JP5176375B2 - 水性分散体の製造方法及び水性分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、水性分散体の製造方法及び水性分散体に関する。
フッ素樹脂は、耐熱性、耐薬品性を有すると共に、表面エネルギーが他の高分子化合物に比べて低く、一般に物質が付着しにくい性質を有している。この性質を利用して、フッ素樹脂を含有する塗料は、非粘着性が必要とされる様々な分野において利用されている。
フッ素樹脂を塗料用樹脂として使用する場合の使用方法の一例として、フッ素樹脂粒子を水性媒体に分散させて水性塗料として使用する方法が挙げられる。このようなフッ素系塗料は、種種の用途に使用されており、用途によっては1〜10μmの薄膜塗装を行うことが要求されることがある。しかし、上述したような水分散系塗料は、塗膜の膜厚を樹脂粒子の粒子径以下にすることは困難であるから、フッ素樹脂粒子の粒子径を小さくする必要があり、98%積算粒子径(粒子径から換算した体積の最小点からの積算値が98%の点の粒子径)が10μm以下、平均粒子径が5μm以下であるフッ素樹脂粒子が望ましい。
乳化重合で得られたフッ素樹脂粒子は微小であるが、重合時にパーフルオロオクタン酸アンモニウム塩等のフッ素系界面活性剤を用いる必要があるため、得られる水性分散体中にフッ素系界面活性剤が残留し、環境面で必ずしも好ましいものではなかった。更に、乳化重合によって得られるフッ素樹脂粒子分散液は、フッ素樹脂粒子の平均粒子径が0.3μmより小さいために、塗膜にクラックが生じ易く、また、濃度濃縮が困難であることから、塗料としてそのまま用いると塗装効率に劣る問題があった。一方、懸濁重合により得られたフッ素樹脂粒子を粉砕する場合、通常の粉砕では98%積算粒子径を30μm程度、平均粒子径を15μm程度にすることが限界であった。
フッ素樹脂の水性分散体を得る方法として、予備乳化混合液を高圧下で狭い流路内の平面部に衝突させ、或いは該混合液同士を衝突させることにより乳化させる装置を使用する方法が記載されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法は、溶剤に溶解させたフッ素樹脂と水とを分散乳化させるものであり、フッ素樹脂粒子を微粒子化して分散させているわけではない。
フッ素樹脂の水性分散体を得る方法としては、また、フッ素樹脂粒子を、高圧で狭いノズルを通過させることによって分散させ、かつ、メジウムを用いるサンドミルにより分散させることが記載されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この方法は、粒子径が比較的大きなフッ素樹脂粒子を分散させようとすると、ノズルが閉塞する問題があった。
特開平05−112653号公報 特開平08−179543号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、微小な粒子径を有するフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体の製造方法を提供することにある。
本発明は、フッ素樹脂粒子を気体雰囲気下で粉砕する工程(1)、上記工程(1)で粉砕されたフッ素樹脂粒子を水性媒体に分散させ、50〜10000kg/cmの圧力下、幅50〜500μmの通路を通過させることによりフッ素樹脂粒子を更に粉砕する工程(2)を含むことを特徴とする、98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体の製造方法である。
本発明は、98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散していることを特徴とする水性分散体である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法によれば、98%積算粒子径が100〜2000μm、かつ、平均粒子径が25〜1000μmであるフッ素樹脂粒子から、98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体を得ることができる。従来、98%積算粒子径が100〜2000μm、かつ、平均粒子径が25〜1000μmであるフッ素樹脂粒子を出発原料として、98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmのフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体を得ることはできず、このように粒子径の小さなフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体はほとんど知られていなかった。
本発明の製造方法は、粉砕手段として高圧で狭い通路を通過させること、更に前処理を施してから狭い通路を通過させること、前処理を乾式粉砕としたこと、これらを組み合わせることで、98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体を得ることができたものである。本発明の製造方法によって得られた水性分散体を塗料用途に用いれば、塗装効率に優れる高濃度塗料を調製でき、10μm以下の薄膜を得ることも可能であり、得られる塗膜はクラック性及び仕上がり性に優れたものとなる。
本発明の製造方法は、フッ素樹脂粒子を気体雰囲気下で粉砕(以下、乾式粉砕という。)する工程(1)を行うものである。重合上がりの水性分散体や湿式粉砕後の水性分散体を高圧で狭い通路を通過させても粉砕が効率よく進行しないという問題が発生する。この理由としては明確ではないが、フッ素樹脂粒子は柔らかく繊維化しやすいことから、無機系の粒子のようには粉砕されにくいと考えられること、及び、フッ素樹脂の水性分散体は泡が発生すると消泡しにくく、重合時や湿式粉砕時に泡が発生すると、その泡が狭い通路を通過する際に加えられるエネルギーを吸収し、粉砕が阻害されること、が理由ではないかと推測される。本発明の製造方法は、乾式粉砕を前処理として採用することによりこの問題を解決し、高圧で狭い通路を通過させることによる粉砕を効率よく進行させるものである。
上記乾式粉砕は、気体雰囲気下で、フッ素樹脂粒子同士、又は、フッ素樹脂粒子と壁や物とを衝突させ、その衝突力や摩擦力などで粒子を粉砕するものである。上記乾式粉砕は、液体を含まない状態で固形物を粉砕する装置を用いて行うことが好ましく、例えば、ビーズ(メディア)ミル、ジェットミル、ローラーミル、カッターミル、ハンマーミル等の粉砕装置を用いて行うことができる。
上記工程(1)は、フッ素樹脂粒子の98%積算粒子径が通路の幅以下となるまで粉砕することが好ましく、該幅の80%以下、より好ましくは50%以下の大きさとなるまで行うことがより好ましい。98%積算粒子径が通路の幅を超えると、通路に粒子が閉塞するなど、工程(2)の粉砕が円滑に行えないおそれがある。上記工程(1)で粉砕されたフッ素樹脂粒子は、98%積算粒子径が通路の幅以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましく、40μm以下であることが更に好ましい。このような粒子径を得ることが困難である点で、湿式粉砕は好ましくない。
上記の「通路」の形状は特に制限されず、円筒状であっても多面体状であってもよく、いわゆるノズルと呼ばれるものであってもよい。上記の「通路の幅」とは、通路のうち最も断面積の小さい箇所の最大の断面径をいう。例えば、通路の断面が真円である場合にはその通路のうち最も狭い箇所の直径をいい、楕円である場合にはその通路のうち最も狭い箇所の長軸の長さをいい、多角形である場合にはその通路のうち最も狭い箇所の最も長い対角線の長さをいう。
上記98%積算粒子径とは、粒子径から換算した体積の最小点からの積算値が98%の点の粒子径をいう。本明細書において、工程(1)で粉砕したフッ素樹脂粒子の98%積算粒子径及び平均粒子径は、湿式フローシステムによるレーザー回折式粒度分布解析装置により、けん濁液試料の光散乱強度分布からミーの理論に基づき解析、演算して決定されるものである。
上記フッ素樹脂粒子を所望の粒子径とするために、ふるいや風力による分級を行ってもよい。乾式粉砕によって得られた粒子は容易に分級することができるので、分級が比較的困難である湿式粉砕と比較して有利である。
工程(1)は、98%積算粒子径が100〜2000μm、かつ、平均粒子径が25〜1000μmのフッ素樹脂粒子を乾式粉砕するものであることが好ましい。
上記フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂の重合方法としては特に制限されず、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合等が挙げられる。上記重合において、温度、圧力等の各条件、重合開始剤やその他の添加剤は、所望のフッ素樹脂の組成や量に応じて適宜設定することができる。
上記フッ素樹脂は、得られる塗膜の物性が優れる点で、懸濁重合により得られたものであることが好ましい。懸濁重合により得られたフッ素樹脂は、通常の方法で凝析・乾燥することによって、98%積算粒子径が100〜2000μm、かつ、平均粒子径が25〜1000μmのフッ素樹脂粒子とすることができる。
上記フッ素樹脂粒子は、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、パーフルオロアルキルビニルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体を重合することにより得られる含フッ素重合体からなるものが好ましい。
上記フッ素樹脂粒子は、基材との接着性が得られる点で、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸塩基、カルボキシエステル基、エポキシ基、アミノ基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチレン性単量体と、上記の官能基を有さない含フッ素エチレン性単量体とを共重合して得られる官能基含有含フッ素エチレン性重合体からなるものが好ましい。
上記官能基を有さない含フッ素エチレン性単量体は、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、パーフルオロアルキルビニルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体であることが好ましい。
上記フッ素樹脂粒子は、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/エチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体からなるものであることが好ましい。
上記フッ素樹脂粒子は、パーフルオロ重合体からなるものであることが好ましく、基材とトップコート間のバインダーとして用いる場合は、官能基含有パーフルオロ重合体からなるものが好ましく、OAロール等のトップコートとして用いる場合は、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体〔PFA〕からなるものが好ましい。また、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなるものも好ましい。
上記官能基としては特に制限されず、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸塩基、カルボキシエステル基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられ、なかでも、接着性と安定性に優れる点でヒドロキシル基が好ましい。上記重合体は、上記官能基を有するものである場合、該官能基を主鎖末端又は側鎖の何れかに有するものであってもよいし、主鎖末端及び側鎖の両方に有するものであってもよい。
上記官能基含有含フッ素エチレン性単量体は、上述の官能基を有する含フッ素エチレン性単量体であり、ヒドロキシル基を有する含フッ素エチレン性単量体であることが好ましい。上記官能基含有含フッ素エチレン性単量体としては、例えば、国際公開第98/51495号パンフレットに記載のものが挙げられ、下記式:
CX=CX−R−CHOH
(X、Xは同じか又は異なり、水素原子又はフッ素原子であり、Rは炭素数1〜40の2価のアルキレン基、炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基又は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシアルキレン基を表わす。)で示される単量体が好ましい。
上記官能基含有含フッ素エチレン性単量体は、重合体中の単量体全量の0.05〜30モル%であることが好ましい。
本発明の製造方法は、上記工程(1)で粉砕されたフッ素樹脂粒子を水性媒体に分散させ、50〜10000kg/cmの圧力下、幅50〜500μmの通路を通過させることによりフッ素樹脂粒子を更に粉砕する工程(2)を含むものである。
上記工程(2)は、フッ素樹脂粒子を分散させた水性媒体を50〜10000kg/cmの圧力下、幅50〜500μmの通路に通過させることにより、フッ素樹脂粒子にエネルギーを加え、粉砕するものである。すなわち、フッ素樹脂粒子が高圧で狭い通路を通過する際の衝撃力や真空作用によるキャビテーション等により粉砕、分散、乳化される。工程(2)は、必要に応じて、複数回繰り返して行うことができる。
工程(2)は、50〜10000kg/cmの圧力下に、幅50〜500μmの通路を通過させるものである。上記圧力は、100〜5000kg/cmであることが好ましく、300〜3000kg/cmであることがより好ましい。上記圧力が低すぎると、粉砕が不充分となるおそれがあり、上記圧力が高すぎると、圧力に見合った効果が得られず経済的ではない。上記通路の幅は、加える圧力やフッ素樹脂粒子の粒子径等により異なるが、70〜300μmであることが好ましい。
上記の通路を通過させ粉砕する方法としては、(1)フッ素樹脂粒子が分散した水性媒体に超高圧の圧力エネルギーを与え、途中で2流路に分岐させ、再度合流する部分で対向衝突させて、粉砕・分散・乳化を行う方法(噴射対向衝突法)、(2)制御ノズルで高圧化された水性媒体を噴出させ、多段減圧部で高圧から常圧状態に段階的に圧力を下げていき、粉砕・分散・乳化を行う方法(貫通法)、等が挙げられる。
上記水性媒体としては特に制限されず、水、アルコール等の有機溶媒、界面活性剤等を含むものが挙げられ、粉砕を効率的に行うことができる点で、上記フッ素樹脂を溶解しないものであることが好ましい。
上記水性媒体は、水と界面活性剤とを含むものであることが好ましい。上記界面活性剤としては、炭化水素系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤等が挙げられる。上記界面活性剤は、シリコン系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤のうちの1種以上、あるいは、これらと炭化水素系界面活性剤を組み合わせて使用することが好ましい。また、上記水性媒体は、塗装膜の加熱乾燥後に塗膜中に界面活性剤が残存せず、且つ、環境に影響が少ない点から、水とアセチレン系界面活性剤とを含むものであることが好ましい。
本発明の水性分散液は、液の保存安定性、塗装性、塗膜性能の向上等を目的として、一般的な塗料用組成物に用いられる各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては特に限定されず、本発明の水性分散液を用いることにより得られる後述の用途に応じて選択され、例えば、レベリング剤、固体潤滑剤、マイカ等の充填材、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄等の顔料、顔料分散剤、沈降防止剤、水分吸収剤、表面調整剤、チキソトロピー性付与剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、色分かれ防止剤、皮張り防止剤、スリ傷防止剤、防カビ剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
本発明の製造方法によって得られる水性分散体は、98%積算粒子径が1〜10μm、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散したものである。本発明の製造方法は、上記98%積算粒子径を好ましくは1〜5μm、より好ましくは1〜3μmとすることができ、上記平均粒子径を好ましくは0.3〜1μmとすることができる。
本発明の製造方法によって得られる水性分散体中のフッ素樹脂粒子の98%積算粒子径及び平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置により、液体中の粒子を強制的に沈降させ、その沈降状態を光透過法で測定し、ストークスの沈降式に従ってミーの理論に基づき解析、演算して決定されるものである。
本発明の製造方法によって得られる水性分散体は、フッ素樹脂粒子の粒子径が上記範囲内であるため、粉砕前の分散液と比べて粒子の沈降が遅く、また、沈降してもケーキング(強固に凝集して再分散が困難な状態となること)を起こし難いという優れた効果を奏するものである。また、粒子径が小さいことにより、粒子同士の相互作用が働き、チクソトロピック性が高くなることによって沈降を防止するという優れた効果をも奏する。
本発明の製造方法によって得られる水性分散体は、輸送効率や塗装効率に優れる点で、固形分濃度が15質量%以上であることが好ましく、18質量%以上であることがより好ましく、上記範囲内であれば、50質量%以下とすることができる。
本発明において、水性分散体の固形分濃度は、加熱残存質量測定法により測定するものである。
98%積算粒子径が1〜10μm、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散していることを特徴とする水性分散体も、本発明の一つである。本発明の水性分散体は、好ましくは、上述の本発明の製造方法により得ることができる。
本発明の水性分散体は、粒子径が上記範囲内にあるので、塗料として用いた場合にスプレー塗装が容易であり、クラック性に優れた薄膜の塗膜が得られるという利点がある。上記平均粒子径が0.3μm未満であると、クラックの発生が多くなり、98%積算粒子径が10μmを超えると、10μm以下の薄膜を均一に塗装できない問題がある。
本発明の水性分散体は、また、通常の塗料で用いられる塗装方法により塗装することができ、上記塗装方法としては、ロール塗装、ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装等が挙げられる。
本発明の水性分散体は、上記98%積算粒子径が1〜5μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましく、上記平均粒子径が0.4〜1μmであることが好ましい。本発明の水性分散体は、輸送効率や塗装効率に優れる点で、重合後に濃縮工程を経由しない水性分散体についてのフッ素樹脂固形分濃度が15質量%以上であることが好ましく、18質量%以上であることがより好ましく、上記範囲内であれば、50質量%以下であってもよい。
塗装方法や要求膜厚によっては、15質量%以下の低い濃度でも好適に使用される。
本発明の製造方法によって得られる水性分散体及び本発明の水性分散体は、厨房機器、オフィスオートメーション機器等の塗料原料として好適に使用することができ、フッ素樹脂がPFAである場合、プリンターやコピー機への定着部表層材料として好適に使用することができる。フッ素樹脂が官能基含有フッ素樹脂である場合、汎用樹脂又は金属とPTFE、PFA等のフッ素樹脂との接着性を向上させる用途や、金属基材との強固な接着性が必要とされる用途に好適に使用でき、例えば、コピーロールの表層材であるPFAと基材との接着材、ダイヤフラム膜材等におけるポリイミドとPTFEシートとの積層材、タンクのライニング用途におけるSUSとPTFEとの接着材、金属インサートPTFEの金属とPTFEとの接着材、ガラスフレーク分散PTFEにおけるガラスとPTFEの接着材、プリント基板用途における銅箔とフッ素樹脂との接着材、電池用包装材におけるアルミ基材との接着材、集電機能材料における導電層との積層材、建築物用の高耐久性防水シートにおけるPTFEとの積層材、自動車の酸素センサーにおけるPTFEとフッ素ゴムとの接着材、電線用金属芯線の表面に塗布して、PTFEなどの溶融系フッ素樹脂被覆材と芯線の密着性付与材等として特に好適である。
本発明の製造方法は、上述の構成からなるので、粒子径が小さいフッ素樹脂粒子の水性分散体を得ることができる。本発明の水性分散体は、粒子径が小さいフッ素樹脂粒子が分散しているので、クラック性(クラックが発生しない性能)に優れた薄膜の塗膜を得ることができる。
以下、実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明する。
製造例1
官能基含有フッ素樹脂(RAP)粉末の製造(懸濁重合)
撹拌機、バルブ、圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−114)1500gを仕込んだ。
ついで、パーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式1)
Figure 0005176375
の5.0g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)130g、メタノール180gを窒素ガスを用いて圧入し、系内の温度を35℃に保った。
撹拌を行ないながらテトラフルオロエチレンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cmGとなるように圧入した。ついで、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50%メタノール溶液0.5gを窒素を用いて圧入して反応を開始した。
重合反応の進行に伴って圧力が低下するので、7.5kgf/cmGまで圧力が低下した時点でテトラフルオロエチレンガスで8.0kgf/cmGまで再加圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
テトラフルオロエチレンガスの供給を続けながら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約60g消費されるごとに、上記のヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単量体(上記式(1)で示される化合物)の2.5gを計9回(計22.5g)圧入して重合を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約600g消費された時点で供給を止めオートクレーブを冷却し、未反応モノマー及びR−114を放出した。
得られた共重合体を水洗、メタノール洗浄を行ったのち、真空乾燥することにより710gの白色紛末を得た。得られた粉末の粒子径をレーザー回折式粒度分析装置により測定したところ、平均粒子径が149μm、98%積算粒子径が632μmであった。得られた共重合体の組成は19F−NMR分析、IR分析によりTFE/PPVE/(式(1)で示されるヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単量体)=97.0/2.0/1.0モル%であった。また、赤外スペクトルは3620〜3400cm−1に−OHの特性吸収が観測された。DSC分析によりTm=305℃、DTGA分析により分解開始点365℃、1%熱分解温度Td=375℃であった。高化式フローテスターを用いて直径2000μm、長さ8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分間、荷重7kgf/cmGでメルトフローレートを測定したところ32g/10minであった。
製造例2
PFA粉末の製造(懸濁重合)
製造例1において、パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(1)で示される化合物)を用いないこと、更にメタノールを240g使用すること以外は、製造例1と同様にして合成を行ない、官能基を含まないPFA白色紛末597gを得た。得られた粉末の粒子径をレーザー回折式粒度分析装置により測定したところ、平均粒子径が244μm、98%積算粒子径が640μmであった。
製造例1と同様にして、得られたPFAを分析したところ、
TFE/PPVE=98.2/1.8モル%
Tm=310℃
Td=469℃(1%重量減)
メルトフローレート=24g/10minであった。
製造例3
官能基含有フッ素樹脂粉末の製造(乳化重合)
撹拌機、バルブ、圧力ゲージ、温度計を備えた3リットルガラスライニング製オートクレーブに純水1500ml、パーフルオロオクタン酸アンモニウム9.0gを入れ、窒素ガスで充分置換したのち、真空にし、エタンガス20mlを仕込んだ。ついで、パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(1))の3.8g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)18g、を窒素ガスを用いて圧入し、系内の温度を70℃に保った。
撹拌を行ないながらテトラフルオロエチレンガス(TFE)を内圧が8.5kgf/cmGとなるように圧入した。ついで、過硫酸アンモニウム0.15gを水5.0gに溶かした溶液を窒素を用いて圧入して反応を開始した。重合反応の進行に伴って圧力が低下するので、7.5kgf/cmGまで低下した時点でテトラフルオロエチレンガスで8.5kgf/cmGまで再加圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
テトラフルオロエチレンガスの供給を続けながら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約40g消費されるごとに、上記のヒドロキシル基を有する含フッ素エチレン性単量体(上記式(1)で示される化合物)の1.9gを計3回(計5.7g)圧入して重合を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約160g消費された時点で供給を止めオートクレーブを冷却し、未反応モノマーを放出し、青みかかった半透明の水性分散体1702gを得た。
得られた水性分散体中のポリマーの濃度は10.9質量%、動的光散乱法で測定した平均粒子径は0.07μmであった。また、得られた水性分散体の一部をとり凍結凝析を行ない、析出したポリマーを洗浄、乾燥し白色固体を単離した。得られた共重合体の組成は、19F−NMR分析、IR分析により、TFE/PPVE/(式(1)で示されるヒドロキシル基を有する含フッ素エチレン性単量体)=97.7/1.2/1.1モル%であった。赤外スペクトルは3620〜3400cm−1に−OHの特性吸収が観測された。
DSC分析により、Tm=310℃、DTGA分析により1%熱分解温度Td=368℃であった。高化式フローテスターを用いて2000μm、長さ8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分間、荷重7kgf/cmGでメルトフローレートを測定したところ12.0g/10minであった。
製造例4
PFA粉末の製造(乳化重合)
製造例3において、パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(1)で示される化合物)を用いないこと、更にメタノールを240g使用すること以外は、製造例3と同様にして合成を行ない、官能基を含まないPFA597gを得た。水性分散体中のポリマーの濃度は9.7質量%、動的光散乱法で測定した平均粒子径は0.12μmであった。
製造例1と同様に白色固体を単離し、得られたPFAを分析したところ
TFE/PPVE=98.2/1.8モル%
Tm=310℃
Td=469℃(1%重量減)
メルトフローレート=24g/10minであった。
実施例、比較例
前処理例1
上記製造例1〜2で得られた粉末を乾式粉砕し、粉砕後の粒子から分散液を得た。
乾式粉砕は以下の3つ方法のいずれかにより行った。
装置A:ロータースピードミル(商品名、フリッチュ・ジャパン社製)
ローターで粉砕された後、0.12mm径のメッシュを通過した粒子が得られる。
装置B:パルペライザ(商品名、ホソカワミクロン社製)
ローターで粉砕された後、0.3mm又は0.5mmのメッシュを通過した粒子が得られる。
装置C:エアジェットミル(商品名、アイエムマテリアル社製)
エアジェット気流で噴射された粉体同士が衝突して粉砕された後、分級装置でふるいにかけられ、目的の粒子径を有する粒子が得られる。
乾式粉砕した粉末(樹脂)を、下記の配合を有する分散液とした。
配合A
樹脂 30質量部
水 68.6質量部
シリコン系界面活性剤 0.6質量部(有効成分として)
(商品名、FZ−77、東レダウコーニング社製)
炭化水素系界面活性剤 0.8質量部(有効成分として)
(商品名、TDS80、第一工業製薬社製)
配合B
樹脂 30質量部
水 68.2質量部
アセチレン系界面活性剤 1.8質量部(有効成分として)
(商品名、ダイノール604、エアープロダクツジャパン社製)
配合C
樹脂 30質量部
水 64.0質量部
アセチレン系界面活性剤 3.0質量部(有効成分として)
(商品名、サーフィノール440、エアープロダクツジャパン社製)
炭化水素系界面活性剤 3.0質量部(有効成分として)
(商品名、TDS80、第一工業製薬社製)
前処理例2
上記製造例1で得られた粉末を上述の配合Aを有する分散液とした後、湿式粉砕し、湿式粉砕後に得られる液をそのまま工程(2)で用いる分散液とした。
湿式粉砕は以下の3つ方法のいずれかにより行った。
装置D:ホモディスパー(特殊機化工業社製 商品名、TKホモミキサー)
水と界面活性剤中で、高速回転する羽根で粉砕する。
装置E:ビーズミル(アイメックス社製湿式微粒分散機)
水と界面活性剤中に樹脂と同量のガラスビーズ(1.5mm)を入れ、回転する羽根でかき混ぜて、ビーズで押しつぶしながら粉砕する。
装置F:ホモジナイザー(商品名、POLYTRON社製)
水と界面活性剤中で、高速で回転する固定外刃と回転内刃との間で粉砕する。
湿式粉砕後、分散液を2時間放置した後の起泡性を以下の基準により評価した。
○: 気泡が観察されなかった。
△: 気泡が少し観察された。
×: 多くの気泡が観察された。
工程(2)の実施
前処理により得られた分散液を、以下の装置により表1記載の回数処理した。
装置G:マイクロフルイタイザー(商品名、みずほ工業社製)
高圧で二股に分かれた液をノズルから噴出させ、衝突させて粉砕する。
装置H:ナノ3000(商品名、美粒社製)
高圧で狭いノズルを通した液を壁に衝突させて粉砕する。
装置I:ナノマイザー(商品名、吉田機械興業社製)
超硬質材に数百ミクロンの小径穴(ノズル)を形成し、その穴を高圧下に通過させて破砕する。
得られた水性分散体の固形分濃度、液粘度、樹脂粒子の平均粒子径をそれぞれ測定した。
(1)固形分濃度の測定
アルミカップに試料液を約1g量り入れ、試料の質量を測定した後、加熱乾燥炉を用いて320℃で20分間乾燥し、デシケーター中で室温で20分間放冷した後、残存質量を測定し、下記式より固形分を測定した。
固形分(質量%)=加熱後の試料質量/加熱前の試料質量×100
(2)液粘度の測定
ローターの標線が液面につかる量の試料液を200〜300ccのガラス瓶に入れ、液温度を25.0±0.5℃に調整した後、B型回転粘度計に取り付けた適正なローターを用い、60rpmの回転速度で1分間液中でローターを回転させた後の粘度を読み取り、記録した。
(3)膜厚の測定
電磁式膜厚測定機(株式会社ケツト科学研究所社製、COATING THICKNESS TESTER LZ−330)により、乾燥後の塗膜厚を測定した。
(4)98%積算粒子径及び平均粒子径の測定
専用のセルに試料を入れ、適正な濁度になるように調整したのち、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製CAPA700)により測定した光散乱強度分布からミーの理論に基づき解析、演算して決定した。
また、乳化重合によって得られた分散液の平均粒子径は、動的光散乱法による粒子径測定装置(大塚電子製FPER−1000)により測定した。
(5)外観クラックの測定
得られた水性分散体をエアースプレー塗装により化成処理アルミ板に乾燥後の膜厚が1〜5μmになるように塗装し、100℃で20分間赤外線炉で予備乾燥した後、320℃で30分間、熱風乾燥炉で乾燥して得られた塗膜の表面を観察した。
結果を表1に示す。
なお、粉砕の可否、流動性、外観クラックの評価基準は下記のとおりである。
(1)粉砕の可否
○: 工程(2)により粉砕できた。
×: 工程(2)において、粉砕できなかった。
(2)流動性(液粘度)
○: 2000cps未満
△: 2000cps以上4000cps未満
×: 4000cps以上
(3)外観クラック
○: 目視で外観クラックが観察されなかった。
×: 目視で外観クラックが観察された。
Figure 0005176375
本発明により得られた水性分散体は、厨房機器、オフィスオートメーション機器の他、従来からフッ素樹脂が使用されている工業上の物品用塗料に好適に使用することができる。

Claims (14)

  1. フッ素樹脂粒子を気体雰囲気下で粉砕する工程(1)、
    前記工程(1)で粉砕されたフッ素樹脂粒子を水性媒体に分散させ、50〜10000kg/cmの圧力下、幅50〜500μmの通路を通過させることによりフッ素樹脂粒子を更に粉砕する工程(2)
    を含み、
    工程(1)で粉砕されたフッ素樹脂粒子は、98%積算粒子径が通路の幅以下である
    ことを特徴とする、
    98%積算粒子径が1〜10μm、かつ、平均粒子径が0.3〜5μmであるフッ素樹脂粒子が分散した水性分散体の製造方法。
  2. 工程(1)は、フッ素樹脂粒子の98%積算粒子径が通路の幅以下となるまで粉砕するものである
    請求項1記載の製造方法。
  3. 工程(1)は、98%積算粒子径が100〜2000μm、かつ、平均粒子径が25〜1000μmのフッ素樹脂粒子を粉砕するものである
    請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 水性媒体は、水と界面活性剤とを含むものである
    請求項1、2又は3記載の製造方法。
  5. 水性媒体は、水とアセチレン系界面活性剤とを含むものである
    請求項1、2、3又は4記載の製造方法。
  6. 工程(1)は、液体を含まない状態で固形物を粉砕する装置を用いて粉砕するものである
    請求項1、2、3、4又は5記載の製造方法。
  7. フッ素樹脂粒子は、懸濁重合により得られたフッ素樹脂からなるものである
    請求項1、2、3、4、5又は6記載の製造方法。
  8. フッ素樹脂粒子は、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、パーフルオロアルキルビニルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体を重合することにより得られる含フッ素重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  9. フッ素樹脂粒子は、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸塩基、カルボキシエステル基、エポキシ基、アミノ基よりなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチレン性単量体と、前記の官能基を有さない含フッ素エチレン性単量体とを共重合して得られる官能基含有含フッ素エチレン性重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  10. 官能基を有さない含フッ素エチレン性単量体は、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、パーフルオロアルキルビニルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体である
    請求項記載の製造方法。
  11. フッ素樹脂粒子は、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/エチレン/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  12. フッ素樹脂粒子は、官能基含有パーフルオロ重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  13. フッ素樹脂粒子は、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  14. フッ素樹脂粒子は、官能基含有含フッ素エチレン性単量体/テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなるものである
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
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