JPH07252447A - 弗素樹脂塗料組成物 - Google Patents

弗素樹脂塗料組成物

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JPH07252447A
JPH07252447A JP6069086A JP6908694A JPH07252447A JP H07252447 A JPH07252447 A JP H07252447A JP 6069086 A JP6069086 A JP 6069086A JP 6908694 A JP6908694 A JP 6908694A JP H07252447 A JPH07252447 A JP H07252447A
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克弥 山田
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昌利 黒田
Akira Nishimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材に弗素樹脂塗料を塗布した後の乾燥工程
において、所要時間を短縮することができ、しかも燒結
工程後の塗膜の変色が抑制された弗素樹脂塗料組成物を
提供すること。 【構成】 弗素樹脂粒子、界面活性剤、及び液状媒体を
含有する弗素樹脂塗料組成物において、界面活性剤とし
て、パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗素系界面
活性剤(A)を配合してなることを特徴とする弗素樹脂
塗料組成物。前記弗素樹脂塗料組成物において、界面活
性剤として、パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗
素系界面活性剤(A)と非弗素系界面活性剤(B)とを
配合してなることを特徴とする弗素樹脂塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弗素樹脂塗料組成物に
関し、さらに詳しくは、界面活性剤に起因する弗素樹脂
塗膜の変色が防止され、かつ、弗素樹脂塗料組成物の塗
布後の乾燥工程に要する時間が短縮できる弗素樹脂塗料
組成物に関する。本発明の弗素樹脂塗料組成物は、厨房
器具や事務機器などにおける弗素樹脂被覆物の製造に利
用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、ジャー炊飯器内釜、ジャーポ
ット内容器、フライパン、鍋、ホットプレート、グリル
パン等の厨房器具、あるいは複写機用定着ローラーや定
着チューブ等の事務機部品などに、弗素樹脂被覆物が汎
用されている。弗素樹脂は、耐熱性、耐候性、耐薬品
性、非粘着性、撥水撥油性、低摩擦性に優れている。し
たがって、これらの弗素樹脂被覆物は、弗素樹脂に特有
の表面特性を示し、非粘着性で、洗浄その他の手入れが
容易である。
【0003】弗素樹脂被覆物は、一般に、弗素樹脂塗料
を塗布し、焼き付けることにより形成されている。弗素
樹脂塗料には、水分散型、有機溶剤分散型、粉体型など
の各種形態のものがあるが、厨房器具や事務機器の塗装
には、通常、水や有機溶剤などの液状媒体に粉末状の弗
素樹脂を分散させたものが使用されている。そして、弗
素樹脂塗料には、弗素樹脂粒子や顔料等の分散性を向上
させ、かつ、分散安定性を保持するために、各種の界面
活性剤が添加されている。
【0004】弗素樹脂被覆物は、通常、(1)基材を平
板のままで、あるいは最終製品の形状に切削加工やプレ
ス加工等によって成形した後、(2)弗素樹脂被膜の接
着性を向上させるために、例えば、エッチング、ブラス
ト、プライマー塗布などによる基材の表面処理を行い、
(3)液状媒体に弗素樹脂粒子や必要に応じて顔料やフ
ィラー等を分散させたディスパージョン(弗素樹脂塗
料)を塗布し、(4)液状媒体等を蒸発・揮散させた
後、(5)弗素樹脂を焼結するという工程で製造され
る。
【0005】近年、各種厨房器具や事務機器の普及につ
れて、価格低減が求められ、主要部品の一つである弗素
樹脂被覆物についても、価格低減への一層の努力が要求
されている。弗素樹脂被覆物の価格低減には、生産性の
向上を図ることが有力な手段の一つであると考えられ
る。前記工程において、特に、基材に弗素樹脂塗料を塗
布した後、液状媒体等を蒸発・揮散させる乾燥工程に長
時間を要する。そこで、該工程の所要時間を短縮するこ
とが、生産性の向上、ひいては弗素樹脂被覆物の価格低
減につながるものと期待される。
【0006】ところで、乾燥工程における所要時間を短
縮するには、液状媒体の選択、固形分濃度の調整、乾燥
条件の適切化などの手段が考えられるが、いずれも十分
に満足できる改善を達成することができていない。その
理由は、弗素樹脂塗料中に添加されている界面活性剤の
蒸発・揮散に長時間を要するためである。
【0007】前記したとおり、弗素樹脂塗料には、弗素
樹脂粒子や顔料等の分散安定性を維持するために、界面
活性剤が添加されている。界面活性剤としては、一般
に、炭化水素鎖を疎水基にもつアニオン性またはノニオ
ン性の界面活性剤が用いられている。これらの中でも、
最も一般的に使用されている界面活性剤は、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル系の界面活性剤であ
り、これを単独で、あるいは同系統で親水基と疎水基の
鎖長が異なる2種以上の界面活性剤を組み合わせて、あ
るいはまた、アニオン性の界面活性剤と組み合わせて用
いている。
【0008】これらの炭化水素鎖を疎水基にもつアニオ
ン性またはノニオン性の界面活性剤は、単に蒸発・揮散
に長時間を要するだけではなく、弗素樹脂塗膜を変色さ
せるという問題点を有している。より具体的に、これら
の界面活性剤を含有する弗素樹脂塗料を基材に塗布した
後、高温・短時間で乾燥工程を実施すると、乾燥工程及
びその後の燒結工程において、界面活性剤またはその分
解物が弗素樹脂被膜中に残留し、塗膜が茶色に変色して
外観が損なわれるという問題が生じる。
【0009】このような現象は、顔料をあまり含まない
上塗り弗素樹脂の被覆工程で顕著であるが、プライマー
や着色層として用いる弗素樹脂層の被覆工程において
も、淡色の塗膜の場合は、外観上問題となる。また、厨
房器具用途においては、仮に、外観上目立った変色がな
くても、界面活性剤またはその分解物の残留は、食品衛
生上の観点から避けねばならない重要な問題である。
【0010】しかしながら、従来、弗素樹脂塗料に用い
る界面活性剤については、あまり関心が払われていなか
ったのが実情である。特公昭58−14214号公報に
は、弗素樹脂被覆を施した厨房器具の腐食によるブリス
ターの発生を防ぐために、含有される界面活性剤が全て
ノニオン性であるか、あるいはイオン性の界面活性剤が
含まれる場合でも、腐食の原因となるナトリウム、カリ
ウムまたは硫酸イオンの合計量が弗素樹脂に対して0.
2重量%以下である弗素樹脂組成物により被覆すること
が提案されている。該文献には、使用する界面活性剤と
して、疎水基として炭化水素鎖を有し、親水基にエチレ
ンオキサイド鎖を有し、その間にフェニレン基、エーテ
ル結合、エステル結合のいずれかを有する界面活性剤が
示されている。具体的には、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル系、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル系、ポリオキシエチレンアルキルエステル系の界
面活性剤である。しかし、この系統の界面活性剤は、い
ずれも塗膜に茶色の変色を起こし易く、乾燥工程の時間
短縮には適さないものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基材
に弗素樹脂塗料を塗布した後の乾燥工程において、所要
時間を短縮することができ、しかも燒結工程後の塗膜の
変色が抑制された弗素樹脂塗料組成物を提供することに
ある。本発明者らは、前記従来技術の有する問題点を克
服するために鋭意研究した結果、弗素樹脂粒子、界面活
性剤、及び液状媒体を含有する弗素樹脂塗料組成物にお
いて、界面活性剤として、パーフルオロアルキル基を疎
水基とする弗素系界面活性剤(A)を配合することによ
り、塗料塗布後の乾燥工程に要する時間を大幅に短縮し
ても、変色のない弗素樹脂の塗膜を形成できることを見
出した。
【0012】また、前記弗素系界面活性剤と、それ以外
の非弗素系界面活性剤とを併用すると、比較的少量の界
面活性剤の使用により、弗素塗料組成物の分散安定性を
確保しつつ、変色の抑制された弗素樹脂の塗膜を形成で
きることを見出した。したがって、本発明の弗素樹脂組
成物を用いると、外観良好な弗素樹脂被覆物が得られる
とともに、弗素樹脂被覆物の生産性の向上、ひいては価
格低減を達成することが可能となる。本発明は、これら
の知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0013】
【課題を解決しようとする手段】かくして、本発明によ
れば、弗素樹脂粒子、界面活性剤、及び液状媒体を含有
する弗素樹脂塗料組成物において、界面活性剤として、
パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗素系界面活性
剤(A)を配合してなることを特徴とする弗素樹脂塗料
組成物が提供される。また、本発明によれば、弗素樹脂
粒子、界面活性剤、及び液状媒体を含有する弗素樹脂塗
料組成物において、界面活性剤として、パーフルオロア
ルキル基を疎水基とする弗素系界面活性剤(A)と非弗
素系界面活性剤(B)とを配合してなることを特徴とす
る弗素樹脂塗料組成物が提供される。
【0014】以下、本発明について詳述する。本願第一発明 弗素樹脂塗料組成物は、一般に、水や有機液体などの液
状媒体(分散媒)に、弗素樹脂粒子が分散されたもので
あり、所望により顔料やフィラーが配合されている。ま
た、弗素樹脂粒子や顔料等を分散させ、かつ、塗料とし
ての分散安定性を保持するために、界面活性剤が添加さ
れている。本願第一発明は、界面活性剤として、パーフ
ルオロアルキル基を疎水基とする弗素系界面活性剤
(A)を配合してなる弗素樹脂塗料組成物である。
【0015】本願の第一の発明の特徴は、弗素樹脂塗料
組成物の分散安定性のために添加される界面活性剤とし
て、従来の炭化水素鎖を疎水基にもつ界面活性剤に替え
て、パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗素系界面
活性剤(A)を選択した点にある。市販の弗素樹脂塗料
に用いられている界面活性剤は、炭化水素鎖を疎水基と
する界面活性剤を主成分としているが、この界面活性剤
は、蒸発・揮散しにくく、生産性向上の阻害要因となっ
ていた。弗素樹脂塗料塗布後の乾燥工程において、液状
媒体等の蒸発・揮散時間を短縮すべく高温・短時間でこ
の工程を実施すると、界面活性剤が塗膜中に残留し、燒
結工程で分解するため、塗膜が茶色に変色するという問
題を生じる。したがって、従来、実質的に工程時間の短
縮が困難であった。
【0016】これに対して、本発明者らは、鋭意検討の
結果、パーフルオロアルキル基を疎水基にもつ界面活性
剤を弗素樹脂塗料組成物に配合することにより、液状媒
体等の蒸発・揮散工程に要する時間を大幅に短縮して
も、塗膜の変色を起こさず、したがって、弗素樹脂被覆
物の製造時間を大幅に短縮できることを見出した。パー
フルオロアルキル基を疎水基にもつ弗素系界面活性剤が
変色を起こさない理由は、現段階では十分に明瞭ではな
いが、C−F結合エネルギーが大きいためにパーフルオ
ロアルキル基の熱分解温度が高く、弗素樹脂塗料組成物
の蒸発・揮散工程や焼結工程における加熱温度範囲で
は、酸化を受けずに揮散し易いためと推定される。
【0017】(弗素系界面活性剤)本発明で使用するパ
ーフルオロアルキル基を疎水基にもつ弗素系界面活性剤
としては、カチオン性、アニオン性、両性、ノニオン性
のいずれでもよい。カチオン性弗素系界面活性剤として
は、例えば、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニ
ウムヨウ化物のようなパーフルオロアルキルトリメチル
アンモニウム塩類が挙げられる。
【0018】アニオン性弗素系界面活性剤としては、例
えば、パーフルオロアルキルスルホン酸アンモニウム
塩、パーフルオロアルキルスルホン酸カリウム塩、パー
フルオロアルキルスルホン酸ナトリウム塩等のパーフル
オロアルキルスルホン酸塩類、パーフルオロアルキルカ
ルボン酸アンモニウム塩、パーフルオロアルキルカルボ
ン酸カリウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸ナト
リウム塩等のパーフルオロアルキルカルボン酸塩類、パ
ーフルオロアルキルナフタレンスルホン酸塩類、パーフ
ルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩類、パーフルオロ
アルキルジアリルスルホン酸塩類、パーフルオロアルキ
ル燐酸エステル類等が挙げられる。
【0019】両性弗素系界面活性剤としては、例えば、
パーフルオロアルキルアミノスルホン酸塩(パーフルオ
ロアルキルベタイン)類が挙げられる。ノニオン性弗素
系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキル
エチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルエス
テル類、パーフルオロアルキル基・親水性基含有オリゴ
マー、パーフルオロアルキル基・親油基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフル
オロアルキル基・親油基含有ウレタン、パーフルオロア
ルキルオリゴマー、パーフルオロアルキルアミンオキサ
イド、パーフルオロアルキル基含有シリコーンのエチレ
ンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0020】これらは、弗素系界面活性剤の具体例の一
部であり、これらのみに限定されるものではない。ま
た、これらの弗素系界面活性剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
弗素樹脂塗料組成物の分散安定性、特に無機の顔料、フ
ィラー等を添加した場合の分散安定性の観点からは、ノ
ニオン性またはアニオン性の弗素系界面活性剤がより好
ましく用いられる。さらに、弗素系界面活性剤同士の混
合が容易で、かつ、変色をより起こしにくいという観点
から、ノニオン性の弗素系界面活性剤が特に好ましく用
いられる。もちろん、これらについても単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明
の好ましい態様としては、弗素系界面活性剤が、ノニオ
ン性、アニオン性、またはこれらの混合物である場合、
さらには、エチレンオキサイド鎖を親水基とするノニオ
ン性である場合を挙げることができる。
【0021】(HLB)弗素系界面活性剤の選択に当っ
ては、界面活性剤の親水性と疎水性のバランスであるH
LB(Hydrophile−Lipophile B
alance)を考慮に入れることが好ましい。界面活
性剤のHLBが小さすぎる、すなわち親水性が低すぎる
と、最も好適に用いられる分散媒である水との相互作用
が弱くなり、弗素樹脂粒子を水中に充分分散し得なくな
ったり、あるいは、弗素樹脂粒子との相互作用が強くな
りすぎて揮散しにくくなり、変色を起こし易くなる等の
問題を生じる。一方、HLBが大きすぎると、逆に弗素
樹脂粒子との相互作用が弱くなるため、弗素樹脂粒子を
分散媒中に十分に分散し得なくなる。このような観点か
ら、本発明で使用する弗素系界面活性剤のHLBは、9
〜15の範囲であることが好ましく、10〜14がより
好ましい。
【0022】HLBは、ノニオン性炭化水素系界面活性
剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル系界面活性剤)等のノニオン系界面活性剤では、 HLB=20×(親水基の分子量)/(界面活性剤の分
子量) で定義されることが一般的である。しかし、イオン性の
界面活性剤や弗素系界面活性剤など、上記界面活性剤と
は異なるタイプの界面活性剤では、上記式から算出され
るHLBと実質的な親水性−疎水性のバランスが必ずし
も一致しないことが多いため、種々のHLBの定義があ
り、一般的方法が定まっていないのが現状である。そこ
で、本発明においては、下記の〔I〕、〔II〕及び
〔III〕により、各界面活性剤及び界面活性剤混合物
のHLBを定義するものとする。
【0023】〔I〕弗素系界面活性剤のHLB 弗素樹脂f重量%、HLB既知(Ha)のポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤a重量
%、及び水[100−(f+a)]重量%からなる弗素
樹脂塗料組成物の粘度をηaとするとき、弗素樹脂f重
量%、HLB既知(Hb)のポリオキシエチレン系界面
活性剤b重量%、HLB未知(x)の弗素系界面活性剤
(a−b)重量%、及び水[100−(f+a)]重量
%からなる弗素樹脂塗料組成物の粘度がηaとなるよう
に調製し、式(I) x=(a・Ha−b・Hb)/(a−b) (I) で示される関係を満足するxの値を弗素系界面活性剤の
HLBとする。
【0024】〔II〕非弗素系界面活性剤のHLB 非弗素系界面活性剤のHLBは、式(II)により算出
する。 HLB=20×(親水基の分子量)/(界面活性剤の分子量) (II)
【0025】〔III〕界面活性剤混合物のHLB 2種以上の界面活性剤の混合物のHLBは、式(II
I)により算出する。
【0026】
【数2】 k:界面活性剤kの量 Hk:界面活性剤kのHLB
【0027】上記式(II)は、親水基の重量分率に着
目して、実用上の計算の便利のために、これを20倍し
たものである。上記式(III)は、HLBの加成性に
基づくものである。
【0028】ここで、上記式(I)に基づく弗素系界面
活性剤のHLBの算出法について、具体例を挙げて説明
する。 まず、水に弗素樹脂粒子を分散した混合物(例えば、
弗素樹脂濃度47.6重量%)を用意し、これにHLB
が既知の各種ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル系界面活性剤を1.5重量%添加して弗素樹脂組成
物を作製する。添加した界面活性剤のHLBに対し、弗
素樹脂塗料組成物の20℃での粘度(cps)をプロッ
トする(図4参照)。 弗素樹脂塗料としての適正粘度範囲の50〜80cp
sの範囲に対応するHLB、より好ましくは、特定の粘
度、例えば、60cpsに対応するHLBを図4から求
め、界面活性剤の含有量1.5重量%における適正HL
Bとする。図4の場合には、適正HLB=12.28で
ある。
【0029】一方、前記と同じ水に弗素樹脂粒子を分
散した混合物に、HLB未知の弗素系界面活性剤と、H
LB既知のポリオキシエチレン系界面活性剤(例えば、
HLB=9.2)とを、両者の添加総量が1.5重量%
となるように、それぞれ変量して添加し、弗素樹脂塗料
組成物の粘度が60cpsとなる配合を求める。本例で
は、弗素系界面活性剤1.0重量%とポリオキシエチレ
ン系界面活性剤0.5重量%の配合の場合に、粘度が6
0cpsとなった。 前記式(I)に、これらの数値を代入すると、 x=(1.5×12.28−0.5×9.2)/(1.
5−0.5) =13.8 となる。このように、上記式(I)を適用するに当って
は、弗素樹脂塗料組成物の適正粘度(20℃で50〜8
0cps)を基準にして、HLBを測定することが、本
願発明の実態に適しており、好ましい。また、具体的な
適正粘度は、a−bがゼロにならない場合を選択する。
【0030】(弗素樹脂粒子)本発明で用いる弗素樹脂
としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチ
レン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体)、CTFE(ポリクロロトリフルオロエチレ
ン)、PVdF(ポリビニリデンフルオライド)、及び
これらの混合物が挙げられる。弗素樹脂の形態として
は、例えば、乳化重合粒子の分散液、分散液を濾過洗浄
した微粉体、造粒した粉体、ファインパウダー、モール
ディングパウダーといった成形用粉末、あるいはそれら
の粉砕粉などが挙げられる。
【0031】これらの中でも、塗膜欠陥を発生しにくい
という観点から、熱溶融性の弗素樹脂であるPFA、F
EP、ETFE、CTFE、及びこれらの混合物が好適
であり、特に耐熱性の点でPFA及びFEPが好適に用
いられる。本願発明の効果が最も顕著に現れるのは、熱
溶融性の弗素樹脂である。PTFEは、融点が高く、溶
融粘度も高いため、平滑で欠陥の少ない塗膜を形成する
には、他の弗素樹脂に比べ高温、長時間を要するため、
媒体中の界面活性剤の蒸発・揮散を比較的促進し易い。
これに対して、熱溶融性の弗素樹脂の場合、PTFEに
比べると融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、無欠
陥の塗膜を比較的低温で速やかに形成し易い。しかし、
そのため、媒体中の界面活性剤の蒸発・揮散が起こりに
くく、したがって、本願発明の適用がより効果的であ
る。
【0032】弗素樹脂の粒子径は、特に限定されない
が、熱溶融性の弗素樹脂、特にPFAやFEPを用いる
場合には、特に塗膜形成に優れる平均粒子径5〜50μ
mの範囲の球状粒子が好ましい。このような粒子は、分
散状態において沈降時に再分散しにくい場合があるが、
これらに、平均粒子径0.1〜1μmの範囲の弗素樹脂
粒子を全弗素樹脂中20〜80重量%の割合で加えるこ
とにより再分散性を改善することができる。
【0033】(ゼータ電位)弗素樹脂塗料組成物の分散
安定性を維持し、かつ、該塗料組成物塗布後の媒体の蒸
発・揮散工程及び焼結工程における塗膜の茶色の変色を
起こしにくくするためには、界面活性剤を含有する弗素
樹脂塗料組成物中の弗素樹脂粒子のゼータ電位が一定の
範囲内になるように、塗料配合を調整することが好まし
いことが判明した。
【0034】弗素樹脂粒子の表面は、大きく負に帯電し
ているため、極めて低いゼータ電位(すなわち、負で、
絶対値の大きいゼータ電位)を有する。弗素樹脂粒子同
士には、この負帯電による電気的反発力が働くが、同時
にファンデルワールス力による引力も働いており、粒子
間の反発と凝集は、両者の合力により決まると考えられ
る。弗素樹脂粒子表面間の距離が、極めて近距離になる
と、引力が優勢となって粒子が凝集を起こすため系の分
散安定性が損なわれ、逆に、遠距離になると、粒子間の
反発力が優勢となって系の分散安定性が向上する。本発
明者らは、界面活性剤を添加すると、界面活性剤が弗素
樹脂粒子表面に吸着して保護層として働き、粒子表面間
の距離が粒子の凝集方向に働く距離以内にはならなくな
ること、そして、このような界面活性剤の吸着厚みを弗
素樹脂粒子のゼータ電位で評価できることを見出した。
【0035】弗素樹脂塗料組成物中の弗素樹脂粒子のゼ
ータ電位は、好ましくは−20mV〜−3mV、より好
ましくは−14mV〜−4mV、最も好ましくは−11
mV〜−6mVの範囲である。界面活性剤のHLBの違
いやイオン性の違いによって、弗素樹脂粒子表面への吸
着形態や吸着率の違いが生じるため、界面活性剤の添加
量は、個々の界面活性剤により、あるいは弗素樹脂粒子
の量によって適宜決定される。また、ゼータ電位の上限
は、界面活性剤の過剰量の添加により、乾燥工程及び燒
結工程での塗膜の変色を起こさない範囲とすることが望
ましい。これらの観点から、上記ゼータ電位の好ましい
上限と下限が選択される。本願発明におけるゼータ電位
は、弗素樹脂塗料組成物をそのまま用いて、電気泳動式
ゼータ電位測定法で測定した値である。具体的には、
(株)島津製作所製の粒子輸送式電気泳動解析装置12
02型を用いて測定した。
【0036】(各成分の割合)本発明の弗素樹脂塗料組
成物において、弗素樹脂粒子の配合割合は、組成物全量
基準で、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは
40〜60重量%である。弗素樹脂の配合割合は、塗装
方式や所望の膜厚によって適宜決定されるが、配合割合
が小さ過ぎると、塗料の粘度が過小となり、殆どの塗装
方式に適用しずらくなる。粘度を調整するために界面活
性剤の含有量を増加させたり、あるいは粘度調整剤を添
加すると、乾燥工程及び焼結工程における変色を助長す
るため、好ましくない。
【0037】したがって、弗素樹脂の配合割合は、30
重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好まし
い。一方、弗素樹脂粒子の配合割合が過大になると、塗
膜の平滑性が失われ易く、しかも各種塗装方式におい
て、粘度が過大となり適用しずらいものとなる。したが
って、弗素樹脂粒子の配合割合は、70重量%以下が好
ましく、より好ましくは60重量%以下である。弗素系
界面活性剤の配合割合は、弗素樹脂粒子や顔料等の分散
安定性と塗膜の変色防止の観点から適宜決定されるが、
組成物全量基準で、好ましくは0.2〜10重量%、よ
り好ましくは1〜8重量%の範囲である。液状媒体とし
ては、水、各種有機溶剤、及びこれらの混合物が挙げら
れるが、これらの中でも特に水が好ましい。
【0038】(任意成分)本願発明の弗素樹脂塗料組成
物は、無機顔料やフィラー等を全く含有しないものでも
よく、あるいは、着色、光沢、耐摩耗性、硬度、耐傷性
の付与を目的として適当量の無機顔料や有機、無機のフ
ィラーが配合されていてもよい。これらの好適な配合割
合は、通常、5重量%以下である。
【0039】無機の顔料及びフィラーとしては、特に限
定されず、広く任意のものが用いられる。具体的には、
例えば、酸化チタン、亜鉛華等の白色顔料、カーボンブ
ラック、アセチレンブラック等の黒色顔料、群青、べん
がら等の有彩色の顔料、窒化ホウ素、雲母、顔料被覆雲
母、弗化カーボン、グラファイト、弗化グラファイト等
の鱗片状顔料、シリカ、コロイダルシリカ、シリカ系、
アルミナ系、チタニア系等のゾルゲルセラミックス、遠
赤放射セラミックス等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらは、単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0040】有機のフィラーとしては、例えば、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾー
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテ
ルケトン等のエンジニアリングプラスチックスが挙げら
れるこれらに限定されるものではない。これらは、単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0041】本願第二発明 本願第二発明は、弗素樹脂塗料組成物における界面活性
剤として、パーフルオロアルキル基を疎水基にもつ弗素
系界面活性剤(A)とそれ以外の非弗素系界面活性剤
(B)とを積極的に併用する点に特徴を有する。市販の
弗素樹脂塗料には、一般に、炭化水素鎖を疎水基とする
界面活性剤が約5重量%以上配合されているため、塗料
塗布後の乾燥工程に長時間を要し、しかも塗膜変色の原
因となっている。
【0042】これに対して、本願発明では、パーフルオ
ロアルキル基を疎水基にもつ弗素系界面活性剤と他の界
面活性剤を組み合わせることにより、各々単独で用いた
場合に比べて、界面活性剤の添加総量を著しく少量にす
ることができ、しかも弗素系界面活性剤が塗膜の変色を
起こしにくい成分であるため、媒体の蒸発・揮散工程を
大幅に短縮しても変色を起こさず、したがって、弗素樹
脂被覆物の製造時間を大幅に短縮することができる。こ
のような顕著な効果を奏し得た理由は、例えば水を主た
る媒体とする弗素樹脂塗料組成物において、水と弗素樹
脂という親水性と疎水性の両極端に位置する組み合わせ
の粒子分散系を安定化させるために、その中間的かつ多
少の分布を有する親水性−疎水性のバランスをもった界
面活性剤を用いる程度では、相当量の添加を必要とする
が、本願第二発明のように、親水性と疎水性が明確に異
なる2種以上の界面活性剤を併用することにより、弗素
樹脂粒子と水との間の相互作用や弗素樹脂粒子への界面
活性剤の吸着が効率的に行われるためであると推定され
る。
【0043】(弗素系界面活性剤)パーフルオロアルキ
ル基を疎水基とする弗素系界面活性剤としては、前記と
同じものが、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて使用することができる。ただし、HLBは、好
ましくは9〜16、より好ましくは10〜15の範囲で
ある。これらの中でも、ノニオン性またはアニオン性の
弗素系界面活性剤は、弗素樹脂塗料組成物の分散安定
性、特に無機の顔料、フィラー等を添加する際の系の安
定性を得易いという観点から、好ましい。さらに、弗素
系界面活性剤同士や他の界面活性剤との混合が容易で、
変色をより起こしにくいという観点から、ノニオン性の
弗素系界面活性剤が最も好ましく用いられる。
【0044】(非弗素系界面活性剤)弗素系界面活性剤
以外の界面活性剤は、任意のものが選択でき、カチオン
性、アニオン性、両性、ノニオン性のいずれでもよく、
分子量の面でも一般的な低分子量から高分子系界面活性
剤まで、幅広い範囲から選択できる。アニオン性界面活
性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩類、アル
キルフェニルスルホン酸塩類、アルキルカルボン酸塩
類、アルキルフェニルカルボン酸塩類等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリ
メチルアンモニウム塩類が挙げられる。
【0045】両性界面活性剤としては、例えば、アルキ
ルアミノスルホン酸塩類、アルキルアミノカルボン酸塩
類等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例
えば、アルキルエチレンオキサイド付加物、アルキルフ
ェニルエチレンオキサイド付加物、アルキルエステルエ
チレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド−プロピ
レンオキサイド共重合体等が挙げられる。本発明で使用
できる非弗素系界面活性剤は、上記の具体例に限定され
ない。また、これらは、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0046】非弗素系界面活性剤は、弗素樹脂塗料組成
物の分散安定性、特に無機の顔料、フィラー等を添加す
る際の系の安定性を得易いという観点、あるいは弗素系
界面活性剤を含む界面活性剤の混合が容易であるという
観点から、ノニオン性及びアニオン性界面活性剤がより
好ましく用いられる。さらに、塗膜の変色をより起こし
にくいという観点から、ノニオン性界面活性剤が最も好
ましく用いられる。本発明の好ましい態様としては、非
弗素系界面活性剤が、ノニオン性、アニオン性、または
これらの混合物である場合、さらには、エチレンオキサ
イド鎖を親水基とするノニオン性である場合を挙げるこ
とができる。
【0047】(HLB)弗素系界面活性剤と非弗素系界
面活性剤の親水性−疎水性の組み合わせについては、い
ずれを親水側または疎水側にすることも可能であるが、
親水性の高い界面活性剤の方が蒸発・揮散しにくく変色
を誘起し易い傾向があることから、変色を起こしにくい
弗素系界面活性剤を親水側の界面活性剤として選択する
ことが好ましい。すなわち、配合される界面活性剤の中
で、弗素系界面活性剤の方が、他の界面活性剤よりも親
水性が強いことが好ましい。
【0048】本願第二発明においても、第一発明と同様
な観点から各界面活性剤及び界面活性剤混合物のHLB
を考慮することが好ましい。具体的には、弗素系界面活
性剤(A)のHLBは、好ましくは9〜16、より好ま
しくは10〜15の範囲である。非弗素系界面活性剤の
HLBは、好ましくは8〜18、より好ましくは9〜1
3の範囲である。これらの混合物のHLBは、好ましく
は9〜15、より好ましくは10〜13の範囲である。
ただし、HLBは、前記で定義したとおりである。
【0049】(ゼータ電位)弗素樹脂塗料組成物中の弗
素樹脂粒子のゼータ電位についても、第一発明と同様な
観点から、好ましくは−20mV〜−3mV、より好ま
しくは−14mV〜−4mV、最も好ましくは−11m
V〜−6mVの範囲である。本願第二発明では、第一発
明におけるよりもより少ない界面活性剤の総添加量で、
上述の好ましいゼータ電位が得られる。
【0050】(各成分の配合割合など)弗素樹脂粒子の
配合割合は、第一発明と同様な観点から、組成物全量基
準で、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは4
0〜60重量%である。界面活性剤の配合割合は、弗素
樹脂粒子や顔料等の分散安定性と塗膜の変色防止の観点
から適宜決定される。弗素系界面活性剤(A)の配合割
合は、組成物全量基準で、好ましくは0.2〜5重量
%、より好ましくは0.3〜2重量%、最も好ましくは
0.8〜1.2重量%の範囲である。非弗素系界面活性
剤(B)の配合割合は、組成物全量基準で、好ましくは
0.2〜5重量%、より好ましくは0.3〜3重量%で
ある。界面活性剤混合物の配合割合(総添加量)は、組
成物全量基準で、好ましくは7重量%以下、より好まし
くは5重量%以下である。本願第二発明においても、弗
素樹脂塗料組成物は、無機顔料やフィラー等を全く含有
しないものでもよく、あるいは、着色、光沢、耐摩耗
性、硬度、耐傷性の付与を目的として、適当量の無機顔
料や有機、無機のフィラーが配合されていてもよい。好
適な配合割合は、5重量%以下である。これらの顔料や
フィラーとしては、前記と同じものが使用できる。
【0051】本願第二発明の効果が最も顕著に現れるの
は、第一発明と同様に、熱溶融性の弗素樹脂であるPF
A、FEP、ETFE、CTFE、及びこれらの混合物
などを用いる場合であり、特に耐熱性の点でPFA及び
FEPが好適に用いられる。弗素樹脂の粒子径は、特に
限定されないが、熱溶融性の弗素樹脂、特にPFAやF
EPを用いる場合には、特に塗膜形成に優れる平均粒子
径5〜50μmの範囲の球状粒子が好ましい。このよう
な粒子に、平均粒子径0.1〜1μmの範囲の弗素樹脂
粒子を全弗素樹脂中20〜80重量%の割合で加えるこ
とにより再分散性を改善することができる。
【0052】
【実施例】以下に、本願第一及び第二発明について、実
施例及び比較例を挙げてより具体的に説明するが、本発
明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0053】<測定法>以下の例において、測定法及び
評価法は、次のとおりである。粘度測定 B型粘度計を用いて、液温20℃における粘度(cp
s)を測定。変色度評価 (変色促進テスト) 弗素樹脂塗料組成物をスピンコート法にて上記基材上に
膜厚が20μmになるようにコーティングした後、金属
製の箱(大きさ16cm×14cm×3cm)に入れ、
密閉状態にて100℃で5分間乾燥した後、380℃で
15分間焼結した。焼結終了後、弗素樹脂で被覆された
基材を箱より取り出し、色差計(ミノルタ社製色彩色差
計CR−200)にて測定し、標準白色板を基準とし、
その基準からの差ΔL、Δa、Δbを求め、下記式で表
される色差ΔEを変色度とした。
【0054】
【数3】
【0055】ゼータ電位の測定 ゼータ電位測定装置(マイクロメリテック社製、電気泳
動式ゼータ電位測定装置1202)にて求めた。貯蔵安定性の評価 塗料組成物の貯蔵安定性は、直径4cm高さ12cmの
円柱状の容器に、各塗料組成物を入れ、10℃で1ヶ月
間静置し、その塗料組成物が再分散できるかどうかで評
価した。
【0056】<材 料>また、以下の各例において、使
用した材料は、次のとおりである。 (1)PFA−1:三井・デュポンフロロケミカル
(株)製、テフロンPFAMP−102 (2)PFA−2:ダイキン(株)製、ネオフロンAD
−2−CRの処理品 処理方法:ネオフロンAD−2CRより水分及び界面活
性剤を分離した後、蒸留水中にて超音波洗浄を行い、粉
体として取り出した。配合の際には、水に各界面活性剤
を添加しつつ分散させる。 (3)PFA−3:ダイキン(株)製、ネオフロンAD
−2−CR(PFA濃度約47重量%) PFA粒子:約47重量% 界面活性剤:約 6重量% 水 :約47重量% (4)界面活性剤a:ダイキン(株)製、弗素系界面活
性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)ユニダインD
S−401 (5)界面活性剤b:ダイキン(株)製、弗素系界面活
性剤(アニオン性)ユニダインDS−101 (6)界面活性剤c:三洋化成製、炭化水素系界面活性
剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)オクタポール8
0 (7)界面活性剤d:ダイキン(株)製、弗素系界面活
性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)ユニダインD
S−406 (8)界面活性剤e:大日本インキ(株)製、弗素系界
面活性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)メガファ
ックF−142D (9)界面活性剤f:ダイキン(株)製、弗素系界面活
性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)ユニダインD
S−403 (10)界面活性剤g:大日本インキ(株)製、弗素系
界面活性剤(アニオン性)メガファックF−120 (11)界面活性剤h:ダイキン(株)製、弗素系界面
活性剤(カチオン性)ユニダインDS−202 (12)界面活性剤i:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(両性ベタイン型)サンスタット1007 (13)界面活性剤j:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(アニオン性)サンモリン OT−70 (14)界面活性剤k:日本油脂(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)ノニオ
ンK−204 (15)界面活性剤l:3M(株)製、弗素系界面活性
剤(アニオン性)フロラードFC−95 (16)界面活性剤m:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(アニオン性)サンデットONA (19)界面活性剤n:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性エチレンオキサイド型)オクタ
ポール45 (20)界面活性剤o:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性)オクタポール60 (21)界面活性剤p:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性)オクタポール400 (22)界面活性剤q:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性)オクタポール100 (23)界面活性剤r:三洋化成(株)製、炭化水素系
界面活性剤(ノニオン性)オクタポール20 (24)界面活性剤z:上記PFA−3内に含まれてい
る界面活性剤(アルキルフェニルエチレンオキサイド
型)
【0057】[実施例1〜2、比較例1]板厚2.0m
mのアルミニウム合金板(神戸製鋼社製、ASB材)を
陽極として、NH4Cl水溶液中で、25クーロン/c
2の電気量で電気化学的エッチング処理を行い、表面
を粗面化した。この表面処理したアルミ板にPTFE塗
料(ダイキン(株)製D−1)をスピンコート法にて膜
厚15〜20μmになるようコーティングした。次い
で、100℃で5分間乾燥した後、380℃で10分間
焼結を行い、PTFEコートアルミ板を作製し、基材と
した。次に、表1に示す配合で弗素樹脂塗料組成物を作
製した。各成分の量は、重量%を示す(以下の表でも同
じ)。各弗素樹脂塗料組成物の粘度、及び乾燥工程と焼
結工程後における弗素樹脂塗膜の変色度(基材の色を基
準)を評価した。各弗素樹脂塗料組成物の粘度と変色度
の評価結果を図1に示す。
【0058】スピンコートを行うのに適正な粘度は、2
0℃で50〜80cpsの範囲である。実際の製造ライ
ンにおいて、焼結後の弗素樹脂塗膜が基材に比べて変色
しないためには、上記の変色促進テストにて変色度ΔE
が14以下、好ましくは10以下になることが望まし
い。したがって、図1の斜線内、特に二重斜線内に弗素
樹脂塗料組成物の特性が入ることが望ましい。実施例1
〜2に示す弗素系界面活性剤を用いた配合は、非弗素系
界面活性剤を用いた比較例1の場合と比較して、同一粘
度における変色度が小さく、好適な粘度と変色度の範囲
を満たし得るものであった。特に、ノニオン性弗素系界
面活性剤を使用した実施例1の場合、変色度が小さく、
好適であった。
【0059】
【表1】
【0060】[実施例3〜9、比較例2〜4]表2に示
す配合で弗素樹脂塗料組成物を作製し、これらの弗素樹
脂塗料組成物の粘度及び塗膜の変色度(色差ΔE)を評
価した。図2に結果を示す。界面活性剤の組成として
は、弗素系界面活性剤と界面活性剤z(アルキルフェニ
ルエチレンオキサイド型)との混合物の方が、炭化水素
系界面活性剤と界面活性剤Zとの混合物、あるいはノニ
オン性炭化水素系界面活性剤と界面活性剤Zとの混合物
よりも、同一粘度時の変色度が低く、実施例の配合系で
は、すべて好適な範囲(図2の斜線部)またはより好適
な範囲(二重斜線部)をとり得る。
【0061】弗素系界面活性剤の中でも、カチオン性、
アニオン性、ノニオン性の順に変色の度合いが小さくな
っており、特に、弗素系ノニオン性界面活性剤である界
面活性剤a、d及びeを用いた場合には、変色度ΔEは
10以下と、より好適な範囲をとる。これらの結果か
ら、弗素系界面活性剤を少なくとも1種含む界面活性剤
混合物を用いることで、変色を著しく抑えることが可能
となることが明らかである。特に、エチレンオキサイド
鎖を親水基とするノニオン性弗素系界面活性剤を少なく
とも1種含む界面活性剤混合物を用いると、その効果は
顕著である。
【0062】
【表2】 (注)PFA−3:PFA濃度=約47重量%
【0063】[実施例10〜21、比較例5]表3に示
す配合で弗素樹脂塗料組成物を作製し、各弗素樹脂塗料
組成物の変色度を評価した。なお、表3に示す配合は、
すべて適正粘度(20℃で50〜80cps)となるよ
うに調製したものである。界面活性剤の添加総量と変色
度の評価結果の関係を図3に示す。炭化水素系の界面活
性剤のみを界面活性剤として添加した弗素樹脂塗料組成
物(比較例5)に比べ、弗素系界面活性剤を少なくとも
1種添加し、他に炭化水素系もしくは弗素系のノニオン
性界面活性剤、炭化水素系もしくは弗素系のアニオン性
界面活性剤、炭化水素系もしくは弗素系のカチオン性界
面活性剤、または炭化水素系もしくは弗素系の両性界面
活性剤を混合して用いた場合、適正粘度範囲における変
色度が炭化水素系のみの場合より小さく、その色差(Δ
E)は実施例10〜21のすべてにおいて14以下と好
適な範囲になった。したがって、界面活性剤を複数混合
して添加する場合でも、弗素系界面活性剤を少なくとも
1種類以上使用することが好ましい。
【0064】一方、弗素系界面活性剤と併用する炭化水
素系界面活性剤は、上述したとおりどのような種類であ
っても良好な結果が得られるわけであるが、実施例20
等の結果から、アニオン性よりもノニオン性の界面活性
剤を用いた方がより変色度が小さくなり好ましい。特
に、実施例10、11等のように、弗素系ノニオン性界
面活性剤と炭化水素系あるいは弗素系ノニオン性界面活
性剤を3種以上組み合わせて用いると、実施例3で示し
たような2種類併用(弗素系ノニオン性界面活性剤/炭
化水素系ノニオン性界面活性剤)よりも、さらに少量の
添加量で変色も小さくなり最も好ましい結果が得られ
る。
【0065】
【表3】 (注)PFA−3:PFA濃度=約47重量%
【0066】[実施例10、22]表4に示す配合で弗
素樹脂塗料組成物を作製した。各界面活性剤及び混合物
のHLBを併せて表4に示す。各弗素樹脂塗料組成物の
粘度と変色度(ΔE)を求めた。その結果を表5に示
す。表4の界面活性剤の中で、弗素系界面活性剤は、界
面活性剤aと界面活性剤eである。HLBを対比すると
明らかなように、弗素系界面活性剤の中でも、界面活性
剤aは、実施例10の組成物中においては比較的親水性
が強い側の、一方、界面活性剤eは、実施例22の組成
物中においては比較的疎水性が強い側の界面活性剤であ
る。双方の組成物共、混合物のHLBは、12.3で同
じであるが、適正粘度における変色度は、実施例22の
方がはるかに大きい。したがって、弗素系界面活性剤を
親水性側として使用した方が、より効果的に変色度を小
さくすることができる。
【0067】
【表4】 (注)PFA−3:PFA濃度=約47重量%
【0068】
【表5】
【0069】[実施例10、23〜25、比較例6〜
7]表6に弗素樹脂塗料組成物の配合及び添加されてい
る界面活性剤組成物のHLBを示す。表7に、これらの
弗素樹脂塗料組成物の粘度、変色度(ΔE)、ゼータ電
位、及び貯蔵安定性を示す。
【0070】(1)HLB 界面活性剤混合物のHLBが15.6である比較例7の
場合、変色度(ΔE)が適正値(14以下)を大きく超
えており、塗料の貯蔵安定性も劣悪であった。界面活性
剤混合物のHLBが8.9である比較例6の場合には、
貯蔵安定性が悪く、1ヶ月貯蔵後には完全に固化してお
り、再分散は不可であった。これに対して、界面活性剤
混合物のHLBが14.5である実施例25の場合は、
適正粘度(20℃で50〜80cps)における変色度
(ΔE)が13.4と好ましい結果が得られた。界面活
性剤混合物のHLBが10.9である実施例24の場合
は、適正粘度(50〜80cps)における変色度(Δ
E)が11.3と適正範囲に入り、好ましい結果が得ら
れた。また、界面活性剤混合物のHLBが12.1や1
2.3である実施例10や実施例23の場合は、適正粘
度における変色度(ΔE)が5.7(実施例10)及び
9.3(実施例23)と極めて低く、より好ましい結果
となった。以上の結果より、弗素樹脂塗料組成物に添加
される界面活性剤混合物のHLBは、9〜15の範囲で
ある場合に好ましく、特に11〜13の範囲である場合
により好ましい。
【0071】(2)ゼータ電位 弗素樹脂塗料組成物のゼータ電位が−33.4mV(比
較例7)や−23.7mV(比較例6)の場合には、双
方とも貯蔵安定性が悪く、生産に適用することはできな
い。これに対して、実施例10及び23〜25の場合
は、すべて適正粘度における変色度(ΔE)が小さく、
適正範囲内(14以下)となった。ゼータ電位を−3m
Vより大きくするためには、かなり過剰量の界面活性剤
を添加せねばならず、その場合、変色度が大きくなるた
め、好ましくない。したがって、弗素樹脂塗料組成物に
おける弗素樹脂粒子のゼータ電位は、−3mV〜−20
mVの範囲であることが好ましい。
【0072】
【表6】 (注)PFA−3:PFA濃度=約47重量%
【0073】
【表7】
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、基材に弗素樹脂塗料を
塗布した後の液状媒体等の蒸発・揮散工程において、所
要時間を大幅に短縮することができ、しかも塗膜の変色
が抑制された弗素樹脂塗料組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜2と比較例1における塗料粘度と変
色度Δとの関係を示すグラフである。
【図2】実施例3〜9と比較例2〜4における塗料粘度
と変色度Δとの関係を示すグラフである。
【図3】実施例10〜21と比較例5における界面活性
剤の含有量と塗膜の変色度との関係を示す図である。
【図4】HLBと塗料粘度との関係を示すグラフであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗素樹脂粒子、界面活性剤、及び液状媒
    体を含有する弗素樹脂塗料組成物において、界面活性剤
    として、パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗素系
    界面活性剤(A)を配合してなることを特徴とする弗素
    樹脂塗料組成物。
  2. 【請求項2】 弗素樹脂粒子、界面活性剤、及び液状媒
    体を含有する弗素樹脂塗料組成物において、界面活性剤
    として、パーフルオロアルキル基を疎水基とする弗素系
    界面活性剤(A)と非弗素系界面活性剤(B)とを配合
    してなることを特徴とする弗素樹脂塗料組成物。
  3. 【請求項3】 弗素系界面活性剤(A)の方が、非弗素
    系界面活性剤(B)よりも親水性が強いものである請求
    項2記載の弗素樹脂塗料組成物。
  4. 【請求項4】 弗素系界面活性剤(A)のHLBが、9
    〜15の範囲である請求項1記載の弗素樹脂塗料組成
    物。ただし、界面活性剤のHLBは、以下の〔I〕、
    〔II〕及び〔III〕で定義されるものとする。 〔I〕弗素系界面活性剤のHLB 弗素樹脂f重量%、HLB既知(Ha)のポリオキシエ
    チレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤a重量
    %、及び水[100−(f+a)]重量%からなる弗素
    樹脂塗料組成物の粘度をηaとするとき、弗素樹脂f重
    量%、HLB既知(Hb)のポリオキシエチレン系界面
    活性剤b重量%、HLB未知(x)の弗素系界面活性剤
    (a−b)重量%、及び水[100−(f+a)]重量
    %からなる弗素樹脂塗料組成物の粘度がηaとなるよう
    に調製し、式(I) x=(a・Ha−b・Hb)/(a−b) (I) で示される関係を満足するxの値を弗素系界面活性剤の
    HLBとする。 〔II〕非弗素系界面活性剤のHLB 非弗素系界面活性剤のHLBは、式(II)により算出
    する。 HLB=20×(親水基の分子量)/(界面活性剤の分子量) (II) 〔III〕界面活性剤混合物のHLB 2種以上の界面活性剤の混合物のHLBは、式(II
    I)により算出する。 【数1】 k:界面活性剤kの量 Hk:界面活性剤kのHLB
  5. 【請求項5】 弗素系界面活性剤(A)のHLBが9〜
    16の範囲で、非弗素系界面活性剤のHLBが8〜18
    の範囲であり、これらの混合物のHLBが9〜15の範
    囲である請求項2記載の弗素樹脂塗料組成物。(ただ
    し、HLBは、前記で定義したとおりである。)
  6. 【請求項6】 弗素樹脂粒子のゼータ電位が−20mV
    〜−3mVの範囲にある請求項1または2記載の弗素樹
    脂塗料組成物。
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