JPH07283086A - 電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ及びその製造方法

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JPH07283086A
JPH07283086A JP6075857A JP7585794A JPH07283086A JP H07283086 A JPH07283086 A JP H07283086A JP 6075857 A JP6075857 A JP 6075857A JP 7585794 A JP7585794 A JP 7585794A JP H07283086 A JPH07283086 A JP H07283086A
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conductive
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浩一 吉田
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利邦 小島
Yasuo Kudo
康夫 工藤
Mutsuaki Murakami
睦明 村上
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    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性を向上し、容易な手段で優れた周波数
特性及び損失特性を有する電解コンデンサ及びその製造
方法を実現することを目的とする。 【構成】 表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁金属から
形成される陽極箔1と、弁金属から形成される陰極箔2
と、陽極箔及び/又は陰極箔の表面に形成された導電体
層4と、陰極箔と陽極箔間に設けられた導電性セパレー
タ6と、導電性セパレータを介し陰極箔と陽極箔との間
に設けられた電解質5とを有する電解コンデンサ、及び
第1の弁金属の表面に誘電体酸化皮膜を形成し陽極箔と
し、第2の弁金属を陰極箔とし、陽極箔及び陰極箔及び
/又は陰極箔の表面に導電体層を形成し、陽極箔の誘電
体酸化皮膜又は導電体層と陰極箔の表面又は導電体層と
の間に導電性セパレータを設置し、導電性セパレータを
介して陽極箔と陰極箔との間に電解質を設ける電解コン
デンサの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサ及びそ
の製造方法に関し、表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁
金属からなる陽極箔と陰極箔とのいずれか一方又は両方
の表面に、導電体層を形成して導電性セパレータを介
し、あるいは前記陽極箔と陰極箔のいずれか一方の表面
に導電体層を形成してセパレータを介さずに、両電極箔
を捲回もしくは積層して構成される電解コンデンサ及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電解コンデンサの低インピー
ダンス化のための手段として、電解液の電気伝導度向上
による低インピーダンス化の試みは数多く行われてき
た。
【0003】しかし、電気伝導度の高い電解液は活性が
高く、電極等の腐食及び液漏れの原因となるため、電解
液の電気伝導度向上には限界があり、未だ十分な性能を
有した電解コンデンサは実現していなかった。
【0004】一方、これに代わる解決手段として検討さ
れていたのが、紙、布、不織布あるいは高分子フィルム
等シート状絶縁体を導電化して得られる導電性複合体を
セパレータとして用いる構成であった。
【0005】このような構成としては、例えば、金属あ
るいはカーボン等の繊維又は粒子を織り込んだり混合さ
せるもの、ピロールあるいはアニリン等の重合性モノマ
ーから化学重合により表面に導電性高分子を形成するも
の(Synthetic Metals、28巻C、8
23頁(1989))等が提案されてきている。
【0006】又、一方では、捲回型アルミニウム電解コ
ンデンサにおいて、周波数特性及び損失特性の向上のた
め、セパレータの厚みの低減、低密度化、開孔径の均一
化、材質を紙から高分子不織布へ変更すること等の検討
が、従来からなされてきている。
【0007】又、グラファイト粉末と複合化したセパレ
ータを用いたアルミニウム電解コンデンサは、インピー
ダンスの周波数特性の向上のみならず、音質の歪みも改
善されるという報告もなされている(Funkscha
u,8号、40頁(1984))。
【0008】更に、又導電性高分子で導電化されたセパ
レータを用いる構成も開示されている(特開昭64−9
0517号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成のうち、金属あるいはカーボン等の繊維
又は粒子を織り込んだり混合させて絶縁体を導電化して
得られる導電性複合体をセパレータとして用いる場合に
は、電気伝導度が低く、低密度のものができにくくいた
め、高い電気伝導度を得るためには添加量を多くする必
要があった。
【0010】又、ピロールあるいはアニリン等の重合性
モノマーから化学重合により表面に導電性高分子を形成
するもの場合には、化成性がほとんどないあるいはあっ
てもきわめて低いため、漏れ電流やショート不良が増加
する等の課題を有していた。
【0011】又、グラファイト粉末と複合化したセパレ
ータを用いた電解コンデンサの場合、グラファイト粉末
の脱落及び電解液中への分散が避けがたいがため、ショ
ート不良が増加するという課題を有していた。
【0012】本発明は、上記の課題を解決し、周波数特
性及び損失特性の優れた電解コンデンサを提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁金属
から形成される陽極箔と、弁金属から形成される陰極箔
と、前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又は双方の表
面に形成された導電体層と、前記陰極箔と前記陽極箔と
の間に設けられた導電性セパレータと、前記導電性セパ
レータを介して前記陰極箔と前記陽極箔との間に設けら
れた電解質とを有する電解コンデンサである。
【0014】又は、導電性セパレータを設ける代わり
に、陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又は双方の表面に
形成された導電体層を実質的なセパレータとして用いる
電解コンデンサである。
【0015】この導電性セパレータは、基材と、前記基
材の表面に形成された重合性モノマーから得られる導電
性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層とを有す
る構成であってもよい。
【0016】又は、この導電性セパレータは、基材と、
前記基材の表面に形成された重合性モノマーから得られ
る導電性高分子とグラファイト粒子とを含む複合導電層
とを有する構成であってもよい。
【0017】又は、この導電性セパレータは、基材と、
前記基材の表面に形成された重合性モノマーから得られ
る導電性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子
を含む複合導電層であってもよい。
【0018】又は、導電性セパレータは、炭化処理され
た基材と、前記基材の表面に形成された重合性モノマー
から得られる導電性高分子層とを有する構成であっても
よい。 又は、導電性セパレータは、炭化処理された基
材と、前記基材の表面に形成された重合性モノマーから
得られる導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導
電層とを有する構成であってもよい。
【0019】一方、陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又
は双方の表面に形成される導電体層は、重合性モノマー
から得られる導電性高分子層、又は重合性モノマーから
得られる導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導
電層の構成である。
【0020】又は、本発明に係る電解コンデンサの製造
方法は、第1の弁金属の表面に誘電体酸化皮膜を形成し
陽極箔として用意する工程と、第2の弁金属を陰極箔と
して用意する工程と、前記陽極箔及び陰極箔のいずれか
一方又は双方の表面に導電体層を形成する工程と、前記
陽極箔の前記誘電体酸化皮膜又は前記導電体層と前記陰
極箔の表面又は前記導電体層との間に導電性セパレータ
を設置する工程と、前記導電性セパレータを介して前記
陽極箔と前記陰極箔との間に電解質を設ける工程と、両
電極箔を捲回又は積層する工程とを有するが、導電性セ
パレータを設ける代わりに、陽極箔及び陰極箔のいずれ
か一方又は双方の表面に形成された導電体層を実質的な
セパレータとして用いることも可能であるために、導電
性セパレータを設置する工程を省略することもできる。
【0021】この導電性セパレータは、基材を用意する
工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得られる
導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形
成する工程とを有する導電性セパレータ形成工程により
形成されることができる。
【0022】又は、この導電性セパレータは、基材を用
意する工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得
られる導電性高分子とグラファイト粒子とを含む複合導
電層を形成する工程とを有する導電性セパレータ形成工
程により形成されることができる。
【0023】又は、この導電性セパレータは、基材を用
意する工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得
られる導電性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト
粒子を含む複合導電層を形成する工程とを有する導電性
セパレータ形成工程により形成されることができる。
【0024】又は、この導電性セパレータは、基材を用
意する工程と、前記基材を炭化処理する工程と、前記基
材の表面に重合性モノマーから得られる導電性高分子層
を形成する工程とを有する導電性セパレータ形成工程に
より形成されることができる。 又は、導電性セパレー
タは、基材を用意する工程と、前記基材を炭化処理する
工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得られる
導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形
成する工程とを有する導電性セパレータ形成工程により
形成されることができる。
【0025】一方、陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重
合性モノマーから得られる導電性高分子層は、電解重合
工程により形成されることができる。
【0026】又は、陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重
合性モノマーから得られる導電性高分子層は、化学重合
工程により形成されてもよい。
【0027】又は、陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重
合性モノマーから得られる導電性高分子層は、導電性高
分子の溶液又は分散体を、前記陽極箔及び/又は陰極箔
の表面に、含浸又は塗布して形成されてもよい。
【0028】又は、陽極箔及び/又は陰極箔の表面に、
重合性モノマーから得られる導電性高分子とマンガン酸
化物とを含む複合導電層を化学反応によって形成しても
よい。 更に、陽極箔及び/又は陰極箔の表面に形成さ
れる導電体層の重合性モノマーから得られる導電性高分
子と、導電性セパレータの複合導電層の重合性モノマー
から得られる導電性高分子とは、実質的に同時に形成さ
れてもよいし、別々に形成されてもよい。
【0029】なお、電解質は、含浸された液体又は固体
であり、本発明の電解コンデンサは、捲回型若しくは積
層型であってもよい。
【0030】
【作用】本発明による電解コンデンサでは、導電性セパ
レータを用いることで、インピーダンスが低減し、更
に、電極箔のいずれか一方又は両方の表面に導電性高分
子層を形成することによって一層インピーダンスが低減
する。
【0031】又、導電性高分子とマンガン酸化物からな
る複合導電層を用いると、インピーダンスの低減を図る
と同時に、マンガン酸化物の持つ高い弁金属の酸化皮膜
修復力により、漏れ電流増加及びショート不良の発生を
も防止する。
【0032】又、導電性高分子とグラファイト粒子から
なる複合導電層を用いると、インピーダンスの低減を一
層図ることができると同時に、グラファイト粒子が導電
性高分子に包み込まれるために、グラファイト粒子の脱
落及び電解液中への分散をも防止する。
【0033】又、セパレータを炭化処理して表面に導電
性高分子層を形成すれば、炭化処理によってセパレータ
が導電化され、さらに炭化処理されたセパレータの表面
に導電性高分子層を形成することで、インピーダンスが
一段と低減する。
【0034】又、電極箔のいずれか一方の表面に導電性
高分子層を形成するだけでセパレータを用いずに、電解
液を含浸させて電解コンデンサを構成することにより、
セパレータ及びセパレータと電解液との界面で生じるイ
ンピーダンスの成分が減少し、これによってセパレータ
を用いた電解コンデンサに較べて損失係数及びインピー
ダンスは大きく低減する。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0036】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例
について図面を用いながら詳細に説明する。
【0037】図1は、本実施例における電解コンデンサ
の部分断面図を示す。図1において、1は陽極箔、2は
陰極箔、3は誘電体酸化皮膜、4は導電体層、5は電解
質、6は導電性セパレータである。
【0038】つまり、本実施例においては、表面に誘電
体酸化皮膜3が形成された陽極箔1と、表面に誘電体酸
化皮膜3がない陰極箔2の間に導電性セパレータ6がは
さまれ、これを介して電解質5として電解液が誘電体酸
化皮膜3と導電性高分子層4の間に含浸されている構成
である。
【0039】以下、本実施例の電解コンデンサの作製方
法について詳細に説明する。具体的には、マニラ麻製コ
ンデンサ用低密度セパレータ紙(0.03g/cm 2
を、過マンガン酸カリウム(0.30M)水溶液に浸漬
後すぐにピロールモノマー(5M)硫酸(0.2M)を
含むエタノール溶液に浸漬し、過マンガン酸カリウムと
ピロールモノマーの化学的反応により表面(浸漬された
面)に導電性高分子とマンガン酸化物からなる複合導電
層を有する導電性複合物である導電性セパレータ6を得
た。
【0040】次に、エッチドアルミニウム箔からなる陰
極箔2をピロールモノマー(0.25M)、トリイソプ
ロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム(0.10
M)、水からなる重合用液中に配置し、定電圧5Vを印
加して電解重合反応を行い、洗浄乾燥後、導電体層4と
して導電性高分子層を形成した。
【0041】一方で、約70℃のアジピン酸アンモニウ
ム(3重量部)水溶液中で定電圧を印加し、陽極酸化に
より、エッチドアルミニウム箔からなる陽極箔1の表面
に誘電体酸化皮膜3を形成した。
【0042】次に、表面に導電性高分子層を形成した陰
極箔2と表面に誘電体酸化皮膜3を備えた陽極箔1と
を、導電性複合物からなる導電性セパレータ6を介して
捲回した後、再化成を行って陽極箔1の表面に形成され
た誘電体酸化皮膜3の修復を行った。
【0043】なお、図1は、このように捲回して形成さ
れた電解コンデンサの断面図の平板状に近似できる部分
を代表的に示したものである。
【0044】この後、洗浄乾燥を行い、γ−ブチロラク
トンを溶媒としてフタル酸モノメチルトリエチルアンモ
ニウム(20重量部)を含有する電解液を電解質5とし
て減圧含浸させ、外装を施して定格16V、10μFの
電解コンデンサを完成させた。
【0045】本実施例における作製個数は5個である。
これらの得られたコンデンサについて120Hz及び1
kHzでの容量及び損失係数、及び400kHzでのイ
ンピーダンスを測定した。
【0046】これらの測定値の平均値を(表1)に示
す。又、比較のため、比較例1として、表面に複合導電
層を持たないセパレータ紙を介して、陽極箔1の表面に
形成された誘電体酸化皮膜3の表面及び陰極箔2の表面
に導電体層4を形成せずに両電極箔を捲回した以外、実
施例1同様に電解コンデンサを5個完成させ測定を行っ
た。
【0047】これらの測定値の平均値も(表1)に示
す。又、比較のため、比較例2として、陽極箔1の表面
に形成された誘電体酸化皮膜3の表面と陰極箔2の表面
のどちらにも導電体層4を形成せずに捲回したこと以
外、実施例1同様に電解コンデンサを5個完成させ測定
を行った。
【0048】これらの測定値の平均値も(表1)に示
す。
【0049】
【表1】
【0050】この(表1)から明らかように、本実施例
による陰極箔2の表面に導電体層4として導電性高分子
層を形成し、セパレータ紙の表面に導電性高分子とマン
ガン酸化物からなる複合導電層を持つ導電性セパレータ
6を用いて構成される電解コンデンサは、陰極箔2の表
面に導電体層4として形成された導電性高分子層と導電
性セパレータの効果により抵抗成分が低減され、その効
果として高周波域での損失係数及びインピーダンスが大
きく減少し、周波数特性、損失特性の優れた電解コンデ
ンサが得られていることがわかる。
【0051】そして、マンガン酸化物は弁金属の酸化皮
膜修復能力が高いため、漏れ電流特性の劣化を防止でき
る。
【0052】なお、本実施例では、セパレータ紙を過マ
ンガン酸塩として過マンガン酸カリウムの水溶液に浸漬
する工程と、セパレータ紙を重合性モノマーとドーパン
トとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とによっ
て、重合性モノマーと過マンガン酸塩とを化学的反応さ
せる工程によりセパレータ紙の表面に導電性高分子とマ
ンガン酸化物とを含む複合導電層を形成して導電性セパ
レータを得ているが、その他の過マンガン酸塩でも重合
性モノマーと化学的反応を行って導電性高分子とマンガ
ン酸化物からなる複合導電層を形成することができるも
のであれば同様に用いることができる。
【0053】又、本実施例では、陰極箔2の表面に導電
性高分子層が形成されているが、陰極箔2の代わりに陽
極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面、あ
るいは陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の
表面と陰極箔2の表面との両方に導電性高分子層が形成
されていても、導電性高分子層によって電解コンデンサ
が有する等価直列抵抗が低減され、それによってインピ
ーダンスの低減化が可能となる。
【0054】又、本実施例では、重合性モノマーとドー
パントとなるアニオンとを含む重合液を用いた電解重合
法によって電極箔の表面に導電性高分子層が形成されて
いる場合について述べているが、電極箔を重合性モノマ
ーを含む溶液に浸漬する工程と電極箔を酸化剤とドーパ
ントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とを有
する化学重合法、又は電極箔の表面への導電性高分子の
溶液若しくは分散体の含浸や塗布によっても、電極箔の
表面に導電性高分子層が形成可能である。
【0055】以上のように、本実施例によれば、電極箔
のいずれか一方又は双方の表面に導電性高分子層を形成
し、表面に導電性高分子とマンガン酸化物からなる複合
導電層を持つ導電性セパレータを用いているため、電解
コンデンサの高周波域での損失係数及びインピーダンス
を低減することができる。
【0056】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について詳細に説明する。
【0057】本実施例においては、まずマニラ麻製コン
デンサ用低密度セパレータ紙(0.03g/cm2)を
介し、約70℃のアジピン酸アンモニウム(3重量部)
水溶液中で定電圧を印加する陽極酸化の方法により作製
した誘電体酸化皮膜3を備えたエッチドアルミニウム箔
からなる陽極箔1とエッチドアルミニウム箔からなる陰
極箔2とを捲回した。捲回後、再化成を行って陽極箔1
の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の修復を行った。
【0058】次に、再化成後、過マンガン酸カリウム
(0.30M)水溶液に浸漬し、その後ピロールモノマ
ー(0.5M)硫酸(0.2M)を含むエタノール溶液
に浸漬して、過マンガン酸カリウムとピロールモノマー
の化学的反応によりセパレータの表面に導電性高分子と
マンガン酸化物からなる複合導電層を有する導電性複合
物である導電性セパレータ6を得ると同時に、陽極箔1
の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面及び陰極箔
2の表面にも導電体層4として導電性高分子とマンガン
酸化物からなる複合導電層を形成した。
【0059】以下、実施例1と同様に電解液を電解質5
として減圧含浸させてコンデンサを5個完成させ測定し
た。
【0060】これらの測定値の平均値を、前記の(表
1)に示す。この(表1)から明らかように、本実施例
による、セパレータ紙の表面に導電性高分子とマンガン
酸化物からなる複合導電層を持つ導電性セパレータ6を
用い、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の
表面及び陰極箔2の表面にも導電体層4として導電性高
分子とマンガン酸化物からなる複合導電層を形成して構
成される電解コンデンサは、陽極箔1の表面に形成され
た誘電体酸化皮膜3の表面及び陰極箔2の表面に形成さ
れた複合導電層と導電性セパレータでの抵抗成分が低減
され、その効果として高周波域での損失係数及びインピ
ーダンスが大きく減少し、周波数特性、損失特性の優れ
た電解コンデンサが得られていることがわかる。
【0061】又、マンガン酸化物は弁金属の酸化皮膜修
復能力が高いため、漏れ電流特性の劣化を防止できる。
【0062】なお、本実施例では、セパレータ紙を介し
て誘電体酸化皮膜3を備えた陽極箔1と陰極箔2を捲回
して構成される電解コンデンサ素子を、過マンガン酸塩
として過マンガン酸カリウムの水溶液に浸漬する工程
と、前記電解コンデンサ素子を重合性モノマーとドーパ
ントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とによ
って、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の
表面と陰極箔2の表面に重合性モノマーと過マンガン酸
塩とを化学的反応させる工程によって導電性高分子とマ
ンガン酸化物とを含む複合導電層を形成し、同時に表面
に導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層が
形成された導電性セパレータを得ているが、その他の過
マンガン酸塩でも重合性モノマーと化学的反応を行って
導電性高分子とマンガン酸化物からなる複合導電層を形
成することができるものであれば同様に用いることがで
きる。
【0063】又、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸
化皮膜3の表面と陰極箔2の表面とには、いずれか一方
に導電性高分子とマンガン酸化物からなる複合導電層が
形成されていても、前記複合導電層によって電解コンデ
ンサが有する等価直列抵抗が低減され、それによってイ
ンピーダンスの低減化が可能となる。
【0064】又、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸
化皮膜3の表面と陰極箔2の表面とのいずれか一方又は
両方に形成される導電性高分子とマンガン酸化物からな
る複合導電層と、導電性セパレータの表面に形成される
導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層と
は、時期をずらして形成することも可能である。
【0065】以上のように本実施例によれば、陽極箔1
の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面及び陰極箔
2の表面に導電体層4として導電性高分子とマンガン酸
化物からなる複合導電層を形成し、かつ表面に導電性高
分子とマンガン酸化物からなる複合導電層を持つ導電性
セパレータを用いているため、電解コンデンサの高周波
域での損失係数及びインピーダンスを低減することがで
きる。
【0066】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について詳細に説明する。
【0067】本実施例においては、セパレータ紙に水分
散型のコロイダルグラファイトを塗布して乾燥し、ピロ
ールの原液に浸漬後すぐにトリイソプロピルナフタレン
スルフォン酸ナトリウム(0.10M)過硫酸アンモニ
ウム(0.30M)水溶液に浸漬し、化学重合法により
得られた導電性高分子とグラファイト粒子を含む複合導
電層を持つ導電性複合物である導電性セパレータ6を用
いた以外、実施例1と同様に電解コンデンサを5個完成
させた。
【0068】そして、実施例1と同様に測定を行い、こ
れらの測定値の平均値を前記の(表1)に示す。
【0069】又、比較のため、比較例3として、陽極箔
1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面と陰極箔
2の表面とのどちらにも導電体層4を形成せずに捲回し
たこと以外、実施例3同様に電解コンデンサを5個完成
させ測定を行った。
【0070】これらの測定値の平均値を(表1)に示
す。この(表1)から明らかように、本実施例による、
陰極箔に導電体層4として導電性高分子層を形成し、セ
パレータ紙の表面に導電性高分子とグラファイト粒子か
らなる複合導電層を持つ導電性セパレータを用いて構成
される電解コンデンサは、陰極箔に形成された導電性高
分子層と導電性セパレータとの効果により、電解コンデ
ンサの持つ等価直列抵抗が低減され、その効果として高
周波域での損失係数及びインピーダンスが大きく減少
し、周波数特性、損失特性の優れた電解コンデンサが得
られていることがわかる。
【0071】特に、グラファイト粒子と導電性高分子と
を含む複合導電層をセパレータの表面に形成すること
で、導電性高分子層のみをセパレータの表面に形成した
場合に較べて電気伝導度が高い導電性セパレータが得ら
れ、かつグラファイト粒子が導電性高分子に包み込まれ
るために、グラファイト粒子のセパレータからの脱落及
び電解液中への分散が有効に防がれることにより、漏れ
電流特性の劣化も防がれる。
【0072】なお、本実施例では、セパレータ紙の表面
にコロイダルグラファイトを含浸する工程の後、セパレ
ータ紙を重合性モノマーを含む溶液に浸漬する工程とセ
パレータ紙を酸化剤及びドーパントとなるアニオンを含
む溶液に浸漬する工程とを含む化学重合法により重合性
モノマーから得られる導電性高分子をグラファイト粒子
と複合化したが、重合性モノマーとドーパントとなるア
ニオンを含む重合液を用いて行われる電解重合法により
重合性モノマーから得られる導電性高分子とグラファイ
ト粒子との複合化、又は導電性高分子の溶液若しくは分
散体の含浸や塗布による導電性高分子とグラファイト粒
子との複合化も可能である。
【0073】又、本実施例では、陰極箔2の表面に導電
体層4として導電性高分子層が形成されているが、陰極
箔2の代わりに陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化
皮膜3の表面に、あるいは陽極箔1の表面に形成された
誘電体酸化皮膜3の表面と陰極箔2の表面との両方に導
電性高分子層が形成されていても、導電性高分子層によ
って電解コンデンサが有する等価直列抵抗が低減され、
それによってインピーダンスの低減化が可能となる。
【0074】又、必要に応じては、本実施例における導
電性高分子層又は複合導電層と実施例1や実施例2の導
電性高分子層又は複合導電層と組み合わせて、陰極箔2
の表面と陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3
の表面、又はセパレータ紙の表面に形成することもでき
る。
【0075】又、本実施例では、重合性モノマーとドー
パントとなるアニオンとを含む重合液を用いた電解重合
法によって電極箔の表面に導電性高分子層が形成されて
いる場合について述べているが、電極箔を重合性モノマ
ーを含む溶液に浸漬する工程と電極箔を酸化剤とドーパ
ントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とを有
する化学重合法、又は電極箔の表面への導電性高分子の
溶液又は分散体の含浸や塗布によっても、電極箔の表面
に導電性高分子層が形成できる。
【0076】以上のように本実施例によれば、電極箔の
いずれか一方又は双方の表面に導電性高分子層を形成
し、導電性高分子とグラファイト粒子からなる複合導電
層を持つ導電性セパレータを用いているため、電解コン
デンサの高周波域での損失係数及びインピーダンスを低
減することができる。
【0077】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について詳細に説明する。
【0078】本実施例においては、セパレータ紙に水分
散型のコロイダルグラファイトを塗布して乾燥し、さら
に過マンガン酸カリウム(0.30M)水溶液に浸漬
後、ピロールモノマー(5M)硫酸(0.2M)を含む
エタノール溶液に浸漬し、過マンガン酸カリウムとピロ
ールモノマーの化学的反応によりセパレータの表面に導
電性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子を複
合化させた複合導電層を有する導電性複合物であるセパ
レータ6を用いた以外、実施例3と同様にコンデンサを
5個完成させ、測定を行った。
【0079】これらの測定値の平均値を前記の(表1)
に示す。この(表1)から明らかように、本実施例によ
る、陰極箔2に導電体層4として導電性高分子層を形成
し、セパレータ紙の表面に導電性高分子とマンガン酸化
物及びグラファイト粒子からなる複合導電層を持つ導電
性セパレータ6を用いて構成される電解コンデンサは、
陰極箔2に形成された導電性高分子層と導電性セパレー
タ6との効果により、電解コンデンサの持つ等価直列抵
抗が低減され、その効果として高周波域での損失係数及
びインピーダンスが大きく減少し、周波数特性、損失特
性の優れた電解コンデンサが得られていることがわか
る。
【0080】特に、グラファイト粒子と導電性高分子及
びマンガン酸化物とを含む複合導電層をセパレータの表
面に形成することで、導電性高分子層のみをセパレータ
の表面に形成した場合に較べて電気伝導度が高い導電性
セパレータが得られ、かつグラファイト粒子が導電性高
分子に包み込まれるために、グラファイト粒子のセパレ
ータからの脱落及び電解液中への分散が有効に防がれる
こととマンガン酸化物が高い弁金属の酸化皮膜修復能力
を持つことにより、漏れ電流特性の劣化も防がれる。
【0081】なお、本実施例では、セパレータ紙の表面
にコロイダルグラファイトを含浸する工程の後、セパレ
ータ紙を過マンガン酸塩として過マンガン酸カリウムの
水溶液に浸漬する工程と、セパレータ紙を重合性モノマ
ーとドーパントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する
工程とによって、重合性モノマーと過マンガン酸塩とを
化学的反応させる工程により得られる導電性高分子とマ
ンガン酸化物とをグラファイト粒子と複合化した複合導
電層を表面に形成した導電性セパレータを得ているが、
実施例3と同様に、その他の過マンガン酸塩でも重合性
モノマーと化学的反応を行って導電性高分子とマンガン
酸化物からなる複合導電層を形成することができるもの
であれば同様に用いることができる。
【0082】又、本実施例でも、陰極箔2の表面に導電
体層4として導電性高分子層が形成されているが、陰極
箔2の代わりに陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化
皮膜3の表面に、あるいは陽極箔1の表面に形成された
誘電体酸化皮膜3の表面と陰極箔2の表面との両方に導
電性高分子層が形成されていても、導電性高分子層によ
って電解コンデンサが有する等価直列抵抗が低減され、
それによってインピーダンスの低減化が可能となる。
【0083】又、本実施例では、重合性モノマーとドー
パントとなるアニオンとを含む重合液を用いた電解重合
法によって電極箔の表面に導電性高分子層が形成されて
いるが、実施例3と同様に、電極箔を重合性モノマーを
含む溶液に浸漬する工程と電極箔を酸化剤とドーパント
となるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とを有する
化学重合法、又は電極箔の表面への導電性高分子の溶液
若しくは分散体の含浸や塗布によっても、電極箔の表面
に導電性高分子層が形成できる。
【0084】以上のように本実施例によれば、電極箔の
いずれか一方又は双方の表面に導電性高分子層を形成
し、導電性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒
子からなる複合導電層を持つ導電性セパレータを用いて
いるため、電解コンデンサの高周波域での損失係数及び
インピーダンスを低減することができる。
【0085】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について詳細に説明する。
【0086】本実施例においては、エッチドアルミニウ
ム箔からなる陰極箔2は何も処理をせず、表面に誘電体
酸化皮膜3を形成したエッチドアルミニウム箔からなる
陽極箔1を過マンガン酸カリウム(0.30M)水溶液
に浸漬後、ピロールモノマー(5M)硫酸(0.2M)
を含むエタノール溶液に浸漬し、過マンガン酸カリウム
とピロールモノマーの化学的反応により、陽極箔1の表
面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面に導電体層4と
して導電性高分子とマンガン酸化物からなる複合導電層
を形成した以外、実施例3と同様に電解コンデンサを5
個完成させ、測定を行った。
【0087】これらの測定値の平均値を前記の(表1)
に示す。この(表1)から明らかように、本実施例によ
る、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表
面に導電体層4として導電性高分子とマンガン酸化物と
を含む複合導電層を形成し、セパレータ紙の表面に導電
性高分子とグラファイト粒子からなる複合導電層を持つ
導電性セパレータを用いて構成される電解コンデンサ
は、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表
面に形成された複合導電層と導電性セパレータとの効果
により、電解コンデンサの持つ等価直列抵抗が低減さ
れ、その効果として高周波域での損失係数及びインピー
ダンスが大きく減少し、周波数特性、損失特性の優れた
電解コンデンサが得られていることがわかる。
【0088】特に、グラファイト粒子と導電性高分子と
を含む複合導電層をセパレータの表面に形成すること
で、導電性高分子層のみをセパレータの表面に形成した
場合に較べて電気伝導度が高い導電性セパレータが得ら
れ、かつグラファイト粒子が導電性高分子に包み込まれ
るために、グラファイト粒子のセパレータからの脱落及
び電解液中への分散が有効に防がれることにより、漏れ
電流特性の劣化も防がれる。
【0089】なお、本実施例では、セパレータ紙の表面
にコロイダルグラファイトを含浸する工程の後、セパレ
ータ紙を重合性モノマーを含む溶液に浸漬する工程とセ
パレータ紙を酸化剤及びドーパントとなるアニオンを含
む溶液に浸漬する工程とを含む化学重合法により重合性
モノマーから得られる導電性高分子をグラファイト粒子
と複合化したが、実施例3と同様に、重合性モノマーと
ドーパントとなるアニオンを含む重合液を用いて行われ
る電解重合法により重合性モノマーから得られる導電性
高分子とグラファイト粒子との複合化、又は導電性高分
子の溶液または分散体の含浸や塗布による導電性高分子
とグラファイト粒子との複合化も可能である。
【0090】又、本実施例では、誘電体酸化皮膜3を備
えた陽極箔1を過マンガン酸塩として過マンガン酸カリ
ウムの水溶液に浸漬する工程と、前記誘電体酸化皮膜3
を備えた前記陽極箔1を重合性モノマーとドーパントと
なるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とによって、
陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面に
重合性モノマーと過マンガン酸塩とを化学的反応させる
工程によって導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複
合導電層を形成しているが、同様にその他の過マンガン
酸塩でも重合性モノマーと化学的反応を行って導電性高
分子とマンガン酸化物からなる複合導電層を形成するこ
とができるものであれば同様に用いることができる。
【0091】又、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸
化皮膜3の表面の代わりに、陰極箔2の表面、又は陽極
箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面と陰極
箔2の表面との両方に複合導電層が形成されていても、
複合導電層によって電解コンデンサが有する等価直列抵
抗が低減され、それによってインピーダンスの低減化が
可能となる。
【0092】以上のように本実施例によれば、電極箔の
いずれか一方又は両方の表面に導電性高分子とマンガン
酸化物を含む複合導電層を形成し、導電性高分子とグラ
ファイト粒子からなる複合導電層を持つ導電性セパレー
タを用いているため、電解コンデンサの高周波域での損
失係数及びインピーダンスを低減することができる。
【0093】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について詳細に説明する。
【0094】本実施例においては、セパレータ紙に水分
散型のコロイダルグラファイトを塗布して乾燥し、さら
に前記セパレータ紙を過マンガン酸カリウム(0.30
M)水溶液に浸漬後ピロールモノマー(5M)硫酸
(0.2M)を含むエタノール溶液に浸漬し、過マンガ
ン酸カリウムとピロールモノマーの化学的反応によりセ
パレータの表面に導電性高分子とマンガン酸化物及びグ
ラファイト粒子を複合化させた複合導電層を有する導電
性複合物であるセパレータ6を用いた以外、実施例5と
同様にコンデンサを5個完成させ、測定を行った。
【0095】これらの測定値の平均値を前記の(表1)
に示す。この(表1)から明らかように、本実施例によ
る、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表
面に導電体層4として導電性高分子とマンガン酸化物と
を含む複合導電層を形成し、セパレータ紙の表面に導電
性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子からな
る複合導電層を持つ導電性セパレータ6を用いて構成さ
れる電解コンデンサは、陽極箔1の表面に形成された誘
電体酸化皮膜3の表面に形成された導電性高分子とマン
ガン酸化物とを含む複合導電層と導電性セパレータ6と
の効果により、電解コンデンサの持つ等価直列抵抗が低
減され、その効果として高周波域での損失係数及びイン
ピーダンスが大きく減少し、周波数特性、損失特性の優
れた電解コンデンサが得られていることがわかる。
【0096】特に、グラファイト粒子と導電性高分子及
びマンガン酸化物とを含む複合導電層をセパレータの表
面に形成することで、導電性高分子層のみをセパレータ
の表面に形成した場合に較べて電気伝導度が高い導電性
セパレータが得られ、かつグラファイト粒子が導電性高
分子に包み込まれるために、グラファイト粒子のセパレ
ータからの脱落及び電解液中への分散が有効に防がれる
こととマンガン酸化物が高い弁金属の酸化皮膜修復能力
を持つことにより、漏れ電流特性の劣化も防がれる。
【0097】なお、本実施例では、セパレータ紙の表面
にコロイダルグラファイトを含浸する工程の後、セパレ
ータ紙を過マンガン酸塩として過マンガン酸カリウムの
水溶液に浸漬する工程と、セパレータ紙を重合性モノマ
ーとドーパントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する
工程とによって、重合性モノマーと過マンガン酸塩とを
化学的反応させる工程により得られる導電性高分子とマ
ンガン酸化物とをグラファイト粒子と複合化した複合導
電層を表面に形成した導電性セパレータを得ているが、
同様にその他の過マンガン酸塩でも重合性モノマーと化
学的反応を行って導電性高分子とマンガン酸化物からな
る複合導電層を形成することができるものであれば同様
に用いることができる。
【0098】又、本実施例では、誘電体酸化皮膜3を備
えた陽極箔1を過マンガン酸塩として過マンガン酸カリ
ウムの水溶液に浸漬する工程と、前記誘電体酸化皮膜3
を備えた前記陽極箔1を重合性モノマーとドーパントと
なるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とによって、
陽極箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面に
重合性モノマーと過マンガン酸塩とを化学的反応させる
工程によって導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複
合導電層を形成しているが、同様にその他の過マンガン
酸塩でも重合性モノマーと化学的反応を行って導電性高
分子とマンガン酸化物からなる複合導電層を形成するこ
とができるものであれば同様に用いることができる。
【0099】又、陽極箔1の表面に形成された誘電体酸
化皮膜3の表面の代わりに、陰極箔2の表面、又は陽極
箔1の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面と陰極
箔2の表面との両方に複合導電層が形成されていても、
複合導電層によって電解コンデンサが有する等価直列抵
抗が低減され、それによってインピーダンスの低減化が
可能となる。
【0100】以上のように本実施例によれば、陽極箔1
の表面に形成された誘電体酸化皮膜3の表面と陰極箔2
の表面とのいずれか一方又は両方の表面に導電性高分子
とマンガン酸化物を含む複合導電層を形成し、導電性高
分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子からなる複
合導電層を持つ導電性セパレータを用いているため、電
解コンデンサの高周波域での損失係数及びインピーダン
スを低減することができる。
【0101】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0102】図2は、本実施例における電解コンデンサ
の断面図を示す。図2において、11は陽極箔、12は
陰極箔、13は誘電体酸化皮膜、14は導電体層、15
は電解質、16は導電性セパレータである。
【0103】つまり、表面に誘電体酸化皮膜13が形成
された陽極箔11と、誘電体酸化皮膜13が設けられて
いない陰極箔12の両方の表面に導電性高分子層が形成
され、それらの間に導電性セパレータ16がはさまれ、
これを介して電解質15が導電体層14間に含浸されて
いる構成である。
【0104】以下、本実施例の電解コンデンサの作製方
法について詳細に説明する。具体的には、まずマニラ麻
製コンデンサ用低密度セパレータ紙(0.03g/cm
2)を介し、約70℃のアジピン酸アンモニウム(3重
量部)水溶液中で定電圧を印加する陽極酸化の方法によ
り作製した誘電体酸化皮膜13を備えたエッチドアルミ
ニウム箔からなる陽極箔11とエッチドアルミニウム箔
からなる陰極箔12とを捲回して電解コンデンサ素子を
用意した。
【0105】次に、この素子を300℃の高温大気中に
30分暴露してセパレータに炭化処理を施し、再化成
後、ピロールの原液に浸漬し、さらに過酸化水素(0.
14M)硫酸(0.10M)水溶液に浸漬し、炭化処理
されたセパレータの表面に化学重合法で導電性高分子層
を形成して導電性複合物のセパレータ16を得ると同時
に、両電極箔表面にも導電体層14として化学重合法で
同時に導電性高分子層を形成した。
【0106】以下、洗浄乾燥後、電解質15としてγ−
ブチロラクトンを溶媒としてフタル酸モノメチルトリエ
チルアンモニウム(20重量部)を含有する電解液を減
圧含浸させ、外装を施して定格16V、10μFの電解
コンデンサを5個完成させた。
【0107】なお、図2は、このように捲回して形成さ
れた電解コンデンサの断面図の平板状に近似できる部分
を代表的に示したものである。
【0108】これらについて実施例1と同様な測定を行
い、測定値の平均値を前記の(表1)に示す。
【0109】又、比較のため、比較例4として、前記炭
化処理及び再化成後に前記化学重合を行わずに、以下実
施例7同様に電解コンデンサを5個完成させ測定を行っ
た。
【0110】これらの測定値の平均値を(表1)に示
す。この(表1)から明らかように、本実施例による、
炭化されたセパレータ紙の表面に導電性高分子層を形成
して導電性セパレータ16を得ると同時に、陽極箔11
の表面に形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔
12の表面との両方にも導電性高分子層を形成して構成
される電解コンデンサは、電極箔に形成された導電性高
分子層と導電性セパレータの効果により電解コンデンサ
の持つ等価直列抵抗が低減され、その効果として高周波
域での損失係数及びインピーダンスが大きく低減され、
周波数特性、損失特性の優れた電解コンデンサが得られ
ていることがわかる。
【0111】特に、セパレータを炭化させることによっ
てセパレータそのものも導電化されることにより電解コ
ンデンサの持つ等価直列抵抗が低減され、インピーダン
スの低減化が図られる。
【0112】更に、炭化されたセパレータ紙の表面に導
電性高分子層を形成して導電性セパレータ16を得ると
同時に、陽極箔11の表面に形成された誘電体酸化皮膜
13の表面と陰極箔12の表面との両方にも導電性高分
子層を形成することにより、一層電解コンデンサの持つ
等価直列抵抗が低減されてインピーダンスの低減化が図
られる。
【0113】なお、本実施例では、陽極箔11の表面に
形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔12の表
面との間に設置されたセパレータ紙を炭化処理する工程
の後、炭化処理された前記セパレータ紙及び表面に前記
誘電体酸化皮膜13を有する前記陽極箔11と前記陰極
箔12とを重合性モノマーを含む溶液に浸漬する工程と
前記セパレータ紙及び表面に前記誘電体酸化皮膜13を
有する前記陽極箔11と前記陰極箔12とを酸化剤及び
ドーパントとなるアニオンを含む溶液に浸漬する工程と
を有する化学重合法により、表面に導電性高分子層を形
成した導電性セパレータ16を得ると同時に陽極箔11
の表面に形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔
12の表面との両方にも導電性高分子層を形成している
が、陽極箔11の表面に形成された誘電体酸化皮膜13
の表面と陰極箔12の表面との間に設置されたセパレー
タ紙を炭化処理する工程の後、炭化処理された前記セパ
レータ紙及び表面に前記誘電体酸化皮膜13を有する前
記陽極箔11と前記陰極箔12とに導電性高分子の溶液
又は分散体を含浸する方法でも、表面に導電性高分子層
を形成した導電性セパレータ16を得ると同時に陽極箔
11の表面に形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰
極箔12の表面との両方にも導電性高分子層を形成する
ことができる。
【0114】又、必要に応じて、セパレータ紙、陽極箔
11、及び陰極箔12の表面上に形成される導電体層
は、別々の工程でも作製が可能である。
【0115】以上のように本実施例によれば、炭化処理
によって導電化されたセパレータ紙の表面に導電性高分
子層を形成した導電性セパレータを得ると同時に陽極箔
の表面に形成された誘電体酸化皮膜の表面と陰極箔の表
面との両方にも導電性高分子層を形成することで、電解
コンデンサの高周波域での損失係数及びインピーダンス
を一段と低減させることができる。
【0116】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例
について詳細に説明する。
【0117】本実施例では、陽極箔11の表面に形成さ
れた誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔12の表面との
間に設置されて炭化処理されたセパレータ紙及び表面に
誘電体酸化皮膜13を有する陽極箔11と陰極箔12と
を過マンガン酸カリウム(0.30M)水溶液に浸漬後
ピロールモノマー(0.5M)硫酸(0.2M)を含む
エタノール溶液に浸漬し、過マンガン酸カリウムとピロ
ールモノマーの化学的反応により前記セパレータの表面
に導電性高分子とマンガン酸化物とを複合化させた複合
導電層を有する導電性複合物である導電性セパレータ1
6を得ると同時に、前記陽極箔11の表面に形成された
前記誘電体酸化皮膜13の表面と前記陰極箔12の表面
との両方にも導電体層14として過マンガン酸カリウム
とピロールモノマーの化学的反応により導電性高分子と
マンガン酸化物とを複合化させた複合導電層を形成し、
以下実施例7と同様に電解コンデンサ5個完成させ測定
を行った。
【0118】これらの測定値の平均値を(表1)に示
す。この(表1)から明らかように、本実施例による、
炭化されたセパレータ紙の表面に導電性高分子とマンガ
ン酸化物とを含む複合導電層を形成して導電性セパレー
タ16を得ると同時に、陽極箔11の表面に形成された
誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔12の表面との両方
にも導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層
を形成して構成される電解コンデンサは、電極箔に形成
された前記複合導電層と導電性セパレータの効果により
電解コンデンサの持つ等価直列抵抗が低減され、その効
果として高周波域での損失係数及びインピーダンスが大
きく低減され、周波数特性、損失特性の優れた電解コン
デンサが得られていることがわかる。
【0119】特に、セパレータを炭化させることによっ
てセパレータそのものも導電化されることにより電解コ
ンデンサの持つ等価直列抵抗が低減され、インピーダン
スの低減化が図られる。
【0120】更に、炭化されたセパレータ紙の表面に導
電性高分子とマンガン酸化物を含む複合導電層を形成し
て導電性セパレータ16を得ると同時に陽極箔11の表
面に形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔12
の表面との両方にも導電性高分子とマンガン酸化物を含
む複合導電層を形成することにより、一層電解コンデン
サの持つ等価直列抵抗が低減されてインピーダンスの低
減化が図られる。
【0121】そして更に、マンガン酸化物は弁金属の酸
化皮膜修復能力が高いため、漏れ電流特性の劣化を防止
できる。
【0122】なお、本実施例では、陽極箔11の表面に
形成された誘電体酸化皮膜13の表面と陰極箔12の表
面との間に設置されたセパレータ紙を炭化処理する工程
の後、炭化処理された前記セパレータ紙及び表面に前記
誘電体酸化皮膜13を有する前記陽極箔11と前記陰極
箔12とを過マンガン酸塩として過マンガン酸カリウム
の水溶液に浸漬する工程と、前記セパレータ紙及び前記
陽極箔11と前記陰極箔12とを重合性モノマーとドー
パントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とに
よって、前記陽極箔11の表面に形成された前記誘電体
酸化皮膜13の表面と前記陰極箔12の表面に重合性モ
ノマーと過マンガン酸塩とを化学的反応させる工程によ
って導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層
を形成し、同時に表面に導電性高分子とマンガン酸化物
とを含む前記複合導電層が形成された導電性セパレータ
16を得ているが、その他の過マンガン酸塩でも重合性
モノマーと化学的反応を行って導電性高分子とマンガン
酸化物からなる複合導電層を形成することができるもの
であれば同様に用いることができる。
【0123】以上のように本実施例によれば、炭化処理
によって導電化されたセパレータ紙の表面に導電性高分
子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形成した導電
性セパレータを得ると同時に陽極箔の表面に形成された
誘電体酸化皮膜の表面と陰極箔の表面との両方にも導電
性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形成す
ることで、電解コンデンサの高周波域での損失係数及び
インピーダンスを一段と低減させることができる。
【0124】(実施例9)以下、本発明の第9の実施例
について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0125】図3は、本実施例における電解コンデンサ
の断面図を示す。図3において、21は陽極箔、22は
陰極箔、23は誘電体酸化皮膜、24は導電体層、25
は電解質である。
【0126】つまり、本実施例においては、表面に誘電
体酸化皮膜23が形成された陽極箔21と、表面に誘電
体酸化皮膜23がない陰極箔22の間に、セパレータを
介さずに電解質25が誘電体酸化皮膜23と導電体層2
4の間に含浸されている構成を有する。
【0127】そして、本実施例における電解コンデンサ
の製造方法は、エッチドアルミニウム箔からなる陰極箔
22をピロール(0.25M)、トリイソプロピルナフ
タレンスルフォン酸ナトリウム(0.10M)、水から
なる重合用中に配置し、定電圧5Vを印加して電解重合
反応を行い、洗浄乾燥後、導電体層24として導電性高
分子層を形成した。
【0128】一方で、約70℃のアジピン酸アンモニウ
ム(3重量部)水溶液中で定電圧を印加し、陽極酸化に
より、エッチドアルミニウム箔からなる陽極箔21の表
面に誘電体酸化皮膜23を形成した。
【0129】次に、表面に導電性高分子層24を形成し
た陰極箔22と表面に誘電体酸化皮膜23を備えた陽極
箔21とを、セパレータを介さずに捲回した後、再化成
を行って陽極箔21の表面に形成された誘電体酸化皮膜
23の修復を行った。
【0130】以下、洗浄乾燥後、電解質25としてγ−
ブチロラクトンを溶媒としてフタル酸モノメチルトリエ
チルアンモニウム(20重量部)を含有する電解液を減
圧含浸させ、外装を施して定格16V、10μFの電解
コンデンサを5個完成させた。
【0131】なお、図3は、このように捲回して形成さ
れた電解コンデンサの断面図の平板状に近似できる部分
を代表的に示したものである。
【0132】本実施例においても、実施例1と同様の測
定を行い、これらの測定値の平均値を前記の(表1)に
示す。
【0133】この(表1)から明らかなように、本実施
例による、陰極箔22の表面に導電性高分子層を電解重
合によって形成し、セパレータを用いずに電解コンデン
サを構成することにより、セパレータあるいはセパレー
タと電解液との界面によって生じるインピーダンスの成
分が減少し、その効果として高周波域での損失係数及び
インピーダンスが大きく減少し、周波数特性、損失特性
の優れた電解コンデンサが得られることがわかる。
【0134】本実施例では、電極箔の表面に形成された
導電性高分子層そのものを導電性セパレータの代替物と
考えて、導電性セパレータを介さない構成となってい
る。
【0135】このように、セパレータを省いて電極箔の
表面に形成された導電性高分子層で代用することによ
り、電解コンデンサの持つ等価直列抵抗が減少し、これ
によってインピーダンスの低減化が図られる。
【0136】なお、本実施例では、陰極箔22の表面に
導電性高分子層が形成されているが、陰極箔22の代わ
りに陽極箔21の表面に形成された誘電体酸化皮膜23
の表面、あるいは陽極箔21の表面に形成された誘電体
酸化皮膜23の表面と陰極箔22の表面との両方に導電
性高分子層が形成されていても、導電性高分子層によっ
て電解コンデンサが有する等価直列抵抗が低減され、そ
れによってインピーダンスの低減化が可能となる。
【0137】又、本実施例では、重合性モノマーとドー
パントとなるアニオンとを含む重合液を用いた電解重合
法によって電極箔の表面に導電性高分子層が形成されて
いるが、電極箔を重合性モノマーを含む溶液に浸漬する
工程と前記電極箔を酸化剤とドーパントとなるアニオン
とを含む溶液に浸漬する工程とを有する化学重合法、又
は電極箔の表面への導電性高分子の溶液若しくは分散体
の含浸や塗布によっても、電極箔の表面に導電性高分子
層が形成できる。
【0138】以上のように本実施例によれば、電極箔の
いずれか一方の表面に導電性高分子層を形成し、セパレ
ータを介さずに電解コンデンサを構成することで、周波
数特性、損失特性の優れた電解コンデンサを得ることが
できる。
【0139】(実施例10)以下、本発明の第10の実
施例について詳細に説明する。
【0140】本実施例においては、約70℃のアジピン
酸アンモニウム(3重量部)水溶液中で定電圧を印加
し、陽極酸化により表面に誘電体酸化皮膜23を形成し
たエッチドアルミニウム箔からなる陽極箔21を過マン
ガン酸カリウム(0.30M)水溶液に浸漬後ピロール
モノマー(0.5M)硫酸(0.2M)を含むエタノー
ル溶液に浸漬し、前記陽極箔21の表面に形成された誘
電体酸化皮膜23の表面に導電体層14として過マンガ
ン酸カリウムとピロールモノマーの化学的反応により導
電性高分子とマンガン酸化物とを複合化させた複合導電
層を形成し、以下実施例9と同様に電解コンデンサ5個
完成させ測定を行った。
【0141】これらの測定値の平均値を(表1)に示
す。この(表1)から明らかように、本実施例による、
陽極箔21の表面に形成された誘電体酸化皮膜23の表
面に過マンガン酸カリウムとピロールモノマーの化学的
反応により導電性高分子とマンガン酸化物とを複合化さ
せた複合導電層を形成し、セパレータを用いずに電解コ
ンデンサを構成することにより、セパレータあるいはセ
パレータと電解液との界面によって生じるインピーダン
スの成分が減少し、その効果として高周波域での損失係
数及びインピーダンスが大きく減少し、周波数特性、損
失特性の優れた電解コンデンサが得られることがわか
る。
【0142】本実施例でも、電極箔の表面に形成された
導電性高分子とマンガン酸化物とを複合化させた複合導
電層そのものを導電性セパレータの代替物と考えて、導
電性セパレータを介さない構成となっている。
【0143】このように、セパレータを省いて電極箔の
表面に形成された導電性高分子とマンガン酸化物とを複
合化させた複合導電層で代用することにより、電解コン
デンサの持つ等価直列抵抗が減少し、これによってイン
ピーダンスの低減化が図られる。
【0144】更に、マンガン酸化物は弁金属の酸化皮膜
修復能力が高いため、漏れ電流特性の劣化を防止でき
る。
【0145】なお、本実施例では、誘電体酸化皮膜23
を有する陽極箔21を過マンガン酸塩として過マンガン
酸カリウムの水溶液に浸漬する工程と、前記陽極箔21
を重合性モノマーとドーパントとなるアニオンとを含む
溶液に浸漬する工程とによって、前記陽極箔21の表面
に形成された前記誘電体酸化皮膜23の表面に重合性モ
ノマーと過マンガン酸塩とを化学的反応させる工程によ
って導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層
を形成しているが、その他の過マンガン酸塩でも重合性
モノマーと化学的反応を行って導電性高分子とマンガン
酸化物からなる複合導電層を形成することができるもの
であれば同様に用いることができる。
【0146】又、本実施例では、陽極箔21の表面に形
成された前記誘電体酸化皮膜23の表面に導電性高分子
とマンガン酸化物とを含む複合導電層が形成されている
が、陽極箔21の表面に形成された誘電体酸化皮膜23
の表面の代わりに、陰極箔22の表面、あるいは陽極箔
21の表面に形成された誘電体酸化皮膜23の表面と陰
極箔22の表面との両方に前記複合導電層が形成されて
いても、前記複合導電層によって電解コンデンサが有す
る等価直列抵抗が低減され、それによってインピーダン
スの低減化が可能となる。
【0147】以上のように本実施例によれば、陽極箔の
表面に形成された誘電体酸化皮膜の表面と陰極箔の表面
とのいずれか一方あるいは両方に導電性高分子とマンガ
ン酸化物とを含む複合導電層を形成することで、電解コ
ンデンサの高周波域での損失係数及びインピーダンスを
一段と低減させることができる。
【0148】なお、以上の全実施例では、セパレータの
材料にマニラ麻からなるセパレータ紙を使用した場合に
ついてのみ代表的に述べたが、セパレータに適した厚
み、密度及び材質を備えていれば、その他の紙、布、不
織布あるいは高分子フィルムも好適に使用できる。
【0149】又、以上の実施例では、重合性モノマーと
してピロールを使用した場合についてのみ述べたが、ア
ニリン、チオフェン、フランなど電極として使用できる
電気伝導度を有する導電性高分子が得られるモノマーで
あれば、他の重合性モノマーも好適に使用することがで
きる。
【0150】又、以上の実施例では、トリイソプロピル
ナフタレンスルフォン酸アニオン又は硫酸アニオンを、
電解重合あるいは化学重合によって得られる導電性高分
子のドーパントとして使用した場合についてのみ述べた
が、アニオンがドーパントとして導電性高分子に含まれ
ていればよく、ドーパントのアニオンの種類によって限
定されるものではなく、もちろん数種類のアニオンを複
合化しても用いてもよい。
【0151】又、以上の実施例では、エッチドアルミニ
ウム箔を電極箔として用いた場合についてのみ述べた
が、その他の弁金属でも電極箔として使用可能である。
【0152】又、以上の実施例では、陽極箔の表面に形
成された誘電体酸化皮膜の表面と陰極箔の表面との間に
導電性セパレータを介して、あるいはセパレータを介さ
ずに含浸される電解質として電解液を使用した場合につ
いてのみ述べたが、電解質として適正な電気伝導度を有
し、しかも電極箔を腐食させるなどの恐れがない物質で
あれば、他の物質を使用しても差し支えはなく、しかも
液体でも固体でも差し支えない。
【0153】又、以上の実施例では、電解液のイオン伝
導性塩としてフタル酸モノメチルトリエチルアンモニウ
ムを使用した場合についてのみ述べたが、電極箔を腐食
させるなどの恐れがなく、しかも電解液が適正な電気伝
導度を有するようなものであれば、他の物質を使用して
も差し支えはない。
【0154】又、以上の実施例では、電解液の溶媒とし
てγ−ブチロラクトンを使用した場合についてのみ述べ
たが、電解液の溶質が十分に溶解され、しかも電解液が
適正な電気伝導度を有するようなものであれば、他の溶
媒を使用しても差し支えはない。
【0155】又、以上の実施例では重合性モノマー及び
ドーパントとなるアニオンの水溶液を、重合液として用
いた電解重合についてのみ述べたが、電極として使用で
きる電気伝導度を有する導電性高分子層が得られるなら
ば、その他の物質を重合液の溶媒として使用することも
でき、もちろん必要に応じて重合液に添加物を加えるこ
ともできる。
【0156】又、以上の実施例では電極箔を重合性モノ
マーの溶液に浸漬した後、酸化剤及びドーパントとなる
アニオンを含む水溶液に浸漬する手順で化学重合を行っ
たが、逆に酸化剤及びドーパントとなるアニオンを含む
水溶液に浸漬した後、重合性モノマーの溶液に浸漬して
もよい。
【0157】又、以上の実施例で用いた重合性モノマー
については、原液のまま使用してもよく、液相、気相の
いずれでも使用することが可能であり、電極として使用
できる電気伝導度を有する導電性高分子層が得られるな
らば、電解重合でなくともその他の手順で化学重合を行
っても差し支えはない。
【0158】又、以上の実施例では、過酸化水素もしく
は過硫酸アンモニウムを、導電性高分子の酸化重合のた
めの酸化剤として使用した場合についてのみ述べたが、
その他の非金属物質、金属塩から選ばれるものであって
もよく、電極として使用できる電気伝導度を有する導電
性高分子が得られるものであれば、物質の種類によって
限定されるものではなく、数種類の物質を複合化して用
いてもよい。
【0159】又、以上の実施例では、過マンガン酸塩と
して過マンガン酸カリウム若しくは過マンガン酸ナトリ
ウムを用いた場合について述べたが、過マンガン酸塩と
重合性モノマーとの化学的反応により導電性高分子とマ
ンガン酸化物の複合導電層が形成できれば、他の過マン
ガン酸塩例えば過マンガン酸ナトリウム等も用いること
ができる。
【0160】又、以上の実施例では、水分散型のコロイ
ダルグラファイトを用いた場合について述べたが、その
他にも有機溶剤に分散させたコロイダルグラファイト等
でもよい。
【0161】又、以上の実施例のうち、表面に導電性高
分子あるいは導電性高分子とマンガン酸化物をグラファ
イト粒子と複合化した複合導電層を持つ導電性セパレー
タを用いた実施例では、陽極箔の表面に形成された誘電
体酸化皮膜や陰極箔の表面に形成される導電体層に含ま
れる導電性高分子と導電性セパレータの複合導電層に含
まれる導電性高分子とを実質的に別々に形成している
が、これは、両方の前記導電性高分子を同時に形成する
と仮定すると、既にグラファイト粒子を含浸したセパレ
ータと両電極箔を接触させた場合に、セパレータから脱
落したグラファイト粒子が陽極箔の表面に形成された誘
電体酸化皮膜を損傷してしまう恐れがあることを排除し
たことに起因している。
【0162】よって、その他の場合においては両方の前
記導電性高分子を実質的に同時に形成することもできる
し、グラファイト粒子が脱落しないように充分な含浸が
実現できている場合は、グラファイト粒子が複合化され
たセパレータを用いても、同時に形成することができ
る。
【0163】又、以上の実施例のうち、炭化処理したセ
パレータの表面に導電性高分子層あるいは導電性高分子
とマンガン酸化物を含む複合導電層を形成した導電性セ
パレータを用いた実施例では、炭化処理して脆く破損し
やすくなったセパレータを単独で取り扱うことは困難で
あるため、両電極箔の間にセパレータ紙を予め設置した
後に炭化処理しなくてはならず、そのために、陽極箔の
表面に形成された誘電体酸化皮膜又は陰極箔の表面に形
成される導電体層に含まれる導電性高分子と導電性セパ
レータの複合導電層に含まれる導電性高分子とを実質的
に同時に形成しているが、その他の場合においてはもち
ろん、炭化されたセパレータの柔軟性が充分確保できて
いる場合には炭化されたセパレータを用いる構成でも、
両方の前記導電性高分子を実質的に別々に形成すること
もできる。
【0164】又、以上の実施例では、捲回型の電解コン
デンサについて述べたが、平板状等に積層した積層型電
解コンデンサにおいても同様の構成を採ることができる
ことはもちろんである。これらの場合には、図1から図
3の断面図そのものを有することになる。
【0165】もちろん、本発明は、上記実施例に記載の
化合物や処理工程に限定されるものではなく、例示以外
の代替可能な化合物や処理工程を用いてもよいことはい
うまでもない。
【0166】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は、電解コ
ンデンサを、表面に誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と
陰極箔のいずれか一方若しくは両方の表面に導電体層を
形成して導電性セパレータを介し、又は前記陽極箔と陰
極箔のいずれか一方若しくは両方の表面に導電性高分子
層を形成してセパレータを介さずに、両電極箔を捲回ま
たは積層して液体又は固体からなる電解質を含浸させて
構成し、優れた周波数特性及び損失特性を有する電解コ
ンデンサを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2、3、4、5又は6にお
ける電解コンデンサの部分断面図
【図2】同実施例7又は8における電解コンデンサの部
分断面図
【図3】同実施例9又は10における電解コンデンサの
部分断面図
【符号の説明】
1 陽極箔 2 陰極箔 3 誘電体酸化皮膜 4 導電体層 5 電解質 6 導電性セパレータ 11 陽極箔 12 陰極箔 13 誘電体酸化皮膜 14 導電体層 15 電解質 16 導電性セパレータ 21 陽極箔 22 陰極箔 23 誘電体酸化皮膜 24 導電体層 25 電解質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 9/24 C (72)発明者 村上 睦明 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁金属
    から形成される陽極箔と、弁金属から形成される陰極箔
    と、前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又は双方の表
    面に形成された導電体層と、前記陰極箔と前記陽極箔と
    の間に設けられた導電性セパレータと、前記導電性セパ
    レータを介して前記陰極箔と前記陽極箔との間に設けら
    れた電解質とを有する電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁金属
    から形成される陽極箔と、弁金属から形成される陰極箔
    と、前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又は双方の表
    面に形成された導電体層と、前記陰極箔と前記陽極箔と
    の間に設けられた電解質とを有する電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 導電性セパレータは、基材と、前記基材
    の表面に形成された重合性モノマーから得られる導電性
    高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層とを有する
    請求項1記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 導電性セパレータは、基材と、前記基材
    の表面に形成された重合性モノマーから得られる導電性
    高分子とグラファイト粒子とを含む複合導電層とを有す
    る請求項1記載の電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 導電性セパレータは、基材と、前記基材
    の表面に形成された重合性モノマーから得られる導電性
    高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子を含む複
    合導電層とを有する請求項1記載の電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 導電性セパレータは、炭化処理された基
    材と、前記基材の表面に形成された重合性モノマーから
    得られる導電性高分子層とを有する請求項1記載の電解
    コンデンサ。
  7. 【請求項7】 導電性セパレータは、炭化処理された基
    材と、前記基材の表面に形成された重合性モノマーから
    得られる導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導
    電層とを有する請求項1記載の電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】 前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又
    は双方の表面に形成される導電体層が、重合性モノマー
    から得られる導電性高分子層である請求項1から7のい
    ずれか記載の電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又
    は双方の表面に形成される導電体層が、重合性モノマー
    から得られる導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複
    合導電層である請求項1から7のいずれか記載の電解コ
    ンデンサ。
  10. 【請求項10】 前記陽極箔及び陰極箔のいずれか一方
    又は双方の表面に形成される導電体層及び導電性セパレ
    ータに形成される導電体層に含まれる重合性モノマーが
    ピロール、チオフェン、フラン、アニリン及びそれらの
    誘導体の少なくとも1つあるいは複数の物の組み合せで
    ある請求項8又は9記載の電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】 電解質が含浸された液体又は固体であ
    り、捲回型若しくは積層型である請求項10記載の電解
    コンデンサ。
  12. 【請求項12】 第1の弁金属の表面に誘電体酸化皮膜
    を形成し陽極箔として用意する工程と、第2の弁金属を
    陰極箔として用意する工程と、前記陽極箔及び陰極箔の
    いずれか一方又は双方の表面に導電体層を形成する工程
    と、前記陽極箔の前記誘電体酸化皮膜又は前記導電体層
    と前記陰極箔の表面又は前記導電体層との間に導電性セ
    パレータを設置する工程と、前記導電性セパレータを介
    して前記陽極箔と前記陰極箔との間に電解質を設ける工
    程と、両電極箔を捲回又は積層する工程とを有する電解
    コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 第1の弁金属の表面に誘電体酸化皮膜
    を形成し陽極箔として用意する工程と、第2の弁金属を
    陰極箔として用意する工程と、前記陽極箔及び陰極箔の
    いずれか一方又は双方の表面に導電体層を形成する工程
    と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に電解質を設ける工
    程と、両電極箔を捲回又は積層する工程とを有する電解
    コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】 導電性セパレータは、基材を用意する
    工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得られる
    導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形
    成する工程とを有する導電性セパレータ形成工程により
    形成される請求項12記載の電解コンデンサの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 複合導電層は、重合性モノマーと過マ
    ンガン酸塩を化学的反応する工程により形成される請求
    項14記載の電解コンデンサの製造方法。
  16. 【請求項16】 複合導電層は、基材を、過マンガン酸
    塩水溶液に浸漬する工程と、次に重合性モノマーとドー
    パントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とに
    よって形成される請求項14又は15記載の電解コンデ
    ンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 導電性セパレータは、基材を用意する
    工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得られる
    導電性高分子とグラファイト粒子とを含む複合導電層を
    形成する工程とを有する導電性セパレータ形成工程によ
    り形成される請求項12記載の電解コンデンサの製造方
    法。
  18. 【請求項18】 複合導電層は、用意された基材の表面
    にコロイダルグラファイトを含浸又は塗布する工程と、
    次に電解重合によって導電性高分子をグラファイトの粒
    子と複合化させて複合導電層を形成する工程とにより形
    成される請求項17記載の電解コンデンサの製造方法。
  19. 【請求項19】 電解重合工程は、重合性モノマーとド
    ーパントとなるアニオンとを含む重合液を用いて行われ
    る請求項18記載の電解コンデンサの製造方法。
  20. 【請求項20】 複合導電層は、用意された基材の表面
    にコロイダルグラファイトを含浸又は塗布する工程と、
    次に化学重合によって導電性高分子をグラファイトの粒
    子と複合化させて複合導電層を形成する工程とにより形
    成される請求項17記載の電解コンデンサの製造方法。
  21. 【請求項21】 化学重合工程は、コロイダルグラファ
    イトを含浸又は塗布した基材を重合性モノマーを含む溶
    液に浸漬する工程と、次に酸化剤とドーパントになるア
    ニオンを含む溶液に浸漬する工程とを含む請求項20記
    載の電解コンデンサの製造方法。
  22. 【請求項22】 複合導電層は、用意された基材の表面
    にコロイダルグラファイトを含浸又は塗布する工程と、
    次に導電性高分子の溶液又は分散体を前記基材の表面に
    含浸もしくは塗布する工程とにより形成される請求項1
    7記載の電解コンデンサの製造方法。
  23. 【請求項23】 導電性セパレータは、基材を用意する
    工程と、前記基材の表面に重合性モノマーから得られる
    導電性高分子とマンガン酸化物及びグラファイト粒子を
    含む複合導電層を形成する工程とを有する導電性セパレ
    ータ形成工程により形成される請求項12記載の電解コ
    ンデンサの製造方法。
  24. 【請求項24】 複合導電層は、用意された基材の表面
    にコロイダルグラファイトを含浸又は塗布する工程と、
    次に重合性モノマーと過マンガン酸塩を化学的反応する
    工程によって導電性高分子とマンガン酸化物とをグラフ
    ァイトの粒子と複合化させて複合導電層を形成する工程
    とにより形成される請求項23記載の電解コンデンサの
    製造方法。
  25. 【請求項25】 複合導電層は、用意された基材の表面
    にコロイダルグラファイトを含浸又は塗布する工程と、
    過マンガン酸塩水溶液に浸漬する工程と、次に重合性モ
    ノマーとドーパントとなるアニオンとを含む溶液に浸漬
    する工程とにより形成される請求項23又は24記載の
    電解コンデンサの製造方法。
  26. 【請求項26】 導電性セパレータは、基材を用意する
    工程と、前記基材を炭化処理する工程と、前記基材の表
    面に重合性モノマーから得られる導電性高分子層を形成
    する工程とを有する導電性セパレータ形成工程により形
    成される請求項12記載の電解コンデンサの製造方法。
  27. 【請求項27】 炭化処理は、陽極箔の誘電体酸化皮膜
    と陰極箔の表面との間にセパレータを設置した後で行な
    われ、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の表面及び炭化
    処理されたセパレータの表面に化学重合により導電性高
    分子層を形成する請求項26記載の電解コンデンサの製
    造方法。
  28. 【請求項28】 化学重合工程は、重合性モノマーを含
    む溶液に、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の表面との
    間に設置されて炭化処理されたセパレータを浸漬する工
    程と、次に酸化剤とドーパントとなるアニオンを含む溶
    液に、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の表面との間に
    設置されて炭化処理されたセパレータを浸漬する工程と
    を有する請求項27記載の電解コンデンサの製造方法。
  29. 【請求項29】 炭化処理は、陽極箔の誘電体酸化皮膜
    と陰極箔の表面との間にセパレータを設置した後で行な
    われ、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の表面及び炭化
    処理されたセパレータの表面に、導電性高分子の溶液又
    は分散体を含浸することで、導電性高分子層を形成する
    請求項26記載の電解コンデンサの製造方法。
  30. 【請求項30】 導電性セパレータは、基材を用意する
    工程と、前記基材を炭化処理する工程と、前記基材の表
    面に重合性モノマーから得られる導電性高分子とマンガ
    ン酸化物とを含む複合導電層を形成する工程とを有する
    導電性セパレータ形成工程により形成される請求項12
    記載の電解コンデンサの製造方法。
  31. 【請求項31】 炭化処理は、陽極箔の誘電体酸化皮膜
    と陰極箔の表面との間にセパレータを設置した後で行な
    われ、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の表面及び炭化
    処理されたセパレータの表面に、重合性モノマーと過マ
    ンガン酸塩を化学的反応する工程によって導電性高分子
    とマンガン酸化物とを含む複合導電層を形成する請求項
    30記載の電解コンデンサの製造方法。
  32. 【請求項32】 重合性モノマーと過マンガン酸塩の化
    学的反応の工程は、陽極箔の誘電体酸化皮膜と陰極箔の
    表面との間に設置されて炭化処理されたセパレータを過
    マンガン酸塩水溶液に浸漬する工程と、次に陽極箔の誘
    電体酸化皮膜と陰極箔の表面との間に設置されて炭化処
    理されたセパレータを重合性モノマーとドーパントとな
    るアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とを有する請求
    項30又は31記載の電解コンデンサの製造方法。
  33. 【請求項33】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重合
    性モノマーから得られる導電性高分子層は、電解重合工
    程により形成される請求項12から26のいずれか、又
    は請求項30記載の電解コンデンサの製造方法。
  34. 【請求項34】 電解重合工程は、重合性モノマーとド
    ーパントとなるアニオンとを含む重合液を用いて行われ
    る請求項33記載の電解コンデンサの製造方法。
  35. 【請求項35】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重合
    性モノマーから得られる導電性高分子層は、化学重合工
    程により形成される請求項12から28のいずれか、又
    は請求項30記載の電解コンデンサの製造方法。
  36. 【請求項36】 化学重合工程は、陽極箔及び/又は陰
    極箔を重合性モノマーを含む溶液に浸漬する工程と、次
    に前記陽極箔及び/又は陰極箔を酸化剤とドーパントと
    なるアニオンとを含む溶液に浸漬する工程とを有する請
    求項35記載の電解コンデンサの製造方法。
  37. 【請求項37】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面で重合
    性モノマーから得られる導電性高分子層は、導電性高分
    子の溶液又は分散体を、前記陽極箔及び/又は陰極箔の
    表面に、含浸又は塗布して形成される請求項12から2
    6のいずれか、又は請求項29、30記載の電解コンデ
    ンサの製造方法。
  38. 【請求項38】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面に、重
    合性モノマーから得られる導電性高分子とマンガン酸化
    物とを含む複合導電層を形成する請求項12から26の
    いずれか、又は請求項30から32のいずれか記載の電
    解コンデンサの製造方法。
  39. 【請求項39】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面に、重
    合性モノマーと過マンガン酸塩を化学的反応する工程に
    よって導電性高分子とマンガン酸化物とを含む複合導電
    層を形成する請求項38記載の電解コンデンサの製造方
    法。
  40. 【請求項40】 重合性モノマーと過マンガン酸塩の化
    学的反応の工程は、陽極箔及び/又は陰極箔を過マンガ
    ン酸塩水溶液に浸漬する工程と、次に陽極箔及び/又は
    陰極箔を重合性モノマーとドーパントとなるアニオンと
    を含む溶液に浸漬する工程とを有する請求項39記載の
    電解コンデンサの製造方法。
  41. 【請求項41】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面に形成
    される導電体層の重合性モノマーから得られる導電性高
    分子と、導電性セパレータの複合導電層の重合性モノマ
    ーから得られる導電性高分子とは、実質的に同時に形成
    される請求項12記載の電解コンデンサの製造方法。
  42. 【請求項42】 陽極箔及び/又は陰極箔の表面に形成
    される導電体層の重合性モノマーから得られる導電性高
    分子と、導電性セパレータの複合導電層の重合性モノマ
    ーから得られる導電性高分子とは、実質的に別々に形成
    される請求項12記載の電解コンデンサの製造方法。
  43. 【請求項43】 陽極箔及び陰極箔のいずれか一方又は
    双方の表面に形成される導電体層及び導電性セパレータ
    に形成される導電体層に使用される重合性モノマーが、
    ピロール、チオフェン、フラン、アニリン及びそれらの
    誘導体の少なくとも1つ又はそれらの組み合せである請
    求項12から42のいずれか記載の電解コンデンサの製
    造方法。
  44. 【請求項44】 電解質が、含浸された液体又は固体で
    ある請求項12から43のいずれか記載の電解コンデン
    サの製造方法。
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