JPH0729122Y2 - ユニットハウス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はユニツトハウスに関するもので、特に、組立て
が極めて容易であり、また不使用時又は梱包時にはコン
パクトに折り畳むことができ、梱包手数及び輸送費を節
減でき、経済的であることを特徴とするものである。

〔従来の技術〕

従来のユニツトハウスにおいては、フロアーパネル、サ
イドパネル、妻パネル及びルーフパネルがそれぞれ個別
に準備され、これらを一体に梱包して現地に輸送し、現
地において組み立てられている。

しかしながら、このように各別に準備されたフロアーパ
ネル、サイドパネル等を一体に梱包したり、現地におい
て組み立てることは、その組立て作業や梱包作業に手数
を要する欠点があつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は上記従来技術の欠点を除去するもので、組立て
が極めて容易であるとともに、不使用時又は梱包時には
コンパクトに折り畳むことができ、梱包手数及び輸送費
を節減でき、経済的なユニツトハウスを提供しようとす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するため、本考案は、フロアーパネル、
サイドパネル、妻パネル及びルーフパネルからなるユニ
ツトハウスにおいて、フロアーパネル上面の一方側部に
一段高いサイドパネルの取付部が構成され、その上端及
びフロアーパネル上面の他方側部にそれぞれサイドパネ
ルがヒンジを介して上記フロアーパネルの上面に折り畳
み自在に取り付けられ、フロアーパネル上面の両端部に
はサイドパネルの上記一段高い取付部よりもう一段高い
妻パネルの取付部が構成され、そのそれぞれ上端に、上
部に上記ルーフパネルの位置決め及び位置ずれ防止のた
めの連結棒が突設された隅柱を両側に設けた妻パネルが
ヒンジを介して上記サイドパネルの上面に折り畳み自在
に取り付けられ、上記ルーフパネルの四隅に、上記妻パ
ネルを起立させた際にその両側隅柱上部の連結棒に適合
する透孔が設けられてなる構成としたものである。

〔作用〕

本考案によれば、組立て時には、各サイドパネル及び妻
パネルを起立させ、これらの上部にルーフパネルを載せ
ればよく、組立てが極めて容易である。特に、各サイド
パネル及び妻パネルはフロアーパネルに対してヒンジを
介してその上面に順次折り畳み自在に取り付けられてい
るので、これらをいちいち持ち上げて位置決めしてフロ
アーパネルに接合するなどの手数を要せず、極めて便利
である。

そして、本考案では、他方のサイドパネルがフロアーパ
ネル上面の他方側部に、一方のサイドパネルがフロアー
パネル上面の一方側部に構成された一段高い取付部の上
端に、両妻パネルがフロアーパネル上面の両端部に構成
されたもう一段高い取付部の上端に、それぞれヒンジを
介してフロアーパネルの上面に順次折り畳み自在に取り
付けられているので、他方のサイドパネル、一方のサイ
ドパネル及び両妻パネルの順にこれらをフロアーパネル
上に折り畳めば、これらをフロアーパネル上に平板状に
積み重ねることができるものである。したがつて、本考
案によれば、不使用時又は梱包時には、まず、ルーフパ
ネルを取り外し、その後、各サイドパネル及び妻パネル
をフロアーパネル上に順次折り畳み、さらにこれらの上
部にルーフパネルを積み重ねればコンパクトになり、梱
包手数及び輸送費を節減でき、経済的である。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づき本考案を説明する。

図面において、（１）はフロアーパネル、（２）（３）
はサイドパネル、（４）（５）は妻パネル、（６）はル
ーフパネルであり、これらにより本考案のユニツトハウ
ス（ａ）は構成される。

フロアーパネル（１）は、第５図乃至第７図示の如く、
周囲の鋼材の角パイプからなる側部フレーム（７）及び
端部フレーム（８）で枠組みされ、その上面に合板等の
床板（９）が設けられて構成されている。なお、図面に
は示していないが、上記床板（９）の下面に適宜断熱材
が設けられる。

そして、本考案では、フロアーパネル（１）上面の一方
側部に一段高いサイドパネル（２）の取付部（10）が構
成され、フロアーパネル（１）上面の両端部にはサイド
パネル（２）の上記一段高い取付部（10）よりもう一段
高い妻パネル（４）（５）の取付部（11）（12）が構成
される。

図面実施例の場合、サイドパネル（２）の取付部（10）
は第２図及び第５図示の如くフロアーパネル（１）を構
成している一方の側部フレーム（７）の上面に固着さ
れ、妻パネル（４）（５）の取付部（11）（12）は第３
図及び第７図示の如く各端部フレーム（８）の上面に固
着されている。なお、上記サイドパネル（２）の取付部
（10）の高さは他方のサイドパネル（３）の厚みを考慮
して、上記妻パネル（４）（５）の取付部（11）（12）
の高さは各サイドパネル（２）（３）の厚みを考慮し
て、それぞれ各サイドパネル（２）（３）及び妻パネル
（４）（５）をフロアーパネル（１）上に積み重ね状態
に折り畳めるように定められている。

次に、一方のサイドパネル（２）について説明すると、
第１図、第４図及び第９図示の如く、起立及び折り畳み
作業を容易にするため、分割パネル（2a）及び（2b）に
２分割されている。そして、これらは第４図及び第５図
示の如く、化粧合板等の内板（13）と表面処理を施した
金属からなる外板（14）の周囲に木からなる芯材（15）
を設け、その内部にグラスウール等の断熱材（16）が内
蔵されている。また、分割パネル（2a）にはドアー（1
7）が、分割パネル（2b）には窓（18）がそれぞれ設け
られている。また、各分割パネル（2a）（2b）の妻パネ
ル（４）又は（５）側上部にはそれぞれ、第４図示の如
く、妻パネル（４）又は（５）と連結するための連結ボ
ルト（19）の挿通孔（20）が設けられている。さらに、
分割パネル（2a）及び（2b）間は連結自在に構成されて
いる。すなわち、一方の分割パネル（2a）には外板（1
4）を延長する如く連結片（21）が突設されるととも
に、該連結片（21）の内側にスタツドボルト（22）が溶
接されて突設され、他方の分割パネル（2b）には上記ス
タツドボルト（22）に適合する挿通孔（23）が設けられ
ており、一方の分割パネル（2a）の起立状態において他
方の分割パネル（2b）を起立させると上記挿通孔（23）
にスタツドボルト（22）が自動的に挿通し、該スタツド
ボルト（22）にナツト（24）を螺合すれば、分割パネル
（2a）及び（2b）間が連結されるものである。なお、上
記連結片（21）は各分割パネル（2a）（2b）間の隙間か
ら雨水等が浸入するのを防止する作用も担うものであ
る。また、第５図示の如く、各分割パネル（2a）（2b）
の下端の外側には垂下片（25）が設けられており、該垂
下片（25）によつてフロアーパネル（１）との間の隙間
からの雨水等の浸入が防止されるようになつている。

なお、以上の構成は他方のサイドパネル（３）について
も全く同様である。ただし、後述の如く、一方のサイド
パネル（２）が一段高い取付部（10）の上端に取り付け
られるのに対し、他方のサイドパネル（３）はフロアー
パネル（１）上面に直接取り付けられるものであるた
め、各サイドパネル（２）（３）の起立時にその高さが
一致するように、上記取付部（10）の高さを考慮して、
他方のサイドパネル（３）は上記一方のサイドパネル
（２）より背が高く構成されている。

そして、上記一方のサイドパネル（２）は、第５図示の
如く、ヒンジ（26）を介してフロアーパネル（１）上面
の一方側部に構成された上記一段高い取付部（10）の上
端に取り付けられ、他方のサイドパネル（３）は、第６
図示の如く、ヒンジ（27）を介してフロアーパネル
（１）上面の他方端部に取り付けられる。

次に、妻パネル（４）（５）について説明すると、第４
図、第７図及び第８図示の如く、化粧合板等の内板（2
8）と表面処理を施した金属からなる外板（29）の周囲
に木からなる芯材（30）を設け、その内部にグラスウー
ル等の断熱材（31）を内蔵し、さらにこれらの両側に鋼
材の隅柱（32）を設けて構成されている。なお、第４図
及び第９図示の如く、上記隅柱（32）のサイドパネル
（２）又は（３）側の外側上部には連結片（33）が突設
され、該連結片（33）には上述のサイドパネル（２）
（３）の妻パネル（４）（５）側上部に設けられた挿通
孔（20）と適合する透孔（34）が設けられており、該挿
通孔（20）及び透孔（34）にボルト（19）を挿通してナ
ツト（36）止めすれば、妻パネル（４）（５）とサイド
パネル（２）（３）との間が連結されるようになつてい
る。また、第９図示の如く、上記隅柱（32）の上部には
ルーフパネル（６）の位置決め及び位置ずれ防止のため
の連結棒（37）が突設される。さらに、第７図示の如
く、妻パネル（４）（５）の下端の外側には垂下片（3
8）が設けられており、該垂下片（38）によつてフロア
ーパネル（１）との間の隙間からの雨水等の浸入が防止
されるようになつている。

そして、上記妻パネル（４）（５）は、第７図示の如
く、ヒンジ（39）を介してフロアーパネル（１）上面の
両端部に構成された上記もう一段高い取付部（11）（1
2）の上端にそれぞれ取り付けられる。

次に、ルーフパネル（６）について説明すると、第８図
示の如く、化粧合板等の天井板（40）と表面処理を施
し、さらに縦方向にリブ（41）を施した外板（42）の周
囲に鋼材の角パイプからなるフレーム（43）を設け、そ
の内部にグラスウール等の断熱材（44）を内蔵して構成
されている。なお、上記ルーフパネル（６）の下面の外
側部には、第８図示の如く、垂下片（45）が設けられて
おり、該垂下片（45）によつて、ルーフパネル（６）と
サイドパネル（２）（３）又は妻パネル（４）（５）と
の間の隙間からの雨水等の浸入が防止されるようになつ
ている。また、ルーフパネル（６）の四隅には、第９図
示の如く、起立させられた妻パネル（４）（５）の隅柱
（32）の上部に突設された上記連結棒（37）に適合する
透孔（46）が設けられる。

上記構成の本考案によれば、第10図示の如く折り畳んだ
状態から組み立てる場合には、まず、リーフパネル
（６）を吊り上げ、各妻パネル（４）（５）を起立させ
る。

次に、一方のサイドパネル（２）を起立させる。すなわ
ち、まず、一方のサイドパネル（２）を構成する一方の
分割パネル（2a）を起立させ、これと妻パネル（４）の
連結片（33）との間を、第４図示の如く、連結ボルト
（19）及びナツト（36）によつて連結する。この状態を
第９図に示してある。そして、上記一方のサイドパネル
（２）を構成する他方の分割パネル（2b）を起立させ、
これと妻パネル（５）の連結片（33）との間を上記一方
分割パネル（2a）と同様に連結ボルト（19）及びナツト
（36）によつて連結し、さらに各分割パネル（2a）（2
b）間を、第４図示の如く一方の分割パネル（2a）の連
結片（21）に突設されたスタツドボルト（22）にナツト
（24）を螺合することによつて連結する。これにより、
一方のサイドパネル（２）の起立作業が終了する。

さらに、他方のサイドパネル（３）を上記一方のサイド
パネル（２）と全く同様に起立させる。

そして、上述の如く起立させた各サイドパネル（２）
（３）及び妻パネル（４）（５）の上部にルーフパネル
（６）を載せれば組立てが完了し、第１図示の状態とな
るものである。なお、ルーフパネル（６）を載せる際に
は、ルーフパネル（６）の四隅に設けた透孔（46）が妻
パネル（４）（５）の隅柱（32）の上部に突設された連
結棒（37）に適合させられるものであり、これによりル
ーフパネル（６）が位置決めされ、位置ずれも防止され
るものである。

以上述べたように、本考案によれば、組立て時には、各
サイドパネル（２）（３）及び妻パネル（４）（５）を
起立させ、これらの上部にルーフパネル（６）を載せれ
ばよく、組立てが極めて容易である。特に、各サイドパ
ネル（２）（３）及び妻パネル（４）（５）はフロアー
パネル（１）に対してヒンジ（26）（27）（39）を介し
て該フロアーパネル（１）の上面に順次折り畳み自在に
取り付けられているので、これらをいちいち持ち上げて
位置決めしてフロアーパネル（１）に接合するなどの手
数を要せず、極めて便利である。

そして、本考案では、他方のサイドパネル（３）がフロ
アーパネル（１）上面の他方側部に、一方のサイドパネ
ル（２）がフロアーパネル（１）上面の一方側部に構成
された一段高い取付部（10）の上端に、両端パネル
（４）（５）がフロアーパネル（１）上面の両端部に構
成されたもう一段高い取付部（11）（12）の上端に、そ
れぞれヒンジ（26）（27）（28）を介して取り付けられ
ているので、他方のサイドパネル（３）、一方のサイド
パネル（２）及び両妻パネル（４）（５）の順にこれら
をフロアーパネル（１）上に折り畳めば、これらをフロ
アーパネル（１）上に平板状に積み重ねることができる
ものである。したがつて、本考案によれば、不使用時又
は梱包時には、上記組立て時と逆に、まず、ルーフパネ
ル（６）を取り外し、その後、各サイドパネル（２）
（３）及び妻パネル（４）（５）をフロアーパネル
（１）上に順次折り畳み、さらにこれらの上部にルーフ
パネル（６）を積み重ねれば、第10図示の如くコンパク
トになり、梱包手数及び輸送費を節減でき、経済的であ
る。

次に、上記第１図乃至第10図示の本考案のユニツトハウ
ス（ａ）に若干の変更を加えて連棟することができるよ
うに構成したユニツトハウス（ｂ）について説明する。
第11図は該ユニツトハウス（ｂ）の全体斜視図であり、
上記ユニツトハウス（ｂ）と同一構成部分には同一符号
を付してある。

このユニツトハウス（ｂ）が上記ユニツトハウス（ａ）
と異なる所は、上記ユニツトハウス（ａ）における一方
のサイドパネル（２）及びその一段高い取付部（10）を
取り除き、さらに、一方のサイドパネル（２）を取り除
いたことに伴つて、妻パネル（４）（５）の取付部（1
1）（12）の高さを一段低くしてフロアーパネル（１）
の上面より一段高い状態にした点のみである。

したがつて、このユニツトハウス（ｂ）の場合にも、上
記ユニツトハウス（ａ）と同様に、組立てが容易である
とともに、不使用時又は梱包時にはコンパクトに折り畳
むことができるものである。

そして、このユニツトハウス（ｂ）によれば、容易に連
棟することができるものである。すなわち、２連棟する
場合には、第11図乃至第14図示の如く、２つのユニツト
ハウス（ｂ）をサイドパネル（２）を取り除いた側を近
接させて配置し、隣接する隅柱（32）間をジヨイナー
（50）で連結し、フロアーパネル（１）を構成する側部
フレーム（７）間に連棟パネル（51）を載置し、さらに
ルーフパネル（６）間に連棟ルーフカバー（52）を載置
すればよいものである。なお、連棟ルーフカバー（52）
には妻パネル（４）（５）の隅柱（32）の上部に突設さ
れた連結棒（37）に適合する透孔（53）が設けられてお
り、これにより連棟ルーフカバー（52）の位置ずれ等が
防止されるようになつている。

なお、３連棟以上に連棟する場合には、上記ユニツトハ
ウス（ｂ）における他方のサイドパネル（３）をも取り
除いた中間用のユニツトハウスを適数用意し、これらを
上記２つのユニツトハウス（ｂ）の間に、上述と同様に
連棟すればよいものである。

〔考案の効果〕

本考案によれば、組立てが極めて容易であり、また不使
用時又は梱包時にはコンパクトに折り畳むことができ、
梱包手数及び輸送費を節減でき、経済的である効果が得
られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はその全
体斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
第１図のＢ−Ｂ線断面図、第４図は第１図のＣ−Ｃ線断
面図、第５図は第２図のＤ部拡大図、第６図は第２図の
Ｅ部拡大図、第７図は第３図のＦ部拡大図、第８図は第
３図のＧ部拡大図、第９図は組立て過程を示す斜視図、
第10図は折畳み状態を示す斜視図、第11図は連棟可能な
ユニツトハウスの全体斜視図、第12図はその連棟状態を
示す斜視図、第13図は第12図のＨ−Ｈ線断面図、第14図
は第12図のＩ−Ｉ線断面図である。 （ａ）……ユニツトハウス、（１）……フロアーパネ
ル、（２）（３）……サイドパネル，（４）（５）……
妻パネル、（６）……ルーフパネル、（10）（11）（1
2）……取付部、（26）（27）（39）……ヒンジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】フロアーパネル、サイドパネル、妻パネル
   及びルーフパネルからなるユニットハウスにおいて、フ
   ロアーパネル上面の一方側部に一段高いサイドパネルの
   取付部が構成され、その上端及びフロアーパネル上面の
   他方側部にそれぞれサイドパネルがヒンジを介して上記
   フロアーパネルの上面に折り畳み自在に取り付けられ、
   フロアーパネル上面の両端部にはサイドパネルの上記一
   段高い取付部よりもう一段高い妻パネルの取付部が構成
   され、そのそれぞれの上端に、上部に上記ルーフパネル
   の位置決め及び位置ずれ防止のための連結棒が突設され
   た隅柱を両側に設けた妻パネルがヒンジを介して上記サ
   イドパネルの上面に折り畳み自在に取り付けられ、上記
   ルーフパネルの四隅に、上記妻パネルを起立させた際に
   その両側隅柱上部の連結棒に適合する透孔が設けられて
   なることを特徴とするユニットハウス。