JPH0728825U - 折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合構造 - Google Patents

折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合構造

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JPH0728825U
JPH0728825U JP6086693U JP6086693U JPH0728825U JP H0728825 U JPH0728825 U JP H0728825U JP 6086693 U JP6086693 U JP 6086693U JP 6086693 U JP6086693 U JP 6086693U JP H0728825 U JPH0728825 U JP H0728825U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オールプラスック製で、折曲げ可能な側板上
下板の組立て時の係合性が良好で、係合強度に優れ、コ
ンテナーへの載荷に対しても係合が外れない構造になっ
ていて、コンテナーの容積効率も良好で、リサイクルに
も有利な折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合
構造を提供する。 【構成】 折り畳みコンテナーにおいて、側板上下板
が、上下板の一方に設けられた軸と、上下板の他方に設
けられた軸受けとからなり、前記軸は両端部がブラケッ
トで支持されて上下板の一方の端縁よりはみ出すように
設けられ、前記軸受けは、対向先端部が前記軸の径より
も小さい間隔で設けられ且つ対向先端部が樹脂のスプリ
ングアクションにより押圧力で開き且つ内面側に軸との
摺動面が形成されている一対の係合片からなり、前記側
板上下板には直立状態で互いに横方向の移動を制止する
ように係合し且つ折曲げ状態で係合解除される係止機構
が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種の物品の輸送、保管等に用いられる折り畳みコンテナーにおけ る側板上下板の係合構造に関し、より詳細にはオールプラスチック製で組立て時 の係合性、係合強度に優れ、リサイクルに有利な折り畳みコンテナーにおける側 板上下板の係合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラスチック製折り畳みコンテナーの概要を示す図1の斜視図において 、コンテナー1は、上部に位置する四辺形の上方フレーム2と、下部に位置する 四辺形の底板3と、上方フレーム2に取付軸4によって回動しうるように取り付 けられた側板の上板5と底板3に取付軸6によって回動しうるように取り付けら れた側板の下板7とからなり、これら側板の上下板5及び7が連結部8によって 内側に折れ曲がるように連結された側板9と、上方フレーム2に取付軸10によ って回動しうるように取りつけられた短側板(あおり板)11とから成っている 。また上方フレーム2の短側板側の外壁側面、即ち上方フレーム2の短側面の中 央部の下部に幅広の把持用切欠き部12が設けられている。また図示省略するが 、短側板11の下端が底板3の短辺縁部で係合し係止しうるように、両者間に係 合機構が設けられている。更に短側板11の側部には係合機構が設けられ側板9 の側部内面側にはこの係合機構と係合し係止する係止機構が設けられている。コ ンテナーを組み立てるときは、上方フレーム2の短側面の把持部を手で把持し、 上方に持ち上げることにより、側板9が引き伸され、側板9が真っ直ぐに伸され た状態で短側板11が自重により回転落下し、短側板11の下端を底板3の短辺 縁部に相互の係合機構により係合係止し、且つ短側板11の側部の係合機構と側 板9の側部内面側の係合機構とが係合して、側板9及び短側板11の固定が行わ れて組み立てられる。また折り畳むときは、短側板11を上方フレーム2の内側 に倒し上方にはね上げ、側板9をその連結部8にて内側に折ればコンパクトに折 り畳むことができる。
【0003】 従来のコンテナーにおける側板9の側板の上板5と側板の下板9の連結部8の 連結方式は、一般に金属製ピンで上下板相方からの一軸の孔に貫通させて連結し ている。又金属ピンを使用せずオールプラスチック軸にしたものも提案されてい るが、この場合は片持軸で係合している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、側板の上板と下板の連結を金属ピンを介して行うことは、使用 済みコンテナーをリサイクルのため粉砕するときそのままでは粉砕できないので 、粉砕のために金属ピンを取り外す必要があり、労力と時間、経費がかかる問題 がある。 またオールプラスチック軸にした場合は、リサイクルの為の粉砕に支障がない が、片持軸では軸芯が傾いてスムーズな回転が得られなくなる。軸芯が傾かなく 安定した係合(連結)を得るためには軸を太くする必要があり、軸受等もそれに 対応するように造られ、結果的に同様な形状寸法においては有効内容積が減少し てしまうという問題がある。
【0005】 従って本考案の目的は、オールプラスック製で、折曲げ可能な側板上下板の組 立て時の係合性が良好で、係合強度に優れ、コンテナーへの載荷に対しても係合 が外れない構造になっていて、コンテナーの容積効率も良好で、リサイクルにも 有利な折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合構造を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、上方フレーム、底板、対向する折曲げ可能な側板上下板及び 対向する回動可能な他の側板を備えた折り畳みコンテナーにおいて、前記側板上 下板が、上下板の一方に設けられた軸と、上下板の他方に設けられた軸受けとか らなり、前記軸は両端部がブラケットで支持されて上下板の一方の端縁よりはみ 出すように設けられ、前記軸受けは、対向先端部が前記軸の径よりも小さい間隔 で設けられ且つ対向先端部が樹脂のスプリングアクションにより押圧力で開き且 つ内面側に軸との摺動面が形成されている一対の係合片からなり、前記側板上下 板には直立状態で互いに横方向の移動を制止するように係合し且つ折曲げ状態で 係合解除される係止機構が設けられていることを特徴とするオールプラスチック 折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合構造が提供される。
【0007】 本考案において、前記係止機構は、上下板の一方に前記軸よりも後退した位置 に設けられた係止用凹部乃至凸部と、上下板の他方に前記軸受けよりもはみ出し た位置に設けられた係止用凹部乃至凸部とからなる第一の係止機構と、上下板の 一方に前記軸よりもはみ出した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部と、上下板 の他方に前記軸受けよりも後退した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部とから なる第二の係止機構とを備えていることが組立て時の係合強度を向上させる上に 好適である。
【0008】
【作用】
本考案の折り畳みコンテナーにおける側板上下板の係合構造は、側板上下板が 、上下板の一方に軸(連結軸)を設け、上下板の他上に軸受けを設けており、前 記軸は両端部がブラケットで支持されて上下板の一方の端縁よりはみ出すように 設けられ、前記軸受けは、対向先端部が前記軸の径よりも小さい間隔で設けられ 且つ対向先端部が樹脂のスプリングアクションにより押圧力で開き且つ内面側に 軸との摺動面が形成されている一対の係合片を有することが第一の特徴である。
【0009】 実施例で説明すると、軸を側板上板に、軸受けを側板下板に設けている。 図2及び図3に示すように、側板上板5の下端縁13より下方外向きにはみ出 すように軸20が両端部をブラケット19に支持されて複数個設けられている。 また図4及び図5に示すように側板下板7の上端部に外側へ少しはみ出すように 軸20に対応して軸受け30が設けられている。軸受け30は、内面側に軸20 との摺動面(軸受面)31が設けられた一対の係合片32を有し、対の係合片3 2の対向先端部33が、軸20の径よりも小さい間隔で設けられ且つ対向先端部 33が樹脂のスプリングアクションにより押圧力で開くように設けられている。 かくして側板上板5及び側板下板7は折り畳んだ時の状態において係合可能と なっており、軸20を対応する軸受け30の対の係合片32に当てて押圧し、押 圧力により対向先端部33を開いて、内面側の摺動面(軸受面)31へ押込み嵌 合して係合させることができる。係合すると対向先端部33は樹脂のスプリング アクションにより元に戻り間隔が元通り軸20の径よりも小さくなるので、軸2 0が摺動面(軸受面)31から外れることなく軸受け30に係合できる(図8( A),(B))。 しかしながら、コンテナーを使用中、コンテナー内に収容する物品の荷重や内 側から側壁への押圧力により、この係合構造のみでは、軸20が軸受け30より 外れるおそれがある。
【0010】 本考案では、コンテナー使用中にそのようなことのない様に、前記側板上下板 には、直立状態で互いに横方向の移動を制止するように係合し且つ折り曲げ状態 で係合解除される係止機構を設けているのが、第二の特徴である。
【0011】 前記係止機構は、上下板の一方に前記軸よりも後退した位置に設けられた係止 用凹部乃至凸部と、上下板の他方に前記軸受けよりもはみ出した位置に設けられ た係止用凹部乃至凸部とからなる第一の係止機構と、上下板の一方に前記軸より もはみ出した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部と、上下板の他方に前記軸受 けよりも後退した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部とからなる第二の係止機 構とを備えていることが好適である。
【0012】 実施例で説明すると、図2及び図3に示すように、側板上板5の内側に軸20 よりも後退した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部(第一の係止機構の)とし て、側板下板7の係止片37に対応して、下端縁14に軸20とその両端のブラ ケット19を含む幅よりもやや広幅に下端縁20の先端を側板の素板厚よりもや や深めに切欠いた切欠下端縁14Aと、切欠下端縁14Aとその上の横リブ21 の間に切欠下端縁14Aよりも更に深く凹む係止用切欠縦リブ23を設けている 。
【0013】 また側板上板5の内側に、軸20よりもはみ出した位置に設けられた係止用凹 部乃至凸部(第二の係止機構の)として、隣合う切欠下端縁14Aの間の下端縁 14から側板後面と面がほぼ一致し下方にのび軸20よりも下端が下方にはみ出 す矩形状の板状部22A(係止用凹部を形成する)とその下端を外面側に凸出し たフランジ部22B(係止用凸部を形成する)を有する係止片22を設けている 。
【0014】 一方図3及び図4に示すように、側板下板7の内側に、軸受け30よりもはみ 出した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部(第一の係止機構の)として、上端 縁25より側板後面と面がほぼ一致し上方にのび軸受け30よりも上端が上方へ はみ出す矩形状の板状部38A(係止用凹部を形成する)とその上端を外面側に 凸出したフランジ部38B(係止用凸部を形成する)を有する係止片38を設け ている。
【0015】 また側板下板7の内側に軸受け30よりも後退した位置に設けられた係止用凹 部乃至凸部(第二の係止機構の)として、側板上板5の係止片22に対応して、 係止片22の幅よりやや広幅に上端縁25の先端を側板の素板厚よりやや深めに 凹む切欠上端縁25Aと、切欠下端縁25Aとその下の横リブ36との間に上部 が切欠下端縁25Aと一致する高さの切欠縦リブ凸部37Aと下部が更に深く凹 む低い高さの切欠縦リブ凹部37Bよりなる切欠縦リブを設けている。
【0016】 かくして側板上板5と側板下板7は、コンテナー組立時、即ち側板上下板が直 立状態になるときは、図8(B)に示すように側板上板5の切欠下端縁14Aと 切欠縦リブ23に側板下板7の係止片38の板状部38A及びフランジ部38B が係合し(第一の係止機構)、また図8(C)に示すように側板上板5の係止片 22の板状部22A及びフランジ部22Bが側板下板7の切欠上端縁25A、切 欠縦リブ凸部37A及び切欠縦リブ凹部37Bに係合する(第二の係止機構)。 この第一及び第二の係止機構が互い違いに複数個設けられているため、コンテ ナー内部から側板上板5或いは側板下板7或いは側板上下板5,7に押圧力が働 いても、図8(B),(C)から判るように側板上下板5,7が互いに接近する 方向に力が働らくことになり横ずれが防止される。また物品を収容して荷重がか かっても、更に両方の力がかかっても同様に係止機構が働き横ずれを防止するの で、軸20と軸受け30の係合が外れることがない。またこの係合に無理な力が かからない。連結部が強化されている。 即ちコンテナーを組立てた時、軸20が軸受け30から外れる方向がなく、更 に組立て時の強度が向上する。側板上下板5,7を折り畳むときは、第一及び第 二の係止機構の係合が解除されるので容易に折り畳むことができる。
【0017】
【実施例】
本考案の折り畳みコンテナーにおける側板の上下板の係合構造を実施例図面に 基づいて詳細に説明する。 図2の(A)は側板上板の実施例の正面図(右半分)と背面図(左半分)を示 し、図2の(B)は、図2(A)のC−C断面図(右半分)とD矢視図(左半分 )を示し、図2の(C)は図2(A)のE矢視図を示す。図3の(A),(B) 及び(C)は、夫々図2(A)の拡大AA断面図、拡大BB断面図及び拡大図F 矢視図を示す。
【0018】 側板上板5は、図に示すように板自体がリブ状の上端縁13、下端縁14、左 右の側端縁15を有するほぼ矩形状のもので、表側から見て中央部と両端部の間 に、上端縁寄りにカプセル形平面形状を有する凹面16を左右に設け、その他の 部分が凸部となっている。 側板上板5の上端縁13には、上方に突出すブラケット17に一体に、上方フ レーム2に連結するための取付軸18が設けられている。 側板上板5の下端縁14乃至外側下端部からやや外向きに下方に突き出した対 のブラケット19に両端を一体に支持されて軸20が5個設けられている。軸2 0は、下端縁14に平行に且つ下端縁14より下方にはみ出し、軸心が側板上板 5の外側表面よりも僅かに外側に位置するように設けられている。また対のブラ ケット19の間の外側下端部は側板上下板の折り畳みに支障の無い様下方へ内向 きの斜面にしている。
【0019】 また図2(A)に示すように裏面側に下端縁14の上に少し間隔をあけて横リ ブ21が設けられている。また上端縁13と下端縁14の間、横リブ21と下端 縁14との間に縦リブが設けられている。側板上板5は、適宜リブにより補強し 凹凸構造を設けて強度、剛性を向上し変形を防止すると共に軽量化している。 また裏面側に隣合う軸20間の下端縁14から、側板後面(裏面側表面)と面 がほぼ一致するように下方に突出し軸20よりも下方にはみ出している矩形状の 板状部22Aとその下端から外面側に凸出するフランジ部22Bを有する係止片 22を設けている。
【0020】 また隣合う係止片22間の下端縁14に、側板の素板厚よりもやや深めに上部 を切欠いた形の係止用の切欠下端縁14A、切欠下端縁14Aと横リブ21の間 に切欠下端縁14Aよりも更に深く凹ました係止用切欠縦リブ23を設けている 。 上記係止片22及び切欠下端縁14A、係止用切欠縦リブ23は、側板上下板 の第一及び第二の係止機構の一部を構成している。
【0021】 また側板上板5の左右の側端縁15の夫々には、裏面側に側板上板5と直交す るように突出してのびその先端部を側板上板5とほぼ平行に内側に折り曲げてい る断面L字形の側部係止用凸出部24を設けている。側部係止用凸出部24は、 コンテナーを組立てたとき、短側板(あおり板)11の側部係止用嵌合孔40と 係合する。
【0022】 側板下板7の構造を示す図4及び図5において、図4の(A)は側板下板7の 正面図(右半分)と裏面図(左半分)であり、図4の(B)は図4(A)のDD 断面図(右半分)とE矢視図(左半分)であり、図4の(C)は図4(A)のF 矢視図である。図5の(A),(B),(C)及び(D)は、夫々図4の拡大A A断面図、拡大BB断面図、拡大CC断面図及び拡大G矢視図である。
【0023】 側板下板7は、図に示すように板自体がリブ状の上端縁25、下端縁26、左 右の側端縁27を有するほぼ矩形のもので、表側から見て中央部と両端部との間 に下端縁寄りにカプセル形平面形状を有する凹面16を左右に設け、その他の部 分が凸面になっている。 側板下板7の下端縁26には、下方に突出すブラケット28に一体に底板3に 連結するための取付軸29が設けられている。取付軸29のうち両端をブラケッ ト28で支持しているものは径が太く、また断面が図5(B)に示す様に、テー パを設けている。
【0024】 側板下板7の上端部外側に、外側へ少しはみ出すように軸20に対応して軸受 け30が設けられている。軸受け30は、軸20との摺動面(軸受面)31を内 面側に設けられた一対の係合片32を有し、対の係合片32の対向先端部33が 軸20の径よりも小さい間隔で設けられ且つ樹脂のスプリングアクションにより 押圧力で開くように設けられている。 また軸受け30の両側には、軸20を支持するブラケット19の回動を可能に するため、上部が深く凹んで立下り下部が外向きに斜面となっている凹部34を 設けている。
【0025】 側板上板5と側板下板7は、各軸20を対応する軸受け30の対の係合片32 間に当てて押圧し、対向先端部33を樹脂のスプリングアクションにより開き軸 20を摺動面(軸受面)31内に嵌合させて軸受け30に係合することにより連 結される。嵌合すると、対向先端部33が復元し間隔が元通り軸20の径より小 さくなり、軸20が摺動面(軸受面)31と摺動可能におさまり、軸受け30か ら外れることが防止される。 またこの連結状態において、前記したように軸受け30の両側が凹部34にな っているため、突出ているブラケット19が回動自在に凹部34におさまるので 、側板、上板、下板5,7の折り畳み組立て操作が支障なくできる。
【0026】 また軸受け30の摺動面(軸受面)31の背面側中央に小さい切欠孔35を設 けている。この切欠孔35は図4(A)の右半分では図示省略している。軸受け 30に係合した軸20を取外すときは切欠孔35を利用して裏側からドライバー 、棒等の先で軸20を押してこの押圧により対向先端部33を開いて外すことが できる。
【0027】 また側板下板7には、図4(A)に示すように、上端縁25より下方に少し間 隔をあけて横リブ36が設けられ、上端縁25と下端縁26の間、上端縁25と 横リブ36の間に縦リブが設けられている。これらの補強リブと凹凸構造により 、側板下板7は剛性、強度が向上し変形が防止され、また軽量化されている。 側板下板7の上端縁25の隣合う軸受け30間の上端縁25に、係止片22に 対応して、係止片22の幅よりやや広幅に側板の素板厚よりもやや深めに上部を 切欠いた形の係止用の切欠上端縁25A、また切欠上端縁25Aと横リブ36の 間に、上部が切欠上端縁25Aと一致する高さの切欠縦リブ凸部37A下部が切 欠縦リブ凸部37Aよりも更に深く凹む切欠縦リブ凹部37Bからなる切欠縦リ ブ37が設けられている。
【0028】 側板下板7の隣合う切欠上端縁25A間軸受け30のある部分の上端縁25か ら、軸受け30より広幅で上方へのび軸受け30より上方へはみ出す矩形状の板 状部38Aとその上端を外面側に凸出したフランジ部38Bを有する係止片38 を設けている。 上記上端縁25A、切欠縦リブ37及び係止片38は、第一及び第二の係止機 構の一部を構成している。
【0029】 コンテナーを組立てた状態、即ち側板上板5と側板下板7を直立状態にすると 、係止片22の板状部22Aが切欠上端縁25A及び切欠縦リブ凸部37Aと当 接し、フランジ部22Bが切欠縦リブ凹部37Bに嵌合して係止する。また係止 片38の板状部38Aが切欠下端縁14Aに当接し、フランジ部38Bが切欠縦 リブ23に嵌合して係止する。これらの係止状態を図8(B)及び(C)に示し た。これら第一及び第二の係止機構は側板上下板を折り曲げると解除される。
【0030】 コンテナーを組立てた状態では、上記のように第一及び第二の係止機構により 側板上板5と側板下板7とが互いに係合して係止する。これらの係止機構はいず れもコンテナー内部からの側板上下板に対する押圧力に対し、側板上板5と側板 下板7の係合を強める様に作用するので係合が安定して軸20と軸受け30の係 合が解けることが防止される。 コンテナー内の物品による載荷重に対しても、更にこれに内部からの押圧力が 加わっても同様に係合が安定していて係合が解けることが防止される。
【0031】 また側板下板7には、コンテナー組立時、短側板(あおり板)11の側部と係 合するために、左右の側端縁27の上部に裏面側に突出す側部係止用突起39が 設けられている。
【0032】 次に本考案の側板上下板の係合構造を設けている折り畳みコンテナーを図6及 び図7に示す。 図6は、コンテナーの組立て時の側板上下板9(5,7)側から見た側面図( 左半分)と図7のB−B断面図(右半分)であり、図7は図6のコンテナーの短 側板(あおり板)11側からみた側面図(右半分)と、図6のA−A断面図(左 半分)である。 図8(A)は図6の一部拡大図、図8(B)は図7の一部拡大図、そして図8 (C)は第二の係止機構の係合状態を示す拡大断面図である。
【0033】 図6,図8(A),(B)に示すように、軸20は軸受け30の対向先端部3 3により対の係合片から外れないように軸受け30に係合している。また軸20 の両端を支持するブラケット19が回動に支障なく凹部34におさまっている。
【0034】 第1及び第2の係止機構の係合状態を図6,図7及び図8(B),(C)に示 す。係止片22は図8(B)に示すように板状部22Aを切欠上端縁25A、切 欠縦リブ凸部37Aに当接し、フランジ部22Bを切欠縦リブ凹部37Bに嵌合 し係合している。係止片38は、図8(C)に示すように板状部38Aを切欠下 端縁に当接し、フランジ部38Bを切欠縦リブ23に嵌合し係合している。 第一及び第二の係止機構により、側板上板5及び側板7の連結部は、コンテナ ー組立て時、強化され強度が上昇する。コンテナーに収容される物品の荷重に対 してもこれら係止機構が係合を強化し軸20と軸受け30の係合に無理な応力が かかることを防止し、またコンテナー内から側板上下板5,7に押圧力がかかっ てもこれら係止機構により軸20と軸30の係合が外れないように互いに接近す る様に作用するので軸20が軸受け30から外れる方向がなく、また軸20と軸 受け30の係合に無理な応力がかかることを防止できる。また軸20が両端支持 のため軸20に無理な力がかからず、そのため太くしなくてすみ、コンテナーの 有効内容積効率が良い。
【0035】 また側板上下板5,7の側部係止用凸出部24及び側部係止用突起39は、コ ンテナー組立て時においては、夫々短側板(あおり板)11の側部係止用の嵌合 孔40及び嵌合凹部41に嵌合して側板上下板5,7と短側板11を係止する。 更に短側板11の下端部の係止機構が底板3の係止機構と互いに係合し係止し、 折り畳みコンテナーは安定した状態に組立てられている。 折り畳むときは、従来と同様対の短側板11の係合を解きはね上げ対の側板9 (5,7)を折り曲げて折り畳むことができる。
【0036】
【考案の効果】
本考案の折り畳みコンテナーの側板上下板の係合構造は、側板上下板を折り畳 んだ時の状態でのみ係合が可能で、折り畳み自在で、コンテナー組立時即ち側板 上下板が直立状態には軸と軸受けの係合に加えて、第一及び第二の係止機構が係 合するので、軸が軸受けから外れる方向がなく、また連結部の強度が向上する。 コンテナーにかかる物品の荷重、コンテナー内から側板にかかる押圧力等に対し て係合構造が安定していて、また軸と軸受けとの係合に無理がかからず耐久性の 点においても優れている。軸が両端支持のため太くする必要がないので細くする ことが可能であり、有効内容積を低下させないですみ容積効率が良い。 金属ピン等金属を用いないですむので、オールプラスチックのコンテナーを可 能にし、リサイクルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】折り畳みコンテナーの概要を示す斜視図であ
る。
【図2】図2(A)は側板上板の実施例の正面図(右半
分)と背面図(左半分)を示し、図2(B)は図2
(A)のC−C断面図(右半分)とD矢視図(左半分)
を示し、図2(C)は図2(A)のE矢視図を示す。
【図3】図3の(A),(B)及び(C)は、夫々図2
(A)の拡大AA断面図、拡大BB断面図及び拡大F矢
視図を示す。
【図4】図4(A)は側板下板の実施例の正面図(右半
分)と背面図(右半分)を示し、図4(B)は図4
(A)のD−D断面図(右半分)とE矢視図(左半分)
を示し、図4(C)は図4(A)のF矢視図を示す。
【図5】図5の(A),(B),(C)及び(D)は、
夫々図4(A)の拡大AA断面図、拡大BB断面図、拡
大cc断面図及び拡大G矢視図を示す。
【図6】コンテナー組立て時の側板上下板から見た側面
図(左半分)と図7のB−B断面図(右半分)である。
【図7】コンテナー組立て時の短側板(あおり板)側か
ら見た側面図(右半分)と図6のA−A断面図(右半
分)である。
【図8】図8の(A),(B)及び(C)は、夫々図6
の一部拡大図、図7の一部拡大図及び第二の係止機構の
係合状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 コンテナー 2 上枠(フレーム) 3 底板 4,6,10 取付軸 5 上部側板 7 下部側板 8 連結部 9 側板 11 短側板 12 把持用切欠き部 13 側板上板上端縁 14 下端縁 14A 切欠下端縁 15 側端縁 16 凹面 17 ブラケット 18 取付軸 19 ブラケット 20 軸 21 横リブ 22 係止片 22A 板状部 22B リブ部 23 切欠縦リブ 24 側部係止用凸出部 25 側板下板上縁部 25A 切欠上端縁 26 下端縁 27 側端縁 28 ブラケット 29 取付軸 30 軸受け 31 摺動面(軸受面) 32 係合片 33 対向先端部 34 凹部 35 切欠孔 36 横リブ 37 切欠縦リブ 37A 切欠縦リブ凸部 37B 切欠縦リブ凹部 38 係止片 38A 板状部 38B リブ部 39 側部係合凸部 40 短側板側部嵌合孔 41 嵌合凹部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方フレーム、底板、対向する折曲げ可
    能な側板上下板及び対向する回動可能な他の側板を備え
    た折り畳みコンテナーにおいて、前記側板上下板が、上
    下板の一方に設けられた軸と、上下板の他方に設けられ
    た軸受けとからなり、前記軸は両端部がブラケットで支
    持されて上下板の一方の端縁よりはみ出すように設けら
    れ、前記軸受けは、対向先端部が前記軸の径よりも小さ
    い間隔で設けられ且つ対向先端部が樹脂のスプリングア
    クションにより押圧力で開き且つ内面側に軸との摺動面
    が形成されている一対の係合片からなり、前記側板上下
    板には直立状態で互いに横方向の移動を制止するように
    係合し且つ折曲げ状態で係合解除される係止機構が設け
    られていることを特徴とするオールプラスチック折り畳
    みコンテナーにおける側板上下板の係合構造。
  2. 【請求項2】 前記係止機構は、上下板の一方に前記軸
    よりも後退した位置に設けられた係止用凹部乃至凸部
    と、上下板の他方に前記軸受けよりもはみ出した位置に
    設けられた係止用凹部乃至凸部とからなる第一の係止機
    構と、上下板の一方に前記軸よりもはみ出した位置に設
    けられた係止用凹部乃至凸部と、上下板の他方に前記軸
    受けよりも後退した位置に設けられた係止用凹部乃至凸
    部とからなる第二の係止機構とを備えていることを特徴
    とする請求項1記載の側板上下板の係合構造。
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JP2020142813A (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 三甲株式会社 容器

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