JP3919690B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、底部を囲むように配設された側壁が、底部に重なるように折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、平面形状が略長方形に形成された底部の相対する長辺部に、ヒンジ部材を介して連結された長側壁と、同じく上記底部の相対する短辺部に、ヒンジ部材を介して連結された短側壁とからなり、底部に対して略垂直に長側壁と短辺部を立てることにより、箱型に組み立てられ、また、折り畳む際には、底部の上に重なるように、長側壁及び短側壁を折り畳むようにした折り畳みコンテナーが知られており、箱型に組み立てられた状態においては、長側壁或いは短側壁が、底部方向に倒れないように、互いに、ロック機構により、ロックされるように構成されており、ロック機構は、長側壁或いは短側壁に形成された、先端に係止突部が形成された片持ち状の係止弾性片を有し、箱型に組み立てられた状態において、係止弾性片が形成されていない一方の側壁の内壁面に、係止弾性片に形成された係止突部を当接することにより、側壁が、底部方向に倒れないように構成されている。
【0003】
上述した、箱型に組み立てられた状態において、係止弾性片に形成された係止突部を、係止突部が形成されていない側壁の内壁面に当接することにより、側壁が、底部方向に倒れないように構成されているロック機構を有する折り畳みコンテナーは、本願出願人が、先に出願した特開2002−240822公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したロック機構の解除の際には、長側壁の両端部に配設された一対のロック解除部材を、それぞれ別個に操作しなければならず、従って、ロック機構の解除作業の作業性が悪いという問題があった。
【0005】
また、ロック解除部材に形成された復帰用の弾性条片が、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの外側に露出しているので、破損し易いとともに、折り畳みコンテナーの外見上の見てくれも悪いという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部と底部にヒンジ部材を介して連結された4つの側壁を有するとともに、底部に側壁を重ねるようにして折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、第1には、隣接する側壁同士のロック状態を解除するロック解除機構が、一対の押出杆と1個の操作部材とから構成されており、前記操作部材には、前記押出杆の嵌合短軸が嵌合するカム溝と前記操作部材を上方に付勢する弾性板条片が形成されており、且つ、前記操作部材が取り付けられる側壁に、前記弾性板条片が載置される係止リブを形成するとともに、少なくととも、前記操作部材に配設された弾性板条片を、操作部材の板状翼部により覆うようにしたものである。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【0009】
本発明の全体構成は、底部1と、底部1にヒンジ連結された相対する長側壁2と、同じく、底部1にヒンジ連結された相対する短側壁3とから構成されており、図1に示されている箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、短側壁3を、図2に示されているように、底部1に重なるように倒し、次いで、長側壁2を、底部1に重ねられた短側壁3に重なるように倒すことにより、図3に示されているように、折り畳みコンテナーを、高さの低いコンパクトに折り畳むことができるように構成されている。また、図3に示されている状態から、長側壁2を、略垂直に立て、次いで、短側壁3を略垂直に立てることにより、図1に示されているように、折り畳まれていた折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てることができるように構成されている。
【0010】
先ず最初に、主として、図2、図4及び図5を用いて、長側壁2について説明する。
【0011】
長側壁2は、横長の略長方形状の板状部2aを有しており、長側壁2の両垂直端には、板状部2aに略垂直に、且つ、長側壁2の内壁面方向に延在する、縦長の係合枠2bが形成されており、係合枠2bには、上下方向に所定の間隔を置いて、板状部2aに略平行な嵌合孔2b1が、適当数、形成されている(本実施例においては、3個の嵌合孔2b1が形成されている。)。
【0012】
長側壁2の板状部2aの上部両端角部付近には、それぞれ、コの字状のスリット2cが形成されており、コの字状のスリット2cを形成することにより、スリット2cで囲まれた部分が、水平方向に延在する片持ち状の係止弾性片2dが形成されている。係止弾性片2dの内壁面側の先端には、係止突部2d1が突設されており、係止突部2d1の係合枠2b側は、係合枠2bの内壁面側の面2b2と略平行な垂直面2d2に形成されているとともに、係止突部2d1には、垂直面2d2から長側壁2の内壁面に向かって傾斜面2d3が形成されている。また、係止弾性片2dの係止突部2d1は、その先端が、長側壁2の内壁面から、所定量、突出するように形成されている。
【0013】
次に、図4〜図6を用いて、短側壁3について説明する。
【0014】
短側壁3は、横長の略長方形状の板状部3aを有しており、板状部3aには、板状部3aの上下端辺及び左右端辺に沿って、板状部3aの面に対して垂直に外側に延在する周辺リブ3bが延設されている。周辺リブ3bを形成する略垂直な側部3b1の外側には、縦長の張出部3cが形成されており、張出部3cには、側部3b1に沿って適当数の嵌合突部3c1が形成されている(本実施例においては、上述した係合枠2bに形成された3個の嵌合孔2b1に対応して、3個の嵌合突部3c1が形成されている。)。嵌合突部3c1は、上述した長側壁2の係合枠2bに形成された嵌合孔2b1に挿入できるように構成されている。
【0015】
短側壁3の周辺リブ3bを構成する上端水平部3b2の下方には、所定の間隔を置いて、上端水平部3b2と平行な上部水平リブ3dが、相対する側部3b1を連結するように形成されている。周辺リブ3bを構成する相対する側部3b1側に位置する上端水平部3b2と上部水平リブ3dとは、一対の側部側垂直リブ3eにより連結されており、側部側垂直リブ3eには、後述する操作杆が挿入可能な透孔3e1が穿設されている。また、側部側垂直リブ3eの中央部寄り付近には、同じく、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとを連結する一対の中間垂直リブ3fが形成されており、中間垂直リブ3fにも、後述する操作杆が挿入可能な透孔3f1が穿設されている。更に、中間垂直リブ3fの中央部寄り付近には、同じく、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとを連結する一対の中央寄り垂直リブ3gが形成されており、中央寄り垂直リブ3gにも、後述する押出杆が挿入可能な透孔3g1が穿設されているとともに、中央寄り垂直リブ3gの相対する側面には、縦方向に延在する庇部3g2が形成されている。更にまた、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1にも、後述する押出杆が挿入可能な透孔3b1’が穿設されている。そして、周辺リブ3bを構成する上端水平部3b2と相対する中央寄り垂直リブ3gと上部水平リブ3dとにより囲まれた板状部3aの中央部領域R1には、後述する操作部材が配設されるように構成されており、この中央部領域R1には、所定の間隔を置いて、一対の係止リブ3hが突設されている。
【0016】
上述した一対の側部側垂直リブ3eは、短側壁3の中央垂直線を挟んで、線対称に配置されており、また、一対の中間垂直リブ3fも、短側壁3の中央垂直線を挟んで、線対称に配置されており、更に、中央寄り垂直リブ3gも、短側壁3の中央垂直線を挟んで、線対称に配置されている。また、側部側垂直リブ3eに穿設された透孔3e1、中間垂直リブ3fに穿設された透孔3f1、中央寄り垂直リブ3gに穿設された透孔3g1及び上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1に穿設された透孔3b1’は、周辺リブ3bの側部3b1から見た場合に、重なるように配置されている。
【0017】
次に、主として、図7及び図8を用いて、ロック解除機構を構成する押出杆4及び操作部材5について説明する。
【0018】
押出杆4は、上述した短側壁3の上端水平部3b2と平行な上部水平リブ3dとを連結する側部側垂直リブ3eに穿設された透孔3e1、中間垂直リブ3fに穿設された透孔3f1及び中央寄り垂直リブ3gに穿設された透孔3g1に挿入なロッド部4aと、ロッド部4aの一端に、ロッド部4aに略垂直に突設されたカムフォロワーとして機能する嵌合短軸4bとを有している。押出杆4は、合成樹脂で一体に成形されている。
【0019】
操作部材5は、箱型状の中央把手部5aを有しており、中央把手部5aは、天板5a1と、底板5a2と、奥板5a3と、天板5a1と底板5a2の両端部を連結する相対する側板5a4とから構成されている。中央把手部5aを構成する側板5a4の先端からは、奥板5a3と略平行に、且つ、側板5a4と略同じ高さを有する方形状の板状翼部5bが延在しており、板状翼部5bの下端には、中央把手部5aの底板5a2に並設されているとともに、側板5a4と略同じ幅の下部水平枠5b1が形成されている。また、板状翼部5bの先端には、中央把手部5aの側板5a4と略平行に、且つ、側板5a4より幅狭の垂直枠5b2が形成されている。また、操作部材5の中央把手部5aを構成する側板5a4の上端には、その先端が、側板5a4にのみ連結されているとともに、下方に傾斜した弾性板条片5cが形成されている。
【0020】
板状翼部5bの下部水平枠5b1や垂直枠5b2が延設されている面には、垂直枠5b2の上端部から中央把手部5aの側板5a4の下端部方向に延在する互いに平行な一対のカム条片5dが形成されており、互いに平行なカム条片5d間には、上述した押出杆4の嵌合短軸4bが挿入可能なカム溝5eが、板状翼部5bの一方の対角に沿って延在する形成されている。また、板状翼部5bの先端に形成された垂直枠5b2の上端部及び下端部には、係止突起5f1が、板状翼部5bの先端を越えて外側に位置する係止部材5fが形成されている。なお、5gは、上方に位置するカム条片5dの中程に連接されているとともに、短側壁3の板状部3aに連接された垂直補強リブであり、カム条片5dを補強する機能を有するものである。
【0021】
上述した中央把手部5aと中央把手部5aを挟持するように配置された板状翼部5bとからなる操作部材5の横幅は、周辺リブ3bを構成する上端水平部3b2と相対する中央寄り垂直リブ3gと上部水平リブ3dとにより囲まれた板状部3aの中央部領域R1の横幅と略同じ幅に形成されており、また、操作部材5の高さは、中央部領域R1の高さより低く形成されている。従って、後述するように、操作部材5が、短側壁3の中央部領域R1に取り付けられた際には、操作部材5は、中央部領域R1を左右方向(水平方向)には移動することができないが、上下方向には移動可能なように構成されている。また、後述するように、操作部材5が、短側壁3の中央部領域R1に取り付けられた際には、板状翼部5bの下部水平枠5b1や垂直枠5b2やカム条片5d等が形成されている面(内面)5b’が、短側壁3の板状部3aの外面(折り畳みコンテナーを箱型に組み立てた際に、外側に位置する面)に対面するように構成されている。そして、短側壁3の中央部領域R1に取り付けられた際に、外側に位置する板状翼部5bの面(外面)には、突出するようなものは形成されておらず、平坦に形成されており、また、天板5a1と底板5a2と奥板5a3と相対する側板5a4とにより形成された中央把手部5aの凹部が、外側に位置している。
【0022】
上述した構成を有する操作部材5は、上述した押出杆4と同様に、合成樹脂で一体に成形されている。
【0023】
ロック解除機構を構成する押出杆4及び操作部材5を、短側壁3に取り付けるには、先ず最初に、押出杆4のロッド部4aを、側部側垂直リブ3eに穿設された透孔3e1、中間垂直リブ3fに穿設された透孔3f1、中央寄り垂直リブ3gに穿設された透孔3g1及び上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1に穿設された透孔3b1’に挿入する。次いで、押出杆4のロッド部4aの一端に突設された嵌合短軸4bが、操作部材5の板状翼部5bに形成された互いに平行なカム条片5d間に形成されたカム溝5eに挿入するように、操作部材5を配置し、その後、周辺リブ3bを構成する上端水平部3b2と相対する中央寄り垂直リブ3gと上部水平リブ3dとにより囲まれた板状部3aの中央部領域R1に、操作部材5を押し込むことにより、操作部材5の板状翼部5bの垂直枠5b2に形成された係止部材5fの係止突起5f1を、中央寄り垂直リブ3gの相対する側面に形成された庇部3g2に嵌合させる。このようにして、押出杆4及び操作部材5を、短側壁3に取り付けるが、押出杆4及び操作部材5が、短側壁3に取り付けられた際には、操作部材5の中央把手部5aを構成する側板5a4の上端から延在する弾性板条片5cの先端部が、短側壁3の板状部3aの中央部領域R1に突設された係止リブ3hの上面に載置されるように構成されており、操作部材5は、弾性板条片5cの弾性力により、上方に移動するように付勢されている。
【0024】
次に、短側壁3に、上述したロック解除機構を構成する押出杆4及び操作部材5が取り付けられた折り畳みコンテナーの組み立て作業及び折り畳み作業について説明する。
【0025】
折り畳みコンテナーを、図3に示されている折り畳まれた状態から、図1に示されている箱型に組み立てるには、先ず最初に、略水平状態の長側壁2を、垂直方向に回動させて、図2に示されているように、略垂直に立てる。次いで、底部1に重なるようにして折り畳まれている短側壁3を、略水平状態から垂直方向に回動させると、図4に示されているように、短側壁3の張出部3cが、長側壁2に形成された係合枠2bに対向するように接近し、更に、短側壁3を、垂直方向に回動させると、短側壁3の張出部3cの端部垂直面3c2が、長側壁2の内壁面から突出している係止弾性片2dの傾斜面2d3に乗り上げながら係止突部2d1を押して、係止弾性片2dを、外側方向に、係止弾性片2dの弾性に抗して、湾曲させる。更に、短側壁3を、垂直方向に回動させると、短側壁3の張出部3cに突設された嵌合突部3c1が、長側壁2の係合枠2bに形成された嵌合孔2b1に挿入される。この短側壁3の張出部3cに突設された嵌合突部3c1が、長側壁2の係合枠2bに形成された嵌合孔2b1に挿入される過程において、短側壁3の張出部3cの端部垂直面3c2から、長側壁2に形成された係止弾性片2dの係止突部2d1が外れて、係止弾性片2dが、その弾性により、図5に示されているような、元の位置に戻り、係止弾性片2dの垂直面2d2が、短側壁3の張出部3cの背板部3c3に当接或いは接近して位置する。従って、短側壁3が、底部1方向に回動しようとしても、短側壁3の張出部3cが、長側壁2に形成された係止弾性片2dの係止突部2d1に当接し、底部1方向への回動が阻止されることになり、短側壁3に外側から負荷が掛かっても、底部1方向に倒れるようなことがない。同様にして、もう一方の短側壁3を、略水平状態から垂直方向に回動させて、折り畳みコンテナーを箱型に組み立てる。
【0026】
上述したように、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態においては、図9に示されているように、操作部材5の中央把手部5aを構成する側板5a4の上端から延在する弾性板条片5cの先端部が、短側壁3の板状部3aの中央部領域R1に突設された係止リブ3hの上面に載置されており、操作部材5は、弾性板条片5cの弾性力により上方に付勢され、短側壁3の周辺リブ3bを構成する上端水平部3b2に当接或いは接近している。また、この状態においては、押出杆4のロッド部4aの一端に突設された嵌合短軸4bは、操作部材5の板状翼部5bに形成された互いに平行なカム条片5d間に形成されたカム溝5eの下方に位置しており、押出杆4の先端は、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1を越えて、張出部3c側へは突出していない。
【0027】
箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳む際には、操作部材5の天板5a1と底板5a2と奥板5a3と相対する側板5a4とにより形成された中央把手部5aの凹部に指をいれ、底板5a2に指を当てて、操作部材5を上方に移動させようとする弾性板条片5cの付勢力に抗して、操作部材5を下降させる。この操作部材5の下降操作により、図10に示されているように、押出杆4のロッド部4aの一端に突設された嵌合短軸4bは、操作部材5の板状翼部5bに形成された互いに平行なカム条片5dのうち上方に位置するカム条片5dに沿ってカム溝5eの上方に移動し、従って、一対の押出杆4が、互いに離反する方向に水平移動し、押出杆4の先端が、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1を越えて、張出部3c側に突出し、図11に示されているように、押出杆4が、長側壁2に形成された係止弾性片2dの係止突部2d1を、短側壁3の張出部3cから外れる方向に、即ち、外側方向に押して、長側壁2の係止弾性片2dを、その弾性に抗して湾曲させる。長側壁2に形成された係止弾性片2dの係止突部2d1が、短側壁3の張出部3cから外れた時点で、短側壁3を、底部1方向に回動させて、一対の相対する短側壁3を、底部1上に重ねる。次いで、一対の相対する長側壁2を、底部1上に重ねられた一対の相対する短側壁3の上に重ねることにより、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳むことができる。なお、操作部材5から手を離すことにより、操作部材5を、上方に移動させようとする弾性板条片5cの付勢力により、操作部材5が上昇し、図9に示されているような元の位置に戻ることになる。
【0028】
上述したように、長側壁2と短側壁3とのロック解除作業を、操作部材5を、板状部3aの中央部領域R1内において下動させるという一回の操作(ワンアクション)のみにより行うことができるので、ロック機構の解除作業の作業性が向上する。
【0029】
また、操作部材5から手を離すことにより、操作部材5が、上方に移動させようとする弾性板条片5cの付勢力により、操作部材5が上昇し元の位置に戻るので、押出杆4の先端が、上端水平部3b2と上部水平リブ3dとの間に位置する側部3b1を越えて、張出部3c側に突出した状態のままになるようなことがない。従って、押出杆4が突出していて、折り畳みコンテナーの組み立て作業の邪魔になるようなことを防止することができる。
【0030】
更に、上述したように、ロック解除機構は、合成樹脂で一体成形された一対(2個)の押出杆4と、同じく合成樹脂で一体成形された1個の操作部材5との合計3個の部材のみの少ない部材で構成されているので、ロック解除機構の組み立て及び短側壁3への取り付け作業の作業性が向上するとともに、折り畳みコンテナー自体の組み立て作業の作業性が向上する。
【0031】
更にまた、操作部材5が、短側壁3の中央部領域R1に取り付けられた際には、操作部材5を上方に付勢する弾性板条片5cが、操作部材5を構成する板状翼部5bにより覆われ外側に露出していないので、その先端が、側板5a4にのみ連結されており、強度的に弱い弾性板条片5cが損傷するようなことを防止することができる。
【0032】
なお更に、操作部材5が、短側壁3の中央部領域R1に取り付けられた際には、外側から見えるは操作部材5は、操作部材5を構成する板状翼部5bの平坦な面と中央把手部5aの凹部のみであり、板状翼部5bの下部水平枠5b1や垂直枠5b2やカム条片5d等の突設部材が外側から見えるようなことがないので、折り畳みコンテナーの外観上の見栄えがよく、折り畳みコンテナーの商品価値が向上する。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0034】
隣接する側壁同士のロック状態を解除するロック解除機構が、一対の押出杆と1個の操作部材とから構成されており、操作部材には、押出杆の嵌合短軸が嵌合するカム溝と操作部材を上方に付勢する弾性板条片が形成されており、且つ、操作部材が取り付けられる側壁には、弾性板条片が載置される係止リブが形成されているので、操作部材の一回の操作(ワンアクション)のみにより、隣接する側壁同士のロック状態を解除することができ、従って、ロック状態の解除作業の作業性が向上する。
【0035】
また、ロック解除機構は、一対(2個)の押出杆と1個の操作部材との合計3個の部材のみの少ない部材で構成されているので、ロック解除機構の組み立て及び側壁への取り付け作業の作業性が向上するとともに、折り畳みコンテナー自体の組み立て作業の作業性が向上する。
【0036】
少なくとも、操作部材に配設された弾性板条片が、操作部材の板状翼部により覆われているので、その先端が、操作部材の側板にのみ連結されており、強度的に弱い弾性板条片が損傷するようなことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーの折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁が回動途中の状態の折り畳みコンテナーの部分斜視図である。
【図5】図5は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の角部付近の部分水平断面図である。
【図6】図6は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁の部分斜視図である。
【図7】図7は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁に配設されるロック解除機構の分解斜視図である。
【図8】図8は本発明の折り畳みコンテナーの短側壁とロック解除機構の分解斜視図である。
【図9】図9はロック解除機構が配設された状態の本発明の折り畳みコンテナーの短側壁の部分斜視図である。
【図10】図10はロック解除機構が配設された状態の本発明の折り畳みコンテナーの短側壁の正面図である。
【図11】図11は図5と同様の本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の角部付近の部分水平断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・底部
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長側壁
2b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・係合枠
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・短側壁
3c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・張出部
3h・・・・・・・・・・・・・・・・・・・係止リブ
4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・押出杆
4a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロッド部
4b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嵌合短軸
5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・操作部材
5b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・板状翼部
5c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弾性板条片

Claims (1)

  1. 底部と底部にヒンジ部材を介して連結された4つの側壁を有するとともに、底部に側壁を重ねるようにして折り畳むことが可能な折り畳みコンテナーにおいて、隣接する側壁同士のロック状態を解除するロック解除機構が、一対の押出杆と1個の操作部材とから構成されており、前記操作部材には、前記押出杆の嵌合短軸が嵌合するカム溝と前記操作部材を上方に付勢する弾性板条片が形成されており、且つ、前記操作部材が取り付けられる側壁には、前記弾性板条片が載置される係止リブが形成されているとともに、少なくとも、前記操作部材に配設された弾性板条片が、前記操作部材の板状翼部により覆われていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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