JPH0352957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は走行用のレールに吊下げられているパ
ネルによつて室内を間仕切ることのできる間仕切
壁に関する。

〔背景技術〕

従来の間仕切壁のパネルにあつては、ランナー
とピボツトとを中心として開閉（回転）するよう
になつていたが、パネルは上下レールに沿つて走
行するものであるからランナーもピボツトも上下
レール内を自由に移動できるようになつており、
このため通行の為などにパネルを開いたときや、
パネルを開いて畳んだりしてあるとき、パネルが
動いたり、傾いたりするという欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところはパネルを開
いたときにパネルが動かないように固定できるよ
うにすると共に、パネルを所定位置でのみ開ける
ようにすることにある。

〔考案の開示〕

本考案の間仕切壁は、上レール１内に納入され
たパネル３の一端部上面のランナー４と下レール
２内へ突入させられたパネル３の上記一端部下面
のピボツト５によりパネル３が上レール１及び下
レール２に沿つて送行自在となり、収納時にはラ
ンナー４とピボツト５を中心としてパネル３を回
動させて畳むことのできる間仕切壁において、ラ
ンナー４から上方へ突出可能な上ストツパーピン
６とピボツト５から下方へ突出可能な下ストツパ
ーピン７とを同軸に設け、上レール１及び下レー
ル２をそれぞれ上下方向の中間部に長手方向の全
長に亘る中板１６を設けた二重構造とし、上レー
ル１内上面及び下レール２内下面に夫々突出した
上ストツパーピン６及び下ストツパーピン７がそ
れぞれ嵌まり込む位置決め用凹所８を上レール１
及び下レール２の長手方向の中間部において中板
１６の定位値にそれぞれ貫通した形で穿設したも
のである。

以下、本考案を添付図により詳述する。第３図
にはパネル３の外観を示してあり、パネル３の一
側部上面には水平面内で回動自在なランナー４が
突出させられており、下面にはピボツト５が突出
させられている。又、ランナー４の中心には透孔
があいていてここには上ストツパーピン６が通
り、中空のピボツト５の中心には下ストツパーピ
ン７が通つており、吊元金具９の操作によつて上
ストツパーピン６と下ストツパーピン７とが夫々
ランナー４から上方へ、あるいはピボツト５から
下方へ突出するようになつている。又、パネル３
の他側部上面及び下面にはピン１０が突出させら
れ、開閉金具１１の操作によつてピアス１０は引
つ込められるようになつており、下面には転動自
在なガイドころ１２が取着されている。パネル３
のピン１０側の側面にラツチ１４とほぼ上下全長
に亘る目地スペーサー１５が取着されている。上
レール１及び下レール２はいずれも二重（二重天
井及び二重底）構造となつており、夫々の中板１
６には所定ピツチで複数個の位置決め用凹所８を
貫通した形で穿設してある。ここに、隣接したパ
ネル３が夫々360度の範囲で表裏回転することが
できるように、１箇所に２群（上レール１と下レ
ール２とを対にして１群とする）の位置決め用凹
所８を設ける。すなわち、上レール１及び下レー
ル２には、夫々少なくとも２箇所に位置決め凹所
８が形成されているのである。また、両位置決め
凹所８の距離はパネル３の端面からストツパーピ
ン７までの距離の略２倍になつている。第２図に
は、このパネル３を上レール１及び下レール２間
に立装したときの状態を示してある。ランナー４
は上レール１内に納められ、ピボツト５は下レー
ル２内に納入され、ガイドころ１２は下レール２
上面に転動自在に載置され、ピン１０は位置決め
用凹所８と干渉しない程度に上下レール１，２内
に挿入されている。そして通常は、第３図のよう
に上下ストツパーピン６，７は上下レール１，２
の位置決め用凹所８から解除されており、パネル
３はランナー４とガイドころ１２によつて支持さ
れ、ピン１０でガイドされながら上下レール１，
２に沿つてスムーズに走行するようになつてい
る。パネル３を開いて畳む場合には、まず吊元金
具９を操作して上下ストツパーピン６，７を位置
決め用凹所８内に嵌入させて固定し、次に開閉金
具１１を操作してピン１０を上下レール１，２か
ら抜き出し、第５図に示すように開閉金具１１側
を押し、あるいは引くと位置決め用凹所８に垂直
に固定された上下ストツパーピン６，７を中心と
して開くのである。

又第１図に示すように、上下レール１，２と平
行に立てられたままのパネル３も上下ストツパー
ピン６，７を位置決め用凹所８に突出させておく
ことにより、所定位置から動かないよう固定でき
るものである。

〔考案の効果〕

本考案は叙述の如く構成されているから、上下
のストツパーピンを夫々上下レールの位置決め用
凹所内に嵌入することによつてパネルを所定位置
に固定でき、又位置決め用凹所内に固定された上
下ストツパーピンを中心としてパネルを開くこと
ができ、開いたパネルが動いたり、傾いたりする
ことがなく、開閉するときには通常のドアのよう
に取扱えるという利点がある。すなわち、上レー
ル及び下レールをそれぞれ上下方向の中間部に長
手方向の全長に亘る中板を設けた二重構造とし、
上レール内上面及び下レール内下面に夫々突出し
た上ストツパーピン及び下ストツパーピンがそれ
ぞれ嵌まり込む位置決め用凹所を上レール及び下
レールの長手方向の中間部における中板の定位値
にそれぞれ貫設しているので、上下のストツパー
ピンが中板に貫通した形で穿設された位置決め用
凹所に挿入された状態でパネルを表裏を逆にして
回転させることができるのであり、しかも、パネ
ルの回転操作時にパネルが上下レールから外れた
り、回転中心がずれたりすることがなく、がたつ
かせずに安定した操作ができるという効果を奏す
るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体図、第２
図は同上の一部破断した概略正面図、第３図は同
上の分解斜視図、第４図ａ，ｂは上レール及び下
レールの断面図、第５図は同上のパネルの開閉動
作を示す断面図である。 １……上レール、２……下レール、３……パネ
ル、４……ランナー、５……ピボツト、６……上
ストツパーピン、７……下ストツパーピン、８…
…位置決め用凹所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上レール内に納入されたパネルの一端部上面の
   ランナーと下レール内へ突入させられたパネルの
   上記一端部下面のピボツトにたまりパネルが上レ
   ール及び下レールに沿つて送行自在となり、収納
   時にはランナーとピボツトを中心としてパネルを
   回動させて畳むことのできる間仕切壁において、
   ランナーから上方へ突出可能な上ストツパーピン
   とピボツトから下方へ突出可能な下ストツパーピ
   ンとを同軸に設け、上レール及び下レールをそれ
   ぞれ上下方向の中間部に長手方向の全長に亘る中
   板を設けた二重構造とし、上レール内上面及び下
   レール内下面に夫々突出した上ストツパーピン及
   び下ストツパーピンがそれぞれ嵌まり込む位置決
   め用凹所を上レール及び下レールの長手方向の中
   間部において中板の定位値にそれぞれ貫通した形
   で穿設して成る間仕切壁。