JPH07120557A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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Publication number
JPH07120557A
JPH07120557A JP5268648A JP26864893A JPH07120557A JP H07120557 A JPH07120557 A JP H07120557A JP 5268648 A JP5268648 A JP 5268648A JP 26864893 A JP26864893 A JP 26864893A JP H07120557 A JPH07120557 A JP H07120557A
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JP
Japan
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radiation
scintillator
solid
radiation detector
state
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Application number
JP5268648A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Koda
勝博 幸田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つの放射線検出器により、アーチファクト
を低減し、かつ効率よくエネルギサブトラクション処理
のための、エネルギ状態の互いに異なる2種類の放射線
画像情報を検出する。 【構成】 K吸収端および発光波長の互いに異なる蛍光
材料A,Bが均一に混合されてなる平面状のシンチレー
タ31と、この蛍光材料A,Bにより変換される各蛍光に
対して異なる透過率を有する2種類のフィルタa,b
が、固体光検出器33を構成する多数の固体光検出素子P
と対応して交互に配されたフィルタ部材32と、固体光検
出器33とを積層して設ける。矢印X方向より照射された
放射線は、シンチレータ31により、2種類のエネルギ状
態の異なる蛍光の画像情報に変換され、各蛍光は各フィ
ルタa,bの透過率に応じた強度でフィルタ部材32を透
過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線検出器に関し、詳
細には1回の放射線照射(1ショット)によりエネルギ
サブトラクション画像の形成に必要な画像情報を得るこ
とのできる放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より放射線画像のエネルギサブトラ
クション処理が公知となっている(例えば特開昭59-834
86号参照)。
【0003】このエネルギサブトラクション処理とは、
放射線(X線,α線,β線,γ線,紫外線,電子線等)
のエネルギ吸収特性の異なった条件で放射線画像記録媒
体に記録(撮影)した被写体の複数の放射線画像を、こ
の放射線画像記録媒体から光電的に読み出してデジタル
画像信号を得た後、これらのデジタル画像信号を両画像
の各画素を対応させて減算処理し、被写体のエネルギ吸
収特性の異なる特定の構造物を抽出させる差信号を得る
方法であり、このようにして得た差信号を用いれば、被
写体の特定の構造物のみが抽出された放射線画像を再生
することができる。
【0004】すなわち、このエネルギサブトラクション
処理は、被写体に対して相異なるエネルギ分布を有する
放射線を照射し、あるいは被写体透過後の放射線をエネ
ルギ分布状態を変えて少なくとも2つの放射線画像記録
媒体に照射して被写体の特定の構造物が異なる画像を少
なくとも2つの放射線画像記録媒体間に存在せしめ、そ
の後前記少なくとも2つの放射線画像の画像信号間で適
当な重みづけをした上で引き算(サブトラクト)を行な
って、特定の構造物の画像を分離抽出するものである。
【0005】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、こ
の放射線エネルギの一部が蓄積され、その後可視光等の
励起光を照射すると蓄積されたエネルギに応じて輝尽発
光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人
体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の蓄積性
蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザ光等
の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝
尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像
データに基づき被写体の放射線画像を写真感光材料等の
記録材料、CRT等に可視像として出力させる放射線画
像記録再生システムが提案されている(特開昭55-12429
号,同56-11395号,同55-163472 号,同56-104645 号,
同55- 116340号等)。このシステムは、従来の銀塩写真
を用いる放射線写真システムと比較して極めて広い放射
線露出域にわたって画像を記録しうるという実用的な利
点を有している。
【0006】ここで上記蓄積性蛍光体シートを用いてエ
ネルギサブトラクション処理を行なうためには、少なく
とも2枚の蓄積性蛍光体シートに特定の構造物に対応す
る部分の画像情報が異なるように画像記録(撮影)を行
なえばよく、具体的には、例えば重ね合わされた2枚の
蓄積性蛍光体シートの間に放射線の低エネルギ成分を吸
収する金属等の板状のフィルタを介在させ、このフィル
タを介在された2枚の蓄積性蛍光体シートに被写体を透
過した放射線を同時に曝射することによって、両シート
に互いにエネルギ分布が異なる放射線を照射すればよ
い。
【0007】ところで蓄積性蛍光体シートや放射線写真
フイルムを用いて光電的に放射線画像を読み取るシステ
ムにおいては、放射線画像に画像処理をおこなって目的
に応じた濃度およびコントラストを有するように調整し
たり、放射線画像を一旦電気信号に変換しなければなら
ず、そのための画像読取装置を用いて読取り走査を行う
必要があり、放射線画像を得るための操作が煩雑なもの
となり、放射線画像を得るまでの時間がかかるものとな
っている。例えば上述の蓄積性蛍光体シートを用いてエ
ネルギサブトラクション処理用の画像情報を得るとき
は、放射線が同時に曝射され、エネルギ状態の互いに異
なる放射線画像情報が蓄積記録せしめられた2枚の蓄積
性蛍光体シートより、それぞれ各別に放射線画像情報を
読み取る必要があり、画像を得るまでの時間が長くかか
るという問題がある。
【0008】一方、ほぼリアルタイムに放射線画像情報
を読み出すことのできる放射線検出器が提案されている
(例えば特開昭59-211263 号公報、特開平2-164067号公
報、PCT国際公開番号WO92/06501号、Signal,nois
e,and read out considerations in the development o
f amorphous silicon photodiode arrays for radiothe
rapy and diagnostic x-ray imaging,L.E.Antonuk et.
al ,University of Michigan,R.A.Street Xerox,PAR
C,SPIE Vol.1443 Medical Imaging V;Image Physics(1
991) ,p.108-119 )。
【0009】この放射線検出器は、例えば厚さ3mm の石
英ガラスからなる基板にアモルファス半導体膜を挟んで
透明導電膜と導電膜とからなるマトリックス状に配され
た複数の固体光検出素子および互いに直交するようにマ
トリックス状にパターン形成される複数の信号線と走査
線とから構成されている固体光検出器に放射線を可視光
に変換するシンチレータを積層することにより構成され
てなるものである。
【0010】この放射線検出器をシンチレータが放射線
入射側の面を向くように配置し、放射線検出器に被写体
を透過した放射線を照射することにより、放射線がシン
チレータに直接入射して可視光に変換され、この変換さ
れた可視光が固体光検出素子の光電変換部により検出さ
れて放射線画像情報を担持する画像信号に光電変換され
る。この画像信号は、放射線検出器の各固体光検出素子
に設けられた転送部から所定の読出手段により読み出さ
れて出力される。
【0011】このように出力された画像信号は、後段の
信号処理装置により種々の信号処理が成された後にCR
T等の再生手段により可視情報等として再生される。
【0012】上記放射線検出器を用いることにより、被
写体の放射線画像を煩雑な操作を行うことなくリアルタ
イムで放射線画像情報を得ることができ、直ちに再生す
ることができ、上述した従来のシステムの欠点を解消す
ることができる。
【0013】この放射線検出器を用いて上述のエネルギ
サブトラクション処理用の画像情報を得るためには、エ
ネルギ分離フィルタを介して放射線検出器により検出さ
れた被写体の放射線画像情報と、エネルギ分離フィルタ
を介すことなく放射線検出器により検出された被写体の
放射線画像情報とを各別に収集し、得られた2つの放射
線画像情報の画素ごとの差信号を算出することが考えら
れる。
【0014】また、蓄積性蛍光体シートを用いたシステ
ムと同様に、重ね合わされた2つの放射線検出器の間に
エネルギ分離フィルタを介在させてエネルギ状態の互い
に異なる2つのエネルギサブトラクション処理用画像情
報を得ることが考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
にエネルギ分離フィルタを介する画像情報と介さない画
像情報とを各別に収集する場合は、2つの画像情報を収
集する時間的ずれのため被写体の動きによるアーチファ
クトを生じ、高精度のエネルギサブトラクション処理用
の放射線画像情報を得ることができないという問題があ
る。
【0016】また、2つの放射線検出器の間にエネルギ
分離フィルタを配し、1回の放射線曝射によりエネルギ
状態の互いに異なる2つの放射線画像情報を得る場合
は、得られた2つの放射線画像情報を画素ごとに対応さ
せるようにする必要があり、この対応を精度良く行なわ
ないとアーチファクトを生じるという問題がある。
【0017】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、エネルギサブトラクション処理のため、エネルギ
状態の互いに異なる2種類の放射線画像情報を、アーチ
ファクトを低減し、かつ効率よく検出する放射線検出器
を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線検出器
は、K吸収端(特性吸収端)および発光波長の異なる2
種類の蛍光材料からなるシンチレータを通過した放射線
を、被写体に照射することにより、1回の撮影でエネル
ギ吸収特性の異なった2種類の放射線画像情報を得るこ
とを特徴とするものである。
【0019】すなわち本発明の第1の放射線検出器は請
求項1に記載したように、照射された放射線を可視光に
変換する平面状のシンチレータと、該シンチレータの各
部より変換された可視光をそれぞれ検出して全体として
放射線画像を表す画像信号の出力に変換する、該シンチ
レータに積層され2次元状に多数の固体光検出素子が配
された固体光検出器とを備えた放射線検出器において、
前記シンチレータが、K吸収端および発光波長の互いに
異なる2種類の蛍光体が均一に混合されてなり、該シン
チレータと前記固体光検出器との間に、前記2種類の蛍
光体の各発光光に対してそれぞれ異なる透過率を有する
2種類のフィルタが、前記各固体光検出素子に対応する
大きさの領域ごとに、前記固体光検出器の全面に亘って
ほぼ交互に配されてなることを特徴とするものである。
【0020】この放射線検出器において、集光強度を向
上せしめるために、シンチレータの両面に上記フィル
タ、固定光検出器をそれぞれ積層する構成を採ることも
できる。
【0021】また本発明の第2の放射線検出器は請求項
3に記載したように、照射された放射線を可視光に変換
する平面状のシンチレータと、該シンチレータの各部よ
り変換された可視光をそれぞれ検出して全体として放射
線画像を表す画像信号の出力に変換する、該シンチレー
タに積層され2次元状に多数の固体光検出素子が配され
た固体光検出器とを備えた放射線検出器において、前記
シンチレータが、K吸収端および発光波長の互いに異な
る2種類の蛍光体が前記各固体光検出素子に対応する大
きさの領域ごとに、前記固体光検出器の全面に亘ってほ
ぼ交互に配されてなることを特徴とするものである。
【0022】この第2の放射線検出器においても上記第
1の放射線検出器と同様に、シンチレータの両面に上記
固体光検出器を積層する構成を採ることもできる。
【0023】ここで上記固体光検出素子に対応する大き
さとは、各固体光検出素子と1対1に対応する大きさで
あることに限らず、固体光検出素子の大きさの自然数倍
の大きさをも意味するものである。
【0024】また上記2種類の蛍光体としては、例えば
青色に発光するBaFBr:Eu2+、赤色に発光するG
2 2 S:Eu3+などがある。
【0025】さらに上記固体光検出器としては、例えば
所定の厚さを有する石英ガラスや樹脂シート等からなる
基板に、アモルファス半導体膜を挟んで透明導電膜と導
電膜とからなる複数の信号線と、走査線とがそれぞれ直
交するように、マトリクス状にパターン成形して構成さ
れてなるものを採用することができる。所定の厚さと
は、放射線の吸収量が放射線画像の画質を低下させるほ
どに大きくない程度の厚さをいうが、具体的には固体光
検出器を支持するためのある程度の強度が必要であるた
め、数百ミクロン程度であることをいう。
【0026】
【作用および発明の効果】本発明の第1の放射線検出器
によれば、被写体を透過した放射線がK吸収端、発光波
長の異なる2種類の蛍光材料よりなるシンチレータに入
射することにより、2種類の強度、波長の放射線画像情
報を担持する蛍光による画像情報に変換される。この2
種類の蛍光による画像情報は、例えば格子状の、固体光
検出器の全面に対してほぼ交互に配された2種類の透過
率のフィルタをそれぞれ透過し、各フィルタに対応する
固体光検出素子により光電変換される。固体光検出器の
ほぼ隣接する2つの光検出素子にはそれぞれ、異なるエ
ネルギ状態の放射線画像情報が入力されることとなり、
この隣接する2つの光検出素子により検出される出力値
は、エネルギサブトラクション処理用の画像情報とな
る。
【0027】また本発明の第2の放射線検出器によれ
ば、被写体を透過した放射線が、上記2種類の蛍光材料
が固体光検出器の全面に対してほぼ交互に配されたシン
チレータに入射することにより、各蛍光材料ごとに異な
るエネルギ状態の蛍光による画像情報に変換される。こ
れにより固体光検出器を構成する複数の光検出素子のほ
ぼ隣接する2つの素子により検出される出力値はエネル
ギサブトラクション処理用の画像情報となる。
【0028】このように本発明は放射線検出器によれ
ば、1回の放射線曝射で1つの放射線検出器上にエネル
ギサブトラクション処理用の2つのエネルギ状態の放射
線画像情報を記録することができるため、アーチファク
トを低減するとともに検出時間を低減することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の放射線検出器の
実施例について説明する。
【0030】図1は本発明にかかる放射線検出器の第1
実施例を示す概略構成図である。図示の放射線検出器30
は、矢印X方向からの放射線の照射によりこの放射線を
可視光に変換するシンチレータ31と、このシンチレータ
31に積層され、シンチレータ31の各部より変換されて可
視光を透過せしめるフィルタ部材32と、フィルタ部材32
に積層され、フィルタ部材32を透過した可視光をそれぞ
れ検出して全体として放射線画像を表す画像信号の出力
に変換する固体光検出素子Pが2次元状に多数配された
固体光検出器33とからなるものである。
【0031】図5は、この固体光検出素子Pの詳細な構
成を示すものであり、樹脂シートからなる基板33Aの上
にパターン成形した導電膜からなる信号線33B,33Hが
あり、アモルファスシリコン33Cと透明電極33Dとから
なる光電変換部としてのフォトダイオード33E、アモル
ファスシリコン33F内に転送電極33Jを有する、転送部
としての薄膜トランジスタ33G、により構成されてなる
ものである。ここで転送電極33Jはゲートであり図示し
ない走査線に接続され、信号線33Hはドレインであり図
示しない信号線に接続されている。そしてこのように構
成された固体光検出素子Pを2次元状に複数配置するこ
とにより固体光検出器33が構成されている。この固体光
検出素子Pの作用は、入射した光がフォトダイオード33
Eにより受光され、フォトダイオード33Eにおいて信号
電荷が発生して蓄電される。次いで走査線に接続された
図示しない信号読出回路から走査線に所定の走査信号が
送られ、走査線に接続されたゲートとしての転送電極33
Jに電圧がかかり、信号線33B/33H間を電流が流れる
状態となる。すなわち、フォトダイオード33Eで発生し
た信号電荷は薄膜トランジスタ33Gを通じて図示しない
転送レジスタに転送されて出力される。
【0032】また上記シンチレータ31は詳しくは、放射
線のエネルギの値を徐々に大きくしたときに、物質の吸
収係数が急激に増加するときのエネルギの値であるK吸
収端と発光波長とが互いに異なる2種類の蛍光材料A,
Bが均一に混合されてなる平面状の蛍光体であり、この
蛍光材料A,Bとしては例えば青色発光するBaFB
r:Eu2+、赤色に発光するGd2 2 S:Eu3+など
がある。
【0033】さらにフィルタ部材32は、シンチレータ31
の2種の蛍光材料A,Bの各発光に対して各別の透過率
を有する2種類のフィルタa,b、例えば青フィルタと
赤フィルタからなるカラーフィルタ部材であって、図1
(B)に示すようにこの2種類のフィルタa,bを固体
光検出素子(以下、光検出素子という)Pに1対1で対
応する大きさの領域ごとに交互に配した構成である。
【0034】次に、本実施例の放射線検出器30の作用に
ついて説明する。
【0035】矢印X方向より図示しない被写体を透過
し、その被写体の放射線画像情報を担持する放射線がシ
ンチレータ31に入射し、シンチレータ31を構成する2種
類の蛍光材料A,Bにより蛍光による画像情報に変換さ
れる。この蛍光による画像情報は、K吸収端および発光
波長の互いに異なる蛍光材料A,Bにより発光する光で
あるため、エネルギ状態および発光色の異なる2種類の
蛍光による画像情報からなるものである。
【0036】このように1個の放射線照射により得られ
る2種類の蛍光のうち、一方の蛍光材料Aによる蛍光
は、フィルタ部材32の一方のフィルタaを透過するが他
方のフィルタbを透過せずに固体光検出器33に入射し、
他方の蛍光材料Bによる蛍光はフィルタ部材32の一方の
フィルタBを透過するが他方のフィルタaを透過せずに
固体光検出器(以下、単に光検出器という)33に入射す
る。
【0037】フィルタ部材32は前述のとおり2種類のフ
ィルタa,bが、光検出素子Pに1対1に対応して光検
出器33の全面に亘って交互に配されているため、各光検
出素子Pは、これらいずれか一方のフィルタを透過した
蛍光だけを検出し、光検出器33全体として2種類のエネ
ルギ状態の異なる放射線画像情報を同時に検出すること
ができる。
【0038】光検出器33は、検出した蛍光を光電変換
し、この光検出器33上に電荷として保持し、図示しない
信号読出回路から所定の走査信号が与えられることによ
り、電気信号として読み出される。
【0039】この読み出された2種類の放射線画像信号
を、光検出器33の隣接する光検出素子により検出された
信号間でサブトラクション処理することにより容易にエ
ネルギサブトラクション画像情報を得ることができる。
【0040】このように本実施例の放射線検出器によれ
ば、1回の放射線曝射により、エネルギサブトラクショ
ン処理用の2つのエネルギ状態の放射線画像情報を検出
することができるため、被写体の動きによるアーチファ
クトを防止し、また1つの放射線検出器上にこの2つの
放射線画像情報を記録することにより、サブトラクショ
ン処理時のポジショニングずれを防止することができ、
また検出時間を短縮することができる。
【0041】図2は本発明にかかる放射線検出器の第2
の実施例を示す概略構成図である。図示の放射線検出器
34は、矢印X方向からの放射線の照射によりこの放射線
を可視光に変換する平面状のシンチレータ35と、ここの
シンチレータ35に積層されてなる固体光検出器33とから
なるものである。
【0042】ここで上記シンチレータ34は詳しくは、K
吸収端と発光波長とが互いに異なる2種類の蛍光材料
A,Bを、光検出素子Pに1対1で対応する大きさの領
域ごとに交互に配した構成である。
【0043】次に本実施例の放射線検出器34の作用につ
いて説明する。
【0044】矢印X方向より図示しない被写体を透過
し、その被写体の放射線画像情報を担持する放射線がシ
ンチレータ35に入射し、シンチレータ35を構成する2種
類の蛍光材料A,Bにより、その蛍光材料A,Bが配さ
れた領域ごとに、異なるエネルギ状態の蛍光による画像
情報に変換される。
【0045】このいずれか一方の蛍光材料により変換さ
れたのちの蛍光は光検出器33を構成する光検出素子Pに
各別に入射するため、各光検出素子Pには、いずれか一
方のエネルギ状態の蛍光による放射線画像情報が入射
し、光検出器33全体として2種類のエネルギ状態の異な
る放射線画像情報を同時に検出することができる。
【0046】光検出器33は、検出した蛍光を光電変換
し、この光検出器33上に電荷として保持し、図示しない
信号読出回路から所定の走査信号が与えられることによ
り、電気信号として読み出される。
【0047】この読み出された2種類の放射線画像信号
を、光検出器33の隣接する光検出素子2により検出され
た信号間でサブトラクション処理することにより容易に
エネルギサブトラクション画像情報を得ることができ
る。
【0048】このように本実施例の放射線検出器によれ
ば、1回の放射線曝射により、エネルギサブトラクショ
ン処理用の2つのエネルギ状態の放射線画像情報を検出
することができるため、被写体の動きによるアーチファ
クトを防止し、また1つの放射線検出器上にこの2つの
放射線画像情報を記録することにより、サブトラクショ
ン処理時のポジショニングずれを防止することができ、
また検出時間を短縮することができる。
【0049】図3は本発明の放射線検出器の第3の実施
例を示す構成図である。
【0050】図示の放射線検出器36は前記第1の実施例
の放射線検出器のシンチレータ31の両面に、前記フィル
タ部材32と固体光検出器33とをそれぞれ一体的に積層し
て設けた構成である。
【0051】このようにフィルタ32と光検出器33とをシ
ンチレータ31の両面にそれぞれ設けることによって、シ
ンチレータ31により変換された蛍光をシンチレータ31の
両面から検出することができ、集光効率を向上すること
ができる。
【0052】また単に放射線照射時に2つの放射線検出
器を重ね合わせて配置するようにしたものではないた
め、サブトラクション処理の際に、2つの固体光検出器
から読み出された信号に位置的なズレを生じることはな
く、従ってアーチファクトが増大することはない。
【0053】図4は本発明の放射線検出器の第4の実施
例を示す構成図である。
【0054】図示の放射線検出器36は前記第2の実施例
の放射線検出器のシンチレータ35の両面に、前記固体光
検出器33を一体的に積層した構成である。
【0055】このように光検出器33をシンチレータ35の
両面に設けることによって、前記第3の実施例の放射線
検出器36と同様に、シンチレータ35により変換された蛍
光の集光効率を向上することができる。
【0056】上述のように本発明の放射線検出器によれ
ば、1回の放射線曝射により、エネルギサブトラクショ
ン処理用の2つのエネルギ状態の放射線画像情報を検出
することができるため、被写体の動きによるアーチファ
クトを防止し、また1つの放射線検出器上にこの2つの
放射線画像情報を記録することにより、サブトラクショ
ン処理時のポジショニングずれを防止することができ、
また検出時間を短縮することができる。
【0057】なお、本発明の放射線検出器により得られ
る2つのエネルギ状態の放射線画像情報は、エネルギサ
ブトラクショ処理のためだけに用いるものではなく、そ
れぞれ単独の放射線画像情報として使用してもよく、ま
た、この2つの放射線画像情報を加算処理するために用
いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明にかかる放射線検出器の第1の実
施例を示す概略構成図 (B)フィルタ32を示す平面図
【図2】本発明にかかる放射線検出器の第2の実施例を
示す概略構成図
【図3】本発明にかかる放射線検出器の第3の実施例を
示す概略構成図
【図4】本発明にかかる放射線検出器の第4の実施例を
示す概略構成図
【図5】固体光検出素子の詳細な構成を示す構成図
【符号の説明】
30,34,36,37 放射線検出器 31,35 シンチレータ 32 フィルタ 33 固体光検出器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射された放射線を可視光に変換する平
    面状のシンチレータと、該シンチレータの各部より変換
    された可視光をそれぞれ検出して全体として放射線画像
    を表す画像信号の出力に変換する、該シンチレータに積
    層され2次元状に多数の固体光検出素子が配された固体
    光検出器とを備えた放射線検出器において、 前記シンチレータが、K吸収端および発光波長の互いに
    異なる2種類の蛍光体が均一に混合されてなり、 該シンチレータと前記固体光検出器との間に、前記2種
    類の蛍光体の各発光光に対してそれぞれ異なる透過率を
    有する2種類のフィルタが、前記各固体光検出素子に対
    応する大きさの領域ごとに、前記固体光検出器の全面に
    亘ってほぼ交互に配されてなることを特徴とする放射線
    検出器。
  2. 【請求項2】 前記シンチレータの両面にそれぞれ前記
    フィルタおよび固体光検出器が積層されてなることを特
    徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】 照射された放射線を可視光に変換する平
    面状のシンチレータと、該シンチレータの各部より変換
    された可視光をそれぞれ検出して全体として放射線画像
    を表す画像信号の出力に変換する、該シンチレータに積
    層され2次元状に多数の固体光検出素子が配された固体
    光検出器とを備えた放射線検出器において、 前記シンチレータが、K吸収端および発光波長の互いに
    異なる2種類の蛍光体が前記各固体光検出素子に対応す
    る大きさの領域ごとに、前記固体光検出器の全面に亘っ
    てほぼ交互に配されてなることを特徴とする放射線検出
    器。
  4. 【請求項4】 前記シンチレータの両面にそれぞれ前記
    固体光検出器が積層されてなることを特徴とする請求項
    3記載の放射線検出器。
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