JP3374089B2 - 絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部 - Google Patents

絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部

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JP3374089B2
JP3374089B2 JP27713898A JP27713898A JP3374089B2 JP 3374089 B2 JP3374089 B2 JP 3374089B2 JP 27713898 A JP27713898 A JP 27713898A JP 27713898 A JP27713898 A JP 27713898A JP 3374089 B2 JP3374089 B2 JP 3374089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OFケーブル,P
OFケーブル,PGFケーブル,ノンドレン(ND)ケ
ーブルのような、ケーブル絶縁テープをギャップ巻きで
多数層巻いてケーブル絶縁テープ層を形成している絶縁
テープ巻きケーブルのジョイント部に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のこの種の絶縁テープ巻きケ
ーブルのジョイント部の構造を示す縦断面図であり、図
8は従来のこの種の絶縁テープ巻きケーブルの絶縁テー
プ層における上下の絶縁テープの巻き層の構成を示す側
面図である。
【0003】従来の絶縁テープ巻きケーブル1は、ケー
ブル導体2の外周に油が含浸されたケーブル絶縁テープ
3が隣接ターン間に螺旋状ギャップ4が形成されるよう
にギャップ巻きで多数層(例えば、数十層〜200 層程
度)巻装されて油が含浸されたケーブル絶縁テープ層5
が形成されている。ケーブル絶縁テープ層5がギャップ
巻きで形成されているのは、絶縁テープ巻きケーブル1
が所要の可撓性をもつようにするためである。この場
合、ケーブル絶縁テープ層5は、例えば数層〜20層程度
をケーブル絶縁テープ3を同方向に巻いて形成し、次の
数層〜20層程度をその下の層とはケーブル絶縁テープ3
の巻き方向を逆にして形成し、これを繰り返して所要の
絶縁厚さに形成されている。
【0004】このような絶縁テープ巻きケーブル1は、
その接続端で図7に示すようにケーブル絶縁テープ層5
が各層毎に段剥ぎされてケーブル導体2の端部が露出さ
れている。このような構造の絶縁テープ巻きケーブル1
で長手方向に沿って隣り合うケーブル同士は、ケーブル
絶縁テープ層5の同一層ではケーブル絶縁テープ3の巻
き方向が同じ向きになるようにしてケーブル導体2の端
部が向い合わせに配置され、隣り合うこれらケーブル導
体2は導体接続部6で相互に接続されている。
【0005】導体接続部6の外周には、油が含浸された
ジョイント部絶縁テープ層7が形成されている。該ジョ
イント部絶縁テープ層7は、図9に示すように油が含浸
されたジョイント部絶縁テープ8が同一層のケーブル絶
縁テープ3の巻き方向と同じ方向にギャップ巻で螺旋状
ギャップ9が形成されるようにして多数層巻かれて形成
されている場合と、図10(A)(B)に示すように該
ジョイント部絶縁テープ8が同一層のケーブル絶縁テー
プ3の巻き方向と逆方向にギャップ巻で螺旋状ギャップ
9が形成されるようにして多数層巻かれて形成されてい
る場合とがある。
【0006】ケーブル絶縁テープ層5と同方向巻きする
前者の場合のジョイント部絶縁テープ層7の各層は、図
9に示すように一方側のケーブル絶縁テープ層5の一つ
の層のケーブル絶縁テープ3の巻回端部にジョイント部
絶縁テープ8の一端がつながるようにして該ジョイント
部絶縁テープ8をギャップ巻で螺旋状ギャップ9が形成
されるように巻回し、反対側のケーブル絶縁テープ層5
の一つの層のケーブル絶縁テープ3の巻回端部に該ジョ
イント部絶縁テープ8の他端がつながるようにして形成
される。このタイプのジョイント部絶縁テープ層7の長
所は、下の層のギャップと上の層のギャップとが重なっ
たギャップ重なりが生じない点である。
【0007】ケーブル絶縁テープ層5と逆方向巻きする
後者の場合のジョイント部絶縁テープ層7の各層は、図
10(A)(B)に示すように一方側のケーブル絶縁テ
ープ層5の一つの層のケーブル絶縁テープ3の巻回端部
が、ケーブルの長手方向に対して直交する端面で終わっ
た後に、ケーブルの長手方向に対して直交する1ターン
のギャップ10をあけて、ジョイント部絶縁テープ8が
ケーブルの長手方向に対して直交する端面で始まるよう
にしてケーブル絶縁テープ3の巻き方向とは逆の巻き方
向のギャップ巻で螺旋状ギャップ9が形成されるよう
に、且つ下側のケーブル絶縁テープ3の巻き層の端部外
周に図10(B)に示すように所要の長さLにわたって
ラップさせて該ジョイント部絶縁テープ8の巻層を設
け、反対側でも同様な層構造として形成されている。こ
のタイプのジョイント部絶縁テープ層7の長所は、ジョ
イント部絶縁テープ8をギャップ巻で巻回する際に該ジ
ョイント部絶縁テープ層7の端部側で螺旋状ギャップ9
のギャップ幅が乱れないように調整する必要がなく、ジ
ョイント部絶縁テープ層7の形成の作業性が非常によい
点である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケーブ
ル絶縁テープ3の巻き方向とジョイント部絶縁テープ8
の巻き方向が同じジョイント部絶縁テープ層7では、こ
のジョイント部絶縁テープ層7の長手方向の両端でジョ
イント部絶縁テープ8の端部をケーブル絶縁テープ3の
端部に一致させてつながるように作業者が螺旋状ギャッ
プ9のギャップ幅を逐次調整しながらギャップ巻を行う
必要があるため、ケーブルサイズにもよるが通常数十枚
〜200 枚程度で構成されるジョイント部絶縁テープ層7
の全層にわたって螺旋状ギャップ9のギャップ幅の均一
性を確保することが困難であり、図9に示すようにジョ
イント部絶縁テープ層7の長手方向の端部で螺旋状ギャ
ップ9のギャップ幅の乱れが発生し、即ちジョイント部
絶縁テープ層7の長手方向の端部で螺旋状ギャップ9の
ギャップ幅が広がる箇所が生じ、この部分がジョイント
部絶縁テープ層7の電気的弱点となる問題点があった。
また、前述したように、各層毎にジョイント部絶縁テー
プ層7の長手方向の両端でジョイント部絶縁テープ8の
端部をケーブル絶縁テープ3の端部に一致させてつなが
るように作業者が螺旋状ギャップ9のギャップ幅を逐次
調整しながらギャップ巻を行う必要があるため、ジョイ
ント部絶縁テープ層7の形成の作業能率が非常に悪い問
題点があった。
【0009】一方、ケーブル絶縁テープ3の巻き方向と
ジョイント部絶縁テープ8の巻き方向が逆のジョイント
部絶縁テープ層7では、ある層のジョイント部絶縁テー
プ8のギャップ巻を行うに際し、下側のケーブル絶縁テ
ープ3の巻き層の端部外周に図10(B)に示すように
所要の長さLにわたって該ジョイント部絶縁テープ8を
ラップ巻きするので、このラップ巻き箇所で、下の層の
螺旋状ギャップ4または1ターンのギャップ10と、上
の層の螺旋状ギャップ9または1ターンのギャップ10
とが重なったギャップ重なり部11,12が生じ、これ
らのギャップ重なり部11,12の箇所での電気絶縁性
能が低下し、ジョイント部絶縁テープ層7の電気的弱点
となる問題点があった。
【0010】本発明の目的は、ジョイント部絶縁テープ
層の形成の作業性のよい、ケーブル絶縁テープの巻き方
向とジョイント部絶縁テープの巻き方向が逆向きのタイ
プの問題点を解決できる絶縁テープ巻きケーブルのジョ
イント部を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、上下の層のギャップ
が重なったギャップ重なり部における電気的弱点を容易
に改善できる絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部を
提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、上下の層のギャップ
が重なったギャップ重なり部を塞ぐ絶縁シートが使用中
にずれ動いてしまうのを接着をしなくても防止できる絶
縁テープ巻きケーブルのジョイント部を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーブル導体
の外周にケーブル絶縁テープが隣接ターン間にギャップ
が形成されるようにギャップ巻きで多数層巻装されてケ
ーブル絶縁テープ層が形成されている絶縁テープ巻きケ
ーブルが、その接続端でケーブル絶縁テープ層が各層毎
に段剥ぎされてケーブル導体の端部が露出され、このよ
うな構造の絶縁テープ巻きケーブルで長手方向に沿って
隣り合うケーブル同士はケーブル絶縁テープ層の同一層
におけるケーブル絶縁テープの巻き方向が同じ向きにな
るようにしてケーブル導体の端部が向い合わせに配置さ
れ、隣り合うこれらケーブル導体は導体接続部で相互に
接続され、該導体接続部の外周にはジョイント部絶縁テ
ープ層が形成され、該ジョイント部絶縁テープ層は導体
接続部の外周にジョイント部絶縁テープが隣接ターン間
にギャップが形成されるようにギャップ巻きで且つ同一
層のケーブル絶縁テープの巻き層の端部に、ケーブルの
長手方向に対して直交する向きの1ターンのギャップを
あけて且つ該ケーブル絶縁テープの巻き層とは巻き方向
を逆にして、しかも下側のケーブル絶縁テープの巻き層
の端部外周に所要の長さにわたってラップさせることに
より多数層巻装されて形成されている絶縁テープ巻きケ
ーブルのジョイント部を改良するものである。
【0014】本発明に係る絶縁テープ巻きケーブルのジ
ョイント部においては、それぞれの層でケーブルの長手
方向に対して直交する1ターンのギャップを介して対向
しているケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジョイン
ト部絶縁テープの巻き層の端部とに、両者に跨がって1
ターンのギャップを塞ぐ絶縁シートがそれぞれ配置され
ていることを特徴とする。
【0015】このようにケーブルの長手方向に対して直
交する1ターンのギャップを塞ぐ絶縁シートをそれぞれ
配置すると、この1ターンのギャップとこれに重なる層
の螺旋状ギャップとが交差する箇所で電気絶縁性能が低
下するのを抑制することができる。したがって、本発明
によれば、ジョイント部絶縁テープ層の形成の作業性が
よく、しかも電気的性能もよい絶縁テープ巻きケーブル
のジョイント部を提供することができる。
【0016】また本発明においては、下側のケーブル絶
縁テープの巻き層の端部外周に所要の長さにわたってラ
ップさせて該下側の巻層の巻き方向とは逆巻きで形成さ
れているジョイント部絶縁テープの巻き層の箇所では、
ジョイント部絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャップとそ
の下のケーブル絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャップと
が重なった各ギャップ重なり部に、これらギャップ重な
り部を塞ぐ絶縁シートがそれぞれ配置されていることが
好ましい。このようにすると、ジョイント部絶縁テープ
の巻き層の螺旋状ギャップとその直下のケーブル絶縁テ
ープの巻き層の螺旋状ギャップとが重なった各ギャップ
重なり部も絶縁シートで塞ぐことができ、これらのギャ
ップ重なり部で電気絶縁性能が低下するのを抑制するこ
とができる。しかも、請求項1と請求項2とが併用され
ることにより、ケーブル絶縁テープの巻き方向とジョイ
ント部絶縁テープの巻き方向が逆のジョイント部絶縁テ
ープ層での電気的弱点の箇所が総て改善され、ジョイン
ト部絶縁テープ層の形成の作業性がよく、しかも電気的
性能が著しく改善された絶縁テープ巻きケーブルのジョ
イント部を提供することができる。
【0017】また本発明では、螺旋状ギャップが重なっ
た各ギャップ重なり部では、その部分を塞ぐ大きさで該
ギャップ重なり部を塞ぐ絶縁シートがそれぞれ周方向に
部分的に配置されているか、その部分を塞ぐようにして
1ターンの絶縁シートがそれぞれ配置されていることが
好ましい。特に、後者の場合には、上下の層のギャップ
が重なったギャップ重なり部を塞ぐ絶縁シートが使用中
にずれ動いてしまうのを接着をしなくても防止すること
ができる。
【0018】なお、本発明で、ケーブル絶縁テープ,ジ
ョイント部絶縁テープ及びギャップ重なり部を塞ぐ絶縁
シートは、クラフト紙の如き絶縁紙、ポリプロピレン
(PP),架橋ポリエチレン(XLPE),フッ化エチ
レンプロピレン重合体(FEP)などのプラスチックフ
ィルムにクラフト紙の如き絶縁紙をラミネートした半合
成紙、ポリプロピレン(PP),架橋ポリエチレン(X
LPE),フッ化エチレンプロピレン重合体(FEP)
などのプラスチックフィルム単体を含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明に係る絶縁テ
ープ巻きケーブルのジョイント部における実施の形態の
第1例を示したもので、図1は本例の絶縁テープ巻きケ
ーブルのジョイント部で導体接続部上にジョイント部絶
縁テープを巻く過程の一例を示す斜視図、図2は本例の
絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部で導体接続部上
にジョイント部絶縁テープを巻いた状態を示す斜視図、
図3は本例でケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジョ
イント部絶縁テープの巻き層の端部に跨がらせて絶縁シ
ートを巻き込む過程を示す説明図、図4は本例でケーブ
ル絶縁テープの巻き層の端部とジョイント部絶縁テープ
の巻き層の端部に跨がらせて絶縁シートを巻き込んだ状
態を示す側面図である。
【0020】本例では、絶縁テープ巻きケーブル1は、
その接続端で前述した図7に示すように油が含浸された
ケーブル絶縁テープ層5が各層毎に段剥ぎされてケーブ
ル導体2の端部が露出され、このような構造の絶縁テー
プ巻きケーブル1で長手方向に沿って隣り合うケーブル
同士が、ケーブル絶縁テープ層5の同一層では油が含浸
されたケーブル絶縁テープ3の巻き方向が同じ向きにな
るようにしてケーブル導体2の端部が向い合わせに配置
され、隣り合うこれらケーブル導体2が導体接続部6で
相互に接続されている点と、この導体接続部6上に油が
含浸されたジョイント部絶縁テープ8をケーブル絶縁テ
ープ3の巻き方向とは逆方向に巻いて油が含浸されたジ
ョイント部絶縁テープ層7を形成する点は従来と同じで
ある。
【0021】本例で、絶縁テープ巻きケーブル1のジョ
イント部で導体接続部上にテープ状のジョイント部絶縁
テープ8を巻く際には、例えば図1に示すように、該ジ
ョイント部絶縁テープ8のテープパット13を用いて、
該ジョイント部絶縁テープ8を巻回すべき区間の中央か
ら両側に、ケーブル絶縁テープ3の巻き方向とは逆方向
に巻いてゆく。この際に、このジョイント部絶縁テープ
8を巻回して形成する層と同一層の両側のケーブル絶縁
テープ層5側のケーブル絶縁テープ3の巻き層の巻回端
部は、予め該ケーブル絶縁テープ3の端部側を斜めにカ
ットしてケーブルの長手方向に対して直交する端面で終
わるようにそれぞれしておく。
【0022】ジョイント部絶縁テープ8の巻き終わり端
部では、同じ層で対向するケーブル絶縁テープ3の巻き
層の巻回端部に対して、図2に示すようにケーブルの長
手方向に対して直交する1ターンのギャップ10をあけ
て対向するように、該ジョイント部絶縁テープ8の端部
側を斜めにカットしてケーブルの長手方向に対して直交
する端面で終わるようにする。
【0023】それぞれの層で、或いは導体から上の例え
ば10層〜20層といった導体寄りの一部に層で、ケーブル
の長手方向に対して直交する1ターンのギャップ10を
介して対向している同じ層のケーブル絶縁テープ3の巻
き層の端部とジョイント部絶縁テープ8の巻き層の端部
とに、図3に示すように両者に跨がって1ターンのギャ
ップ10を塞ぐ1ターンの絶縁シート14をそれぞれ内
側に配置して巻き込み、図4に示す状態にする。絶縁シ
ート14としては、ケーブル絶縁テープ3やジョイント
部絶縁テープ8と同じ材質の絶縁シートを用いてもよい
し、異なる材質の絶縁シートを用いてもよく、また厚み
を薄くするなどして厚みを変えて用いる場合もある。
【0024】このようにケーブルの長手方向に対して直
交する1ターンのギャップ10を塞ぐ絶縁シート14を
それぞれ配置すると、この1ターンのギャップ10とこ
れに重なる層の螺旋状ギャップ4とが交差するギャップ
重なり部12で電気絶縁性能が低下するのを抑制するこ
とができる。したがって、本発明によれば、ジョイント
部絶縁テープ層7の形成の作業性がよく、しかも電気的
性能もよい絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部を提
供することができる。
【0025】図5は本発明に係る絶縁テープ巻きケーブ
ルのジョイント部における実施の形態の第2例で、同じ
層のケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジョイント部
絶縁テープの巻き層の端部に跨がらせて絶縁シートを巻
き込み、且つジョイント部絶縁テープの巻き層の螺旋状
ギャップとその直下のケーブル絶縁テープの巻き層の螺
旋状ギャップとが重なった各ギャップ重なり部にこれを
塞いで絶縁シートを巻き込んで塞いだ状態を示す側面図
である。
【0026】本例では、同じ層のケーブル絶縁テープ3
の巻き層の端部とジョイント部絶縁テープ8の巻き層の
端部が、ケーブルの長手方向に対して直交する1ターン
のギャップ10を介して対向する箇所で、これらケーブ
ル絶縁テープ3の巻き層の端部とジョイント部絶縁テー
プ8の巻き層の端部に跨がらせて該1ターンのギャップ
10を塞ぐ絶縁シート14を巻き込む点は、第1例と同
様である。
【0027】本例では、下側のケーブル絶縁テープ3の
巻き層の端部外周に所要の長さにわたってラップさせて
該下側の巻層の巻き方向とは逆巻きで形成されているジ
ョイント部絶縁テープ8の巻き層の箇所では、該ジョイ
ント部絶縁テープ8の巻き層の螺旋状ギャップ9とその
直下のケーブル絶縁テープ3の巻き層の螺旋状ギャップ
4とが重なった各ギャップ重なり部11に、これらギャ
ップ重なり部11を塞ぐ大きさで絶縁シート15がそれ
ぞれ周方向に部分的に配置されている。この絶縁シート
15も、絶縁シート14と同様に、ケーブル絶縁テープ
3やジョイント部絶縁テープ8と同じ材質の絶縁シート
を用いてもよいし、異なる材質の絶縁シートを用いても
よく、また厚みを薄くするなどして厚みを変えて用いる
場合もある。
【0028】このような構造にすると、ジョイント部絶
縁テープ8の巻き層の螺旋状ギャップ9とその直下のケ
ーブル絶縁テープ3の巻き層の螺旋状ギャップ4とが重
なった各ギャップ重なり部11も絶縁シート15で塞ぐ
ことができ、これらのギャップ重なり部11で電気絶縁
性能が低下するのを抑制することができる。しかも、1
ターンのギャップ10とこれに重なる層の螺旋状ギャッ
プ4とが交差するギャップ重なり部12を絶縁シート1
4で塞ぐ構造と併用することにより、ケーブル絶縁テー
プ3の巻き方向とジョイント部絶縁テープ8の巻き方向
が逆のジョイント部絶縁テープ層7での電気的弱点の箇
所が総て改善され、ジョイント部絶縁テープ層7の形成
の作業性がよく、しかも電気的性能が著しく改善された
絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部を提供すること
ができる。
【0029】図6は本発明に係る絶縁テープ巻きケーブ
ルのジョイント部における実施の形態の第3例を示す側
面図である。
【0030】本例は、第2例の変形例を示したもので、
本例の絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部では、ジ
ョイント部絶縁テープ8の巻き層の螺旋状ギャップ9と
その直下のケーブル絶縁テープ3の巻き層の螺旋状ギャ
ップ4とが重なった各ギャップ重なり部11において、
その部分を塞ぐようにして1ターンの絶縁シート15が
それぞれ配置されている。
【0031】このように1ターンの絶縁シート15を用
いると、該絶縁シート15が使用中にずれ動いてしまう
のを接着をしなくても防止することができる。
【0032】上記例では、1ターンのギャップ10とこ
れに重なる下層の螺旋状ギャップ4とが交差するギャッ
プ重なり部12の間に絶縁シート14を介在させたが、
1ターンのギャップ10とこれに重なる上層の螺旋状ギ
ャップ4とが交差するギャップ重なり部12との間にも
絶縁シート14を介在させることが好ましい。また、螺
旋状ギャップ9とその下の螺旋状ギャップ4とが重なっ
たギャップ重なり部11の間に絶縁シート15を介在さ
せたが、螺旋状ギャップ9とその上の螺旋状ギャップ4
とが重なったギャップ重なり部11の間にも絶縁シート
15を介在させることが好ましい。
【0033】さらに本例では、ケーブル絶縁テープ層5
とジョイント部絶縁テープ層7とには、テープ巻き後に
乾燥させてから絶縁油の含浸を行うこともできる。いず
れにしても、螺旋状ギャップ4と螺旋状ギャップ9と1
ターンのギャップ10とには、絶縁油が含浸されること
になる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る絶縁テープ巻きケーブルの
ジョイント部では、それぞれの層でケーブルの長手方向
に対して直交する1ターンのギャップを介して対向して
いるケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジョイント部
絶縁テープの巻き層の端部とに、両者に跨がって1ター
ンのギャップを塞ぐ絶縁シートがそれぞれ配置している
ので、1ターンのギャップとこれに重なる層の螺旋状ギ
ャップとが交差する箇所で電気絶縁性能が低下するのを
抑制することができる。したがって、本発明によれば、
ジョイント部絶縁テープ層の形成の作業性がよく、しか
も電気的性能もよい絶縁テープ巻きケーブルのジョイン
ト部を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る絶縁テープ巻きケーブルのジョイ
ント部における実施の形態の第1例で、導体接続部上に
ジョイント部絶縁テープを巻く過程の一例を示す斜視図
である。
【図2】本例の絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部
で導体接続部上にジョイント部絶縁テープを巻いた状態
を示す斜視図である。
【図3】本例でケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジ
ョイント部絶縁テープの巻き層の端部に跨がらせて絶縁
シートを巻き込む過程を示す説明図である。
【図4】本例でケーブル絶縁テープの巻き層の端部とジ
ョイント部絶縁テープの巻き層の端部に跨がらせて絶縁
シートを巻き込んだ状態を示す側面図である。
【図5】本発明に係る絶縁テープ巻きケーブルのジョイ
ント部における実施の形態の第2例で、同じ層のケーブ
ル絶縁テープの巻き層の端部とジョイント部絶縁テープ
の巻き層の端部に跨がらせて絶縁シートを巻き込み、且
つジョイント部絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャップと
その直下のケーブル絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャッ
プとが重なった各ギャップ重なり部にこれを塞いで絶縁
シートを巻き込んで塞いだ状態を示す側面図である。
【図6】本発明に係る絶縁テープ巻きケーブルのジョイ
ント部における実施の形態の第3例で、同じ層のケーブ
ル絶縁テープの巻き層の端部とジョイント部絶縁テープ
の巻き層の端部に跨がらせて絶縁シートを巻き込み、且
つジョイント部絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャップと
その直下のケーブル絶縁テープの巻き層の螺旋状ギャッ
プとが重なった各ギャップ重なり部にこれを塞いで絶縁
シートを巻き込んで塞いだ状態を示す側面図である。
【図7】従来のこの種の絶縁テープ巻きケーブルのジョ
イント部の構造を示す縦断面図である。
【図8】従来のこの種の絶縁テープ巻きケーブルのケー
ブル絶縁テープ層における上下のケーブル絶縁テープの
巻き層の構成を示す側面図である。
【図9】従来の絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部
で、ケーブル絶縁テープの巻き方向と同方向に導体接続
部上にジョイント部絶縁テープを巻いた状態を示す側面
図である。
【図10】(A)は従来の絶縁テープ巻きケーブルのジ
ョイント部で、ケーブル絶縁テープの巻き方向と逆方向
に導体接続部上にジョイント部絶縁テープを1層巻いた
状態を示す側面図、(B)は従来の絶縁テープ巻きケー
ブルのジョイント部で、ケーブル絶縁テープの巻き方向
と逆方向に導体接続部上にジョイント部絶縁テープを2
層巻いた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1絶縁テープ巻きケーブル 2 ケーブル導体 3 ケーブル絶縁テープ 4 螺旋状ギャップ 8 ジョイント部絶縁テープ 9 螺旋状ギャップ 10 1ターンのギャップ 11,12 ギャップ重なり部 13 テープパット 14,15 絶縁シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−95586(JP,A) 特開 昭59−8217(JP,A) 特開 平2−273414(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 14/24 H01R 4/70 H02G 1/14 H02G 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導体の外周にケーブル絶縁テー
    プが隣接ターン間にギャップが形成されるようにギャッ
    プ巻きで多数層巻装されてケーブル絶縁テープ層が形成
    されている絶縁テープ巻きケーブルが、その接続端で前
    記ケーブル絶縁テープ層が各層毎に段剥ぎされて前記ケ
    ーブル導体の端部が露出され、このような構造の前記絶
    縁テープ巻きケーブルで長手方向に沿って隣り合うケー
    ブル同士は前記ケーブル絶縁テープ層の同一層における
    前記ケーブル絶縁テープの巻き方向が同じ向きになるよ
    うにして前記ケーブル導体の端部が向い合わせに配置さ
    れ、隣り合うこれらケーブル導体は導体接続部で相互に
    接続され、前記導体接続部の外周にはジョイント部絶縁
    テープ層が形成され、該ジョイント部絶縁テープ層は前
    記導体接続部の外周にジョイント部絶縁テープが隣接タ
    ーン間にギャップが形成されるようにギャップ巻きで且
    つ同一層の前記ケーブル絶縁テープの巻き層の端部に、
    ケーブルの長手方向に対して直交する向きの1ターンの
    ギャップをあけて且つ該ケーブル絶縁テープの巻き層と
    は巻き方向を逆にして、しかも形成すべき巻層の直下の
    前記ケーブル絶縁テープの巻き層の端部側に所要の長さ
    にわたってラップさせることにより多数層巻装されて形
    成されている絶縁テープ巻きケーブルのジョイント部に
    おいて、 それぞれの層でケーブルの長手方向に対して直交する前
    記1ターンのギャップを介して対向している前記ケーブ
    ル絶縁テープの巻き層の端部と前記ジョイント部絶縁テ
    ープの巻き層の端部とに、両者に跨がって前記1ターン
    のギャップを塞ぐ絶縁シートがそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする絶縁テープ巻きケーブルのジョイント
    部。
  2. 【請求項2】 下側の前記ケーブル絶縁テープの巻き層
    の端部外周に所要の長さにわたってラップさせて該下側
    の前記ケーブル絶縁テープの巻層の巻き方向とは逆巻き
    で形成されているジョイント部絶縁テープの巻き層の箇
    所では、前記ジョイント部絶縁テープの巻き層の螺旋状
    ギャップとその直下の前記ケーブル絶縁テープの巻き層
    の螺旋状ギャップとが重なった各ギャップ重なり部に、
    これらギャップ重なり部を塞ぐ絶縁シートがそれぞれ配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁テ
    ープ巻きケーブルのジョイント部。
  3. 【請求項3】 前記螺旋状ギャップが重なった前記各ギ
    ャップ重なり部では、その部分を塞ぐ大きさで該ギャッ
    プ重なり部を塞ぐ絶縁シートがそれぞれ周方向に部分的
    に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の絶
    縁テープ巻きケーブルのジョイント部。
  4. 【請求項4】 前記螺旋状ギャップが重なった前記各ギ
    ャップ重なり部では、その部分を塞ぐようにして1ター
    ンの絶縁シートがそれぞれ配置されていることを特徴と
    する請求項2に記載の絶縁テープ巻きケーブルのジョイ
    ント部。
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