JPH072822A - アルキルケテンダイマーの製造方法 - Google Patents

アルキルケテンダイマーの製造方法

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JPH072822A
JPH072822A JP6096680A JP9668094A JPH072822A JP H072822 A JPH072822 A JP H072822A JP 6096680 A JP6096680 A JP 6096680A JP 9668094 A JP9668094 A JP 9668094A JP H072822 A JPH072822 A JP H072822A
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ketene dimer
alkyl ketene
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producing
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JP6096680A
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Timothy F Nolan
ティモシー・フランシス・ノラン
Brian M Stubbs
ブライアン・マーティン・スタッブス
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Hercules LLC
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    • C07D315/00Heterocyclic compounds containing rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom according to more than one of groups C07D303/00 - C07D313/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/87Preparation of ketenes or dimeric ketenes
    • C07C45/89Preparation of ketenes or dimeric ketenes from carboxylic acids, their anhydrides, esters or halides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C49/88Ketenes; Dimeric ketenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07D305/02Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D305/10Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms not condensed with other rings having one or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルキルケテンダイマーの製造方法を提供す
る。 【構成】 不活性溶媒中におけるC8〜C32脂肪族脂肪
酸ハロゲン化物と第3アミンとの脱ハロゲン化水素反応
によるアルキルケテンダイマーの製造方法及び前記方法
の生成物。溶媒は酸素化された炭化水素を含んで成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルキルケテンダイマー
及び不活性溶媒中におけるC8〜C32飽和脂肪酸ハロゲ
ン化物と第3アミンとの脱ハロゲン化水素反応によるア
ルキルケテンダイマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紙のサイズ剤の成分及び産業上の他の用
途として有用なアルキルケテンダイマーを製造するため
の種々の不活性溶媒中における飽和脂肪酸塩化物と第3
アミンとの反応は、例えば米国特許第2, 238, 82
6号及びアメリカンケミカルソサイエティー第69巻2
444〜8頁(1947年)のジェーシーサウアー(J.
C.Sauer)による論文「酸ハロゲン化物からのケテンダ
イマー」等により公知である。
【0003】不活性溶媒中におけるその反応は溶液中の
アルキルケテンダイマー(AKD)及び第3アミン塩化
水素塩を微細な沈殿として製造する。慣用的に、沈殿は
二量化スラリーからアミン塩化水素塩の液/液水性抽出
によって分離される。アルキルケテンダイマー及び過剰
の第3アミンを含むろ液は次に回転蒸発器及び水浴を用
いて約80℃で減圧下に溶媒をストリップされる。生成
物は典型的に83%以上のアルキルケテンダイマー純度
及び99.8%以下の不揮発分含量を有する。
【0004】慣用的に使用される溶媒の中にはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、リグロイン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ジエチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、クロロホルム、四塩化炭素、及びトリクロロエ
チレンがある。それらは次のように分類される: 1.アルカン及びアルカン石油留分; 2.ベンゼン、トルエン、及びキシレンのような芳香族
炭化水素; 3.クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホル
ム、四塩化炭素、プロピレンジクロライド及びトリクロ
ロエチレンのような塩素化溶媒;並びに 4. ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイ
ソアミルエーテル、及びジ−nヘキシルエーテルのよう
なエーテル類。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、現在の工業用途
において典型的に使用される慣用の二量化溶媒は受容で
きない程に毒性であるか(特に、ベンゼン及びトルエ
ン)または、塩素化溶媒の全ての種類を含む、環境的に
好ましくないかのいずれかである。したがって、芳香族
炭化水素またはハロゲン化溶媒より健康上及び環境上の
問題のより小さい溶媒を使用するアルキルケテン二量化
方法が必要である。
【0006】しかし、いくつかの公知の溶媒中では、ア
ルキルケテン二量化反応は、低い収率のADK(例えば
80%未満)、過剰に粘稠な二量化混合物、または二量
化反応スラリー中に非常に小さいアミン−ハロゲン化水
素結晶を製造する。もし、二量化反応スラリーが高い粘
度を有するかまたは非常に小さいアミン−ハロゲン化水
素塩結晶を含んでいるなら、第3アミンハロゲン化水素
塩沈殿の反応混合物からの分離は極端に困難となる。
【0007】また、塩の液/液水性抽出を含む塩沈殿の
二量化スラリーからの慣用の分離は、アルキルケテンダ
イマーの加水分解及び生成物の収率(または製造された
総重量中の純粋な生成物の収率を特定的に意味するさら
に正確な用語「純度」を使用)の減少を起こしやすい水
分を導入する。
【0008】抽出方法はADK純度を減じるので、恐ら
く遠心分離後のろ過、沈降及びデカンテーション、また
は遠心分離とろ過との組み合わせのような機械的方法に
よって容易に分離できる一方同時に健康及び環境上の問
題を避けるような方法でアミン−ハロゲン化水素沈殿を
生成することが望ましい。
【0009】本発明に従い、C8〜C32脂肪族脂肪酸ハ
ロゲン化物(好ましくは塩化物)の第3アミンとの、反
応混合物の成分と反応しない溶媒(本明細書中で不活性
溶媒という。)中での脱ハロゲン化水素反応によるアル
キルケテンダイマーの製造方法であって、溶媒が好まし
くは25℃より低い融点と70℃より高い沸点を有す
る、酸素化された炭化水素または酸素化された炭化水素
の混合物少なくとも30%を含んで成ることを特徴とす
る前記の方法が与えられる。好ましくは、本方法は、機
械的技術を使用して容易に分離するのに十分に大きなア
ミン−ハロゲン化水素結晶及び80%を越える溶液中の
アルキルケテンダイマー純度を生じる。酸素化された炭
化水素は、分子中で分子が1以上の酸素原子と炭素及び
水素原子で化合している炭化水素であり、好ましい化合
物はケトン、エステル及び芳香族エーテルである。本発
明はまたそのように製造されたアルキルケテンダイマー
にも向けられている。
【0010】これらの結果を達成するため、溶媒は純度
が過剰の水分によって減じられるような極性なしに前記
の高いアルキルケテンダイマーの純度を生じるために十
分な極性を有しなければならない(本明細書中において
中程度の極性及び水素結合能力という。)。好ましく
は、反応はC8〜C32飽和線状脂肪酸塩化物と線状第3
アミンとを反応させることによって実行される。
【0011】好ましくは、本発明に従う受容できる溶媒
のために要求される中程度の極性及び水素結合能力は、
ハンセン(Hansen)によって開発された溶解度パラメー
タースケール(solubility parameter scale)を使用し
て測定される。もとの溶解度パラメーター概念はヒルデ
ブランド(Hildebrand)によって公式化され、全溶解度
パラメーター(σr)は液の凝集力に関する。Jaurnal o
f Paint Technology39巻(1967年2月)「3次元
溶解度パラメーター−塗料成分親和性への鍵:I」中に
記述されているように、ハンセンは全溶解度パラメータ
ーを分散(σD)、極性(σP)、及び水素結合(σH
パラメーターに分割した。I&E.C.Product Research and
Development、8巻(1969年3月)「溶解度パラメ
ーターの一般性」も参照されたい(これらの2つの論文
の開示は参照によって本明細書中に組み込まれる。)。
溶媒は、地図の軸が分散、極性、及び水素結合溶解度パ
ラメーターである2または3次元地図内に置かれる。x
−y軸がそれぞれハンセン極性及び水素結合溶解度パラ
メータースケールである2次元グラフ上で、入手できる
ADK用炭化水素溶媒のx,y座標が示される。
【0012】機械的分離を含む方法のために特に適切な
本発明の好ましい一態様に従い、酸素化された溶媒の極
性及び水素結合溶解度パラメーターは、パラメーター溶
解度地図上に描かれた溶解度パラメーター円上または円
内にあるハンセン極性及び水素結合溶解度値を有し、前
記パラメータ溶解度地図中、x−y軸はそれぞれMP
1/2単位のハンセン極性(横座標、x)及び水素結合
(縦座標、y)溶解度パラメータスケールであり、円の
半径は3.5MPa1/2であり、そして円の中心はその
x,y座標として6.25及び4を有し、酸素化された
炭化水素溶媒がx2 +y2 −12.5x−8y+55.0
625≦12.25を満足するx,y座標を有する。
【0013】機械的分離を含む方法のために特に適切な
本発明の好ましい他の態様に従い、円の中心はそのx,
y座標がとして6及び4を有し、酸素化された炭化水素
溶媒のハンセン極性溶解度値は2.75MPa1/2より大
きいという条件の下に酸素化された炭化水素溶媒がx2
+y2 −12x−8y+52≦12.5を満足するx,
y座標を有する。
【0014】また、本発明に従い、好ましい酸素化され
た溶媒の極性及び水素結合溶解度パラメーターは高い程
度の水との相互溶解性が過剰の水分の侵入によりADK
純度を減じる程の極性無しに望まれる水準のADK選択
性を生じるため及び機械的技術を使用して容易に分離で
きるのに十分な結晶を作るために十分な極性を有する本
発明に従うそれらの溶媒を含むグラフ上の領域を定義し
そしてそれらの要求に合わないものを除外する溶解度パ
ラメーター(SP)円の区分の境界内または境界上にあ
る。しかし、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及び
トリクロロエチレンのような、SP円の定義された区分
内のハンセン極性及び水素結合溶解度パラメータースケ
ールに従うが慣用の方法において受容できない健康上及
び環境上の問題を起こすものは、本発明に従う方法にお
いて使用可能な溶媒から除かれる。
【0015】円の標準式を使用して、(x−h)2
(y−k)2 =r2 (式中、x、yは円内のいずれかの
点の座標であり、そしてh及びkはSP円の中心の座標
であり、その区分が本発明の一態様に従う溶媒を含むグ
ラフ上の領域を定義する。)は次の値を有する:極性溶
解度パラメーター,6MPa1/2、及び水素結合溶解度
パラメーター,4MPa1/2。半径は3.5MPa1/2
ある。従って、中心はそのx,y座標として6及び4を
有する。これらの値を標準式中への代入は、(x−6)
2 +(y−4)2 =3.52 、またはx2 +y2 −12
x−8y+36+16=12.25を与える。(また、
式はもちろん、(x−6)2 +(y−4)2≦3.52
二乗根を満足する。)本発明のこの態様に従い、本発明
に従う受容できる酸素化された炭化水素溶媒のハンセン
極性溶解度値は2.75MPa1/2より大きいという条件
の下に受容できる酸素化された溶媒はx2 +y2 −12
x−8y+52≦12. 25を満足するx,y座標を有
し、そして従って、そのx,y軸として6及び4を有す
るSP円の内部若しくは端上、またはy軸上の2.75
値の左側にあるSP円の区分の弦の上(x=2.75に
おいて)または内部にあり、それはそのx,y座標とし
て6及び4を有する円の区分の弦を表す。
【0016】機械的分離を含む方法において、SP円の
上から右への溶媒は二量化反応の間に水分の侵入が過剰
になる(低いADK純度を生じる)ほど極性である傾向
にある。円(第2の好ましい態様における区分の弦)の
左側及び円の下側の溶媒は、アミン−塩化水素沈殿があ
まりに小さすぎて機械的技術を使用して容易に分離でき
ないほど非−極性である。
【0017】ランダムな例として5及び7を採ると、x
2 +y2 −12.5x−8y+55.0625=10.5
625及びx2 +y2 −12x−8y+52=10、従
ってそれぞれの円内である。
【0018】好ましい溶媒は2.5〜9.5MPa1/2
範囲にあるハンセン極性溶解度パラメーター値、0.5
〜7.5MPa1/2の範囲にあるハンセン水素結合パラメ
ーター(σH)値を有する。
【0019】さらに好ましくは、SP円内のハンセン極
性及び水素結合溶解度パラメーターに従う酸素化された
炭化水素溶媒は、x=2.75の左側にあるSP円の区
分を除き、2.7MPa1/2より高いハンセン極性溶解度
パラメーターを有する。さらに好ましくは溶媒は2.7
5MPa1/2〜9.25MPa1/2のハンセン極性溶解度
パラメーター値、2MPa1/2〜7.25MPa1/2のハ
ンセン水素結合パラメーター(σH)値を有する。SP
円内のその領域はx=2.75及びx=9.25並びにy
=2及びy=7.25の値によって定義される矩形内に
ある。最も好ましくは、選択された溶媒は6〜7MPa
1/2の極性溶解度パラメーター値、3.5〜5.5MPa
1/2の水素結合パラメーター、または3.5〜5.5MP
1/2の極性溶解度パラメーター及び6〜7MPa1/2
水素結合パラメーターを有する。
【0020】最後に溶媒は環境上の中性及び低い健康上
の危険を持たなければならない。例えば、芳香族炭化水
素は十分に高いADK純度及び非−粘稠なアルキルケテ
ン二量化混合物を生成するが、重大な健康上及び環境上
の懸念を含む。
【0021】環境上及び健康上の基準に合い、適当な融
点及び沸点を持ち、高い純度のアルキルケテンダイマ
ー、非−粘稠なアルキルケテン二量化混合物、及び機械
的分離に従うアミン−アミン塩化水素を生成する溶媒は
次のように分類される: 1.酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、プロピオン酸エチル、及び酪酸メチルを含む
エステル; 2.メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチル
ケトン(MIBK)、及びシクロヘキサノンを含むケト
ン;並びに 3.アニソール(メチルフェニルエーテル)のようなさ
らに極性のエーテル。
【0022】本発明に従う有用な溶媒は、低い健康上の
危険を含む環境上中性な溶媒であるがどちらかといえば
非受容性の溶媒と混合され、脂肪酸塩化物と線状第3ア
ミンとの反応において使用されたときに高いADK選択
性、大きなアミン−塩化水素結晶、及び流体二量化混合
物を生成する二量化溶媒混合物を形成することができ
る。
【0023】他の化学系統は円内に含まれる溶媒を含む
が、これらは二量化反応用に受容できない。アルデヒド
は適当な極性バランスを有するが、これらの溶媒はそれ
らが不活性でない、すなわち反応混合物の成分(いわゆ
るケテン中間体)と反応するので受容できない。ハロゲ
ン化炭化水素化学系統は一般に受容できない環境上の懸
念を含む。
【0024】好ましくは、二量化反応混合物からのアミ
ン−塩化水素の分離後に、二量化溶媒が蒸留または溶媒
ストリッピングによって分離され、少なくとも80%の
純度でアルキルケテンダイマー生成物の回収を生じる。
【0025】また、本発明に従い、酸素化された炭化水
素溶媒を含むアルキルケテンダイマーが製造される。
【0026】本発明に従って製造されたアルキルケテン
ダイマーは出発物質としてC8〜C3 2の脂肪酸及び脂肪
酸のブレンドを使用する。
【0027】線状飽和脂肪酸は構造: CH2(CH2)nCOOH (式中、n=6〜30、好ましくは6〜20)を有す
る。適切なハロゲン化物は慣用的にその相当するカルボ
ン酸からハロゲン化、好ましくは塩素化によって誘導さ
れる。塩素化は、3塩化リン、5塩化リン、塩化チオニ
ル、及びホスゲンのような塩素化試薬によることができ
る。
【0028】本発明に従い、12〜22炭素原子の長鎖
のカルボン酸ハロゲン化物またはその混合物が好まし
い。カルボン酸ハロゲン化物の中では、カルボン酸塩化
物が最も好ましい。さらに、例えば牛脂油及びパーム油
からの脂肪酸等の天然産の脂肪酸のカルボン酸塩化物の
混合物が本方法に適している。出発物質として特に好ま
しいものは塩化パルミトイル及び塩化ステアリルの混合
物である。
【0029】もし望まれるなら、脂肪酸塩化物は真空蒸
留等の公知の手段によって精製されることができる。そ
れらは構造式: CH2(CH2)nCOCl (式中、n=6〜30、好ましくは6〜20)を有す
る。
【0030】線状第3アミンは本発明における使用に好
ましい。本発明における使用に適した線状第3アミンは
中性(aprotic)で好ましくは低い分子量を有する。そ
れらは例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リイソプロピルアミン、及びトリ−n−ブチルアミンを
含む。
【0031】特に好ましい線状第3アミンは式:
【化1】 (式中、R1、R2、及びR3は独立にメチル、エチルま
たはn−プロピルである。)を有する。
【0032】好ましい式を有する線状第3アミンは、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルア
ミン、メチルジエチルアミン、ジメチル−n−プロピル
アミン等を含む。最も好ましい第3アミンはトリエチル
アミン(TEA)である。
【0033】本発明に従うアルキルケテンダイマーの好
ましい製造方法において、酸塩化物及びトリエチルアミ
ンがおおよそ等しいモル割合、好ましくは正確に等モル
量またはわずかにアミンモル過剰で使用される。アルキ
ルケテン二量化反応の終点におけるアミンの欠損は、出
来上がったダイマー中に最終のアルキルケテンダイマー
用途において受容できない脂肪酸塩化物を生じる。第3
アミンの大モル過剰は、アミン塩化水素の物理的分離後
に溶媒中に実質的な量の第3アミンを残す。アルキルケ
テン二量化スラリー中の残渣のアミンは溶媒の回収を複
雑にし、そしてアルキルケテンダイマー生成物の加水分
解及びより低いアルキルケテンダイマー純度に通じる。
【0034】第3アミンに対する脂肪酸塩化物の好まし
いモル比の範囲は1.0:1〜1.0:1.1である。
【0035】脂肪酸塩化物を溶媒中の溶液中の第3アミ
ンに加えること、若しくはアミンを溶液中の脂肪酸塩化
物に加えること、または溶媒に脂肪酸塩化物及びアミン
の両方を同時に加えることが可能である。しかし、好ま
しい方法は機能性(functional)溶媒中のアミンの攪拌
溶液へ、ある時間間隔にわたり脂肪酸塩化物を少しずつ
加えることである。
【0036】いくつかの場合には、溶媒中の線状第3ア
ミン(好ましくはトリエチルアミン)への少量の脂肪酸
塩化物の予備添加が小さな種アミン−塩化水素結晶の形
成を生じる。酸塩化物の添加が完了すると、種結晶は播
種が実行されないとき得られる結晶よりも大きい寸法に
成長する。
【0037】第3アミンと脂肪酸ハロゲン化物との反応
による本発明のアルキルケテンダイマー(ADK)の製
造はケテン中間体(R=C=O)を介する。例えば、ト
リエチルアミン(TEA)及び脂肪酸塩化物(RCOC
l)を使用して、反応は次の通りである。:
【化2】 生成物アルキルケテンダイマーの純度を最大限にするた
めに、好ましくは高純度溶媒が本発明において使用され
る。特に、溶媒は水分及びアルコールを含むべきでな
い。好ましくは、溶媒の水分含量は0.05重量%以下
でアルコール含量が0.3%以下である。
【0038】最も好ましくは、本発明の酸素化された溶
媒のみが使用される(99%以上の酸素化された溶
媒)。しかし、好ましくは溶媒の少なくとも30%、さ
らに好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少
なくとも60%が酸素化された溶媒またはそれらの混合
物である。
【0039】脂肪酸ハロゲン化物の溶媒に対する質量比
の選択において含まれる大きな考慮すべき事柄は、反応
混合物中の生成ダイマーの溶解度、反応混合物の温度及
び採用された特別の反応容器の冷却限界である。脂肪酸
中の鎖内の炭素の数または平均数が大きくなれば、溶媒
中のダイマーの溶解度が小さくなり、ベヘニン酸または
22脂肪酸塩化物から誘導されたダイマーは、より少な
い炭素原子を有する脂肪酸ハロゲン化物から誘導された
ダイマーよりも低い溶媒反応混合物中の溶解度を有す
る。
【0040】そのような場合に第3アミンハロゲン化水
素とダイマーとの同時沈殿を避けるために、反応混合物
中に含まれるべきより多い溶媒が要求される。替わり
に、特に反応混合物からの第3アミンハロゲン化物の結
晶の物理的分離の丁度前にダイマー生成物の溶解度を増
すためにより高い反応混合物温度が採用される。
【0041】二量化反応は25℃〜70℃で完了するの
で、受容できる溶媒は25℃未満の融点と70℃を超え
る沸点も有しなければならない。一般に、反応混合物中
に、最大反応混合物温度の70℃及び好ましい最大反応
混合物温度の55℃においてアルキルケテンダイマーを
溶液中に維持するために必要な少なくとも十分な量、好
ましくは過剰量で溶媒を含むことが好ましい。
【0042】そのような好ましい割合は、脂肪酸ハロゲ
ン化物または脂肪酸ハロゲン化物混合物の質量基準で、
溶媒の質量で約30%〜1000%である。溶媒の特に
好ましい濃度は反応サイクルのいずれの点においてもア
ルキルケテンダイマーの沈殿を避けるのに必要な丁度上
である。いくつかの状況において、反応の過程の間、ア
ルキルケテンダイマーが形成されるにつれてアルキルケ
テンダイマーの溶解度を維持するために追加の溶媒を加
えることが有利であり得る。
【0043】反応混合物の連続液相からの第3アミンハ
ロゲン化水素結晶の物理的分離のために真空ろ過、遠心
力の使用により速められたろ過及び重力ろ過のようなろ
過が満足なものであり得る。ろ過の特に好ましい方法は
迅速で水分の侵入が制限されるものである。前記の事柄
を考慮したろ過方法の選択は慣用的である。ハロゲン化
水素の自由沈降及び反応混合物を含むアルキルケテンダ
イマーのいくらかまたは全てのデカンテーションによる
分離のようなアミン−ハロゲン化水素の分離の他の物理
的方法も使用できる。沈降方法は、もし望まれるかまた
は都合が良ければ遠心分離によって補助されることがで
きる。一般に、機械的に補助された分離を使用するため
にアミン−ハロゲン化水素沈殿は全ての5ミクロンより
大きい全ての線寸法を有しなければならない。本発明の
方法は、遠心分離または遠心分離とろ過との組合せを含
む方法のために特に好ましい。
【0044】反応混合物から沈殿した第3アミンハロゲ
ン化水素の物理的分離の後、方法の最終段階はアルキル
ケテンダイマーからの溶媒及び残っている全ての第3ア
ミンの除去である。比較的不揮発性の物質から揮発性の
物質を除去するための慣用の技術が適切であり、蒸留及
び真空蒸留を含む。薄フィルム蒸発器は小規模操作用に
有用である。好ましくはアルキルケテン及び溶媒のどち
らも水分にさらされず、そして溶媒及び他の揮発性反応
混合物成分が再使用のために回収される。最後に、溶媒
は環境上の中性及び低い健康上の危険を有するべきであ
る。
【0045】
【実施例】次の実施例はさらに本発明を例示する。次の
脂肪酸が使用された:プリステリン(Pristerine)49
16 :Unichema Internationalにより販売されている
脂肪酸のブレンド。これは次のおおよその組成及び物理
的特性を有する。
【0046】C12〜C14飽和酸 4% C16 飽和酸 39% C18 飽和酸 54% C20 飽和酸 1% C18 不飽和酸 2% ヨウ素値(gI2 /100g)(最大) 2 タイター ℃ 54〜56 酸価(mg KOH/g) 202〜210 鹸価(mg KOH/g) 204〜212 不鹸化物質 %(最大) 1 エマゾール(Emersol)E−132 :ヘンケル/エメリ
ーコーポレーション(Henkel/Emery Corporation)によ
って販売されている脂肪酸のブレンド。これは次のおお
よその組成及び物理的特性を有する。
【0047】C14 飽和酸 2.5% C15 飽和酸 0.5% C16 飽和酸 50% C17 飽和酸 1.5% C18 飽和酸 45.5% ヨウ素値(gI2 /100g)(最大) 0.5 タイター ℃ 54.5〜55.5 酸価(mg KOH/g) 205〜210 鹸価(mg KOH/g) 205〜210
【0048】
【実施例I】
メチルエチルケトン(σp =9.0,σH =5.1)及び
イソブチルケトン(σp=6.1,σH =4.1)を溶媒
として使用したアルキルケテンダイマーの製造。
【0049】乾燥メチルエチルケトン(2−ブタノン)
167gを、窒素入口、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)櫂型攪拌機、冷却機及び滴下漏斗を備えた
500mL3首フラスコ内においた。装置を水分の侵入
から保護した。乾燥窒素をメチルエチルケトンを通して
30分間通気し、その後速度を1分あたり2〜3の泡に
減らし、そして乾燥トリエチルアミン(41.3g)を
攪拌しながら加えた。プリステリン 4916からつく
った脂肪酸塩化物(110g)を次に攪拌しながら30
分にわたり滴下して加えた。温度は35℃に上昇するの
を許容し、水浴を使用して35℃〜45℃に維持した。
トリエチルアミン塩化水素のスラリーが形成された。流
体の反応混合物を次にさらに30分間攪拌し、そしてア
ミン−塩化水素を分離するためにろ紙を通して吸引によ
りろ過するときに45℃に加熱した。アミン−塩化水素
を少量の2−ブタノンで洗った。アルキルケテンダイマ
ー及び過剰のトリエチルアミンを含むろ液から次に回転
蒸発機及び80℃の水浴を使用して減圧下に溶媒をスト
リップして除き、アルキルケテンダイマーを得た。生成
物の分析は、生成物がアルキルケテンダイマー純度8
3.3%及び不揮発性含量99.8%を有することを示し
た。
【0050】二量化溶媒としてメチルイソブチルケトン
(4−メチル−2−ペンタノン)を、そして2−ブタノ
ンのために使用した条件と同じ条件を使用してアルキル
ケテンダイマーを製造した。生成物の分析は、生成物が
ADK純度91%及び不揮発性含量99.8%を有する
ことを示した。
【0051】
【実施例II】
メチルフェニルエーテル(σp =4.1,σH =6.8)
を溶媒として使用したアルキルケテンダイマーの製造。
【0052】乾燥メチルフェニルエーテル(アニソー
ル)、161g及び2.1gのトリエチルアミンを、窒
素入口、PTFE櫂型攪拌機、冷却機及び滴下漏斗を備
えた500mL5首フラスコ内においた。アニソールと
トリエチルアミンは分子篩で処理して脱水しておいた。
装置を水分の侵入から保護した。反応容器は45℃であ
った。脂肪酸塩化物とトリエチルアミンの同時添加を開
始した。95.6gの追加のトリエチルアミンを反応容
器に5分間にわたり加えた。235.8gの脂肪酸塩化
物を75分間にわたり加えた。脂肪酸塩化物は3塩化リ
ンを使用してE−132脂肪酸供給原料からつくった。
反応容器温度をガラス反応容器ジャケットを通じて流れ
る冷却水を使用して45℃に維持した。酸塩化物添加の
完了時に反応容器を攪拌しながら45℃に50分間維持
した。保持期間の終了時に二量化反応をパイント遠心チ
ューブに移した。二量化混合物を遠心分離してトリエチ
ルアミン−塩化水素結晶を分離した。回収したADK/
アニソール溶液を90℃の温度で3時間アスピレーター
により減圧にされた500mLの容器中でストリップし
た。生成物の分析は、生成物がアルキルケテンダイマー
純度90%を有することを示した。
【0053】
【実施例III】
塩化パルミトイル、トリエチルアミン、及びより小さい
極性の溶媒を含む本発明に従う溶媒を使用したアルキル
ケテンダイマーの製造。
【0054】本発明に従い選択した溶媒は酢酸イソプロ
ピル(σp =4.3,σH =5.6)、メチルフェニルエ
ーテル(アニソール,σp =4.1,σH =6.8)、酢
酸ブチル(σp =3.7,σH =6.3)、クロロヘキサ
ノン(σp =6.3,σH =5.1)、及び第3アミルメ
チルエーテル(TAME,σp =6.1,σH =3.9)
であった。それぞれの選択した溶媒207.5g及びト
リエチルアミン85gを窒素入口、(PTFE)櫂型攪
拌機、冷却機及び滴下漏斗を備えた500mL5首フラ
スコ内においた。選択した溶媒及びトリエチルアミンは
分子篩で処理して脱水しておいた。装置を水分の侵入か
ら保護した。207.5gの塩化パルミトイルを50分
間にわたり加えた。塩化パルミトイル(アルドリッチ
[Aldrich]から購入)は98%より高い純度であっ
た。反応容器温度をガラス反応ジャケットを通じて流れ
る冷却水を使用して45℃に維持した。酸塩化物添加の
完了時に反応容器を攪拌しながら45℃に50分間維持
した。保持期間の終了時に二量化反応をパイント遠心チ
ューブに移した。二量化混合物を遠心分離してトリエチ
ルアミン−塩化水素結晶を分離した。回収したADK/
機能性溶媒を90℃の温度で3時間アスピレーターによ
り減圧にされた500mLの容器中でストリップした。
生成物の分析は、生成物がアルキルケテンダイマー純度
80〜92%を有することを示した。結果を表1に示し
た。それらは、本発明に従い選択した溶媒で実施した試
験が一貫して80%より大きい、しばしば90%より大
きいADK純度を生成することを示した。TEA−HC
l結晶の寸法を顕微鏡を使用して測定した(2つの可視
の寸法のみを測定)。選択溶媒は線寸法が5ミクロンよ
り大きいTEA−HCl結晶を生成した。
【0055】
【表1】
【0056】
【実施例IV】
塩化パルミトイル、トリエチルアミン、及び本発明の範
囲外の二量化溶媒を使用したアルキルケテンダイマーの
対照製造。
【0057】実施例IIの条件を使用したが、本発明の
範囲外の低極性脂肪炭化水素を使用してアルキルケテン
ダイマーを製造した。二量化溶媒はより粘稠であった。
回収したADKは一貫して80%未満のADK純度を有
し、そしてトリエチルアミン−塩化水素結晶は小さく少
なくとも1つの寸法が5ミクロン以下であった。ブチル
アルデヒド(反応性(不活性ではない)溶媒であって、
本発明の範囲外)で実施した類似の実験も低い純度のA
DKを生成した。
【0058】
【実施例V】
塩化パルミトイル、トリエチルアミン、及び本発明に従
い選択された溶媒30%を含む溶媒の混合物を使用した
アルキルケテンダイマーの製造。
【0059】酸塩化物の二量化溶媒に対する比が塩化パ
ルミトイル0.69g/二量化溶媒1mLであること及
びトリエチルアミンが脱塩化水素に必要な理論量の10
%過剰であったことを除き、実施例IIの条件と同様の
条件で試験を実施した。この場合には、70容量%のメ
チルシクロヘキサン(σp =0,σH =1.0)(MC
H)脂肪族溶媒、及び30容量%のメチルフェニルエー
テル(σp =4.1,σH =6.8,本発明に従う)の混
合物を二量化溶媒として使用した。二量化溶媒の組成の
大部分が本発明の範囲外であったが、本発明に従い選択
した溶媒30%の存在下の二量化は容易に分離できるア
ミン塩化水素結晶を生成した。トリエチルアミン−塩化
水素結晶の除去及び二量化溶媒混合物のストリッピング
の後、89%純度のアルキルケテンダイマー生成物が得
られた。
【0060】
【表2】 表2の結果の概要 本発明の溶媒は80%より高い、いくつかの場合には9
0%より高いADK純度、及び一般により大きくそして
遠心分離による分離がより容易なTEA−HCl結晶を
生成した。二量化スラリーは粘稠ではなかった。遠心分
離を含む方法によって最も高いADK純度を得るために
最適の溶媒は、6〜7MPa1/2 のハンセン水素結合溶
解度パラメーター及び3.5〜5.5MPa1/2 の極性溶
解度パラメーターまたは6〜7MPa1/2 の極性溶解度
パラメーター及び3.5〜5.5MPa1/2 の水素結合溶
解度パラメーターのものである。溶解度パラメーターが
この範囲にある最適の機能性溶媒は、アニソール、酢酸
イソプロピル、及びメチルイソブチルケトン(MIB
K)であり、そしてこれらの溶媒は90%より高いAD
K純度を生成するために使用できる。円によって定義さ
れる範囲内であるが最適範囲外の溶媒は80〜87%A
DK純度を生ずるために使用できる。より小さい極性の
二量化溶媒を使用したときはADK純度は一般に80%
未満である。非極性の二量化溶媒を使用したときは、二
量化スラリーは非常に粘稠であり、そしてアミン塩化水
素結晶は分離困難である。
【0061】
【実施例VI】
アニソール、トリエチルアミン、及び塩化イソステアロ
イル(ヘンケル/エメリー エマゾール(Emersol)−
875脂肪酸供給原料から3塩化リンを使用してつくっ
た分枝脂肪酸塩化物)を使用したアルキルケテンダイマ
ーの製造。
【0062】乾燥メチルフェニルエーテル(アニソー
ル)90部を窒素入口、PTFE櫂型攪拌機、冷却機及
び滴下漏斗を備えた250mL5首フラスコ内におい
た。装置を水分の侵入から保護した。反応容器は45℃
であった。22部のトリエチルアミンを一度に反応容器
に加えた。60部の塩化イソステアロイルを20分間に
わたり加えた。反応混合物を45℃で全体で2時間保持
した。トリエチルアミン−塩化水素塩を吸引ろ過によっ
て分離した。ADK/アニソール溶液を90℃で真空下
にストリップしてADKを回収した。生成物の分析は、
生成物がアルキルケテンダイマー純度88%を有するこ
とを示した。
【0063】エマゾール−857:ヘンケル/エメリー
コーポレーションによって販売されている脂肪酸のブレ
ンドであり、おおよその組成を有する。
【0064】C18 分枝飽和酸 70〜76% C16 分枝飽和酸 6〜7% C14 飽和酸 7〜11% C16 飽和酸 4〜5%
【0065】
【実施例VI】
アニソール、トリエチルアミン、塩化オレオイル(ヘン
ケル/エメリー−エマゾール−875脂肪酸供給原料か
ら3塩化リンを使用してつくった不飽和脂肪酸塩化物)
を使用したアルキルケテンダイマーの製造。
【0066】トリエチルアミン、アニソールを使用し、
そして実施例IIIのケース1におけるのと同じ次の反
応手順を使用して塩化オレオイルからアルキルケテンダ
イマーを製造した。塩化オレオイルはエマゾール−21
3脂肪酸供給原料から3塩化リンを使用してつくった。
生成物の分析は、生成物がアルキルケテンダイマー純度
86〜88%を有することを示した。
【0067】エマゾール−213:ヘンケル/エメリー
コーポレーションの製品であり、次のおおよその組成を
有する脂肪酸のブレンドである。
【0068】C18 不飽和酸 82% C16 不飽和酸 6% C14 不飽和酸 3% C14−C17 飽和酸 9%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブライアン・マーティン・スタッブス イギリス国ディーエイ14・6エイワイ,ケ ント,シドカップ,タイロン・ウェイ 13

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性溶媒中におけるC8〜C32脂肪族
    脂肪酸ハロゲン化物と第3アミンとの脱ハロゲン化水素
    反応によるアルキルケテンダイマーの製造方法であっ
    て、溶媒がエステル、ケトン及び芳香族エーテルより成
    る群から選択される酸素化された炭化水素または酸素化
    された炭化水素の混合物少なくとも30%を含んで成る
    前記の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶媒中におけるC8〜C32飽和脂肪酸ハ
    ロゲン化物と第3アミンとの脱ハロゲン化水素反応によ
    るアルキルケテンダイマーの合成方法であって、溶媒
    が、70℃を超える沸点、並びにパラメーター溶解度地
    図上に描かれた溶解度パラメーター円上または円内にあ
    るハンセン極性及び水素結合溶解度値を有する酸素化さ
    れた溶媒を含んで成ることを特徴とし、前記パラメータ
    溶解度地図中、x及びy軸はそれぞれMP1/2単位のハ
    ンセン極性及び水素結合溶解度パラメータスケールであ
    り、円の半径は3.5MPa1/2であり、そして円の中心
    はそのx,y座標として6.25及び4を有し、酸素化
    された炭化水素溶媒がx2+y2 −12.5x−8y+5
    5.0625≦12.25を満足するx,y座標を有す
    る、前記の合成方法。
  3. 【請求項3】 溶媒中におけるC8〜C32飽和脂肪酸ハ
    ロゲン化物と第3アミンとの脱ハロゲン化水素反応によ
    るアルキルケテンダイマーの製造方法であって、溶媒
    が、70℃を超える沸点、並びにパラメーター溶解度地
    図上に描かれた溶解度パラメーター円の区分上または円
    の区分内にあるハンセン極性及び水素結合溶解度値を有
    する酸素化された溶媒を含んで成ることを特徴とし、前
    記パラメータ溶解度地図中、x及びy軸はそれぞれMP
    1/2 単位のハンセン極性及び水素結合溶解度のパラメー
    タスケールであり、円の半径は3.5MPa1/2であり、
    そして円の中心はそのx,y座標として6及び4を有
    し、酸素化された炭化水素溶媒のハンセン極性溶解度値
    が2.75MPa1/2より大きいという条件の下に酸素化
    された炭化水素溶媒のハンセン極性及び水素結合溶解度
    値がx2 +y2 −12x−8y+52≦12.25を満
    足するx,y座標を有する、前記の方法。
  4. 【請求項4】 酸素化された炭化水素溶媒が2.75M
    Pa1/2〜9.25MPa1/2のハンセン極性値及び2.0
    MPa1/2〜7.25MPa1/2のハンセン水素溶解度パ
    ラメーターを有することを特徴とする、請求項1〜3の
    いずれかに記載のアルキルケテンダイマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 70℃より高い沸点を有し、溶媒が25
    ℃未満の融点を有することを特徴とする、請求項1〜4
    のいずれかに記載のアルキルケテンダイマーの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 溶媒がケトン、エステル、及びエーテル
    より成る群から選択されることをさらに特徴とする、請
    求項2〜5のいずれかに記載のアルキルケテンダイマー
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶媒がメチルエチルケトン、メチルイソ
    ブチルケトン、メチルフェニルエーテル、酢酸イソプロ
    ピル、酢酸ブチル及びシクロヘキサノンより成る群から
    選択されることをさらに特徴とする、請求項1〜6のい
    ずれかに記載のアルキルケテンダイマーの製造方法。
  8. 【請求項8】 ダイマーが溶媒中でつくられ、そして第
    3アミンハロゲン化水素の結晶が溶液から沈殿すること
    をさらに特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の
    アルキルケテンダイマーの製造方法。
  9. 【請求項9】 第3アミンハロゲン化水素がアルキルケ
    テンダイマー溶媒溶液からろ過または遠心分離によって
    分離され、そしてダイマーが溶媒の蒸発によって回収さ
    れることをさらに特徴とする、請求項8に記載のアルキ
    ルケテンダイマーの製造方法。
  10. 【請求項10】 脱ハロゲン化水素反応が飽和の線状脂
    肪酸によって行われることを特徴とする、請求項1〜9
    のいずれかに記載のアルキルケテンダイマーの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 脱ハロゲン化水素反応が飽和の線状脂
    肪酸によって実行されることを特徴とする、請求項1〜
    10のいずれかに記載のアルキルケテンダイマーの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 脂肪酸ハロゲン化物が塩化物であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のア
    ルキルケテンダイマーの製造方法。
  13. 【請求項13】 脂肪酸ハロゲン化物が塩化パルミトイ
    ルを含んで成ることを特徴とする、請求項11に記載の
    アルキルケテンダイマーの製造方法。
  14. 【請求項14】 ハンセン極性溶解度パラメーターが6
    〜7MPa1/2及びハンセン水素結合パラメーターが3.
    5〜5.5MPa1/2またはハンセン極性溶解度パラメー
    ターが3.5〜5.5MPa1/2及びハンセン結合パラメ
    ーターが6〜7MPa1/2である、請求項1〜13のい
    ずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 第3アミンが線状第3アミンである、
    請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 線状第3アミンがトリメチルアミン、
    トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、メチルジエ
    チルアミン、及びジメチル−n−プロピルアミンより成
    る群から選択されることをさらに特徴とする、請求項1
    4に記載のアルキルケテンダイマーの製造方法。
  17. 【請求項17】 線状第3アミンがトリエチルアミンで
    あることをさらに特徴とする、請求項13に記載のアル
    キルケテンダイマーの製造方法。
  18. 【請求項18】 脂肪酸塩化物の第3アミンに対するモ
    ル比が約1.0:1〜1.0:1.1の範囲にあることを
    さらに特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載の
    アルキルケテンダイマーの製造方法。
  19. 【請求項19】 溶媒が酸素化された炭化水素溶媒少な
    くとも約50重量%を含んで成る、請求項1〜18のい
    ずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 溶媒が酸素化された炭化水素溶媒少な
    くとも約60重量%を含んで成る、請求項19に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 溶媒が酸素化された炭化水素溶媒少な
    くとも約99重量%を含んで成る、請求項19に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 機械的技術を使用して容易に分離する
    のに十分に大きなアミン−ハロゲン化水素結晶を生成
    し、そして溶液中のアルキルケテンダイマーの純度が8
    0%を超える、請求項1〜21のいずれかに記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のいずれかに記載の方
    法によって製造されるアルキルケテンダイマー。
  24. 【請求項24】 請求項1〜22のいずれかに記載の方
    法によって製造される、残渣の溶媒を含むアルキルケテ
    ンダイマー。
  25. 【請求項25】 請求項1〜22のいずれかに記載の方
    法によって製造されたアルキルケテンダイマーの水性分
    散物。
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