JPH07277371A - 折畳式段ボール製パッキン - Google Patents

折畳式段ボール製パッキン

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JPH07277371A
JPH07277371A JP6066930A JP6693094A JPH07277371A JP H07277371 A JPH07277371 A JP H07277371A JP 6066930 A JP6066930 A JP 6066930A JP 6693094 A JP6693094 A JP 6693094A JP H07277371 A JPH07277371 A JP H07277371A
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piece
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1枚の段ボールから折上げられ、その各部位
毎の緩衝特性を、梱包物品の性状に対応させて容易に調
整出来る、従来の発泡スチロールに代わる折畳式の段ボ
ール製パッキンを提供する。 【構成】 段ボール101は、横断面コ字形の樋状をし
たパッキン本体200Aに折上げられる本体片1と、そ
の両側端に連結片2を介して夫々連設され、横断面コ字
形の樋状をした側端パッキン200Bに折上げられる側
端片3とから成る。此等両樋の方向は直交させる。そし
て、両パッキンの折上過程で互いに緩衝する箇所に、噛
合用の2条の平行4a,4b及び8,8を設けて置く。
略直方体状に折上がった段ボール製パッキン200の一
面には中棚9を備えた物品支持凹部Sが形成される。段
ボールの適宜の箇所に緩衝用切欠部41や間隙形成用切
欠物品支持凹部S13等を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、パソコンやビ
デオテープレコーダー等の様に衝撃力に対して極めて敏
感な梱包物品を、梱包用の段ボール箱に収めた状態で緩
衝支持する為の、従来の発泡スチロール製パッキンに代
わる役割を果す折畳式の段ボール製パッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】上記の発泡スチロール製パッキンは、発
泡性樹脂原料を鋳込成形して、梱包物品を嵌合させる凹
部を備えた、任意の立体形状のブロック体に形作られて
いる。又、別のパッキンとして、任意の形状に裁断した
段ボール片を幾枚か貼り合わせて所望の立体形状を備え
るブロック体に纏めた、段ボール製パッキンも使われて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、発泡スチロ
ールは有限な天然資源である石油を原料として作られる
ので、1回の輸送目的を果たせばそのまま廃棄されてし
まう梱包資材としての使用は極力避けることが望まし
い。又、益々深刻化しつつある都市ゴミの処分対策の観
点からしても、発泡スチロールは嵩張って輸送コストが
嵩み、埋め立てにも適さず、燃やせば高温を発して焼却
炉を傷める等といった少なからぬ問題を抱えているの
で、これに代わる何等かの代替品の出現が望まれてい
る。一方、段ボール片を貼り合わせたものは、再生産が
可能な木材から作られ、古紙の再生も容易であり、廃棄
処分の問題も発泡スチロールに比べて遥かに少ないので
好ましいが、段ボールの裁断・積層作業に多くの労力を
要しコスト的に不利である上に、緩衝機能も不十分であ
った。そこで、本発明の目的は、段ボールを素材として
能率的に安価に作れ、緩衝機能も従来の発泡スチロール
製パッキンや段ボール片の積層ブロック体に比べて優
れ、然も、様々な梱包物品の夫々の性状や形状に対応さ
せて、パッキンの各部位毎の緩衝特性も自在に、且つ簡
単に調節出来る様にした折畳式の段ボール製パッキンを
提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する為
の、本発明による折畳式段ボール製パッキンは、1枚の
段ボール101,102から外形が略直方体状で、その
一面に、梱包物品の少なくとも一部を緩衝状態で嵌合支
持する物品支持凹部Sを備えた段ボール製パッキン20
1,202が折上がる様にしたものであって、 前記段
ボール101は、2条の平行折り目C,Cを備えて、横
断面コ字形の樋状をしたパッキン本体200Aに折上げ
られる本体片1と、該本体片1の両側端に、夫々折り目
Aを介して連設した連結片2と、該各連結片2の側端に
折り目Bを介して連設されて、横断面コ字形の樋状をし
た側端パッキン200Bに折上げる為の平行折り目E,
Eを備えた側端片3とから成り、夫々樋状をした前記パ
ッキン本体200Aと側端パッキン200Bとは、夫々
の樋方向を直交方向に配向させ、前記パッキン本体20
0Aの両側端近くには、夫々2条の平行切れ目4a,4
bを、その底面側から切込状に樋を横切って設け、前記
各側端パッキン200Bには、前記パッキン本体200
Aの平行切れ目4a,4bに嵌合させる平行切れ目8,
8を、その底面側から切込状に樋を横切って設けた構成
を備えており、折上がった前記パッキン本体200Aの
各平行切れ目4a,4bと、折上げつつある前記側端パ
ッキン200Bの各平行切れ目8,8とを、互いに噛み
合わせることにより、段ボール製パッキン201が折上
がると共に、折上形状が固定される様に構成した。そし
て、前記本体片1には、前記パッキン本体200Aの折
上げに伴って、その底面外側に緩衝片7a,7bを自ず
から起立形成させる為の、刳抜孔5を設ける。又、前記
側端パッキン200Bの樋内に、梱包物品を緩衝支持す
る中棚9を形成させる為に、前記平行切れ目8,8間に
は、この切れ目間を切れ目に沿ってL字形に折曲させる
3条の平行折り目Fを設ける。前記中棚9の吊下支持面
10は、斜面に形成するとよい。前記側端片3には、前
記段ボール製パッキン202の側端面の構造強度と緩衝
性能を高める並列状の緩衝片22,22を切起状に形成
させる、平行折り目G,G及び切起用切れ目23を設け
るとよい。更に、前記段ボール101,102の周縁
部、前記各折り目や切れ目等に沿う適宜の箇所に、段ボ
ール製パッキン201,202の各部位毎の緩衝性能を
調整する為の、任意の形状の緩衝用切欠部41,42を
設けるとよい。或は、前記段ボール101,102に
は、前記段ボール製パッキン201,202を梱包用の
段ボール箱に収めた状態で、集中的な衝撃力が及ぼされ
易い箱の隅角部や陵部に接する部分に、この衝撃力の直
接伝達を防ぐ間隙形成用切欠部13を設けるとよい。
【0005】
【作用】1枚の段ボール101から段ボール製パッキン
201を折上げるには、先ず、本体片1を平行折り目
C,Cに沿って折曲させ、横断面コ字形の樋状をしたパ
ッキン本体200Aを折上げる。続いて、本体片1の両
側端に連設した連結片2及び側端片3を、平行折り目E
等の夫々の折り目に沿って対向状に折曲し、横断面コ字
形の樋状をした側端パッキン200Bに折上げて行く。
この折上途中で、パッキン本体200Aの両端近くに設
けた2条の平行切れ目4a,4bの夫々に、折上げつつ
ある側端パッキン200Bの各平行切れ目8,8とを夫
々互いに噛み合わせれば、外形が略直方体状をして、そ
の一面に物品支持凹部Sを備えた段ボール製パッキン2
01が簡単・迅速に折上がる。そして、前記本体片1の
折上過程で、パッキン本体200Aの底面外側には、緩
衝片7a,7bが自ずから起立される。又、側端パッキ
ン200Bの折上過程では、その樋内に梱包物品を緩衝
支持する中棚9が自ずから折曲を形成される。そして、
中棚9の吊下支持面10を斜面に形成することにより、
物品支持凹部Sの側端面の緩衝機能が高められる。更
に、側端片3に切起状に設けた緩衝片22,22によっ
て段ボール製パッキン202の側端面の構造強度と緩衝
性能がより高められる。そして、段ボール101,10
2の周縁部、各折り目や切れ目等に沿う適宜の箇所に設
ける緩衝用切欠部41,42の、形状、位置、数を適宜
に変えることによって、段ボール製パッキン201,2
02の各部位毎の緩衝性能を、任意に且つ簡単に調整出
来る。或は、段ボール101,102には、段ボール製
パッキン201,202を梱包用の段ボール箱に収めた
状態で、集中的な衝撃力が及ぼされ易い箱の隅角部や陵
部に接する部分に間隙形成用切欠部13を設けることに
よって、この衝撃力の直接伝達を防げる。
【0006】
【実施例】以下に、本発明を、梱包物品(ビデオテープ
レコーダー)300を梱包する場合に適用した第1実施
例に就いて、図1〜図5、図9を参照しながら説明す
る。図4に示したこの実施例の段ボール製パッキン20
1は、図1に示した1枚の段ボール101から簡単・迅
速に折上げられる。外形が略直方体状に折上がるこの段
ボール製パッキン201は、図4に示した様に、横断面
コ字形の樋状に折上げたパッキン本体200Aの両端近
くの夫々に、横断面コ字形の樋状に折上げた側端パッキ
ン200Bを、直交状に噛み合わせた形態を備えてい
る。そして、段ボール製パッキン201の一面には(図
4では上面)、図9に示した様に、梱包物品300を嵌
合させて緩衝状態て支持する物品支持凹部Sを形成させ
ている。
【0007】段ボール101は、パッキン本体200A
を折曲形成させる本体片1と、この本体片1の長手方向
の両側端に夫々折り目Aを介して連設した連結片2,2
と、各連結片2の側端に折り目Bを介して連設されて、
側端パッキン200Bを折曲形成させる側端片3,3と
から成る。そこで、段ボール101の細部の構成に就い
て、以下に順次説明する。
【0008】図1に示した様に、長方形の本体片1に
は、長手方向の全長に亙って、2条の平行折り目C,C
を設けている。この平行切れ目C,Cに挟まれた部分
は、樋状折上がったパッキン本体200Aの底面1aと
なり、平行折り目C,Cの両外側部分は、パッキン本体
200Aの両側面1bとなる。本体片1の両側端近くに
は、所定間隔を隔てた2条の平行切れ目4a、4bを、
夫々、底面1aの両外側に跨がる様に設けている。切れ
目4bの長さは、切れ目4aの長さより幾分短くしてい
る。
【0009】そして、各平行切れ目4a,4bには、
“糸巻き枠”に類する形の刳抜孔5を設けている。この
刳抜孔の横幅(図1では上下幅、以下同様)は、底面1
aの横幅よの所定寸法だけ狭くしている。更に、底面1
aの真ん中部分には、刳抜孔5の内側隅角から平行折り
目Cに達する略L字形の切れ目6を設けている。そし
て、刳抜孔5部分では平行折り目Cを欠如させている。
その為、図4に示した様に、パッキン本体200Aを折
上げた状態で、底面1aの両端近くには、大小2つの台
形をした緩衝片7a,7bが、夫々下向きに突出した状
態になる。
【0010】連結片2は、その幅寸法を本体片1の底面
1aの幅寸法に等しくし、又、連結片2の長さ(図1で
は左右方向の長さ)を、本体片1の側端と外側の平行切
れ目4aの間隔の2倍に設定している。この連結片2に
は、その長さ方向にL字形に折曲させる折り目Dを設け
ている。そして、折り目B,D間は、外拡がりの台形に
形成している。
【0011】次に、略矩形状をした側端片3の横幅は、
本体片1の底面1aの横幅より所定長さだけ広くしてい
る。この側端片3には、横断面コ字形の樋状をした側端
パッキン200Bに折上げる為の、2条の平行折り目
E,Eを、本体片1の平行折り目C,Cに対して直交方
向に設けている。平行折り目E,Eの間隔は、本体片1
の平行切れ目4a,4bの対向間隔に等しくしている。
【0012】又、側端片3には、平行折り目E,E間に
跨がらせて、2条の平行切れ目8,8を設けている。こ
の平行切れ目8,8の間隔は、本体片1の底面1aの横
幅に略等しくしている。そして、折上がった側端パッキ
ン200Bの樋内に、図4,5に示した様に、梱包物品
300を緩衝支持する中棚9を折曲形成させる為に、3
条の平行折り目Fを平行切れ目8,8間に跨設してい
る。此等3条の平行折り目Fの形成位置は、図4,5に
示した様に、段ボール製パッキン201を折上げた状態
で、物品支持凹部S側から見て、中棚9がパッキン本体
200Aの底面1aより幾分上方に位置する様に設定し
ている。
【0013】又、図5に示した様に、中棚9の吊下支持
面10が、側端パッキン200Bの外側の側壁11から
隔たる方向に幾分傾斜する様に、各平行折り目Fの位置
を決めている。12は、側端パッキン200Bの内側の
側壁となる部分である。中棚9部分は、平行折り目Eを
欠如させている。
【0014】更に、段ボール製パッキン200を、図9
に示した様に梱包用の段ボール箱400に収めた状態
で、集中的な衝撃力が及ぼされる可能性の高い箱の隅角
部や陵部に接する部分、つまり、側端片3の四方の隅角
部分を切取って、この衝撃力が段ボール製パッキン20
1に直接伝わるのを防ぐ隙間形成用切欠部13としてい
る。
【0015】次に、上記構成の作用を説明する。1枚の
段ボール101から段ボール製パッキン201を折上げ
るには、予め、各折り目を以下に順次説明する様に、夫
々所定の折曲方向に折り癖を付けて置く。 そして先
ず、本体片1の平行折り目C,Cを、図1の紙面背後向
きに直角に折曲して、パッキン本体200Aを折上げ
る。その際に、底面1aの裏側には、図4,5に示した
様に緩衝片7a,7bが自ずから突設された状態にな
る。
【0016】続いて、本体片1の両側端のいずれか一方
の連結片2及び側端片3の、折り目A,B,Dを夫々紙
面手前向きに、平行切れ目E及び3条の平行折り目Fの
うち両側の折り目Fを夫々紙面背後向きに直角に折曲さ
せて行くと、側端片3が側端パッキン200Bの形態に
折上げられる。それに伴って、真ん中の平行折り目Fが
手前向きに折曲されて、平行切れ目8,8間に挟まれた
部分が自ずからL字形に折曲されて、中棚9が形成され
て行く。
【0017】そして、折上がったパッキン本体200A
と、折上中の側端パッキン200Bとが互いに干渉する
夫々の箇所には、平行切れ目4a,4b及び平行切れ目
8,8を設けてあるので、此等の切れ目が互いに噛み合
わされ、各折り目は夫々支障無く直角に折曲される。か
くして、折上がったパッキン本体200Aの一端側に
は、折上がった側端パッキン200Bが直交状に嵌合さ
れた状態になる。この噛み合わせは、平行切れ目4a,
4bの切口部分が図1に示した様に楔状に拡開されてい
ることにより、支障無くスムーズに行える。
【0018】次いで、本体片1の他方の側端に連設した
側端片3も、上記と同様に折曲させれば、パッキン本体
200Aの他端側にも、折上がった側端パッキン200
Bが直交状に噛み合わされる。この様にして、段ボール
製パッキン201の折上げは極めて簡単に完了すると共
に、この折上形状が確実に固定される。
【0019】次に、折上がった2個の段ボール製パッキ
ン201と、梱包用の段ボール箱400とを使って、梱
包物品300を梱包する。これを行うには、図9に示し
た様に、従来の発泡スチロール製パッキンの場合と同様
にして、梱包物品300の両側端部分の夫々に、横向き
にした段ボール製パッキン201の物品支持凹部Sを嵌
め込んだうえ、段ボール箱400内に収容し、箱の蓋を
閉じればよい。
【0020】この梱包状態に於いて、物品支持凹部Sの
上下両面(本体片1の両側面1b,b)からは、側端片
3の平行切れ目8,8の両外側部分3a,3aがコ字形
に折曲された状態で突出して、段ボール箱400の上下
方向からの衝撃力を緩衝的に受止める役割を果してくれ
る。又、物品支持凹部Sの背面(本体片1の底面1a)
からは、側端パッキン200Bの両側壁11,12の上
端部分が突出し、更に、L字形に折曲された連結片2と
緩衝片7a,7bとが夫々突出した状態になって、段ボ
ール箱400の左右方向からの衝撃力を緩衝的に受止め
る役割を果してくれる。更に、物品支持凹部Sの両側端
(側壁11)からは、コ字形に折曲された本体片1の両
側端部分と、L字形に折曲された連結片2とが夫々突出
して、段ボール箱400の前後方向からの衝撃力を緩衝
的に受止める役割を果してくれる。
【0021】そして、物品支持凹部Sの左右の2枚重ね
構成の側壁のうち、内側の側壁10を傾斜させたことに
よって、図5に示した様に内側の側壁10と外側の側壁
11との間に隙間aが生ずる。その為、段ボール製パッ
キン201の左右の側端方向から衝撃力が及ぼされた場
合に、この衝撃力が物品支持凹部Sの内壁面(側壁1
0)に直接伝わるのを防げる。
【0022】更に、段ボール箱400の取扱中に取り落
としたり投げられる等して、箱の隅角部や陵部に集中荷
重が及ぼされても、段ボール製パッキン201には、此
等の部分に接する箇所に隙間形成用切欠部13を設けて
あるので、この集中荷重の直接伝達を防ぐことが出来
る。
【0023】図6,図7は、第2実施例の段ボール製パ
ッキンを示している。図6に示した1枚の段ボール10
2から、図7に示した形態に折上げられるこの実施例の
段ボール製パッキン202が、第1実施例の段ボール製
パッキン201と比べて相異する第1の特徴は、その左
右の側端部分の緩衝構造にある。
【0024】即ち、段ボール102の本体片1の両側端
部分の底面1aには、平行切れ目4aから本体片1の側
端に向けて2条の平行切れ目20,20を設けている。
そして、この平行切れ目間に於いては、折り目Aを欠如
させることによって、この切れ目間に緩衝片21を形成
させている。
【0025】又、側端片3の側壁11部部分には、折り
目Bと最内側の平行折り目Fとに跨がらせて、平行切れ
目20,20の対向間隔より幾分狭い間隔を隔てて、2
条の平行折り目G,Gを設けている。そして、平行折り
目G,Gの両外側には、矩形状の緩衝片22を切起状に
形成させる切起用切れ目23を設けている。
【0026】この特徴部分の作用は、連結片2及び端面
片3を第1実施例と同様に折曲させる際に、緩衝片2
2,22を折り目Gに沿って外向きに折曲起立せると、
図7に示した様に、段ボール製パッキン202が折上が
った状態で、物品支持凹部Sの左右両端面を構成する外
側の側壁11からは、緩衝片22,22が並列状に突出
し、更に、この両緩衝片22,22の端面間に跨がっ
て、緩衝片21が当てがわれた状態になる。その為、こ
の図から理解される様に、物品支持凹部Sの左右の両端
部分の緩衝性能及び構造強度がより高められる。
【0027】第2の特徴は、図7に示した様に、パッキ
ン本体200Aの底面1aを、側端パッキン200Bの
中棚9より幾分高く位置させ、梱包物品300を、中棚
9にではなくて、この底面1a部分に当接させる様にし
たところにある。それによって、底面1aの背後側から
の衝撃力は、底面1aに直接伝わらずに、十分な緩衝機
能を備えた中棚9部分に加えられて、梱包物品300が
衝撃力から有効に防御される。
【0028】第3の特徴は、物品支持凹部Sの底面部分
の緩衝構造にある。即ち、中央部分の底面1aの一方の
側端には、小矩形状の緩衝片30を、底面の裏側に向け
て切起状に起立形成させる為の、2条の平行切れ目3
1,31と、両切れ目31,31の奥端間を結ぶ折り目
Hを設けている。起立された緩衝片30は、物品支持凹
部Sに収めた梱包物品300が取扱中に傾く等して、底
面1aに押し付けられた場合に、この押圧力を緩衝的に
受止める役割を果してくれる。
【0029】第4の特徴は、側端パッキン200Bの中
棚9に、側壁12に跨がるコ字形の切れ目32を設け、
この切れ目32に囲まれた部分を緩衝片33としてい
る。尚、緩衝片33の長さは、切れ目32の長さより幾
分短くしている。この緩衝片33は、図7から理解され
る様に、“水泳の飛込板”の様な状態にあり、梱包物品
300の支持に関与しないので、その面積を変えること
によって、中棚9部分の緩衝性能を自在に調整出来る。
【0030】第5の特徴は、段ボール102の周縁部、
各折り目や切れ目に沿う適宜の箇所等に、緩衝用切欠部
41,42を設けたところにある。此等の緩衝用切欠部
を設けた部分の近傍では、段ボール製パッキン202が
部分的に坐屈変形し易くなる。従って、緩衝用切欠部4
1,42の形状、形成位置、数を適宜に変えるだけで、
段ボール製パッキン202の緩衝性能を、様々な梱包物
品300の性状に最も適合する様に自在に調整出来る。
【0031】第6の特徴は、段ボール102を構成する
側端片3の外側部分3aに、この部分の裏面側に折重ね
られる折返し補強片43を、平行折り目E,E間に於い
て、折り目Iを介して連設したところにある。この折返
し補強片43には、平行折り目E,Eの末端から伸びる
平行折り目が設けられている。
【0032】この特徴部分の作用は、図8に示した様
に、段ボール製パッキン202を折上げた状態で、各折
返し補強片43を、平行折り目E,Eに沿ってコ字形に
折曲させながら、折り目Iに沿って側端片3の外側部分
3aの裏側に折り重ねる。これによって、図8から理解
される様に、物品支持凹部Sの上下両側の構造強度と緩
衝性能とを、一段と向上させることが出来る。
【0033】尚、上記各実施例に於いて、細部の構造は
適宜に設計変更しても、本発明の目的は達成される。例
えば、段ボール製パッキン201,202の各部位置間
の寸法比は、勿論、個々の梱包物品300の形状や性状
に応じて任意に決めればよい。そして、段ボールはプラ
スチック製のものでもよいし、必要に応じて、適宜の材
質のシート材を使うことも出来る。
【0034】
【発明の効果】以上の説明によって明らかな様に、本発
明による折畳式段ボール製パッキンは、従来の発泡スチ
ロール製パッキンに比べて、以下に列挙した如き実用上
の様々の優れた効果を奏する。 (a) 1枚の段ボールに、折り目を設けたり打抜加工
を施すだけで作れるので、より安価に提供出来る。 (b) 平坦に展開したコンパクトな形態で保管・輸送
出来るので、保管・輸送費が大幅に節減される。 (c) 石油資源の浪費節減に寄与する。 (d) 発泡スチロールの大量廃棄に伴なって生ずる、
ゴミ処理問題を解消出来る。 (e) 段ボール製パッキンを折上げると、物品支持凹
部の内側に梱包物品を良好な緩衝状態で支持する中棚が
自ずから形成される。 (f) 段ボール製パッキンを折上げると、物品支持凹
部の各外周面には、パッキン本体及び側端パッキンの夫
々の一部が突出して、夫々良好な緩衝片としての役割を
果してくれる。 (g)物品支持凹部の側端面を二重壁構造とし、その内
側の側壁を斜面させることにより、内外両側壁の間に緩
衝用空隙が形成される。 (h) 段ボールの周縁、及び各折り目や切れ目に沿う
適宜の箇所に設けた緩衝用切欠部の、形状、形成位置、
数等を適宜に変えるだけで、段ボール製パッキンの緩衝
性能を、様々の梱包物品の性状や形状に最も適合する様
に自在に調整出来る。 (i) 段ボールには、段ボール製パッキンを梱包用の
段ボール箱に収めた状態で、集中的な衝撃力が及ぼされ
易い箱の隅角部や陵部に接する部分に、間隙隙形成用切
欠部を設けたことによって、この衝撃力が段ボール製パ
ッキンに直接伝わるのを防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、段ボール製
パッキンを一枚の段ボールに展開した状態の平面図であ
る。
【図2】同上、段ボールの斜視図である。
【図3】同上、段ボールから段ボール製パッキンを折り
上げつつある状態を示す斜視図である。
【図4】同上、折り上がった段ボール製パッキンの斜視
図である。
【図5】同上、段ボール製パッキンの部分縦断面図であ
る。
【図6】本発明の第2実施例を示す、図1相当図であ
る。
【図7】同上、図4相当図である。
【図8】同上、物品支持凹部の上下両側部分の構造強度
及び緩衝性能を更に向上させた事例を示す、部分斜視図
である。
【図9】梱包物品を、2個の段ボール製パッキンと、段
ボール箱とを使って梱包した状態を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
101,102 段ボール 201,202 段ボール製パッキン 200A パッキン本体 200B 側端パッキン 300 梱包物品 400 段ボール箱 1 本体片 1a 底面 1b 両側面 2 連結片 3 側端片 4a,4b 平行切れ目 5 刳抜孔 6 切れ目 7a,7b 緩衝片 8 平行切れ目 9 中棚 10 吊下支持片 11,12 側壁 13 間隙形成用切欠部 20 平行切れ目 21,22,30,33 緩衝片 23 切起用切れ目 31 平行切れ目 32 コ字形切れ目 41,42 緩衝用切欠部 43 折返し補強片 A,B,D,H,I 折り目 C,E,F,G 平行折り目 a 隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の段ボール101,102から外形
    が略直方体状で、その一面に、梱包物品の少なくとも一
    部を緩衝状態で嵌合支持する物品支持凹部Sを備えた段
    ボール製パッキン201,202が折上がる様にしたも
    のであって、 前記段ボール101は、2条の平行折り目C,Cを備え
    て、横断面コ字形の樋状をしたパッキン本体200Aに
    折上げられる本体片1と、 該本体片1の両側端に、夫々折り目Aを介して連設した
    連結片2と、 該各連結片2の側端に折り目Bを介して連設されて、横
    断面コ字形の樋状をした側端パッキン200Bに折上げ
    る為の平行折り目E,Eを備えた側端片3とから成り、 夫々樋状をした前記パッキン本体200Aと側端パッキ
    ン200Bとは、夫々の樋方向を直交方向に配向させ、 前記パッキン本体200Aの両側端近くには、夫々2条
    の平行切れ目4a,4bを、その底面側から切込状に樋
    を横切って設け、 前記各側端パッキン200Bには、前記パッキン本体2
    00Aの平行切れ目4a,4bに嵌合させる平行切れ目
    8,8を、その底面側から切込状に樋を横切って設けた
    構成を備えており、 折上がった前記パッキン本体200Aの各平行切れ目4
    a,4bと、折上げつつある前記側端パッキン200B
    の各平行切れ目8,8とを、互いに噛み合わせることに
    より、段ボール製パッキン201が折上がると共に、折
    上形状が固定される様にしたことを特徴とする折畳式段
    ボール製パッキン。
  2. 【請求項2】 前記本体片1には、前記パッキン本体2
    00Aの折上げに伴って、その底面外側に緩衝片7a,
    7bを自ずから起立形成させる為の、刳抜孔5を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の折畳式段ボール製パッ
    キン。
  3. 【請求項3】 前記側端パッキン200Bの樋内に、梱
    包物品を緩衝支持する中棚9を形成させる為に、前記平
    行切れ目8,8間には、この切れ目間を切れ目に沿って
    L字形に折曲させる3条の平行折り目Fを設けたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の折畳式段ボール製パッ
    キン。
  4. 【請求項4】 前記中棚9の吊下支持面10を、斜面に
    形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の折畳式段ボール製パッキン。
  5. 【請求項5】前記側端片3には、前記段ボール製パッキ
    ン202の側端面の構造強度と緩衝性能を高める並列状
    の緩衝片22,22を切起状に形成させる、平行折り目
    G,G及び切起用切れ目23を設けたことを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の折畳式段ボール製パ
    ッキン。
  6. 【請求項6】 前記段ボール101,102の周縁部、
    前記各折り目や切れ目等に沿う適宜の箇所に、段ボール
    製パッキン201,202の各部位毎の緩衝性能を調整
    する為の、任意の形状の緩衝用切欠部41,42を設け
    たことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
    折畳式段ボール製パッキン。
  7. 【請求項7】 前記段ボール101,102には、前記
    段ボール製パッキン201,202を梱包用の段ボール
    箱に収めた状態で、集中的な衝撃力が及ぼされ易い箱の
    隅角部や陵部に接する部分に、この衝撃力の直接伝達を
    防ぐ間隙形成用切欠部13を設けたことを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載の折畳式段ボール製パッ
    キン。
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