JPH07267565A - 乗客コンベアの保守運転制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 軽作業等にあっては機械室内に入ることな
く、保守運転を実施することができる乗客コンベアの保
守運転制御装置の提供。 【構成】 保守スイッチ７と電源との間を断接するナイ
フスイッチ１０を、機械室５の外部近傍のデッキ４に形
成した凹部１１に収納し、この凹部１１を覆うカバー１
２を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はエスカレータ等の乗客コ
ンベアに備えられ、保守スイッチの操作による保守運転
を可能にさせる乗客コンベアの保守運転制御装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来の乗客コンベアの保守運転
制御装置を示す側面図である。この図において、１は乗
客コンベア、２はこの乗客コンベア１の欄干、３は移動
手摺、４は下方部分を形成するデッキ、５は乗客コンベ
ア１を形成する図示しないステップや移動手摺３を駆動
するモータやスプロケット等の駆動源が収納される機械
室で、この機械室５の上部はカバー６で覆われている。
７は保守運転に際して活用される保守スイッチで、キー
スイッチから成っている。上述した機械室５内には、保
守スイッチ７が配置され、電源との間を断接するナイフ
スイッチ８が配置されている。すなわち、図３に示すよ
うに、交流電源に、ナイフスイッチ８が接続され、ナイ
フスイッチ８と上述した駆動源を形成するモータ９との
間に保守スイッチ７が配置されている。この従来技術に
あっては、乗客コンベア１の保守運転を行なう場合に
は、保守員は、機械室５のカバー６を開いて機械室５内
に入り、ナイフスイッチ８を投入し、その後保守スイッ
チ７を操作するようにしている。この保守スイッチ７の
ＯＮ、ＯＦＦ操作に応じて図３に示すモータ９が駆動、
あるいは、停止し、図示しないステップや移動手摺３等
を移動させ、あるいは移動停止させてインチング運転が
実施される。この種の関連技術としては実開昭５３−３
４７８７号公報、実開平２−７２２８８号公報に記載の
ものなどがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、保守スイッチ７を操作する際には必ず保守員が機械
室に入ってナイフスイッチ８を投入する必要があった。
このため移動手摺３の点検や図示しないステップの点検
作業のように通常軽作業と呼ばれるような場合でも、機
械室５内に一旦入らねばならず、作業の能率向上が見込
めなかった。本発明は、上述した従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は軽作業等にあって
は機械室内に入ることなく保守運転を実施することがで
きる乗客コンベアの保守運転制御装置を提供することに
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は保守運転を行なわせる保守スイッチと電源
との間を断接するナイフスイッチを備え、ナイフスイッ
チを投入し、保守スイッチを操作することにより、ステ
ップ及びハンドレールを保守運転させることのできる乗
客コンベアの保守運転制御装置において、上記ナイフス
イッチを上記ステップ及びハンドレールの駆動源が配置
される機械室の外部に設けた構成にしてある。

【０００５】

【作用】本発明は以上の構成にしてあることから、移動
手摺やステップ点検などの軽作業等のための保守運転時
には、機械室の外部に設けたナイフスイッチを投入すれ
ばよい。これにより保守スイッチはナイフスイッチを介
して電源に接続され、保守スイッチの操作に応じた乗客
コンベアの駆動を行なうことができる。したがって、機
械室内に入らずに保守運転が実施できる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。

【０００７】図１は本発明の乗客コンベアの保守運転制
御装置の一実施例を示す側面図、図２は図１に示す実施
例の要部拡大図である。図１は前述した図４に対応させ
て描いたものである。この図１に示す符号のうち、図４
に示したものと同じ符号は、図４に示したものと同等で
ある。

【０００８】すなわち、図１に示す実施例にあっても、
１は乗客コンベア、２はこの乗客コンベア１の欄干、３
は移動手摺、４はデッキ、５は機械室、６は機械室５の
カバー、７は保守運転に活用される保守スイッチで、こ
れらのものは図４に示したものと同等である。

【０００９】そして、特に、本実施例では、保守スイッ
チ７と電源との間を断接するナイフスイッチ１０を図
１、２に示すように、機械室５の外部の近傍位置、例え
ばデッキ４位置に配置してある。このナイフスイッチ１
０はデッキ４に形成した凹部１１内に収納してあり、こ
の凹部１１にはカバー１２を設けてある。このカバー１
２にはロック手段、すなわち図示しないキーの操作によ
り、開放不能に係止される構成にしてある。

【００１０】このように構成した実施例にあって、例え
ば移動手摺の傷の点検、ステップの破損、折損の点検な
どの軽作業のために、乗客コンベア１の保守運転を行な
う場合には、保守員はデッキ４のカバーに図示しないキ
ーを挿入して、このカバー１２のロックを解除し、カバ
ー１２を開き、凹部１１内のナイフスイッチ１０を投入
し、この状態において保守スイッチ７を適宜操作すれば
よい。これにより、従来同様に駆動源を形成するモータ
が駆動、あるいは停止し、所望の保守運転を実施でき
る。この実施例によれば、作業に際して保守員が機械室
５に入らなくてよいので、作業能率を向上させることが
できる。

【００１１】なお、カバー１２にロック手段を設けたこ
とから、一般乗客がナイフスイッチ１０に接触すること
を防止できる。

【００１２】また、上記実施例ではナイフスイッチ１０
をデッキ４部分に配置したが、機械室５の外部付近に柱
や壁があるときなどは、これらの柱や壁に配置してもよ
い。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、移
動手摺の点検、ステップの点検等の軽作業に際しては機
械室に保守員が入らずに保守運転を実施でき、従来に比
べて作業能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す側面図である。

【図２】図１に示す実施例の要部拡大図である。

【図３】保守運転制御装置の電気回路を示す図である。

【図４】従来の乗客コンベアの保守運転制御装置を示す
側面図である。

【符号の説明】

１ 乗客コンベア ４ デッキ ７ 保守スイッチ １０ ナイフスイッチ １１ 凹部 １２ カバー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 保守運転を行なわせる保守スイッチと電
   源との間を断接するナイフスイッチを備え、ナイフスイ
   ッチを投入し、保守スイッチを操作することにより、ス
   テップ及びハンドレールを保守運転させることのできる
   乗客コンベアの保守運転制御装置において、上記ナイフ
   スイッチを上記ステップ及びハンドレールの駆動源が配
   置される機械室の外部に設けたことを特徴とする乗客コ
   ンベアの保守運転制御装置。
2. 【請求項２】 上記ナイフスイッチを上部機械室の近傍
   に位置するデッキ部分に設けたことを特徴とする請求項
   １記載の乗客コンベアの保守運転制御装置。
3. 【請求項３】 上記ナイフスイッチ部分を覆うカバーを
   設けるとともに、このカバーを開放不能に係合するロッ
   ク手段を設けたことを特徴とする請求項１または２記載
   の乗客コンベアの保守運転制御装置。