JPH0727865A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JPH0727865A
JPH0727865A JP5173995A JP17399593A JPH0727865A JP H0727865 A JPH0727865 A JP H0727865A JP 5173995 A JP5173995 A JP 5173995A JP 17399593 A JP17399593 A JP 17399593A JP H0727865 A JPH0727865 A JP H0727865A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 シンチレータにより変換された可視像の検出
効率を高め、得られる放射線画像の鮮鋭度を向上させ
る。 【構成】 2枚のシンチレータ3A,3Bとの間に固体光検
出器2を積層させてなる放射線検出器1に、被写体6を
透過したX線5を照射する。シンチレータ3Aは照射され
たX線5の強度に応じた強度の可視光を発光し、各固体
光検出素子により光電変換が行われ画像信号SAが出力
される。可視光に変換されなかったX線5は、固体光検
出器2を透過し、シンチレータ3Bに到達する。シンチレ
ータ3Bは到達したX線5の強度に応じた強度の可視光を
発光し、各固体光検出素子により検出されて光電変換が
行われ画像信号SBが出力される。出力された画像信号
SA,SBは情報処理手段7に入力されて処理済画像信
号S′となり更に再生手段8に入力され、被写体6の放
射線画像が可視像として再生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線検出器、とくに詳
細にはシンチレータと固体光検出器との組合せを利用す
る放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療診断を目的とする放射線
撮影の医療用放射線撮影、物質の被破壊検査等を目的と
する工業用放射線撮影等の種々の分野における放射線撮
影において、増感紙と放射線写真フイルムとを組合せた
いわゆる放射線写真法が利用されている。この方法によ
れば、被写体を透過したX線等の放射線が増感紙に入射
すると,増感紙に含まれる蛍光体はこの放射線のエネル
ギーを吸収して蛍光(瞬時発光)を発する。この発光に
より、増感紙に密着させるように重ね合わされた放射線
写真フイルムが感光し、放射線写真フイルム上には放射
線画像が形成される。このようにして放射線画像は直接
に放射線フイルム上に可視化された画像として得ること
ができる。
【0003】一方、放射線写真フイルムに記録された放
射線画像を光電的に読み取って画像信号を得、この画像
信号に適切な画像処理を施した後、画像を再生記録する
ことが種々の分野で行われている。たとえば、後の画像
処理に適合するように設計されたガンマ値の低いフィル
ムを用いてX線画像を記録し、このX線画像が記録され
たフィルムからX線画像を読み取って電気信号に変換
し、この電気信号(画像信号)に画像処理を施した後コ
ピー写真等に可視像として再生することにより、コント
ラスト,シャープネス,粒状性等の画質性能の良好な再
生画像を得ることが行われている(特公昭61-5193 号公
報参照)。
【0004】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射するとこの
放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等の
励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽
発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、
人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の蓄積
性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザー
光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られ
た輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この
画像データに基づき被写体の放射線画像を写真感光材料
等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる放射
線画像記録再生システムがすでに提案されている(特開
昭55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,同56-1
04645 号,同55- 116340号等)。
【0005】このシステムは、従来の銀塩写真を用いる
放射線写真システムと比較して極めて広い放射線露出域
にわたって画像を記録しうるという実用的な利点を有し
ている。すなわち、蓄積性蛍光体においては、放射線露
光量に対して蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光
の光量が極めて広い範囲にわたって比例することが認め
られており、従って種々の撮影条件により放射線露光量
がかなり大幅に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放
射される輝尽発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設
定して光電変換手段により読み取って電気信号に変換
し、この電気信号を用いて写真感光材料等の記録材料、
CRT等の表示装置に放射線画像を可視像として出力さ
せることによって、放射線露光量の変動に影響されない
放射線画像を得ることができる。
【0006】しかしながら、このような放射線写真シス
テムにより放射線画像を得るためには、上述した放射線
画像を直接可視化する際に、撮影に用いる放射線写真フ
イルムと増感シートとの感度領域を一致させて撮影を行
う必要がある。
【0007】また、上述した放射線写真フイルム、蓄積
性蛍光体シートを用いて光電的に放射線画像を読み取る
システムにおいては、上述したように放射線画像に画像
処理をおこなって目的に応じた濃度およびコントラスト
を有するように調整したり、放射線画像を一旦電気信号
に変換しなければならず、そのための画像読取装置を用
いて読取り走査を行う必要があり、放射線画像を得るた
めの操作が煩雑なものとなり、放射線画像を得るまでの
時間がかかるものとなっている。
【0008】そこで、放射線写真システムによる上記の
ような問題点を解決するために、放射線検出器が提案さ
れている(例えば特開昭59-211263 号公報、特開平2-16
4067号公報、PCT国際公開番号WO92/06501号、Sign
al,noise,and read out considerations in the develo
pment of amorphous silicon photodiode arraysfor ra
diotherapy and diagnostic x-ray imaging,L.E.Anton
uk et.al ,University of Michigan,R.A.Street Xero
x,PARC,SPIE Vol.1443 Medical Imaging V;Image Phy
sics(1991) ,p.108-119 )。
【0009】この放射線検出器は、例えば厚さ3mm の石
英ガラスからなる基板にアモルファス半導体膜を挟んで
透明導電膜と導電膜とからなる複数の信号線と走査線と
がそれぞれ直交するようにマトリクス上にパターン形成
して構成されている固体光検出器に放射線を可視光に変
換するシンチレータを積層することにより構成されてな
るものである。
【0010】この放射線検出器をシンチレータが放射線
入射側の面を向くように配置し、放射線検出器に被写体
を透過した放射線を照射することにより、放射線がシン
チレータに直接入射して可視光に変換され、この変換さ
れた可視光が固体光検出器により検出されて放射線画像
情報を担持する画像信号に光電変換される。この画像信
号は、所定の画像処理がなされた後にCRT等の再生手
段により再生される。このような放射線検出器を用いる
ことにより、被写体の放射線画像を煩雑な操作を行うこ
となくただちに再生することができ、直ちにリアルタイ
ムで放射線画像を得ることができ、上述した放射線写真
システムの欠点を解消することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た放射線検出器に用いられるシンチレータは、その厚み
方向に対して放射線の入射面に近い方が放射線がより多
く吸収されるため、発光量も多いものである。したがっ
て、上述した放射線検出器においては、固体光検出器は
放射線の入射方向に対してシンチレータの後方に配置さ
れる構成であるため、シンチレータにより変換された可
視光が固体光検出器に到達するまでにシンチレータ自身
により吸収されること、あるいはシンチレータによって
乱反射されることにより固体光検出器における可視光の
検出効率が低下し、得られる放射線画像の鮮鋭度が低下
してしまうものであった。
【0012】本発明は上記事情に鑑み、固体光検出器に
おける可視光の検出効率を向上させ、得られた放射線画
像の画質を向上させることができる放射線検出器を提供
することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線検出
器は、照射された放射線を可視光に変換する2枚のシン
チレータと、該2枚のシンチレータ間に配された、該シ
ンチレータにより変換された可視光を電気信号に変換し
て出力する多数の固体光検出素子を基板上に形成してな
る固体光検出器とからなることを特徴とするものであ
る。
【0014】また、本発明による第2の放射線検出器
は、本発明による第1の放射線検出器において、前記固
体光検出器が、それぞれに多数の固体光検出素子が形成
された2枚の前記基板を互いに対向するように重ねて配
されたものであり、該それぞれの固体光検出素子から出
力された2つの電気信号を加算する加算手段を備えたも
のであることを特徴とするものである。
【0015】さらに、本発明による第3の放射線検出器
は、本発明による第1の放射線検出器において、前記固
体光検出器が、1枚の基板の両面に前記多数の固体光検
出素子が形成され、該両面の固体光検出素子から出力さ
れた2つの電気信号を加算する加算手段を備えたもので
あることを特徴とするものである。
【0016】また、本発明による第4の放射線検出器
は、第2または第3の放射線検出器において、前記加算
手段により加算される前記2つの電気信号の加算の重み
を変化させる手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0017】さらに、本発明による第5の放射線検出器
は、本発明による第2または第3の放射線検出器におい
て、前記基板に、前記放射線の低エネルギー成分を吸収
する低エネルギー成分吸収層を設けたことを特徴とする
ものである。
【0018】また、本発明による第6の放射線検出器の
ように本発明による第5の放射線検出器において、前記
各固体光検出器から出力される電気信号に基づいてエネ
ルギーサブトラクション処理を施す手段を備えるように
してもよいものである。
【0019】さらに、本発明による第7の放射線検出器
は、本発明による第1の放射線検出器において、前記固
体光検出器が、両面から前記可視光を検出することがで
きるものあることを特徴とするものである。
【0020】また、本発明による第8の放射線検出器
は、上述した本発明による放射線検出器において、前記
2枚のシンチレータのうち、前記放射線が照射される側
のシンチレータの厚さが該放射線が照射される側とは反
対側のシンチレータの厚さよりも薄いことを特徴とする
ものである。
【0021】さらに、本発明による第9の放射線検出器
は、上述した本発明による放射線検出器において、間に
前記固体光検出器を配した前記2枚のシンチレータの外
側の面に前記可視光を反射する光反射層を設けたことを
特徴とするものである。
【0022】また、上述した本発明による放射線検出器
においては、前記基板を樹脂シートにより構成するよう
にしてもよい。
【0023】
【作用】本発明による放射線検出器は、上述した固体光
検出器を2枚のシンチレータの間に配する構成としたた
め、放射線検出器に照射された放射線は、放射線が照射
される側に配された最初のシンチレータにより可視光に
変換され、固体光検出器に形成された多数の固体光検出
素子により検出される。一方、最初のシンチレータによ
り可視光に変換されなかった放射線は、固体光検出器を
透過して2枚のシンチレータのうち放射線が照射される
側とは反対側に配された後の他のシンチレータに到達
し、この他のシンチレータにより可視光に変換される。
そしてこのシンチレータにより変換された可視光は、最
初のシンチレータにより変換された可視光とともに固体
光検出器に検出されることとなる。したがって、固体光
検出器における可視光の検出効率は向上され、本発明に
よる放射線検出器により得られる放射線画像の鮮鋭度を
向上させることができ、全体として高画質の放射線画像
を得ることができる。
【0024】また、固体光検出器を、多数の固体光検出
素子が形成された2枚の基板を互いに対向するように重
ねて配置する、1枚の基板の両面に固体光検出素子を形
成する、あるいは両面から可視光を検出することができ
る構成とすることにより、各シンチレータにより変換さ
れた可視光は、それぞれ固体光検出素子に検出されるこ
ととなり、より効率よく可視光の検出を行なうことがで
きる。
【0025】また、各固体光検出器から出力される2つ
の電気信号の加算の重みを変化させる手段を設けること
により、得られる放射線画像の画質を変化させることが
できる。例えば、放射線が入射される側の固体光検出素
子により得られる電気信号に大きく重み付けをすること
により鮮鋭度の高い画像を得ることができ、また、固体
光検出器の両側にある固体光検出素子から得られる電気
信号を略均等に重み付けすることにより感度の高い放射
線画像を得ることができる。
【0026】さらに、基板に放射線の低エネルギー成分
を吸収する低エネルギー成分吸収層を設けることによ
り、放射線が照射される側の固体光検出素子には放射線
の低エネルギー成分が検出され、その反対側の固体光検
出素子には放射線の低エネルギー成分が除去された高エ
ネルギー成分が検出されることとなる。これら各成分を
担持する電気信号を所定の重み付けをして減算処理する
ことにより、エネルギーサブトラクション画像を得るこ
とができる。
【0027】また、2枚のシンチレータのうち、放射線
が照射される側のシンチレータの厚さを放射線が照射さ
れない側のシンチレータの厚さよりも薄くすることによ
り、より多くの放射線が、放射線が照射される側とは反
対側のシンチレータに到達するとともに、放射線が照射
される側のシンチレータにより変換された可視光が固体
光検出器に到達するまでに、シンチレータ自身によりボ
ケたりすることがなくなり、固体光検出器における可視
光の検出効率を向上させることができる。
【0028】さらに、2枚のシンチレータの外側の面に
可視光を反射する光反射層を設けることにより、シンチ
レータ内で乱反射した可視光は、この反射層により固体
光検出器に向かって反射されるため、固体光検出器にお
ける可視光の検出効率を向上させることができる。
【0029】さらに、基板を樹脂シートで構成すること
により、固体光検出器を透過する放射線の減衰をより少
なくすることができる。
【0030】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
【0031】図1は本発明による放射線検出器の第1実
施例を表す図である。図1に示すように本発明による第
1実施例による放射線検出器1は、2枚のシンチレータ
3A,3Bとの間に固体光検出器2を積層させてなるもので
ある。ここで、固体光検出器2は、図2に示すように樹
脂シートからなる2枚の基板11A ,11B の上にパターン
成形した導電膜からなる信号線12A ,12B があり、アモ
ルファスシリコン13A,13B と透明電極14A ,14B とか
らなるフォトダイオード15A ,15B およびアモルファス
シリコン16A ,16B からなる薄膜トランジスタ17A ,17
B により固体光検出素子18A ,18B が多数形成されてな
るものである。そしてこの上にGd2 2 S,CsI等
の蛍光体からなるシンチレータ3A,3Bが積層されている
ものである。ここで、シンチレータ3A,3Bは、数十ミク
ロンから数百ミクロン程度の厚みを有する。また、固体
光検出器2の樹脂シート11A ,11B の厚さは数百ミクロ
ン程度であり、X線吸収率は低いものである。また、ア
モルファスシリコン13A ,13B の厚さは1ミクロン程度
である。
【0032】X線源4より発せられたX線5は被写体6
に照射され、被写体6を透過する。被写体6を透過した
X線5は放射線検出器1に照射される。放射線検出器1
に照射されたX線5はシンチレータ3Aに到達する。シン
チレータ3Aは到達したX線5の強度に応じた強度の可視
光を発光し、この可視光は各固体光検出素子18A のアモ
ルファスシリコン13A により検出される。そしてこの可
視光が光電変換され発光強度に応じてアモルファスシリ
コン13A 内に電荷が蓄積される。その後この電荷が読み
出され、電気信号としての画像信号SAが出力される。
【0033】一方、シンチレータ3Aにより可視光に変換
されなかったX線5は、固体光検出器2を透過し、シン
チレータ3Bに到達する。シンチレータ3Bは到達したX線
5の強度に応じた強度の可視光を発光し、この可視光は
各固体光検出素子18B のアモルファスシリコン13B によ
り検出される。そしてこの可視光が光電変換され発光強
度に応じてアモルファスシリコン13B 内に電荷が蓄積さ
れる。その後この電荷が読み出され、、電気信号として
の画像信号SBが出力される。
【0034】なお、X線5が固体光検出器2を透過する
際において、樹脂シートからなる基板11A ,11B のX線
吸収率は低く、また、アモルファスシリコン13A ,13B
の厚さも1ミクロン程度であることから、X線5はほと
んど減衰されることなく固体光検出器2に到達する。
【0035】出力された画像信号SA,SBは情報処理
手段7に入力されて所定の割合により重ね合わせられ、
さらに画像処理等がなされ、処理がなされた処理済画像
信号S′は再生手段8に入力されて被写体6の放射線画
像が可視像として再生される。
【0036】ここで、画像信号SAに大きく重み付けを
して加算することにより、鮮鋭度の高い画像を得ること
ができ、また画像信号SA,SBを略均等に重み付けす
ることにより感度の高い画像を得ることができる。
【0037】なお、再生手段8としては、CRT等の電
子的に表示するもの、CRT等に表示された放射線画像
をビデオプリンタ等に記録するものなど種々のものを採
用することができる。また、被写体6の放射線画像は磁
気テープ、光ディスク等に記録保存するようにしてもよ
い。
【0038】なお、上述した実施例においては、2枚の
基板11A ,11B のそれぞれに多数の固体光検出素子18A
,18B を形成して固体光検出器2を構成しているが、
例えば図3に示すように、1枚の基板11C の両面に多数
の固体光検出器18A ,18B を形成して固体光検出器2を
構成するようにしてもよいものである。
【0039】また、上述した実施例においては2枚の基
板11A ,11B の間にX線の低エネルギー成分を吸収する
低エネルギー成分吸収層としての銅板19を配するように
してもよい。このように銅板19を配することにより、固
体光検出素子18A から出力される画像信号SAは、X線
の低エネルギー成分を、固体光検出素子18B から出力さ
れる画像信号SBは、X線の高エネルギー成分をそれぞ
れ担持するものとなり、各画像信号SA,SBについて
重み付け減算を行うことにより、エネルギーサブトラク
ション画像を得ることができることとなる。この際、各
画像信号の位置合わせは不要であり、位置ずれのない良
好なエネルギーサブトラクション画像を得ることができ
る。なお、低エネルギー成分吸収層としては銅板に限ら
れるものではなく、X線の低エネルギー成分を吸収でき
るものであれば、いかなるものを用いてもよい。さら
に、X線の低エネルギー成分を吸収する物質を図2,図
3に示す基板11A ,11B ,11C に混入させるようにして
もよいものである。
【0040】さらに、上述した実施例においては、図5
に示すように1枚の基板11D の上に固体光検出素子18C
を形成し、アモルファスシリコン13A を2つの透明電極
14A,14C で挟むようにしてもよいものである。このよ
うにアモルファスシリコンを2つの透明電極14A ,14B
で挟むことにより、図5の矢印A方向から入射される光
も検出することが可能となるとともに、前述した実施例
2つの画像信号を加算する処理を行う必要がなくなるた
め、より好ましいものである。
【0041】また、上述した実施例においては、図6に
示すようにX線が照射される側のシンチレータ3Aをこれ
とは反対側のシンチレータ3Bよりも薄くするようにして
もよいものである。このようにシンチレータ3Aをシンチ
レータ3Bよりも薄くすることにより、より多くのX線
が、シンチレータ3Bに到達するとともに、シンチレータ
3Aにより交換された可視光が固体光検出器に到達するま
でにボケたりすることがなくなり、固体光検出器におけ
る可視光の検出効率を向上させることができる。
【0042】さらに、上述した実施例においては、図7
に示すように、シンチレータ3A,3Bの外側に可視光を反
射する反射層9A,9Bを設けるようにしてもよい。このよ
うに反射層9A,9Bを設けることにより、シンチレータ3
A,3B内で乱反射した可視光は、反射層9A,9Bにより固
体光検出器2に向けて反射されるため、固体光検出器2
における可視光の検出効率を向上させることができる。
【0043】また、上述した実施例においては、固体光
検出器の基板として樹脂シートを用いているが、これに
限定されるものではなく、放射線画像を吸収しない数百
ミクロン程度の厚さであれば、石英ガラス等の無機材料
を用いるようにしてもよい。
【0044】さらに上述した実施例においては、半導体
層としてアモルファスシリコン層を用いているが、これ
に限定されるものではなく、いかなる半導体層を用いる
ようにしてもよいものである。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る放射線検出器は、2枚のシンチレータの間に固体光検
出器を配し、放射線が照射される側のシンチレータによ
り放射線検出器に照射された放射線を、放射線が照射さ
れる側と反対側のシンチレータにより放射線が照射され
る側のシンチレータにより変換されなかった放射線をそ
れぞれ可視光に変換し、各可視光を固体光検出器により
検出するようにしたものである。このため、シンチレー
タにより変換された可視光の検出効率は向上され、本発
明による放射線検出器により得られる放射線画像の鮮鋭
度を向上させることができ、全体として高画質の放射線
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射線検出器の実施例を表す図
【図2】本発明による放射線検出器の実施例に用いられ
る固体光検出器を表す一部拡大図
【図3】本発明による放射線検出器の実施例に用いられ
る別の固体光検出器を表す一部拡大図
【図4】本発明による放射線検出器の実施例に用いられ
るさらに別の固体光検出器を表す一部拡大図
【図5】本発明による放射線検出器の実施例に用いられ
るさらに別の固体光検出器を表す一部拡大図
【図6】本発明による放射線検出器の別の実施例を表す
【図7】本発明による放射線検出器のさらに別の実施例
を表す図
【符号の説明】
1 放射線検出器 2 固体光検出器 3A,3B シンチレータ 4 X線源 5 X線 6 被写体 7 情報処理手段 8 再生手段 9A,9B 反射層 11A ,11B ,11C ,11D 基板 18A ,18B ,18C 固体光検出素子 19 銅板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射された放射線を可視光に変換する2
    枚のシンチレータと、該2枚のシンチレータ間に配され
    た、該シンチレータにより変換された可視光を電気信号
    に変換して出力する多数の固体光検出素子を基板上に形
    成してなる固体光検出器とからなることを特徴とする放
    射線検出器。
  2. 【請求項2】 前記固体光検出器が、それぞれに多数の
    固体光検出素子が形成された2枚の前記基板を互いに対
    向するように重ねて配されたものであり、該それぞれの
    固体光検出素子から出力された2つの電気信号を加算す
    る加算手段を備えたものであることを特徴とする請求項
    1記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】 前記固体光検出器が、1枚の基板の両面
    に前記多数の固体光検出素子が形成され、該両面の固体
    光検出素子から出力された2つの電気信号を加算する加
    算手段を備えたものであることを特徴とする請求項1記
    載の放射線検出器。
  4. 【請求項4】 前記加算手段により加算される前記2つ
    の電気信号の加算の重みを変化させる手段を備えたこと
    を特徴とする請求項2または3記載の放射線検出器。
  5. 【請求項5】 前記基板に、前記放射線の低エネルギー
    成分を吸収する低エネルギー成分吸収層を設けたことを
    特徴とする請求項2または3記載の放射線検出器。
  6. 【請求項6】 前記各固体光検出器から出力される電気
    信号に基づいてエネルギーサブトラクション処理を施す
    手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の放射線検
    出器。
  7. 【請求項7】 前記固体光検出器が、両面から前記可視
    光を検出することができるものあることを特徴とする請
    求項1記載の放射線検出器。
  8. 【請求項8】 前記2枚のシンチレータのうち、前記放
    射線が照射される側のシンチレータの厚さが該放射線が
    照射される側とは反対側のシンチレータの厚さよりも薄
    いことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載
    の放射線検出器。
  9. 【請求項9】 間に前記固体光検出器を配した前記2枚
    のシンチレータの外側の面に前記可視光を反射する光反
    射層を設けたことを特徴とする請求項1から8のいずれ
    か1項記載の放射線検出器。
  10. 【請求項10】 前記基板が樹脂シートからなることを
    特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の放射線
    検出器。
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