JPH0312442A

JPH0312442A - 含フッ素樹脂分散体

Info

Publication number: JPH0312442A
Application number: JP14706689A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Kubo; 昌弘久保; Kayoko Yamamoto; 山本　香代子
Original assignee: Central Glass Co Ltd
Current assignee: Central Glass Co Ltd
Priority date: 1989-06-09
Filing date: 1989-06-09
Publication date: 1991-01-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は塗料、オイル、グリース、ワックス等に添加す
ることにより基剤に潤滑性、非粘着性等を付与、向上し
たり、ガラスクロス、アスベスト等の多孔賞体に含浸さ
せることにより前記物性の付与を行うか、あるいは各種
材料の表面に適用して前記物性を有する皮膜を形成した
りするための含フッ素樹脂粉末の有機溶剤分散体に関す
る。

〔従来技術］従来よりポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）を始
めとして含フッ素樹脂は潤滑性、非粘着性、宿木、宿泊
性等の優れた特性を有しており、これらの特性の要求さ
れる各種用途に使用されているが、その使用形態の一つ
に含フッ素樹脂粉末を液体に懸濁させた分散体があり、
各種材料へのコーティング、フィルム形成材料、塗料、
樹脂、オイル等との混合用として使用れている。

従来から知られているこの種の分散体はテトラフルオロ
エチレン（ＴＦＥ）の乳化重合の際に得られ水性分散液
に界面活性剤を添加、１ｌｌＩＩｉしたちの（特公昭３
２−１８４４号）、上記水性分散液より重合体を転層剤
としての有機溶剤に水層より転層させたもの（特公昭４
９−１７０１６号）、あるいはＴＦＥを１．１．２−）
リクロロ−１，２，２−トリフルオロエタン（Ｒ−１１
３）中でテロメリゼーシヨンして得たもの（米国特許第
３０６７２６２号）等がある。しかし、水性分散体およ
びそれを有Ｒ溶剤に転層したものはＰＴＦＥ自体が高分
子量（１０＠〜１０７程度）であり、コーティング等に
より得られる表面の物性、特に潤滑性能は必ずしも十分
ではない。また、テロメリゼーシヨンにより得られる分
散液はＰＴＦＥが低分子量であり、潤滑性能は十分であ
るが、原料のＴＦＥを溶解する溶媒がＲ−１１３に限定
され、この溶剤以外の分散体が得られず、用途面で制約
の多いものである。

低分子量の含フッ素樹脂粉末の製造法としては従来より
種々提案されており、テロメリゼーシッン法（特開昭５
１−４１０８５号）、熱分解法（特公昭５６−２５４４
６号）、放射線照射法（特公昭５６−８０４３号）等が
知られている。しかしながら、テロメリゼーシッン法は
テローゲンとなる化合物を反応媒体として使用するため
温度等の反応条件の制御が困難であり、分子量等のコン
トロールが容易でなく、また、モノマーとテローゲンと
の分離に問題がある。また、熱分解法は均質な製品が得
られにくいこと、発生する有毒な熱分解ガスの処理が困
難である等の問題がある。一方、放射線照射法は、放射
線の取扱に注意を要する上、コスト高となる等の問題が
ある。

本発明者らは、上記問題点のない低分子量含フッ素樹脂
粉末の製造法として含フッ素樹脂を分子状フッ素、ハロ
ゲン化フッ化吻５、窒素フン化物および希ガスのフッ化
物等から選ばれる少なくとも１種のフッ素化剤と加熱反
応させる方法（特開昭６１−１１８３３１号、特開昭６
１−１６２５０３号、特開昭６３−１３９１３９号）を
既に提案しているが、この方法により得られる低分子量
含フッ素樹脂粉末は平均粒子径５μｍ以下の微粒子であ
り、さらに末端まで完全にフッ素化されており低表面エ
ネルギ一種のため液体に分散させることはもとより濡ら
すことさえ容易ではない。

［問題点を解決するための手段１本発明者らはかかる問題点に濫み鋭意検討の結果、特定
の界面活性剤を用いた場合には特異的に分散性が改善さ
れることを見出し本発明に到達した。すなわら本発明は
含フッ素樹脂粉末をフッ素化アルキルエステル系界面活
性剤を含有する有機溶剤に分散してなる含フッ素樹脂分
散体であり、さらに増粘剤を配合してなる含フッ素樹脂
分散体を提供するものである０本発明の含フッ素樹脂粉
末としては含フッ素樹脂を分子状フッ素、ハロゲン化フ
ッ素、窒素フン化物および希ガスのフッ化物から選ばれ
る少なくとも１種のフッ素化剤と加熱反応させることに
より得られた分子量５０，０００以下の低分子量物であ
る場合によりその特性を発揮するものである。

本発明の含フッ素樹脂粉末としては、より低分子量のも
のが好ましい、低分子量化されていないものは汎用の各
種有機溶剤に対してもある程度均一に分散するものであ
り、本発明で用いるような特別の界面活性剤を用いる必
要は必ずしもない。

しかし、このような含フッ素樹脂粉末においては、その
潤滑性情、非粘着性が十分とは言えないものである。ま
た、低分子量化の方法も本発明者らが提案した既述の特
開昭６１−１１８３３１号、同６１−１６２５０３号、
同６３−１３９１３９号の方法が好ましく、末端までフ
ッ素化されているため、より潤滑性能、非粘着性に優れ
たものとなる。本発明においてはこのような含フッ素樹
脂粉末を有機溶剤に分散させるものであるが、有機溶剤
としては特に制限はないが、その溶剤自体がこのような
含フッ素樹脂粉末を比較的濡らしやすい溶剤である場合
には特に本発明の構成をとることは必ずしも必要ではな
いが、分散安定性等をより向上させることは勿論可能で
ある０本発明がよりその効果を顕著に表わすのは、その
溶剤自体が含フッ素樹脂粉末と濡れにくい場合であり、
汎用の各種溶剤が対象となり、例えば、メタノール、エ
タノ・−ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類
、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等が挙げられる。

本発明で用いる界面活性剤はノニオン系のフッ素化アル
キルエステルであり、３Ｍ社製の商品名ｒ　Ｆｌｕｏｒ
ａｄ　Ｊとして知られており、親水性エステル基中にフ
ッ素化アルキル疎水性末端基を有する化学構造を有する
ものであり、次の一般弐Ｒ（ＣＦ２　）□Ｃ００ＲＩ（ＲはＨまたはＣＦ３Ｊを表わし、Ｒ１は短鎖のアルキ
ル基を表わし、ｎはこの化合物の分子量が３００以上と
なるような正の整数を表わす、）で示されるものである
。この界面活性剤の添加量は有機溶剤、分散させる含フ
ッ素樹脂粉末の種類、添加量によって異なるが、約０，
１〜５重量％の範囲が好ましい。０．１重量％未満では
粉末が溶剤に十分に濡れず、均一に分散させることが困
難であり、５重量％を越えてもその添加量に見合った効
果はなく、また分散体が発泡する等の問題がある。

本発明の分散体において含フッ素樹脂粉末の量は特に制
限はないが、分散体中１重量％以上が推奨される。１重
量％未満では含フッ素樹脂粉末の特性が十分発揮されな
い。また、含フッ素樹脂粉末含有量が多くなると、液体
状態からグリース状態となり、使用目的、使用形態に応
じて、その含有量を決定すればよい。

有機溶剤に分散させる方法は単なる攪拌で十分であるが
、より効果的におこなうためにはボールミル、ホモジナ
イザー、超音波照射等の手段も利用できる。含フッ素樹
脂粉末の添加量が多い場合には攪拌しながら有機溶剤に
徐々に添加することが必要である。含フッ素樹脂粉末の
添加量が少ない場合、具体的には含有量が１〜約５０重
量％の範囲では分散体は液状を示し、界面活性剤の添加
により均一に分散するが、時間の経過とともに粒子が沈
降する。沈降状態での放置時間が短い場合には、攪拌に
より再分散し、再び均一な分散体となるが、長時間放置
した場合には沈降粒子同志が強く凝集して、攪拌によっ
ても再分散が困難となる場合がある。かかる不都合を解
消し、再分散性、分散安定性を著しく改善するため増粘
剤の添加が有効である。増粘剤としては水添ヒマシ油、
アルミニウム、カルシウム等の石鹸類、ダイマー酸類、
シリカゲル等のケイ酸塩類、有機ベントナイト、高重合
アマニ油等の重合油類、エチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、アクリル樹脂等の合成高分子等が用いられる
。これらの増粘剤の添加量はその種類、分散させる粉末
の種類、および添加量によって異なるが、一般的には分
散体の粘度が２〜５０Ｃ，Ｐ、程度となるように添加す
ることが好ましい。しかし、目的によっては、特に高粘
度の分散体とすることも勿論可能であり、特に添加量の
上限はない。

以下、実施例により本発明を具体的に説明する。

実施例１特開昭６１−１６２５０３号の方法により低分子量のＰ
ＴＦＥ粉末（平均分子量８．５００　）の微粉末（平均
粒子径３μｍ）を得た。すなわち、ＰＴＦＥベレット（
焼結成形品）をニッケル製反応器に仕込み、Ｎ２ガス中
で４７０℃に昇温したのち、真空ポンプでＮ２ガスの一
部を抜きＦ２を導入して反応せしめた。反応開始時のＦ
２１度は５％で圧力は常圧であった。６時間反応をおこ
ない純白溶融状態のワックスが得られた。このワックス
を粗粉砕したのち、ジェットミルで微粉砕した。この粉
末を用い、フッ素化アルキルエステルとして３Ｍ社製界
面活性剤ＦＣ−４３１を添加した有機溶剤に超音波を照
射しながら添加した。有機溶剤としてメタノール、トル
エン、メチルエチルケトン、酢酸エチルを用い分散体を
調製した。またこれらの分散体に増粘剤を添加してキャ
ップ付き試験管に入れ、分散性、再分散性を評価し、こ
の結果を第１表に示した。

実施例２特開昭６３−１３９１３９号の方法と同様にして平均分
子量１，０００　、平均粒子径０．５μｍの低分子３１
ＰＴＦＥ粉末を得た。すなわち、実施例１で得た粗粉砕
の低分子量ＰＴＦＥ粉末（平均分子量８，５００　）を
ニッケル製長さ１ｍ、径１インチ管でできた反応器（５
００°Ｃに昇温）に窒素で希釈したフ・ン素ガスととも
に連続的に供給した。反応生成ガスは抜出し約２５°Ｃ
に冷却して低分子量物を析出、補集した。この粉末を用
いるほかは実施例１と同様にして分散体を調製し、分散
性、再分散性を評価した。

この結果を第１表に示すが、攪拌にともない分散体が発
泡した。これに対しては信越シリコーン社製の消泡剤が
有効であり、メタノールに対してはＫＭ−７０（シリコ
ーンオイルエマルシ１ン　０ハ０、　　トルエ　ンに対
してはＦＡ−６００（フロロシリコーンオイル）　　、
　ＭＥＫ、　　酢酸エチルに対してはにドア０　とＫＳ
−６９（シリコーンオイル）をいずれも０．５〜２．５
％程度添加することで発泡を抑制することができた。

なお、分散性は目視により次のランク付けをした。

Ｏｗｌ拌により均一に分散する Δ；粉粒子凝集し、均一に分散しない ×；粒子が溶剤に濡れないなお、分散体がグリース状のものについては顕微鏡観察
により分散状態をｉ１認した。

また、再分散性は目視により次のように評価した。

分散体を２４時間放置して粒子を沈降させたのち、逆さ
まにして軽（振盪して均一に分散；Ｑ、強く振盪して均
一に分散；Δ、振盪のみでは均一に分散しない；× 比較例１．２実施例１．２で用いた含フッ素樹脂粉末を各種界面活性
剤により分散体を得、同様にして評価をおこなうた。こ
の結果を第１表に示した。

第ｔａ［発明の効果１本発明によれば潤滑性能、非粘着性等に優れた低分子量
の含フッ素樹脂粉末の均一分散体を用意に得ることがで
き、しかも−旦沈降した粒子も攪拌により、容易に再分
散させることができるものであり、各種用途に供するこ
とができるものである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）含フッ素樹脂粉末をフッ素化アルキルエステル系
界面活性剤を含有する有機溶剤に分散してなることを特
徴とする含フッ素樹脂分散体。
（２）含フッ素樹脂粉末をフッ素化アルキルエステル系
界面活性剤と増粘剤を含有する有機溶剤に分散してなる
ことを特徴とする含フッ素樹脂分散体。
（３）含フッ素樹脂粉末が含フッ素樹脂を分子状フッ素
、ハロゲン化フッ素、窒素フッ化物および希ガスのフッ
化物から選ばれる少なくとも１種のフッ素化剤と加熱反
応させることにより得られた分子量５００００以下の低
分子量物であることを特徴とする請求項（１）または（
２）の含フッ素樹脂分散体。