JPH07258161A - メタクリル酸エステルの精製方法 - Google Patents

メタクリル酸エステルの精製方法

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JPH07258161A
JPH07258161A JP5578994A JP5578994A JPH07258161A JP H07258161 A JPH07258161 A JP H07258161A JP 5578994 A JP5578994 A JP 5578994A JP 5578994 A JP5578994 A JP 5578994A JP H07258161 A JPH07258161 A JP H07258161A
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JP
Japan
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coloring
methacrylic ester
causative substance
methacrylic acid
acid ester
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Application number
JP5578994A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Nishikawa
満博 西川
Susumu Naito
進 内藤
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Priority to US08/381,740 priority patent/US5587453A/en
Priority to DE69523638T priority patent/DE69523638T2/de
Priority to DE69505434T priority patent/DE69505434T2/de
Priority to EP98104213A priority patent/EP0855381B1/en
Priority to EP95101612A priority patent/EP0669313B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】メタクリル酸エステルに含まれるカルボニル基
を有する着色原因物質を除去するための効率的なメタク
リル酸エステルの精製方法を開発する。 【構成】カルボニル基を有する着色原因物質をアルカリ
水溶液にて洗浄処理することを特徴とするメタクリル酸
エステルの精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクリル酸エステル
に含まれるビアセチル等の着色原因物質を効率的に除去
するメタクリル酸エステルの精製方法に関するものであ
る。メタクリル酸エステルは、有機ガラス、光ファイバ
ー、各種コーテイ ング材、コンタクトレンズ素材等の光
学材料として広く使用されている。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸エステルの工業的な製造法
としては、硫安の副生を伴うACH法や硫安副生のない
改良ACH法、およびC4 酸化法等が知られている。こ
れらの方法により得られたメタクリル酸やメタクリル酸
メチルを用いて、種々のアルコールとのエステル化反応
やエステル交換反応により各種のメタクリル酸エステル
が製造されている。これらの製造法によって得られたメ
タクリル酸エステルは、一般にその製造の過程において
副生した着色原因物質を含有している。
【0003】メタクリル酸エステルにおいては、その用
途から例えば光ファイバー向け等の用途では着色原因物
質が特定波長の光透過率を損なうと云う問題を生ずる為
に、着色原因物質の有無がその商品価値を大きく左右す
る。メタクリル酸エステルに含まれる着色原因物質の除
去法としては、高い段数の等により高還流比で蒸留分離
する方法、活性炭により吸着処理を行う方法、アルミナ
等の固体吸着剤上を通過させる方法(特公昭60-1896
4)、芳香族ジアミン等で処理する方法(EP 206,230)
などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題点】これら公知法による
着色原因物質の除去について種々の検討を試みたが、例
えば、蒸留による方法の場合には、メタクリル酸メチル
の着色原因物質であるビアセチルのように比揮発度が小
さいものを完全に除去するには膨大なエネルギーを要と
すると云う問題があった。 また、活性炭を使用する場
合には、吸脱着平衡の問題から着色原因物質を充分に除
去するには膨大な量の活性炭を要し、更に使用済み活性
炭の再生コストが嵩むと云う問題があった。 また、ア
ルミナ上を通過させることによる方法や芳香族ジアミン
による方法の場合には、処理する着色原因物質の量に対
して膨大な量を要するという問題があり、実用的な方法
とは云えないものであった。
【0005】
【課題点を解決するための手段】本発明者らは、メタク
リル酸エステルを着色させる原因物質の多くが、α−ジ
ケトン、又はキノン構造を持った共役2重結合を有する
ジケトンおよび不飽和ケトンであることに着目し、これ
らのカルボニル基を有する化合物をアルカリ金属及び/
又はアルカリ土類金属化合物と反応させて脱水縮合物と
なすことによって容易にメタクリル酸エステル相から除
去できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】以下に、本発明の方法について詳細に説明
する。本発明は、着色原因物質により着色したメタクリ
ル酸エステルについて、メタクリル酸エステルを実質的
に損失することなく着色原因物質のみをアルカリ金属及
び又はアルカリ土類金属化合物と反応させて、容易に分
離除去可能な脱水縮合物となし、然る後に通常の蒸留操
作によって実質的に着色物質を含まないメタクリル酸エ
ステルを分離回収する方法を提供するものである。
【0007】本発明の方法において用いられるアルカリ
金属化合物又はアルカリ土類金属化合物としては、水酸
化物、酸化物、炭酸塩等が挙げられるが、優れた精製効
果が得られ、かつ取扱易さ、安全性、入手の容易さ、経
済性なども総合して、最も推奨されるのは水酸化アルカ
リり、その中で特に水酸化ナトリウムおよび水酸化カリ
ウムが好適である。 また、水酸化アルカリは水溶液の
形で用いるのが最も好ましい。本発明におけるアルカリ
の使用量は、着色原因物質に含まれるカルボニル基の数
に対しアルカリ金属として、好ましくは0.1〜50倍
当量の範囲、特に好ましくは0.2〜20倍当量の範囲
である。 アルカリの使用量が、この範囲より小さいと
精製効果は小さく、またこの範囲より大きいと経済的に
不利になるばかりでなく重合等の問題を生ずる。また、
本発明の方法におけるアルカリ処理の温度は、0〜10
0℃の範囲であり、好ましくは常温〜50℃である。
この範囲より低い場合には精製効果が小さく、また高い
場合には重合等の副反応を誘起する。
【0008】本発明の方法を適用できるメタクリル酸エ
ステルは、その製造方法を特に限定する者ではなく、カ
ルボニル基を有する着色原因物質を含むものに適用され
るものである。 また本発明の方法は、既存のメタクリ
ル酸エステルの製造プロセスにおいて、最終的な製品メ
タクリル酸エステルを得る蒸留工程より以前のどの単位
操作の中で実施されても有効である。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、着色原因物質を相分離
容易な水溶性物質に変化させて除去することにより、極
めて着色の少ないメタクリル酸エステルを容易に得るこ
とが可能となるものであり、その工業的な意義は極めて
大きい。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を
限定されるものではない。実施例1 還流冷却器と撹拌機を備えたフラスコに、0.2重量%
のビアセチルを含有したメタクリル酸メチル100gを
仕込んだ。この仕込み液は黄色に着色しており色数を表
す標準液との比較からAPHA値は500以上であっ
た。次に、1.4重量%の水酸化ナトリウム水溶液の5
0gを上記の液に加え、室温で10分間撹拌した。処理
された液をメタクリル酸メチル相と水相とに分け、メタ
クリル酸メチル相をGCにより分析したところ、ビアセ
チル含有量は0.011重量%に減少していた。ここで
得られたメタクリル酸メチル相のAPHA値は10であ
ったが、これを蒸留して得られたメタクリル酸メチルの
APHA値は5以下となり、品質的に十分な値を示し
た。
【0011】実施例2 1.4重量%の水酸化ナトリウム水溶液の50gを、
2.0重量%の水酸化カリウム水溶液50gに代えた以
外は、実施例1と同様な処理を行った。その結果、メタ
クリル酸メチル相のビアセチル含有量は0.010重量
%となり、これを蒸留して得られたメタクリル酸メチル
のAPHA値は5以下であり、品質的に十分な値を示し
た。
【0012】実施例3 メタクリル酸メチルをメタクリル酸ブチルに代えた以外
は、実施例1と同様に処理を行った。その結果、メタク
リル酸ブチル相中のビアセチルは0.015重量%とな
り、これを蒸留して得られたメタクリル酸ブチルのAP
HA値は5以下であり、品質的には十分な値を示した。
【0013】比較例1 水酸化ナトリウム水溶液に代えて水のみを加えた以外、
実施例1と同様に処理を行った。その結果、メタクリル
酸メチル相中には0.18重量%のビアセチルが残存
し、APHA値は500以上であり、精製効果は殆どな
いと判断された。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボニル基を有する着色原因物質で着色
    したメタクリル酸エステルをアルカリ金属及び/又はア
    ルカリ土類金属化合物の水溶液で洗浄処理した後、メタ
    クリル酸エステルを分離回収することを特徴とするメタ
    クリル酸エステルの精製法。
  2. 【請求項2】アルカリ金属化合物が、水酸化ナトリウム
    または水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】アルカリ土類金属化合物が、水酸化マグネ
    シウムまたは珪酸マグネシウムであることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】カルボニル基を有する着色原因物質がビア
    セチルである請求項1記載の方法。
JP5578994A 1994-02-25 1994-03-25 メタクリル酸エステルの精製方法 Pending JPH07258161A (ja)

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US08/381,740 US5587453A (en) 1994-02-25 1995-02-01 Process for purifying methacrylate
DE69523638T DE69523638T2 (de) 1994-02-25 1995-02-08 Verfahren zum Reinigen von Methacrylat
DE69505434T DE69505434T2 (de) 1994-02-25 1995-02-08 Verfahren zum Reinigen von Methacrylat
EP98104213A EP0855381B1 (en) 1994-02-25 1995-02-08 Process for purifying methacrylate
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205971A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法および(メタ)アクリル酸エステル
JP2002234863A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法および(メタ)アクリル酸エステル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205971A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法および(メタ)アクリル酸エステル
JP4733275B2 (ja) * 2001-01-10 2011-07-27 三菱レイヨン株式会社 (メタ)アクリル酸エステルの精製方法
JP2002234863A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法および(メタ)アクリル酸エステル

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