JPH0728373Y2 - 間仕切り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、上下レールに対して間仕切りパネルをレール
の長さ方向に走行したり、レールに対して突出するよう
に回動したりすることができ、間仕切りパネルをレール
に平行にして閉じた状態で容易に出入りできるようにし
た間仕切り装置に関するものである。

［従来の技術］ 上下レールに対して間仕切りパネルをレールの長さ方向
に走行したり、レールに対して突出するように回動した
りすることができ、間仕切りパネルをレールに平行にし
て閉じた状態で容易に出入りができるようにした間仕切
り装置を本考案の出願人は既に実願昭63-40502号として
出願している。この実願昭63-40502号は間仕切りパネル
のうち扉付き間仕切りパネルを矩形枠と矩形枠の縦枠部
に一端部を回動自在に取り付けた扉体とで構成してあ
り、矩形枠の一端の上下を上下レールに対してレールの
長さ方向に走行したり、レールに対して突出するように
回動したりするように取り付けていた。そして、扉付き
間仕切りパネルを閉じた状態で矩形枠に対して扉体を開
いて出入りしていた。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、上記実願昭63-40502号は矩形枠であるため、
扉体を開いて出入りする際に矩形枠の下枠部が邪魔にな
り出入りがしにくかった。そこで、本考案者は枠体を逆
Ｌ字状にして縦枠部に扉体を回動自在に取り付けること
を考えた。ところが、扉付き間仕切りパネルを含めて間
仕切りパネルを一直線状に閉じた場合、扉付き間仕切り
パネルの扉体の側端面部に設けた目地クッション部材が
隣りの間仕切りパネルの側端面部や壁に強く圧接しすぎ
て噛み込むような状態となると扉体の開閉操作ができな
いという新たな問題が生じることが判明した。

本考案は上記の従来例の問題点に鑑みて考案したもので
あって、その目的とするところは全閉状態において扉体
のみを開いて出入りでき、この際に枠部が出入りの邪魔
にならず、また扉体の開閉がスムーズにできる間仕切り
装置を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の間仕切り装置は、上下のレール４に間仕切りパ
ネル３を走行自在に且つ間仕切りパネル３がレール４に
対して突出したり平行となるように回動自在に取り付
け、間仕切りパネル３の内任意の間仕切りパネル３を逆
Ｌ字状の枠体１の縦枠部1aに扉体２の一側端部を回動自
在に取り付けて構成し、この扉体付き間仕切りパネル3a
の枠体１の縦枠部1aの上下を上下のレール４に走行自在
に且つ枠体１をレール４から突出したり枠体１がレール
４に対して平行となるように回動自在に取り付け、枠体
１の上横枠部1bの先端に上部目地クッション材50を調整
手段51により突出長調整自在に取り付け、扉体２の枢支
側と反対側の端部に目地クッション部材52を取り付けて
成るものであって、このような構成を採用することで上
記した本考案の目的を達成したものである。

［作用］ しかして、逆Ｌ字状の枠体１の縦枠部1aに扉体２を枢支
して扉体付き間仕切りパネル3aを構成することで、扉体
２を開閉して出入りする際に枠体１が邪魔にならないよ
うにできたものであり、また、扉体付き間仕切りパネル
3aを閉じた際に上横枠部1bの先端の上部目地クッション
材50と扉体２の側端面の目地クッション部材52とが隣り
の間仕切りパネル３または壁に当接して目地が構成でき
るものであり、しかもこの場合、調整手段51を調整する
ことで、上部目地クッション材50の突出長を調整して、
目地クッション材50が隣りの間仕切りパネル３または壁
に強く当たらないように調整できて扉体２の開閉操作が
スムーズに行えるようになった。

［実施例］ 以下本考案を添付図面に示す実施例に基づいて詳述す
る。

上下のレール４間には複数枚の間仕切りパネル３（後述
の扉体付き間仕切りパネル3aも含む）が各々走行移動自
在に建て込んである。これら間仕切りパネル３は第５図
のように上下のレール４に沿って一直線状に引き出し、
隣接のものを互いに当接することで閉じて室内の間仕切
りを行うことができるようにしてある。間仕切りパネル
３は上下のレール４の長さ方向に対して略直交して突出
するようにスイング回動させて開き、このように非間仕
切り状態にスイング回動させた間仕切りパネル３は第６
図に示すように上下のレールの一端に集められ、このこ
とにより室内の間仕切りを解除するようにしてある。以
下そのスイング回動構成を説明する。

第７図に示すように上のレール４内は全長にわたるラッ
ク・ピニオン室８とこれよりも下方のランナー室９とに
分けてあり、下のレール４はラック・ピニオン室８のみ
を全長に形成してある。上下のレール４のラック・ピニ
オン室８の一側の縦壁に沿ってラックギア10を上下のレ
ール４の全長にわたって設けてある。上下のレール４の
ラック・ピニオン室８内に設けたラックギア10には間仕
切りパネル３側に水平回転自在に設けたピニオンギア11
を各々噛合させるとともに間仕切りパネル３側に横軸廻
りに上下回転自在に設けたランナー12を上のレール４ラ
ンナー室９のランナー受け面13上に転動自在に載設して
あり、間仕切りパネル３が走行するに当たって、ラック
ギア10にピニオンギア11が噛合している噛合状態を維持
しながらランナー12がランナー受け面13上を転動するよ
うにしてある。ここで、間仕切りパネル３の上下に設け
たピニオンギア11は縦軸７を介して同調して回動するよ
うになっている。また、この縦軸７に対してランナー12
は回転自在となっている。しかして、互いの間仕切りパ
ネル３同士の当接が解除され、間仕切りパネル３の走行
可能状態において、間仕切りパネル３をピニオンギア11
を回転自在に保持している縦軸７を回転軸として開き回
転させることができるようにしてある。

そして、複数枚の間仕切りパネル３のうち任意の間仕切
りパネル３（例えば第５図の右端の間仕切りパネル３）
は扉体付き間仕切りパネル3aとなっており、この扉体付
き間仕切りパネル3aとなっており、この扉体付き間仕切
りパネル3aは逆Ｌ字状の枠体１の縦枠部1aに扉体２の一
側端部を回動自在に取り付けて構成してある。第８図に
は扉体付き間仕切りパネル3aの具体例の分解斜視図が示
してある。逆Ｌ字状の枠体１の縦枠部1aと扉体２の一側
端部とはヒンジ部材14により回動自在に連結されるもの
であり、縦枠部1aに縦軸７が内装され、縦枠部1a部分に
貫通した縦軸７がレール４に対する回転中心となるもの
である。枠体１の上横枠部1bの上下に貫通する切り欠き
部15には第１ロック手段５を有するロックケース16が取
り付けてある。ロックケース16内には回動体17が軸18を
中心にして回動自在に取り付けてあり、この回動体17に
はばね材19により回動力を付勢してあり、回動体17に付
勢されたばね材19により回動力により第１ロック手段５
である棒が上横枠部1bから上方に突出しているものであ
る。図中20はコ字状をした外カバーであって、ロックケ
ース16は外カバー20内に取り付けられた状態で切り欠き
部15に取り付けられる。外カバー20の縦片20aにはねじ
孔20bが設けてあり、上部目地クッション材50がねじ51a
よりなる調整手段51により取り付けてある。すなわち、
第２図に示すように上部目地クッション材50は断面コ字
状をした本体部50aと本体部50aの一側片の先端から回動
自在に連出した突条部50bとで構成してあり、突条部50b
の背部側端部に設けた係合部50cを本体部50aとの他方の
側方の先端に設けた被係合部50dとを係合自在としてあ
り、また、本体部50aの後面には弾性層50eが設けてあ
る。そして、本体部50aから弾性層50eを貫通する孔50f
を穿孔してあり、この孔50fから調整手段51であるねじ5
1を挿入し、ねじ51aを外カバー20のねじ孔20bに螺合し
て上部クッション材50を取り付けるものであり、調整手
段51であるねじ51aを調整することで上部クッション材5
0の上横枠部1bの先端からの突出長さを調整するように
なっている。調整が終わると係合部50cを被係合部50dに
係合するものである。扉体２のヒンジ部材14と反対側に
端部には上下にわたる凹溝条21が設けてあり、この凹溝
条21には全長にわたり目地クッション部材52が取り付け
られる。また凹溝条21の目地クッション部材52の取り付
け部分よりも後方において凹溝条21の上下方向の略中央
部付近に操作ボックス22が内装される。この操作ボック
ス22内には後述の第２ロック手段６の上下操作と後述の
接床部材23の上下操作とを行うための機構が内装してあ
る。第２ロック手段６は扉体２の上端面から上方に突出
自在となっており、この第２ロック手段６は操作ボック
ス22内の機構により上横枠部1b内への突入が２段階とな
るようにしてある。つまり、第２ロック手段６は第９図
のイの状態（つまり第２ロック手段６が上横枠部1b内に
突入していない状態）、ロの状態（第２ロック手段６が
上横枠部1b内に第１段目に突入している状態）、ハの状
態（第２ロック手段６が上横枠部1b内に第２段目に突入
している状態）の３つの位置のいずれかとなるようにな
っている。そして、第９図のイの状態、ロの状態では第
２ロック手段６の上端が回動体17の押片24を押さないよ
うになっており、ハの状態の時にのみ第２ロック手段６
の先端が押片24を押し上げることで回動体17をばね材19
のばね力に抗して回動し、このことにより回動体17の先
端により上方に押し上げられていた第１ロック手段５が
下降して上横枠部1bから非突出状態となっている。

次に操作ボックス22内の機構について説明する。第10
図、第11図には操作ボックス22内部が示してあり、操作
ボックス22内には中央部に回転板25が回転板25に一体に
設けた軸部25aにより回転自在に取り付けてある。回転
板25の軸部25aの中央部には角孔25bが穿孔してある。回
転板25の外周には90°の開き角度を介して３箇所に係止
部26が設けてある。また回転板25には略Ｊ字状をしたク
ランク27の一端と略Ｉ字状をした第１リンク28の一端と
がそれぞれ軸29、30により枢支してある。ここで、クラ
ンク27を枢支している軸29と第１リンク28を枢支してい
る軸30とは回転板25の軸部25aを中心にして90°の開き
角度はなれた位置に位置している。操作ボックス22の側
部には上部と下部とにそれぞれガイド溝部31が設けてあ
り、この、上下のガイド溝部31にそれぞれ上下移動自在
に上移動部材32と下移動部材33がはめ込んであり、上移
動部材32の上端部に長尺の上連結部材34の下端部が連結
され、上連結部材34の上端部に第２ロック手段６が取り
付けてあり、他方下移動部材33の下端部に長尺の下連結
部材35の上端部が連結してあり、この下連結部材35の下
端に接床部材23が接続してある。上移動部材32の下端部
には上クランク27の上端部が軸37により回転自在に枢支
してある。下移動部材33の上端部には第２リンク38の一
端の長孔39に軸40により回転自在に枢支してあり、第２
リンク38の他端は操作ボックス22に設けた固定軸41に回
転自在に枢支してあり、更に第２リンク38の略中央部に
第１リンク28の下端が軸42により枢支してある。操作ボ
ックス22には弾性係止部43が設けてあり、この弾性係止
部43はばね44に直接設けてもよくあるいはばね43により
押される部材に設けてもよい。弾性係止部43はばね44に
より押されて回転板25の外周に押圧されている。そし
て、第10図に示すように上移動部材32の最大上昇位置に
おける上クランク27の軸29の位置と上移動部材32の最大
下降位置における上クランク27の軸29の位置とはそれぞ
れ回転板25の軸部25aを中心にして上下に対象となる位
置に位置するものであり、また、上移動部材32の中間上
昇位置においては軸29が軸部25aの右側方に位置するよ
うになっている。更に、軸29と軸30とは90°の開き角度
で離れており、このことにより、上移動部材32が最大上
昇時及び最大下降時にそれぞれ下移動部材33が最大上昇
位置となり、且つ上移動部材32の中間上昇位置において
下移動部材33の最大下降位置となるようになっている。
そして、上移動部材32の最大上昇時、中間上昇時、最大
下降時にそれぞれ回転板25の外周に90°の開き角度で設
けた係止部26が弾性係止部43に対向して弾性的に係止し
て外力を加えない限り回転板25が回転しないように係止
している。

しかして、間仕切りパネル３の全閉状態では、扉体付き
間仕切りパネル3aの第１ロック手段５が上のレール４内
にばね材20の弾性力により突入して上横枠部1bが上のレ
ール４とロックされている状態となっている。ここで、
上移動部材32が第10図（ｂ）のように中間突出状態にお
いては、第２ロック手段６が第１段目の突出状態となっ
て上横枠部1b内には突入して扉体２を上横枠部1bにロッ
クしているが、第２ロック手段６が回動体17を操作せず
にこのため第１ロック手段５を下降させない状態となっ
ている。この状態は同時に下移動部材33の最大下降状態
となっており、接床部材23が下降して床に接して気密を
保つようになっている。一方、上記の状態において、回
転板25の角孔25bにハンドル46を差し込んで時計方向に
回転すると、第10図（ｂ）の状態から第10図（ｃ）の状
態となり、下移動部材33が最大上昇状態となって接床部
材23が上昇し、また上移動部材33が最大下降状態となっ
て第２ロック手段６が上横枠部1bよりも下方に移動して
上横枠部1bと扉体２とのロックを解除するので、全閉状
態において枠体１を上のレール４にロックしたままの状
態で扉体２のみを回動して出入りすることができるもの
である。一方、第10図（ｃ）の状態から回転板25を反時
計方向に90°に回転すると第10図（ｂ）の状態に戻る。
そして、更に第10図（ｂ）の状態で反時計方向に90°回
転すると第10図（ｂ）から第10図（ａ）の状態となり下
移動部材33が最大上昇状態となって接床部材23が上昇
し、また上移動部材32が最大上昇状態となって第２ロッ
ク手段６が上横枠部1b内への第２段目の突入状態とな
り、扉体２が第２ロック手段６により上横部1bとロック
関係を保つと同時に第２ロック手段６により回動体17が
ばね材19に抗して回動させられ、これにより第１ロック
手段５が下降して第１ロック手段５による上横枠部1bと
上のレール４とのロックが解除される。したがって、こ
の第10図（ａ）の状態は扉体２と上横枠部1bとがロック
され、上横枠部1bと上のレール４とがロック解除状態と
なっているので、扉体付き間仕切りパネル3a全体を回動
して他の間仕切りパネル３と同じように第６図のように
して間仕切りを開状態とすることができる。また、この
状態では扉体付き間仕切りパネル3aをレール４に沿って
走行させることができる。

ところで、間仕切りパネル３及び扉体付き間仕切りパネ
ル3aを閉じた場合、上横枠部は隣りの間仕切りパネル３
の側端面または壁に当たる（第１図の実施例では隣りの
間仕切りパネル３に当たっている）が、この時、調整手
段51を調整して上部目地クッション材50の上横枠部1bの
先端からの突出長さを調整して隣りの間仕切りパネル３
の側端面のクッション54に押し当てることで、扉体２の
側端面の目地クッション部材52が隣りの間仕切りパネル
３のクッション54に強く噛み込むのを防止するようにす
るものであり、このようにすることで、扉体付き間仕切
りパネル3aを閉じた状態で扉体２をスムーズに開閉する
ことができるものである。

［考案の効果］ 本考案にあっては、叙述のように間仕切りパネルの内任
意の間仕切りパネルを逆Ｌ字状の枠体の縦枠部に扉体の
一側端部を回動自在に取り付けて構成してあるので、逆
Ｌ字状の枠体の縦枠部に扉体の一側端部を回動自在に取
り付けて扉体付き間仕切りパネルを構成してあるので、
間仕切りパネル及び閉じ体付き間仕切りパネルの全閉状
態において扉体のみを開いて出入りする際に枠が出入り
の邪魔にならないものであり、しかも、枠体の上横枠部
の先端に上部目地クッション材を調整手段により突出長
調整自在に取り付け、扉体の枢支側と反対側の端部に目
地クッション部材を取り付けてあるので、扉体付き間仕
切りパネルを閉じた際に上横枠部の先端の上部目地クッ
ション材と扉体の側端面の目地クッション部材とが隣り
の間仕切りパネルまたは壁に当接して目地が構成できる
ものであり、しかもこの場合、調整手段を調整すること
で、上部目地クッション材の突出長を調整でき、目地ク
ッション材が隣りの間仕切りパネルまたは壁に強く当た
らないように調整できて扉体の開閉操作がスムーズに行
えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図の本考案の一実施例の正面図、第２図は同上の上
横枠部と上部目地クッション材との分解斜視図、第３図
は同上の断面図、第４図は同上の目地クッション部材と
隣りの間仕切りパネルとの関係を示す断面図、第５図は
本考案の全体の閉成状態の正面図、第６図は同上の平面
図、第７図は同上の断面図、第８図は同上の扉体付き間
仕切りパネルの分解斜視図、第９図（ａ）（ｂ）（ｃ）
（ｄ）は同上の第１ロック手段を内装したロックケース
の上面図、正面図、側面図及び断面図、第10図（ａ）
（ｂ）（ｃ）は同上の操作ボックス内の機構の作用説明
図、第11図は同上の操作ボックス内の機構の側面図であ
って、１は枠体、1aは縦枠部、1bは上横枠部、２は扉
体、３は間仕切りパネル、3aは扉体付き間仕切りパネ
ル、４はレール、50は上部目地クッション材、51は調整
手段、52は目地クッション部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下のレールに間仕切りパネルを走行自在
   に且つ間仕切りパネルがレールに対して突出したり平行
   となるように回動自在に取り付け、間仕切りパネルの内
   任意の間仕切りパネルを逆Ｌ字状の枠体の縦枠部に扉体
   の一側端部を回動自在に取り付けて構成し、この扉体付
   き間仕切りパネルの枠体の縦枠部の上下を上下のレール
   に走行自在に且つ枠体をレールから突出したり枠体がレ
   ールに対して平行となるように回動自在に取り付け、枠
   体の上横枠部の先端に上部目地クッション材を調整手段
   により突出長調整自在に取り付け、扉体の枢支側と反対
   側の端部に目地クッション部材を取り付けて成る間仕切
   り装置。