JPH0728692B2 - アントシアニン色素の退色防止法 - Google Patents
アントシアニン色素の退色防止法Info
- Publication number
- JPH0728692B2 JPH0728692B2 JP60156703A JP15670385A JPH0728692B2 JP H0728692 B2 JPH0728692 B2 JP H0728692B2 JP 60156703 A JP60156703 A JP 60156703A JP 15670385 A JP15670385 A JP 15670385A JP H0728692 B2 JPH0728692 B2 JP H0728692B2
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- Japan
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- prevention method
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- anthocyanin
- dye
- anthocyanin dye
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、食品材料のアントシアニン色素に係るもの
であり、これから得られる赤ないし赤紫呈色の経時的退
色を、工業的に有利に防止することを目的とする。
であり、これから得られる赤ないし赤紫呈色の経時的退
色を、工業的に有利に防止することを目的とする。
食品、例えば、果汁その他の飲料、氷菓、菓子類、ねり
製品その他を赤ないし、赤紫色に着色するための、アン
トシアニン色素には欠点がある。詳しくは、この色素に
よる呈色は熱・光に弱く変退色しやすいこと、高くなる
ほど同様に弱いこと等である。
製品その他を赤ないし、赤紫色に着色するための、アン
トシアニン色素には欠点がある。詳しくは、この色素に
よる呈色は熱・光に弱く変退色しやすいこと、高くなる
ほど同様に弱いこと等である。
このような欠点を克服する方法は、多くが知られている
が、より有効な方法の開発が望まれる。この発明は、こ
のような要求に応えることのできるものである。
が、より有効な方法の開発が望まれる。この発明は、こ
のような要求に応えることのできるものである。
以下に、この発明を詳しく説明する。
この発明で、アントシアニン色素とは、物質アントシア
ニンであって、糖を1個以上結合保持する配糖体をい
う。 このようなものとしては、ブドウ果皮色素、紫ト
ウモロコシ色素、野イチゴその他のベリー類色素、ハイ
ビスカス色素、紫サボテン類色素、赤キャベツ色素、そ
の他があげられる。
ニンであって、糖を1個以上結合保持する配糖体をい
う。 このようなものとしては、ブドウ果皮色素、紫ト
ウモロコシ色素、野イチゴその他のベリー類色素、ハイ
ビスカス色素、紫サボテン類色素、赤キャベツ色素、そ
の他があげられる。
この色素に、特定の安定剤を加える。採用する安定剤
は、フラボン類、フラボノール類とフィチン、フィチン
類とに2大別される。
は、フラボン類、フラボノール類とフィチン、フィチン
類とに2大別される。
フラボン類としては、アピゲニン、プリメチン、オーゴ
ニン、ルテオリン、その他があげられる。
ニン、ルテオリン、その他があげられる。
ブラボノール類としては、ルチン、ケルセチン、ミリセ
チン、タプシン、ロビネチン、モリン、フイセチン、ガ
ランギン、ダチスセチン、ケンフエロール、その他があ
げられる。
チン、タプシン、ロビネチン、モリン、フイセチン、ガ
ランギン、ダチスセチン、ケンフエロール、その他があ
げられる。
上記のフラボン類、フラボノール類は単種または2種以
上併用される。食品またはその材料へのこれ等のものの
添加に当っては、あらかじめこれ等を水、アルコール、
プロピレングリコール、グリセリン、その他の溶剤の溶
液としたものを使用してもよい。その使用量は、アント
シアニン色素の、 (重量%、以下同じ)を基準として(以下同じ)、600p
pm以下量でよい。
上併用される。食品またはその材料へのこれ等のものの
添加に当っては、あらかじめこれ等を水、アルコール、
プロピレングリコール、グリセリン、その他の溶剤の溶
液としたものを使用してもよい。その使用量は、アント
シアニン色素の、 (重量%、以下同じ)を基準として(以下同じ)、600p
pm以下量でよい。
安定剤の他方であるフィチン、フィチン酸は、単用また
は併用される。その使用量は、アントシアニン色素にた
いし100ppm以下量でよい。このものは、食品への添加に
際し、あらかじめ水または温水、アルコールその他溶剤
の溶液としたものを使用してもよい。
は併用される。その使用量は、アントシアニン色素にた
いし100ppm以下量でよい。このものは、食品への添加に
際し、あらかじめ水または温水、アルコールその他溶剤
の溶液としたものを使用してもよい。
フラボン類及び又は、フラボノール類とフィチン及び又
はフィチン酸とをアントシアニン色素に添加するに当っ
ては、いずれを先にしてもよく、または同時添加しても
よい。
はフィチン酸とをアントシアニン色素に添加するに当っ
ては、いずれを先にしてもよく、または同時添加しても
よい。
ここに、この発明は、その目的を達しおえる。
この発明による退色防止効果は、優れている。
詳しくは、耐光性、耐熱性に優れている。pHのアル
カリ度の高い場合にも、退色が少ない。更に実験例を記
して、詳しく説明する。
カリ度の高い場合にも、退色が少ない。更に実験例を記
して、詳しく説明する。
A.耐熱性試験 数値は、イオン交換水を、クエン酸でpP3.0に調整、色
素、安定剤を添加後、95℃、1時間加熱後の色素残存量
を示す。
素、安定剤を添加後、95℃、1時間加熱後の色素残存量
を示す。
B.耐光性試験 数値は、イオン交換水を、クエン酸でpH3.0に調整、色
素安定剤添加後、紫外線フェードメータ(スガ試験機製
FA−2型)6時間照射後の色素残存量を示す。
素安定剤添加後、紫外線フェードメータ(スガ試験機製
FA−2型)6時間照射後の色素残存量を示す。
上記A〜B実験の実験条件 安定剤添加量 色素添加量 実施例1(シロップ) グラニユー糖110g、クエン酸0.4g、クエン酸ナトリウム
0.1g、ストロベリーエッセンス0.6gを水で180mlとし
た。これに紫トウモロコシ色素(色価60)を0.4%、ケ
ルセチン0.1%、フィチン酸0.05%添加してストロベリ
ーシロップを調整した。このシロップは90℃、30分間の
殺菌でも殆んど退色せず、蛍光灯照射20日間でも、肉眼
では未照射物と、全く差が認められなかった。
0.1g、ストロベリーエッセンス0.6gを水で180mlとし
た。これに紫トウモロコシ色素(色価60)を0.4%、ケ
ルセチン0.1%、フィチン酸0.05%添加してストロベリ
ーシロップを調整した。このシロップは90℃、30分間の
殺菌でも殆んど退色せず、蛍光灯照射20日間でも、肉眼
では未照射物と、全く差が認められなかった。
実施例2.(炭酸飲料) 砂糖26g、クエン酸0.15g、d−酒石酸0.05g、ブドウ果
皮色素(色価30)0.4g、ルチン0.005g、フィチン0.01g
を水で50mlに溶解し、ついで、プレーンソーダ水を加え
て200mlとして炭酸飲料を調製した。
皮色素(色価30)0.4g、ルチン0.005g、フィチン0.01g
を水で50mlに溶解し、ついで、プレーンソーダ水を加え
て200mlとして炭酸飲料を調製した。
80℃、30分間殺菌後、日光照射5日間後、ルチン、フィ
チンを無添加の物は、約30%の色素残存量であり、褐変
していたが添加したものは、赤紫色の色調が保持され、
約50%残存していた。
チンを無添加の物は、約30%の色素残存量であり、褐変
していたが添加したものは、赤紫色の色調が保持され、
約50%残存していた。
実施例3(ペクチンゼリー) ペクチン1.3g、砂糖50g、クエン酸0.4g、クエン酸ナト
リウム0.15g、水あめ50g、香料少量でペクチンゼリーを
調製、これに赤サボテン色素(色価40)0.1%、ルチン
0.01%、フィチン酸0.02%を添加した。
リウム0.15g、水あめ50g、香料少量でペクチンゼリーを
調製、これに赤サボテン色素(色価40)0.1%、ルチン
0.01%、フィチン酸0.02%を添加した。
このものは、蛍光灯照射下1カ月後、肉眼で鑑定したと
ころ、ほとんど、変退色がみられなかった。
ころ、ほとんど、変退色がみられなかった。
Claims (1)
- 【請求項1】アントシアニンに、ミリセチンその他のフ
ラボン類及び又は、ケンフェロールその他のフラボノル
類とフィチン及び又は、フィチン酸とを添加することを
特徴とするアントシアニン色素の退色防止法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60156703A JPH0728692B2 (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | アントシアニン色素の退色防止法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60156703A JPH0728692B2 (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | アントシアニン色素の退色防止法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6219068A JPS6219068A (ja) | 1987-01-27 |
JPH0728692B2 true JPH0728692B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=15633489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60156703A Expired - Lifetime JPH0728692B2 (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | アントシアニン色素の退色防止法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0728692B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302751A (ja) * | 2006-05-09 | 2007-11-22 | Musashino Chemical Laboratory Ltd | 天然色素の退色防止剤またはそれを含有する飲食品 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05156249A (ja) * | 1991-12-10 | 1993-06-22 | San Ei Chem Ind Ltd | 抗酸化剤 |
US5346743A (en) * | 1992-03-13 | 1994-09-13 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Resin encapsulation type semiconductor device |
JPH06234935A (ja) * | 1993-02-09 | 1994-08-23 | Sanei Gen F F I Inc | 色素の安定化法 |
JPH08120255A (ja) * | 1994-10-25 | 1996-05-14 | T Hasegawa Co Ltd | 紫外線吸収剤 |
WO2001048091A1 (fr) * | 1999-12-28 | 2001-07-05 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Stabilisants destines a des compositions a forte teneur en anthocyanine |
EP1477530B1 (en) | 2002-02-01 | 2014-01-15 | San-Ei Gen F.F.I., Inc. | Purified purple corn color and method of preparing the same |
JP4987668B2 (ja) * | 2007-11-08 | 2012-07-25 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 紫系有色馬鈴薯含有飲食品およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5635968A (en) * | 1979-08-30 | 1981-04-08 | Nippon Koka Cola Kk | Improvement of anthocyanin pigment in light fastness |
JPS6016214B2 (ja) * | 1981-06-15 | 1985-04-24 | 三栄化学工業株式会社 | 中華麺着色用の黄色色素製剤 |
-
1985
- 1985-07-15 JP JP60156703A patent/JPH0728692B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007302751A (ja) * | 2006-05-09 | 2007-11-22 | Musashino Chemical Laboratory Ltd | 天然色素の退色防止剤またはそれを含有する飲食品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6219068A (ja) | 1987-01-27 |
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Legal Events
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