JPH07286090A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents

フェノール樹脂組成物

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JPH07286090A
JPH07286090A JP7897994A JP7897994A JPH07286090A JP H07286090 A JPH07286090 A JP H07286090A JP 7897994 A JP7897994 A JP 7897994A JP 7897994 A JP7897994 A JP 7897994A JP H07286090 A JPH07286090 A JP H07286090A
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JP
Japan
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resin
polyamide
resin composition
mixing
novolac
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Pending
Application number
JP7897994A
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English (en)
Inventor
Motoharu Yasuma
基晴 安間
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 数平均分子量650〜1000であるノボラ
ック型フェノール樹脂とポリアミド樹脂とを、ノボラッ
ク型フェノール樹脂100重量部に対してポリアミド樹
脂5〜50重量の割合で部溶融混合又は溶液混合してな
る樹脂を樹脂成分とするフェノール樹脂組成物に有機充
填材及び/又は無機充填材を配合してなるフェノール樹
脂成形材料。 【効果】 強度はノボラック単独のものと同等又はそれ
以上であり、耐摩耗性が優れているので、高強度を要求
される摺動機構部品に特に有用な材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性樹脂であるフ
ェノール樹脂と熱可塑性樹脂であるポリアミド樹脂とを
溶融混合又は溶液混合してなる樹脂を樹脂成分とするフ
ェノール樹脂組成物及びこれを用いたフェノール樹脂成
形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は熱硬化性樹脂の中でも
耐熱性、強度、電気的特性等種々の点において優れてお
り、成形材料、積層材などさまざまの用途に使用されて
いる。成形材料として使用された場合、成形品特性は概
ね良好であるが、強度補強のためにガラス繊維を添加し
た材料は、成形品として使用した場合、耐摩耗性という
点で問題がある。この欠点を改良するための検討がいろ
いろとなされているが、その一つに熱可塑性樹脂やエラ
ストマーとの混合がある。これまで幾つかの材料につい
て検討されているが、耐摩耗性を向上させる反面、強度
の低下がついてまわるという欠点があった。そのためい
かに強度低下を少なくし、耐摩耗性を向上させるかとい
う検討が行われているが、強度を保持したままで耐摩耗
性の良好な樹脂組成物、特に成形材料は未だ得られてい
ない。
【0003】なお、本出願人は、数平均分子量300〜
600であるノボラック型フェノール樹脂とポリアミド
樹脂とを溶融混合又は溶液混合してなる樹脂を樹脂成分
とするフェノール樹脂組成物を特許出願しているが、か
かる分子量のノボラック型フェノール樹脂を使用した場
合、得られた樹脂組成物が固結しやすく、成形材料とし
ての特性も、機械的特性、特に弾性率が不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の耐摩耗
性向上による強度の低下という問題点を解決するため種
々の検討の結果なされたもので、その目的とするところ
は強度低下をさせることなく、耐摩耗性に優れた硬化樹
脂を与える樹脂組成物を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
650〜1000、好ましくは700〜900であるノ
ボラック型フェノール樹脂とポリアミド樹脂とを、ノボ
ラック型フェノール樹脂100重量部に対してポリアミ
ド樹脂5〜50重量の割合で溶融混合又は溶液混合して
なる樹脂を樹脂成分とするフェノール樹脂組成物であ
る。
【0006】本発明において用いられるノボラック型フ
ェノール樹脂(以下、ノボラックという)は、通常の成
形材料に用いることのできるものから選ばれ、数平均分
子量650〜1000、好ましくは700〜900のも
のである。このような分子量を有するノボラック型フェ
ノール樹脂は耐摩耗性が良好であり、機械的特性も良好
である。
【0007】一方、ポリアミド樹脂(以下、ポリアミド
という)は、成形材料用として一般に市販されているも
のでよく、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン
46、ナイロン12等が挙げられ、好ましくはナイロン
6、ナイロン66である。ノボラックとポリアミドの混
合割合は、ノボラック100重量部に対して、ポリアミ
ド5〜50重量部、好ましくは15〜40重量部であ
る。ポリアミドの添加割合が多くなるに従い、ポリアミ
ドの特性、すなわち耐摩耗性、耐薬品性等が現れている
が、ポリアミドの添加割合が50重量部を超えると、組
成物の融点が高くなり成形条件が制限されると共に、強
度劣化が起こり、目的のフェノール樹脂組成物は得られ
ない。また、ポリアミドの添加割合が5重量部未満であ
ると、その添加効果はほとんど現れない。
【0008】ノボラックとポリアミドとを溶融混合する
際には、まずノボラックのみを溶融し、これにポリアミ
ドを徐々に添加するのが通常である。この場合、未反応
フェノールの多いノボラックを用いるほど均一混合を容
易にし、混合後必要に応じて除去する事も可能である。
混合は通常混合釜を用い、300℃以下好ましくは窒素
気流中で280℃以下で、かつノボラック及びポリアミ
ドの融点を越える温度で行う。又、溶液混合する際に
は、極性溶剤を用いて行う事が可能であり、溶剤は混合
後除去する。混合物は均質な溶融又は溶液混合樹脂組成
物であり、これを冷却固化、あるいは溶剤を蒸発等によ
り除去した後固化し、適当な大きさに粉砕する。
【0009】この組成物は、通常ヘキサメチレンテトラ
ミン(以下、ヘキサミンという)等の硬化剤を配合する
が、樹脂の溶融混合又は溶液混合時に行うか、成形材料
製造時に行う。上記樹脂組成物を成形材料化する際に
は、一般的には、この組成物をヘキサミン等の硬化剤、
無機質の充填材、水酸化カルシウム等の硬化助剤、離型
剤等を配合し、ロール又は、ニーダー等により溶融混練
した後粉砕する。使用する充填材としては、木粉、パル
プ粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂積層板・成形品の
粉砕物等有機質のもの、あるいはシリカ、アルミナ、ガ
ラス、タルク、クレー、炭酸カルシウム、カーボン等の
粉末、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機質のものであ
るが、高強度を得るためには、ガラス繊維が好ましい。
【0010】
【作用】数平均分子量1000以上のノボラックを用い
ポリアミドと溶融又は溶液混合した樹脂組成物は、軟化
点、溶融粘度共に通常のノボラックに比べ高く、流動性
が悪くなり好ましくない。また、数平均分子量650以
下のノボラックを用いポリアミドと溶融又は溶液混合し
た樹脂組成物は、成形材料としての特性において、機械
的特性、特に弾性率が小さく好ましくない。また、ノボ
ラック自体の軟化点、溶融粘度が共に低いため、固結し
易くなる。
【0011】それに対し、本発明に使用する数平均分子
量650〜1000、好ましくは700〜900のノボ
ラックを用い、ポリアミドと溶融又は溶液混合した樹脂
組成物は、軟化点、溶融粘度共に通常のノボラックのみ
の場合と同等であり、流動性も十分良好である。そのた
め、成形材料化する際の流動性も良く、量産性も十分満
たされる。流動性が十分良好である理由は、ポリアミド
の配合量が多くなく、ノボラック中に十分分散してお
り、ポリアミド分子間の絡み合いが小さいためと考えら
れる。
【0012】ノボラックとポリアミドを上記のように、
溶融混合又は溶液混合により均一に混合すると、これら
の樹脂は単に混合されるだけでなく、アロイ化又は反応
していることが考えられる。これらにより、両樹脂の特
長がそのまま生かされるので、流動性の維持向上及び機
械的特性の向上が可能となったものである。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例により説明す
る。「部」は「重量部」を示す。 《実施例1》ノボラック(数平均分子量約700)10
0部をフラスコにて160℃で加熱溶融し、完全に溶融
した時点でポリアミド(宇部興産:ナイロン6)20部
を徐々に添加する。添加終了後230℃まで加熱溶融
し、完全に溶融した状態で15分間保持後、内容物をフ
ラスコから取り出し、冷却、粉砕後して樹脂組成物を得
た。 《実施例2》ポリアミドをナイロン66(宇部興産製)
とした以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。 《比較例1》実施例1で用いたノボラックのみを粉砕し
た。 《比較例2》数平均分子量約450のノボラックを用い
た以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
【0014】これらの樹脂組成物又はフェノール樹脂単
独を表1に示す配合で成形材料化した。成形材料は2本
ロールを用いて混練を行い、冷却後粉砕することにより
製造した。得られた成形材料について、175℃の金型
を用いて、トランスファー成形によりテストピースを成
形し、得られた成形物の性能を測定した。その結果を表
2に示した。なお、摩耗量以外の評価はJIS K 69
11に準じて行った。摩耗量の測定は鈴木式摩耗試験
(測定条件:荷重 10Kgf,周速100mm/秒,時間
1時間)により行った。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表2の結果から明らかなように、実施例
1、2は、比較例1と比較して、曲げ強さ、衝撃強さは
同等以上で、引張強さは著しく向上している。その上、
摩耗量は常に小さいことがわかる。また、比較例2は数
平均分子量の小さいノボラックを使用した場合である
が、機械的特性、特に曲げ弾性率が低下している。この
ことから、実施例の樹脂組成物は高強度、耐摩耗材料で
あるといえる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、数平均分子量650〜
1000であるノボラックとポリアミドからなる樹脂組
成物はノボラック単独のものと同等又はそれ以上の強度
を有し、耐摩耗性が優れているので、この樹脂組成物を
用いた成形材料は、高強度を要求される摺動機構部品に
有用な材料である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量650〜1000であるノ
    ボラック型フェノール樹脂とポリアミド樹脂とを、ノボ
    ラック型フェノール樹脂100重量部に対してポリアミ
    ド樹脂5〜50重量の割合で部溶融混合又は溶液混合し
    てなる樹脂を樹脂成分とするフェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1のフェノール樹脂組成物に有機
    充填材及び/又は無機充填材を配合してなるフェノール
    樹脂成形材料。
JP7897994A 1994-04-18 1994-04-18 フェノール樹脂組成物 Pending JPH07286090A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056141A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂成形材料及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007056141A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂成形材料及びその製造方法

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