JPH07268227A - フタロシアニン系色素およびこれを用いた光記録媒体 - Google Patents

フタロシアニン系色素およびこれを用いた光記録媒体

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JPH07268227A
JPH07268227A JP6087868A JP8786894A JPH07268227A JP H07268227 A JPH07268227 A JP H07268227A JP 6087868 A JP6087868 A JP 6087868A JP 8786894 A JP8786894 A JP 8786894A JP H07268227 A JPH07268227 A JP H07268227A
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aryl
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JP6087868A
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Takahiko Suzuki
貴彦 鈴木
Masahiro Shinkai
正博 新海
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TDK Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/045Special non-pigmentary uses, e.g. catalyst, photosensitisers of phthalocyanine dyes or pigments

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光記録媒体の記録層用の色素に適するフタロ
シアニン系色素を得、特にこの色素を用いて記録感度の
高い光記録媒体を得る。 【構成】 特に、ポルフィラジン環、フタロシアニン
環、ナフタロシアニン環などのフタロシアニン系の環を
有するフタロシアニン系色素において、フタロシアニン
系の環の中心原子をSiとし、中心原子のアキシャル位
の少なくとも一方に、Siで中心原子に配位するSi含
有配位子を導入した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い耐光性が要求され
る色素、例えば光記録媒体の記録層用の色素、インク用
色素、染料、光学フィルター用色素、発光材料、増感
剤、熱転写記録用色素、等に関する。特に、光記録媒体
の記録層用の色素として用いるのに好適な新規なフタロ
シアニン系色素、およびこれを用いた光記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量情報記録媒体として、追記
型や書き換え可能型などの各種光記録ディスクが注目さ
れている。このような光記録ディスクのなかに、色素を
主成分とする色素膜を記録層として用いるものがある。
また、構造的には従来、汎用されている色素膜からなる
記録層上に空気層を設けた、いわゆるエアーサンドイッ
チ構造のものや、コンパクトディスク(CD)規格に対
応した再生が可能なものとして色素膜からなる記録層に
反射層を密着して設けた構造のものが提案されている
(日経エレクトロニクス1989年1月23日号,N
o.465,P107、社団法人近畿化学協会機能性色
素部会,1989年3月3日,大阪科学技術センター、
PROCEEDINGS SPIE-THE INTERNATIONAL SOCIETY FOR OPT
ICAL ENGINEERING VOL.1078 PP80-87,"OPTICAL DATA ST
ORAGE TOPICAL MEETING"17-19,JANUARY1989 LOS ANGELE
S等)。
【0003】このような記録層に用いる色素としては、
化学的安定性、高耐光性が要求される。また、量産性や
コスト等の問題から記録層の形成法として一般にスピン
コート法が採用されており、よって特定の塗布溶媒に対
して一定以上の溶解度を有している必要がある。このよ
うな要求に対して、化学的安定性と高安定性に関しては
フタロシアニン系色素が好ましいとされてきた。
【0004】しかし、フタロシアニン系色素はほとんど
の有機溶媒に対して難溶であり、何らかの可溶化処理を
施さなければ実用できない。種々の可溶化法の中で、中
心金属からフタロシアニン環の上下方向(アキシャル
位)に置換基を導入して溶解性を向上させる方法が多数
開示されている。これはフタロシアニン系色素の難溶性
の原因となっているフタロシアニン環同士の会合を、ア
キシャル位の置換基が効果的に阻害するためと説明され
ている。但し、このような置換基が導入可能な中心金属
は限られており、その中でも安定性や合成の容易さ等か
ら主にケイ素が用いられている。
【0005】従来、このアキシャル位の置換基を、フタ
ロシアニン環の中心金属であるケイ素原子に結合する方
法として、シロキサン結合およびエーテル結合(特開平
3−173683号)、リン酸結合(特開平4−214
388号)、もしくは直接炭素原子と結合する方法(特
開平4−47985号)等が開示されている。酸素原子
を介する前2者の結合方法は、それ自体は化学的にも熱
的にも安定であるが、反面、記録用レーザー光を照射し
た場合に分解し難く、記録感度が低下するという問題を
合わせ持つ。フタロシアニン環それ自身の分解温度は非
常に高いため、高感度化のためにはアキシャル置換基が
効果的に熱脱離することが望まれる。一方、酸素原子を
介さないで直接炭素原子と結合している後者の結合方法
は化学的安定性が不十分であり、実用性に問題がある。
故に、化学的安定性と高耐光性、並びに高溶解性を同時
に満足しながら、適度に熱分解容易なフタロシアニン色
素を得ることが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なフタロシアニン系色素を提供することにあり、特に光
記録媒体に用いた場合の欠点である記録感度の低下を解
決する、高感度記録用色素、およびこれを用いた光記録
媒体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の構成によって達成される。 (1)下記化11で示されるフタロシアニン系色素。
【0008】
【化11】
【0009】〔化11において、Z1 、Z2 、Z3 、Z
4 、Z5 、Z6 、Z7 およびZ8 は、それぞれ、水素原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロ
キシ基、ヘテロ環基、エステル基、シリル基、シロキシ
ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アミノ基、アシル基、アリール
アゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、カルバモイル基またはスルファモイル基である。あ
るいは、Z1 とZ2 、Z3 とZ4 、Z5 とZ6 またはZ
7 とZ8 は、それぞれ互いに結合してピロール環に縮合
する芳香環を形成してもよい。Z1 〜Z8 は、それぞれ
同一であっても異なるものであってもよく、またこれら
によって形成される縮合芳香環は、それぞれ同一であっ
ても異なるものであってもよい。Y1 およびY2 は、そ
れぞれ、化12で示される基(ここで、R1 、R2 およ
びR3 は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリ
ーロキシ基、シリル基、シロキシル基またはヘテロ環基
を表す。R1 、R2 およびR3 は、それぞれ同一でも異
なるものであってもよい。)、ハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリー
ロキシ基、シロキシル基または化13で示される基(こ
こで、R4 およびR5 は、それぞれアルキル基またはア
リール基を表し、これらはそれぞれ同一でも異なるもの
であってもよい。)を表す。
【0010】
【化12】
【0011】
【化13】
【0012】Y1 およびY2 の少なくとも一方は化12
で示される基である。〕
【0013】(2)下記化14で示される(1)のフタ
ロシアニン系色素。
【0014】
【化14】
【0015】〔化14において、Q1 、Q2 、Q3 およ
びQ4 は、それぞれ、ピロール環に縮合するベンゼン環
またはナフタレン環を形成するための原子群を表し、こ
れらは同一でも異なるものであってもよい。X1 、X
2 、X3 およびX4 は、それぞれ、アルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロ環基、エ
ステル基、シリル基、シロキシル基、ハロゲン原子、ニ
トロ基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アミノ基、アシル基、アリールアゾ基、アルキルスルホ
ニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基または
スルファモイル基を表し、これらは同一であっても異な
るものであってもよい。p1 、p2 、p3 およびp4
は、それぞれ、0または1以上の整数であり、Q1 、Q
2 、Q3 またはQ4 で形成される縮合芳香環がベンゼン
環であるとき0〜4であり、ナフタレン環であるとき0
〜6である。p1 、p2 、p3 およびp4 が、それぞ
れ、2以上の整数であるとき、それぞれのX1 、X2
3 およびX4 は、それぞれ同一でも異なるものであっ
てもよい。Y1 およびY2 は、それぞれ、上記化12で
示される基(ここで、R1 、R2 およびR3 は、それぞ
れ、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シ
リル基、シロキシル基またはヘテロ環基を表す。R1
2 およびR3 は、それぞれ同一でも異なるものであっ
てもよい。)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シロ
キシル基または上記化13で示される基(ここで、R4
およびR5 は、それぞれアルキル基またはアリール基を
表し、これらはそれぞれ同一でも異なるものであっても
よい。)を表す。Y1 およびY2 の少なくとも一方は上
記化12で示される基である。〕 (3)下記化15で示される上記(2)のフタロシアニ
ン系色素。
【0016】
【化15】
【0017】〔化15において、X11、X12、X13、X
14、X15、X16、X17、X18、X19、X20、X21
22、X23、X24およびX25は、それぞれ、水素原子、
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、ヘテロ環基、エステル基、シリル基、シロキシル
基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アミノ基、アシル基、アリールア
ゾ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、
カルバモイル基またはスルファモイル基を表し、これら
は同一であっても異なるものであってもよい。Y1 およ
びY2 は、それぞれ、上記化12で示される基(ここ
で、R1 、R2 およびR3 は、それぞれ、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、
アルコキシ基、アリーロキシ基、シリル基、シロキシル
基またはヘテロ環基を表す。R1 、R2 およびR3 は、
それぞれ同一でも異なるものであってもよい。)、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、シロキシル基または上記
化13で示される基(ここで、R4 およびR5 は、それ
ぞれ、アルキル基またはアリール基を表し、これらはそ
れぞれ同一でも異なるものであってもよい。)を表す。
1 およびY2 の少なくとも一方は上記化12で示され
る基である。〕 (4)前記X11、X14、X15、X18、X19、X22、X23
およびX26は、それぞれ、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロ環基、エステル
基、シリル基、シロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミ
ノ基、アシル基、アリールアゾ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、カルバモイル基またはスル
ファモイル基を表す上記(3)のフタロシアニン系色
素。 (5)前記Y1 およびY2 が、それぞれ上記化12で示
される上記(1)〜(4)のいずれかのフタロシアニン
系色素。〔上記化12において、R1 、R2 およびR3
は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリーロキ
シ基、シリル基、シロキシル基またはヘテロ環基を表
す。R1 、R2 およびR3 は、それぞれ同一でも異なる
ものであってもよい。〕 (6)前記Y1 およびY2 中の、R1 、R2 およびR3
のなかの少なくとも1つが、アリール基である上記
(5)のフタロシアニン系色素。 (7)上記(1)〜(6)のいずれかのフタロシアニン
系色素を記録層に含有させた光記録媒体。
【0018】
【作用】本発明のフタロシアニン系色素は、化11、好
ましくは化14、化15に示されるように、フタロシア
ニン系の環の中心原子であるケイ素原子のアキシャル位
に配位している少なくとも1つの配位子にケイ素原子を
含み、このケイ素原子が中心原子のケイ素原子に直接結
合する構造をもつため、フタロシアニン系の環の中心原
子であるケイ素原子と、ケイ素原子が直接結合している
状態が、熱分解反応を比較的容易に引き起こすと考えら
れる。故に本発明のフタロシアニン系色素を光記録媒体
の記録層に用いた場合、記録用レーザー光の照射によっ
て容易にアキシャル置換基の脱離が生じ、よって高感度
の光記録が達成されるものである。
【0019】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0020】本発明のフタロシアニン系色素は、化11
で示されるものである。
【0021】化11について説明すると、Z1 〜Z8
は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロ環基、エステル
基、シリル基、シロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミ
ノ基、アシル基、アリールアゾ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、カルバモイル基またはスル
ファモイル基を表す。これらは同一でも異なるものであ
ってもよい。
【0022】Z1 〜Z8 で表されるアルキル基として
は、炭素数1〜18までの直鎖もしくは分岐アルキル基
であり、置換基を有するものであってもよく、この場合
の置換基としてはハロゲン原子が特に好ましい。特に好
ましいのは炭素数3〜8の無置換のアルキル基、具体的
にはプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基等であり、ハロゲン置
換アルキル基としては3−クロロプロピル基、4−クロ
ロブチル基等が挙げられるが、フッ素置換アルキル基が
特に好ましく、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフル
オロイソプロピル基、等が挙げられる。また、シッフ塩
基から誘導されるイミン結合を有するアルキル基であっ
てもよい。
【0023】Z1 〜Z8 で表されるアリール基として
は、炭素数6〜20のものが好ましく、置換基を有する
ものであってもよく、フェニル基、クロロフェニル基等
が好ましい。また、シッフ塩基から誘導されるイミン結
合を有するアリール基であってもよい。
【0024】Z1 〜Z8 で表されるアルコキシ基として
は、アルキル基部分の炭素数が1〜6のものが好まし
く、直鎖状であっても分岐を有するものであってもよ
く、ハロゲン原子(フッ素原子等)等で置換されていて
もよく、具体的にはブトキシ基、トリフルオロプロポキ
シ基等が好ましい。
【0025】Z1 〜Z8 で表されるアリーロキシ基とし
ては、置換基を有していてもよく、フェノキシ基等が好
ましい。
【0026】Z1 〜Z8 で表されるヘテロ環基として
は、2−ピリジル基、4−ピリジル基、2−フリル基、
2−チエニル基、1−ピロール基、2−チアゾール基、
1−イミダゾール基等が挙げられる。
【0027】Z1 〜Z8 で表されるエステル基として
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ア
セトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が好ましい。
【0028】Z1 〜Z8 で表されるシリル基としては、
置換基を有していてもよく、トリメチルシリル基、トリ
フェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジフェ
ニル−tert−ブチルシリル基等が挙げられる。
【0029】Z1 〜Z8 で表されるシロキシル基として
は、置換基を有していてもよく、トリメチルシロキシ
基、トリヘキシルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基
等が挙げられる。
【0030】Z1 〜Z8 で表されるハロゲン原子として
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。
【0031】Z1 〜Z8 で表されるアルキルチオ基とし
ては、アルキル基部分の炭素数が1〜6のものが好まし
く、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基等
が好ましい。
【0032】Z1 〜Z8 で表されるアリールチオ基とし
ては、フェニルチオ基等が好ましい。
【0033】Z1 〜Z8 で表されるアミノ基としては、
置換基を有していてもよく、アミノ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基等のほか、アセチルアミノ基、ベ
ンズアミド基等のアミド基、メチルスルホニルアミノ
基、フェニルスルホニルアミノ基等のスルホンアミド基
等が挙げられる。
【0034】Z1 〜Z8 で表されるアシル基としては炭
素数1〜12、特に2〜8のものが好ましく、具体的に
はアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
【0035】Z1 〜Z8 で表されるアリールアゾ基とし
てはフェニルアゾ基等が挙げられる。
【0036】Z1 〜Z8 で表されるアルキルスルホニル
基としては、メチルスルホニル基等が挙げられ、アリー
ルスルホニル基としては、フェニルスルホニル基等が挙
げられる。
【0037】Z1 〜Z8 で表されるカルバモイル基とし
ては、置換基を有していてもよく、カルバモイル基、メ
チルカルバモイル基等が挙げられる。
【0038】Z1 〜Z8 で表されるスルファモイル基と
しては、置換基を有していてもよく、スルファモイル
基、メチルスルファモイル基等が挙げられる。
【0039】Z1 〜Z8 としては、水素原子、アルキル
基(特に、無置換アルキル基、フッ素化アルキル基
等)、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基等が好ましく、Z1 〜Z
8 のなかの4〜8個が置換基であることが好ましい。
【0040】Z1 〜Z8 は、それぞれ、Z1 とZ2 、Z
3 とZ4 、Z5 とZ6 、Z7 〜Z8が、それぞれ互いに
結合してピロール環に縮合する芳香環を形成してもよ
い。形成される縮合芳香環としては、ベンゼン環、ナフ
タレン環、アントラセン環等の炭素環が好ましく、場合
によっては、ピリジン環、ピラジン環、キノリン環等の
複素環であってもよい。なかでも、炭素環が好ましく、
さらにベンゼン環、ナフタレン環等が好ましく、特にベ
ンゼン環等が好ましい。これらの縮合芳香環は置換基を
有していてもよく、置換基としては、上記のZ1 〜Z8
のところで挙げたものと同様のものが挙げられる。これ
らの縮合芳香環は、同一であっても異なるものであって
もよい。
【0041】Y1 およびY2 は、それぞれ、化12で示
される基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シロキシ
ル基または化13で示される基を表し、Y1 、Y2 のう
ちの少なくとも一方は化12で示される基である。
【0042】化12について説明すると、R1 、R2
よびR3 は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ア
リーロキシ基、シリル基、シロキシル基またはヘテロ環
基を表す。R1 、R2 およびR3 は、それぞれ同一でも
異なるものであってもよい。
【0043】R1 〜R3 で表されるアルキル基としては
置換基を有していてもよく、直鎖状であっても分岐を有
するものであってもよく、炭素数1〜18、特に1〜1
0のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−
ヘキシル基、オクチル基、ベンジル基等が挙げられる。
置換基としてはハロゲン原子(好ましくはフッ素原
子)、アミド基(アセチルアミノ基等)などが好まし
い。
【0044】R1 〜R3 で表されるアリール基として
は、Z1 〜Z8 のところで挙げたものと同様のものが挙
げられる。このほか、ペンタフルオロフェニル基であっ
てもよい。
【0045】R1 〜R3 で表されるアルケニル基として
は、置換基を有していてもよく、炭素数2〜10のもの
が好ましく、ビニル基等が好ましい。
【0046】R1 〜R3 で表されるアルキニル基として
は、置換基を有していてもよく、炭素数2〜10のもの
が好ましく、エチニル基等が好ましい。
【0047】R1 〜R3 で表されるアルコキシ基として
は、置換基を有していてもよく、炭素数が6〜18、特
に8〜18のものが好ましく、具体的にはオクチルオキ
シ基、ドデシルオキシ基、ステアリルオキシ基等が好ま
しい
【0048】R1 〜R3 で表されるアリーロキシ基とし
ては、置換基を有していてもよく、フェノキシ基等が好
ましい。
【0049】R1 〜R3 で表されるシリル基としては、
1 〜Z8 のところで挙げたものと同じものが挙げら
れ、特にフェニル基を有するものが好ましく、トリフェ
ニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジフェニル
−tert−ブチルシリル基等が好ましい。
【0050】R1 〜R3 で表されるシロキシル基として
は、Z1 〜Z8 のところで挙げたものと同じものが挙げ
られる。
【0051】R1 〜R3 で表されるヘテロ環基として
は、Z1 〜Z8 のところで挙げたものと同様のものが挙
げられる。
【0052】これらのR1 〜R3 のなかの1つ以上はア
リール基であることが好ましく、具体的にはフェニル
基、クロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が
挙げられる。
【0053】Y1 およびY2 で表されるハロゲン原子と
しては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ
る。
【0054】Y1 およびY2 で表されるアルキル基とし
ては、置換基を有していてもよく、直鎖状であっても分
岐を有するものであってもよく、炭素数1〜10のもの
が好ましく、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル
基等が挙げられる。
【0055】Y1 およびY2 で表されるアリール基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基は、Z1 〜Z8 、およびR
1 〜R3 のところと同様のものが挙げられる。
【0056】化13について説明すると、化13におい
て、R4 およびR5 はそれぞれ、同一でも異なるもので
あってもよく、アルキル基またはアリール基を表す。
【0057】R4 およびR5 で表されるアルキル基、ア
リール基としては、Y1 、Y2 のところと同様のものが
挙げられる。
【0058】Y1 、Y2 としては、ともに化12で示さ
れる基であることが好ましい。
【0059】化11のフタロシアニン系色素としては、
ポルフィラジン環を有するもの、フタロシアニン環を有
するもの、ナフタロシアニン環を有するもの等が好まし
いが、なかでも化14で示されるものが好ましい。
【0060】化14において、Q1 〜Q4 は、それぞ
れ、ピロール環に縮合するベンゼン環またはナフタレン
環を形成するための原子群を表す。化14において、こ
れらの縮合環は、通常同一であるが、異なるものであっ
てもよい。
【0061】化14において、X1 、X2 、X3 および
4 は、それぞれ、化11中のZ1〜Z8 で表される置
換基と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様であ
る。また、Y1 、Y2 も化11のものと同義であり、好
ましいものも同様である。
【0062】p1 〜p4 としては、それぞれ0または1
以上の整数であり、形成される縮合環がベンゼン環であ
るとき、0〜4であり、ナフタレン環であるとき、0〜
8である。
【0063】p1〜p4としては、ベンゼン環、ナフタ
レン環のいずれかの場合も、0〜2、さらには1〜2で
あることが好ましい。
【0064】化14で示されるフタロシアニン系色素の
なかでも化15で示されるものが好ましい。
【0065】化15において、X11〜X26は、水素原子
または化14中のX1 〜X4 と同義であり、好ましいも
のも同様である。Y1 、Y2 は、化14のものと同義で
あり、好ましいものも同様である。
【0066】化15において、X11〜X26のなかで、X
11、X14、X15、X18、X19、X22、X23、X26が置換
基であることが好ましい。さらには、X11またはX14
15またはX18、X19またはX22、X23またはX26が置
換基であることが好ましい。
【0067】なお、化15において、X11とX14、X15
とX18、X19とX22、X23とX26、同様にX12とX13
16とX17、X20とX21、X24とX24はそれぞれ等価な
基であり、化15は、これらの等価な基同志で基が交換
したような異性体を包含するものである。このような関
係は、化11のZ1 〜Z8 においても同様である。
【0068】化11の色素の好ましい具体例を以下に示
すが、本発明はこれに限定されるものではない。表1〜
表4には、化15の表示を用いてフタロシアニン環を有
する色素を、表5〜表8には、化11の表示を用いてポ
ルフィラジン環を有する色素を、それぞれ示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】
【表8】
【0077】
【化16】
【0078】本発明のフタロシアニン系色素は、Y1
2 がともに化12で示されるシリル基の場合、公知の
方法によってフタロシアニン系色素中の中心原子Siの
アキシャル位にClが配位したジクロロ中間体を得、こ
の中間体にシリルアニオンを反応させてClをシリルで
置換して得ることができる。
【0079】また、Y1 、Y2 の一方が化12で示され
るシリル基の場合は、上記のジクロロ中間体の一方のC
lをCH3 等にかえた中間体を公知の方法によって合成
し、上記と同様に、シリルアニオンを反応させて得るこ
とができる。
【0080】このシリルアニオンの導入方法について
は、「実験化学講座24 第4版 有機合成VI p12
7(丸善)」に記載の方法等を参照することができる。
【0081】また、中間体の合成は、各種ジニトリル中
間体の合成についてはCan.J.Chem.,63,623-631(1985)
等、フタロシアニン化合物の合成については、特開平4
−214388号、Inorg,Chem.,5(11),1979(1960)等、
ポルフィラジンの合成については、J.Gen.Chem.USSR,4
2,1233-1236(1979)等の記載を参照することができ、こ
の記載に従ってあるいは準じて行うことができる。
【0082】本発明のフタロシアニン系色素は、元素分
析、紫外−可視吸収スペクトル、マススペクトル等によ
って同定することができる。
【0083】このようにして得られる本発明のフタロシ
アニン系色素は、合成が比較的容易で、コスト面でも有
利である。
【0084】また、フタロシアニン系色素固有の特徴で
ある化学的安定性、高耐光性を維持するとともに、Si
のアキシャル位に存在するシリル基等、さらにはフタロ
シアニン系の環に存在する置換基によって、フタロシア
ニン環の平面構造に由来する会合が阻止され、溶解性が
向上する。
【0085】従って、本発明のフタロシアニン系色素
は、光記録媒体の記録層に用いることが好ましい。この
場合、スピンコート等による色素塗膜の形成が容易にな
り、これにより十分な膜厚の記録層の塗設が可能にな
る。
【0086】特に前記のように、熱分解反応が起きやす
いことからレーザー対応の光記録媒体に用いることが好
ましい。
【0087】本発明のフタロシアニン系色素のなかで、
ポルフィラジン環を有する色素は、550〜640nm
に、またフタロシアニン環を有する色素は、660〜7
00nmに、ナフタロシアニン環を有する色素は、760
〜800nmに吸収極大(λmax)をもつ。また、芳香環
の縮合状態が同一でない場合は上記λmax 値の中間値を
とる。
【0088】このように縮合芳香環によって吸収特性が
変化する。このような、変化は反射特性においても同様
に生じる。このため、所定の波長に応じて高反射率を得
ることが可能になる。従って、目的・用途に応じて本発
明の色素を選択して用いることができ、種々の波長のレ
ーザーに対応させることができる。例えば、現行の追記
型コンパクトディスクの記録層にはフタロシアニン環を
有するフタロシアニン色素から選択した色素を用いるこ
とができる。また、ポルフィラジン環を有するポルフィ
ラジン色素は、レーザーの短波長化に対応した次世代の
種々の製品への適用が期待される。
【0089】本発明のフタロシアニン系色素は、光記録
媒体の記録層に適用できるほか、インク用色素、光学フ
ィルター用色素、発光材料、増感剤、熱転写記録用色素
等の種々の用途に使用することができる。
【0090】本発明の色素は、光記録媒体、特に追記型
の光記録ディスク(CD−R)の記録層に用いることが
好ましい。この場合の色素は1種のみを用いても2種以
上を併用してもよく、このような記録層は、色素含有塗
布液を用いて設層することが好ましい。特に、回転する
基板上に塗布液を展開塗布するスピンコート法によるこ
とが好ましい。このときの塗布溶媒は、アルコール系
(ケトアルコール系、エチレングリコールモノアルキル
エーテル系を含む。)、ケトン系、エステル系、エーテ
ル系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系等から適宜選択
すればよい。
【0091】このなかで、アルコール系が好ましく、ジ
アセトンアルコール等のケトアルコール系、エチレング
リコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)やエ
チレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソル
ブ)等のエチレングリコールモノアルキルエーテル(セ
ロソルブ系)などが好ましい。特にエチレングリコール
モノアルキルエーテル系が好ましく、なかでもエチレン
グリコールモノエチルエーテルが好ましい。さらには、
フッ素化アルコールも好ましく、特に、2,2,3,3
−テトラフルオロプロパノールが好ましい。
【0092】上記のようなスピンコートの後、必要に応
じて塗膜を乾燥させる。このようにして形成される記録
層の厚さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定さ
れるものであるが、通常、1000〜3000A 程度で
ある。
【0093】なお、塗布液における色素含有量は、好ま
しくは1.5〜15wt% 、好ましくは1.5〜10wt%
とするのがよい。なお、塗布液には適宜バインダー、分
散剤、安定剤等を含有させてもよい。
【0094】このような色素膜を記録層として基板上に
有する光記録ディスクとして、図1には、その一構成例
が示されている。図1は、部分断面図である。図1に示
される光記録ディスク1は、記録層上に反射層を密着し
て有するCD規格に対応した再生が可能な密着型光記録
ディスクである。図示のように、光記録ディスク1は、
基板2表面に前記のような色素を主成分とする記録層3
を有し、記録層3に密着して、反射層4、保護膜5を有
する。
【0095】基板2は、ディスク状のものであり、基板
2の裏面側からの記録および再生を可能とするために、
記録光および再生光(波長600〜900nm程度、特に
波長770〜900nm程度の半導体レーザー光、特に7
80nm)に対し、実質的に透明(好ましくは透過率88
%以上)な樹脂あるいはガラスを用いて形成するのがよ
い。また、大きさは、直径64〜200mm程度、厚さ
1.2mm程度のものとする。
【0096】基板2の記録層3形成面には、図1に示す
ように、トラッキング用のグルーブ23が形成される。
グルーブ23は、スパイラル状の連続型グルーブである
ことが好ましく、深さは0.1〜0.25μm 、幅は
0.35〜0.50μm 、グルーブピッチは1.5〜
1.7μm であることが好ましい。グルーブをこのよう
な構成とすることにより、グルーブ部の反射レベルを下
げることなく、良好なトラッキング信号を得ることがで
きる。特にグルーブ幅を0.35〜0.50μm に規制
することは重要であり、グルーブ幅を0.35μm 未満
とすると、十分な大きさのトラッキング信号が得られに
くく、記録時のトラッキングのわずかなオフセットによ
って、ジッターが大きくなりやすい。また0.50μm
をこえると、再生信号の波形歪みが生じやすく、クロス
トロークの増大の原因となる。
【0097】基板2は、材質的には、樹脂を用いること
が好ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ア
モルファスポリオレフィン、TPX、ポリスチレン系樹
脂等の各種熱可塑性樹脂が好適である。そして、このよ
うな樹脂を用いて射出成形等の公知の方法に従って製造
することができる。グルーブ23は、基板2の成形時に
形成することが好ましい。なお、基板2製造後に2P法
等によりグルーブ23を有する樹脂層を形成してもよ
い。また、場合によってはガラス基板を用いてもよい。
【0098】図1に示されるように、基板2に設層され
る記録層3は、前記の色素含有塗布液を用い、前記のよ
うに、好ましくはスピンコート法により形成されたもの
である。スピンコートは通常の条件に従い、内周から外
周にかけて、回転数を500〜5000rpm の間で調整
するなどして行えばよい。
【0099】このようにして形成される記録層3の厚さ
は、乾燥膜厚で、500〜3000A (50〜300n
m)とすることが好ましい。この範囲外では反射率が低
下して、CD規格に対応した再生を行うことが難しくな
る。この際、グルーブ23内の記録トラック内の記録層
3の膜厚を1000A (100nm)以上、特に1500
〜3000A (150〜300nm)とすると、変調度が
きわめて大きくなる。
【0100】このようにして形成される記録層3は、C
D信号を記録する場合、その記録光および再生光波長に
おける消衰係数(複素屈折率の虚部)kは、0.02〜
0.05であることが好ましい。kが0.02未満とな
ると記録層の吸収率が低下し、通常の記録パワーで記録
を行うことが困難である。また、kが0.05を超える
と、反射率が70%を下回ってしまい、CD規格による
再生を行うことが困難である。また、記録層3の屈折率
(複素屈折率の実部)nは、2.0〜2.6となる。n
<2.0では反射率が低下し、また再生信号が小さくな
り、CD規格による再生が困難となる傾向にある。n>
2.6では色素の入手が困難である。
【0101】なお、記録層のnおよびkは、所定の透明
基板上に記録層を例えば40〜100nm程度の厚さに実
際の条件にて設層して、測定用サンプルを作製し、次い
で、この測定用サンプルの基板を通しての反射率あるい
は記録層側からの反射率を測定することによって求め
る。この場合、反射率は、記録再生光波長を用いて鏡面
反射(5°程度)にて測定する。また、サンプルの透過
率を測定する。そして、これらの測定値から、例えば、
共立全書「光学」石黒浩三P168〜178に準じ、
n、kを算出すればよい。
【0102】図1に示されるように、記録層3上には、
直接密着して反射層4が設層される。反射層4として
は、Au、Cu等の高反射率金属ないし合金を用いるの
がよい。反射層4の厚さは500A 以上であることが好
ましく、蒸着、スパッタ等により設層すればよい。ま
た、厚さの上限に特に制限はないが、コスト、生産作業
時間等を考慮すると、1200A 程度以下であることが
好ましい。これにより、反射層4単独での反射率は、9
0%以上、媒体の未記録部の基板を通しての反射率は、
60%以上、特に70%以上が得られる。
【0103】図1に示されるように、反射層4上には、
保護膜5が設層される。保護膜5は、例えば紫外線硬化
樹脂等の各種樹脂材質から、通常は、0.5〜100μ
m 程度の厚さに設層すればよい。保護膜5は、層状であ
ってもシート状であってもよい。保護膜5は、スピンコ
ート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピング等
の通常の方法により形成すればよい。
【0104】このような構成の光記録ディスク1に記録
ないし追記を行うには、例えば780nmの記録光を、基
板2を通してパルス状に照射し、照射部の光反射率を変
化させる。なお、記録光を照射すると、記録層3が光を
吸収して発熱し、同時に基板2も加熱される。この結
果、基板2と記録層3との界面近傍において、色素等の
記録層材質の融解や分解が生じ、記録層3と基板2との
界面に圧力が加わり、グルーブの底面や側壁を変形させ
ることがある。なお、記録に際し、基板回転線速度は
1.2〜1.4m/s 程度とする。
【0105】本発明の光記録ディスクは、図示例のよう
な密着型の光記録ディスクに限らず、色素を含有する記
録層を有するものであれば、いずれであってもよい。こ
のようなものとしては、エアーサンドイッチ構造のピッ
ト形成型光記録ディスク等が挙げられ、本発明を適用す
ることによって、同様の効果が得られる。
【0106】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0107】まず、例示化合物のなかで、主たるものの
合成法について例示する。なお、他の化合物もこれらに
従って、または準じて合成することができる。
【0108】実施例1 フタロシアニン化合物(例示化合物2の合成) 下記構造式で示される1,3−ジイミノイソインドリン
1.45g を、四塩化ケイ素1.5ml、テトラヒドロナ
フタレン10ml、およびトリ−n−ブチルアミン5mlと
共に、140℃、4時間加熱還流した。反応混合物を放
冷後、メタノールを加え、生成物を吸引ろ過して集め、
さらにメタノールおよびアセトンで洗浄した。その後8
0℃で2時間、熱真空乾燥して青色のジクロロシリコン
フタロシアニン中間体0.99g を得た。
【0109】
【化17】
【0110】ヘキサメチルジシラン0.95g を、蒸留
により脱水精製したヘキサメチルリン酸トリアミド(以
下、HMPAと略す)10ml中、0.70g のナトリウ
ムメトキシドと共に2時間加熱還流してトリメチルシリ
ルアニオンを生成させた。
【0111】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
青色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を10
0mlの水に攪はんしながら投入して生成物を沈殿させ
た。得られた粗生成物を吸引ろ過により集め、メタノー
ル/水(2:1)で洗浄した。トルエン−石油エーテル
から再結晶させて精製し、0.32g の例示化合物2を
得た。この生成物について、元素分析を行った。さら
に、紫外−可視スペクトルの測定により最大吸収波長
(λmax )を測定した。また、FD(Field desorptio
n)イオン化法による質量分析により分子量を求めた。
これらの結果を以下に示す。
【0112】元素分析値:(理論値%)C:70.93 ;
H:7.19;N:12.49 ;Si:9.39 (実測値%)C:70.81 ;H:7.37;N:12.63 ;S
i:9.09 最大吸収波長:667nm 質量分析値:897(M+
【0113】実施例2 フタロシアニン化合物(例示化合物4の合成) 下記構造式で示される4−(n−ブトキシ)−1,3−
ジイミノイソインドリン2.17g を、四塩化ケイ素
1.5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ
−n−ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加熱
還流した。反応混合物を放冷後、メタノールを加え、生
成物を吸引ろ過して集め、さらにメタノールおよびアセ
トンで洗浄した。その後80℃で2時間、熱真空乾燥し
て青色のジクロロシリコンフタロシアニン中間体0.9
7g を得た。
【0114】
【化18】
【0115】ヘキサメチルジシラン0.63g を、蒸留
により脱水精製したヘキサメチルリン酸トリアミド(以
下、HMPAと略す)10ml中、0.46g のナトリウ
ムメトキシドと共に2時間加熱還流してトリメチルシリ
ルアニオンを生成させた。
【0116】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
青色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液をロー
タリーエバポレーターで濃縮した。ろ液を100mlの水
に攪はんしながら投入して生成物を沈殿させた。得られ
た粗生成物を吸引ろ過により集め、メタノール/水
(2:1)で洗浄した。シリカゲル−ジクロロメタン+
ヘキサン(10:1)を用いたカラムクロマトグラフィ
ーによって精製し、0.40g の例示化合物4を得た。
この生成物について、元素分析を行った。さらに、紫外
−可視スペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )
を測定した。また、FD(Field desorption)イオン化
法による質量分析により分子量を求めた。これらの結果
を以下に示す。
【0117】元素分析値:(理論値%)C:69.89 ;
H:8.16;N:9.45;O:5.40;Si:7.11 (実測値%)C:70.01 ;H:8.30;N:9.53;O:5.
67;Si:7.29 最大吸収波長:666nm 質量分析値:1186(M+
【0118】実施例3 フタロシアニン化合物(例示化合物6の合成) 下記構造式で示される3−(n−ブトキシ)−1,3−
ジイミノイソインドリン2.16g を、四塩化ケイ素
1.5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ
−n−ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加熱
還流した。反応混合物を放冷後、メタノールを加え、生
成物を吸引ろ過して集め、さらにメタノールおよびアセ
トンで洗浄した。その後80℃で2時間、熱真空乾燥し
て暗緑色のジクロロシリコンフタロシアニン中間体0.
90g を得た。
【0119】
【化19】
【0120】ヘキサメチルジシラン0.59g を、蒸留
により脱水精製したヘキサメチルリン酸トリアミド(以
下、HMPAと略す)10ml中、0.43g のナトリウ
ムメトキシドと共に2時間加熱還流してトリメチルシリ
ルアニオンを生成させた。
【0121】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに5時間、還流させた。
緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液をロー
タリーエバポレーターで濃縮した。ろ液を100mlの水
に攪はんしながら投入して生成物を沈殿させた。得られ
た粗生成物を吸引ろ過により集め、メタノール/水
(2:1)で洗浄した。シリカゲル−ジクロロメタン+
ヘキサン(5:1)を用いたカラムクロマトグラフィー
によって精製し、0.33g の例示化合物6を得た。こ
の生成物について、元素分析を行った。さらに、紫外−
可視スペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )を
測定した。また、FD(Field desorption)イオン化法
による質量分析により分子量を求めた。これらの結果を
以下に示す。
【0122】元素分析値:(理論値%)C:69.89 ;
H:8.16;N:9.45;O:5.40;Si:7.11 (実測値%)C:69.80 ;H:8.44;N:9.43;O:5.
25;Si:6.98 最大吸収波長:694nm 質量分析値:1186(M+
【0123】実施例4 フタロシアニン化合物(例示化合物7の合成) 下記構造式で示される4−(tert−ブチル)−1,3−
ジイミノイソインドリン2.01g を、四塩化ケイ素
1.5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ
−n−ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加熱
還流した。反応混合物を放冷後、メタノールを加え、生
成物を吸引ろ過して集め、さらにメタノールおよびアセ
トンで洗浄した。その後80℃で2時間、熱真空乾燥し
て青色のジクロロシリコンフタロシアニン中間体0.9
8g を得た。
【0124】
【化20】
【0125】トリフェニルクロロシラン1.04g を2
6mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、
1.5時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを
生成させた。
【0126】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
青色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液をロー
タリーエバポレーターで濃縮した。ヘキサンを加えて最
終生成物を沈殿させ、得られた粗生成物を吸引ろ過によ
り集め、ジエチルエーテルにて洗浄した。シリカゲル−
クロロホルムを用いたカラムクロマトグラフィーによっ
て精製し、1.13gの例示化合物7を得た。この生成
物について、元素分析を行った。さらに、紫外−可視ス
ペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )を測定し
た。また、FD(Field desorption)イオン化法による
質量分析により分子量を求めた。これらの結果を以下に
示す。
【0127】元素分析値:(理論値%)C:78.59 ;
H:6.12;N:8.73;Si:6.56 (実測値%)C:78.49 ;H:6.00;N:8.99;Si:
6.72 最大吸収波長:668nm 質量分析値:1284(M+
【0128】実施例5 フタロシアニン化合物(例示化合物8の合成) 下記構造式で示される3−ブチル−1,3−ジイミノイ
ソインドリン2.01g を、四塩化ケイ素1.5ml、テ
トラヒドロナフタレン10ml、およびトリ−n−ブチル
アミン5mlと共に、140℃、4時間加熱還流した。反
応混合物を放冷後、メタノールを加え、生成物を吸引ろ
過して集め、さらにメタノールおよびアセトンで洗浄し
た。その後80℃で3時間、熱真空乾燥して緑色のジク
ロロシリコンフタロシアニン中間体0.75g を得た。
【0129】
【化21】
【0130】トリフェニルクロロシラン0.80g を2
2mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、2
時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを生成さ
せた。
【0131】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
青緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液をロ
ータリーエバポレーターで濃縮した。ヘキサンを加えて
最終生成物を沈殿させ、得られた粗生成物を吸引ろ過に
より集め、ジエチルエーテルにて洗浄した。シリカゲル
−クロロホルムを用いたカラムクロマトグラフィーによ
って精製し、0.80g の例示化合物8を得た。この生
成物について、元素分析を行った。さらに、紫外−可視
スペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )を測定
した。また、FD(Field desorption)イオン化法によ
る質量分析により分子量を求めた。これらの結果を以下
に示す。
【0132】元素分析値:(理論値%)C:78.59 ;
H:6.12;N:8.73;Si:6.56 (実測値%)C:78.70 ;H:5.93;N:8.58;Si:
6.43 最大吸収波長:682nm 質量分析値:1284(M+
【0133】実施例6 フタロシアニン化合物(例示化合物9の合成) 実施例3で用いた化19の3−(n−ブトキシ)−1,
3−ジイミノイソインドリン2.17g を、四塩化ケイ
素1.5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびト
リ−n−ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加
熱還流した。反応混合物を放冷後、メタノールを加え、
生成物を吸引ろ過して集め、さらにメタノールおよびア
セトンで洗浄した。その後80℃で2時間、熱真空乾燥
して暗緑色のジクロロシリコンフタロシアニン中間体
1.06g を得た。
【0134】トリフェニルクロロシラン1.04g を2
8mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1
時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを生成さ
せた。
【0135】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3.5時間、還流させ
た。緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を
ロータリーエバポレーターで濃縮した。ヘキサンを加え
て最終生成物を沈殿させ、得られた粗生成物を吸引ろ過
により集め、ジエチルエーテルにて洗浄した。シリカゲ
ル−ジクロロメタン+ヘキサン(5:1)を用いたカラ
ムクロマトグラフィーによって精製し、0.86g の例
示化合物9を得た。この生成物について、元素分析を行
った。さらに、紫外−可視スペクトルの測定により最大
吸収波長(λmax )を測定した。また、FD(Field de
sorption)イオン化法による質量分析により分子量を求
めた。これらの結果を以下に示す。
【0136】元素分析値:(理論値%)C:74.86 ;
H:5.83;N:8.31;O:4.75;Si:6.25 (実測値%)C:74.43 ;H:8.80;N:8.12;O:4.
55;Si:6.11 最大吸収波長:694nm 質量分析値:1348(M+
【0137】実施例7 フタロシアニン化合物(例示化合物10の合成) 下記構造式で示される4−(2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロポキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン
2.32g を、四塩化ケイ素1.5ml、テトラヒドロナ
フタレン10ml、およびトリ−n−ブチルアミン5mlと
共に、140℃、3時間加熱還流した。反応混合物を放
冷後、メタノールを加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過
して集め、メタノール/水(5:1)の混合溶媒で洗浄
した。その後80℃で5時間、熱真空乾燥して暗緑色の
ジクロロシリコンフタロシアニン中間体0.97g を得
た。
【0138】
【化22】
【0139】トリフェニルクロロシラン0.75g を2
1mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1
時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを生成さ
せた。
【0140】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに2時間、還流させた。
濃い緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を
ロータリーエバポレーターで濃縮した。水を加えて最終
生成物をを沈殿させ、得られたペースト状の粗生成物を
熱真空乾燥によって乾固させた。シリカゲル−ジクロロ
メタンを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製
し、0.90g の例示化合物10を得た。この生成物に
ついて、元素分析を行った。さらに、紫外−可視スペク
トルの測定により最大吸収波長(λmax )を測定した。
また、FD(Field desorption)イオン化法による質量
分析により分子量を求めた。これらの結果を以下に示
す。
【0141】元素分析値:(理論値%)C:60.84 ;
H:3.45;F:19.24 ;N:7.09;O:4.05;Si:5.
33 (実測値%)C:60.78 ;H:3.52;F:18.89 ;N:
7.23;O:4.28;Si:5.13 最大吸収波長:692nm 質量分析値:1580(M+
【0142】実施例8 フタロシアニン化合物(例示化合物11の合成) 実施例7と同じ4−(2,2,3,3−テトラフルオロ
プロポキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン2.3
4g を、四塩化ケイ素1.5ml、テトラヒドロナフタレ
ン10ml、およびトリ−n−ブチルアミン5mlと共に、
140℃、3時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、
メタノールを加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過して集
め、メタノール/水(5:1)の混合溶媒で洗浄した。
その後80℃で4時間、熱真空乾燥して暗緑色のジクロ
ロシリコンフタロシアニン中間体1.05g を得た。
【0143】ジフェニルメチルクロロシラン0.55g
を23mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシ
ーブ4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml
中、1時間加熱還流してジフェニルメチルシリルアニオ
ンを生成させた。
【0144】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに2.5時間、還流させ
た。濃い緑色の反応液をロータリーエバポレーターで濃
縮し、水を加えて最終生成物を沈殿させ、得られたペー
スト状の粗生成物を熱真空乾燥して乾固させた。シリカ
ゲル−ジクロロメタンを用いたカラムクロマトグラフィ
ーによって精製し、0.72g の例示化合物11を得
た。この生成物について、元素分析を行った。さらに、
紫外−可視スペクトルの測定により最大吸収波長(λma
x )を測定した。また、FD(Field desorption)イオ
ン化法による質量分析により分子量を求めた。これらの
結果を以下に示す。
【0145】元素分析値:(理論値%)C:57.76 ;
H:3.46;F:20.89 ;N:7.70;O:4.40;Si:5.
79 (実測値%)C:57.57 ;H:3.33;F:20.90 ;N:
7.64;O:4.78;Si:5.92 最大吸収波長:692nm 質量分析値:1455(M+
【0146】実施例9 フタロシアニン化合物(例示化合物12の合成) 実施例7と同じ4−(2,2,3,3−テトラフルオロ
プロポキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン2.3
0g を、四塩化ケイ素1.5ml、テトラヒドロナフタレ
ン10ml、およびトリ−n−ブチルアミン5mlと共に、
140℃、3時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、
メタノールを加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過して集
め、メタノール/水(5:1)の混合溶媒で洗浄した。
その後80℃で5時間、熱真空乾燥して暗緑色のジクロ
ロシリコンフタロシアニン中間体1.08g を得た。
【0147】tert−ブチルジフェニルクロロシラン0.
81g を26mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュ
ラーシーブ4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン1
0ml中、1時間加熱還流してtert−ブチルジフェニルシ
リルアニオンを生成させた。
【0148】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
濃い緑色の反応液をロータリーエバポレーターで濃縮
し、水を加えて最終生成物を沈殿させ、得られたペース
ト状の粗生成物を熱真空乾燥して乾固させた。シリカゲ
ル−ジクロロメタンを用いたカラムクロマトグラフィー
によって精製し、0.98g の例示化合物12を得た。
この生成物について、元素分析を行った。さらに、紫外
−可視スペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )
を測定した。また、FD(Field desorption)イオン化
法による質量分析により分子量を求めた。これらの結果
を以下に示す。
【0149】元素分析値:(理論値%)C:59.29 ;
H:4.06;F:19.74 ;N:7.28;O:4.16;Si:5.
47 (実測値%)C:59.01 ;H:4.25;F:20.00 ;N:
7.14;O:3.97;Si:5.60 最大吸収波長:692nm 質量分析値:1540(M+
【0150】実施例10 フタロシアニン化合物(例示化合物13の合成) 下記構造式で示される4−フェノキシ−1,3−ジイミ
ノイソインドリン2.37g を、四塩化ケイ素1.5m
l、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ−n−
ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加熱還流し
た。反応混合物を放冷後、メタノールを加えて生成物を
沈殿させ、吸引ろ過して集め、メタノール/水(10:
1)の混合溶媒で洗浄した。その後80℃で3.5時
間、熱真空乾燥して暗緑色のジクロロシリコンフタロシ
アニン中間体0.72g を得た。
【0151】
【化23】
【0152】トリフェニルクロロシラン0.65g を1
8mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1
時間加熱還流してtert−ブチルジフェニルシリルアニオ
ンを生成させた。
【0153】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
濃い緑色の反応液をロータリーエバポレーターで濃縮
し、ヘキサンを加えて最終生成物を沈殿させ、吸引ろ過
して粗結晶を集めた。シリカゲル−ジクロロメタン+メ
タノール(5:1)を用いたカラムクロマトグラフィー
によって精製し、0.46g の例示化合物13を得た。
この生成物について、元素分析を行った。さらに、紫外
−可視スペクトルの測定により最大吸収波長(λmax )
を測定した。また、FD(Field desorption)イオン化
法による質量分析により分子量を求めた。これらの結果
を以下に示す。
【0154】元素分析値:(理論値%)C:77.40 ;
H:4.38;N:7.84;O:4.48;Si:5.90 (実測値%)C:77.27 ;H:4.34;N:7.94;O:4.
66;Si:6.02 最大吸収波長:703nm 質量分析値:1428(M+
【0155】実施例11 フタロシアニン化合物(例示化合物14の合成) 下記構造式で示される4−(n−ブチルチオ)−1,3
−ジイミノイソインドリン2.33g を、四塩化ケイ素
1.5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ
−n−ブチルアミン5mlと共に、140℃、5時間加熱
還流した。反応混合物を放冷後、メタノールを加えて生
成物を沈殿させ、吸引ろ過して集め、メタノール/水
(3:2)の混合溶媒で洗浄した。その後80℃で5時
間、熱真空乾燥して暗緑色のジクロロシリコンフタロシ
アニン中間体0.90g を得た。
【0156】
【化24】
【0157】トリフェニルクロロシラン0.94g を2
0mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1
時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを生成さ
せた。
【0158】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに2時間、還流させた。
濃い緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を
ロータリーエバポレーターで濃縮した。水を加えて最終
生成物を沈殿させ、得られたペースト状の粗生成物を熱
真空乾燥によって乾固させた。シリカゲル−クロロホル
ムを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製し、
0.78g の例示化合物14を得た。この生成物につい
て、元素分析を行った。さらに、紫外−可視スペクトル
の測定により最大吸収波長(λmax )を測定した。ま
た、FD(Fielddesorption)イオン化法による質量分
析により分子量を求めた。これらの結果を以下に示す。
【0159】元素分析値:(理論値%)C:71.44 ;
H:5.57;N:7.94;S:9.08;Si:5.97 (実測値%)C:71.41 ;H:5.75;N:7.89;S:8.
87;Si:6.04 最大吸収波長:799nm 質量分析値:1412(M+
【0160】実施例12 フタロシアニン化合物(例示化合物15の合成) 下記構造式で示される4−チオフェノキシ−1,3−ジ
イミノイソインドリン2.53g を、四塩化ケイ素1.
5ml、テトラヒドロナフタレン10ml、およびトリ−n
−ブチルアミン5mlと共に、140℃、3時間加熱還流
した。反応混合物を放冷後、メタノールを加えて生成物
を沈殿させ、吸引ろ過して集め、メタノール/水(1
0:1)の混合溶媒で洗浄した。その後80℃で3.5
時間、熱真空乾燥して暗緑色のジクロロシリコンフタロ
シアニン中間体1.23g を得た。
【0161】
【化25】
【0162】トリフェニルクロロシラン1.04g を2
7mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1
時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを生成さ
せた。
【0163】ここへ先に得られたジクロロシリコンフタ
ロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させた。
濃い緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を
ロータリーエバポレーターで濃縮し、ヘキサンを加えて
最終生成物を沈殿させ、吸引ろ過して粗結晶を集めた。
シリカゲル−クロロホルムを用いたカラムクロマトグラ
フィーによって精製し、0.93g の例示化合物15を
得た。この生成物について、元素分析を行った。さら
に、紫外−可視スペクトルの測定により最大吸収波長
(λmax )を測定した。また、FD(Field desorptio
n)イオン化法による質量分析により分子量を求めた。
これらの結果を以下に示す。
【0164】元素分析値:(理論値%)C:74.06 ;
H:4.19;N:7.51;O:8.59;Si:5.65 (実測値%)C:74.31 ;H:4.07;N:7.44;O:8.
71;Si:5.80 最大吸収波長:711nm 質量分析値:1492(M+
【0165】実施例13 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物16) 1,3−ジイミノイソインドリン5.81g (実施例1
の化17)を、メチルトリクロロシラン7mlと共に、キ
ノリン20ml中で3時間、還流した。反応混合物を放冷
後、メタノールを加えて生成物を吸引ろ過して集め、メ
タノールおよびアセトンを用いて洗浄し、下記構造で示
される、暗緑色のクロロ−メチル−フタロシアニン3.
37g を得た。
【0166】
【化26】
【0167】トリフェニルクロロシラン5.04g を
0.16g のリチウム片と共に、モレキュラーシーブ4
A を用いて脱水したテトラヒドロフラン15ml中、1時
間、還流してトリフェニルシリルアニオンを生成させ
た。
【0168】ここへクロロ−メチル−フタロシアニン
3.37g を加え、2時間、還流した。反応に伴いフタ
ロシアニンは除々に可溶化し、濃緑色の反応液となっ
た。反応液を放冷後、5mlのメタノールを加え、ロータ
リーエバポレーターにて減圧濃縮した。これを約50ml
の水に投入して生成物を沈殿させ、吸引ろ過により生成
物を集めた。水で洗浄し、そのままロート上で空気乾燥
させて、下記構造で示される緑色のメチル−トリフェニ
ルシリル−フタロシアニン(例示化合物16)3.39
g を得た。
【0169】実施例14 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物17) 実施例14で得られたメチル−トリフェニルシリル−フ
タロシアニン(例示化合物16)3.39g を5mlの水
を含むトルエン40ml中、白熱灯の可視光を照射しなが
ら2時間攪はんした。緑色の液は除々に青色に変化し
た。ロータリーエバポレーターにて減圧濃縮し、ヘキサ
ンを加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過して集めた。ヘ
キサンおよびジエチルエーテルにて洗浄し、空気乾燥さ
せ、青色のヒドロキシ−トリフェニルシリル−フタロシ
アニン(例示化合物17)3.26g を得た。
【0170】実施例15 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物18) 実施例7と同じ3−(2,2,3,3−テトラフルオ
ロ)−1,3−ジイミノイソインドリン10.33g
を、メチルトリクロロシラン7mlと共に、キノリン25
ml中で5時間、還流した。反応混合物を放冷後、メタノ
ールを加えて生成物を吸引ろ過して集め、メタノールお
よびアセトンを用いて洗浄し、下記構造で示される、暗
緑色のクロロ−メチル−テトラキス(2,2,3,3−
テトラフルオロ)フタロシアニン4.22g を得た。
【0171】
【化27】
【0172】トリフェニルクロロシラン3.37g を
0.11g のリチウム片と共に、モレキュラーシーブ4
A で脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1時間、還
流してトリフェニルシリルアニオンを生成させた。
【0173】ここへクロロ−メチル−テトラキス(2,
2,3,3−テトラフルオロ)フタロシアニン4.22
g を加え、2.5時間、還流した。反応に伴いフタロシ
アニンは除々に可溶化し、濃緑色の反応液となった。反
応液を放冷後、5mlのメタノールを加え、ロータリーエ
バポレーターにて減圧濃縮した。これを約40mlの水に
投入して生成物を沈殿させ、吸引ろ過により生成物を集
めた。水で洗浄し、そのままロート上で空気乾燥させ
て、緑色のメチル−トリフェニルシリル−テトラキス
(2,2,3,3−テトラフルオロ)フタロシアニン
(例示化合物18)3.31g を得た。
【0174】実施例16 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物19) 実施例15で得られたメチル−トリフェニルシリルフタ
ロシアニン(例示化合物18)3.31g を5mlの水を
含むトルエン30ml中、白熱灯の可視光を照射しながら
2時間攪はんした。ロータリーエバポレーターにて減圧
濃縮し、ヘキサンを加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過
して集めた。ヘキサンにて洗浄し、空気乾燥させ、青色
のヒドロキシ−トリフェニルシリル−テトラキス(2,
2,3,3−テトラフルオロ)フタロシアニン(例示化
合物19)3.02g を得た。
【0175】実施例17 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物20) 実施例1と同じ1,3−ジイミノイソインドリン5.1
8g を、n−ヘキシルトリクロロシラン13g 、テトラ
ヒドロナフタレン15ml、およびトリ−n−ブチルアミ
ン8mlと共に、160℃、16時間加熱攪拌した。反応
混合物を放冷後、メタノール/水(3:1)を投入し
て、生成物を沈澱させ、吸引ろ過して集め、ヘキサンで
洗浄した。その後120℃で2時間、熱真空乾燥して、
下記構造で示される暗緑色のクロロ−(n−ヘキシル)
−シリコンフタロシアニン中間体を2.18g を得た。
【0176】
【化28】
【0177】トリフェニルクロロシラン2.92g を、
0.10g のリチウム片と共に、モレキュラーシーブ4
A で脱水したテトラヒドロフラン10ml中、1時間、還
流してトリフェニルシリルアニオンを生成させた。
【0178】ここへクロロ−(n−ヘキシル)−フタロ
シアニンを加え、3時間、還流した。反応液を放冷後、
5mlのメタノールを加え、ロータリーエバポレーターで
減圧乾固した。シリカゲル−ジクロロメタン+ヘキサン
(10:1)カラムクロマトグラフィーにて生成し、目
的物2.25g を得た。
【0179】元素分析値:(理論値%)C:75.98 ;
H:5.01;N: 12.66;Si:6.35 (実測値%)C:76.13 ;H:5.22;N: 12.49;S
i:6.43 最大吸収波長:666nm 質量分析値:885(M+
【0180】実施例18 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物21) 実施例15で合成したフタロシアニン化合物(例示化合
物18)2.77g を10mlのn−オクタノール中、8
時間、還流した。反応液を放冷後、自然ろ過して未反応
の不溶物を除き、ろ液を100mlのヘキサンへ投入して
生成物を沈殿させた。吸引ろ過して集め、石油エーテル
で洗浄し、トルエン−石油エーテルから再結晶し、目的
物1.53g を得た。
【0181】元素分析値:(理論値%)C:59.36 ;
H:3.77;F:20.30 ;N:7.48;O:5.34;Si:3.
75 (実測値%)C:59.08 ;H:3.83;F:20.41 ;N:
7.20;O:5.63;Si:3.88 最大吸収波長:694nm 質量分析値:1497(M+
【0182】実施例19 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物22) 実施例14で合成したフタロシアニン化合物(例示化合
物17)1.63g を1.91gのトリ(n−ヘキシ
ル)クロロシランと共に、10mlのピリジン中、2時
間、還流した。反応液を放冷後、自然ろ過して未反応の
不溶物を除き、ろ液をロータリーエバポレーターにて濃
縮し、50mlのメタノールを加えて生成物を沈殿させ
た。吸引ろ過して集め、メタノールで洗浄し、ヘキサン
にて洗浄し、トルエン−石油エーテルから再結晶させ
て、目的物1.61g を得た。
【0183】元素分析値:(理論値%)C:74.27 ;
H:6.42;N:10.19 ;O:1.46;Si:7.66 (実測値%)C:74.47 ;H:6.20;N:9.99;O:1.
63;Si:7.54 最大吸収波長:668nm 質量分析値:1100(M+
【0184】実施例20 フタロシアニン化合物の合成(例示化合物23) 実施例15で合成したフタロシアニン化合物(例示化合
物18)2.77g を、1.42gのジフェニルスルフ
ィニルクロリドと共に、15mlのピリジン中、3時間、
還流した。反応液を放冷後、自然ろ過して未反応の不溶
物を除き、ろ液を100mlのヘキサンへ投入して生成物
を沈殿させた。吸引ろ過して集め、石油エーテルで洗浄
し、シリカゲル−トルエン+石油エーテル(5:1)カ
ラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物2.06g
を得た。
【0185】元素分析値:(理論値%)C:59.10 ;
H:3.12;F:19.17 ;N:7.07;O:6.05;P:1.9
5;Si:3.54 (実測値%)C:59.08 ;H:3.35;F:19.00 ;N:
7.08;O:5.97;P:3.42;Si:3.65 最大吸収波長:695nm 質量分析値:1585(M+
【0186】実施例21 ナフタロシアニン化合物の合成(例示化合物118) 下記構造式で示される1,3−ジイミノベンズ(f)イ
ソインドリン1.95g を、四塩化ケイ素1.5ml、テ
トラヒドロナフタレン10ml、およびトリ−n−ブチル
アミン5mlと共に、140℃、4時間加熱還流した。反
応混合物を放冷後、メタノールを加え、生成物を吸引ろ
過して集め、さらにメタノールおよびアセトンで洗浄し
た。その後80℃で2時間、熱真空乾燥して緑色のジク
ロロシリコンナフタロシアニン中間体1.26g を得
た。
【0187】
【化29】
【0188】トリフェニルクロロシラン1.37g を3
6mgの金属リチウム片と共に、予めモレキュラーシーブ
4A を用いて脱水したテトラヒドロフラン10ml中、
1.5時間加熱還流してトリフェニルシリルアニオンを
生成させた。
【0189】ここへ先に得られたジクロロシリコンナフ
タロシアニン中間体を加えてさらに3時間、還流させ
た。緑色の反応液をろ過して不溶物を取り除き、ろ液を
ロータリーエバポレーターで濃縮した。少量のヘキサン
を加えて最終生成物を沈殿させ、得られた粗生成物を吸
引ろ過により集め、ヘキサンにて洗浄した。トルエン−
石油エーテルから再結晶させて精製し、1.55g の例
示化合物118を得た。この生成物について、元素分析
を行った。さらに、紫外−可視スペクトルの測定により
最大吸収波長(λmax )を測定した。また、FD(Fiel
d desorption)イオン化法による質量分析により分子量
を求めた。これらの結果を以下に示す。
【0190】元素分析値:(理論値%)C:80.10 ;
H:4.32;N:8.90;Si:6.68 (実測値%)C:79.88 ;H:4.40;N:8.93;Si:
6.66 最大吸収波長:776nm 質量分析値:1260(M+
【0191】実施例22 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物65) 2,5−ジイミノ−3,4−ジフェニルピロール(化3
0)9.89g を、四塩化ケイ素6.7ml、テトラヒド
ロナフタレン40ml、およびトリ−n−ブチルアミン2
0mlと共に4時間還流した。反応液を放冷後、メタノー
ルを加え吸引ろ過して生成物を集めた。メタノールおよ
びジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−オクタ
フェニル−シリコンポルフィラジン中間体(化31)
3.77gを得た。
【0192】トリフェニルクロロシラン3.27g を
0.10g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒドロ
フラン10ml中、1時間還流してシリルアニオンを生成
した。
【0193】ここへジクロロ−オクタフェニル−シリコ
ンポルフィラジン中間体を加え、8時間、還流した。ロ
ータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去して、シリ
カゲル−クロロホルム+メタノール(10:1)のカラ
ムクロマトグラフィーによって生成し、3.37g の目
的物を得た。
【0194】
【化30】
【0195】
【化31】
【0196】元素分析値:(理論値%)C:81.82 ;
H:4.81;N:7.63;Si:5.74 (実測値%)C:82.10 ;H:4.93;N:7.61;Si:
5.68 質量分析値:1468(M+
【0197】実施例23 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物96) 実施例22と同じ2,5−ジイミノ−3,4−ジフェニ
ルピロール9.89gを、四塩化ケイ素6.5ml、テト
ラヒドロナフタレン40ml、およびトリ−n−ブチルア
ミン20mlと共に5時間還流した。反応液を放冷後、メ
タノールを加え吸引ろ過して生成物を集めた。メタノー
ルおよびジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−
オクタフェニル−シリコンポルフィラジン中間体4.6
9g を得た。
【0198】ジフェニル−tert−ブチルクロロシラン
3.79g を0.13g のリチウム片と共に、脱水した
テトラヒドロフラン10ml中、1時間還流してシリルア
ニオンを生成した。
【0199】ここへジクロロ−オクタフェニル−シリコ
ンポルフィラジン中間体を加え、5時間、還流した。ロ
ータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去して、シリ
カゲル−クロロホルム+ヘキサン(10:1)のカラム
クロマトグラフィーによって生成し、3.61g の目的
物を得た。
【0200】元素分析値:(理論値%)C:80.75 ;
H:5.51;N:7.85;Si:5.90 (実測値%)C:80.81 ;H:5.33;N:7.65;Si:
5.88 質量分析値:1428(M+
【0201】実施例24 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物97) 2,5−ジイミノ−3−フェニル−4−シアノピロール
(化32)7.85gを、四塩化ケイ素6.5ml、テト
ラヒドロナフタレン40ml、およびトリ−n−ブチルア
ミン20mlと共に4時間還流した。反応液を放冷後、メ
タノールを加え吸引ろ過して生成物を集めた。メタノー
ルおよびジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−
テトラフェニル−テトラシアノ−シリコンポルフィラジ
ン中間体(化33)2.28g を得た。
【0202】トリフェニルクロロシラン2.47g を
0.08g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒドロ
フラン10ml中、1時間還流してシリルアニオンを生成
した。
【0203】ここへジクロロ−テトラフェニル−テトラ
シアノ−シリコンポルフィラジン中間体を加え、3時
間、還流した。ロータリーエバポレーターを用いて溶媒
を留去して、シリカゲル−ジクロロメタン+ヘキサン
(5:2)のカラムクロマトグラフィーによって生成
し、1.63g の目的物を得た。
【0204】
【化32】
【0205】
【化33】
【0206】元素分析値:(理論値%)C:76.04 ;
H:3.99;N:13.30 ;Si:6.67 (実測値%)C:76.23 ;H:3.87;N:13.43 ;S
i:6.54 質量分析値:1264(M+
【0207】実施例25 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物100) 2,5−ジイミノ−3,4−ジエトキシピロール(化3
4)7.33g を、四塩化ケイ素6.5ml、テトラヒド
ロナフタレン40ml、およびトリ−n−ブチルアミン2
0mlと共に4時間還流した。反応液を放冷後、石油エー
テルを加え吸引ろ過して生成物を集めた。ヘキサンおよ
びジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−オクタ
エトキシ−シリコンポルフィラジン中間体(化35)
4.35gを得た。
【0208】ジフェニルメチルクロロシラン3.98g
を0.16g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒド
ロフラン10ml中、1時間還流してトリフェニルシリル
アニオンを生成した。
【0209】ここへジクロロ−オクタエトキシ−シリコ
ンポルフィラジン中間体を加え、6時間、還流した。ロ
ータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去して、シリ
カゲル−ジクロロメタン+メタノール(2:1)のカラ
ムクロマトグラフィーによって生成し、4.52g の目
的物を得た。
【0210】
【化34】
【0211】
【化35】
【0212】元素分析値:(理論値%)C:64.06 ;
H:6.12;N:10.30 ;O:11.77 ;Si:7.75 (実測値%)C:64.22 ;H:6.38;N:10.21 ;O:
11.54 ;Si:7.83 質量分析値:1087(M+
【0213】実施例26 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物104) 2,5−ジイミノ−3,4−ジエチルピロール(化3
6)6.05g を、四塩化ケイ素6.3ml、テトラヒド
ロナフタレン40ml、およびトリ−n−ブチルアミン2
0mlと共に5時間還流した。反応液を放冷後、メタノー
ルを加え吸引ろ過して生成物を集めた。メタノールおよ
びジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−オクタ
エチル−シリコンポルフィラジン中間体(化37)3.
07g を得た。
【0214】ジフェニル−tert−ブチルクロロシラン
3.88g を0.13g のリチウム片と共に、脱水した
テトラヒドロフラン10ml中、1時間還流してシリルア
ニオンを生成した。
【0215】ここへジクロロ−オクタエチル−シリコン
ポルフィラジン中間体を加え、4時間、還流した。ロー
タリーエバポレーターを用いて溶媒を留去して、シリカ
ゲル−ジクロロメタン+ヘキサン(5:2)のカラムク
ロマトグラフィーによって生成し、2.84g の目的物
を得た。
【0216】
【化36】
【0217】
【化37】
【0218】元素分析値:(理論値%)C:73.66 ;
H:7.53;N:10.74 ;Si:8.07 (実測値%)C:73.51 ;H:7.78;N:10.59 ;S
i:8.00 質量分析値:1044(M+
【0219】実施例27 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物105) 2,5−ジイミノ−3,4−ビス(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピル)ピロール(化38)12.93
g を、四塩化ケイ素7ml、テトラヒドロナフタレン40
ml、およびトリ−n−ブチルアミン20mlと共に5時間
還流した。反応液を放冷後、メタノール+水(2:1)
を加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過して集めた。ヘキ
サンおよびジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ
−オクタキス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル)−シリコンポルフィラジン中間体(化39)5.6
9g を得た。
【0220】トリフェニルクロロシラン3.80g を
0.12g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒドロ
フラン10ml中、1時間還流してシリルアニオンを生成
した。
【0221】ここへジクロロ−オクタフェニル−シリコ
ンポルフィラジン中間体を加え、6時間、還流した。ロ
ータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去して、シリ
カゲル−トルエン+ヘキサン(5:1)のカラムクロマ
トグラフィーによって生成し、4.80g の目的物を得
た。
【0222】
【化38】
【0223】
【化39】
【0224】元素分析値:(理論値%)C:51.53 ;
H:3.07;N:6.33;F:34.32 ;Si:4.76 (実測値%)C:51.64 ;H:2.89;N:6.50;F:3
4.35 ;Si:4.66 質量分析値:1772(M+
【0225】実施例28 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物109) 2,5−ジイミノ−3,4−ビス(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロポキシ)ピロール(化40)13.5
6g を、四塩化ケイ素6ml、テトラヒドロナフタレン4
0ml、およびトリ−n−ブチルアミン20mlと共に5時
間還流した。反応液を放冷後、メタノール+水(2:
1)を加えて生成物を沈殿させ、吸引ろ過して集めた。
ヘキサンおよびジエチルエーテルを用いて洗浄し、ジク
ロロ−オクタキス(2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロポキシ)−シリコンポルフィラジン中間体(化41)
5.37g を得た。
【0226】ジフェニルメチルクロロシラン2.58g
を0.10g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒド
ロフラン10ml中、1時間還流してシリルアニオンを生
成した。
【0227】ここへジクロロ−オクタキス(2,2,
3,3−テトラフルオロプロポキシ)シリコンポルフィ
ラジン中間体を加え、7時間、還流した。ロータリーエ
バポレーターを用いて溶媒を留去して、シリカゲル−ジ
クロロメタン+トルエン(5:2)のカラムクロマトグ
ラフィーによって生成し、4.00g の目的物を得た。
【0228】
【化40】
【0229】
【化41】
【0230】元素分析値:(理論値%)C:44.65 ;
H:2.84;F:34.24 ;N:6.31;O:7.21;Si:4.
75 (実測値%)C:44.38 ;H:3.01;F:34.33 ;N:
6.51;O:7.12;Si:4.69 質量分析値:1775(M+
【0231】実施例29 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物113) 2,5−ジイミノ−3,4−ビス(2,2−ジフルオロ
エチル)ピロール(化42)8.93g を、四塩化ケイ
素6.5ml、テトラヒドロナフタレン40ml、およびト
リ−n−ブチルアミン20mlと共に4時間還流した。反
応液を放冷後、メタノール+水(2:1)を加えて生成
物を沈殿させ、吸引ろ過して集めた。ヘキサンおよびジ
エチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−オクタキス
(2,2−ジフルオロエチル)−シリコンポルフィラジ
ン中間体(化43)4.06g を得た。
【0232】ジフェニル−tert−ブチルクロロシラン
3.89g を0.12g のリチウム片と共に、脱水した
テトラヒドロフラン10ml中、1時間還流してシリルア
ニオンを生成した。
【0233】ここへジクロロ−オクタキス(2,2−ジ
フルオロエチル)−シリコンポルフィラジン中間体を加
え、5時間、還流した。ロータリーエバポレーターを用
いて溶媒を留去して、シリカゲル−トルエン+ヘキサン
(10:1)のカラムクロマトグラフィーによって生成
し、3.11g の目的物を得た。
【0234】
【化42】
【0235】
【化43】
【0236】元素分析値:(理論値%)C:57.73 ;
H:4.69;N:8.42;F:22.83 ;Si:6.33 (実測値%)C:57.64 ;H:4.77;N:8.25;F:2
2.67 ;Si:6.10 質量分析値:1331(M+
【0237】実施例30 ポルフィラジン化合物の合成(例示化合物114) 2,5−ジイミノ−3,4−ビス(2,2−ジフルオロ
エトキシ)ピロール(化44)10.21g を、四塩化
ケイ素7ml、テトラヒドロナフタレン40ml、およびト
リ−n−ブチルアミン20mlと共に5時間還流した。反
応液を放冷後、メタノール+水(2:1)を加えて生成
物を沈殿させ、吸引ろ過して集めた。ヘキサンおよびジ
エチルエーテルを用いて洗浄し、ジクロロ−オクタキス
(2,2−ジフルオロエトキシ)−シリコンポルフィラ
ジン中間体(化45)5.68gを得た。
【0238】トリフェニルクロロシラン4.78g を
0.15g のリチウム片と共に、脱水したテトラヒドロ
フラン10ml中、1時間還流してシリルアニオンを生成
した。
【0239】ここへジクロロ−オクタキス(2,2−ジ
フルオロエトキシ)−シリコンポルフィラジン中間体を
加え、5時間、還流した。ロータリーエバポレーターを
用いて溶媒を留去して、シリカゲル−トルエン+ヘキサ
ン(5:1)のカラムクロマトグラフィーによって生成
し、5.28g の目的物を得た。
【0240】
【化44】
【0241】
【化45】
【0242】元素分析値:(理論値%)C:52.67 ;
H:4.28;F:20.83 ;N:7.68;O:8.77;Si:5.
77 (実測値%)C:52.83 ;H:4.55;F:20.61 ;N:
7.42;O:8.90;Si:5.70 質量分析値:1459(M+
【0243】実施例31 上記例示化合物のうち、780nmの記録/再生光におい
て適度な光学特性を有する化合物を用いて、プリグルー
ブを有する直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネ
ート樹脂基板上に、スピンコート法により色素を含有す
る記録層を2000A の厚さに形成した。
【0244】この場合、塗布液として2wt% エチルセロ
ソルブ溶液を用いた。
【0245】この記録層にAu反射膜を850A の厚さ
にスパッタ法により形成し、さらに紫外線硬化型のアク
リル樹脂の透明な保護膜(膜厚5μm )を形成した。こ
れらの光記録媒体を780nmのレーザーを使用して、線
速1.2〜1.4m/秒(1倍速)でEFM−CDフォ
ーマット信号を記録し、それぞれの化合物における最適
記録パワーを測定した。この最適記録パワーはオレンジ
ブック規格のアシンメトリー(Asym)が、記録評価
に用いている評価機(DDU−1000:パルステック
社製)で−2%になる範囲、すなわち適正な再生信号が
得られる範囲を意味する。なお、この評価機の最大記録
パワーは15mWである。この結果を表9に示す。さらに
4倍速で記録を行った場合の最適記録パワーを表10に
示す。
【0246】上記の色素にかえ、シロキサン結合により
アキシャル置換基が結合したフタロシアニン系化合物と
して、公知である。下記化46の色素Aを用いて上記と
同様な光記録媒体を形成し、EFM−CDフォーマット
信号に対する最適記録パワーをそれぞれ1倍速と4倍速
の場合について測定した。
【0247】
【化46】
【0248】また、色素にリン酸結合によりアキシャル
置換基が結合したフタロシアニン系化合物として、公知
である、下記化47の色素Bを用いて上記と同様な光記
録媒体を形成し、EFM−CDフォーマット信号に対す
る最適パワーを、それぞれ1倍速と4倍速の場合につい
て測定した。これらについても合わせて、結果を表9、
表10に示す。
【0249】
【化47】
【0250】
【表9】
【0251】
【表10】
【0252】表9、表10からの結果から明らかなよう
に、本発明によるフタロシアニン系化合物は、フタロシ
アニン系化合物の中心原子から酸素原子を介して結合し
ている誘導体、化46および化47のものに比較して最
適記録パワーが小さい場合にも良好な記録ができること
が判る。また同時に、記録パワーが大きい場合において
も良好な記録が可能であり、すなわち、記録光に対して
高い記録感度と広いパワーマージンを有している。この
優位性は、ただ単に実施例で使用した記録波長における
記録感度が高いことだけに留まらず、記録光の単位時間
当たりの照射エネルギーが低下する高速記録に対しても
諸特性を維持して良好に記録/再生できることにつなが
る。また、記録/再生用レーザー波長のばらつきに対す
る記録パワーの許容範囲が広いことも大きな優位性であ
る。
【0253】このように、いずれの場合においても、本
発明のフタロシアニン系色素は、高感度で良好な記録が
可能であった。
【0254】また、上記以外の本発明の色素について
も、780nmの記録再生光に適合するものは、同様に良
好な記録が可能であった。
【0255】さらに、これらの光記録媒体について再生
特性を調べたところ、いずれもオレンジブック規格に準
拠するものであった。
【0256】また、反射特性が780nmの波長に適合し
ない本発明の色素では、他の適合する、それぞれの波長
の記録再生光を用いることによって高感度で良好な記録
/再生が可能であることは自明である。
【0257】
【発明の効果】本発明によれば、フタロシアニン系色素
のもつ優れた特性である化学的安定性、高耐光性を維持
しながら高溶解性であり、同時に適度に熱分解温度が低
い色素が得られる。
【0258】従って、本発明のフタロシアニン系色素
を、光記録媒体の記録層に用いることにより、記録用レ
ーザー光に対する記録感度が高く、最適記録パワーの範
囲が広い光記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録ディスクの一例を示す部分断面
図である。
【符号の説明】
1 光記録ディスク 2 基板 23 グルーブ 3 記録層 4 反射層 5 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 7215−5D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で示されるフタロシアニン系色
    素。 【化1】 〔化1において、Z1 、Z2 、Z3 、Z4 、Z5 、Z
    6 、Z7 およびZ8 は、それぞれ、水素原子、アルキル
    基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテ
    ロ環基、エステル基、シリル基、シロキシル基、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルチオ基、アリー
    ルチオ基、アミノ基、アシル基、アリールアゾ基、アル
    キルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイ
    ル基またはスルファモイル基である。あるいは、Z1
    2 、Z3 とZ4 、Z5 とZ6 またはZ7 とZ8 は、そ
    れぞれ互いに結合してピロール環に縮合する芳香環を形
    成してもよい。Z1 〜Z8 は、それぞれ同一であっても
    異なるものであってもよく、またこれらによって形成さ
    れる縮合芳香環は、それぞれ同一であっても異なるもの
    であってもよい。Y1 およびY2 は、それぞれ、化2で
    示される基(ここで、R1 、R2 およびR3 は、それぞ
    れ、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル
    基、アルキニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シ
    リル基、シロキシル基またはヘテロ環基を表す。R1
    2 およびR3 は、それぞれ同一でも異なるものであっ
    てもよい。)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル
    基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シロ
    キシル基または化3で示される基(ここで、R4 および
    5 は、それぞれアルキル基またはアリール基を表し、
    これら 【化2】 【化3】 はそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。)を表
    す。Y1 およびY2 の少なくとも一方は化2で示される
    基である。〕
  2. 【請求項2】 下記化4で示される請求項1のフタロシ
    アニン系色素。 【化4】 〔化4において、Q1 、Q2 、Q3 およびQ4 は、それ
    ぞれ、ピロール環に縮合するベンゼン環またはナフタレ
    ン環を形成するための原子群を表し、これらは同一でも
    異なるものであってもよい。X1 、X2 、X3 およびX
    4 は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アルコキシ
    基、アリーロキシ基、ヘテロ環基、エステル基、シリル
    基、シロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アシ
    ル基、アリールアゾ基、アルキルスルホニル基、アリー
    ルスルホニル基、カルバモイル基またはスルファモイル
    基を表し、これらは同一であっても異なるものであって
    もよい。p1 、p2 、p3 およびp4 は、それぞれ、0
    または1以上の整数であり、Q1 、Q2 、Q3 またはQ
    4 で形成される縮合芳香環がベンゼン環であるとき0〜
    4であり、ナフタレン環であるとき0〜6である。p
    1 、p2 、p3 およびp4 が、それぞれ、2以上の整数
    であるとき、それぞれのX1 、X2 、X3 およびX4
    は、それぞれ同一でも異なるものであってもよい。Y1
    およびY2 は、それぞれ、化5で示される基(ここで、
    1 、R2 およびR3 は、それぞれ、水素原子、アルキ
    ル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アル
    コキシ基、アリーロキシ基、シリル基、シロキシル基ま
    たはヘテロ環基を表す。R1 、R2 およびR3 は、それ
    ぞれ同一でも異なるものであってもよい。)、ハロゲン
    原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、アルコ
    キシ基、アリーロキシ基、シロキシル基または化6で示
    される基(ここで、R4 およびR5 は、それぞれアルキ
    ル基またはアリール基を表 【化5】 【化6】 し、これらはそれぞれ同一でも異なるものであってもよ
    い。)を表す。Y1 およびY2 の少なくとも一方は化5
    で示される基である。〕
  3. 【請求項3】 下記化7で示される請求項2のフタロシ
    アニン系色素。 【化7】 〔化7において、X11、X12、X13、X14、X15
    16、X17、X18、X19、X20、X21、X22、X23、X
    24およびX25は、それぞれ、水素原子、アルキル基、ア
    リール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロ環
    基、エステル基、シリル基、シロキシル基、ハロゲン原
    子、ニトロ基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチ
    オ基、アミノ基、アシル基、アリールアゾ基、アルキル
    スルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基
    またはスルファモイル基を表し、これらは同一であって
    も異なるものであってもよい。Y1 およびY2 は、それ
    ぞれ、化8で示される基(ここで、R1 、R2 およびR
    3 は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール基、
    アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリーロ
    キシ基、シリル基、シロキシル基またはヘテロ環基を表
    す。R1 、R2 およびR3 は、それぞれ同一でも異なる
    ものであってもよい。)、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロ
    キシ基、シロキシル基または化9で示される基(ここ
    で、R4 およびR5 は、それぞれ、アルキル基またはア
    リール基を表し、これらはそれぞれ同一でも異なるもの
    であってもよい。) 【化8】 【化9】 を表す。Y1 およびY2 の少なくとも一方は化8で示さ
    れる基である。〕
  4. 【請求項4】 前記X11、X14、X15、X18、X19、X
    22、X23およびX26は、それぞれ、アルキル基、アリー
    ル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロ環基、エ
    ステル基、シリル基、シロキシル基、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
    アミノ基、アシル基、アリールアゾ基、アルキルスルホ
    ニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基または
    スルファモイル基を表す請求項3のフタロシアニン系色
    素。
  5. 【請求項5】 前記Y1 およびY2 が、それぞれ下記化
    10で示される請求項1〜4のいずれかのフタロシアニ
    ン系色素。 【化10】 〔化10において、R1 、R2 およびR3 は、それぞ
    れ、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル
    基、アルキニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、シ
    リル基、シロキシル基またはヘテロ環基を表す。R1
    2 およびR3 は、それぞれ同一でも異なるものであっ
    てもよい。〕
  6. 【請求項6】 前記Y1 およびY2 中の、R1 、R2
    よびR3 のなかの少なくとも1つが、アリール基である
    請求項5のフタロシアニン系色素。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかのフタロシアニ
    ン系色素を記録層に含有させた光記録媒体。
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