JP3551020B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体電解質を用いた固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の電子機器のデジタル化に伴い、これらに使用されるコンデンサも高周波領域においてインピーダンスが低く、小形大容量化したものへの要求が高まってきている。従来、この種の高周波領域用のコンデンサとしては、プラスチックフィルムコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セラミックコンデンサなどが用いられており、またこれらの他にアルミニウム乾式電解コンデンサや、アルミニウムまたはタンタル固体電解コンデンサなどがある。また、上記アルミニウム乾式電解コンデンサでは、エッチングを施した陽・陰極アルミニウム箔をセパレータを介して巻き取ってコンデンサ素子を形成し、これに液体の電解質を含浸して用いており、また、アルミニウムやタンタル固体電解コンデンサでは上記アルミニウム乾式電解コンデンサの特性改良のために電解質の固体化がなされている。この固体電解質の形成には硝酸マンガン液に陽極体を浸漬し、250〜350℃前後の高温炉中にて熱分解して二酸化マンガン層を形成しており、このようにして構成された固体電解コンデンサの場合には、電解質が固体のために高温における電解質の流出やドライアップによる容量低減、低温域での凝固から生じる機能低下などの欠点がなく、液状電解質と比べて良好な周波数特性、温度特性を示すものである。
【0003】
また、近年では上記固体電解質の高電導度化のためにピロール、チオフェンなどの重合性モノマーを重合させて導電性高分子とし、これを固体電解質とする固体電解コンデンサが実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とした電解コンデンサの保持できる電圧は、アルミニウム乾式電解コンデンサでは酸化皮膜の厚みでほぼ決まるものであるが、ストレス等により上記酸化皮膜に欠陥が入り、印加電圧よりも酸化皮膜で保持できる電圧が低くなった場合、電解質中に水が十分含まれており、かつ電解液の化成能力が十分であれば、欠陥部の酸化皮膜を修復して印加電圧を保持できるという自己修復機能を有しているが、固体電解コンデンサの場合には、電解質中に水分が微少にしか存在しないため、アルミニウム乾式電解コンデンサのように電解質が液体であるコンデンサに比べて酸化皮膜の修復が行われ難いという欠点を持っているものであった。
【0005】
但し、低い電圧領域では電解質に導電性高分子を用いた固体電解コンデンサは安定して使用することができ、それは陽極体の酸化皮膜に欠陥が生じた場合、微少の水分による酸化皮膜の修復だけでなく、電流集中による発熱により導電性高分子が絶縁物化することによって電圧が保持できるというアルミニウム乾式電解コンデンサとは異なる自己修復能力があるためと考えられている。
【0006】
ところが、導電性高分子の絶縁物化物が保持できる電圧にも限界があり、導電性高分子のモノマーとしてピロールを用いた場合、16Vより高い電圧で実用可能な固体電解コンデンサを実現することは困難であった。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決し、陽極と陰極の間の少なくとも一部に導電性高分子の固体電解質層を設けた固体電解コンデンサにおいて、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成としたものであり、この本発明により、陽極の外表面の酸化皮膜に欠陥があった場合、電流集中による発熱により導電性高分子が絶縁物化する反応を緩やかにして熱暴走し難くし、また導電性高分子は有機ポリマーであるために約300度〜500度で熱分解するのに対し、その反応を500度以下の温度で吸熱反応するという材料の特性を利用して導電性高分子の熱分解反応を緩やかにすることができるようになり、これにより従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサを提供できるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成としたものであり、陽極の外表面の酸化皮膜に欠陥があった場合、電流集中の発熱による導電性高分子の絶縁化反応を無機水酸化物の酸化物への反応による水の生成により緩やかにして熱暴走しにくくし、また導電性高分子の熱分解反応を緩やかにすることによって、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサが得られるという作用を有する。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、導電性高分子を構成するモノマーが、ピロールまたはチオフェンまたはアニリン、あるいはそれらの誘導体の少なくとも一つから選ばれるものであるとしたものであり、高い導電性が得られ、高周波領域でのインピーダンス特性の優れた固体電解コンデンサを得られるという作用を有する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を電解重合により形成し、この電解重合時に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を重合液中に投入して導電性高分子中に取り込ませるようにして形成し、その後陰極を形成するようにしたものであり、この製造方法により、500度以下の温度で吸熱する無機水酸化物を導電性高分子の膜内に比較的均一に取り込ませることが可能となるという作用を有する。
【0015】
請求項4に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を導電性高分子溶液の塗布または浸漬することにより形成し、この導電性高分子溶液に導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を混合するようにしたものであり、この製造方法により、比較的簡単な方法で導電性高分子の膜中に500度以下の温度で吸熱反応する無機水酸化物を取り込ませることが可能であり、かつ陽極体表面の平面部分だけでなくエッジ部分にも付着させ易くすることができるという作用を有する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて比較例と共に説明する。
図1は固体電解コンデンサの構成を示す断面図であり、同図において、1は陽極、2はこの陽極1の表面に形成された誘電体皮膜、3はこの誘電体皮膜2上に形成された導電性高分子の固体電解質層、4と5は陰極引き出し部として形成されたカーボン層と銀層である。
【0017】
次に、具体的な実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
陽極1としてリードをつけた3mm×4mmのアルミニウムエッチド箔を使用し、これに3%アジピン酸アンモニウム水溶液を用いて印加電圧95V、水溶液温度70度、60分で陽極酸化を行うことによりアルミニウムエッチド箔表面に誘電体皮膜2を形成した。その後、この誘電体皮膜2を形成したアルミニウムエッチド箔を硝酸マンガン30%水溶液に浸漬し、自然乾燥させた後、300度、10分で熱分解処理を行うことによってマンガン酸化物による固体電解質層3の一部を形成し、この後ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、この固体電解質層3上に陰極引き出し層としてコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することによって得られるカーボン層4を、さらに銀ペーストを塗布乾燥することによって得られる銀層5を形成し、このカーボン層4と銀層5を併せて陰極引き出し部とした。その後、このようにして得られた素子をエポキシ樹脂により外装して10個の固体電解コンデンサを作製した。なお、この固体電解コンデンサの定格は25V 1.0μFである。
【0018】
(実施の形態2)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに水酸化マグネシウムを用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0019】
(実施の形態3)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに硫酸カルシウムの二水和物を用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0020】
(実施の形態4)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに炭酸水素ナトリウムを用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0021】
(実施の形態5)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液に水酸化アルミニウムを50wt%添加した溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成し、この後ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。この後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0022】
(実施の形態6)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0023】
(実施の形態7)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、チオフェンモノマーとパラトルエンスルホン酸鉄塩とブタノールを1:1:10の割合で混合した溶液に誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度10分の乾燥を行う工程を3回繰り返し行い、その後同液に水酸化アルミニウムを30wt%添加したものに誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度10分の乾燥を行う工程を5回繰り返すことによって固体電解質層3を作製した。この後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0024】
(比較例1)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、硝酸マンガン30%水溶液に浸漬し、自然乾燥させた後、300度、10分で熱分解処理を行うことによってマンガン酸化物による固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lを含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0025】
(比較例2)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lを含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0026】
(比較例3)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、チオフェンモノマーとパラトルエンスルホン酸鉄塩とブタノールを1:1:10の割合で混合した溶液に誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度で10分乾燥を行う工程を8回繰り返すことによって固体電解質層3を作製した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0027】
上記実施の形態1〜7、および比較例1〜3により作製した固体電解コンデンサのエージングを行い、その後コンデンサの初期特性を測定した。また、固体電解コンデンサに125度中で定格電圧25Vを印加し、500時間の高温負荷試験を行った後の漏れ電流を測定した。これらの結果の平均値を(表1)に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
この(表1)において、実施の形態1〜4と比較例1の比較、および実施の形態5、6と比較例2の比較、および実施の形態7と比較例3の比較を行うことにより、500度以下の温度で吸熱反応をする材料を導電性高分子中に含む固体電解コンデンサは、25Vの電圧を印加した場合でも漏れ電流の増加がなく、漏れ電流挙動が優れていることが分かる。さらに、実施の形態5と実施の形態6を比較することにより、500度以下の温度で吸熱反応をする材料に無機水酸化物を用いた場合、陽極近傍に多く無機水酸化物を設置することによって更に大きな効果を得ることができることが分かる。
【0030】
また、上記500度以下の温度で吸熱反応をする材料の例としては無機水酸化物、具体的には水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等が挙げられる。また、その他の例として有機材料または無機材料の水和物も挙げられる。500度以下の温度で吸熱反応をする材料として水酸化物または水和物を使用した場合は、上記効果に加えて吸熱反応時に生成されている水により、陽極体表面の酸化皮膜の修復を助ける効果があるものと考えられる。このため、500度以下の温度で吸熱反応する材料は、導電性高分子のどの部分に設置されていても従来に比べて優れた漏れ電流挙動を示すという効果は見られるが、特に吸熱反応時に水が生成されている材料については、陽極近傍に多く設置することによって、更に大きな効果を得ることができる。
【0031】
また、本発明の導電性高分子を構成するモノマーは、ピロールまたはチオフェンまたはアニリンあるいはそれらの誘導体の少なくとも一つが挙げられる。
【0032】
なお、本実施の形態では陽極として弁金属のアルミニウムを使用した固体電解コンデンサについてのみ述べたが、本発明の趣旨から明らかなように、外表面に酸化皮膜を有する弁金属であるタンタル等の他の物質でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0033】
また、本実施の形態では導電性高分子を構成するモノマーとして、ピロール、チオフェン、アニリンを使用した場合について述べたが、導電性高分子を構成するモノマーとしてフランあるいはその誘導体等の他の物質でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0034】
以上のように本発明による固体電解コンデンサおよびその製造方法は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成とすることによって、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増加がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における固体電解コンデンサの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 陽極
2 誘電体皮膜
3 固体電解質層
4 カーボン層
5 銀層
【発明の属する技術分野】
本発明は固体電解質を用いた固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の電子機器のデジタル化に伴い、これらに使用されるコンデンサも高周波領域においてインピーダンスが低く、小形大容量化したものへの要求が高まってきている。従来、この種の高周波領域用のコンデンサとしては、プラスチックフィルムコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セラミックコンデンサなどが用いられており、またこれらの他にアルミニウム乾式電解コンデンサや、アルミニウムまたはタンタル固体電解コンデンサなどがある。また、上記アルミニウム乾式電解コンデンサでは、エッチングを施した陽・陰極アルミニウム箔をセパレータを介して巻き取ってコンデンサ素子を形成し、これに液体の電解質を含浸して用いており、また、アルミニウムやタンタル固体電解コンデンサでは上記アルミニウム乾式電解コンデンサの特性改良のために電解質の固体化がなされている。この固体電解質の形成には硝酸マンガン液に陽極体を浸漬し、250〜350℃前後の高温炉中にて熱分解して二酸化マンガン層を形成しており、このようにして構成された固体電解コンデンサの場合には、電解質が固体のために高温における電解質の流出やドライアップによる容量低減、低温域での凝固から生じる機能低下などの欠点がなく、液状電解質と比べて良好な周波数特性、温度特性を示すものである。
【0003】
また、近年では上記固体電解質の高電導度化のためにピロール、チオフェンなどの重合性モノマーを重合させて導電性高分子とし、これを固体電解質とする固体電解コンデンサが実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とした電解コンデンサの保持できる電圧は、アルミニウム乾式電解コンデンサでは酸化皮膜の厚みでほぼ決まるものであるが、ストレス等により上記酸化皮膜に欠陥が入り、印加電圧よりも酸化皮膜で保持できる電圧が低くなった場合、電解質中に水が十分含まれており、かつ電解液の化成能力が十分であれば、欠陥部の酸化皮膜を修復して印加電圧を保持できるという自己修復機能を有しているが、固体電解コンデンサの場合には、電解質中に水分が微少にしか存在しないため、アルミニウム乾式電解コンデンサのように電解質が液体であるコンデンサに比べて酸化皮膜の修復が行われ難いという欠点を持っているものであった。
【0005】
但し、低い電圧領域では電解質に導電性高分子を用いた固体電解コンデンサは安定して使用することができ、それは陽極体の酸化皮膜に欠陥が生じた場合、微少の水分による酸化皮膜の修復だけでなく、電流集中による発熱により導電性高分子が絶縁物化することによって電圧が保持できるというアルミニウム乾式電解コンデンサとは異なる自己修復能力があるためと考えられている。
【0006】
ところが、導電性高分子の絶縁物化物が保持できる電圧にも限界があり、導電性高分子のモノマーとしてピロールを用いた場合、16Vより高い電圧で実用可能な固体電解コンデンサを実現することは困難であった。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決し、陽極と陰極の間の少なくとも一部に導電性高分子の固体電解質層を設けた固体電解コンデンサにおいて、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成としたものであり、この本発明により、陽極の外表面の酸化皮膜に欠陥があった場合、電流集中による発熱により導電性高分子が絶縁物化する反応を緩やかにして熱暴走し難くし、また導電性高分子は有機ポリマーであるために約300度〜500度で熱分解するのに対し、その反応を500度以下の温度で吸熱反応するという材料の特性を利用して導電性高分子の熱分解反応を緩やかにすることができるようになり、これにより従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサを提供できるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成としたものであり、陽極の外表面の酸化皮膜に欠陥があった場合、電流集中の発熱による導電性高分子の絶縁化反応を無機水酸化物の酸化物への反応による水の生成により緩やかにして熱暴走しにくくし、また導電性高分子の熱分解反応を緩やかにすることによって、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増大がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサが得られるという作用を有する。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、導電性高分子を構成するモノマーが、ピロールまたはチオフェンまたはアニリン、あるいはそれらの誘導体の少なくとも一つから選ばれるものであるとしたものであり、高い導電性が得られ、高周波領域でのインピーダンス特性の優れた固体電解コンデンサを得られるという作用を有する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を電解重合により形成し、この電解重合時に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を重合液中に投入して導電性高分子中に取り込ませるようにして形成し、その後陰極を形成するようにしたものであり、この製造方法により、500度以下の温度で吸熱する無機水酸化物を導電性高分子の膜内に比較的均一に取り込ませることが可能となるという作用を有する。
【0015】
請求項4に記載の発明は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を導電性高分子溶液の塗布または浸漬することにより形成し、この導電性高分子溶液に導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を混合するようにしたものであり、この製造方法により、比較的簡単な方法で導電性高分子の膜中に500度以下の温度で吸熱反応する無機水酸化物を取り込ませることが可能であり、かつ陽極体表面の平面部分だけでなくエッジ部分にも付着させ易くすることができるという作用を有する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて比較例と共に説明する。
図1は固体電解コンデンサの構成を示す断面図であり、同図において、1は陽極、2はこの陽極1の表面に形成された誘電体皮膜、3はこの誘電体皮膜2上に形成された導電性高分子の固体電解質層、4と5は陰極引き出し部として形成されたカーボン層と銀層である。
【0017】
次に、具体的な実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
陽極1としてリードをつけた3mm×4mmのアルミニウムエッチド箔を使用し、これに3%アジピン酸アンモニウム水溶液を用いて印加電圧95V、水溶液温度70度、60分で陽極酸化を行うことによりアルミニウムエッチド箔表面に誘電体皮膜2を形成した。その後、この誘電体皮膜2を形成したアルミニウムエッチド箔を硝酸マンガン30%水溶液に浸漬し、自然乾燥させた後、300度、10分で熱分解処理を行うことによってマンガン酸化物による固体電解質層3の一部を形成し、この後ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、この固体電解質層3上に陰極引き出し層としてコロイダルカーボン懸濁液を塗布、乾燥することによって得られるカーボン層4を、さらに銀ペーストを塗布乾燥することによって得られる銀層5を形成し、このカーボン層4と銀層5を併せて陰極引き出し部とした。その後、このようにして得られた素子をエポキシ樹脂により外装して10個の固体電解コンデンサを作製した。なお、この固体電解コンデンサの定格は25V 1.0μFである。
【0018】
(実施の形態2)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに水酸化マグネシウムを用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0019】
(実施の形態3)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに硫酸カルシウムの二水和物を用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0020】
(実施の形態4)
本実施の形態は、上記実施の形態1の水酸化アルミニウムの代わりに炭酸水素ナトリウムを用いて固体電解コンデンサ10個を作製したものであり、これ以外は実施の形態1と同じであるためにここでの詳細な説明は省略する。
【0021】
(実施の形態5)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液に水酸化アルミニウムを50wt%添加した溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成し、この後ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。この後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0022】
(実施の形態6)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lと水酸化アルミニウム3wt%を含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0023】
(実施の形態7)
本実施の形態は、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、チオフェンモノマーとパラトルエンスルホン酸鉄塩とブタノールを1:1:10の割合で混合した溶液に誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度10分の乾燥を行う工程を3回繰り返し行い、その後同液に水酸化アルミニウムを30wt%添加したものに誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度10分の乾燥を行う工程を5回繰り返すことによって固体電解質層3を作製した。この後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0024】
(比較例1)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、硝酸マンガン30%水溶液に浸漬し、自然乾燥させた後、300度、10分で熱分解処理を行うことによってマンガン酸化物による固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lを含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0025】
(比較例2)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成し、この表面に可溶性ポリアニリン10%水溶液を塗布した後、150度で15分乾燥させて固体電解質層3の一部を形成した。この後、ピロールモノマー0.5mol/Lとナフタレンスルホン酸ナトリウム塩0.1mol/Lを含む水溶液中で重合開始用電極を素子表面に近接させて電解重合を行うことにより固体電解質層3を形成した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0026】
(比較例3)
比較例として、上記実施の形態1と同様の方法で陽極1の外表面に誘電体皮膜2を形成した後、チオフェンモノマーとパラトルエンスルホン酸鉄塩とブタノールを1:1:10の割合で混合した溶液に誘電体皮膜を有する陽極を浸漬し、80度60分の乾燥後、洗浄、105度で10分乾燥を行う工程を8回繰り返すことによって固体電解質層3を作製した。その後、実施の形態1と同様の方法でカーボンと銀からなる陰極引き出し部および外装を形成し、10個の固体電解コンデンサを作製した。
【0027】
上記実施の形態1〜7、および比較例1〜3により作製した固体電解コンデンサのエージングを行い、その後コンデンサの初期特性を測定した。また、固体電解コンデンサに125度中で定格電圧25Vを印加し、500時間の高温負荷試験を行った後の漏れ電流を測定した。これらの結果の平均値を(表1)に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
この(表1)において、実施の形態1〜4と比較例1の比較、および実施の形態5、6と比較例2の比較、および実施の形態7と比較例3の比較を行うことにより、500度以下の温度で吸熱反応をする材料を導電性高分子中に含む固体電解コンデンサは、25Vの電圧を印加した場合でも漏れ電流の増加がなく、漏れ電流挙動が優れていることが分かる。さらに、実施の形態5と実施の形態6を比較することにより、500度以下の温度で吸熱反応をする材料に無機水酸化物を用いた場合、陽極近傍に多く無機水酸化物を設置することによって更に大きな効果を得ることができることが分かる。
【0030】
また、上記500度以下の温度で吸熱反応をする材料の例としては無機水酸化物、具体的には水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等が挙げられる。また、その他の例として有機材料または無機材料の水和物も挙げられる。500度以下の温度で吸熱反応をする材料として水酸化物または水和物を使用した場合は、上記効果に加えて吸熱反応時に生成されている水により、陽極体表面の酸化皮膜の修復を助ける効果があるものと考えられる。このため、500度以下の温度で吸熱反応する材料は、導電性高分子のどの部分に設置されていても従来に比べて優れた漏れ電流挙動を示すという効果は見られるが、特に吸熱反応時に水が生成されている材料については、陽極近傍に多く設置することによって、更に大きな効果を得ることができる。
【0031】
また、本発明の導電性高分子を構成するモノマーは、ピロールまたはチオフェンまたはアニリンあるいはそれらの誘導体の少なくとも一つが挙げられる。
【0032】
なお、本実施の形態では陽極として弁金属のアルミニウムを使用した固体電解コンデンサについてのみ述べたが、本発明の趣旨から明らかなように、外表面に酸化皮膜を有する弁金属であるタンタル等の他の物質でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0033】
また、本実施の形態では導電性高分子を構成するモノマーとして、ピロール、チオフェン、アニリンを使用した場合について述べたが、導電性高分子を構成するモノマーとしてフランあるいはその誘導体等の他の物質でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0034】
以上のように本発明による固体電解コンデンサおよびその製造方法は、外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした構成とすることによって、従来よりも高い電圧で使用した場合でも漏れ電流の増加がなく、漏れ電流挙動の優れた固体電解コンデンサを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における固体電解コンデンサの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 陽極
2 誘電体皮膜
3 固体電解質層
4 カーボン層
5 銀層
Claims (4)
- 外表面に酸化皮膜を有する弁金属を陽極とし、この陽極と対向して陰極を配置するとともに、上記陽極と陰極との間に導電性高分子の固体電解質層を設け、上記固体電解質層の少なくとも一部に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を含むようにした固体電解コンデンサ。
- 導電性高分子を構成するモノマーが、ピロールまたはチオフェンまたはアニリン、あるいはそれらの誘導体の少なくとも一つから選ばれるものである請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を電解重合により形成し、この電解重合時に上記導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を重合液中に投入して導電性高分子中に取り込ませるようにして形成し、その後陰極を形成するようにした固体電解コンデンサの製造方法。
- 外表面に酸化皮膜を有する弁金属の陽極に導電性高分子の固体電解質層の少なくとも一部を導電性高分子溶液の塗布または浸漬することにより形成し、この導電性高分子溶液に導電性高分子の一部を絶縁化する反応を緩やかにする500度以下の温度で吸熱反応をする無機水酸化物を混合するようにした固体電解コンデンサの製造方法。
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