JPH07280423A - 冷蔵庫の多機能付加装置 - Google Patents

冷蔵庫の多機能付加装置

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷蔵庫内の空気の殺菌／脱臭機能に加えて食
品の鮮度維持機能を遂行可能な多機能付加装置を提供す
る。 【構成】 高電圧を供給する高電圧発生器２７と、高電
圧発生器からの高電圧を受けてコロナ放電によりオゾン
を生成させる電極構造体２９ａ，２９ｂと、オゾンを分
解するオゾン分解部３２と、高電圧発生器からの高電圧
を受けて陽イオンまたは陰イオンを発生させるイオン化
電極３３とからなり、電極構造体を通じて生成されたオ
ゾンにより庫内空気の殺菌／脱臭機能を遂行し、イオン
化電極を通じて発生した陽イオンまたは陰イオンにより
食品の鮮度の維持機能を遂行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫の殺菌及び脱臭
装置に関し、特に、オゾン発生と同時に陽イオン又は陰
イオンを発生させる冷蔵庫の多機能付加装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、冷蔵庫は、各種食品を種類によ
って冷凍または冷蔵状態に貯蔵して、長時間食品の新鮮
度を維持させるために使用されている。
【０００３】このような冷蔵庫は、通常圧縮機、蒸発
器、毛細管、凝縮器等から構成される冷凍サイクルを用
いている。すなわち、冷蔵庫は、食品貯蔵空間より隔離
された通路上に蒸発器を設置し、蒸発器によって熱交換
された冷気を冷却ファンにより食品貯蔵空間に循環させ
て、食品を冷凍または冷蔵状態に冷却貯蔵する。
【０００４】例えば、図１に示す２ドアタイプの冷蔵庫
１０において、冷凍室１と冷蔵室２が上下に分離配置さ
れている。図面には示されていないが、この冷蔵庫１０
は冷凍サイクルを有し、凝縮器や圧縮機等が本体内の後
側下部に設置されており、また、蒸発器が冷凍室１と冷
蔵室２の区画壁間に設置されて空気を冷却する。
【０００５】このように冷却された冷気は、送風ファン
（図示せず）により冷気供給部４を通じて、冷蔵室２内
に流入する。この冷蔵室２は食品の種類に従って選別的
な貯蔵を成すために、冷気供給部４が後壁中央に設置さ
れ、その上に新鮮室３が隣接して設置されている。
【０００６】ここで、冷蔵庫１０は、食品を貯蔵保管す
る場合において、食品の新鮮度を長期間維持することが
主な目的であるので、長期間の食品貯蔵を成すために、
従来は冷凍室１や冷蔵室２の温度を均一に維持せしめよ
うとするものであった。しかし、このような方法は、冷
蔵庫１０のドアの開閉に因って、貯蔵食品に対する最適
の貯蔵温度を維持することは困難であり、また、庫内温
度を食品の最適貯蔵温度に維持するとしても、貯蔵食品
自体が有している腐敗バクテリアや臭い等に因り貯蔵期
間には限界があった。
【０００７】従って、このような問題を解決するため
に、冷蔵庫１０に殺菌／脱臭器５を冷気供給部４に隣接
して設置しているものがあった。
【０００８】このような従来の殺菌／脱臭器は、紫外線
ランプを用いたものと、オゾン発生器を用いたものとに
大きく２種類に分けられる。
【０００９】しかし、このような従来の殺菌／脱臭器
は、庫内に浮遊しているバクテリアのような細菌を殺菌
して、臭いを除去する機能を果たすのみで、実際に貯蔵
中の食品の新鮮度を長期間維持するようにする機能は有
していなかった。
【００１０】例えば、実開平３−７２２８９号公報には
従来の殺菌／脱臭器の一例が示されている。この従来例
によれば、図３に示すように、殺菌／脱臭器は、ケース
１５１を含み、ケース１５１の内部には、空気入口部よ
り出口側に向って高圧発生器１５２、第１電極１５２
ａ、第２電極１５２ｂ、脱臭触媒層１５３が順に配列さ
れている。
【００１１】作動の際、高圧発生器１５２は、それに電
源が印加されると、高電圧を発生させて電極１５２ａ及
び１５２ｂに印加する。すると、電極１５２ａ及び１５
２ｂは、コロナ放電を行って、オゾンＯ3 を発生させ、
これにより空気中の浮遊バクテリアを殺菌しまた臭いを
除去する。その後、これらの空気は触媒層１５３を通過
して中和されオゾンは除去される。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の殺菌
／脱臭器は空気中のバクテリアを殺菌しまた臭いを除去
するものであるが、食品等に残存している臭いは除去す
ることができない。また、従来の殺菌／脱臭器は、庫内
を清潔に維持して食品を貯蔵するものであるが、前記の
ように貯蔵食品の新鮮度を維持させる機能は有していな
い。
【００１３】更に、貯蔵食品の新鮮度を維持させる方法
としては、陽イオンまたは陰イオンを庫内において発生
させ、食品を休止またはほぼ休眠状態にさせて、食品の
劣化を抑制することにより新鮮度を保存することができ
る。従って、冷蔵庫内に殺菌／脱臭器と陽イオンまたは
陰イオン発生装置を全て設置すれば、前記した全ての効
果、すなわち、殺菌／脱臭と新鮮度維持を達成すること
ができる。
【００１４】しかし、これらの装置を全て冷蔵庫内に設
置すると、製造原価が上昇するとともに、別途の空間を
占有しなければならないので、庫内の空間利用という面
においては好ましくないものである。
【００１５】従って、本発明の目的は、殺菌／脱臭機能
及び新鮮度維持機能を有する多機能付加装置を提供する
ことにある。
【００１６】本発明の他の目的は、陽イオンまたは陰イ
オン発生装置を殺菌／脱臭器と結合して、効果的に陽イ
オンまたは陰イオンの発生を誘導する多機能付加装置を
提供することにある。
【００１７】本発明のさらに他の目的は、殺菌／脱臭機
能及び新鮮度維持機能を一つの高電圧発生器により遂行
されるようにした多機能付加装置を提供することにあ
る。
【００１８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に基づく多機能付加装置は、空気流入口と排
出口を有するケースと、その中に収納された電源部と多
機能付加部とから成る。この電源部は、高電圧を発生さ
せる高電圧発生部と、高電圧発生部に整流電源を印加す
る整流部と、プリント回路基板を含む。このプリント回
路基板は、使用者が作動状態を知り得るように成す表示
灯と、電源印加オン／オフスイッチとを備える。また、
多機能付加部には、空気流入口から空気流出口に向け
て、コロナ放電によりオゾンを生成させるために所定間
隔をおいて配列された針状電極及び帯状電極を含むオゾ
ン発生部と、オゾン発生部で生成されたオゾンを分解す
るために触媒層を備えたオゾン分解部と、単一の針状電
極を有し高電圧印加時に陽イオンまたは陰イオンを発生
させるイオン化電極手段が順に配置されている。
【００１９】
【作用】本発明はこのように構成されているので、一つ
の高電圧発生部から高電圧をオゾン発生部とイオン化電
極に同時に印加すると、オゾン発生部においては、オゾ
ンが生成されて庫内空気を殺菌／脱臭し、このオゾンは
オゾン分解部によって分解される。その後、浄化された
空気はイオン化電極手段によって容易に陽イオンまたは
陰イオンを有するようになっているので、貯蔵食品を休
止状態にして食品の新鮮度を長期間維持できるようにし
ている。
【００２０】
【実施例】本発明の実施例を添付の図面を参照しなが
ら、以下に詳細に説明する。
【００２１】本発明に基づく多機能付加装置２０は、図
１に示すような冷蔵庫に適用されるものであって、従来
の殺菌／脱臭器５と同一の位置に、別途に空間を占有す
ることなしに単独に固定設置される。
【００２２】このように設置された本発明の多機能付加
装置２０の構成を図２に示す。この多機能付加装置２０
は、隔壁２３を間において分離される電源部２１と多機
能付加部２２とからなる。
【００２３】電源部２１はシステム制御回路にて成り、
使用者に作動状態を表示する表示灯２５と、その作動を
制御するオン／オフスイッチ２６を備えたプリント回路
基板２４と、高電圧を発生させる高電圧発生器２７とを
含む。
【００２４】多機能付加部２２には、上部の空気流入口
から下部の空気流出口に向って、コロナ放電を成すべく
正及び負の高電圧が印加される針状電極構造体２９ａ
と、帯状電極構造体２９ｂとが順に配列されている。こ
れら電極構造体の構造は従来技術と同一であるため詳細
な説明は省略するが、図示のように多数の１列針状電極
構造体３０ａが帯状電極３０ｂに向けて同一間隔で配向
されている。
【００２５】これらの電極構造体の下部には所定間隔を
おいて空間が形成されている。この空間はオゾン反応層
３１と呼称されるものであって、電極構造体２９ａ及び
２９ｂのコロナ放電により発生したオゾン（Ｏ3 ）によ
り庫内空気の浮遊菌を殺菌し、臭いを除去する領域であ
る。
【００２６】このオゾン反応層３１の下部には、オゾン
分解触媒を含むオゾン分解部３２が設置され、このオゾ
ン分解部３２の真下には、高電圧発生部２７から正の高
電圧が印加されるイオン化電極３３が、下向きに折曲げ
られて固定されている。
【００２７】このように構成された本発明によれば、冷
凍サイクルが駆動され、各庫内に食品を貯蔵した状態に
おいて、多機能付加装置２０に電源が印加されると、高
電圧発生器２７は、直流の高電圧を発生させ、針状電極
構造体２９ａと帯状電極構造体２９ｂに印加して、コロ
ナ放電を起こさせる。このようなコロナ放電は、針状電
極周辺に流入した汚染空気をイオン化させた後、帯状電
極構造体２９ｂに移動して、イオンを含んだ空気の流れ
が生じる。
【００２８】即ち、針状電極構造体２９ａにおいて、コ
ロナ放電が起こると同時に、空気中の酸素を電離（Ｏ2
→Ｏ’＋Ｏ’）させ、電離された酸素原子（Ｏ’）は酸
素と結合してオゾン（Ｏ3 ）を生成する。このように生
成されたオゾン（Ｏ3 ）は、不安定になり更に分解され
るが、コロナ放電により生成されたオゾンは酸化力が強
力で脱臭器２０内に流入された空気中の浮遊菌を殺菌す
ると同時に、臭い分子を分解して清い空気に浄化する。
【００２９】このような浄化作用は、オゾン反応層３１
とオゾン分解部３２により成され、これによって、分解
されなかったオゾンは、オゾン分解部３２において、全
て酸素に還元されるので、ケースの外部に排出されな
い。
【００３０】次に、オゾン分解部３２を通じて浄化され
た空気は、イオン化電極３３により陽イオン化または陰
イオン化され、陽イオンまたは陰イオン化された空気
は、ケースの外部に排出されて食品の新鮮度を長時間維
持するように作用する。
【００３１】この際、前記イオン化電極３３は、端部の
針を下向きに折曲してイオンを含む空気が庫内に流出さ
れる方向と一致しているので、空気の陽イオン化又は陰
イオン化を倍加させることができる。
【００３２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく多
機能付加装置は、オゾンを発生させる電極構造体と、陽
イオンまたは陰イオンを発生させるイオン化電極とを一
体に設置して、オゾンと陽イオンまたは陰イオンを同時
に発生させることができるので、冷蔵庫内の浮遊菌と臭
いに対して殺菌／脱臭機能を遂行するとともに、食品の
新鮮度維持機能を遂行することができる。また、これら
の構成要素が一体に形成されているので、本発明に基づ
く多機能付加装置が庫内を占める面積を縮少することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用される一般的な冷蔵庫を一部切開
して示した前面図である。
【図２】本発明に基づく多機能付加装置を示した断面図
である。
【図３】従来の殺菌／脱臭器を示した断面図である。
【符号の説明】
２０ 多機能付加装置 ２１ 電源部 ２２ 多機能付加部 ２４ プリント回路基板 ２７ 高電圧発生部 ２９ａ 針状電極構造体 ２９ｂ 帯状電極構造体 ３１ オゾン反応層 ３２ オゾン分解部 ３３ イオン化電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ケースと、電源を整流し、多数の正及び
    負電圧を選択的に発生させる電源部と、前記電源部から
    高電圧が印加されて、殺菌／脱臭機能を遂行すべくコロ
    ナ放電を成して庫内の空気を浄化させるとともに、浄化
    された空気中に陽イオンまたは陰イオンを発生させる多
    機能付加手段と、から成ることを特徴とする冷蔵庫の多
    機能付加装置。
  2. 【請求項２】 前記電源部は、システム制御及び整流を
    成すようにする回路を設けたプリント回路基板と、多数
    の正及び負の高電圧を発生させる高電圧発生部とから成
    ることを特徴とする請求項１に記載の多機能付加装置。
  3. 【請求項３】 前記多機能付加手段は、正及び負の高電
    圧を印加されてコロナ放電を行なう針状電極構造体及び
    帯電極構造体と、オゾン反応後に外部へのオゾンの排出
    を防止するオゾン分解部と、浄化された空気中において
    正の高電圧により、陽イオンまたは陰イオンを発生させ
    るイオン電極手段とから成ることを特徴とする請求項１
    に記載の多機能付加装置。
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