。この添加工程では、珪酸は中和剤及びシリカ源の両方として働く。珪酸は、注入ポンプ又は蠕動ポンプ(それらに限定されるものではない)を使用することにより、珪酸ナトリウム溶液を7.5〜9.0の範囲、場合により約8.5のpHへ更に中和するのに充分な量で添加する。蠕動ポンプは、希望に応じ、多量に添加する場合に用いることができる。珪酸を添加するのにポンプを使用することにより、均一な添加速度を与え、それにより溶液のイオン強度を調節することができる。希望の添加速度は、希望の時間内に薬剤の全量を添加するのに充分な速度であるのが典型的である。一例として、約90分に亙り100mlの珪酸を添加するには、約1.1ml/分の添加速度になるであろう。本発明で添加される珪酸は、典型的には0.8〜2.0Mの上記範囲の濃度を有する水溶液であり、90〜95℃の範囲のような上昇させた温度で珪酸塩溶液に添加する。この第二添加工程は、珪酸の添加に限定されるものではなく、更に下で論ずるように、表面変性剤のような他の薬剤の添加が含まれていてもよい。
【0032】
次に、珪酸塩溶液を撹拌しながら酸を添加することにより、珪酸塩溶液を酸性化してスラリーを形成する。酸は強酸又は弱酸でよく、好ましくは硫酸であり、珪酸塩溶液のpHを3.0〜6.5、一般に4.5〜5.5へ低下するのに充分な量で添加する。珪酸塩溶液は、珪酸を添加する温度で酸性化されるのが典型的であるが、もっと低い温度で酸性化してもよく、室温でもよい。酸の添加時間は限定的なものではなく、20〜30分位に長くかかってもよい。
【0033】
酸性化中又はその後で、酸性化された珪酸塩溶液を室温へ冷却し、得られた溶液を撹拌して沈降シリカのスラリーを形成する。一般に、10〜60分間溶液を撹拌した後、均一なスラリーが形成される。次にそのスラリーを濾過し、水でスラリーを洗浄し、最後にスラリーを乾燥することによりそのスラリーを処理し、シリカ沈澱物の乾燥粉末を形成する。濾過は、フリット・ディスク・フィルター(fritted disc filter)又はどのようなそのような濾過装置でも、好ましくは真空源に接続したものを使用することにより達成することができる。溶液を濾過したならば、今後濾滓(filter cake)と呼ぶシリカ残留物を、水で洗浄して水溶性塩及び不純物を除去する。濾滓から全ての水溶性不純物を除去するのに充分な量の水を用いて、濾滓を洗浄する。濾滓は、当分野で既知の慣用的乾燥手段により乾燥することができる。慣用的手段には、噴霧乾燥、UVランプ乾燥、真空乾燥等、当分野で知られているものが含まれるが、それらに限定されるものではない。シリカ中に取り込まれた残留水を全て除去するため、少なくとも100℃に加熱することができる真空炉中で、真空乾燥を行うのが好ましい。
【0034】
本発明は、シリカ沈澱物の合成中、シリカ表面を変性する方法にも関する。シリカの表面は、合成中珪酸塩溶液に表面変性剤を添加することにより変性することができる。ここで用いる用語「表面変性剤」とは、シリカ一次粒子及びアグリゲートを形成するのに有機的に又は無機的に遊離ヒドロキシ基へ添加することができる薬剤を指すものとする。特に、表面変性剤はそのようなやり方でヒドロキシ基の水素を変性剤と効果的に置換するように反応する。いずれかの基を形成するためのこれらヒドロキシ基へのそのような添加は、合成されたシリカの疎水特性を増大する結果になる。増大した疎水性は、シリカを重合体複合体中へ導入した時、その分散性を改良する。表面変性剤はアグロマレートの堅固さを低下し、重合体中への分散性を更に向上する。
【0035】
表面変性剤は、上で言及したように、第二添加工程で珪酸と共に添加することができる。この変性剤の添加は第二添加工程に限定されるものではなく、希望に応じ、後のどの添加工程でも他の薬剤と共に添加してもよい。第二添加工程では、表面変性剤を珪酸と同時に添加するか、又は珪酸を添加した直後であるが、珪酸塩溶液の後の酸性化の前に添加してもよい。変性剤の添加量は、溶液中のシリカの濃度及び量に依存する。溶液中の遊離ヒドロキシ基を全て置換するのに充分な量を添加するのが望ましい。添加時間は変性剤の添加量及び使用する添加装置によって変化するであろう。一般に、10〜30分の時間に亙る添加で充分であり、好ましくは約20分である。変性剤は、上昇させた温度、例えば、80〜95℃の温度で反応溶液へ添加されるのが典型的である。
【0036】
シリカ沈澱物を合成する具体化された方法は、変性剤の添加を第二添加工程に限定するものではない。同じ変性剤を、希望に応じ後のどの添加工程でも、他の薬剤と共に珪酸塩溶液へ添加してもよい。例えば、表面変性剤は、第三添加工程で中和剤と共に珪酸ナトリウム溶液へ添加してもよい。そのような第三添加工程で添加される表面変性剤の温度、添加時間、及び量は、第二添加工程の場合と一般に似ている。
【0037】
表面変性剤は、シリカを形成するヒドロキシ基へ添加することができるどのような薬剤、例えば、シランでもよい。本発明で用いられる表面変性剤は、市販されているものでも、或は個人的に調製したものでもよい、表面変性用シランは、溶液中で遊離ヒドロキシ基に添加することができるどのようなシランでもよい。一例として、シランは、アルキル置換シラン、アリール置換シラン、ハロゲン置換シラン、及びそれらの組合せでもよいが、それらに限定されるものではない。沈降シリカを合成する方法の一つの態様は、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン(MS)、ジメチル−ジクロロシラン(DMDClS)、又はビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノール(A1289として言及する)のような表面変性用シランを珪酸塩溶液へ添加することを含む。これらのシランは全て市販されている。メルカプト−プロピルトリエトキシシラン(MS)は、ペンシルバニア州ヨークのインダストリアル・サイエンス・アンド・テクノロジー・ネットワーク(Industrial Science and Technology Network)から入手することができ、ジメチル−ジクロロシラン(DMDClS)は、アルドリッヒ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)から入手することができ、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールは、ウィトコ社(Witco Company)から入手することができる。
【0038】
表面変性剤は、一般に、珪酸塩溶液へ添加する前に配合してもよい。典型的には、溶解度又は非相容性の理由から、表面変性剤は、珪酸塩溶液に添加するため、アルコール又はアルコールと水との混合物のような溶媒中に完全に溶解するか、又は部分的に溶解するのが好ましい。本発明の表面変性用シランは、珪酸塩水溶液には容易には溶解せず、従ってアルコール又はアルコールと水との混合物中に溶解するか又は懸濁する。もし望むならば、表面変性剤を配合するため、水を用い、又は用いずに、イソプロパノールを用いてもよい。必要に応じアルコールと水との比率を調節し、珪酸塩溶液に添加するためシランを溶解し、それを調製する。
【0039】
表面変性したシリカは、表面遊離シリカよりも一層疎水性になる。疎水性は水浮遊試験により特徴付けることができる。水溶解度の関数である水浮遊分析は、単に、水の表面に浮かなかった(可溶性)シリカ粉末試料に対する水表面に浮いた(不溶性)シリカ粉末試料の%である。表面変性シリカの水浮遊%は、非表面変性シリカ粉末の対応する%に匹敵する。典型的には、水に対し水素結合することができる表面遊離ヒドロキシ基を有する表面変性してないシリカは親水性であり、水に完全に溶解し、0%の水浮遊性を有する。一般に、表面変性シリカは、例3〜4で分かるように、増大した水浮遊%を有する。特に、珪酸を添加して合成した表面変性したシリカ沈澱物は、例3及び4で分かるように、表面を変性してないシリカよりも遥かに大きな疎水性を有する。水浮遊性を試験するための一般的方法は次の通りである:0.2g位の真空乾燥した試料を、室温で小さなガラス瓶の中の20ml位の蒸留水の表面上に注ぐ。水の表面上に浮く不溶性試料を観察し、濾過し、その量を秤量することにより、出発試料の量に基づき%として疎水性を計算することができる。もし全ての乾燥粉末が浮遊するならば、その試料は100%の疎水性を持つと考えられ、100%の水浮遊値を与える。
【0040】
本方法は、第三添加工程のような後の添加工程で珪酸ナトリウム溶液に中和剤を添加することを行なってもよい。中和剤の添加量は反応溶液のpH及び濃度に依存する。一般に、その量は、そのような添加工程中、7.5〜8.5の範囲に珪酸塩溶液のpHを維持するのに充分な量である。中和剤は90〜95℃のような上昇させた温度で30〜90分の時間に亙り、或は30〜60分の時間に亙り滴下してもよい。中和剤はどのような強酸又は弱酸でもよく、例えば、珪酸でもよい。希望のpHを達成するため、中和剤は珪酸塩溶液と同時に添加してもよい。そのような場合、用いる珪酸塩溶液は、最初の珪酸塩溶液で用いたものと同じである。
【0041】
珪酸塩溶液は、第三及び後の添加工程中及びそれらの間で撹拌及び「エージング」してもよい。撹拌は、60〜90℃のような上昇させた温度で加熱しながら行なってもよく、シリカ沈澱物を「エージング」させ、補強する。そのような後の添加工程の間での撹拌は、30〜100分間継続するのが典型的である。
【0042】
更に別の態様は、約1.0Mの珪酸塩濃度の珪酸ナトリウム溶液を、第一添加工程として濃硫酸を30〜35℃の温度で30〜60分の時間に亙り添加することにより部分的に中和し、シリカ沈澱物を合成する方法である。添加量は、珪酸塩溶液のpHを8.5〜9.5の範囲へ低下するのに充分な量である。次に溶液を、撹拌しながら30〜60分間60〜95℃の温度へ加熱する。第二添加工程で珪酸塩溶液のpHを約8.0へ低下するのに充分な量で珪酸を添加する。珪酸ナトリウム溶液を60〜95℃の温度で30〜90分間撹拌する。中和剤である硫酸又は珪酸は、第三添加工程で珪酸ナトリウム溶液のpHを7.5〜8.0に維持するのに充分な量で珪酸ナトリウム溶液へ添加する。珪酸溶液は、濃硫酸のような酸を4.5〜6.5のpH範囲を達成するのに充分な量で添加することにより酸性化する。珪酸塩溶液を撹拌し、冷却し、シリカ沈澱物のスラリーを形成する。次にそのスラリーを濾過し、水でスラリーを洗浄し、最後にスラリーを乾燥することにより、そのスラリーをシリカ沈澱物へ転化する。
【0043】
表面変性したシリカを合成するのと同様、低下したイオン強度でシリカ沈澱物を合成する方法は、酸性pHの最初の溶液を用いて開始する。一つの態様は、第一添加工程で約30分間に亙り約32℃の温度でpH>5.5の硫酸溶液へ4.5〜5.5のpHを達成するのに充分な量で珪酸を添加する工程を有する方法である。最初の硫酸溶液は、穏やかな酸性pHを達成するため、希釈水溶液でもよい。次に硫酸溶液を撹拌しながら60〜90分の時間60〜95℃、好ましくは約93℃の温度へ加熱する。珪酸又は硫酸のような中和剤を、第二添加工程で3.0〜4.5、好ましくは約4.0のpHを維持するのに充分な量で添加する。次に硫酸溶液を上昇させた温度、好ましくは約93℃で撹拌し、スラリーを形成する。スラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥し、シリカ沈澱物の粉末を形成する。
【0044】
コロイドシリカを特徴付けるのに、電子顕微鏡及び窒素吸収(BET)のような方法を含めた多くの慣用的方法が存在する。これらの方法は、一般に粒径及び表面積のようなシリカの形態を特徴付けるのに用いられている。上述の態様の方法により合成したシリカ沈澱物は、4.0〜5.4nmの粒子半径及び280〜350m/gの単位質量当たりの表面積を有する一次粒子を含むことを特徴とする。X線、中性子、及び光散乱法、及び窒素吸収のような当分野で既知の慣用的方法を用いて、本発明の方法により合成されたシリカ沈澱物についてのデーターを得た。このデーターを用いて、合成したシリカ沈澱物の粒子半径及び比表面積を計算した。
【0045】
本発明により合成したシリカ沈澱物は、エラストマー及び他の重合体組成物の補強剤として用いることができるが、それらに限定されるものではない。一般に、本発明のシリカ沈澱物は、当業者が知っている慣用的方法を用いて、硬化可能な重合体基材に適当な量で添加し、ここで態様として示す重合体複合体を形成することができる。例えば、そのような重合体基材の一つはゴムでもよく、それに上記一般的方法で製造したシリカ沈澱物を、ゴム複合体を製造するのに充分な量で一緒にする。
【0046】
本発明は、次の詳細な実施例を参照することにより更に認識されるであろう。
【0047】
例1
加熱源及び機械的撹拌器を具えた1000ml三口丸底フラスコ中のNaSiO溶液(40ml;PPG社の3.3:1.0のSiO:NaOのモル比を有する溶液)及び蒸留水(420ml)に、第一添加工程として33〜35℃の温度で注入ポンプにより濃HSO(2.6ml)を4.3ml/時の速度で添加した。撹拌しながら更に蒸留水(75ml)を添加しながら、温度を95℃へ上昇させた。第二添加工程として、pHを約8.5に維持しながら、珪酸(HSiO、1.0M溶液130ml)を93℃で90〜100分間に亙り添加した。溶液を93℃で25分間撹拌した。第三添加工程として、珪酸ナトリウム(18ml;PPG社)と同時に濃硫酸(1.52ml)を95℃で30分間に亙り添加した。反応溶液を20分間撹拌し、濃硫酸でpH3.0へ酸性化し、撹拌して沈降シリカのスラリーを与えた。スラリーを濾過し、蒸留水で洗浄し(2〜5×300ml)、赤外線ランプで乾燥し、次に真空で乾燥し、例1として、15.3gのシリカ沈澱物粉末を与えた。
【0048】
例2
pH>12.0のNaSiOの溶液(15ml;PPG社)及びHO(85ml)に、珪酸(1.0M珪酸水溶液200ml)を、撹拌しながら40℃で25分間に亙り60滴/分の速度で滴下し、溶液のpHを約10.0へ低下させた。溶液を60℃に加熱し、更に珪酸(115ml;上と同じ供給業者)を約40℃でpH10で10分間に亙り添加した。次にNaSiO溶液の温度を93℃へ上昇し、その時に濃HSO(0.6ml)を25分間に亙り添加し、溶液のpHを8.5に低下させた。反応液を93℃で30分間撹拌した。珪酸(0.1ml;上と同じ供給業者)を、93℃で30分間に亙り添加した。NaSiO(8ml;PPG社)を、濃HSO(1.4ml)と同時に25分間に亙り滴下し、反応を4.0〜5.0のpHへ酸性化した。得られた溶液を冷却しながら撹拌し、スラリーを形成した。スラリーを濾過し、蒸留水で洗浄し(2〜5×300ml)、IRランプで乾燥し、次に真空で乾燥し、32gのシリカ沈澱物粉末を与えた。
【0049】
例3
NaSiOの溶液(8ml;PPG社)及びHO(50ml)に、第一添加工程としてNaSiO(9ml)及び珪酸(100ml)を39℃で40分間に亙り添加した。反応温度を95℃へ上昇し、15分間撹拌した。表面変性用シランDMDCLS(1.0g、10mlのIPAに溶解したもの)を、15分間に亙り9.0〜11.0のpHで反応溶液へ滴下した。珪酸(120ml)を82〜90℃で35分間に亙り滴下し、pHを約8.5に低下した。更に、DMDCLS(1.1g、30mlのIPAに入れたもの)を反応溶液へ約92℃で60分間に亙り滴下した。NaSiO(5ml;PPG社)を反応溶液へ添加し、pHを約8.0に調節した。溶液を珪酸(35ml)で約5.0のpHへ酸性化し、撹拌し、スラリーを形成した。スラリーを濾過し、蒸留水で洗浄し(2〜5×300ml)、真空中で乾燥し、30%の水浮遊値を有する18gのシリカ沈澱物粉末を与えた。
【0050】
例4
O(150ml)で希釈した珪酸ナトリウム(9ml;PPG社)へ、65℃で25〜30分間に亙り珪酸(100ml)を滴下した。温度を95℃へ上昇し、更に珪酸(165ml)を反応液へ滴下し、8.5のpHを与えた。表面変性用シラン、A1289(2.18g、40mlのIPAに溶解したもの;A1289は市販されている)の溶液を、93℃で30分間に亙り反応へ滴下した。数滴の濃HSOによりpHを約5.5に調節した。反応液を10〜15分間撹拌し、室温へ冷却し、スラリーを形成した。スラリーを濾過し、蒸留水で洗浄し、真空中で乾燥し、60%の水浮遊値を有する約13.0gのシリカ沈澱物粉末を与えた。
【0051】
例1、2、3、及び4の散乱分析の結果を下の表1に与える。
【0052】
Figure 2004510679
 ρはシリカの嵩密度である。
 R=(5/3)1/2;Rは、小さな角度のX線散乱によるギニエ装置(Guinier fit)からのものである。
 相対的方法及びBETによるSAXSにより得られた表面積の差である。
【0053】
例5
蒸留HO(460ml)中に入れたNaSiO(40ml;PPG社)の溶液に、31℃で、30分間に亙りHSO(3.2ml)を添加した。温度を45分間に亙り徐々に93℃へ上昇し、反応液を93℃で15分間撹拌した。前記NaSiO溶液へ、珪酸ナトリウム(40ml;PPG社)を、0.4ml/分の速度で添加し、同時に濃HSO(2.8ml)を1.4ml/時の速度で添加した。表面変性用シランMS(24g、50mlのIPA及び70mlのHOの溶液に溶解したもの)の溶液を88℃で8分間に亙り添加した。反応液を90℃で30分間撹拌した。第二添加工程として、珪酸ナトリウム(18ml)を、濃HSO(1.6ml)と同時に添加した。反応液を90℃で30分間撹拌した。数滴の濃HSOを用いてpHを約5.5に調節した。反応液を撹拌し、室温へ冷却し、スラリーを形成した。スラリーを濾過し、蒸留水で洗浄し、真空中で乾燥し、5%の水浮遊値を有する約10.0gのシリカ沈澱物粉末を与えた。
【0054】
例6
400mlの蒸留HO中に入れたNaSiO(40ml;PPG社)の溶液に、31℃で、30分間に亙り濃HSO(3.6ml)を添加した。温度を30分間に亙り90℃へ上昇した。珪酸ナトリウム(10ml;PPG社)を添加し、次に表面変性用シラン、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン(MS;3.1g、70mlのIPA及び30mlのHOの溶液に溶解したもの)を添加した。反応液を約90℃で60分間撹拌した。更に表面変性用シラン、MS(2.5g、50mlのIPAに溶解したもの)を15分間に亙り添加し、次に第二添加工程として珪酸ナトリウム(8ml;PPG社)を45分間に亙り添加した。溶液を濃HSOを用いてpH5.5へ酸性化し、撹拌してスラリーを与えた。スラリーを濾過し、濾滓をHOで洗浄し(3×300ml)、次に100℃の真空乾燥炉で乾燥し、5%の水浮遊値を有する約21.0gの白色粉末を与えた。
【0055】
例7
沈降シリカを含有するゴム複合体の製造
下の表2及び3に夫々示した量及び方法に従い、また、ゴム配合の当業者が持っている慣用的配合方法の知識に従い、ゴム複合体を製造した。
【0056】
Figure 2004510679
【0057】
Figure 2004510679
【0058】
上の表3の手順に従い配合したゴムの試料9〜10gを秤量し、1mmの厚さに調節するスペーサーを有する2枚のアルミニウムシートの間の空間へ入れ、温度制御器を持つホットプレスを用いて圧縮成形した。温度は310〜315℃に設定し、ゴムの試料を加圧下で40分間硬化した。次に試料を加圧下で室温へ冷却し、厚さ1mmのゴムシートを与えた。補強用充填剤として例1で製造したシリカ沈澱物と組合せてゴムを含有するゴム複合体の機械的性質を、非補強純粋ゴム試料と比較し、下の表4に示す。
【0059】
Figure 2004510679
【0060】
アグリゲートとアグロマレートとの改良された比により、改良されたコロイド構造特性及び改良された強度を有する沈降シリカを合成する本発明の方法は、ゴム及び他の重合体材料中の補強用充填剤として用いられるシリカを生ずる。補強されたゴムは、最終的にはタイヤ、家庭製品、ワイヤー被覆、電気装置、パーソナルグッズ等のようなゴムを含む製品に用いられる。本発明は、改良された強度、改良されたウエット・トラクション(wet traction)、及び回転抵抗を増大することのない高速道路耐摩耗性を与える能力により、特にタイヤの用途に有用である。
【0061】
本発明を種々の態様を記述することにより例示してきたが、これらの態様は詳細に記述されているが、本出願人は特許請求の範囲をそのような詳細な点に何等限定又は制約するつもりはない。当業者には更に別の利点及び修正が容易に明らかになるであろう。従って、一層広い範囲の特徴に入る本発明は、記載し、示してきた特定の細部、代表的方法、及び例示としての例に限定されるものではない。従って、特許請求の範囲に記載した本発明の本質的及び範囲から離れることなく、或る修正或は変更を行うことができることは明らかである。

Claims (65)

  1. シリカ沈澱物を形成するのに充分な量で珪酸を珪酸塩溶液へ添加する工程を行う、シリカ沈澱物合成法。
  2. 珪酸塩溶液へ表面変性剤を添加する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 珪酸塩溶液が珪酸ナトリウム溶液である、請求項1に記載の方法。
  4. 複数の添加工程で珪酸ナトリウム溶液へ中和剤を添加する工程を更に含み、然も、前記複数の添加工程の少なくとも一つでの前記中和剤が珪酸である、請求項3に記載の方法。
  5. 珪酸及び珪酸ナトリウムを、同時に珪酸ナトリウム溶液へ添加する、請求項4に記載の方法。
  6. 次の順序で工程を行うシリカ沈澱物合成法:
    (a) 珪酸ナトリウム溶液を第一添加工程として第一酸で部分的に中和し、
    (b) 前記珪酸ナトリウム溶液を加熱し、
    (c) 前記珪酸ナトリウム溶液に第二添加工程として珪酸を添加し、
    (d) 前記珪酸ナトリウム溶液を酸性化してスラリーを形成し、そして
    (e) 前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する。
  7. 第二添加工程中、珪酸ナトリウム溶液へ表面変性剤を添加することを更に含む、請求項6に記載の方法。
  8. 表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランである、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(c)の後で、中和剤を珪酸ナトリウム溶液へ添加する工程を更に含む、請求項6に記載の方法。
  10. 表面変性剤に中和剤を添加する工程を更に含み、然も、前記表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランである、請求項9に記載の方法。
  11. 工程(e)の形成が、次の順序で、
    スラリーを濾過し、
    前記スラリーを水で洗浄し、そして
    前記スラリーを乾燥する、
    工程を有する、請求項6に記載の方法。
  12. 次の順序で工程を行うシリカ沈澱物合成法:
    (a) 珪酸ナトリウム溶液を第一添加工程として第一酸で部分的に中和し、
    (b) 前記珪酸ナトリウム溶液を加熱し、
    (c) 前記珪酸ナトリウム溶液に第二添加工程として第二酸及び表面変性剤を添加し、然も、前記表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランであり、
    (d) 前記珪酸ナトリウム溶液を4.0〜6.0の範囲のpHまで酸性化してスラリーを形成し、そして
    (e) 前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する。
  13. 第三添加工程として第三酸及び第二表面変性剤を添加する工程を更に含み、然も、前記第二表面変性剤が、第二添加工程で添加されたものと同じ表面変性剤である、請求項12に記載の方法。
  14. 第二酸が珪酸である、請求項12に記載の方法。
  15. 形成工程が、
    (a) スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する、
    を有する、請求項12に記載の方法。
  16. 次の順序で工程を行う、シリカ沈澱物合成方法:
    (a) 珪酸ナトリウム溶液を第一添加工程として硫酸で部分的に中和し、
    (b) 前記珪酸ナトリウム溶液を撹拌しながら60〜95℃の範囲の温度へ加熱し、
    (c) 前記珪酸ナトリウム溶液へ第二添加工程として珪酸を添加し、
    (d) 前記珪酸ナトリウム溶液を60〜95℃の範囲の温度で撹拌し、
    (e) 前記珪酸ナトリウム溶液へ第三添加工程として中和剤を添加し、7.5〜8.5の範囲内へpHを低下し、
    (f) 前記珪酸ナトリウム溶液を4.5〜6.5の範囲のpHまで酸性化し、スラリーを形成し、そして
    (g) 次の順序で工程を行い、前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する:
    (a) 前記スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する。
  17. 次の順序で工程を行う、シリカ沈澱物合成方法:
    (a) 珪酸ナトリウム溶液を第一添加工程として硫酸で部分的に中和し、
    (b) 前記珪酸ナトリウム溶液を撹拌しながら60〜95℃の範囲の温度へ加熱し、
    (c) 前記珪酸ナトリウム溶液へ第二添加工程として珪酸及び表面変性剤を添加し、然も、前記表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、化学的に変性したシリカゲル、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランであり、
    (d) 前記珪酸ナトリウム溶液を60〜95℃の範囲の温度で撹拌し、
    (e) 前記珪酸ナトリウム溶液へ第三添加工程として中和剤を添加し、7.5〜8.5の範囲内へpHを低下し、
    (f) 前記珪酸ナトリウム溶液を4.5〜6.5の範囲のpHまで酸性化し、スラリーを形成し、そして
    (g) 次の順序で工程を行い、前記スラリーからシラン沈澱物を形成する:
    (a) 前記スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する。
  18. 次の順序で工程を行う、シリカ沈澱物形成方法:
    (a) 第一添加工程として4.0〜5.0の範囲のpHの硫酸溶液へ珪酸を添加し、
    (b) 前記硫酸溶液を撹拌しながら加熱し、
    (c) 前記硫酸溶液へ第二添加工程として中和剤を添加し、
    (d) 前記硫酸溶液を撹拌してスラリーを形成し、そして
    (e) 次の順序で工程を行い、前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する:
    (a) 前記スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する。
  19. 次の順序で工程を行う、シリカ沈澱物合成方法:
    (a) 第一添加工程として4.0〜5.0の範囲のpHの硫酸溶液へ珪酸及び表面変性剤を添加し、然も、前記表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、化学的に変性したシリカゲル、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランであり、
    (b) 前記硫酸溶液を撹拌しながら加熱し、
    (c) 前記硫酸溶液へ第二添加工程として中和剤を添加し、
    (d) 前記硫酸溶液を撹拌してスラリーを形成し、そして
    (e) 次の順序で工程を行い、前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する:
    (a) 前記スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する。
  20. 次の順序で工程を行う、シリカ沈澱物合成方法:
    (a) 第一工程として4.0〜5.0の範囲のpHの硫酸溶液へ表面変性剤を添加し、然も、前記表面変性剤が、メルカプト−プロピルトリエトキシシラン、化学的に変性したシリカゲル、ジメチル−ジクロロシラン、及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファノールからなる群から選択されたシランであり、
    (b) 前記硫酸溶液を撹拌しながら加熱し、
    (c) 前記硫酸溶液へ第二添加工程として中和剤を添加し、
    (d) 前記硫酸溶液を撹拌してスラリーを形成し、そして
    (e) 次の順序で工程を行い、前記スラリーからシリカ沈澱物を形成する:
    (a) 前記スラリーを濾過し、
    (b) 前記スラリーを水で洗浄し、そして
    (c) 前記スラリーを乾燥する。
  21. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項1に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  22. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項6に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  23. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項14に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  24. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項17に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  25. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項18に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  26. 5.4〜4.0nmの半径及び280〜350m/gの質量に対する比表面積(BET)を有する粒子からなる、請求項19に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  27. 5〜100%の水浮遊性を有する、請求項13に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  28. 5〜100%の水浮遊性を有する、請求項14に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  29. 5〜100%の水浮遊性を有する、請求項17に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  30. 5〜100%の水浮遊性を有する、請求項19に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  31. 5〜100%の水浮遊性を有する、請求項20に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物。
  32. 請求項1に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  33. 請求項2に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  34. 請求項6に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  35. 請求項13に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  36. 請求項14に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  37. 請求項17に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  38. 請求項18に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  39. 請求項19に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  40. 請求項20に記載の方法により合成されたシリカ沈澱物と組合せて硬化性重合体化合物を含有する重合体組成物。
  41. 重合体化合物がゴムである、請求項32に記載の重合体組成物。
  42. 重合体化合物がゴムである、請求項33に記載の重合体組成物。
  43. 重合体化合物がゴムである、請求項34に記載の重合体組成物。
  44. 重合体化合物がゴムである、請求項35に記載の重合体組成物。
  45. 重合体化合物がゴムである、請求項36に記載の重合体組成物。
  46. 重合体化合物がゴムである、請求項37に記載の重合体組成物。
  47. 重合体化合物がゴムである、請求項38に記載の重合体組成物。
  48. 重合体化合物がゴムである、請求項39に記載の重合体組成物。
  49. 重合体化合物がゴムである、請求項40に記載の重合体組成物。
  50. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項32に記載の重合体組成物。
  51. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項33に記載の重合体組成物。
  52. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項34に記載の重合体組成物。
  53. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項35に記載の重合体組成物。
  54. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項36に記載の重合体組成物。
  55. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項37に記載の重合体組成物。
  56. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項38に記載の重合体組成物。
  57. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項39に記載の重合体組成物。
  58. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項40に記載の重合体組成物。
  59. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項41に記載の重合体組成物。
  60. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項42に記載の重合体組成物。
  61. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項43に記載の重合体組成物。
  62. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項44に記載の重合体組成物。
  63. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項45に記載の重合体組成物。
  64. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項46に記載の重合体組成物。
  65. 1.6〜5.0MPaの破断時抗張力及び9.0〜18.0MPaの破断時伸びを有する、請求項47に記載の重合体組成物。
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