JPH07302668A - 異方導電性樹脂フィルム状成形物の製法 - Google Patents

異方導電性樹脂フィルム状成形物の製法

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JPH07302668A
JPH07302668A JP6096338A JP9633894A JPH07302668A JP H07302668 A JPH07302668 A JP H07302668A JP 6096338 A JP6096338 A JP 6096338A JP 9633894 A JP9633894 A JP 9633894A JP H07302668 A JPH07302668 A JP H07302668A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 相対峙する微細電極間に挟持され、高精細な
電極の電気的接続を可能にすることを目的とした異方導
電性樹脂フィルム状成形物の製法を提供する。 【構成】 導電性粒子をフィルム状成形物の面方向に均
一に分散させ、表裏に露出した導電性粒子を介してフィ
ルム状成形物の厚み方向にのみ導電性を有する異方導電
性の樹脂フィルム状成形物を製造する方法において、導
電性粒子1が光硬化性のフィルム形成樹脂2中に均一分
散した液状混合物を光透過性基材3の上に流延させ、光
透過性基材3の面側から光4を照射して該フィルム形成
樹脂2を硬化させ、未硬化のフィルム形成樹脂を除去し
た後に硬化したフィルム形成樹脂2から光透過性基材3
を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂フィルム状成形物
の表裏に露出した導電性粒子を介して、厚み方向にのみ
導電性を有する異方導電性の樹脂フィルム状成形物の製
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品の小形薄形化に伴い、これらに
用いる回路は高密度化、高精細化している。これら微細
回路の接続は従来の半田、ゴムコネクタ等では対応が困
難であることから、最近では異方導電性の接着材や膜状
物からなる接続部材が多用されるようになってきた。こ
の方法は、相対峙する回路間に導電性材料を所定量含有
する絶縁性樹脂よりなる電気的な接続部材層を設け、加
圧又は加熱加圧手段を講じることによって、上下回路間
の電気的接続と同時に隣接回路間には絶縁性を付与する
ものである。また、前記の絶縁性樹脂を接着材として、
相対峙する回路間の電気的な接続と同時に回路間の接着
固定をするものも用いられている。
【0003】このような、厚み方向にのみ導電性を有す
る異方導電性の樹脂フィルム状成形物に関する先行技術
文献としては、例えば、特開昭51-21192号公報に開示さ
れているように、導電性粒子を非導電性ベースにより互
いに接触しない状態に保持した混合体を導電性粒子の大
きさにほぼ等しい厚さのシート状に成形し、導電性粒子
を介してシート状の厚み方向にのみ導電性を有する構造
としたものや、特公昭59-31190号公報に開示されている
ように、導電性粒子を20から0.05容量%含有した
柔軟な絶縁性結合剤との均質混合物からなるシート状の
ワンピース電気コネクタがある。
【0004】これらの樹脂フィルム状成形物の成形方法
は、樹脂に導電性粒子を均一分散したものをロール等で
圧延して所望の厚さの成形物を得たり、液状の樹脂中
に、導電性粒子を均一分散したものをバーコーター等に
より一定厚さで流延した後、乾燥又は硬化させ、所望の
厚さの成形物を得るものである。この厚み方向にのみ導
電性を有する異方導電性の樹脂フィルム状成形物を回路
間に挟持し、加圧による接触状態で回路間の接続を得る
ときには、接続抵抗を小さくするために個々の導電性粒
子をフィルムの両面に露出させることが有効である。フ
ィルムの両面に導電性粒子を露出させる方法としては、
特開昭61-23507号公報や特開昭61−188818号公報に開示
されているようにフィルムをロール等で圧延する方法
や、特開昭61−200616号公報に開示されているように圧
延及びスパッタエッチングを併用する方法がある。
【0005】また、特開平5-74512号公報に開示されて
いるように透孔を設けたフィルムに導電性粒子を入れた
後にフィルムと導電性粒子とを固定する方法、特開平2
-239578号公報に開示されているように導電性粒子を2
枚の平板で挾んだ状態で液状の樹脂を平板間に充填して
フィルム化する方法、特開平2−117980号公報や特開平
5-67480号公報に開示されているように導電性粒子をフ
ィルム状の樹脂に埋め込む方法もある。他に、両面のフ
ィルム形成樹脂の表層を溶剤で溶解又は分解除去する
か、前記のスパッタエッチング、プラズマエッチング、
エキシマレーザー等を用いて物理的に分解除去する方法
が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術による製造法では、フィルム形成樹脂の表層を
均一で定量的に除去することが困難であったり、装置が
高価で処理コストがかかる等の問題点がある。具体的に
は、圧延による製造法では、導電性粒子の粒径にばらつ
きがあると小粒径の導電性粒子上の樹脂が排除されず、
表面に露出した粒子が少なく、電気的分解能が劣ってし
まうという問題点がある。透孔を設けたフィルムに導電
性粒子を入れた後にフィルムと導電性粒子とを接着固定
する方法においては、フィルムに微小な孔を多数設ける
ことは生産性やコストの面で実施することが困難であ
り、導電性粒子を接着樹脂で覆うことなく導電性粒子と
フィルムとの間を接着することも困難である。また、導
電性粒子を2枚の平板で挾んだ状態で液状の樹脂を平板
間に充填してフィルム化する方法では、導電性粒子の粒
径にばらつきがあると導電性粒子が流出したり、小粒径
の導電性粒子はフィルム面に露出しないという問題点が
ある。
【0007】導電性粒子をフィルム状の樹脂に埋め込む
方法では、樹脂の粘度が液状程度に十分に低くなければ
導電性粒子表面に樹脂が十分に濡れることが出来ず、導
電性粒子とフィルム状樹脂との接着性が劣り、導電性粒
子が脱落し易くなる。液状のフィルム状樹脂を用いたと
き、支持体上に保持した導電性粒子を液状の樹脂面に転
写する工程で支持体上に樹脂が付着することが避けられ
ず、フィルム化が困難になる。また、導電性粒子の充填
量を多くした場合に、導電性粒子間の空隙に過不足なく
樹脂を充填することが困難になり、導電性粒子の充填量
と導電性粒子を充填する前のフィルム状樹脂の厚さとの
関係を厳密に規定しなければならないという問題点があ
る。フィルム状樹脂の厚みが厚いと前述の支持体への樹
脂の付着は避けられず、薄いとフィルムとしての強度が
得られなかったり、粒子が脱落したりする。また、導電
性粒子表面の樹脂を溶剤で溶解してフィルム表面に露出
させる場合には、溶解したフィルム形成樹脂の溶液がフ
ィルム表面に付着することになり、これが乾燥して粒子
表面に薄膜を形成し電気的接続性が損なわれ易い。
【0008】また、フィルム形成樹脂の厚さは溶解処理
時間や処理温度等によって厳密に制御しなければならな
いので、ロットごとの厚さのばらつきやフィルム内での
部分的な厚さのばらつきが生じ易い。溶剤により分解す
る方法では、溶剤で分解可能なフィルム形成樹脂や使用
出来る溶剤が限定され、酸、アルカリ等の溶剤を用いた
場合には取扱いにも注意を要する。この方法について
も、フィルム形成樹脂の厚さは分解処理時間や処理温度
等によって厳密に制御しなければならないので、ロット
ごとの厚さのばらつきやフィルム内での部分的な厚さの
ばらつきが生じ易い。スパッタエッチング、プラズマエ
ッチング、エキシマレーザー等を用いて物理的に分解除
去する方法では、装置が高価で、一般にバッチ処理にな
り、処理時間が長くコスト高になり、特に大面積の製品
の製造プロセスとして用いることは困難である。本発明
は、このような状況に鑑みてなされたもので、微細な電
極でも電気的な接続が得られる異方導電性樹脂フィルム
状成形物の新規な製法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性粒子を
フィルム状成形物の面方向に均一に分散させ、表裏に露
出した導電性粒子を介してフィルム状成形物の厚み方向
にのみ導電性を有する異方導電性の樹脂フィルム状成形
物を製造する方法において、導電性粒子が光硬化性のフ
ィルム形成樹脂中に均一分散した液状混合物を光透過性
基材上に流延させ、光透過性基材面側から光を照射して
該フィルム形成樹脂を硬化させ、未硬化のフィルム形成
樹脂を除去した後硬化したフィルム形成樹脂から光透過
性基材を剥離する異方導電性樹脂フィルム状成形物の製
法、及び導電性粒子を粘着材面に粘着固定した後、粘着
材と非相溶な光硬化性のフィルム形成樹脂を導電性粒子
間に充填し、粘着材面側から光を照射して該フィルム形
成樹脂を硬化させ、未硬化のフィルム形成樹脂を除去し
た後硬化したフィルム形成樹脂から粘着材を剥離する異
方導電性樹脂フィルム状成形物の製法に関する。
【0010】請求項1に示した方法では、導電性粒子を
光硬化性のフィルム形成樹脂又はフィルム形成樹脂溶液
中に均一分散した液状混合物を光透過性基材上に流延
し、導電性粒子の比重をフィルム形成樹脂又はフィルム
形成樹脂溶液の比重よりも大きいものを用いることで、
流延時に導電性粒子を光透過性基材上に沈降させる。次
に、光透過性基材面側から光を照射し、フィルム形成樹
脂を硬化させた後、溶剤中に浸漬する等してフィルム形
成樹脂の未硬化部分を溶解除去する。このとき、導電性
粒子によって光が遮られる部分は硬化しないので溶解除
去され、導電性粒子表面が露出する。硬化したフィルム
形成樹脂を乾燥後、光透過性基材から剥離して、導電性
粒子がフィルム両面に露出した異方導電性樹脂フィルム
状成形物を製造する。
【0011】請求項2に示した方法では、導電性粒子を
粘着材面に粘着固定した後、粘着材と非相溶な光硬化性
のフィルム形成樹脂を流延して導電性粒子間に充填し、
粘着材面側から光を照射し、フィルム形成樹脂を硬化す
る。次に、溶剤中に浸漬してフィルム形成樹脂の未硬化
部分を溶解除去する。このとき、導電性粒子によって光
が遮られる部分は硬化しないので溶解除去され、導電性
粒子表面が露出する。硬化したフィルム形成樹脂を乾燥
後、粘着材から剥離し、導電性粒子がフィルム両面に露
出した異方導電性樹脂フィルム状成形物を製造する。こ
の製造法で粘着材面への導電性粒子散布量を増量して、
部分的に粒子が凝集した多層構造にした後、ゴムロール
等を用いて導電性粒子を粘着材面に押圧する工程(請求
項3)を設け、粘着材面に接していない導電性粒子を強
制的に粘着固定させ、フィルム内の導電性粒子の密度を
高くすることが出来る。
【0012】また、ゴムロールの押圧力を調整して導電
性粒子を粘着材中に埋め込ませること(請求項4)で、
導電性粒子がフィルム両面に突出した異方導電性樹脂フ
ィルム状成形物を製造する。光照射を電子線照射とする
と(請求項5)、電子の加速電圧を変化させることでフ
ィルム形成樹脂の硬化厚さを調整することが出来るの
で、導電性粒子がフィルム両面に露出した所望のフィル
ム厚さの異方導電性樹脂フィルム状成形物が出来る。導
電性粒子の表面を加熱又は加圧により除去し得る熱可塑
性樹脂等の電気絶縁層であらかじめ表面を被覆した導電
性粒子を用いること(請求項6)により、これらがフィ
ルムの面方向に細密に充填した状態であっても面方向の
絶縁性を保つことが可能になる。また、このフィルムの
表面及び裏面に露出した導電性粒子の電気絶縁層を取り
除く工程を加えること(請求項7)で、フィルムの表裏
面に電極を接触させて、電極間を電気的に接続する異方
導電性樹脂フィルム状成形物が得られる。
【0013】本発明で用いられる導電性粒子の種類は特
に限定されるものではなく、金属粒子やガラス、セラミ
ック、プラスチック等の粒子の表面に金属のめっき層を
形成した粒子を単独又は複合して用いることが出来、こ
れらの粒子が凝集した凝集体を導電性粒子として用いる
ことが出来る。粒径は接続する回路の細かさにより選択
されるが、各粒子の粒径は出来るだけ均一である必要が
ある。形状は微細電極の接続のために粒子の大きさを均
一にする上では真球状が好ましいが、フィルムへの接着
性からは表面に凹凸がある方が好ましい。一般的に非常
に微細な電極を接続するときには、真球状のプラスチッ
ク粒子表面に金属めっき層を形成した粒子を用い、耐熱
性を付与する等の理由で金属粒子を用いるときは、より
真球状に近いガスアトマイズ法や回転電極アトマイズ法
で作製した粒子を用いる方が好ましい。但し、水アトマ
イズ法で作製された金属粉のように不定形の粒子でも、
分級により粒径を揃えることで導電性粒子として用いる
ことが出来る。
【0014】また、請求項1に示した製法では、導電性
粒子が流延時に光透過性基材上に沈降する必要がある
が、これらの導電性粒子は導電体として金属を含んでい
ることが多いので、一般的にフィルム形成樹脂又はフィ
ルム形成樹脂溶液よりも比重が大きく、目的を達成する
ことが容易である。請求項2にかかる製法では、導電性
粒子の比重は制約されない。また、面方向の絶縁性を確
保するためには、フィルム中の導電性粒子量を適切にし
なければならない。導電性粒子同士が互いに接する部分
が増えると共に面方向の絶縁性が損なわれる。よって、
より高密度の導電点を得るには個々の導電性粒子の表面
に電気絶縁層(絶縁層)を設けることが有効である。
【0015】絶縁層はフィルム形成樹脂に相溶しない樹
脂を含み、単一層構造や多層構造とすることが出来る。
ここで、相溶しないとは、相互の樹脂が親和性を有さず
均一化した混和物を形成しないことで、一般に用いられ
る相溶性の目安としてはSP値があり(溶解性パラメー
タ:日本接着協会編 接着ハンドブック第2版第46頁
に記載あり)、SP値が離れているほど相溶せず、概ね
1.0以上の差の樹脂は相互に親和し難い。また、相互
の樹脂の熱溶融温度又は熱軟化温度の離れた樹脂である
ことも、相互の樹脂が均一化したした混和物を形成しな
い一つの条件であり、概ね10℃以上の差の樹脂は相互
に均一化した混和物を形成し難い。これらの目安は各材
料で微妙に異なるので個々の検討が必要である。大事な
ことは、塗工によりフィルムを作成するときには、一般
にフィルム形成樹脂を適当な溶剤で溶解、希釈し、適当
な粘度の溶液を流延して作成するので、絶縁層は、この
フィルム作成時に使用する溶剤やフィルム形成樹脂中の
液状成分に溶解せず、即ちフィルム形成樹脂溶液に溶解
しない樹脂を用いることである。
【0016】互いに相溶しない樹脂であれば、適当な溶
剤を選択することにより、フィルム形成樹脂溶液に溶解
しない絶縁層を設けることが可能となる。具体的には熱
可塑性ポリウレタン、可溶性ナイロン、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、ポリエチレン、ポリエステル等が用い
られ、これらの中からフィルム形成樹脂溶液に溶解せ
ず、絶縁層の形成が容易な樹脂を選択して用いる。これ
らの目安は各材料で微妙に異なるので個々の検討が必要
である。この絶縁層の厚みは、樹脂のフィルム形成樹脂
溶液に対する耐溶解性と微小な導電性粒子に対する被覆
が充分であるかによって最適値が異なるが、0.01〜
10μmが適当である。絶縁層を形成する方法は、樹脂
を溶剤に溶解し、溶液状態で導電性粒子表面に塗布した
後乾燥する湿式法や、絶縁層を形成する樹脂の粉体と導
電性粒子とを高速で衝突させたり、混合してすり合わせ
たり、融解して付着させる等の乾式法により形成するこ
とが出来る。
【0017】湿式法は樹脂が適当な溶剤に溶解しなけれ
ばならないが、絶縁層を所望の厚さに形成することが容
易であり、特に、1μm以下の薄い絶縁層を容易に形成
できる利点がある。乾式法は溶剤に溶解し難い樹脂でも
絶縁層を形成できる利点があり、1μm以上の厚い絶縁
層の形成に適している。これらの絶縁層内に微小な導電
性粒子を分散した凝集体とする方法は、例えば湿式法で
は絶縁層を形成する樹脂溶液中に微小な導電性粒子を分
散した状態で導電性粒子表面に塗布したり、乾式法では
絶縁層を形成する樹脂の粉体、微小な導電性粒子及び導
電性粒子を高速で衝突させたり、混合してすり合わせた
り、融解して付着させたりして、絶縁層中に微小な導電
性粒子を埋め込む方法等がある。また、あらかじめ湿式
法で絶縁層を形成した絶縁被覆導電性粒子と微小な導電
性粒子とを乾式法で処理し、絶縁層中に微小な導電性粒
子を埋め込む方法も採れる。
【0018】光硬化性のフィルム形成樹脂は、光硬化後
に導電性粒子のバインダーとして作用し、フィルム状に
成形可能なものである。具体的には、アクリロイル基を
有するポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート等の光硬化性樹脂を用いるこ
とが出来る。また、これらの光硬化性樹脂とポリエチレ
ン、酢酸ビニル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂や、
高耐熱性を有するポリエーテルスルホン、ポリエーテル
イミド、ポリイミド等の樹脂やエポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂等の熱硬化性樹脂、エラストマー等とを混合して
用いることが出来る。
【0019】また、請求項2の製法では、フィルム形成
樹脂の塗工時に導電性粒子を粘着固定している粘着材を
溶解して、導電性粒子が移動してしまうのを防ぐため
に、フィルム形成樹脂は粘着材と非相溶解なものを選択
する。光として紫外線を照射して硬化する場合にはベン
ゾイン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン等の光開始剤
を用い、必要に応じてトリエチルアミン等のアミン化合
物、硫黄化合物、燐化合物等の増感剤を併用して用いる
と硬化するフィルム厚さや硬化速度を変えることが出来
る。樹脂フィルム状成形物の厚みは特に限定するもので
はないが、厚くなると使用する導電性粒子の粒径が大き
くなり、分解能が低下するため微細な回路の接続には不
向きである。また、薄くなると取扱いが容易ではなく、
しわの発生等により製造が困難になってくることから
0.005〜1mmが適当である。
【0020】フィルム形成樹脂の硬化に用いる光は、一
般的に広く使用されている紫外線を用いることが出来、
水銀ランプ、無電極ランプ等で発生させることが出来
る。また、光として電子線を用いることも出来、電子線
の加速電圧を増減させると、硬化するフィルム厚さも増
減させることか容易にできる利点がある。これらの光照
射はフィルム形成樹脂の基材面側から照射し、導電性粒
子により影になる部分を未硬化状態に保持する必要があ
るので、照射光はフィルム形成樹脂塗工面に対して垂直
に入射する平行光が望ましい。また、硬化反応としてラ
ジカル反応を用いた場合、酸素が反応禁止剤として作用
するので、光照射の雰囲気中の酸素量はフィルム形成樹
脂の硬化に影響を与える。この影響は気相に接している
フィルム表面で最も大きく、光透過性基材フィルム側で
最も小さい。よって、雰囲気中の酸素濃度を変えて導電
性粒子の露出量を制御することも出来る。但し、酸素の
影響はフィルム形成樹脂、光開始剤、増感剤等の種類や
濃度にも大きく左右されるので、個々の配合系で詳細に
検討する必要がある。
【0021】粘着材はその粘着性により粒子を散布した
後の取扱時やフィルム形成樹脂を塗工する際に、導電性
粒子が移動しないように保持していればよく、手触り時
の粘着感を必要とするものではない。一般的に、導電性
粒子表面と粘着材との接触面積が大きければ導電性粒子
の保持力が大きくなるので、導電性粒子の散布時に導電
性粒子表面の凹凸を埋められるような柔らかい物質であ
れば粘着材として用いることが可能である。即ち、導電
性粒子を散布した後の取扱時やフィルム形成樹脂を塗工
する際に、導電性粒子と粘着材との付着力により導電性
粒子が移動しないように保持する物質を、本発明におけ
る粘着材とすることが出来る。
【0022】具体的にはSBR、ポリイソブチレン、ポ
リブテン、天然ゴム、ネオプレン、ブチルゴム等のゴム
類やアクリル樹脂、シリコーン樹脂、弗素樹脂等からな
るガラス転移温度が室温以下の樹脂を粘着材として用い
ることが出来る。また、これらの樹脂や粘着性のない樹
脂にテルペン樹脂やインデン樹脂のような粘着付与材を
混合して、粘着性を持たせたものも用いることが出来
る。互いに非相溶なフィルム形成樹脂と粘着材との組み
合わせとしては、シリコーン樹脂や弗素樹脂はこれら以
外の多くの樹脂と非相溶であるので、これらの樹脂を粘
着材として選択すると、フィルム形成樹脂として多くの
樹脂を選択出来る。また、フィルム形成樹脂との相溶性
を小さくするため、架橋による網目構造を持たせてもよ
い。
【0023】上記に示した粘着材は、基材となるフィル
ムや板、ロール等の上に塗工して複合構造として用いる
ことで、取扱いが容易となる。一般的にPET、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のフィルムを基材として使用
できる。上記の粘着材及び基材フィルムは何れも紫外線
を透過し、フィルム形成樹脂を硬化させることが出来る
が、電子線を用いる場合には、これらの基材フィルムの
ほかにテフロン、ポリイミド等の有色のフィルム、充填
剤入りのフィルム等を用いることが出来る。また、本発
明の樹脂フィルム状成形物は、上記した回路の接続材料
だけでなくて、スイッチ部材、多層回路部材等への応用
が可能である。
【0024】図1は請求項1の異方導電性樹脂フィルム
状成形物の製法における製作順序を示すものである。始
めに図1(a)に示すように、樹脂フィルム等からなる
支持体である光透過性基材3の上に、導電性粒子1を均
一混合した光硬化性のフィルム形成樹脂2の溶液をコー
ティングする。このとき、図1(b)に示すように、フ
ィルム形成樹脂2の溶液中で導電性粒子1の沈降が起こ
る。溶剤を乾燥して除去することで、図1(c)に示す
ようにフィルム厚さを減少させた後、光透過性基材3側
から光4を照射してフィルム形成樹脂2を硬化させる。
このとき、導電性粒子1で光4が遮られる部分は硬化し
ない。この導電性粒子1の上を覆った未硬化のフィルム
形成樹脂2を溶剤で除去し、図1(d)に示すようにフ
ィルム表面に導電性粒子1を露出させる。この後、フィ
ルム形成樹脂2を光透過性基材3との界面から剥離し、
図1(e)に示すように異方導電性樹脂フィルム状成形
物を得る。このとき、導電性粒子1は光透過性基材3と
接しているので、フィルム形成樹脂2の剥離面も導電性
粒子1が露出した状態にすることが出来る。
【0025】次に請求項2の製作順序を説明する。始め
に図2(a)に示すように、樹脂フィルム等からなる支
持体である光透過性基材3の上に、溶液塗工等のコーテ
ィングにより粘着材5の層を設け、図2(b)に示すよ
うに、この粘着材5の層上に導電性粒子1を散布し、導
電性粒子1を粘着材5の粘着力により保持する。次に図
2(c)に示すように、この導電性粒子1の間に光硬化
性フィルム形成樹脂2の溶液を塗工により充填する。こ
のとき、導電性粒子1は粘着材5の上に固定されている
ので、フィルム形成樹脂2の溶液中で移動することがな
く、塗工時の粒子の凝集が起こらず、均一に面上に配列
した状態を保持する。次いで図2(d)に示すように、
光透過性基材3側から光4を照射してフィルム形成樹脂
2を硬化させる。このとき、導電性粒子1で光4が遮ら
れる部分は硬化しない。この導電性粒子1の上を覆った
未硬化のフィルム形成樹脂2を溶剤で除去し、図2
(e)に示すようにフィルム表面に導電性粒子1を露出
させる。
【0026】この後、フィルム形成樹脂2を粘着材5と
の界面から剥離し、図2(f)に示すように異方導電性
樹脂フィルム状成形物を得る。フィルム形成樹脂2と粘
着材5とは互いに相溶しないので界面から容易に剥離出
来る。また、導電性粒子1は粘着材5の層と接している
ので、フィルム形成樹脂2の剥離面に導電性粒子1が露
出した状態にすることが出来る。また、たとえ粘着材5
と光透過性基材3との密着性が小さく、フィルム形成樹
脂2に密着した構造で光透過性基材3との界面で剥離し
ても、フィルム形成樹脂2と粘着材5とは非相溶なの
で、適当な溶剤を選択することにより粘着材5のみを溶
解除去することが出来、所望の異方導電性樹脂フィルム
状成形物を得ることが出来る。図4に本発明で得られる
異方導電性樹脂フィルム状成形物を回路9の間に挿入し
て加圧し、電気的接続をした状態を示す。10は電極で
ある。
【0027】図3(a)は上記の本発明の異方導電性樹
脂フィルム状成形物の製法のうち、請求項1にかかる部
分であり、光透過性基材3の側から光4を照射し、フィ
ルム形成樹脂2を硬化させる図である。このとき、導電
性粒子1で光4が遮られる部分は硬化しない。図3
(b)は本発明の請求項2にかかる部分であり、導電性
粒子1は粘着材5の層上に粘着固定された状態で光透過
性基材3の側から光4を照射し、フィルム形成樹脂2を
硬化させる図である。このとき、導電性粒子1で光4が
遮られる部分は硬化しない。
【0028】図3の(c)及び(d)は本発明の請求項
3にかかる部分であり、粘着材の面上に導電性粒子の粒
径以上の厚さに導電性粒子層を設けた後、導電性粒子層
を粘着材の面に押圧する工程を示したものである。図3
(c)は粘着材5の面上に導電性粒子1の粒径以上の厚
さに導電性粒子層を設ける図であり、図3(d)はゴム
ロール6を使用して導電性粒子層を粘着材5の面に押圧
する工程を示したものである。この工程により導電性粒
子と粘着材との接触面積を大きくし、導電性粒子の固定
を均一で確実なものにすると共に、導電性粒子間に挟持
され、粘着材層に接していない導電性粒子を押圧し、粘
着材層に強制的に接触させることで、異方導電性樹脂フ
ィルム状成形物の中の導電性粒子の密度を大きくするこ
とが出来る。また、粘着材層に接していない導電性粒子
を少なくすることが出来るので、導電に寄与しない余剰
の導電性粒子を除去し易くなる。
【0029】図3(e)は本発明の請求項4にかかる部
分であり、粘着材の面上に導電性粒子層を設けた後、導
電性粒子層を粘着材面に押圧し、導電性粒子の粒径の1
/2以下の深さまで導電性粒子1を粘着材5の層に埋め
込ませる工程を示したものである。導電性粒子1を粘着
材5の層に埋め込ませることで、作製した異方導電性樹
脂フィルム状成形物の粘着材と接していた面において導
電性粒子がフィルム面から突出した構造とすることが出
来、電極と導電性粒子との電気的接続を確実なものとす
ることが出来る。また、押圧する圧力を変化させること
で、導電性粒子の埋め込み量を自由に設定出来るので、
導電性粒子の突出量を最適に設定することが容易に出来
る。
【0030】図3(f)は本発明の請求項5にかかる部
分であり、光透過性基材3の側から電子線7を照射し、
フィルム形成樹脂2を硬化させる図である。このとき、
電子線7の照射エネルギーを調節し、導電性粒子1がフ
ィルム形成樹脂2の表面に露出するように、硬化するフ
ィルム厚さを調節することが出来る。また、樹脂粒子の
表面に薄い金属めっき層を設けた導電性粒子等で電子線
が透過し易い場合においては、導電性粒子で光が遮られ
る部分も硬化するので、導電性粒子がフィルム内から脱
落し難くなる。これは、導電性粒子を粘着材に粘着固定
した場合でも同様の効果が得られる。
【0031】図3の(g)及び(h)は本発明の請求項
6にかかる部分であり、加熱又は加圧により除去し得る
電気絶縁層(絶縁層)8であらかじめ表面を被覆した導
電性粒子1を用いたときの工程を示したものである。図
3(g)は試料を回路9の間に挿入したときの図であ
り、図3(h)は加熱加圧により絶縁層8を流動させ、
回路9の間の電気的接続がなされている状態を示した図
である。絶縁層8はフィルム形成樹脂2に溶解しないの
で、絶縁層を保持した状態でフィルム形成樹脂内に存在
し、導電性粒子1が接触する密な充填をしても、粒子間
の絶縁層8により面方向の絶縁性が保持される。相対峙
する電極10の間の電気的接続は加圧又は加熱加圧下で
行い、粒子表面の絶縁層を流動除去して得られる。
【0032】図3の(i)及び(j)は本発明の請求項
7にかかる部分であり、あらかじめ絶縁層で表面を被覆
した導電性粒子を用いて、樹脂フィルム状成形物の表面
及び裏面に露出した導電性粒子の絶縁層を取り除く工程
を示したものである。図3の(i)は、絶縁層8で表面
を被覆した導電性粒子1を用いて得られたフィルム状成
形物で、このフィルム表面に露出した絶縁層8を取り除
いた状態が図3(j)である。絶縁層はフィルム形成樹
脂溶液に溶解しないので、絶縁層を保持した状態でフィ
ルム形成樹脂内に存在し、導電性粒子が接触する密な充
填をしても、粒子間の絶縁層により面方向の絶縁性が保
持される。絶縁層はフィルム形成樹脂と相溶しない樹脂
を選択しているので、適当な溶剤を選択することでフィ
ルム表面に露出した絶縁層のみを溶解除去することが可
能である。この方法によれば、電気的接続時に絶縁層を
除去することが困難な場合であっても、絶縁層を被覆し
た導電性粒子を用いて導電点密度の高い異方導電性樹脂
フィルム状成形物が使用出来る。
【0033】
【実施例】次に本発明の実施例を説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。以下に示す実施例にお
いては、平均粒径40μmのポリスチレン球状粒子の表
面に0.2μmの金の層を設けたプラスチック導電性粒
子、及びウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学
(株))のフィルム形成樹脂を用いた。紫外線硬化により
このフィルム形成樹脂を硬化させるための光開始剤に
は、ベンゾフェノン及びミヒラーケトンを使用し、それ
ぞれウレタンアクリレートオリゴマーに対して4%及び
1%を添加した。また、粘着材で導電性粒子を固定した
実施例では、厚さ10μmのシリコーン粘着材(東芝シ
リコーン(株))をPET製基材フィルム上に塗工して用
いた。導電性粒子の表面に絶縁層を設けた絶縁被覆導電
性粒子は絶縁被覆材としてCM4000(メタノール可
溶性ナイロン、東レ(株))を使用し、メタノールを溶剤
としてコートマイザ(フロイント産業(株))により湿式
で厚さ約0.5μmの絶縁層をつけた。
【0034】製作工程は各実施例に具体的に示すが、粘
着材及びフィルム形成樹脂の塗工はアプリケーター式塗
工機を使用した。このとき、フィルム形成樹脂は固形分
70重量%のメチルエチルケトン(MEK)溶液とし
た。光硬化のうち紫外線照射は紫外線露光装置(オーク
製作所(株))を用い、片面露光で積算光量700mJ照
射した。このとき、フィルム形成樹脂の硬化厚さは粒子
近傍では粒子の半径と同等になると予測したが、光の回
折や導電性粒子表面での反射の影響で導電性粒子の半径
よりも5〜10μm程厚くなった。但し、これらの影響
を除き、実質的に導電性粒子により光が遮られた部分の
フィルム形成樹脂は硬化せず、導電性粒子表面から露出
した。電子線照射は電子線照射装置(岩崎電気(株))を
用い、基材フィルム面側から電子線を照射した。フィル
ム形成樹脂の硬化厚さは電子線の加速電圧及び電子線が
通過しなければならない基材フィルムや粘着材層の厚さ
によって調節可能であるが、加速電圧を160kV、基
材フィルム厚さを100μmとしたとき、フィルム形成
樹脂の硬化した厚さが30〜35μmとなったので、こ
れを処理条件とした。フィルム形成樹脂の未硬化部分は
イソプロパノール中に浸漬して溶解除去し、導電性粒子
表面を露出させた。
【0035】得られた異方導電性樹脂フィルム状成形物
の評価は、ライン幅100μm、ピッチ200μm、厚
さ35μmの銅回路を有する全回路幅50mmのフレキシ
ブル回路板(FPC)を使用し、この回路板同士の回路
を対向して位置合わせを行った後、この回路間に得られ
た異方導電性樹脂フィルム状成形物を挿入して、10k
g/cm2の加圧により回路を圧接した状態で接続抵抗及
び絶縁抵抗を測定した。但し、加熱加圧により除去され
る絶縁被覆導電性粒子を用いた実施例6では、試料を回
路間に挿入し、加圧加熱状態(10kg/cm2、150
℃)で30秒間保持して絶縁被覆層を除去した後、加圧
したまま室温に冷却して測定した。測定条件は、一対の
FPC間の接続抵抗を測定電流1mAで測定し、隣接し
た接続回路間の絶縁抵抗を測定電圧100Vで測定し
た。この結果は、すべての実施例について表1に示し
た。
【0036】実施例1 ウレタンアクリレートオリゴマーのMEK溶液中に導電
性粒子を配合量10体積%分散し、アプリケーター塗工
装置を用いて厚さ50μmのPETフィルム上に流延塗
布した。流延後直ちに導電性粒子の沈降が起こった。こ
れを乾燥後紫外線を照射し、フィルム形成樹脂を硬化さ
せた。これをイソプロパノール中に浸漬し、未硬化のウ
レタンアクリレートオリゴマーを溶解除去したのち乾燥
し、PETフィルムから剥離した。 実施例2 目開き50μmの篩を通して粉体を散布する乾式の粒子
散布装置を用いて、導電性粒子をPETフィルム上のシ
リコーン粘着材塗布面に散布した。この粒子散布面にウ
レタンアクリレートオリゴマー溶液を塗工し、これを乾
燥後紫外線を照射し、フィルム形成樹脂を硬化させた。
これをイソプロパノール中に浸漬し、未硬化のウレタン
アクリレートオリゴマーを溶解除去したのち乾燥し、フ
ィルム形成樹脂をシリコーン粘着材との界面から剥離し
た。
【0037】実施例3 目開き50μmの篩を通して粉体を散布する乾式の粒子
散布装置を用いて、導電性粒子をPETフィルム上のシ
リコーン粘着材塗布面に散布した。このとき、散布され
た導電性粒子同士が3〜10個程度凝集して層上をなし
た部分が各所に存在していた。この粒子散布面上に25
μmのカバー用PETフィルムを被せてゴムロール間に
挿入し、1kg/cm2の圧力で押圧した。この後、カバー
用PETフィルムを剥離し、導電性粒子の散布状態を観
察したが、導電性粒子は粘着材面に押圧され、殆ど1層
になっていた。この粒子散布面にウレタンアクリレート
オリゴマー溶液を塗工し、これを乾燥後紫外線を照射
し、フィルム形成樹脂を硬化させた。これをイソプロパ
ノール中に浸漬し、未硬化のウレタンアクリレートオリ
ゴマーを溶解除去したのち乾燥し、フィルム形成樹脂を
シリコーン粘着材との界面から剥離した。
【0038】実施例4 目開き50μmの篩を通して粉体を散布する乾式の粒子
散布装置を用いて、導電性粒子をPETフィルム上のシ
リコーン粘着材塗布面に散布した。この導電性粒子散布
面の上に25μmのカバー用PETフィルムを被せてゴ
ムロール間に挿入し、5kg/cm2の圧力で押圧した。こ
の後に、カバー用PETフィルムを剥離し、導電性粒子
の散布状態を観察したが、導電性粒子は殆ど1層で粘着
材内に平均で約5μm埋め込まれていた。この粒子散布
面にウレタンアクリレートオリゴマー溶液を塗工し、こ
れを乾燥後紫外線を照射し、フィルム形成樹脂を硬化さ
せた。これをイソプロパノール中に浸漬し、未硬化のウ
レタンアクリレートオリゴマーを溶解除去したのち乾燥
し、フィルム形成樹脂をシリコーン粘着材との界面から
剥離した。
【0039】実施例5 ウレタンアクリレートオリゴマーのMEK溶液中に導電
性粒子を配合量10体積%分散し、アプリケーター塗工
装置を用いて厚さ100μmのPETフィルム上に流延
塗布した。流延後直ちに導電性粒子の沈降が起こった。
これを乾燥後に基材フィルム面側から電子線を照射し、
フィルム形成樹脂を硬化させた。これをイソプロパノー
ル中に浸漬し、未硬化のウレタンアクリレートオリゴマ
ーを溶解除去したのち乾燥し、PETフィルムから剥離
した。
【0040】実施例6 目開き50μmの篩を通して粉体を散布する乾式の粒子
散布装置を用いて、絶縁被覆導電性粒子をPETフィル
ム上のシリコーン粘着材塗布面に散布した。この粒子散
布面にウレタンアクリレートオリゴマー溶液を塗工し、
これを乾燥後に紫外線を照射し、フィルム形成樹脂を硬
化させた。これをイソプロパノール中に浸漬し、未硬化
のウレタンアクリレートオリゴマーを溶解除去したのち
乾燥し、フィルム形成樹脂をシリコーン粘着材との界面
から剥離した。得られた試料の電気特性の評価は、評価
回路間に挿入し、加圧加熱状態で30秒間保持した後、
加圧したまま室温に冷却して行った。評価後回路面を観
察したが、絶縁被覆層の付着は認められなかった。
【0041】実施例7 目開き50μmの篩を通して粉体を散布する乾式の粒子
散布装置を用いて、絶縁被覆導電性粒子をPETフィル
ム上のシリコーン粘着材塗布面に散布した。この粒子散
布面にウレタンアクリレートオリゴマー溶液を塗工し、
これを乾燥後に紫外線を照射し、フィルム形成樹脂を硬
化させた。これをイソプロパノール中に浸漬し、未硬化
のウレタンアクリレートオリゴマーを溶解除去したのち
乾燥し、フィルム形成樹脂をシリコーン粘着材との界面
から剥離した。次に、この試料をメタノール中に浸漬
し、表面に露出した粒子上の絶縁被覆層を溶解除去し
た。
【0042】比較例1 ポリアミック酸のDMF溶液中に粒径40μmのニッケ
ル(Ni)粒子を配合量10体積%分散し、アプリケー
ター塗工装置を用いてガラス板上に流延塗布した。流延
後直ちにNi粒子の沈降が起こった。これを乾燥後にガ
ラス板から剥離し、熱処理(400℃、10分)により
イミド化した。このフィルムのガラス板剥離面にはNi
粒子表面が露出していたが、反対面には露出していなか
った。そこで、このガラス板剥離面にポリイソブチレン
粘着材を塗布したPETフィルムをラミネートしてから
水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、ポリイミド表面を分
解除去してNi粒子表面を露出させた。このとき、浸漬
時間でポリイミド分解量を調節したが、図5(a)に示
すようにNi粒子11の間のポリイミド部分12のフィ
ルム厚さがばらつき、フィルム強度が著しく低下した。
また、Ni粒子11の表面が露出していない部分もあっ
た。電気特性の評価は評価回路間に挿入し、加圧状態
(10kg/cm2)で行った。
【0043】比較例2 実施例1と同様に、ウレタンアクリレートオリゴマーの
MEK溶液中に導電性粒子を配合量10体積%分散し、
アプリケーター塗工装置を用いて厚さ50μmのPET
フィルム上に流延塗布した。流延後、直ちに導電性粒子
の沈降が起こった。これを乾燥後紫外線を通常のように
フィルムの両面から照射し、フィルム形成樹脂を硬化さ
せた。これをイソプロパノール、MEK、トルエン等の
溶剤中に浸漬したが、図5(b)に示すように、硬化し
たウレタンアクリレートオリゴマーのフィルム形成樹脂
2を溶解除去出来ず、導電性粒子1は露出しなかった。
この後、乾燥し、PETフィルムから剥離した。得られ
た試料についての電気特性の評価は、評価回路間に挿入
し、加圧状態(10kg/cm2)で行った。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、異方導電性樹脂フィル
ム状成形物内の導電性粒子をフィルム表面に露出させる
ことが容易に且つ確実に出来るので、成形物の単位面積
当りの導電点を多くすることが出来、従来に比べて分解
性能に優れた異方導電性樹脂フィルム状成形物が得ら
れ、高精細な電極間の電気的接続が可能になる。
【0045】
【表1】 注)Aは接続抵抗不良(10Ω以上)の発生率(%) Bは絶縁抵抗不良(106Ω以下)の発生率(%)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性樹脂フィルム状成形物の製
法における製作順所を説明する断面図である。
【図2】本発明の異方導電性樹脂フィルム状成形物の製
法における製作順所を説明する断面図である。
【図3】本発明の異方導電性樹脂フィルム状成形物の製
法における各種の製作例を説明する断面図である。
【図4】本発明で得られた異方導電性樹脂フィルム状成
形物により回路を接続するときの断面図である。
【図5】従来の製法で得られた異方導電性樹脂フィルム
状成形物の断面図である。
【符号の説明】
1…導電性粒子、2…フィルム形成樹脂、3…光透過性
基材、4…光、5…粘着材、6…ゴムロール、7…電子
線、8…電気絶縁層、9…回路、10…電極、11…N
i粒子、12…ポリイミド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粒子をフィルム状成形物の面方向
    に均一に分散させ、表裏に露出した導電性粒子を介して
    フィルム状成形物の厚さ方向にのみ導電性を有する異方
    導電性の樹脂フィルム状成形物を製造する方法におい
    て、導電性粒子が光硬化性のフィルム形成樹脂中に均一
    分散した液状混合物を光透過性基材上に流延させ、光透
    過性基材面側から光を照射して該フィルム形成樹脂を硬
    化させ、未硬化のフィルム形成樹脂を除去した後硬化し
    たフィルム形成樹脂から光透過性基材を剥離することを
    特徴とする異方導電性樹脂フィルム状成形物の製法。
  2. 【請求項2】 導電性粒子をフィルム状成形物の面方向
    に均一に分散させ、表裏に露出した導電性粒子を介して
    フィルム状成形物の厚さ方向にのみ導電性を有する異方
    導電性の樹脂フィルム状成形物を製造する方法におい
    て、導電性粒子を粘着材面に粘着固定した後、粘着材と
    非相溶な光硬化性のフィルム形成樹脂を導電性粒子間に
    充填し、粘着材面側から光を照射して該フィルム形成樹
    脂を硬化させ、未硬化のフィルム形成樹脂を除去した後
    硬化したフィルム形成樹脂から粘着材を剥離することを
    特徴とする異方導電性樹脂フィルム状成形物の製法。
  3. 【請求項3】 粘着材面上に導電性粒子の粒径以上の厚
    さに導電性粒子層を設けた後、該導電性粒子層を粘着材
    面に押圧する請求項2記載の異方導電性樹脂フィルム状
    成形物の製法。
  4. 【請求項4】 粘着材面上に導電性粒子層を設けた後、
    導電性粒子層を粘着材面に押圧し、導電性粒子の粒径の
    1/2以下の深さまで導電性粒子層を粘着材層に埋め込
    む請求項2又は3記載の異方導電性樹脂フィルム状成形
    物の製法。
  5. 【請求項5】 光を電子線としてフィルム形成樹脂を硬
    化する請求項1乃至4の何れかに記載の異方導電性樹脂
    フィルム状成形物の製法。
  6. 【請求項6】 導電性粒子が加熱又は加圧により除去し
    得る電気絶縁層であらかじめ表面を被覆した請求項1乃
    至5の何れかに記載の異方導電性樹脂フィルム状成形物
    の製法。
  7. 【請求項7】 導電性粒子があらかじめ電気絶縁層で表
    面を被覆したものであり、樹脂フィルム状成形物の表面
    及び裏面に露出した導電性粒子の電気絶縁層を取り除く
    請求項1乃至6の何れかに記載の異方導電性樹脂フィル
    ム状成形物の製法。
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