JPH07304832A - 新規な熱加工性テトラフルオロエチレンの共重合体類 - Google Patents

新規な熱加工性テトラフルオロエチレンの共重合体類

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JPH07304832A
JPH07304832A JP6152461A JP15246194A JPH07304832A JP H07304832 A JPH07304832 A JP H07304832A JP 6152461 A JP6152461 A JP 6152461A JP 15246194 A JP15246194 A JP 15246194A JP H07304832 A JPH07304832 A JP H07304832A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は新規な熱加工し易い、特に溶融押
出しによって電線をコーティングするのに好適なテトラ
フルオロエチレン共重合体類に関する。 【構成】 その共重合体類は: (a)0.5から13重量%のパーフルオロメチルビニ
ルエーテルと; (b)0.05から3重量%の1または複数のエーテル
酸素基を含有する線状パーフルオロアルキルビニルエー
テル、6員環を含有するパーフルオロビニルエーテルお
よびα−フルオロアルキルエチレンの特定種類より選択
された1または複数のモノマー類および; (c)全種のモノマーのパーセント合計が100重量%
になるよう調整されたテトラフルオロエチレンからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は新規な熱加工し易い、
特に溶融押出しによって電線をコーティングするのに好
適なテトラフルオロエチレン(TFE)共重合体類に関
する。
【0002】
【従来の技術】FEP共重合体類(テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体類)には、例
えば米国特許第2,946,763 号に記載されているように、
約260−265℃の融点を有し、200℃に至る温度
まで比較的良好な機械的性質が賦与されていることが知
られている。押出しによって熱加工性ポリマーを加工す
るとき、低溶融粘度、即ち高メルトフロー指数が必要な
ことは公知であるが、粘度の減少は機械的性質を劣化せ
しめることになる。この効果を減少するため、高パーセ
ンテージのヘキサフルオロプロペン(HFP)を含有す
る共重合体類が製造されている。しかしながら、このコ
モノマーの高パーセンテージの使用は、溶融点を著しく
低下し、従って低等級温度を示す。
【0003】米国特許第4,029,868 号には、TFEおよ
びHFPの外に、パーフルオロプロピルビニルエーテル
またはパーフルオロエチルビニルエーテルからなる第3
のモノマーを0.5〜3重量%含有している他の種類の
FEP共重合体類が記載されている。これら三元共重合
体類は、TFEおよびHFPのみを含有したFEP共重
合体類より粘度が低い。それにもかかわらず、高温(2
00℃)での機械的性質はなお許容され得る。この特許
によれば、パーフルオロメチルビニルエーテルは、第3
のモノマーとして不適当である(特に、3欄、 38〜3
9行および比較例A参照)。
【0004】米国特許第4,587,316 号には、第3のモノ
マーとして、高炭素数4〜10のパーフルオロアルキル
基を含有するパーフルオロアルキルビニルエーテル類の
使用が示唆されている。約6モル%のヘキサフルオロプ
ロペンおよび約0.4モル%のパーフルオロプロピルビ
ニルエーテルを含有し、約18〜20のメルト指数を示
すFEP三元共重合体は、典型的には次の性質を示す: −溶融温度:約260℃; −200℃での破断時応力;約4MPa; −200℃での降伏時応力;約3MPa; −屈曲寿命;約2,200回; −2.4MPa負荷、10時間、 150℃でのクリープ
歪;約11これらの性質の測定方法は後述する。
【0005】一般に、溶融粘度とは別に、米国特許第3,
635,926 号に記載されているように、顕著な機械的性質
が、TPE/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体類、特にパーフルオロプロピルビニルエーテルから
得られている。パーフルオロアルキルのセグメント長さ
が増加すると反応性は減少するが、なお相当するα−ア
ルキル−パーフルオロオレフィン類より反応性が残存し
ているため、パーフルオロアルキルビニルエーテルのア
ルキル基の炭素数が増加すると、このクラスの共重合体
類の性能は改良される。
【0006】パーフルオロプロピルビニルエーテルの反
応性が減少すると、重合反応器の生産性が減少し、生産
コストに悪影響となる上に、反応終了後未反応モノマー
の回収を必要とする(例えば、英国特許第1,514,700 号
参照)。さらにこの欠点は、パーフルオロプロピルビニ
ルエーテルからTFE共重合体類および長い鎖長のパー
フルオロアルキルから他のパーフルオロビニルエーテル
を製造するとき、高コストになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、特に弗素化モ
ノマーの新規な組み合わせの必要性が求められており、
これは一方ではFEP共重合体類および三元共重合体類
の明確な改良が可能であり、さらに他方では、例えばパ
ーフルオロプロピルビニルエーテルとテトラフルオロエ
チレンの共重合体類のものと比較して一連の性質を保持
しつつ、上記の欠点を同時に除去するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、一定量
のパーフルオロメチルビニルエーテルと一または複数の
下記する弗素化コモノマーからなるTFE共重合体類
が、高温(250℃もの)での熱的および機械的性質、
および耐応力性の非常に良好な組合せを意外にも賦与
し、特に溶融押出しによって電線をコーティングするの
に好適なものであることが分った。これら共重合体類の
顕著な性質は、パーフルオロメチルビニルエーテルのみ
とテトラフルオロエチレン(TFE)の共重合体類の熱
加工性の性能がTFE−パーフルオロプロピルビニルエ
ーテル共重合体類のものより明らかに劣るので、予測さ
れなかった。この共重合体類の特別の利点は、この発明
の目的でもあるが、パーフルオロメチルビニルエーテル
はTFEと共重合反応時には、高炭素数のパーフルオロ
アルキル鎖を有するパーフルオロアルキルビニルエーテ
ル類およびヘキサフルオロプロペンの双方より、遥かに
良好な反応性をもたらすという事実に基づく。
【0009】この発明の記載では、状況によって、“共
重合体”の語は、2、3、4またはそれ以上のモノマー
の共重合反応による製品類と定義する。従って、この発
明の第1の目的は、公知技術で生産され使用されている
TFE共重合体に存する欠点を克服する、新規な熱加工
し易いTFE共重合体類を提供することである。
【0010】さらなる目的は新規な熱加工し易い、特に
溶融押出しによって電線をコーティングするのに好適な
TFE共重合体類を提供することである。 これらおよ
び他の目的は、熱加工性し易いテトラフルオロエチレン
(TFE)共重合体類によって達成され、その共重合体
類は: (a)0.5から13重量%のパーフルオロメチルビニ
ルエーテルと; (b)0.05から3重量%の次式の群から選択された
1または複数の弗素化モノマー類および; (1)R1O−CF=CF2 式中、R1は次群より選択され: (i)−RF−T (I) 式中、RFは炭素数2〜12を有するパーフルオロアル
キレン基およびTはF、ClまたはHを表わし、
【0011】
【化6】
【0012】式中、nは1から4の数およびmは0から
3の数を表わし;
【0013】
【化7】
【0014】式中、
【0015】
【化8】
【0016】単位は鎖長に沿って、ランダムに分布し;
XおよびYは相互に独立に−Fまたは−CF3基を表わ
し;Zは−(CFX)−または−(CF2−CFY)−
を表わし;pおよびqは相互に同一または異なって0か
ら10の数を表わし;モノマーの数平均分子量は200
から2,000であり;
【0017】
【化9】
【0018】式中、Wは−Cl、−Fまたは−CF3
であり、またlおよびtは0から5の数であり; (v)または、次式の基であり;
【0019】
【化10】
【0020】式中、rは0から4の数であり; (2)R2−CH=CH2 (V
I) 式中、R2は、RFが炭素数2から12であるパーフルオ
ロアルキレン基であり、TがF、ClまたはHであるR
F−T基であり; (c)全種のモノマーのパーセント合計が100重量%
になるよう調整されたテトラフルオロエチレンからな
る。
【0021】3種類のモノマーの好ましい重量パーセン
トは次の通りである: −パーフルオロメチルビニルエーテル:2〜9% −1または複数の弗素化モノマー類(b):0.1〜
1.5%; −テトラフルオロエチレン:100%からの差。タイプ
(1)(i)のコモノマー類では、パーフルオロアルキ
レン基は好ましくは2から6の炭素原子を有し、T原子
は好ましくは弗素原子である。タイプ(1)(i)のコ
モノマー類の内には、パーフルオロエチルビニルエーテ
ル、パーフルオロプロピルビニルエーテルおよびパーフ
ルオロブチルビニルエーテルが実施例のように記述する
ことができる。このクラスの好ましいコモノマーはパー
フルオロプロピルビニルエーテルである。
【0022】タイプ(1)(ii)のコモノマー類は、
例えばヨーロッパ特許出願第75,312号に記載されてい
る。このコモノマー類の例はnが1または2であり、か
つmが1である。タイプ(1)(iii)のコモノマー
類は次式の化合物の脱塩素化で得られる
【0023】
【化11】
【0024】これは米国特許第4,906,770 号の実施例1
1に記載のように製造される。タイプ(1)(iv)の
コモノマー類は、英国特許第1,106,344 号に記載された
方法に従って製造することができる。このコモノマー類
中には、化合物 CF2=CF−O−(CF2−CF2)−O−CF=CF2 (VI) が引用されている。
【0025】タイプ(1)(v)のコモノマー類は米国
特許第4,013,689 号に記載された方法に従って製造でき
る。式R2−CH=CH2のコモノマー類では、R2は炭
素数2から6が好ましい。このコモノマー類の例として
はパーフルオロブチルエチレンおよびパーフルオロヘキ
シルエチレンである。
【0026】上述のコモノマー類はTFEとパーフルオ
ロメチルビニルエーテル自身とが共重合して三元共重合
体類を形成するか、相互に結合して四元共重合体類また
は更に複雑な構造の共重合体類を形成する。この発明の
目的の熱加工性共重合体類は、水媒体もしくは有機媒体
中でラジカル重合反応によって製造することができる。
【0027】水媒体中での重合反応は次のように実施す
ることができる。重合反応開始剤はラジカルを生成でき
るどのような物質でもよく、例えば過酸化物、過カルボ
ン酸塩、過硫酸塩またはアゾ化合物である。一般的に
は、これら化合物は反応条件において反応を維持し、さ
らに望ましい分子量を得るのに十分な平均寿命を有して
いる。鉄塩のような開始剤を破壊する減速剤が任意に添
加できる。
【0028】使用される開始剤の量は公知のように、反
応温度、連鎖移動剤の添加の有無、所望の分子量値およ
び一般的には反応条件よって左右される。さらに、水媒
体中での重合反応には、パーフルオロアルキル カルボ
ン酸塩(例えば、パーフルオロカプリル酸アンモニウ
ム)のような界面活性剤の添加を必要とする。他の好ま
しい化合物は、例えばヨーロッパ特許出願第184,459 号
に記載されているように、パーフルオロアルコキシベン
ゼンスルフォン酸塩である。
【0029】モノマーおよび可能なら重合開始剤を溶解
できる物質類が水媒体に、任意に添加される。これら溶
媒類には、例えば1、1、2−トリクロロ−1、2、2
−トリフルオロエタン、1、2−ジクロロ−1、1、
2、2−テトラフルオロエタン、トリクロロフルオロメ
タン、ジクロロジフルオロメタン、CClF2Hおよび
パーフルオロシクロブタンが挙げられる。
【0030】パーフルオロポリエーテル類の存在下で、
水相で重合反応を行なうことが特に有効である。それら
は、ヨーロッパ特許出願第247,379 号に記載されている
ように適当な分散剤の存在下で乳濁水溶液の形状で、ま
たは好ましくは米国特許第4,864,006 号に記載されてい
るように微小乳濁水溶液の形状で、反応媒体に添加する
ことができる。
【0031】これに対し、重合反応は、米国特許第3,64
2,742 号に記載されているように有機液体媒体中で行な
うこともできる。有機媒体中でTFEを重合する全ての
重合開始剤を使用することができる。好ましくは、重合
開始剤は反応溶媒に可溶である。好ましい重合開始剤類
の例はアルキルカーボネート類およびパーフルオロアシ
ルペルオキシド類である。
【0032】一般的に、コモノマー類は反応器中に気体
混合物の形状で導入される。重合反応を遂行する有効な
方法は、重合反応開始のほんの初期に反応器中に第3の
モノマー(即ち、気体状の反応物混合物中のコモノマー
(b))を導入し、かつTFE/パーフルオロメチルビ
ニルエーテルの気体状混合物を追加して添加すること
で、反応圧力を一定に保持することよりなる。この技術
の利点は、反応開始時に添加された第3のモノマーが、
所望のポリマー濃度になったとき、完全に反応終了して
いることである。このことは、技術的および経済的な理
由で特別の効果がある。事実、この反応に使用される第
3のモノマーは一般に大変高価であり、それ故、重合反
応が終了したとき、未反応モノマーを回収する必要がで
てくる。この発明で採用されている特別の方法は、一方
ではモノマーの回収工程を不必要とし、かつ他方ではポ
リマー鎖中へこのモノマーの組入れの効果を最大にして
いる。
【0033】この発明の共重合体類の特性および性能は
下記のように測定される。溶融粘度はASTEM D−
1238−52T規格に従って、シリンダー、ノズルお
よびピストンが腐食防止鉄によって作成されている改良
装置によって測定された。5gのサンプルが内径9.5
3mmのシリンダーに挿入され、372±1℃の温度に保
持された。5分後、溶融したポリマーは、直径2.10
mmで長さ8.0mmのキャピラリー中に押出され、0.4
57kgの剪断応力に相当する5kgの負荷(ピストン+荷
重)をかけられた。ポイズで表わされる溶融粘度は装置
形状によって計算され、53150を計測された押出し
速度で割ることで得られ、分あたりのグラムで表現され
た。
【0034】共重合物の組成は質量分析で決定された。
溶融温度は示差走査熱量計(DSC)によって測定さ
れ、パーキンエルマー熱量計IV型が使用された。分析
用の約10mgのサンプルが、室温から350℃まで1
0℃/分の速度で加熱された。このサンプルは350℃
で5分間保持された後、室温まで10℃/分の速度で冷
却された。350℃までの加熱を同様の様式で繰返され
た。この操作によって溶融吸熱量曲線における最大値に
相当する温度が記録され、“第2溶融温度”[Tm(I
I)]とされた。
【0035】得られたポリマーの熱安定性は、空気中で
380℃の恒温に保持することにより、パーキンエルマ
ーTGA7型を使用して、熱重量分析よって測定され
た。1時間後のパーセントで表示される損失重量が、材
料の熱安定性の指標とされた。引張り特性(破断時引張
り応力および伸び、降伏時応力、降伏時伸びおよびヤン
グモジュラス)の測定には、3.58±0.08mm厚さ
の薄板が、ASTMD−3307−81規格に従って、
圧縮成形によって作成された。微小試料片がそれぞれA
STM D−1708規格に従って、機械的性質を測定
するため作成された。全測定において、引張り速度は5
0mm/分であった。各ポリマーサンプルに対して、通
常、室温、200℃および250℃の3測定がなされ
た。高温で測定する時は、試料は測定前に5分間試験温
度に保持された。
【0036】耐応力抵抗を測定するため、MIT屈曲寿
命用のASTM D−2176−63Tに記載された標
準装置が使用された。測定は0.3mm厚さのフィルムか
らなる試料によってなされた。試料は装置の掴み具に固
定され、1kgの荷重が負荷された。フィルムは、1分あ
たり175サイクルの速度で、垂線に対し135゜角右
方向および同一角左方向に曲げられた。試料の破断に至
るまでの必要なサイクル数が登録された。各サンプルで
6測定がなされ、その平均値が記録された。
【0037】クリープ歪は、ASTM 2990規格に
従って、150℃で10時間、2.4MPaの負荷で行
なわれた。
【0038】
【実施例】
実施例1 450rpmで作動する機械的な撹拌子を備えた22リ
ットルのAISI 316スチールオートクレーブが使
用された。排気後、次の順序で導入された:イオン交換
水を14.7 l、連鎖移動剤CHCl3を0.75m
l/lH20およびパーフルオロプロピルビニルエーテル
(FPVE)の4.1g/lH20を導入し、その結果、
米国特許第4,864,006 号の実施例1に従って、水性パー
フルオロポリエーテル微小乳濁液が製造され、2g/l
H20濃度の界面活性剤を得た。オートクレーブは75℃
に加熱された。TFE/パーフルオロメチルビニルエー
テル(FMVE)の気相混合物(そのモル比TFE/F
MVEが37.5/1)を、絶対圧力が20バールにな
るまで、コンプレッサーの手段で添加された。オートク
レーブ中でのこの気相混合物の組成はガスクロマトグラ
フィーで分析された。当初は次の組成(モル%)であっ
た:83.7% TFE,11.6% FMVEおよび
4.0% FPVE;その後、計量ポンプの手段および
170ml/hrの流速で、過硫酸カリの0.011モ
ル溶液が連続的に供給された。重合反応時の圧力は、上
記モノマー混合物を供給することで一定に保持され、6
600gが供給されたとき(反応の240分後)、反応
は停止された。最終の気相での組成(モル%)は次の通
りであった:87.4% TFE,12.3% FMV
Eおよび0.3% FPVE。反応器は室温まで冷却さ
れ;乳濁液は放出された後、HNO3(65%)を添加
して凝固された。ポリマーは分離され、水で洗浄され、
220℃で乾燥された後、ペレット化された。表1には
ポリマーの特性に関するデータが掲げてある。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 反応器に導入される連鎖移動剤の量が0.95ml/l
H20であり、全重合反応中に供給される気相モノマー混
合物のモル比がTFE/FMVE27.6/1である以
外は実施例1と同様に操作した。当初は次の組成(モル
%)であった:77.8% TFE,17.2% FM
VEおよび5.0% FPVE;上述のモノマー混合物
6600gが供給されたとき(反応の約280分後)、
反応は停止された。最終の気相での組成(モル%)は次
の通りであった:82.5% TFE,17.2% M
VEおよび0.3% FPVE。
【0041】表1にはポリマーの特性に関するデータが
掲げてある。 実施例3 反応器に導入される当初の連鎖移動剤の量が0.95m
l/lH20であり、FPVEの量が4.76ml/lH20
であり、全重合反応中に供給される気相モノマー混合物
のモル比がTFE/FMVE21.22/1である以外
は実施例1と同様に操作した。当初は次の組成(モル
%)であった:74.5% TFE,20.5% FM
VEおよび5.0% FPVE;上述のモノマー混合物
6600gが供給されたとき(反応の約287分後)、
反応は停止された。最終の気相での組成(モル%)は次
の通りであった:79.7% TFE,20.0% M
VEおよび0.3% FPVE。
【0042】表1にはポリマーの特性に関するデータが
掲げてある。 実施例4(比較例) FPVEが反応器に導入されなかった以外は実施例1と
同様に操作した。オートクレーブの当初の気相は次の組
成(モル%)であった:87.5% TFEおよび1
2.5% FMVE;上述のモノマー混合物6600g
が供給されたとき(反応の約240分後)、反応は停止
された。最終の気相での組成(モル%)は次の通りであ
った:87.6% TFEおよび12.4% MVE。
【0043】表1にはポリマーの特性に関するデータが
掲げてある。 実施例5 実施例2と同様の方法によって、12kgの同様のTFE
/FMVE/FPVE三元共重合体が作成され、MFI
=14であった。このポリマーは、下記の方法によっ
て、直径1mmの銅線のコーティングに適用された。
【0044】ポリマーはペッレト化され、直径38mm
で、長さ/直径比30のAPVスターリング(APV
Sterling)押出機が備えられているデービス電
線(Davis Electric)の電線コーティン
グ工程に供給された。その結果、壁厚さ0.25mmを有
し、AGW 20に分類される絶縁ケーブルが得られ
た。ケーブルは200℃および250℃で、刃半径0.
25mmにおいて、ASTMD−3032規格(切断試
験)に従って試験された。結果は表2に掲げられ、ケー
ブルを切断するのに要する力(ニュートン)の用語で表
現されている。
【0045】
【表2】
【0046】実施例6〜7(比較例) 実施例5と同様のケーブルコーティングがテフロンFE
P100(MFI=6.6g/10’、実施例6)およ
びテフロンFEP115(MFI=15.3g/1
0’、実施例7)の商標でDu Pontから市販され
ているFEP共重合体を使用してなされた。切断試験の
結果は表2に掲げてある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)0.5から13重量%のパーフル
    オロメチルビニルエーテルと; (b)0.05から3重量%の次式の群から選択された
    1または複数の弗素化モノマー類および; (1)R1O−CF=CF2 式中、R1は次群より選択され: (i)−RF−T (I) 式中、RFは炭素数2〜12を有するパーフルオロアル
    キレン基およびTはF、ClまたはHを表わし、 【化1】 式中、nは1から4の数およびmは0から3の数を表わ
    し; 【化2】 式中、 【化3】 単位は鎖長に沿って、ランダムに分布し;XおよびYは
    相互に独立に−Fまたは−CF3基を表わし;Zは−
    (CFX)−または−(CF2−CFY)−を表わし;
    pおよびqは相互に同一または異なって0から10の数
    を表わし;モノマーの数平均分子量は200から2,0
    00であり; 【化4】 式中、Wは−Cl、−Fまたは−CF3基であり、また
    lおよびtは0から5の数であり; (v)または、次式の基であり; 【化5】 式中、rは0から4の数であり; (2)R2−CH=CH2 (V
    I) 式中、R2は、RFが炭素数2から12であるパーフルオ
    ロアルキレン基であり、TがF、ClまたはHであるR
    F−T基であり; (c)全種のモノマーのパーセント合計が100重量%
    になるよう調整されたテトラフルオロエチレンとからな
    る熱加工性テトラフルオロエチレンの共重合体類。
  2. 【請求項2】 (a)2から9重量%のパーフルオロメ
    チルビニルエーテルと; (b)0.1から1.5重量%の請求項1の(b)に記
    載された1または複数の弗素化モノマー類および; (c)全種のモノマーのパーセント合計が100重量%
    になるよう調整されたテトラフルオロエチレンとからな
    る請求項1に記載の熱加工性テトラフルオロエチレンの
    共重合体類。
  3. 【請求項3】 式(1)(i)のモノマーのうち、RF
    が炭素数2から6のパーフルオロアルキレン基であり、
    TがFである請求項1または2に記載の熱加工性テトラ
    フルオロエチレンの共重合体類。
  4. 【請求項4】 式(1)(i)のモノマーがパーフルオ
    ロプロピルビニルエーテルである請求項3に記載の熱加
    工性テトラフルオロエチレンの共重合体類。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1つに記載さ
    れた熱加工性テトラフルオロエチレンの共重合体類使っ
    て、溶融押出しによって電線をコーティングする方法。
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