JPH05121274A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法

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JPH05121274A
JPH05121274A JP4062067A JP6206792A JPH05121274A JP H05121274 A JPH05121274 A JP H05121274A JP 4062067 A JP4062067 A JP 4062067A JP 6206792 A JP6206792 A JP 6206792A JP H05121274 A JPH05121274 A JP H05121274A
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JP
Japan
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electrolytic capacitor
solid electrolytic
metal oxide
sintered body
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JP4062067A
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English (en)
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Shinji Nakamura
伸二 中村
Chojiro Kuriyama
長治郎 栗山
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/15Solid electrolytic capacitors
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固体電解コンデンサを高周波特性及び耐湿性に
優れ、かつ、外部からの応力に対して高い強度を有する
ようにする。 【構成】ワイヤ5が設けられ、かつ、弁作用金属を含む
Ta焼結体10の表面にTa25層11を形成した後、
硝酸マンガン溶液を含浸し、含浸された硝酸マンガンを
熱分解させてTa25層11上に第1MnO2層12及
び第2MnO2層20を形成する。ワイヤ5に導電性ペ
ースト6を塗布し、導電性ペースト6を介した電気的な
接続で電解酸化重合を行うことにより、第2MnO2
20上に導電性高分子層を形成し、ついで、Gr層30
及びAg層40を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解コンデンサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られている固体電解コンデン
サは、次のようにして製造される。先ず、タンタル(T
a),アルミニウム(Al),ニオブ(Nb)等の弁作用金
属の焼結体表面に、陽極酸化等によって酸化膜を形成す
る。そして、硝酸マンガン水溶液を含浸させた後、その
熱分解により電解質となる二酸化マンガン(MnO2)層
を前記酸化膜上に形成する。最後に、二酸化マンガン層
上に電極取り出し用のグラファイト層及び銀層を形成す
ると、固体電解コンデンサが完成する。
【0003】更に、具体例を挙げて上記固体電解コンデ
ンサについて説明する。図4はタンタルから成る固体電
解コンデンサの断面構造を示しており、図5はその多孔
性のタンタル焼結体(Ta焼結体)10の一部分につい
て、その上に五酸化タンタル層(Ta25層)11及び第
1二酸化マンガン層(第1MnO2層)12が形成されて
いく様子を断面的に示している。図4に示されている焼
結体層15は、図5(a)〜(c)に示すようにタンタル焼
結体10表面に五酸化タンタル層11及び第1二酸化マ
ンガン層12が形成されたものである。タンタルから成
り、端子を構成するワイヤ5は、タンタル焼結体10
(図5(a))と電気的に接続され、かつ、固定されてい
る。また、タンタル焼結体10の陽極酸化時に、ワイヤ
5にも五酸化タンタル層11が形成される(図4)。
【0004】図4に示すように、焼結体層15の表面に
は第2二酸化マンガン層(第2MnO2層)20が形成さ
れているが、この層20は焼結体層15の内部には殆ど
入り込むことなく焼結体層15の外表面を被覆してい
る。そして、第2二酸化マンガン層20上にグラファイ
ト層(Gr層)30及び銀層(Ag層)40が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、次のような問題がある。第1に、電解質となる二酸
化マンガンの比抵抗が高いため(1〜10Ω・cm程
度)、高周波での等価直列抵抗が高いという問題があ
る。第2に、二酸化マンガン層は耐水性に劣るため、コ
ンデンサの耐湿性を向上させるのが難しいという問題が
ある。第3に、弁作用金属の焼結体の機械的強度が低い
ため、外部からの応力に対して弱いという問題がある。
通常、この応力を緩和するために二酸化マンガン層の厚
さを30〜40μmと厚くしているが、それでも酸化膜
が極めて薄い(数10〜数1000オングストローム程
度)ため、物理的ストレスに対して弱く、ショートしや
すいといった問題がある。
【0006】本発明はこれらの点に鑑みなされたもので
あって、高周波特性及び耐湿性に優れ、かつ、外部から
の応力に対して高い強度を有する固体電解コンデンサを
提供することを目的とする。更に、このような固体電解
コンデンサの製造方法を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属から成る焼
結体に誘電体皮膜と金属酸化物層を順次形成し、その外
表面を導電性高分子層で被覆して構成される。
【0008】前記導電性高分子層は、前記焼結体の外表
面に形成されている金属酸化物層を直接被覆するように
形成されていてもよく、更に、金属酸化物層上に設けら
れたグラファイト等から成る他の層を被覆するように形
成されていてもよい。
【0009】本発明の第1の固体電解コンデンサの製造
方法は、端子が設けられ、かつ、弁作用金属から成る焼
結体の表面に誘電体皮膜を形成した後、該誘電体皮膜上
に金属酸化物層を形成する固体電解コンデンサの製造方
法において、前記端子に導電性ペーストを塗布し、該導
電性ペーストを介した前記金属酸化物層との電気的な接
続で電解酸化重合を行うことにより、前記金属酸化物層
上に導電性高分子層を形成することを特徴としている。
【0010】本発明の第2の固体電解コンデンサの製造
方法は、端子が設けられ、かつ、弁作用金属から成る焼
結体の表面に誘電体皮膜を形成した後、該誘電体皮膜上
に金属酸化物層を形成する固体電解コンデンサの製造方
法において、前記端子及び金属酸化物層上にグラファイ
ト層を形成し、該グラファイト層を介した前記金属酸化
物層との電気的な接続で電解酸化重合を行うことによ
り、前記グラファイト層上に導電性高分子層を形成する
ことを特徴としている。
【0011】本発明の第3の固体電解コンデンサの製造
方法は、弁作用金属を含む焼結体の表面に誘電体皮膜を
形成した後、該誘電体皮膜上に金属酸化物層を形成する
固体電解コンデンサの製造方法において、前記金属酸化
物層が形成された焼結体を導電性高分子の原料となるモ
ノマーを含む電解液に浸漬した後、酸性環境下で重合を
行うことにより前記金属酸化物層上に導電性高分子層を
形成することを特徴としている。
【0012】
【作用】上記固体電解コンデンサの構成によると、金属
酸化物層の上の導電性高分子層は、比抵抗が低い(例え
ば0.01Ω・cm程度)導電性高分子から成っているの
で、高周波での等価直列抵抗が低くなる。また、導電性
高分子層がバッファコートとして機能するので、外部か
らの水分の進入や応力が緩和される。
【0013】上記第1の固体電解コンデンサの製造方法
によると、導電性ペーストが電解酸化重合のための電気
的な接続を担うので、金属酸化物層上でも導電性高分子
層は形成される。
【0014】上記第2の固体電解コンデンサの製造方法
によると、金属酸化物層上のグラファイト層が電解酸化
重合のための電気的な接続を担うので、金属酸化物層上
でグラファイト層を介して導電性高分子層が形成され
る。
【0015】上記第3の固体電解コンデンサの製造方法
によると、酸性環境下で、導電性高分子の原料となるモ
ノマーを含む電解液が重合するので、金属酸化物層の上
で導電性高分子層が容易に形成される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。尚、図4及び図5に示す従来例の各部と同一の部
分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0017】図1は本発明の第1実施例である固体電解
コンデンサの製造工程を示している。まず、140CV
/pのタンタル焼結体10(図1(a))を0.1重量%リ
ン酸水溶液に浸漬し、100〜200Vで2〜3時間の
陽極酸化を行うことによって、図1(b)に示すようにタ
ンタル焼結体10表面及びワイヤ5の一部表面に五酸化
タンタル(Ta25)層11を形成した。
【0018】次に、陽極酸化されたタンタル焼結体10
を純水で洗浄した後、40〜60重量%硝酸マンガン水
溶液に浸漬した。そして、水分を蒸発させた後、200
〜300℃で熱分解した。硝酸マンガン水溶液をタンタ
ル焼結体10に含浸し、熱分解する工程を5回繰り返し
行った。これにより、図1(c)に示すように五酸化タン
タル層11(図1(b))上に第1二酸化マンガン層12が
形成されてタンタル焼結体10は焼結体層15となり、
更に図1(d)に示すように焼結体層15上には第2二酸
化マンガン層20が形成される。
【0019】尚、後記性能試験での比較用の従来例のサ
ンプルを、図1(a)〜(d)の工程により本実施例と同様
にして作製した。但し、含浸工程及び熱分解工程につい
ては10回行った。最初の7回の含浸により主に焼結体
の内表面に第1二酸化マンガン層を形成し、続く3回の
含浸では比重の異なる硝酸マンガン水溶液を用いて主に
焼結体の外表面に第2二酸化マンガン層を形成した。本
実施例では、後記ポリピロール層50の形成によって耐
応力性の向上が可能であるため、1種類の硝酸マンガン
水溶液で第1二酸化マンガン層12及び第2二酸化マン
ガン層20を形成しているが、比較用の従来例と同様に
比重の異なる硝酸マンガン水溶液を用いた2工程の含浸
により第1二酸化マンガン層12及び第2二酸化マンガ
ン層20を形成してもよい。
【0020】次に、導電性ペースト6を図1(e)に示す
ように、ワイヤ5の一部に塗布することによって、ワイ
ヤ5と第2二酸化マンガン層20とを電気的に接続し
た。第2二酸化マンガン層20の上に後記ポリピロール
層50(同図(g))を電気的に付けようとしても、ワイヤ
5と第1,第2二酸化マンガン層12,20との間には
絶縁物である五酸化タンタル層11があるので導電性高
分子層を形成することができない。従って、後記ポリピ
ロール層50のような導電性高分子層を電解酸化重合で
形成する場合、第2二酸化マンガン層20を陽極とする
必要があるため、本実施例では第1,第2二酸化マンガ
ン層12,20の形成後、電極取り出し用の導電性ペー
スト6をワイヤ5の一部に塗布するのである。このよう
な導電性ペースト6としては、例えばグラファイト等か
ら成るものを用いることができる。
【0021】ついで、図1(f)に示すように、ワイヤ5
をプラス、電解液7の槽8をマイナスにして焼結体1個
当たり100μA、30〜60分の電解酸化重合を行う
ことによって、図1(g)に示すような厚さ約30μmの
ポリピロール層50を形成した。尚、導電性高分子層で
あるポリピロール層50の厚さは、電気量(クーロン量)
の調整で制御可能である。
【0022】本実施例では、ポリピロール層50の原料
となるモノマーとしてピロール0.5〜1.0wt%
と,溶媒としてアセトニトリルと,支持電解質としてp
−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム0.5
〜1.0wt%とから成る電解液を用いた。
【0023】導電性高分子層の原料となるモノマーとし
ては、ピロール,フラン,チオフェン等を用いることが
できる。これらのモノマーから構成されたポリマーは、
従来より導電性高分子として知られている。尚、導電性
高分子を形成するものであれば上記モノマーに限らず用
いることができる。なかでも、ピロールを用いると、抵
抗が低いポリピロール層50を形成することができるの
で好ましい。溶媒としては上記アセトニトリル等の極性
非プロトン溶媒等を用いることができ、支持電解質とし
ては上記p−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニ
ウム等の一価の陰イオンが生じるもの等を用いることが
できる。
【0024】ポリピロール層50は、モールド部分等か
らの応力を緩和したり、外部からの水分の進入を防止す
ることにより耐湿性を向上させたりするバッファコー
ト、即ち緩衝部材としての機能がある。
【0025】ポリピロール層50の形成完了後、図1
(h)に示すように導電性ペースト6をピンセットで剥離
除去した。導電性ペースト6の除去は、プラズマによる
除去等の従来より知られている物理的・化学的処理によ
り行うことができる。尚、導電性ペースト6の除去は、
ポリピロール層50の形成後であれば、いつ行ってもよ
い。
【0026】次に、図1(i)に示すようにグラファイト
の液に浸漬塗布することによりグラファイト層30を形
成し、銀ペーストを塗布することにより銀層40を形成
した。これらの外装の金属層の形成は、従来より固体電
解コンデンサの製造方法として知られている方法に従っ
て行うことができる。同様に、上記比較用の従来例のサ
ンプルについても、第2二酸化マンガン20上にグラフ
ァイト層30及び銀層40を形成した。
【0027】上記方法により得られた固体電解コンデン
サのサンプルについて、以下に示す性能試験を行い、従
来例のサンプルと併せ表1にその結果を示す。
【0028】[高周波での等価直列抵抗の測定]サンプ
ルの高周波(100KHz)での等価直列抵抗(高周波E
SR)を測定した。
【0029】[耐湿性の測定]一定の湿度(85℃,8
5%)の部屋にサンプルを放置し、試験開始時の容量C
と500時間後の容量変化量ΔCとを測定し、容量変化率
ΔC/Cを求めた。
【0030】[熱衝撃試験]温度サイクル試験(−55
℃,30分;125℃,30分)の結果を表1に示す。
固体電解コンデンサには、温度変化に起因するストレス
により酸化膜(Ta25層11)が壊れると、ショートモ
ードによって燃えてしまうという致命的な欠陥がある。
従って、この熱衝撃試験によりどの程度の熱衝撃でショ
ートモードに行くかを、電気特性の変化で調べることに
よって、耐応力性を知ることができるのである。
【0031】図2は本発明の第2実施例である固体電解
コンデンサの製造工程を示している。尚、図2(a)〜
(d)に示す工程は、図1(a)〜(d)に示す工程と同一で
あるので、説明を省略する。
【0032】先にも述べたように、第2二酸化マンガン
層20の上にポリピロール層50を電気的に付けようと
しても、ワイヤ5と第1,第2二酸化マンガン層12,
20との間には絶縁物である五酸化タンタル層11があ
るので付けることができない。従って、電気的に付ける
ためには第2二酸化マンガン層20を電気的に陽極にし
なければならない。そこで、本実施例では、グラファイ
トの液にワイヤ5が付着するまで深く浸漬することによ
って、図2(e)に示すように第1グラファイト層31を
形成した。これにより、第1実施例において導電性ペー
スト6を塗布したのと同様の効果がある。
【0033】次に、図2(f)に示すように、第1実施例
(図1(f),(g))と同様に電解酸化重合法によって、厚
さ約30μmのポリピロール層50を形成した。
【0034】ポリピロール層50の形成完了後、図2
(h)に示すようにグラファイト層31のうち、ポリピロ
ール層50から露出し、かつ、ワイヤ5及び第2二酸化
マンガン層20と接触している部分をピンセットで剥離
除去した。グラファイト層35の除去は、第1実施例で
の導電性ペースト6の除去と同様に、従来より知られて
いる物理的・化学的処理により行うことができ、また、
ピロール層50の形成後であれば、いつ行ってもよい。
【0035】次に、図2(i)に示すように、第1実施例
(図1(i))中のグラファイト層30と同様に第2グラフ
ァイト層32を形成し、更に第1実施例(図1(i))と同
様に銀層40を形成した。上記方法により得られた固体
電解コンデンサのサンプルについて前記性能試験を行っ
た結果、第1実施例と同様の結果が得られた。尚、第2
グラファイト層32を銀層40の下に付けるのは、前記
第1実施例と同様にポリピロール層50との接触抵抗を
低くするためである。
【0036】図3は本発明の第3実施例である固体電解
コンデンサの製造工程を示している。尚、図3(a)〜
(d)に示す工程は、図1(a)〜(d)に示す工程と同一で
あるので、説明を省略する。
【0037】前記第1及び第2実施例ではピロールの重
合を電解酸化重合法により行ったが、本実施例では次の
ようにしてピロールの重合を化学重合法により行った。
まず、図3(d)に示すように第2二酸化マンガン層20
の形成後、図3(e)に示すように前記第1実施例で用い
たものと同様の電解液7に、252.5℃で5分浸漬し
た。そして、図2(f)に示すように硫酸雰囲気中、50
℃で30分重合させた。このときの雰囲気は酸性環境で
あればよく、硫酸雰囲気に限らない。ここで、酸性環境
下とは、気相中での酸性雰囲気下、液相中での酸性溶液
下をいう。上記含浸工程及び重合工程を1〜数回繰り返
し、厚さ約30μmのポリピロール層50を形成した。
(図3(g))。尚、形成されるポリピロール層50の抵抗
は、電解酸化重合法によるものよりも高いため、好まし
くは電解酸化重合法により重合を行うのがよい。
【0038】次に、図3(h)に示すように、第1実施例
(図1(i))と同様にグラファイト層30及び銀層40を
形成した。上記方法により得られた固体電解コンデンサ
のサンプルについて前記性能試験を行った結果、第1実
施例と同様の結果が得られた。
【0039】上記各実施例においては二酸化マンガンで
電解質を構成しているが、二酸化マンガンの代わりに酸
化鉛,酸化リチウム等の金属酸化物を用いてもよい。こ
れらの金属酸化物で金属酸化物層を形成した場合も、二
酸化マンガンを金属酸化物層とした場合と同様の効果を
得ることができた。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明した通り本発明の固体電解コン
デンサによれば、弁作用金属から成る焼結体に誘電体皮
膜と金属酸化物層を順次作成し、その外表面を導電性高
分子層で被覆することによって、高周波特性及び耐湿性
に優れ、かつ、外部からの応力に対して高い強度を有す
る固体電解コンデンサを実現することができる。
【0042】本発明の固体電解コンデンサの製造方法に
よれば、金属酸化物層上への導電性高分子層の形成が、
導電性ペースト又はグラファイト層を介した金属酸化物
層との電気的な接続による電解酸化重合で行われるた
め、上記固体電解コンデンサを容易に製造することがで
きる。また、この方法により形成される導電性高分子膜
は抵抗が低いため、製造された固体電解コンデンサも高
い高周波特性を有するという効果もある。
【0043】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法によれば、金属酸化物層上への導電性高分子層の形
成が、浸漬により含浸された電解液中のモノマーの酸性
環境下での重合という簡単な工程で行われるため、上記
固体電解コンデンサを容易、かつ、低コストで製造する
ことができる。
【0044】また、これらの製造方法によれば、導電性
高分子層を含浸等により焼結体の内部にまで形成する必
要がないので、製造工程が簡単になるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の製造工程を示す図。
【図2】本発明の第2実施例の製造工程を示す図。
【図3】本発明の第3実施例の製造工程を示す図。
【図4】従来例の構造を示す断面図。
【図5】本発明の実施例及び従来例の製造工程において
焼結体内部の構造の変化を断面的に示す図。
【符号の説明】
5 …ワイヤ(端子) 6 …導電性ペースト 7 …電解液 8 …槽 10 …タンタル焼結体(Ta焼結体) 11 …五酸化タンタル層(Ta25層) 12 …第1二酸化マンガン層(第1MnO2層) 15 …焼結体層 20 …第2二酸化マンガン層(第2MnO2層) 30 …グラファイト層(Gr層) 31 …第1グラファイト層(第1Gr層) 32 …第2グラファイト層(第2Gr層) 40 …銀層(Ag層) 50 …ポリピロール層 A …硫酸雰囲気
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、次のような問題がある。第1に、弁作用金属の焼結
体の機械的強度が低いため、外部からの応力に対して弱
いという問題がある。通常、この応力を緩和するために
第2二酸化マンガン層の厚さを30〜40μmと厚くし
ているが、それでも酸化膜が極めて薄い(数10〜数1
000オングストローム程度)ため、物理的ス トレスに
対して弱く、絶縁 破壊しやすいといった問題がある。第
2に、電解質となる二酸化マンガンの比抵抗が高いため
(1〜10Ω・cm程度)、高周波での等価直列抵抗が高
いという問題がある。また、特開平2−32521号
等、二酸化マンガン層のかわりに導電性高分子を用いる
方法では、高周波特性は向上するが、機械的強度が向上
しないという問題がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明はこれらの点に鑑みなされたもので
あって、外部からの応力に対して高い強度を有し、か
つ、高周波特性に優れた固体電解コンデンサを提供する
ことを目的とする。更に、このような固体電解コンデン
サの製造方法を提供することをも目的とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【作用】上記固体電解コンデンサの構成によると、例え
ば二酸化マンガン層の上の導電性高分子層は、バッファ
コートとして機能するので、外部からの応力を吸収し酸
化膜の絶縁破壊を防ぎ、機械的強度が向上する。また、
導電性高分子層は比抵抗が低い(例えば0.01Ω・cm
程度)導電性高分子から成っているので、高周波での等
価直列抵抗が低くなる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】[荷重試験]固体電解コンデンサには、外
部からの物理的ストレスにより、酸化膜(Ta 2 5層1
1)が絶縁破壊を起こしショートモードによって燃えて
しまうという致命的な欠陥がある。従って、荷重試験に
よりサンプルが絶縁破壊を起こすまでの機械的強度を知
ることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】[高周波での等価直列抵抗の測定]サンプ
ルの高周波(100kHz)での等価直列抵抗(高周波E
SR)を測定した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【表1】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【発明の効果】以上説明した通り本発明の固体電解コン
デンサによれば、 面側から順に誘電体皮膜と 二酸化マ
ンガン層とを有し 、かつ、弁作用金属から成 る焼結体を
外表面において 導電性高分子層で被覆する ことによっ
て、外部からの 応力(例えば、半田実装時の樹脂からの
応力や、実装時の機械的衝撃)に対して高い強度を有
し、かつ、高周波特性の優れた固体電解コンデンサを実
現することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁作用金属から成る焼結体に誘電体皮膜と
    金属酸化物層を順次形成し、その外表面を導電性高分子
    層で被覆して成る固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】前記導電性高分子層が、前記焼結体の外表
    面に形成されている金属酸化物層を直接被覆することを
    特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】端子が設けられ、かつ、弁作用金属から成
    る焼結体の表面に誘電体皮膜を形成した後、該誘電体皮
    膜上に金属酸化物層を形成する固体電解コンデンサの製
    造方法において、 前記端子に導電性ペーストを塗布し、該導電性ペースト
    を介した前記金属酸化物層との電気的な接続で電解酸化
    重合を行うことにより、前記金属酸化物層上に導電性高
    分子層を形成することを特徴とする固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】端子が設けられ、かつ、弁作用金属から成
    る焼結体の表面に誘電体皮膜を形成した後、該誘電体皮
    膜上に金属酸化物層を形成する固体電解コンデンサの製
    造方法において、 前記端子及び金属酸化物層上にグラファイト層を形成
    し、該グラファイト層を介した前記金属酸化物層との電
    気的な接続で電解酸化重合を行うことにより、前記グラ
    ファイト層上に導電性高分子層を形成することを特徴と
    する固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】弁作用金属を含む焼結体の表面に誘電体皮
    膜を形成した後、該誘電体皮膜上に金属酸化物層を形成
    する固体電解コンデンサの製造方法において、前記金属
    酸化物層が形成された焼結体を導電性高分子の原料とな
    るモノマーを含む電解液に浸漬した後、酸性環境下で重
    合を行うことにより前記金属酸化物層上に導電性高分子
    層を形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製
    造方法。
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