JP5319076B2 - 有機ケイ素化合物を含有するワックス組成物。 - Google Patents
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1.(A)ワックス中に(B)一般式I
2.さらに(D)界面活性剤を含んでなる項1に記載のワックス組成物。
3.一般式Iで表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物(B)において全てのR1のうち50%以上が炭素数1〜6アルコキシ基又は末端がアルキルエーテルである炭素数1〜6のオキシアルキレン基である項1又は2に記載のワックス組成物。
4.項1〜3のいずれか1項に記載のワックス組成物が溶媒に分散されているワックス分散液。
5.溶媒が水である項4に記載のワックス分散液。
6.ワックス(A)の融点が40℃〜160℃の範囲である項1〜5のいずれか1項に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
7.分散体の平均粒径が0.05μm〜5μmである項4〜6のいずれか1項に記載のワックス分散液。
8.ワックス(A)、化合物(B)及び化合物(C)の合計質量を100部とした時、化合物(B)及び化合物(C)の合計質量が30部以上70部以下である項1〜7のいずれか1項に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
9.ワックス(A)が溶融状態であるところへ化合物(B)と、化合物(C)、及びさらに必要に応じて界面活性剤(D)を混合し、その後冷却固化させることを特徴とする項1〜3及び項6のいずれか1項に記載のワックス組成物の製造方法。
10.項9の製造方法により製造されたワックス組成物を溶媒中に投入し分散させることを特徴とする項4〜8のいずれか1項に記載のワックス分散液の製造方法。
11.項1〜8のいずれか1項に記載のワックス組成物及び/又はワックス分散液を含んでなる塗料組成物。
12.項11記載の塗料組成物が塗装された物品。
で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物を含有する項1に記載のワックス組成物。
3.さらに(D)界面活性剤を含んでなる項1又は2に記載のワックス組成物。
4.一般式Iで表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物(B)において全てのR1のうち50%以上が炭素数1〜6アルコキシ基又は末端がアルキルエーテルである炭素数1〜6のオキシアルキレン基である項1〜3に記載のワックス組成物。
5.項1〜4に記載のワックス組成物が溶媒に分散されているワックス分散液。
6.溶媒が水である項5に記載のワックス分散液。
7.ワックス(A)の融点が40℃〜160℃の範囲である項1〜6に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
8.分散体の平均粒径が0.05μm〜5μmである項4〜7に記載のワックス分散液。
9.固形分合計質量を100部とした時、化合物(B)及び化合物(C)の合計質量が30部以上70部以下である項1〜8に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
10.ワックス(A)が溶融状態であるところへ化合物(B)と、必要に応じて化合物(C)、及びさらに必要に応じて界面活性剤(D)を混合し、その後冷却固化させることを特徴とする項1〜4又は7に記載のワックス組成物の製造方法。
11.項10の製造方法により製造されたワックス組成物を溶媒中に投入し分散させることを特徴とする項5〜9に記載のワックス分散液の製造方法。
12.項1〜9に記載のワックス組成物及び/又はワックス分散液を含んでなる塗料組成物。
13.項12記載の塗料組成物が塗装された物品。
塗料の表面調整剤として実に多様なワックスが市場では使われている。そのうち本発明において使用されるワックスとしては、天然若しくは合成の炭化水素ワックス、グリセリド及びロウ、並びにこれらの酸化物や酸変性物等を挙げることができる。天然ワックスとしては、例えば牛脂あるいは豚脂を水素添加した水添硬化油脂、密ロウ、鯨ロウ、水添鯨ロウ、カルナバワックス、キャンデリアワックス、ライスワックス、ホホバワックス、シェラック等の動植物性ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、セリシンワックス等の鉱物性ワックス等を挙げることができる。また、合成ワックスとしては、ポリオレフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス等を挙げることができる。これらのワックスのうちでもその化学構造中に何らかの極性基をもつ水添硬化油脂、密ロウ、鯨ロウ、水添鯨ロウ、カルナバワックス、キャンデリアワックス、ライスワックス、ホホバワックス、シェラック、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、セリシンワックス等の天然物ワックスが長鎖有機基で変性された有機ケイ素化合物の分散性の面から好ましい。
本発明は、長鎖有機基で変性された有機ケイ素化合物を用いる事により低極性物質であるワックス中と高極性物質である液状の有機ケイ素化合物が安定に溶解又は分散しているワックス組成物を得る事を可能にしている。これに用いる一般式Iで表される有機ケイ素化合物は一般式IIで表される有機ケイ素化合物の有機基の一部を炭素数8〜18の炭化水素基又は末端がアルコキシエーテルである炭素数10〜30のポリ(オキシアルキレン)基で置換する事によって得る事ができる。ここで置換に用いる炭素数8〜18の炭化水素基をもつ物質として、たとえば1−オクタノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、ミリスチルアルコール、1−ヘキサデカノール、オレイルアルコール、ステアリルアルコールなどの長鎖1級アルコールを好適に用いることが出来る。炭素数炭素数が7以下のアルコールで変性した場合は変性後の極性がまだ高く、ワックスとの混和性が不充分となる場合がある。一方炭素数が19をこえる長鎖アルコールで変性した場合は変性物の粘度が高く、またワックスへの溶解性が極性が高くなりすぎ表面へ浸出しにくくなるためか親水性が不十分な場合がある。
本発明で用いる有機ケイ素化合物は少なくとも2つは反応性官能基としてアルコキシ基又はオキシアルキレン基をもつシリル化合物である。かかる化合物としては例えばジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランのような反応性官能基を2つもつモノマー及びその縮合物:メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(2−メトキシエチル)シランのような反応性官能基を3つもつモノマー及びその縮合物:ポリメチルシロキサンジメトキシエーテル、ポリフェニルシロキサンジメトキシエーテル、ポリメチルフェニルシロキサントリメトキシエーテルのようなポリシロキサン(シリコーン)ポリエーテル:テトラメトキシシラン(メチルシリケート)、テトラエトキシシラン(エチルシリケート)などの有機シリケート類及びその縮合物を挙げることができる。中でも上記(B)長鎖有機基で変性された有機ケイ素化合物を合成するには有機シリケート類又はその縮合物を用いることが本発明においては好適である。
有機シリケートの典型的なものとしてアルキルシリケートが挙げられる。アルキルシリケートにおけるアルキル基は任意の炭素数のものが合成できるが、中でも4つのアルキル基が全てエチル基であるテトラエチルシリケートは非常に多用されている代表的なアルキルシリケートであり、例えば「エチルシリケート28」との商品名でコルコート株式会社より市販されている。それ以外にも同社よりメチルシリケート、N-プロピルシリケート、N-ブチルシリケートが市販されている。
リガンド交換は水酸基を持つ化合物と有機シリケートを混合し、少量の触媒存在下加熱することにより行う事ができる。ここで用いる事のできる水酸基を持つ化合物としては、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール、nヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコールなどのアルコール:エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのアルキレングリコール:エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルキレングリコールモノエーテル:エチレングリコールモノブチルエステル、プロピレングリコールモノメチルエステルなどのアルキレングリコールモノエステルなどが挙げられる。また触媒としてはトリエチルアミンのような3級アミンを好適に用いる事ができる。
本発明に用いる事のできる界面活性剤は特にその種類を問わないが、ワックス分散液を製造する場合に分散液の分散安定性を改善する効果をもつ。石油系溶剤のような極性の低い溶媒で分散液を製造する場合にはHLB値が10よりも小なものが好ましく、かかる乳化剤の例としては、例えばペレテックスCO−7.5、ペレテックスRO−10(共にミヨシ油脂株式会社製)等のノニオン界面活性剤を挙げることができる。アルコール、エステル、グリコールエーテル、水のような極性の高い溶剤を用いる時はHLB値が8よりも大きいものが好ましい。かかる乳化剤としては例えばペレテックスE−451D、ペレテックス1230(共にミヨシ油脂株式会社製)等のノニオン界面活性剤を用いる事ができる。またこの場合界面活性成分として長鎖脂肪酸塩を用いても良い。この場合中和に用いる塩基性物質に特に限定は無いが、例えばオレイン酸トリエタノールアミン塩、ステアリン酸ジエタノールアミン塩などのアミン塩を好適に用いる事ができる。又界面活性剤は1種のみでもよく2種以上を併用してもよい。
以下本発明のワックス組成物の製造方法について説明する。本発明のワックス組成物は(A)ワックスに(B)長鎖有機基で変性された有機ケイ素化合物及び必要に応じて(C)有機ケイ素化合物、さらに必要に応じて(D)界面活性剤を加える工程に特徴がある。即ち混合を(A)ワックスの融点以上の温度の液体状態で行いその後(A)ワックスの融点以下の温度に冷却する事であり、混合を液体状態で行う事により均一な溶解又は分散をはかり、又冷却する事により溶解又は分散した状態を安定化させることにより、成分の分離が起こりにくい、かつ常温での取り扱い性にすぐれたワックス組成物を得る。
以下本発明のワックス分散液の製造方法について説明する。本製造方法はワックス組成物を溶媒に分散するときの状態により大きく2つの方法に分ける事ができる。
予め下部に溶剤分離器が接続されているコンデンサー、温度計、撹拌装置及び加熱・冷却装置が取り付けられた、容量500mlの4つ口フラスコにシリケートとしてエチルシリケート28(コルコート社製品、テトラエトキシシラン):138.4g、変性剤としてヘキサデカノール:161.0g及び触媒としてトリエチルアミン:0.6gを仕込んだ。
変性シリケートの製造例2〜8
表1に示した原料を用い製造例1と同様の工程で変性シリケート2〜8を得た。ただし用いる変性剤により脱離するアルコールの種類が異なるのでそれに応じて反応温度も変えた。反応温度も併せて表1に示した。
表1
注2:コルコート社製品 エチルシリケート 4量体
注3:日本油脂株式会社製品 12プロピレンオキサイドモノブチルエーテ
ル
注4:信越化学工業株式会社製 メチル/メトキシシラン
アクリル樹脂水分散体の製造例
高速撹拌が可能な回転翼を備えた容器に不飽和モノマーとしてスチレン:35g、メチルメタアクリレート:14g、nブチルアクリレート:35g、ヒドロキシエチルアクリレート:15g、アクリル酸:1g、界面活性剤として30%ニューコール707SF(日本乳化剤株式会社製、アニオンノニオン型界面活性剤水溶液):5gおよび脱イオン水:60gを仕込み高速で撹拌混合してプレエマルションを作成した。
ワックス組成物の調整
実施例1(ワックス固形物の調整)
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
固形物をフラスコから取り出し粉砕し粒径10〜100μmの粉末状のワックス組成物を得た。
実施例2〜8
表2に示した材料を用いその他の工程は実施例1と同様にして実施例2〜8のワックス固形物を得た。
表2
注6:日本乳化剤株式会社製品 アニオンノニオン型界面活性剤
実施例9(ワックス溶剤分散液の調整)
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
て行った。
実施例10
シリケートとして変性シリケートの製造例3で得た変性シリケート:25gとエチルシリケート48:25g混合したものを用いる以外は実施例9と同様にして実施例10のワックスシリケート複合体分散液を得た。分散後のワックスシリケート複合体の分散粒子の平均粒径は1.2μmであった。
実施例11(ワックス水性分散液の調整)
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量500mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):60gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例1(ワックス固形物の調整)
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例2
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにラノリン(日本精化株式会社製精製ウールグリース、融点:36〜42℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例3
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにポリエチレン樹脂(宇部興産株式会社製気相法メタロセンポリエチレン「ユメリット 4540F」、融点:128℃):50gを仕込み130℃に加熱して溶融させた。
比較例4
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例5(ワックス溶剤分散液の調整)
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):50gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例6
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):80gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
比較例7
コンデンサー、温度計、回転翼を備えた撹拌装置及び加熱・冷却装置を備えた容量300mlの4つ口セパラブルフラスコにカルナバワックス(融点:80〜86℃):20gを仕込み90℃に加熱して溶融させた。
ワックス組成物又はワックス分散液を配合した塗料の調整
実施例12(溶剤型塗料組成物の調整)
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイト(バインダー:アクリル/メラミン/エポキシ、顔料:チタン白、溶剤:キシレン/ジエチレングリコールモノブチルエーテル、固形分濃度60%(バインダー30%+顔料30%)):330gに実施例1で得た粉末状のワックス組成物を10g加えよく混合し、前もって1mm径のガラスビーズ500gを入れた容量900mlの広口ガラス瓶に仕込み、密閉し、ペイントコンディショナーにより15分間撹拌混合分散し、実施例12の溶剤型塗料組成物を得た。
実施例13〜19
表3に示した材料を用いその他の工程は実施例12と同様にして実施例13〜21の溶剤型塗料組成物を得た。
表3
実施例20
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイト:330gに実施例9で得たワックスシリケート複合体分散液を40g加え充分に回転撹拌混合し実施例20の溶剤型塗料組成物を得た。
実施例21
ワックスシリケート複合体分散液として実施例10で得られたものを用いる他は実施例20と同様にして実施例21の溶剤型塗料組成物を得た。
実施例22(水性塗料組成物の調整)
アクリル樹脂水分散体の製造例で得た固形分含有量47%のアクリル樹脂エマルションEM1:169.5g、メラミン樹脂(日本サイテックインダストリーズ株式会社製「サイメル211」、固形分濃度80%):24.5g、変性エポキシ樹脂水分散液(荒川化学工業株式会社製「KA−1826」、固形分濃度33%):29.7g、顔料(テイカ株式会社製「TITANIX JR−903」、二酸化チタン):91g、プロピレングリコールモノプロピルエーテル:10g及び上水:52.2gを良く混合し、前もって1mm径のガラスビーズ500gを入れた容量900mlの広口ガラス瓶に仕込み、密閉し、ペイントコンディショナーにより15分間撹拌混合分散し、実施例22の水性塗料組成物を得た。
比較例8
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイトを比較例8とした。
比較例9
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイト:330gにカルナバワックス:5g及びエチルシリケート:5gを加えよく混合し、前もって1mm径のガラスビーズ500gを入れた容量900mlの広口ガラス瓶に仕込み、密閉し、ペイントコンディショナーにより15分間撹拌混合分散し、比較例9の溶剤型塗料組成物を得た。
比較例10
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイト:330gに比較例1で得た粉末状のワックス組成物を10g加えよく混合し、前もって1mm径のガラスビーズ500gを入れた容量900mlの広口ガラス瓶に仕込み、密閉し、ペイントコンディショナーにより15分間撹拌混合分散し、比較例10の溶剤型塗料組成物を得た。
比較例11〜13
表4に示した材料を用いその他の工程は比較例10と同様にして比較例11〜13の溶剤型塗料組成物を得た。
表4
比較例14
関西ペイント株式会社製溶剤型白色塗料マジクロン1531ホワイト:330gに比較例5で得たワックスシリケート複合体分散液を40g加え充分に回転撹拌混合し比較例14の溶剤型塗料組成物を得た。
比較例15、16
ワックスシリケート複合体分散液として比較例6、7で得られたものを夫々用いる他は比較例14と同様にして比較例15および16の溶剤型塗料組成物を得た。
ワックス組成物又はワックス分散液を配合した塗料の評価
実施例12〜22及び比較例8〜16の塗料組成物及びそれを硬化させた塗膜の性能評価を行った。ここで硬化塗膜は以下の手順で作成した。
注8:塗料を密閉した容器に入れ40℃で2ヶ月間貯蔵した後の塗料の状態を評価した。
△:塗料が増粘しており、スプレー塗装を行うためには塗料100部に対し
20部以上の溶剤または水を更に加える必要がある。
△:60℃鏡面光沢度が60以上80未満である。
×:60℃鏡面光沢度が60未満である。
△:貯蔵後塗膜の光沢/初期塗膜の光沢が50%以上、90%未満である。
×:貯蔵後塗膜の光沢/初期塗膜の光沢が50%未満、またはゲル化により
貯蔵後塗膜が作成できない。
注12:塗膜の平滑性を目視で評価した
○:平滑で艶のある塗面である。
×:ハジキ、ヘコミ、肌荒れなど塗面欠陥が甚だしい。
○:△L*が2以上5未満であり、汚染が目立たない。
△:△L*が5以上10未満であり、少し汚染していることが目で判る。
×:△L*が10以上であり、汚染していることがはっきり目立つ。
Claims (12)
- (A)ワックス中に(B)一般式I
- さらに(D)界面活性剤を含んでなる請求項1に記載のワックス組成物。
- 一般式Iで表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物(B)において全てのR1のうち50%以上が炭素数1〜6アルコキシ基又は末端がアルキルエーテルである炭素数1〜6のオキシアルキレン基である請求項1又は2に記載のワックス組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のワックス組成物が溶媒に分散されているワックス分散液。
- 溶媒が水である請求項4に記載のワックス分散液。
- ワックス(A)の融点が40℃〜160℃の範囲である請求項1〜5のいずれか1項に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
- 分散体の平均粒径が0.05μm〜5μmである請求項4〜6のいずれか1項に記載のワックス分散液。
- ワックス(A)、化合物(B)及び化合物(C)の合計質量を100部とした時、化合物(B)及び化合物(C)の合計質量が30部以上70部以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のワックス組成物又はワックス分散液。
- ワックス(A)が溶融状態であるところへ化合物(B)と、化合物(C)、及びさらに必要に応じて界面活性剤(D)を混合し、その後冷却固化させることを特徴とする請求項1〜3及び請求項6のいずれか1項に記載のワックス組成物の製造方法。
- 請求項9の製造方法により製造されたワックス組成物を溶媒中に投入し分散させることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載のワックス分散液の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のワックス組成物及び/又はワックス分散液を含んでなる塗料組成物。
- 請求項11記載の塗料組成物が塗装された物品。
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