JPH07274453A - 回転機コイル巻線の素線絶縁 - Google Patents

回転機コイル巻線の素線絶縁

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JPH07274453A
JPH07274453A JP5425694A JP5425694A JPH07274453A JP H07274453 A JPH07274453 A JP H07274453A JP 5425694 A JP5425694 A JP 5425694A JP 5425694 A JP5425694 A JP 5425694A JP H07274453 A JPH07274453 A JP H07274453A
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JP
Japan
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insulating
layer
insulation
tape
film
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JP5425694A
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English (en)
Inventor
Akinobu Nakayama
昭伸 中山
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回転機コイルの複数の素線からなる巻線導体を
曲げ加工による成形時に素線絶縁が割れにくい構成を採
用する。 【構成】1本の絶縁テープによって構成される単位絶縁
層20E,20F の2層からなる素線絶縁において、銅線11に
接する下層の単位絶縁層20E は、従来と同様の1枚の絶
縁フィルム21とマイカ樹脂層22からなる片フィルム絶縁
テープ2を重ね率2分の1で巻回したものとし、表面層
となる上層の単位絶縁層20F は、小穴211 が多数設けら
れた絶縁フィルム21A と小穴211 のない絶縁フィルム21
とでマイカ樹脂層22 を挟んだ構成の小穴付の両フィル
ム絶縁テープ2Aを重ね率3分の1で巻回したものとす
る。単位絶縁層20E はマイカ樹脂層22が直接銅線11の表
面に接触することから密着性がよく、単位絶縁層20F は
単位絶縁層20E と接着することがなく小穴からの樹脂の
浸透性もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大容量発電機のよう
な比較的高電圧のコイルの巻線導体を構成する素線に絶
縁被覆される素線絶縁に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は銅線に絶縁テープを巻回して絶縁
被覆された素線を製作する過程を示す模式的な斜視図で
ある。この図において、素線1は銅線11に絶縁テープ2
が一般にハーフラップと呼ばれる方法で連続的に巻回さ
れて絶縁層が形成されるものであり、この図では1本の
絶縁テープ2を巻回して銅線11に接する最下層の絶縁層
を形成過程のものであり、このように1本の絶縁テープ
2で形成される1つの層の絶縁層を以後は単位絶縁層20
と呼ぶことになる。ハーフラップとは先に巻回した絶縁
テープに対して次に巻回する絶縁テープを幅の2分の1
だけ重ね合わせながら巻回するもので回転機の巻線導体
だけではなく変圧器の巻線導体の絶縁テープの巻回に採
用される最も一般的な絶縁テープの巻回方法である。
【0003】図6は図5の模式的な部分拡大断面図であ
る。この図において、銅線11の表面に絶縁テープ2をそ
の幅の2分の1ずつ重ね合わせながら左側から右側に巻
回してゆくもので、図5と同様に1本の絶縁テープを巻
回している過程を示すものであり、1本の絶縁テープで
厚み寸法にして絶縁テープの2枚分の厚さの絶縁層が形
成される。このような1本の絶縁テープで形成される絶
縁層のこと前述のように単位絶縁層と呼ぶ。なお、この
図では絶縁テープ2の断面を1本の線で表してあるが後
述するよにう2つの異なる層で構成された非常に薄いテ
ープであり、単位絶縁層20の重ね合わされた絶縁テープ
2の間に大きな隙間があるように描いてあるが、これは
絶縁テープ2を示す線が重ならないよう離して描いたも
のであって、実際には重ね合った2枚の絶縁テープ2の
間に隙間ができないよう密着して巻回されているのが実
際である。
【0004】図7は従来の絶縁テープの構成を示す模式
的な断面図である。絶縁テープ2はマイカ樹脂層22とこ
れに貼付された絶縁フィルム21からなる。マイカ樹脂層
22はアラミド樹脂などの布テープと集成マイカとこれら
を一体化する半硬化状の熱硬化樹脂とからなっている。
素線絶縁における絶縁強度は主にマイカによって保たれ
る。樹脂層22の樹脂は半硬化状なので柔軟性を持ってお
り、銅線11又はこれに先に巻回された単位絶縁層の上に
密に巻回するときの曲げに対して割れたりするようなこ
とはない。
【0005】図8は従来の素線絶縁の模式的な断面図で
あり、この図における素線1の素線絶縁は2つの単位絶
縁層20A,20B からなっており、それぞれが図7の構成の
絶縁テープ2が図5や図6に示すハーフラップで巻回さ
れている。図9は従来の素線絶縁の絶縁テープの構成と
ともに示す模式的な断面図であり、図8の断面図をより
詳細に記載したものである。なお、絶縁テープ2の厚さ
は非常に薄いものなのでこの図では厚み方向寸法を誇張
して描いてあり、以後の同種の図面も同様である。この
図において、絶縁テープ2は図7に示すようにマイカ樹
脂層22とその片側に貼付された絶縁フィルム21からなっ
ており、これが図8に示すようにハーフラップで巻回さ
れた2つの単位絶縁層20A,20B からなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9におい
て、単位絶縁層20B のマイカ樹脂層22とその下の単位絶
縁層20A の 絶縁フィルム21とが接触している部分があ
るが、素線を加熱硬化したときにこの間で接着してしま
うという問題がある。このように異なる絶縁テープの絶
縁フィルム21とマイカ樹脂層22とが接着すると、このよ
うな素線で構成されたコイル巻線を周知のようにコイル
巻線の特有な形状である亀の子状に形成する際の曲がり
部で絶縁テープ2の一部が切れてしまう場合がある。
【0007】図10は前述のような絶縁テープ2が切れて
しまった場合の図8に類似の模式的な断面図である。図
のように絶縁テープ2が切れて切れ部90が生ずるとこの
部分の絶縁強度が低下し、ひいてはコイル巻線全体の絶
縁強度の低下になる。図11は図9に示す素線1の複数本
からなる巻線導体の曲がり部に素線絶縁に破損が生じた
ときの斜視図を示す。この図において、コイル巻線の導
体は漂遊負荷損を低減する目的で図の右側の断面図に示
すように複数の素線1を横に2層、縦に10層前後積み重
ねられて構成されており、その配置を長さ方向に順次変
化させるいわゆる転位をすることによって素線間の循環
電流を実質的に零にするようにしたものである。このよ
うな巻線導体を略六角形の亀の子状に成形するときの角
部の曲げ加工において、前述のように異なる絶縁テープ
2同士が接着してしまうと図のように絶縁層に割れが生
ずる可能性が高くなるという問題がある。
【0008】この発明の目的はこのような問題を解決
し、巻線導体を曲げ加工による成形時に素線絶縁に割れ
が生じにくい回転機コイル巻線の素線絶縁を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明によれば、絶縁テープを素線へ巻回するとき
の1本のテープで巻回された絶縁層を単位絶縁層とし
て、複数の単位絶縁層からなる回転機コイル巻線の素線
絶縁において、それぞれの単位絶縁層が少なくとも2種
類の異なる構成からなるものとする。また、これらの単
位絶縁層の絶縁テープの重ね率が、2分の1、3分の
1、4分の、5分の1のいずれかであるものとする。ま
た、これらの単位絶縁層の絶縁テープが、マイカ樹脂層
とこれの片側に貼付された絶縁フィルムで構成されたも
の、マイカ樹脂層とこれを両側から挟む2枚の絶縁フィ
ルムからなるもののいずれかであるものとする。また、
これらの単位絶縁層の絶縁テープを構成する絶縁フィル
ムが、所定の径と表面密度の小穴を備えてなるものと、
小穴を備えてないものとのいずれかであるものとする。
また、これらの単位絶縁層の絶縁テープを構成するマイ
カ樹脂層が、樹脂量の表面密度が所定の値を越える多量
樹脂層と、所定の値を下回る少量樹脂層のいずれかであ
るものとする。
【0010】
【作用】この発明の構成において、素線絶縁を構成する
複数の単位絶縁層を少なくとも2種類の異なる構成の単
位絶縁層で構成することによって、素線に近い下層の単
位絶縁層、表面近くの上層の単位絶縁層にそれぞれ適合
した構成の単位絶縁層を採用して素線絶縁に割れが生ず
る可能性を低減することができる。
【0011】単位絶縁層の異なる構成の1つ目は、絶縁
テープの巻回時の重ね率であり、2分の1、3分の1、
4分の、5分の1のいずれかを選択する。重ね率の大き
な例えば前述のハーフラップと呼ばれ従来採用されてい
る2分の1の重ね率を採用することによって確実な絶縁
特性を得ることができ、重ね率の小さな例えば5分の1
の重ね率を採用して単位絶縁層の厚みを小さくして素線
絶縁全体の絶縁厚を低減することができる。
【0012】単位絶縁層の異なる構成の2つ目は、単位
絶縁層の絶縁テープを、従来のマイカ樹脂層とこれの片
側に貼付された絶縁フィルムで構成されたものと、マイ
カ樹脂層とこれを両側から挟んで貼付された2枚の絶縁
フィルムとで構成されたものとの2つの異なる絶縁テー
プの種類を採用する。例えば、素線絶縁が2層の単位絶
縁層で構成される場合、素線に接する下層の単位絶縁層
には片フィルム絶縁テープを使用して素線との密着性を
維持し、上層の単位絶縁層に両側絶縁テープを使用して
下層の絶縁テープとの接着を回避するとともに曲げによ
ってより多くの応力がかかる上層の単位絶縁層の絶縁テ
ープの重ね合わせ部の接着も回避することができる。
【0013】単位絶縁層の異なる構成の3つ目は、単位
絶縁層の絶縁テープを構成する絶縁フィルムに、所定の
径と表面密度の小穴を設けてなるものと、小穴をを設け
てないものとの2種類の異なる絶縁テープの種類を採用
する。両フィルム絶縁テープの場合には両方の絶縁フィ
ルムに小穴を備えたもの、一方にだけ小穴を備えたもの
及び両方とも小穴のないものの3種類になる。絶縁フィ
ルムに小穴を設けることによって、含浸時の樹脂の浸透
が促進されて絶縁不良の原因になる空隙が残る可能性が
小さくなる。また、ラップ部の圧着面積が抑えられるこ
とになって圧着部の表面摩擦抵抗が減少して滑り易くな
る。
【0014】単位絶縁層の異なる構成の4つ目は、単位
絶縁層の絶縁テープを構成するマイカ樹脂層の樹脂量の
表面密度を、所定の値を越える多量樹脂層と、所定の値
を下回る少量樹脂層との樹脂量の異なる2種類の絶縁テ
ープを採用する。素線絶縁の曲がり部を割れにくくする
ためには樹脂量は小さい方がよく、絶縁強度確保のため
には樹脂量は多い方がよい。また、最下層の単位絶縁層
には外からの樹脂が浸透しにくいことから多量樹脂層の
絶縁テープを採用し、上層の単位絶縁層には少量樹脂層
の絶縁テープを採用するのが良い。
【0015】これらの単位絶縁層の構成の異なる種類は
それぞれを組み合わせたものを採用することができる。
したがって、重ね率が1/2、1/3、1/4、1/5
の4種類、絶縁フィルムが両側か片側かで2種類、絶縁
フィルムに小穴が有りか無しかで、片フィルムで2種
類、両フィルムで3種類、多量樹脂層か少量樹脂層かで
2種類であり、これらの組み合わせは片フィルムで4×
2×2=16種類、両フィルムで4×3×2=24種類
の合計40種類の絶縁テープの異なる構成が得られる。
これらを適宜組み合わせて絶縁特性、加工性などを考慮
するとともに素線絶縁の割れの可能性のより小さいもの
を選択することができる。
【0016】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明の第1の実施例を示す絶縁テープの巻回
時の重ね率が3分の1で巻回された2つの層の単位絶縁
層からなる素線絶縁の断面図であり、図8と同じ部材に
は同じ符号を付けて重複する説明を省く。図1おいて、
重ね率が3分の1であるために、下層の単位絶縁層20C
では絶縁テープ2の幅の3分の1が2枚重なり後の3分
の2は一枚だけである。この点は上層の単位絶縁層20D
も同様であり、素線絶縁の平均的な厚みは2つの単位絶
縁層20D,20C を合わせての絶縁テープ2の厚みの約2.7
倍になる。ちなみに図8の重ね率2分の1の場合の素線
絶縁の厚みは絶縁テープ2の4倍、重ね率が4分の1で
は2.5 、5分の1では2.2 になる。小さな重ね率を採用
することによって素線絶縁の厚みを小さくすることがで
きる。代わりに小さな重ね率が採用された単位絶縁層の
絶縁強度は低下する。
【0017】図2はこの発明の第2の実施例を示す絶縁
テープの断面図であり、図7と同じ部材には同じ符号を
付けて重複する説明を省く。図2はマイカ樹脂層22の両
側に絶縁フィルム21を貼付した両フィルム絶縁テープ2A
を示すものである。例えば後述するように、素線絶縁が
2層の単位絶縁層で構成される場合、下層の単位絶縁層
には片フィルム絶縁テープとしての図7に示す絶縁テー
プ2を使用して銅線11との密着性を維持し、上層の単位
絶縁層に両フィルム絶縁テープ2Aを使用して下層の絶縁
テープ2との接着を回避するとともに、曲げによってよ
り多くの応力がかかる2層目の絶縁テープの重ね合わせ
部の接着も回避することができる。
【0018】図3はこの発明の第3の実施例を示す絶縁
フィルムの構成を示す2面図であり、上図は断面図、下
図は平面図である。図示のように小穴付絶縁フィルム21
A には小穴211 を多数設けてある。小穴211 を設けるこ
とによって含浸時の樹脂の浸透が促進されて絶縁不良の
原因になる素線絶縁内の空隙が生ずる可能性が小さくな
る。また、ラップ部の圧着面積が抑制されることになっ
て圧着部の表面摩擦抵抗が減少して滑り易くなる。
【0019】図2に示すような両フィルム絶縁テープ2A
の場合には、両方の絶縁フィルムに小穴211 を設けたも
の、一方の絶縁テープだけに小穴211 を備えたものとが
ある。したがって、両フィルム絶縁テープ2Aの場合、小
穴211 が全くないものも含めて絶縁テープの種類は3種
類になる。絶縁テープのマイカ樹脂層22は前述のように
布テープと焼成マイカと半硬化樹脂とからなるが、樹脂
の量を変えることにより異なる絶縁テープの種類を構成
することができる。従来の樹脂量は表面1m2当たり10g
(10g/m2) 程度である。樹脂量の多い多量樹脂層絶縁テ
ープの樹脂量は例えば従来の樹脂量の2倍の20g/m2、樹
脂量の少ない少量樹脂層絶縁テープの樹脂量は例えば従
来の半分の5g/m2 にする。樹脂量が少ないと曲げ加工部
の素線絶縁に割れが生じにくくなり、代わりに絶縁強度
が低下する。逆に樹脂量は多いと曲げ加工部の素線絶縁
に割れが生じ易くなり、代わりに絶縁強度が高くなる。
また、下層の単位絶縁層には外からの樹脂が浸透しにく
いことから、多量樹脂層の絶縁テープを採用するのが良
く、逆に上層の単位絶縁層には少量樹脂層の絶縁テープ
を採用するのが良いという要素もある。
【0020】前述の単位絶縁層の構成はそれぞれ異なる
構成のものを組み合わせて採用することができる。した
がって、絶縁テープの巻回時の重ね率が1/2、1/
3、1/4、1/5の4種類、絶縁テープのフィルムが
両側か片側かで2種類、絶縁フィルムに小穴が有るか無
しかで、片フィルム絶縁テープの場合で2種類、両フィ
ルム絶縁テープの場合で3種類、マイカ樹脂層が多量樹
脂層か少量樹脂層かで2種類であり、これらの組み合わ
せは片フィルムで4×2×2=16種類、両フィルムで
4×3×2=24種類の合計40種類の絶縁テープの異
なる構成が得られる。これらを適宜組み合わせて絶縁特
性、加工性などを考慮するとともに素線絶縁の割れの可
能性のより小さいものを選択することができる。
【0021】図4は前述の異なる実施例を複数採用して
構成の異なる2つの単位絶縁層からなる素線絶縁の模式
的な断面図であり、図9に同じ部材には同じ符号を付け
て詳しい説明を省く。図4において、銅線11に接する下
層の単位絶縁層20E は、従来と同様の1枚の絶縁フィル
ム21とマイカ樹脂層22からなる片フィルム絶縁テープ2
を重ね率2分の1で巻回したものとし、表面層となる上
層の単位絶縁層20F は、小穴211 が多数設けられた絶縁
フィルム21A と小穴211 のない絶縁フィルム21とでマイ
カ樹脂層22 を挟んだ構成の小穴付の両フィルム絶縁テ
ープ2Aを重ね率3分の1で巻回したものである。単位絶
縁層20E は片フィルム絶縁テープ2なのでマイカ樹脂層
22が直接銅線11の表面に接触することから密着性がよ
く、単位絶縁層20F は小穴付の両フィルム絶縁テープ2A
なので単位絶縁層20E と接着することがなく小穴からの
樹脂の浸透性もよい。このように2つの単位絶縁層の構
成を変えて下層と上層それぞれに適した構成を採用して
曲げ加工による素線絶縁の割れが生じにくくする。単位
絶縁層の種類はこの他にマイカ樹脂層の樹脂量を変える
ことによる異なる構成も採用される。
【0022】
【発明の効果】この発明は前述のように、素線絶縁を構
成する複数の単位絶縁層を少なくとも2種類の異なる構
成の単位絶縁層で構成することによって、素線に近い下
層の単位絶縁層、表面近くの上層の単位絶縁層にそれぞ
れ適合した構成の単位絶縁層を採用して、絶縁特性や加
工性が考慮された上で素線絶縁に割れが生ずる可能性が
低減するという効果が得られる。
【0023】単位絶縁層の異なる構成には、絶縁テープ
の巻回時の重ね率の違いで4種類、片フィルム絶縁テー
プと両フィルム絶縁テープとの2種類、絶縁フィルムに
小穴を設けるか否かで、片フィルム絶縁テープの場合で
2種類、両フィルム絶縁テープの場合で3種類、マイカ
樹脂層の樹脂量を多量樹脂層と少量樹脂層の2種類をそ
れぞれ採用する。こられ異なる種類ごとに応じた長所、
短所が考慮されて最適な構成のものが選択することがで
きるとともに、これらの組み合わせによって40種類の構
成の異なる絶縁テープを得ることができるのでより一層
最適の構成の組み合わせを選択できるという効果が得ら
れる。これらの多くの異なる構成の中から下層に巻回さ
れる単位絶縁層、上層に巻回される単位絶縁層などに必
要な特性に応じて最適の単位絶縁層の構成を採用するこ
とによって絶縁特性や加工性も考慮された素線絶縁の割
れの生じにくい素線絶縁を構成することができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す素線絶縁の模式
的な断面図
【図2】この発明の第2の実施例を示す絶縁テープの断
面図
【図3】この発明の第3の実施例を示す絶縁フィルムの
断面図
【図4】この発明の複数の実施例が採用された素線絶縁
の模式的な断面図
【図5】従来の素線絶縁の絶縁テープ巻回時の斜視図
【図6】従来の素線絶縁の絶縁テープ巻回時の模式的な
断面図
【図7】従来の絶縁テープの構成を示す模式的な断面図
【図8】従来の素線絶縁の模式的な断面図
【図9】従来の素線絶縁の図8とは異なる模式的な断面
【図10】図8の絶縁テープの一部が切断した模式的な断
面図
【図11】曲がり部に素線絶縁の破損が生じた巻線導体の
斜視図
【符号の説明】
1…素線、11…銅線、 2…絶縁テープ(片フィルム絶縁
テープ) 2A…両フィルム絶縁テープ、21…絶縁フィルム、21A …
小穴付絶縁フィルム 211 …小穴、22…マイカ樹脂層、20,20A,20B,20C,20D,2
0E,20F…単位絶縁層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁テープを銅線に巻回するときの1本の
    テープで巻回された絶縁層を単位絶縁層として、複数の
    単位絶縁層からなる回転機コイル巻線の素線絶縁におい
    て、それぞれの単位絶縁層が少なくとも2種類の異なる
    構成からなることを特徴とする回転機コイル巻線の素線
    絶縁。
  2. 【請求項2】請求項1記載の単位絶縁層の絶縁テープの
    巻回時の重ね率が、2分の1、3分の1、4分の、5分
    の1のいずれかであることを特徴とする回転機コイル巻
    線の素線絶縁。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の単位絶縁層の絶縁テ
    ープが、マイカ樹脂層とこのマイカ樹脂層の片側に貼付
    された絶縁フィルムで構成されたもの、マイカ樹脂層と
    これを両側から挟む2枚の絶縁フィルムからなるものの
    いずれかであることを特徴とする回転機コイル巻線の素
    線絶縁。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載の単位絶縁層の絶
    縁テープを構成する絶縁フィルムが、所定の径と表面密
    度の小穴を備えてなるものと、小穴を備えてないものと
    のいずれかであることを特徴とする回転機コイル巻線の
    素線絶縁。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3又は4記載の絶縁テープ
    を構成するマイカ樹脂層が、樹脂量の表面密度が所定の
    値を越える多量樹脂層と、所定の値を下回る少量樹脂層
    のいずれかであることを特徴とする回転機コイル巻線の
    素線絶縁。
JP5425694A 1994-03-25 1994-03-25 回転機コイル巻線の素線絶縁 Pending JPH07274453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090184600A1 (en) * 2008-01-17 2009-07-23 Alstom Technology Ltd. Conductor bar for a rotating electrical machine

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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