JP2000340462A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP2000340462A
JP2000340462A JP11149899A JP14989999A JP2000340462A JP 2000340462 A JP2000340462 A JP 2000340462A JP 11149899 A JP11149899 A JP 11149899A JP 14989999 A JP14989999 A JP 14989999A JP 2000340462 A JP2000340462 A JP 2000340462A
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electrolytic capacitor
conductive polymer
oxide film
polymer layer
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JP11149899A
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Katsuyo Saito
佳津代 斉藤
Yukihiro Nitta
幸弘 新田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
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    • H01G9/022Electrolytes; Absorbents
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    • H01G11/30Electrodes characterised by their material
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体電解コンデンサにおいて、従来のTCN
Q錯体やポリピロール等の導電性高分子の固体電解質は
放電電圧が低いため、誘電体酸化皮膜層の耐圧を高くし
ても定格電圧が30V以上の高耐電圧を得ることができ
ないという課題を解決し、耐電圧が高くてインピーダン
ス特性に優れ、導電性高分子層の形成が容易な大容量の
固体電解コンデンサを得ることを目的とする。 【解決手段】 陽極体1の誘電体酸化皮膜層2上に(化
1)に表されるアニリン誘導体の高分子より形成された
第1の導電性高分子層3を有する構成とすることにより
高耐電圧でインピーダンス特性に優れた大容量の固体電
解コンデンサを得ることができる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数特性、漏れ電
流特性等の信頼性に優れた導電性高分子層を有する固体
電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のデジタル化、高周波化
に伴って、電子部品である電解コンデンサについても従
来品より大容量で高周波領域でのインピーダンス特性が
優れているものが求められており、固体電解質を用いた
固体電解コンデンサの開発が盛んに行われている。
【0003】従来は、7,7,8,8,テトラシアノキ
ノジメタン錯体(以下、TCNQ錯体と略す)の有機半
導体を用いたアルミ固体電解コンデンサ(特開昭58−
191414号公報)や、導電性を有する金属酸化物あ
るいは導電性高分子層を誘電体酸化皮膜上に形成後、電
解重合によりポリピロール等の導電性高分子層を設けた
アルミ固体電解コンデンサが提案されている(特開昭6
3−158829号公報、特開昭63−173313号
公報、特開平1−253326号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
TCNQ錯体やポリピロール等の導電性高分子の固体電
解質を用いた固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜層
の耐圧を高くしても電解質の放電電圧が低いため、定格
電圧が30V以上の高耐電圧を有するコンデンサを得る
ことができないという課題を抱えている。
【0005】さらに、従来の導電性高分子層の形成法で
ある化学酸化重合や電解重合過程は非常に複雑で誘電体
酸化皮膜層の細部まで皮膜形成することは困難であるた
め、等価直列抵抗が高くなりインピーダンス特性が悪く
なるという課題を抱えている。
【0006】本発明は従来のこのような課題を解決し、
耐電圧が高く、固体電解質の形成が容易で、かつ大容量
でインピーダンス特性に優れた固体電解コンデンサを提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の固体電解コンデンサは、陽極体の誘電体酸化
皮膜層上に(化2)に表されるアニリン誘導体の高分子
より形成された導電性高分子層を有する構成からなり、
あるいはセパレータを介して捲回した陽極箔と陰極箔と
の間に(化2)に表されるアニリン誘導体の高分子より
形成された導電性高分子層を有する構成からなるもので
ある。
【0008】
【化2】
【0009】これにより、耐電圧が高くてインピーダン
ス特性に優れ、導電性高分子層の形成が容易な大容量の
固体電解コンデンサを得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、弁作用金属からなる少なくとも一つの陽極体と、こ
の陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜層と、この
誘電体酸化皮膜層上に(化2)に表されるアニリン誘導
体の高分子より形成された導電性高分子層と、その導電
性高分子層上に形成された陰極引き出し層とからなる構
成としたもので、上記の導電性高分子層は放電電圧が高
いので定格電圧を30V以上にすることができ、またア
ニリン誘導体は溶剤可溶型であるため誘電体酸化皮膜層
の細部まで皮膜形成でき等価直列抵抗の低い固体電解コ
ンデンサを得ることができるという作用を有するもので
ある。
【0011】請求項2に記載の発明は、弁作用金属から
なる少なくとも一つの陽極体と、この陽極体の表面に形
成された誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮膜層上
に(化2)に表されるアニリン誘導体の高分子より形成
された第1の導電性高分子層と複素環式化合物のモノマ
ーより形成された第2の導電性高分子層と、この第2の
導電性高分子層上に形成された陰極引き出し層とからな
る構成としたもので、高周波領域での等価直列抵抗が小
さくできるため、リップル電流を流した際の発熱を抑え
リップル電流の許容値を大きくすることができるという
作用を有するものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、表面に誘電体酸
化皮膜層を形成した弁作用金属からなる陽極箔と陰極箔
とをその間にセパレータを介して捲回することにより構
成されたコンデンサ素子と、セパレータを介して前記陽
極箔と前記陰極箔との間に設けられた(化2)に表され
るアニリン誘導体の高分子より形成された導電性高分子
層と、前記コンデンサ素子を収納するケースと、このケ
ースの開口部を封口する封口部材とからなる構成とした
もので、低インピーダンスで大容量の固体電解コンデン
サを得ることができるという作用を有するものである。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、コンデンサ素子をケースに収納すると
きに電解液を充填した構成としたもので、誘電体酸化皮
膜層の修復性に優れ、定格電圧を30V以上よりさらに
高くできるという作用を有するものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において(化2)中のRが水
素あるいは炭素数が1〜5のアルキル基、アルコキシ
基、水酸基あるいは、ニトロ基を示す構成としたもので
あり、水、有機溶剤および、含水有機溶媒という種々の
溶媒に対して溶解性が高いため導電性高分子層を形成し
やすいという作用を有するものである。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において(化2)に示すアニ
リン誘導体を繰り返し単位として含む導電性高分子の重
量平均分子量が、ポリスチレン基準で5000〜200
00である構成としたものであり、伝導性および製膜性
に優れた導電性高分子層を作製することができるという
作用を有するものである。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において複素環式化合物のモ
ノマーがピロール、アニリン、チエフェンまたはこれら
の誘導体を含む化合物である構成としたものであり、高
い導電性が得られ、高周波領域でのインピーダンス特性
の優れた固体電解コンデンサを得られるという作用を有
するものである。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において表面に誘電体酸化皮膜層を形成した弁作
用金属からなる陽極箔と陰極箔とをその間にセパレータ
を捲回することにより構成されたコンデンサ素子の中心
部から底部までの長さが陰極箔の方がセパレータより長
く、かつ陰極箔の異なる2ヶ所以上を電気的に短絡させ
た構成としたもので、高周波領域でのインピーダンス特
性に優れ、かつ高周波領域での容量減少が極めて少ない
固体電解コンデンサが得られるという作用を有する。
【0018】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0019】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態による固体電解コンデンサの構成を示す断面図
である。同図において、2はアルミニウム箔をエッチン
グ処理等により粗面化した陽極体1に形成された誘電体
酸化皮膜層、3はこの誘電体酸化皮膜層2上に(化2)
で表したアニリン誘導体の高分子より形成された第1の
導電性高分子層、5はこの第1の導電性高分子層3上に
形成された陰極引き出し層である。
【0020】次に、図1に示した固体電解コンデンサの
製造方法について説明する。まず、エッチングにより粗
面化した膜厚100μmのアルミニウム箔を10wt%
アジピン酸アンモニウム水溶液中で70℃、70Vで化
成し、誘電体酸化皮膜層2を形成した。このアルミニウ
ム箔を面積1cm×1.5cm(有効面積1cm2)に
し、有効面積以外の部分に絶縁機能を有するテープを貼
り付け、続いて、誘電体酸化皮膜層2上に第1の導電性
高分子層3を形成した。第1の導電性高分子層3の形成
は、(化2)中のRをエチル基で置換したモノマーから
得られるポリアニリンを10wt%溶解した水溶液を含
浸し、150℃で10分間乾燥して、その後水洗いを行
い、続いて含浸、乾燥を繰り返し10回行い、化学酸化
重合にて第1の導電性高分子層3を形成した。この第1
の導電性高分子層3の表面に陰極引き出し層5としてコ
ロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することにより得
られるカーボン層および銀ペーストを塗布、乾燥するこ
とにより得られる銀ペースト層を設けて、陰極引き出し
層5を形成した後、エポキシ樹脂により外装して(図示
せず)固体電解コンデンサを完成させた。
【0021】(実施の形態2)本発明の第1の実施の形
態による第1の導電性高分子層3の形成を、(化2)中
のRをメトキシ基で置換したモノマーから得られるポリ
アニリンを10wt%溶解した水溶液を含浸し、その後
は第1の実施の形態と同様にして固体電解コンデンサを
完成させた。
【0022】(実施の形態3)本発明の第1の実施の形
態による第1の導電性高分子層3の形成を、(化2)中
のRをニトロ基で置換したモノマーから得られるポリア
ニリンを10wt%溶解した水溶液を含浸し、その後は
第1の実施の形態と同様にして固体電解コンデンサを完
成させた。
【0023】(実施の形態4)図2は本発明の第4の実
施の形態による固体電解コンデンサの構成を示す断面図
である。
【0024】本発明の第1の実施の形態による第1の導
電性高分子層3の形成を、(化2)中のRを水酸基で置
換したモノマーから得られるポリアニリンを10wt%
溶解した水溶液を含浸し、150℃で10分間乾燥し
て、その後水洗いを行い、続いて含浸し、乾燥を繰り返
し5回行い、化学酸化重合にて導電性高分子層3を形成
した。次に、この第1の導電性高分子層3上に形成する
第2の導電性高分子層4として、エチレンジオキシチオ
フェン10wt%、p−トルエンスルホン酸第2鉄25
wt%を予め混合したブタノール溶液を塗布した後、こ
れを105℃で10秒間乾燥した後10分間放置し、そ
の後水洗いを行い、続いて塗布、乾燥、放置の工程を5
回繰り返して行い、化学酸化重合にて形成した。その後
は第1の実施の形態と同様にして固体電解コンデンサを
完成させた。
【0025】(比較例1)本発明の第1の実施の形態の
導電性高分子層3を、従来品に用いられているピロール
モノマー溶液を含浸した後、酸化剤を含む溶液を含浸し
て、これを105℃で10分間乾燥させ、さらに含浸、
乾燥の工程を20回繰り返して行い、ポリピロールの導
電性高分子層を形成した。その後は第1の実施の形態と
同様にして固体電解コンデンサを完成させた。
【0026】以上の本発明の実施の形態1〜4と比較例
1の固体電解コンデンサについて、インピーダンス特性
と初期耐圧及びエージング時のショート発生数について
比較した結果を(表1)に示す。なお、エージング処理
は85℃で1時間、印加電圧44Vで行った。また、試
験数は20個であり、特性はその平均値で示した。
【0027】
【表1】
【0028】(表1)から、実施の形態1〜4は比較例
1に比べて、インピーダンス特性がは低く、初期耐圧も
高いことから放電によるショート数も極端に少ないこと
がわかる。また、実施の形態4は導電性高分子層を2層
に形成させているため実施の形態1に比べてインピーダ
ンス特性を低くできてショート数も全くなかった。この
ことにより、リップル電流を流した際の発熱を抑えリッ
プル電流の許容値を大きくすることができる。
【0029】さらに、本発明の実施の形態1〜3は、導
電性高分子層を形成するのに比較例に比べて半分の工程
で形成できるので、工数を大幅に低減することができ
る。
【0030】なお、本発明の実施の形態では弁作用金属
からなる陽極体は1つについて実施したが、弁作用金属
からなる陽極体を2つ以上積層しても、容量が高くな
り、等価直列抵抗も小さくなることから本発明の範囲に
含まれることは言うまでもない。
【0031】(実施の形態5)図3(a),(b)は本
発明の第5の実施の形態による固体電解コンデンサの素
子の構成を示した正面図と製品の分解斜視図である。同
図(a)において、6はアルミニウム箔をエッチング処
理により表面を粗面化した後、陽極酸化することにより
誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔、7はアルミニウム
箔をエッチング処理のみを行った陰極箔である。
【0032】また、同図(b)において、9は外部接続
用リード線10a,10bを接続した陽極箔6と陰極箔
7とをセパレータ8を介して捲回したコンデンサ素子、
11は上記コンデンサ素子9を収納する有底筒状の金属
ケース、12は上記コンデンサ素子9から引き出された
外部接続用リード線10a,10bが挿通するリード線
貫通孔を備えて上記金属ケース11の開口部を封止する
封口板である。
【0033】この固体電解コンデンサの製造方法は、ま
ずコンデンサ素子9を高温炭化処理することにより、セ
パレータ8を炭化させる。
【0034】次に、セパレータ8を炭化処理したコンデ
ンサ素子9に導電性高分子層を形成するために、(化
2)中のRをエトキシ基で置換したモノマーから得られ
るポリアニリンを10wt%溶解した水溶液を含浸し、
150℃で10分間乾燥して、その後水洗いを行い、続
いて含浸、乾燥を繰り返し5回行い、化学酸化重合にて
導電性高分子層を形成した。このようにして得られたコ
ンデンサ素子9を金属ケース11内に収納すると共に、
金属ケース11の開口部を陽極箔6と陰極箔7のそれぞ
れから導出したリード線を封口板12から貫通するよう
にして封止して固体電解コンデンサを完成させた(サイ
ズ:φ10mm×L10.2mm)。
【0035】(実施の形態6)本発明の第5の実施の形
態による導電性高分子層の形成を、(化2)中のRをエ
チル基で置換したモノマーから得られるポリアニリンを
10wt%溶解した水溶液を含浸し、150℃で10分
間乾燥して、その後水洗いを行い、続いて含浸し、乾燥
を繰り返し5回行い、化学酸化重合にて導電性高分子層
を形成した。
【0036】このようにして得られたコンデンサ素子9
を、γ−ブチロラクトン100部、フタル酸モノ1,
2,3,4,−テトラメチルイミダゾリニウム30部を
混合、溶解することにより得られる電解液に含浸させた
後に金属ケース11内に収納すると共に、金属ケース1
1の開放部を陽極箔6と陰極箔7のそれぞれから導出し
たリード線を封口板12を貫通するように封止して固体
電解コンデンサを完成させた(サイズ:φ10mm×L
10.2mm)。
【0037】(実施の形態7)本発明の第3の実施の形
態と同様に陽極箔6、陰極箔7、およびセパレータ8を
用い、コンデンサ素子9の中心部から底部までの長さが
陰極箔7の方がセパレータ8より長くなるように、陽極
箔6と陰極箔7とをその間にセパレータ8を介して捲回
する。その後、セパレータ8の炭化処理、導電性高分子
層の形成を第5の実施の形態と同様に行ったコンデンサ
素子9を第6の実施の形態で用いた電解液に含浸する。
その後、陰極箔7の異なる2個所以上を電気的に短絡さ
せたコンデンサ素子9を金属ケース11内に収納すると
共に、金属ケースの開口部を陽極箔6と陰極箔7のそれ
ぞれから導出したリード線を封口板12を貫通するよう
に封止して固体電解コンデンサを完成させた(サイズ:
φ10mm×L10.2mm)。
【0038】(比較例2)アルミニウム箔をエッチング
処理により表面を粗面化した後、陽極酸化することによ
り誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔6と、アルミニウ
ム箔をエッチング処理のみを行った陰極箔7とをセパレ
ータ8を介して捲回し、コンデンサ素子9を得る。その
後第6の実施の形態で用いた電解液に含浸し、得られた
コンデンサ素子9を金属ケース11に収納すると共に、
金属ケースの開口部を陽極箔6と陰極箔7のそれぞれか
ら導出したリード線を封口板12を貫通するように封止
して固体電解コンデンサを完成させた(サイズ:φ10
mm×L10.2mm)。
【0039】(比較例3)比較例2の電解液の代わり
に、溶融状態のTCNQ錯体中に浸漬し、減圧含浸した
後に冷却し、コンデンサ素子9を得て、その後、比較例
2と同様にして固体電解コンデンサを完成させた(サイ
ズ:φ10mm×L10.2mm)。
【0040】以上の本発明の実施の形態5〜7と比較例
2〜3の固体電解コンデンサについて、インピーダンス
と、120Hzでの静電容量に対する100kHzでの
静電容量変化率、及びエージング時のショート発生数を
比較したものを(表2)に示す。なお、エージング処理
は85℃で1時間、印加電圧44Vで行った。いずれも
試験数は20個であり、表に示した特性は(ショート数
を除いた)その平均値で示した。
【0041】
【表2】
【0042】(表2)から、実施の形態5〜7は比較例
2と比較して著しくインピーダンス特性を低くすること
ができ、120Hzでの静電容量に対する100kHz
での静電容量変化率を極めて小さくすることができる。
すなわち、これは高周波領域での静電容量が引き出され
ているためである。
【0043】また、本発明の実施の形態5では、誘電体
酸化皮膜層の修復性が十分確保できなかったため、比較
例3のTCNQ錯体を用いた固体電解コンデンサと比較
するとかなり少ないもののエージング処理中にわずかで
はあるがショートが発生しているが、実施の形態6では
殆どショートの発生はない。これは電解液を含浸させた
ためエージング中に誘電体酸化皮膜層が修復されたため
である。
【0044】さらに、実施の形態7では周波数100k
Hzでのインピーダンス特性が実施の形態5または6よ
りも小さくなっていることから、120Hzでの静電容
量に対する100kHzでの静電容量変化率も極めて少
ない固体電解コンデンサを得ることができる。
【0045】なお、導電性高分子層の形成で用いる(化
2)に表されるアニリン誘導体の高分子のRは、本発明
の実施の形態ではアルキル基であるエチル基、プロピル
基あるいはアルコキシ基であるメトキシ基、エトキシ
基、水酸基、ニトロ基で、重量平均分子量はポリスチレ
ン基準で10000〜15000のものを用いたが、ア
ルキル基、アルコキシ基、アルケニル基で炭素が1〜5
のもので重量平均分子量が5000〜20000のもの
であれば本発明に用いることができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明による固体電解コン
デンサは、陽極体の誘電体酸化皮膜層上に(化2)に表
されるアニリン誘導体の高分子より形成された導電性高
分子層を有する構成とすることで、耐電圧が高くてイン
ピーダンス特性に優れ、導電性高分子層の形成が容易な
大容量の固体電解コンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による固体電解コン
デンサ素子の断面図
【図2】本発明の第4の実施の形態による固体電解コン
デンサ素子の断面図
【図3】(a)本発明の第5の実施の形態による固体電
解コンデンサ素子の構成を示す正面図 (b)同固体電解コンデンサの構成を示す分解斜視図
【符号の説明】
1 陽極体 2 誘電体酸化皮膜層 3 第1の導電性高分子層 4 第2の導電性高分子層 5 陰極引き出し層 6 陽極箔 7 陰極箔 8 セパレータ 9 コンデンサ素子 10a,10b 外部接続用リード線 11 金属ケース 12 封口板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる少なくとも一つの陽
    極体と、この陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜
    層と、この誘電体酸化皮膜層上に(化1)に表されるア
    ニリン誘導体の高分子より形成された導電性高分子層
    と、この導電性高分子層上に形成された陰極引き出し層
    とからなる固体電解コンデンサ。 【化1】
  2. 【請求項2】 弁作用金属からなる少なくとも一つの陽
    極体と、この陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜
    層と、この誘電体酸化皮膜層上に(化1)に表されるア
    ニリン誘導体の高分子より形成された第1の導電性高分
    子層と複素環式化合物のモノマーより形成された第2の
    導電性高分子層と、この導電性高分子層上に形成された
    陰極引き出し層とからなる固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 表面に誘電体酸化皮膜層を形成した弁作
    用金属からなる陽極箔と陰極箔とをその間にセパレータ
    を介して捲回することにより構成されたコンデンサ素子
    と、セパレータを介して前記陽極箔と前記陰極箔との間
    に設けられた(化1)に表されるアニリン誘導体の高分
    子より形成された導電性高分子層と、前記コンデンサ素
    子を収納するケースと、このケースの開口部を封口する
    封口部材とからなる固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 コンデンサ素子をケースに収納するとき
    に電解液を充填した請求項3に記載の固体電解コンデン
    サ。
  5. 【請求項5】 (化1)中のRが水素あるいは炭素数が
    1〜5のアルキル基、アルコキシ基、水酸基あるいは、
    ニトロ基を示す請求項1〜3のいずれか一つに記載の固
    体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 (化1)に示すアニリン誘導体を繰り返
    し単位として含む導電性高分子の重量平均分子量が、ポ
    リスチレン基準で5000〜20000である請求項1
    〜3のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 複素環式化合物のモノマーがピロール、
    アニリン、チオフェンまたはこれらの誘導体を含む化合
    物である請求項1〜3のいずれか一つに記載の固体電解
    コンデンサ。
  8. 【請求項8】 表面に誘電体酸化皮膜層を形成した弁作
    用金属からなる陽極箔と陰極箔とをその間にセパレータ
    を捲回することにより構成されたコンデンサ素子の中心
    部から底部までの長さが陰極箔の方がセパレータより長
    く、かつ陰極箔の異なる2ヶ所以上を電気的に短絡させ
    た請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
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