JPH07293371A - 吸気ホース - Google Patents

吸気ホース

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JPH07293371A
JPH07293371A JP6091459A JP9145994A JPH07293371A JP H07293371 A JPH07293371 A JP H07293371A JP 6091459 A JP6091459 A JP 6091459A JP 9145994 A JP9145994 A JP 9145994A JP H07293371 A JPH07293371 A JP H07293371A
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誠一 浅香
Takahiro Komori
敬博 古森
Akemi Ozawa
朱美 小沢
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    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/02Energy absorbers; Noise absorbers
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02M35/12Intake silencers ; Sound modulation, transmission or amplification
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸気抵抗の増大を極力防止しつつ、吸気ホース
自体で吸気音や脈動音を低減する。 【構成】ホース本体1の内周表面に沿って配置された筒
状の第1スポンジ層20と、第1スポンジ層20の内周
表面に沿って配置され吸音ピークをもつ周波数領域が第
1スポンジ層20と異なる筒状の第2スポンジ層21と
をもつことを特徴とする。ホース本体内に吸気された空
気の振動はスポンジ層に伝わり、吸音ピークをもつ周波
数領域が異なる2層のスポンジ層にそれぞれ選択的に吸
収され、騒音を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のエアクリーナ
とエンジンの間に配置されるエアクリーナホースなどの
吸気ホースに関し、詳しくは消音機能をもつ吸気ホース
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンの吸気系に用いられる吸
気ホースの材質としては、エンジンや車体からの振動に
耐えかつその振動を吸収することが望ましいので、制振
作用のあるゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性体が
用いられている。一方、エンジンの吸入行程で生じる空
気の振動が吸気ホース内で共鳴することにより、吸気ホ
ースの吸入口からは吸気音や脈動音と称される騒音が放
出される。ところが、ゴムや熱可塑性エラストマーなど
の弾性体から形成された吸気ホースでは、制振作用は有
するものの共鳴による騒音を吸収することが困難であ
り、騒音を低減することはできなかった。
【0003】そこで特に静粛性を必要とする場合には、
自動車の吸気系に吸気レゾネータが配置され、ヘルムホ
ルツの共鳴の原理を応用することで特定周波数の騒音を
低減することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが吸気レゾネー
タを配置すると、エンジンルーム内のスペースが著しく
狭小化するとともに、組付工数や部品点数も多大となり
コスト面での不具合があった。一方、多孔質で通気性の
高いグラスウールなどの吸音材を用い、音(空気の振
動)を吸収して拡散を防ぐことで音圧レベルを低下させ
ることが一般に行われている。しかし吸気ホース内にこ
のような吸音材を配置すると、騒音は低減されるものの
吸気抵抗が増大するという問題が生じる。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、吸気抵抗の増大を極力防止しつつ、吸気ホ
ース自体で吸気音や脈動音を低減することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の吸気ホースは、ゴム又は熱可塑性エラストマ製のホ
ース本体と、ホース本体の内周表面に沿って配置された
筒状の第1スポンジ層と、第1スポンジ層の内周表面に
沿って配置され吸音ピークをもつ周波数領域が第1スポ
ンジ層と異なる筒状の第2スポンジ層と、からなること
を特徴とする。
【0007】第1スポンジ層及び第2スポンジ層として
は、吸音率が高く、周波数帯域が広い吸音特性の良いス
ポンジを用いることが望ましい。そして第1スポンジ層
は高周波領域に吸音ピークをもち、第2スポンジ層は低
周波領域に吸音ピークをもつように構成することが望ま
しい。高周波領域に吸音ピークをもつスポンジは透音し
にくく、低周波領域に吸音ピークをもつスポンジは透音
しやすい。したがって低周波領域に吸音ピークをもつス
ポンジ層を内周側に配置すれば、透音した高周波領域の
音が外周側の高周波領域に吸音ピークをもつスポンジ層
に吸音され、特に好ましい状態となる。
【0008】低周波領域に吸音ピークをもつスポンジと
は、例えば独立・半独立気泡あるいはこれに近い状態に
ある軟質発泡体をいい、高周波領域に吸音ピークをもつ
スポンジとは、例えば連続気泡発泡体で一般には多孔質
体をいう。また、第1スポンジ層及び第2スポンジ層の
厚さとしては、低周波領域に吸音ピークをもつスポンジ
の場合5〜20mm、高周波領域に吸音ピークをもつス
ポンジの場合5〜20mmとすることができる。厚さが
薄すぎると吸音特性が低下し、厚くなりすぎても吸音特
性が低下するばかりか吸気抵抗となる可能性が増大し好
ましくない。
【0009】また本発明のもう一つの吸気ホースは、ゴ
ム又は熱可塑性エラストマ製のホース本体と、ホース本
体の内周表面に沿って配置された筒状の第1スポンジ層
と、第1スポンジ層の内周表面に沿って配置された筒状
の第2スポンジ層と、第1スポンジ層と第2スポンジ層
の界面に介在するフィルム層と、からなることを特徴と
する。
【0010】フィルム層は軟質であるので、第1スポン
ジ層を透音した空気の振動あるいは第1スポンジ層自体
の振動を膜振動で吸収し、吸音特性が向上する。フィル
ム層の材質としては特に制限されないが、ビニールシー
トや帆布カンバスなど通気性のほとんどない材料などの
軟質なものが望ましい。またその膜厚は10〜100μ
m程度が好ましい。薄すぎるとフィルム層を設けた効果
が得られず、厚くなりすぎると膜振動による吸音作用が
低下する。
【0011】なお、スポンジ層は直管状のホース本体の
内周面に設けることができるが、ホース本体の一部又は
ほとんど全部に拡径部を設け、その拡径部内にスポンジ
層を設けることが望ましい。このようにすれば、第2ス
ポンジ層の内径を拡径部以外のホース本体の内径と同等
とすることができ、吸気抵抗の増大を回避することがで
きる。
【0012】
【作用】本発明の吸気ホースでは、ホース本体の内周表
面に2層構造のスポンジ層が設けられている。したがっ
てホース本体内に吸気された空気の振動はスポンジ層に
伝わり、吸音ピークをもつ周波数領域が異なる2種のス
ポンジ層にそれぞれ選択的に吸収され、騒音を防止する
ことができる。
【0013】そして第1スポンジ層は高周波領域に吸音
ピークをもち、第2スポンジ層は低周波領域に吸音ピー
クをもつように構成すれば、内周側の第2スポンジ層で
低周波領域の音が吸音され、透音しやすい第2スポンジ
層を透過した高周波領域の音が第1スポンジ層で吸音さ
れるので、吸音を効率よく行うことができる。さらに第
1スポンジ層と第2スポンジ層の間にフィルム層を介在
させた場合は、第1スポンジ層を透過した空気の振動あ
るいは第1スポンジ層自体の振動によりフィルム層が振
動し、膜振動によって吸音することができる。また第2
スポンジ層はフィルム層の振動を可能とするとともにフ
ィルム層の振動を吸収して、外部に振動音として伝わる
のを防止する。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例の吸気ホースの半
部断面で示す全体図を、図2に図1のA−A断面図を、
図3にこの吸気ホースの要部断面図を示す。
【0015】この吸気ホースは、自動車エンジンとエア
クリーナとを連結するエアクリーナホースであり、一端
がエアクリーナに連結され、他端が電子制御燃料噴射装
置に連結されて用いられる。ホース本体1はゴムもしく
は樹脂から形成され、中央部に拡径部10をもつ。拡径
部10の両側には、変形可能とするためそれぞれ蛇腹部
11が形成されている。拡径部10の内径は一般部の内
径に比べて40mm大きく構成されている。
【0016】拡径部10の内周表面には、筒状の第1ス
ポンジ層20が接着され、第1スポンジ層20の内周表
面には筒状の第2スポンジ層21が接着されている。こ
こで第1スポンジ層20は連泡率50%以上の多孔質体
(ウレタンスポンジ)からなり、1KHz以上の高周波
領域に吸音ピークをもち、厚さは10mmである。また
第2スポンジ層21は連泡率50%以下の軟質材からな
り、1KHz未満の低周波領域に吸音ピークをもち、厚
さは10mmである。
【0017】つまり第2スポンジ層21の内径は、ホー
ス本体1の一般部の内径と同一であり、吸気の抵抗とな
らないように工夫されている。上記のように構成された
本実施例の吸気ホースをエンジンダイナモに装着し、全
負荷状態で1000〜6000rpmまでスイープさ
せ、吸気口で発生する騒音の音圧レベルを各回転数でそ
れぞれ測定した。結果を図4に示す。 (比較例)拡径部10をもたず、スポンジ層をもたない
こと以外は実施例1と同様の構成の吸気ホースを製造
し、上記と同様に音圧レベルを測定した。結果を図4に
示す。
【0018】図4より、本実施例の吸気ホースは比較例
に比べて騒音が防止されていることが明らかであり、こ
れは第1スポンジ層20と第2スポンジ層21の存在に
起因していることが明らかである。 (実施例2)第2スポンジ層21を拡径部10の内周表
面に接着し、第1スポンジ層20を第2スポンジ層20
の内周表面に接着したこと以外は、実施例1と同様の構
成である。
【0019】本実施例の吸気ホースでは、実施例1に比
べると効果は低いが、比較例に比べれば騒音防止効果に
優れていた。 (実施例3)図5に本実施例の吸気ホースの要部拡大断
面図を示す。この吸気ホースは、第1スポンジ層30と
第2スポンジ層31の材質が両方とも実施例1の第2ス
ポンジ層20と同一であり、第1スポンジ層30と第2
スポンジ層31の界面にフィルム層32が介在している
こと以外は実施例1と同様の構成である。
【0020】フィルム層32はPVCからなり、膜厚は
30μmであって、第1スポンジ層30と第2スポンジ
層31の両方に接着されている。本実施例の吸気ホース
では、フィルム層32は、第2スポンジ層31を透過し
た音による振動と第2スポンジ層31自体の振動による
膜振動で吸音する。また第1スポンジ層30は、軟質で
あるのでフィルム層32の振動を可能とするとともに、
フィルム層32を介して伝達される振動を吸収し、振動
が外部に音として伝わるのを防止している。
【0021】
【発明の効果】すなわち本発明の吸気ホースによれば、
2重のスポンジ層を設けるだけで騒音を低減することが
できる。したがって従来の吸気レゾネータを設ける場合
に比べてスペース面で有利となり、また吸気抵抗の増大
もなく、吸気ホース自体で吸気音や脈動音などの騒音を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の吸気ホースの半部断面で示
す正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の一実施例の吸気ホースの要部拡大断面
図である。
【図4】エンジンダイナモの回転数と音圧レベルの関係
を示し、実施例及び比較例の吸気ホースの騒音測定結果
を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施例の吸気ホースの要部拡大
断面図である。
【符号の説明】
1:ホース本体 10:拡径部 1
1:蛇腹部 20:第1スポンジ層 21:第2スポンジ層
32:フィルム層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム又は熱可塑性エラストマ製のホース
    本体と、 該ホース本体の内周表面に沿って配置された筒状の第1
    スポンジ層と、 該第1スポンジ層の内周表面に沿って配置され吸音ピー
    クをもつ周波数領域が該第1スポンジ層と異なる筒状の
    第2スポンジ層と、からなることを特徴とする吸気ホー
    ス。
  2. 【請求項2】 第1スポンジ層は高周波領域に吸音ピー
    クをもち、第2スポンジ層は低周波領域に吸音ピークを
    もつことを特徴とする請求項1記載の吸気ホース。
  3. 【請求項3】 ゴム又は熱可塑性エラストマ製のホース
    本体と、 該ホース本体の内周表面に沿って配置された筒状の第1
    スポンジ層と、 該第1スポンジ層の内周表面に沿って配置された筒状の
    第2スポンジ層と、 該第1スポンジ層と該第2スポンジ層の界面に介在する
    フィルム層と、からなることを特徴とする吸気ホース。
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