JP3541446B2 - 吸気ホース - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車のエアクリーナとエンジンとの間に配置されるエアクリーナホースなどの吸気ホースに関し、詳しくは消音機能をもつ吸気ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの吸入行程で生じる空気の振動が吸気ホース内で共鳴することにより、吸気ホースの吸入口からは吸気音や脈動音と称される騒音が放出される。
この脈動音を防止した吸気ホースとして、本出願に関する先の出願(特願平6−88431号公報)には、互いの端面を間隔をあけることで形成された分断部を有する第1ホース部及び第2ホースからなる主ホースと、該分断部を覆って外周に配置され該主ホースの外径より大きな内径をもつ外側ホースと、該外側ホースの両端部と該第1ホース部及び第2ホース部との間にそれぞれ配置され該外側ホースと該第1ホース部及び第2ホース部をそれぞれ連結する一対のリング部材とからなる吸気ホースが開示されている。
【0003】
上記吸気ホースは、分断部の外周に外側ホースと一対の該リング部材と主ホースとで形成された筒状密閉空間をもつことにより、第1ホース部側から第2ホース部側へ空気が流れると仮定すると、第1ホース部を流れる空気流の振動が分断部で急激に空間が広がることにより乱れ、第1ホース部内で発生する共鳴音が分断されて脈動音が低減されることを企図したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の吸気ホースは、共鳴音が筒状密閉空間へあまりにも急激に拡散するので、筒状密閉空間を形成する主に外側ホースからの反射音が主ホースの通路に戻り、脈動音の低減が不十分であることが指摘された。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、主ホースの分断部に筒状密閉空間を形成する外側ホースを設けた吸気ホースにおいて、外側ホースの内周面からの反射音を防止することにより、更なる脈動音の低減を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明は、エアクリーナに連結される第1ホース部と、端面が該第1ホース部の端面と離間して配置され吸気源に連結される第2ホース部とよりなり該第1ホース部と該第2ホース部との間に分断部をもつ主ホースと、
該主ホースの該分断部を覆って外周に配置され該主ホースの外径より大きな内径をもつ外側ホースと、
該外側ホースの両端部と該第1ホース部及び第2ホース部との間にそれぞれ配置され該外側ホースと該第1ホース部及び第2ホース部をそれぞれ連結する一対のリング部材と、からなり、
該分断部の外周に該外側ホースと一対の該リング部材と該主ホースとで形成された筒状密閉空間をもつ吸気ホースにおいて、
上記第1ホース部の端部は上記筒状密閉空間側にロート状となっていることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、上記第2ホース部の端部が上記外側ホースの内周面に対し退避する方向に絞られていることを特徴とする。
本発明者らの研究によれば、筒状密閉空間の容積を大きくすればするほど騒音防止効果に優れ、また筒状密閉空間の形状により音圧レベルを低減できる音の周波数が異なることが明らかとなっている。したがって筒状密閉空間の形状は、目的に応じて種々選択することができる。
【0007】
分断部の幅については、吸音特性にほとんど影響を及ぼさないことも明らかとなっている。
【0008】
【作用】
請求項1の発明の吸気ホースでは、第1ホース部側から第2ホース部側へ空気が流れると仮定すると、第1ホース部を流れる空気流の振動は分断部で急激に空間が広がることにより乱れ、第1ホース部内で発生する共鳴音が分断されて脈動音が低減されると考えられる。
【0009】
また、第1ホース部のロート状に拡開された端部は、共鳴音をスムーズに筒状密閉空間に導き拡散させ、該筒状密閉空間内に共鳴音を閉じ込める効果がある。従って、単に分断部で急激に空気流を拡張させる消音効果より高い脈動低減作用を果たす。
請求項2の発明の吸気ホースでは、第1ホース部の端部に加え、第2ホース部の端部が主ホースの通路側に絞られているため、筒状密閉空間から反射して放射しようとする共鳴音が、第2ホース部の端部によって更に反射して筒状密閉空間に戻される。請求項1の発明より筒状密閉空間内に共鳴音を閉じ込め消音する効果が高くなる。
【0010】
【実施例】
以下、実施例により具体的に説明する。
図1に本発明の一実施例の吸気ホースの半部断面で示す全体図を、図2にこの吸気ホースの要部断面図を示す。
この吸気ホースは、自動車エンジンとエアクリーナとを連結するエアクリーナホースであり、エアクリーナと連結される第1ホース部10と、電子制御燃料噴射装置に連結される第2ホース部11とからなる主ホース1から主として形成されている。
【0011】
第1ホース部10及び第2ホース部11は、それぞれゴムもしくは樹脂より形成され、変形可能とするためそれぞれ蛇腹部12,13が形成されている。そして第1ホース部10の端部は、ロート状に拡開されたコニカル部10aを形成し、該コリカル部10aとは間隔Xをあけて第2ホース部11の端部が臨んでいる。この第1ホース部10のコリカル部10aと第2ホース部11の端部が間隔をあけることにより、分断部20が形成される。
【0012】
分断部20の外周には、分断部20の両側で第1ホース部10と第2ホース部11の端部を覆う外側ホース2が同心的に配置されている。この外側ホース2はゴムもしくは樹脂より形成され、内径は第1ホース部10及び第2ホース部11の端部の外径(85mm)より2×Hmm大きい。
第1ホース部10と外側ホース2の一端部との間には、外側ホース2と第1ホース10の間の間隙を充填する厚さHmmの第1リング部材3が介在されている。また第2ホース部11と外側ホース2の他端部との間には、外側ホース2と第2ホース部11の間の間隙を充填する厚さHmmの第2リング部材4が介在されている。この第1リング部材3及び第2リング部材4は、それぞれ吸音特性に優れたスポンジ(発泡NBR、発泡硬質ウレタン)から形成され、接着剤により第1ホース部10と第2ホース部11の外周表面及び外側ホース1内周表面に接着されている。
【0013】
すなわち、第1ホース部10、第2ホース部11、外側ホース2、第1リング部材3及び第2リング部材4の間には、長さLmmで厚さHmmの略筒状の筒状密閉空間5が形成されている。
さて、上記のように構成されたエアクリーナホースにおいて、L=140mmH=40とした場合の、吸気口で発生する騒音の音圧レベル(縦軸)を各回転数(横軸)でそれぞれ測定した。図3はその結果を示し、回転数は、全負荷状態で1000〜6000rpmまでスイープさせた。
【0014】
また、図3には、上記筒状密閉空間5と分断部20をもたず、第1ホース部10と第2ホース部11が連続した一体の主ホースのみからなること以外は実施例と同様のエアクリーナホースで同様に発生する騒音の音圧レベルを測定し、その結果を比較例1として示している。
また、図3には、第1ホース部10の端部にコリカル部10aを設けず、単に第1ホース部と第2ホース部を間隔Xを隔て、それ以外は実施例と同様のエアクリーナホースで同様に発生する騒音の音圧レベルを測定し、その結果を比較例2として示している。
【0015】
図3によれば、第1ホース部10と第2ホース部11との間に分断部20を設け、該分断部の周囲に筒状密閉空間5を設けるにより、第1ホース部10を流れる空気流の振動が分断部20で急激に空間が広がり、第1ホース部内で発生する共鳴音が分断されて脈動音が低減されることがわかるが(比較例1と比較例2)、更に第1ホース部10の端部に筒状密閉空間5側に拡開したコリカル部10aを設けることにより、共鳴音がスムーズに筒状密閉空間5に導かれ拡散して、筒状密閉空間5内に共鳴音を閉じ込め、単に分断部で急激に空気流を拡張させる比較例2より高い脈動低減作用をもつことがわかる。
【0016】
このように本実施例の吸気ホースでは、吸気の通路には何ら対策することなく、共鳴音を消音し、吸気抵抗を増大させることなく、高い脈動低減作用を実現することができる。
なお、コニカル部10aの角度α(コニカル部10aの長さ方向と通路の軸線とのなす角度)は、0°より大きく90°未満の範囲で特に限定するものではないが、略45°を中心に効果のピークがあると考えられる。
【0017】
また、コニカル部10aの長さは、αを大きくした場合は長く、αを大きくした場合は短くするとよい。
請求項2を具体化した他の実施例として、図4に示すように、第2ホース部11の端部に、主ホース1の通路側に絞られた逆コニカル部11aが形成されている。該逆コニカル部11aは、第1ホース側のコニカル部10aとほぼ平行となるように形成されている。
【0018】
このような第1ホース側にコニカル部10a、第2ホース側に逆コニカル部11aをもつ吸気ホースによれば、逆コニカル部11aは、コニカル部10aで筒状密閉空間5内に拡散した共鳴音が外側ホース2の内周面で等で反射した場合に、再び反射させて筒状密閉空間5内に戻す作用があり、より筒状密閉空間5内に共鳴音を閉じ込め消音する効果が高くなる。【0019】
更に他の実施例として、逆コニカル部11aだけでも共鳴音を筒状密閉空間5内に共鳴音を閉じ込める効果があるので、第2ホース部11に逆コニカル部11aを設けただけの吸気ホースとすることもできる。
なお、筒状密閉空間5の長さLと厚さHは大きいほど音圧レベルが小さくなり、騒音が小さくなっていることがわかっている。つまり筒状密閉空間5の容積は大きい方が好ましい。
【0020】
またリング部材をスポンジから形成すれば、リング部材による吸音作用も加わり、騒音を一層低減できるとともに、スポンジの柔軟性により全体の剛性を従来と同程度に維持することが可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1の発明によれば、第1ホース部と第2ホース部を各端部の間隔をあけることによって形成される分断部を設けた主ホースとし、該分断部の外周域に筒状密閉空間を形成し、更に、エアクリーナに接続される第1ホース部の端部をロート状に拡開したものであるから、吸気の通路の抵抗を増大させることなく、筒状密閉空間に拡散して消音された共鳴音を十分に筒状密閉空間内に閉じ込めることができ、より効果的な脈動低減作用を達成する。
【0022】
請求項2の発明によれば、第1ホース部の端部に加え、第2ホース部の端部が主ホースの通路側に絞られているため、筒状密閉空間から反射して放射しようとする共鳴音を、第2ホース部の端部によって更に反射して筒状密閉空間に戻すことができ、請求項1の発明より共鳴音を閉じ込め消音する効果が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の吸気ホースを半部断面で示す正面図である。
【図2】本発明の一実施例の吸気ホースの要部断面図である。
【図3】エンジンダイナモの回転数と音圧レベルの関係を示し、実施例及び比較例の吸気ホースの騒音測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の他の実施例の吸気ホースの要部断面図である。
【符号の説明】
1は主ホース、2は外側ホース、3は第1リング部材、4は第2リング部材 、5は筒状密閉空間、10は第1ホース部、10aはコニカル部(第1ホース部の端部)、11は第2ホース部、11aは逆コニカル部、20は分断部である。
Claims (2)
- エアクリーナに連結される第1ホース部と、端面が該第1ホース部の端面と離間して配置され吸気源に連結される第2ホース部とよりなり該第1ホース部と該第2ホース部との間に分断部をもつ主ホースと、
該主ホースの該分断部を覆って外周に配置され該主ホースの外径より大きな内径をもつ外側ホースと、
該外側ホースの両端部と該第1ホース部及び第2ホース部との間にそれぞれ配置され該外側ホースと該第1ホース部及び第2ホース部をそれぞれ連結する一対のリング部材と、からなり、
該分断部の外周に該外側ホースと一対の該リング部材と該主ホースとで形成された筒状密閉空間をもつ吸気ホースにおいて、
上記第1ホース部の端部は上記筒状密閉空間側にロート状となっていることを特徴とする吸気ホース。 - 上記第2ホース部の端部は上記外側ホースの内周面に対し退避する方向に絞られていることを特徴とする請求項1記載の吸気ホース。
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