JP2001002115A - 太陽電池モジュール包装用スペーサ及び包装装置 - Google Patents

太陽電池モジュール包装用スペーサ及び包装装置

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JP2001002115A
JP2001002115A JP11169711A JP16971199A JP2001002115A JP 2001002115 A JP2001002115 A JP 2001002115A JP 11169711 A JP11169711 A JP 11169711A JP 16971199 A JP16971199 A JP 16971199A JP 2001002115 A JP2001002115 A JP 2001002115A
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cell module
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packaging
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JP11169711A
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English (en)
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Tetsuo Torigoe
哲郎 鳥越
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】組立て及びそれを解く手間が極めて簡単である
とともに、使用後の処理も容易で、かつ、緩衝性能及び
積み重ね性能を向上できる太陽電池モジュール包装用ス
ペーサを得ることにある。 【解決手段】積み重ねが可能な包装箱内に太陽電池モジ
ュールとともに収容されて、前記モジュールの前後の辺
に沿って配置される包装用スペーサ13〜16を前提とす
る。このスペーサは切込み又はハーフカットからなる折
り返し手段が所定間隔毎に設けられた四角形の段ボール
からなる。この段ボールを前記手段を境に交互に反対向
きに折り返して折り畳み、前記所定間隔幅の板部31〜33
を互いに重ね合わせて、略中実構造の四角柱状ブロック
に組立てる。組立てられたスペーサ13〜16を前記手段を
上下方向に配した姿勢で包装箱の内面と前記モジュール
の前後の辺との間に出し入れ可能に介装して使用するこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルを輸送や保管等のために包装する包装装置に関すると
ともに、この包装において使用される太陽電池モジュー
ル包装用スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池モジュールは、上面が開口され
た四角形状のケースと、このケースに着脱自在に被され
る上蓋とからなる段ボール製包装箱内に収容して包装さ
れ、この包装状態で倉庫に保管されたり設置現場に輸送
されたりする。太陽電池モジュールはその重量の大半を
占める透明ガラス基板を備え、一般のガラスパネルと同
様に輸送等において破損する恐れが高い。そのため、保
管や輸送等に際して積載荷重で破損しないように、前記
包装に際しては、太陽電池モジュールの周縁とケースの
周壁との間にスペーサを介装して、包装箱内での太陽電
池モジュールのがたつきを抑制し、かつ、包装箱の積み
重ねを可能としている。
【0003】そのためのスペーサとして従来は、ポリエ
チレンやポリプロピレン、ポリスチレン、スチロール等
合成樹脂の発泡体、又は、中空の四角筒形に組立てられ
る段ボールが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発泡体製のス
ペーサは、必要な性能を得易い点では優れているが、そ
のコストが高いだけではなく、使用後においても嵩が減
ることがなく、しかも、焼却やリサイクルが困難であ
り、その処分に問題がある。
【0005】又、中空四角筒形の段ボール製スペーサ
は、焼却やリサイクルが容易である点では優れている。
しかし、様々な部分の引っ掛かりを設けて箱形形状を維
持するため、段ボールから中空箱形に組立てる場合や、
その組立を解く場合に手間がかかるという問題がある。
それだけではなく、中空であるので縦横方向ともに強度
が比較的弱いため、緩衝性能および積み重ね性能も低
い。そして、例えば屋根葺材料として太陽電池モジュー
ルを使用する場合、通常でも1棟当り約100個の太陽
電池モジュールが必要であるという現状に鑑みれば、前
記のように積み重ね性能が低いと、トラックでの輸送量
が制限されて輸送コストが嵩み、ひいては太陽電池モジ
ュールの製品コストに反映されるので、その改善が望ま
れている。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、組立て
及びそれを解く手間が極めて簡単であるとともに、使用
後の処理も容易で、かつ、緩衝性能及び積み重ね性能を
向上できる太陽電池モジュール包装用スペーサ及び包装
装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る太陽電池モジュール包装用ス
ペーサは、積み重ねが可能な包装箱内に太陽電池モジュ
ールとともに収容されて、前記太陽電池モジュールの前
後の辺又は左右の辺のうち少なくとも一方の辺に沿って
配置される太陽電池モジュール包装用スペーサにおい
て、所定間隔毎に折り返し手段が設けられた四角形の厚
紙を前記折り返し手段を境に交互に反対向きに折り返し
て組立てられ、前記折り返し手段を上下方向に配して前
記包装箱の内面と前記太陽電池モジュールの周縁との間
に出し入れ可能に介装して使用されることを特徴として
いる。
【0008】本発明及び以下の各発明において、厚紙に
は、段ボール、ボール紙、積層クラフト紙、或いはこれ
らを複合したものを使用でき、この厚紙の折り返し手段
は、ハーフカット、又は切り込み、或いは折り筋等で作
られる。そして、このスペーサの高さは、包装箱内の太
陽電池モジュールの厚さ(単独の場合も、又積み重ねの
場合も含む)より大き目とするとよい。又、スペーサを
包装箱のケースの周壁部の内面と太陽電池モジュールの
辺との間に介装して使用する場合に、太陽電池モジュー
ルの周縁の少なくとも隣合わない2辺に沿って配置でき
るが、互いに隣合う3辺に沿って配置しても、或いは全
ての周縁に沿って配置してもよく、しかも、これらの配
置において1辺に少なくとも一つのスペーサを配設すれ
ばよい。更に、包装箱内に積み重ねて収容される太陽電
池モジュールの数が多い場合には、それに応じて複数の
スペーサを上下に積み重ねて使用できる。又、周縁から
突出する設置用突出片を有する太陽電池モジュール、
又、前記突出片を有しない太陽電池モジュールを包装す
る場合にも、このスペーサは使用できる。
【0009】本発明及び以下の各発明において、スペー
サをなす厚紙は展開状態では四角形であって、所定間隔
毎に折り返し手段を有しているから、この厚紙を、その
折り返し手段を境に交互に反対向きに折り返すことによ
り、折り返し手段を境に互いに隣接する前記所定間隔幅
の板部を折り畳み方向に沿って重ね合わせて組立てるこ
とができ、又、この逆に引き延ばすことにより展開状態
にすることができる。このようにスペーサを折畳んで組
立てる時にも又それを解く時にも、特別に引掛けたり、
この引掛けを外したりする手間が不要である。
【0010】組立てられたスペーサは、前記所定間隔幅
の板部の重なり枚数に相当する厚みで、かつ、前記板部
の幅に相当する高さを有して実質的に中実構造をなす四
角柱状のブロックを形成する。そして、このスペーサ
は、包装箱内の太陽電池モジュールと包装箱の内面との
間に介装して用いられたとき、その重なり厚みによって
太陽電池モジュールを動かないように支持するととも
に、外力を緩衝する。更に、スペーサは、その折り返し
手段を上下方向に配して、言い換えれば、前記所定間隔
幅の板部の幅方向両端を上下にして既述のように介装さ
れ、折り畳み方向に沿って重なり合った前記各板部の夫
々によって包装箱の積み重ね荷重を支持する。そのた
め、このスペーサは前記各板部での上下方向の支持力、
つまり、包装箱を積層した場合にその積載荷重に耐える
力を、従来の中空箱状のスペーサに比較して遥かに大き
くできる。
【0011】又、このスペーサは厚紙製であるので、そ
の焼却が容易であるとともに、リサイクルも可能であ
り、したがって、処理コストを低減できる。
【0012】請求項1の発明に従属する請求項2の発明
は、前記厚紙の互いに隣接する板部間にわたるブリッジ
部を底とする凹みを有し、前記太陽電池モジュールがそ
の周縁から突出する設置用突出片を有する場合に、この
突出片を前記凹みに収めるようにしたことを特徴として
いる。
【0013】この請求項2の発明のスペーサは凹みを有
しているので、設置用突出片を有した太陽電池モジュー
ルを包装するに際、その突出片を前記凹みに収容して、
太陽電池モジュールの包装に供することができる。その
ため、設置用突出片の有無に拘らず太陽電池モジュール
を包装するのに使用できるとともに、前記凹みを利用す
ることにより、設置用突出片を収容するための特別なス
ペースを包装箱に要することがなくなり、包装箱の大型
化を招くこともない。
【0014】請求項3の発明に係る太陽電池モジュール
包装装置は、上面が開口された四角形状の厚紙製ケース
と、このケースに着脱自在に被されて前記ケースととも
に包装箱をなす厚紙製上蓋と、前記包装箱内に収容され
る太陽電池モジュールの周縁と前記ケースの周壁部との
間に出し入れ可能に介装されて、前記ケースの内底面と
前記上蓋の天井内面とで挟まれる前記請求項1又は2に
記載のスペーサと、を具備することを特徴としている。
この発明において、ケース及び上蓋、並びに太陽電池モ
ジュールを複数積み重ねて包装する場合に必要により使
用される中間緩衝板には、スペーサと同種の厚紙で形成
することが望ましい。
【0015】この請求項3の発明によれば、組立て及び
それを解く手間が極めて少なく、又、安価で緩衝性能及
び積み重ね性能に優れる請求項1又は2に記載のスペー
サを備えるので、輸送及び保管に際してのコストを低減
できるに伴い太陽電池モジュールのコスト低減に役立つ
とともに、高性能な太陽電池モジュール用包装装置を提
供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照しながら
本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0017】図1〜図3中符号1は住宅の屋根部等に装
着して使用される太陽電池モジュールを示している。太
陽電池モジュール1は、パネル状をなすモジュール本体
2と、この本体2の裏面に装着された断熱材3と、この
断熱材3の裏面に装着された金属裏板4と、この裏板4
に溶接止め等により固定された互いに平行な一対の取付
け片5とを備えている。
【0018】このモジュール1は、屋根の棟側に配置さ
れる一辺1aから屋根の軒側に配置される他片1bに向
けて次第に厚みを増すように断熱材3の厚みを変化させ
て形成されていて、モジュール本体2は傾斜されてい
る。一対の取付け片5の一端部は夫々前記他片1bから
突出されている。これらの突出端部は設置用突出片5a
として用いられ、この突出片5aに通されるねじ等の固
定具を介して太陽電池モジュール1が屋根に取付けられ
るようになっている。
【0019】前記構成の太陽電池モジュール1を2個を
包装する包装装置11は、包装箱12と、例えば4個の
スペーサ13〜16と、一対の緩衝体17と、一枚の中
間緩衝板18とを具備しており、上記各部材はいずれも
段ボール製である。段ボールには、片面段ボール以外の
段ボール、つまり、両面段ボール、複両面段ボール、又
は複々両面段ボールのいずれかを使用でき、例えば両面
段ボールを使用している。
【0020】図1に示されるように包装箱12は、上面
が開口された四角形状をなすケース21と、このケース
21の開口を塞いで着脱自在に被嵌される四角形状の上
蓋22とから形成されている。
【0021】スペーサ13〜16のうちスペーサ13、
14は同一であって互いに上下を逆様にして使用され、
同様に他のスペーサ15、16は同一であって互いに上
下を逆様にして使用される。これらスペーサ13〜16
は後述する凹みの位置が異なるだけで、その他は同じ構
造であるので、ここでは、スペーサ13で代表して説明
し、他のスペーサ14〜16についてはスペーサ13と
同一部分には同一符号を付して説明を省略する。各スペ
ーサ13〜16はケース21の内幅寸法A(図1参照)
の略半分の長さに形成されている。
【0022】図4はスペーサ13をなす四角形の段ボー
ル(厚紙)の展開図であって、この段ボールには折り返
し手段をなす切込み25及びハーフカット26、27が
所定間隔毎に交互に設けられている。
【0023】切込み25は段ボールを厚み方向に貫通す
るスリットで形成されている。これら切込み25によっ
て、切込み25及び段ボールの一側縁間の板部31と切
込み25及びハーフカット26の間の板部32とが分離
しないように、又前記板部32相互が分離しないよう
に、段ボールには互いに隣接する板部31、32相互、
32相互間にわたるブリッジ部34が設けられ、切込み
25はブリッジ部34の端を区画して設けられている。
なお、符号33は他のハーフカット27と段ボールの他
側縁間の板部を示している。前記各板部31〜33の幅
はいずれも同じで、前記所定間隔に等しい。
【0024】スペーサをなす段ボールの裏面には、各ブ
リッジ部34を区画して折り返し手段としての折り筋3
5が夫々設けられている。これら折り筋35は切込み2
5のT字状をなすブリッジ部側端部25a間にわたって
板部31、32の長手方向と平行に設けられている。
【0025】ハーフカット26、27はいずれもスペー
サをなす段ボールの裏面に互いに平行に設けられてい
る。これらハーフカット26、27は、段ボールの表面
側のライナ28(図6参照)を残して切込みを入れるこ
とによって形成されている。なお、図6中29は裏面側
のライナ、30は波板状の中芯原紙である。
【0026】図5(B)及び図6に示すように前記構成
のスペーサ13は、同一幅である各板部31〜33を交
互に反対向きに折り返すことにより、すなわち、各切込
み25が上側となるとともに各ハーフカット26、27
が下側となるように折り畳むことにより、折り畳み方向
に隣接する板部31、32、板部32相互、及び板部3
2、33の表面ライナ28を互いに接触させて組立てら
れる。
【0027】この組立てに伴い折り筋35の部分でも曲
げられることにより、開いた切込み25よりもブリッジ
部34が一段下がった状態となって、このブリッジ部3
4を底とする凹み36が形成される。凹み36は前記突
出片5aが収容される。なお、組立てられた各スペーサ
13〜16は、その両端の板部31、33を持って、互
いに離れるように引張ることにより、図4に示すように
容易に展開することができる。
【0028】前記のように各スペーサ13〜16は、折
畳んで組立てる時にも又それを解く時にも、特別に引掛
けたり、この引掛けを外したりする手間が不要であり、
組立及びそれを解く手間を極めて簡単にできる。
【0029】そして、前記の手順で組立てられたスペー
サ13を図5(A)に示す。この組立状態では、既述の
ように同一つ幅の各板部31〜33がその一面のライナ
28を互いに接触させて折り畳み方向に重ねられるか
ら、組立てられたスペーサ13は実質的には中実構造を
なす四角柱状のブロックに形成される。又、この組立て
状態で互いに連続した凹み36の一端は板部33の一部
により閉じられる。なお、図4及び図5中X部は前記中
芯原紙30の段頂が延びる方向を示し、同図に示される
ように上下方向に延びているから、上下方向についての
圧縮強度が強大であり、それに応じた上下方向の支持力
を互いに折り畳み方向に重ね合わされた夫々の板部31
〜33によって発揮できる。
【0030】又、前記一対の緩衝体17は、一枚の長方
形の段ボールをU字状となるように折り曲げてなるもの
であり、その高さは組立てられた前記スペーサ13〜1
6の夫々の高さ、つまり、各板部31〜33の幅に略等
しい。又、中間緩衝板18は一対の太陽電池モジュール
1間を仕切る平板状をなしており、1枚以上使用され
る。
【0031】次に、一対の太陽電池モジュール1を包装
する手順を説明する。まず、ケース21内に一方の太陽
電池モジュール1をそのモジュール本体2が上を向いた
姿勢で収容した後、このモジュール1の前側に既述の手
順で組立られた一対のスペーサ13、15をその凹み3
6が上となる姿勢で収容するとともに、前記モジュール
1の後側に一対のスペーサ14、16をその凹み36が
下となる姿勢で収容する。この収容によりスペーサ1
4、16の凹み36には夫々太陽電池モジュール1の後
向きの突出片5aが収容される。
【0032】次に、モジュール本体2上に中間緩衝板1
8を載せる。なお、この順序は前記スペーサ13〜16
を収容する前に行なってもよい。この後、残る太陽電池
モジュール1を上下逆様にしてそのモジュール本体2が
下となる姿勢でケース21内に出し入れ可能に収容する
とともに、この姿勢において前側に突出した突出片5a
を、前側位置のスペーサ13、15の凹み36に収容す
る。
【0033】最後に、一対の太陽電池モジュール1の両
側とケース21の両側壁との間に、側部緩衝体17をそ
の折り曲げ部を下側にして夫々嵌め込んでから、ケース
21に上蓋22を被せ、それによって組立てられた包装
箱12を図示しない紐やテープなどの梱包資材を用いて
結束する。以上の手順により包装装置11が組立てら
れ、その梱包資材を省略した組立完了状態を図2及び図
3に示す。この状態でスペーサ13〜16はケース21
の内底面と上蓋22の天井22aの内面とで挟着され
る。
【0034】以上のように太陽電池モジュール1を包装
した包装装置11は複数個上下に積み重ねられた状態
で、倉庫などでの保管や、トラックでの建築施工現場等
への輸送に供される。
【0035】前記包装状態において、包装箱12内の太
陽電池モジュール1は、前後方向をスペーサ13〜16
で支持され、左右方向を側部緩衝板17で支持されて、
包装箱12内で動き止めされ、各スペーサ13〜16及
び緩衝板17は前後左右方向から作用する外力を緩衝す
る。
【0036】この場合、既述のようにスペーサ13〜1
6は各板部31〜33が前後方向に重ねられていて、実
質的には中実構造をなす四角柱状のブロックをなしてい
るから、全体の厚みが大であるから、極めて大きな前後
方向の緩衝作用を得ることができる。特に、各板部31
〜33は、展開方向、この場合前後方向に伸びようとす
る弾性を有しているから、それによって、前後方向の緩
衝作用を更に大きく得ることができる。なお、この点は
スペーサを太陽電池モジュール1の側方に配置する場合
にも同様である。
【0037】そして、ケース21と上蓋22との間に挟
み込まれたスペーサ13〜16は、既述のように組立て
られて実質的には中実構造をなす四角柱状のブロックに
形成されていて、組立時折り畳み方向に沿って重ねられ
た夫々の板部31〜33は、その上下方向についての圧
縮強度が強大である。そのため、複数の包装装置11を
上下に積み重ねたときに、各スペーサ13〜16の各板
部31〜33の夫々によって上側の包装装置11の積み
重ね荷重を支持できるため、従来の中空箱状のスペーサ
に比較して遥かに積み重ね荷重に強く、より多くの包装
装置11を積み重ねても、各スペーサ13〜16が潰れ
て支持力を大きく減少ないしは消失することがない。そ
れに伴い、1台のトラック当りの輸送量を増加できるか
ら、輸送コストを低減できるとともに、保管時の積み重
ね段数も増加できるに伴い保管コストも低減できるの
で、ひいては太陽電池モジュール1の製品コストの低減
を図ることができる。
【0038】又、前記のように各スペーサ13〜16は
凹み36を有しているので、設置用突出片5aを有した
太陽電池モジュール1の包装において、その突出片5a
を図2に示されるように凹み36に収容して、太陽電池
モジュール1を包装できる。そのため、太陽電池モジュ
ール1が設置用突出片5aを有していてもいなくても各
スペーサ13〜16を用いることができるとともに、凹
み36を利用することにより、太陽電池モジュール1が
設置用突出片5aを有している場合には、この突出片5
aの収納を各スペーサ13〜16の厚みの範囲内で処理
することが可能であるから、設置用突出片5aを収容す
るための特別なスペースを包装箱12に要することがな
くなり、包装箱12ひいては包装装置11の大型化を招
くこともない。
【0039】しかも、各スペーサ13〜16は厚紙製で
あるので、その焼却が容易であるとともに、リサイクル
も可能であり、よって、同じく段ボール製の包装箱1
2、乾燥体17、及び中間緩衝板18とともに容易かつ
安価に処分できる。
【0040】図7は本発明の第2の実施の形態に係るス
ペーサ41を示している。このスペーサ41は、ケース
の左右側壁の内面間又は前後壁の内面間の寸法に略等し
い長さBに形成されているとともに、一対の凹み36を
有した点において、前記第1の実施の形態のスペーサと
は異なり、その他の構成は図7には示されない点を含め
て前記第1の実施の形態のスペーサ及び包装装置と同じ
であるので、同一部分には同じ符号を付して説明を省略
する。この第2実施形態においては、第1実施形態と同
様の作用を得て本発明の課題を解決できるものであり、
加えて、スペーサ41の使用数の半減により、包装作業
及びそれを解く作業の工数を夫々少なくできる点で優れ
ている。
【0041】図8は本発明の第3の実施の形態を示して
いる。この実施形態は、包装箱12の深さを大きくして
4個の太陽電池モジュール1を収納する例であり、その
ために、スペーサ13〜16の夫々は上下に2段重ねて
使用されている。
【0042】この第3実施形態においては、上下2個ず
つの太陽電池モジュール1間を仕切る段ボール製中間緩
衝板19が用いられている。この緩衝板19は、好まし
い例としてその前後又は左右の端部を上下に積み重ねら
れたスペーサ13〜16に挟まれる大きさにすると、緩
衝板19より上位置の太陽電池モジュール1の荷重を緩
衝板19の下側位置のスペーサ13〜16で支持でき、
下側2個の太陽電池モジュール1に上側2個の太陽電池
モジュール1の荷重を波及させずらくできる点で優れて
いるが、これに限らず、この緩衝板19は前記中間緩衝
板18と同じ大きさとしてもよい。
【0043】なお、図8に図示されない側部緩衝体17
は包装箱12と同じ深さの幅を有するものでも、又、第
1実施形態に示した幅の側部緩衝体17を上下に互いに
逆向きにして2個用いてもよい。さらに、図8中20は
必要に応じて、上下逆様になった太陽電池モジュール1
と中間緩衝板19との間、及び上蓋22の天井22aと
の間に詰め込まれる段ボール製等の詰め物を示してい
る。その他の構成は図18には示されない点を含めて前
記第1の実施の形態のスペーサ及び包装装置と同じであ
るので、同一部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。
【0044】この第3実施形態においては、第1実施形
態と同様の作用を得て本発明の課題を解決できるもので
あり、加えて、太陽電池モジュール1の包装数を倍増で
きる点で優れている。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明に係る太陽電池モジュー
ル包装用スペーサによれば、組立て及びそれを解く手間
を極めて簡単にできるとともに、組立てられたスペーサ
が実質的には中実構造をなす四角柱状のブロックに形成
されるので、緩衝性能及び積み重ね性能を向上でき、
又、使用後の焼却やリサイクルの処理も容易にできる。
【0046】請求項1の発明に従属する請求項2の発明
に係る太陽電池モジュール包装用スペーサによれば、太
陽電池モジュールが設置用突出片を有するか否かに拘ら
ず、その包装に使用できるとともに、設置用突出片を有
する太陽電池モジュールの包装に使用する場合には、前
記突出片を収容できるから、包装箱の大型化を招くこと
もない。
【0047】請求項3の発明によれば、組立て及びそれ
を解く手間が極めて簡単であるとともに、使用後の処理
も容易で、かつ、緩衝性能及び積み重ね性能を向上でき
る請求項1又は2に記載のスペーサを備えるので、輸送
及び保管に際してのコストを低減できるに伴い太陽電池
モジュールのコスト低減に役立つとともに、高性能な太
陽電池モジュール用包装装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る包装装置の構
成を分解して示す斜視図。
【図2】図1に示された包装装置の構成を示す断面図。
【図3】図2中Z−Z線に沿って示す包装装置の断面
図。
【図4】図1に示された包装装置に備えられた第1の実
施の形態に係るスペーサの展開図。
【図5】(A)は図4に示されたスペーサを組立てた状
態を示す斜視図。(B)は図4に示されたスペーサの組
立て途中状態を示す斜視図。
【図6】図5(B)中Y−Y線に沿って示す断面図。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るスペーサを組立
てた状態を示す斜視図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る包装装置を示す
断面図。
【符号の説明】
1…太陽電池モジュール 5a…設置用突出片 11…包装装置 12…包装箱 13〜16…スペーサ 17…緩衝体 18、19…中間緩衝板 21…ケース 22…上蓋 22a…上蓋の天井 25…切込み(折り返し手段) 26、27…ハーフカット(折り返し手段) 31〜33…板部 34…ブリッジ部 35…折り筋(折り返し手段) 36…凹み

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積み重ねが可能な包装箱内に太陽電池モ
    ジュールとともに収容されて、前記太陽電池モジュール
    の前後の辺又は左右の辺のうち少なくとも一方の辺に沿
    って配置される太陽電池モジュール包装用スペーサにお
    いて、 所定間隔毎に折り返し手段が設けられた四角形の厚紙を
    前記折り返し手段を境に交互に反対向きに折り返して組
    立てられ、前記折り返し手段を上下方向に配して前記包
    装箱の内面と前記太陽電池モジュールの周縁との間に出
    し入れ可能に介装して使用されることを特徴とする太陽
    電池モジュール包装用スペーサ。
  2. 【請求項2】 前記厚紙の互いに隣接する板部間にわた
    るブリッジ部を底とする凹みを有し、前記太陽電池モジ
    ュールがその周縁から突出する設置用突出片を有する場
    合に、この突出片を前記凹みに収めるようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール包装用
    スペーサ。
  3. 【請求項3】 上面が開口された四角形状の厚紙製ケー
    スと、 このケースに着脱自在に被されて前記ケースとともに包
    装箱をなす厚紙製上蓋と、 前記包装箱内に収容される太陽電池モジュールの周縁と
    前記ケースの周壁部との間に出し入れ可能に介装され
    て、前記ケースの内底面と前記上蓋の天井内面とで挟ま
    れる前記請求項1又は2に記載のスペーサと、を具備す
    ることを特徴とする太陽電池モジュール包装装置。
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