JPH0772259A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JPH0772259A
JPH0772259A JP5217310A JP21731093A JPH0772259A JP H0772259 A JPH0772259 A JP H0772259A JP 5217310 A JP5217310 A JP 5217310A JP 21731093 A JP21731093 A JP 21731093A JP H0772259 A JPH0772259 A JP H0772259A
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JP
Japan
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radiation
solid
image
radiation detector
state
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Application number
JP5217310A
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English (en)
Inventor
Takashi Shiyouji
たか志 荘司
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Radiation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線検出器において、フォトタイマを使用
せずに適切なダイナミックレンジの放射線照射量を得
る。 【構成】 放射線検出器30の固体光検出器31を構成する
多数の固体光検出素子Pのうち、検出器31全面に亘って
設定された固体光検出素子P(i,j)からの出力値を
短い周期で検出する検出回路40と、検出された出力値を
加算する加算器42およびメモリ43と、これら加算値に対
する演算およびその結果に基づいて信号を出力する演算
手段44とを儲ける。固体光検出素子P(i,j)から、
短い周期で複数回放射線照射による出力値を読み取り、
次々と加算し、その加算値に所定の演算を施した演算値
をほぼリアルタイムでモニタする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線検出器に関し、詳
細には照射放射線量をほぼリアルタイムに検出する放射
線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療診断を目的とする放射線
撮影の医療用放射線撮影、物質の非破壊検査等を目的と
する工業用放射線撮影等の種々の分野における放射線撮
影において、増感紙と放射線写真フイルムとを組合せた
いわゆる放射線写真法が利用されている。この方法によ
れば、被写体を透過したX線等の放射線が増感紙に入射
すると,増感紙に含まれる蛍光体はこの放射線のエネル
ギーを吸収して蛍光(瞬時発光)を発する。この発光に
より、増感紙に密着させるように重ね合わされた放射線
写真フイルムが感光し、放射線写真フイルム上には放射
線画像が形成される。このようにして放射線画像は直接
に放射線フイルム上に可視化された画像として得ること
ができる。
【0003】一方、放射線写真フイルムに記録された放
射線画像を光電的に読み取って画像信号を得、この画像
信号に適切な画像処理を施した後、画像を再生記録する
ことが種々の分野で行われている。たとえば、後の画像
処理に適合するように設計されたガンマ値の低いX線フ
ィルムを用いてX線画像を記録し、このX線画像が記録
されたフィルムからX線画像を読み取って電気信号に変
換し、この電気信号(画像信号)に画像処理を施した後
コピー写真等に可視像として再生することにより、コン
トラスト,シャープネス,粒状性等の画質性能の良好な
再生画像を得ることが行われている(特公昭61-5193 号
公報参照)。
【0004】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、こ
の放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等
の励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝
尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用し
て、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の
蓄積性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレー
ザー光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得
られた輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、
この画像データに基づき被写体の放射線画像を写真感光
材料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる
放射線画像記録再生システムがすでに提案されている
(特開昭55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,
同56-104645号,同55- 116340号等)。このシステム
は、従来の銀塩写真を用いる放射線写真システムと比較
して極めて広い放射線露出域にわたって画像を記録しう
るという実用的な利点を有している。
【0005】しかしながら、このような放射線写真シス
テムにより放射線画像を得るためには、上述した放射線
画像を直接可視化する際に、撮影に用いる放射線写真フ
イルムと増感紙との感度領域を一致させて撮影を行う必
要がある。
【0006】また、上述した放射線写真フイルム、蓄積
性蛍光体シートを用いて光電的に放射線画像を読み取る
システムにおいては、放射線画像に画像処理をおこなっ
て目的に応じた濃度およびコントラストを有するように
調整したり、放射線画像を一旦電気信号に変換しなけれ
ばならず、そのための画像読取装置を用いて読取り走査
を行う必要があり、放射線画像を得るための操作が煩雑
なものとなり、放射線画像を得るまでの時間がかかるも
のとなっている。
【0007】そこで、従来のシステムにおける上記のよ
うな問題点を解決するために、放射線検出器が提案され
ている(例えば特開昭59-211263 号公報、特開平2-1640
67号公報、PCT国際公開番号WO92/06501号、Signa
l,noise,and read out considerations in the develop
ment of amorphous silicon photodiode arrays for ra
diotherapy and diagnostic x-ray imaging,L.E.Anton
uk et.al ,Universityof Michigan,R.A.Street Xero
x,PARC,SPIE Vol.1443 Medical Imaging V;Image Phy
sics(1991) ,p.108-119 )。
【0008】この放射線検出器は、例えば厚さ3mm の石
英ガラスからなる基板にアモルファス半導体膜を挟んで
透明導電膜と導電膜とからなるマトリックス状に配され
た複数の固体光検出素子および互いに直交するようにマ
トリックス状にパターン形成される複数の信号線と走査
線とから構成されている固体光検出器に放射線を可視光
に変換するシンチレータを積層することにより構成され
てなるものである。
【0009】この放射線検出器をシンチレータが放射線
入射側の面を向くように配置し、放射線検出器に被写体
を透過した放射線を照射することにより、放射線がシン
チレータに直接入射して可視光に変換され、この変換さ
れた可視光が固体光検出素子の光電変換部により検出さ
れて放射線画像情報を担持する画像信号に光電変換され
る。この画像信号は、放射線検出器の各固体光検出素子
に設けられた転送部から所定の読出手段により読み出さ
れて出力される。
【0010】一方、シンチレータを要しない放射線検出
器も提案されており、この放射線検出器は上述の放射線
検出器において、シンチレータを除去し、通常の固体光
検出器の代わりに、(i) 放射線の透過方向の厚さが通常
のものより10倍程度厚く設定された固体光検出器(MATE
RIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPHOUS SI
LICON RADIATION DETECTORS,Lawrence Berkeley Labora
tory.University of California,Berkeley.CA 94720 Xe
rox Parc.Palo Alto.CA 94304)、あるいは、(ii)放射線
の透過方向に、金属板を介して2つ以上積層された固体
光検出器(Metal/Amorphous Silicon Multilayer Radiat
ion Detectors,IEE TRANSACTIONS ONNUCLEAR SCIENCE.V
OL.36.NO.2.APRIL 1989) 、あるいは、(iii) CdTe
等の半導体放射線検出器(特開平1-216290号公報)を用
いた構成の放射線検出器であって、可視光を介すことな
く、直接に放射線を検出して電気信号等に変換し、この
信号は、前述の放射線検出器と同様に走査線に入力され
る読出信号により、マトリクス状に配された固体光検出
素子(上記(i) 〜(iii) の放射線検出器を構成する多数
の素子)より各別に読み出されて出力される。
【0011】このように出力された画像信号は、後段の
信号処理装置により種々の信号処理が成された後にCR
T等の再生手段により可視情報等として再生される。
【0012】上記放射線検出器を用いることにより、被
写体の放射線画像を煩雑な操作を行うことなくリアルタ
イムで放射線画像情報を得ることができ、直ちに再生す
ることができ、上述した従来のシステムの欠点を解消す
ることができる。
【0013】上述の蓄積性蛍光体シートを用いる放射線
画像記録再生システムにおいて、蓄積性蛍光体シートに
照射された放射線の線量等に応じて最適な読取条件で読
み取って画像信号を得る前に、予め低レベルの光ビーム
により蓄積性蛍光体シートを走査してこのシートに記録
された放射線画像の概略を読み取る先読みを行い、この
先読みにより得られた先読画像信号を分析し、その後上
記シートに高レベルの光ビームを照射して走査し、この
放射線画像に最適な読取条件で読み取って画像信号を得
る本読みを行うように構成されたシステムが知られてい
る。
【0014】また、この先読みを行うシステムか先読み
を行わないシステムかによらず、得られた画像信号(先
読画像信号を含む)を分析し、画像信号に画像処理を施
す際の最適な画像処理条件を決定するようにしたシステ
ムが知られている。ここで画像処理条件とは、画像信号
に基づく再生画像の階調や感度等に影響を及ぼす処理を
該画像信号に施す際の各種の条件を総称するものであ
る。この画像信号に基づいて最適な画像処理条件を決定
する方法は、蓄積性蛍光体シートを用いるシステムに限
られず、たとえば従来のX線フィルム等の記録シートに
記録された放射線画像から画像信号を得るシステムにも
適用されている。
【0015】上記画像信号(先読画像信号を含む)に基
づいて読取条件および/または画像処理条件(以下、読
取条件等と呼ぶ。)を求める演算は、あらかじめ多数の
放射線画像を統計的に処理した結果からそのアルゴリズ
ムが定められている。
【0016】この従来採用されているアルゴリズムのひ
とつとして、画像信号のヒストグラムを求め、このヒス
トグラムに基づいて読取条件等を求める方法が知られて
いる(特開昭60-156055 号公報、特開昭60-185944 号公
報、特開昭61-280163 号公報、特開昭63-233658 号公
報、特開昭61-170730 号公報、特開昭63-262141 号公報
等)。
【0017】このように個々の画像の性質を直接的に担
持する画像信号のヒストグラムに基づいて決定した読取
条件により読み取り、さらには画像処理条件に従って画
像処理を行うことにより、例えば個々の画像の撮影にお
いて被写体や撮影部位の変動あるいは放射線被ばく量の
変動等に基づくシートに蓄積記録された放射線エネルギ
ーレベル範囲の変動があっても、常に観察読影適性の優
れた、すなわち常に必要な被写体画像情報が観察読影に
好適な濃度範囲に表示された可視像を得ることができ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記放射線
検出器は、蓄積性蛍光体シートに較べて、放射線の照射
量に対するダイナミックレンジが狭いため、銀塩写真に
おける露光オーバや露光アンダに相当する照射線量オー
バやアンダを生じやすいという問題がある。そのため従
来の放射線検出器を用いた放射線画像検出システムにお
いては、照射放射線量や被写体の種類に応じて、放射線
照射時間を経験により予め決めておき、この決められた
照射時間に達すると、放射線照射時間の完了を知らせる
フォトタイマを放射線検出器とは別体に設ける必要があ
り、システム全体としてコストの上昇や装置の大型化を
招くことになる。
【0019】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、放射線検出器に照射される放射線量を放射線が照
射されている間、常にその照射量をリアルタイムに検出
することにより、コスト上昇や装置の大型化を招くフォ
トタイマを使用することなく、適切なダイナミックレン
ジの放射線照射を受けることを可能とした放射線検出器
を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線検出器
は、2次元状に多数設けられた固体光検出素子のうち、
その全面に亘って予め設定された複数の素子について、
放射線検出器に放射線が照射されている間、短時間の周
期で複数回検出し、その検出の都度検出された前記素子
の出力値を加算し、各素子より得られたこの加算値に対
して所定の演算を施し、得られた演算値に応じて放射線
の照射を続行するか否かの信号を決定するようにしたも
のである。
【0021】すなわち本発明の放射線検出器は請求項1
に記載したように、画像情報を担持する放射線が照射さ
れ該放射線を検出して全体として放射線画像を表す画像
信号の出力に変換する、2次元状に多数の固体光検出素
子を有する放射線検出器において、該放射線検出器のほ
ぼ全面に亘って配された、予め設定された数の前記固体
光検出素子の前記出力の値を、放射線照射時間に対して
短い周期で検出する検出手段と、該検出手段により前記
周期ごとに検出された前記出力値を前記固体光検出素子
ごとに加算する加算演算手段と、前記固体光検出素子ご
とに加算された加算値に対して所定の演算を行ない、該
演算により得られた演算値に応じて、前記放射線の該放
射線検出器への照射を遮断するための信号を外部の放射
線遮断手段に出力する遮断信号出力手段とを備えてなる
ことを特徴とするものである。
【0022】ここで上記所定の演算とは、例えば、上記
素子ごとの加算値の単純平均値を算出する演算や素子の
配された位置ごとに上記加算値に重み付けしたうえで平
均値を算出する演算など種々の演算を採用することがで
き、また、単に上記加算値同士の演算に限らず前記予め
設定された素子数に対するその加算値が予め設定された
しきい値を超える素子の数の割合を算出する演算であっ
てもよい。
【0023】また上記放射線検出器としては、例えば、
所定の厚さの石英ガラスからなる基板に、アモルファス
半導体膜を挟んで透明導電膜と導電膜とからなるマトリ
ックス状に配された複数の固体光検出素子および互いに
直交するようにマトリックス状にパターン形成される複
数の信号線と走査線とから構成されてなる固体光検出器
であって、前述した(i) 放射線の透過方向の厚さが通常
のものより10倍程度厚く設定された固体光検出器や、(i
i)放射線の透過方向に、金属板を介して2つ以上積層さ
れた固体光検出器や、(iii) CdTe等の半導体放射線
検出器などを用いることができる。また、所定の厚さと
は、放射線の吸収量が放射線画像の画質を低下させるほ
どに大きくない程度の厚さをいうが、具体的には固体光
検出器を支持するためのある程度の強度が必要であるた
め、数百ミクロン程度であることをいう。また上記固体
光検出素子として通常の固体光検出素子を用い、放射線
の吸収効率を向上させるために、入射した放射線をその
強度に応じた強度の可視光に変換するシンチレータを積
層してなる放射線検出器を用いることもできる。
【0024】
【作用】本発明の放射線検出器によれば、照射された放
射線が放射線検出器を構成する複数の固体光検出素子の
それぞれにより検出されるが、この複数の固体光検出素
子のうち予め設定された固体光検出素子に検出される放
射線は、検出手段により短い周期で複数回読み取られ
る。この読み取られた各素子の出力値は、読み取られる
ごとに加算演算手段により加算される。
【0025】この加算値は放射線検出器のその固体光検
出素子に対応する位置に照射された放射線の照射量を表
すものであり、予め設定された各素子の加算値の例えば
平均値を算出することにより、放射線検出器に照射され
た放射線量の概略値を認識することができる。
【0026】そして、この平均値等の演算値と、適切な
ダイナミックレンジを得るために予め設定されたしきい
値とを大小比較し、演算値がしきい値に到達していない
場合は、そのまま放射線の照射を続行し、到達した場合
は、遮断信号出力手段より放射線の照射を遮断するため
の信号を、外部の放射線遮断手段に出力し、この放射線
遮断手段が、放射線の放射線検出器への照射を遮断す
る。
【0027】このように本発明の放射線検出器によれば
放射線検出器全面に亘って予め選定された光検出素子に
照射される放射線量を適切なダイナミックレンジを得ら
れるように短い周期で検出することによって、放射線検
出器全体に亘って照射される放射線量を制御することが
でき、コスト上昇や装置の大型化を招くフォトタイマを
使用することなく適切なダイナミックレンジの放射線画
像を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明にかかる放射線検出器の実施例
について図面を用いて説明する。
【0029】図1は本発明の放射線検出器の一実施態様
の概略構成を示すブロック図である。図示の放射線検出
器は、図2に示すように放射線源20より出射された放射
線Rを直接受けて、あるいは被写体10を透過して受けて
可視光に変換する平面状のシンチレータ32と、このシン
チレータ32に積層された、シンチレータ32の各部により
変換された可視光をそれぞれ検出して全体として放射線
画像を表す画像信号の出力に変換する2次元状に多数の
固体光検出素子Pが配された固体光検出器31とを備えて
いる。
【0030】ここで固体光検出器31を構成する固体光検
出素子Pの詳細な構造を図3に示す。固体光検出素子P
は、樹脂シートからなる基板31Aの上にパターン成形し
た導電膜からなる信号線31B,31Hがあり、アモルファ
スシリコン31Cと透明電極31Dとからなる光電変換部と
してのフォトダイオード31E、アモルファスシリコン31
F内に転送電極31Jを有する、転送部としての薄膜トラ
ンジスタ31G、により構成されてなるものである。ここ
で転送電極31Jはゲートであり図示しない走査線に接続
され、信号線31Hはドレインであり図示しない信号線に
接続されている。そしてこのように構成された固体光検
出素子Pを2次元状に複数配置することにより固体光検
出器31が構成されている。この固体光検出素子Pの作用
は、入射した光がフォトダイオード31Eにより受光さ
れ、フォトダイオード31Eにおいて信号電荷が発生して
蓄電される。次いで走査線に接続された図示しない信号
読出回路から走査線に所定の走査信号が送られ、走査線
に接続されたゲートとしての転送電極31Jに電圧がかか
り、信号線31B/31H間を電流が流れる状態となる。す
なわち、フォトダイオード31Eで発生した信号電荷は薄
膜トランジスタ31Gを通じて図示しない転送レジスタに
転送されて出力される。ここで樹脂シート31Aの厚さは
数百ミクロン程度であり、放射線吸収率は低いものであ
る。また、アモルファスシリコン31C の厚さは1ミクロ
ン程度である。
【0031】さらにこの固体光検出器31を構成する多数
の固体光検出素子Pのうち、固体光検出器31の全面に亘
って予め設定された、例えば図示のごとく35個の固体光
検出素子P(i,j)の光電変換された出力値を、放射
線照射時間に較べて短い周期で検出する検出回路40と、
この検出された出力値を各固体光検出素子P(i,j)
ごとに加算する複数の加算器42およびメモリ43と、この
加算により得られた固体光検出素子P(i,j)ごとの
加算値の平均値Mを算出し、平均値Mが予め設定された
値M0 を超えた場合に放射線Rの照射を遮断するための
遮断信号を外部の放射線照射遮断手段に発する、遮断信
号出力手段としての演算回路44とを備えている。
【0032】次に本実施例の放射線検出器の作用につい
て説明する。
【0033】まず、固体光検出器31の各出力値がゼロに
リセットされ、暗電流の影響が除去される。次いで、図
2に示すように被写体10を介して、あるいは直接に放射
線Rが照射され、この放射線の照射を受けた放射線検出
器30は、シンチレータ32によりこの放射線Rを可視光に
変換する。この可視光は被写体10の放射線画像情報を担
持し、固体光検出器31のアモルファスシリコン31C (図
3参照)により検出される。そしてこの可視光が放射線
画像情報を担持する画像信号に光電変換され、アモルフ
ァスシリコン31C 内に可視光の発光強度に応じた静電容
量信号Cp として各固体光検出素子に蓄積され、この蓄
積された各静電容量信号Cp は図示しない信号読出回路
から所定の走査信号が付与されることにより各固体光検
出素子Pから各別に読み出される。
【0034】ここで上記多数の固体光検出素子P(以
下、単に光検出素子Pと略す)のうち、固体光検出器30
(以下、単に光検出器30と略す)のほぼ全面に亘って均
一に設定された35個の光検出素子P(i,j)より、そ
れぞれその電気信号の出力値が、放射線照射時間に対し
て短い周期で複数回検出回路40により検出される。
【0035】この放射線照射時間に対して短い周期で複
数回とは、例えば放射線照射時間が100mesc である場
合、周期1msecで100 回検出するなどを意味するもので
ある。
【0036】このように短い周期で複数回検出するうち
の各検出において、検出された各光検出素子P(i,
j)の出力値は、それぞれ各別にA/Dコンバータ41
(図示においてはADC11)によりデジタル信号化さ
れ、加算器42に入力される。加算器42は最初ゼロにリセ
ットされていて、デジタル信号化された光検出素子P
(i,j)の出力値が入力される都度、その入力された
値とそれにより以前に入力された値とがメモリ43との間
で加算され、入力された値の合計(加算)値が算出され
る。この作用によって各光検出器31に照射された放射線
の総線量をほぼリアルタイムに検出することができる。
【0037】短い周期で検出される次回ごとのこの加算
値はメモリ43より演算回路44に入力され、演算回路44は
各光検出素子P(i,j)ごとの加算値に対して、光検
出素子の配されている位置や、被写体の形状を考慮して
重み付けをしたうえで平均値(加重平均値)を算出す
る。
【0038】演算回路44には、この放射線検出器30が最
適なダイナミックレンジの放射線の照射を受けるための
上記平均値の最適値を記憶しており、算出された平均値
とこの最適値を放射線照射量の検出の各回ごとに大小比
較を行なう。この大小比較の結果、算出された平均値が
最高値に達していない場合は、放射線検出器30への放射
線照射はそのまま続行され、最高値に達した場合は、放
射線の照射を遮断すべき旨の遮断信号を出力し、図示し
ない放射線照射遮断手段等により、放射線検出器30への
放射線照射を遮断する。
【0039】上述の作用により放射線検出器30の全面の
光検出素子Pに照射される放射線量をほぼリアルタイム
に制御することができ、適切なダイナミックレンジで放
射線の照射を受けることができる。
【0040】また、このように予備的に得られた放射線
照射量の情報に基づく特開昭60-156055 号、同60-18594
4 号、同61-280163 号、同63-233658 号、同61-170730
号、同63-262141 号公報等に開示されているような先読
みを行なうシステムや画像処理を行なうシステムなどの
いわゆるEDR処理により他の全ての光検出素子Pの検
出出力値を、最適に検出することもできる。
【0041】なお本発明による放射線検出器は、必ずし
も上記実施例のようにシンチレータを用いる構成のもの
に限るものではなく、上記実施例の放射線検出器におい
て、固体光検出器の代わりに、例えば前述した(i) 放射
線の透過方向の厚さが通常のものより10倍程度厚く設定
された固体光検出器、または(ii)放射線の透過方向に、
金属板を介して2つ以上積層された固体光検出器、また
は(iii) CdTe等の半導体放射線検出器などを用いた
構成を採用した場合は、シンチレータを具備する必要は
ない。
【0042】
【発明の効果】本発明の放射線検出器は固体光検出器を
構成する多数の固体光検出素子のうち、代表的に予め選
定された複数の光検出素子に照射された放射線を検出回
路によりリアルタイムに検出し、加算器、メモリにより
その部分の照射総量を算出し、演算手段により照射総量
の最適化を行なうことにより、適切なダイナミックレン
ジの放射線照射量を得ることができる。
【0043】これにより従来用いていたフォトタイマが
不要となり、コストの低減および放射線検出器の大型化
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検出器の一実施態様の概略構成
を示すブロック図
【図2】放射線検出器に対する放射線照射状態を示す図
【図3】固体光検出器を構成する固体光検出素子の詳細
な構造を示す構成図
【符号の説明】
10 被写体 20 放射線源 30 放射線検出器 31 固体光検出器 32 シンチレータ 40 検出回路 41 A/Dコンバータ 42 加算器 43 メモリ 44 演算回路 P 固体光検出素子 R 放射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/14 H04N 5/32

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報を担持する放射線が照射され該
    放射線を検出して全体として放射線画像を表す画像信号
    の出力に変換する、2次元状に多数の固体光検出素子を
    有する放射線検出器において、 該放射線検出器のほぼ全面に亘って配された、予め設定
    された数の前記固体光検出素子の前記出力の値を、放射
    線照射時間に対して短い周期で検出する検出手段と、該
    検出手段により前記周期ごとに検出された前記出力値を
    前記固体光検出素子ごとに加算する加算演算手段と、前
    記固体光検出素子ごとに加算された加算値に対して所定
    の演算を行ない、該演算により得られた演算値に応じ
    て、前記放射線の該放射線検出器への照射を遮断するた
    めの信号を外部の放射線遮断手段に出力する遮断信号出
    力手段とを備えてなることを特徴とする放射線検出器。
JP5217310A 1993-09-01 1993-09-01 放射線検出器 Pending JPH0772259A (ja)

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