JPH107973A - 耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物 - Google Patents

耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物

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JPH107973A
JPH107973A JP18154996A JP18154996A JPH107973A JP H107973 A JPH107973 A JP H107973A JP 18154996 A JP18154996 A JP 18154996A JP 18154996 A JP18154996 A JP 18154996A JP H107973 A JPH107973 A JP H107973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基材上に無機顔料により着色されたフッ
素樹脂の塗膜を形成したフッ素樹脂被覆物であって、塗
膜の剥離強度に優れ、ピンホール等の塗膜欠陥の少ない
耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物を提供すること。 【解決手段】 金属基材上に、フッ素樹脂及び無機顔料
を含有するフッ素樹脂組成物の塗膜を形成してなるフッ
素樹脂被覆物において、(1)フッ素樹脂組成物を構成
するフッ素樹脂成分がポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)90重量%超過98重量%以下と熱溶融性フッ
素樹脂2重量%以上10重量%未満とを含有し、かつ、
熱溶融性フッ素樹脂が粒径5μm以上の粗粒子の含有率
が50重量%以下の微粒子であり、(2)無機顔料の配
合割合がフッ素樹脂組成物全量基準(固形分基準)で2
〜15重量%であり、(3)塗膜の平均膜厚が5〜50
μm、(4)塗膜の180°剥離強度が1.5kg/c
m以上、及び(5)10V/5秒間の電圧印加時の塗膜
のピンホール通電量が0.12mA/cm2以下である
ことを特徴とする耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐蝕性着色フッ素
樹脂被覆物に関し、さらに詳しくは、金属基材上に無機
顔料により着色されたフッ素樹脂塗膜を形成したフッ素
樹脂被覆物であって、塗膜の剥離強度に優れ、ピンホー
ル等の塗膜欠陥の少ない耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物に
関する。本発明の耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物は、炊飯
ジャーの内釜、鍋、グリルパン等の調理器具の分野で好
適に使用される。
【0002】
【従来の技術】金属製の炊飯ジャーの内釜、鍋、グリル
パン等の調理器具には、耐蝕性、こびりつき防止などの
目的で、フッ素樹脂の塗膜が形成されていることが多
い。フッ素樹脂としては、一般にポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)が用いられている。より具体的に
は、金属基材上に、フッ素樹脂塗料を塗布し、燒結して
フッ素樹脂被覆物を作製する。フッ素樹脂被覆物は、通
常、プレス成形により、炊飯ジャーの内釜等の所望の形
状に2次加工される。場合によっては、金属基材をプレ
ス成形した後、フッ素樹脂塗料を塗布し、燒結すること
がある。耐蝕性に優れたフッ素樹脂被覆物を得るには、
ピンホールなどの塗膜欠陥が少ないことに加えて、金属
基材に対する塗膜の接着力も充分であることが求められ
る。従来、塗膜の接着力を向上させるために、例えば、
金属基材の表面に、化学的または電気化学的エッチング
により微細な凹凸を設けている。しかしながら、着色塗
膜を形成するために、無機顔料を配合したフッ素樹脂組
成物を用いると、金属基材に対する塗膜の接着力が低下
し、ピンホール等の塗膜欠陥も多くなる。したがって、
所望の色調に着色した耐蝕性のフッ素樹脂塗膜を形成す
ることは困難な課題であった。
【0003】本願発明者らは、耐蝕性に優れた着色フッ
素樹脂被覆物を得るために検討した結果、表面に微細な
凹凸を形成した金属基板上に、PTFEに熱溶融性フッ
素樹脂を少量成分として配合したフッ素樹脂成分に無機
顔料を配合したフッ素樹脂組成物の塗膜を形成すること
により、金属基材に対する接着性が改善され、しかもピ
ンホールの少ないフッ素樹脂被覆物の得られることを見
いだし、先に特許出願を行った(特開平5−39451
号公報)。このフッ素樹脂被覆物は、フッ素樹脂層と金
属基材との間の接着力が良好であり、被覆後の後加工と
してプレス成形により炊飯ジャー内釜等を成形しても、
被覆層が塑性変形に追随し、剥離することはない。しか
しながら、耐蝕性に関しては、改善が見られるものの、
充分に満足できるものではなく、ピンホール部分からの
微細な腐食が起こったり、それに伴う塗膜剥離等が起こ
る問題が依然として残っていた。このフッ素樹脂被覆物
の上に、実質的に顔料を含まないフッ素樹脂、特にPT
FEと熱溶融性フッ素樹脂との混合物を被覆すると、ピ
ンホールを減少させることができるが、それでも、高度
の耐蝕性が要求される分野での用途には、いまだ充分で
はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
基材上に無機顔料により着色されたフッ素樹脂の塗膜を
形成したフッ素樹脂被覆物であって、塗膜の剥離強度に
優れ、ピンホール等の塗膜欠陥の少ない耐蝕性着色フッ
素樹脂被覆物を提供することにある。フッ素樹脂成分と
して、PTFEに熱溶融性フッ素樹脂を少量成分として
配合したものを用いた場合、PTFEを単独で用いた場
合に比べて、無機顔料を配合しても、金属基材に対する
塗膜の接着性が良好で、ピンホール等の塗膜欠陥も少な
くすることができる。しかしながら、金属基材に対する
塗膜の剥離強度を充分に高め、しかも、ピンホール等の
塗膜欠陥を充分に小さくすることが困難であった。本発
明者らは、その原因について検討したところ、無機顔料
を含有するフッ素樹脂組成物の塗料を調製する際に、フ
ッ素樹脂成分として、好ましくはPTFEディスパージ
ョンと熱溶融性フッ素樹脂ディスパージョンを用いる
が、粒子が2次凝集し難いPTFEディスパージョンに
比べて、熱溶融性フッ素樹脂ディスパージョンは、粒子
が2次凝集を起こしやすいため、均一に微分散し難く、
微視的に見て、塗膜中に熱溶融フッ素樹脂の密な部分と
粗な部分が存在したり、粗大粒子が存在することによ
り、ピンホールが発生したり、金属基材への接着力が低
下することを見いだした。
【0005】そこで、熱溶融性フッ素樹脂として、粒子
径が小さく、かつ、微分散させたものを用いることによ
り、高い剥離強度を有し、ピンホール等の塗膜欠陥が小
さい着色フッ素樹脂塗膜の得られることを見いだした。
フッ素樹脂成分として、粉末を用いても、同様に、原料
レベルで粒子径が小さく、しかも微分散しやすいものを
用いることが必要である。また、このフッ素樹脂塗膜の
上に、実質的にフッ素樹脂のみからなるフッ素樹脂層を
トップコートとして形成すると、ピンホール等の塗膜欠
陥をさらに小さくすることができ、耐蝕性に優れた着色
フッ素樹脂被覆物を得ることができる。さらには、熱溶
融性フッ素樹脂の配合割合、無機顔料の配合割合、塗膜
の膜厚などを好適な範囲とすることにより、ピンホール
が低減されたフッ素樹脂被覆物を工業的に安定して供給
することができ、しかもそのピンホールレベルを所定の
範囲内に抑え、同時に高度の剥離強度を達成できる。本
発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、金属基
材上に、フッ素樹脂及び無機顔料を含有するフッ素樹脂
組成物の塗膜を形成してなるフッ素樹脂被覆物におい
て、(1)フッ素樹脂組成物を構成するフッ素樹脂成分
がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)90重量%
超過98重量%以下と熱溶融性フッ素樹脂2重量%以上
10重量%未満とを含有し、かつ、熱溶融性フッ素樹脂
が粒径5μm以上の粗粒子の含有率が50重量%以下の
微粒子であり、(2)無機顔料の配合割合がフッ素樹脂
組成物全量基準(固形分基準)で2〜15重量%であ
り、(3)塗膜の平均膜厚が5〜50μm、(4)塗膜
の180°剥離強度が1.5kg/cm以上、及び
(5)10V/5秒間の電圧印加時の塗膜のピンホール
通電量が0.12mA/cm2以下であることを特徴と
する耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物が提供される。
【0007】また、本発明によれば、典型的には、以下
のような実施態様が提供される。 1.フッ素樹脂成分中の熱溶融性フッ素樹脂の割合が3
重量%以上10重量%未満である前記耐蝕性着色フッ素
樹脂被覆物。 2.フッ素樹脂成分中の熱溶融性フッ素樹脂の割合が5
重量%以上10重量%未満である前記耐蝕性着色フッ素
樹脂被覆物。 3.無機顔料の割合が固形分基準で3〜12重量%であ
る前記耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。 4.無機顔料の割合が固形分基準で4〜10重量%であ
る前記耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。 5.塗膜の平均膜厚が10〜40μmである前記耐蝕性
着色フッ素樹脂被覆物。 6.塗膜の180°剥離強度が2.0kg/cm以上
で、10V/5秒間の電圧印加時の塗膜のピンホール通
電量が0.08mA/cm2以下である前記耐蝕性着色
フッ素樹脂被覆物。 7.塗膜の180°剥離強度が2.5kg/cm以上
で、10V/5秒間の電圧印加時のピンホール通電量が
0.04mA/cm2以下である前記耐蝕性着色フッ素
樹脂被覆物。 8.熱溶融性フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、及びテロラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(FEP)からなる群より選ばれる少
なくとも1種であって、その平均1次粒子径が0.1〜
1μmである前記耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。
【0008】9.熱溶融性フッ素樹脂の全量中、粒径5
μm以上の粗粒子(1次粒子及び/または2次粒子)の
割合が10重量%以下である前記耐蝕性着色フッ素樹脂
被覆物。 10.フッ素樹脂組成物の塗膜の上に、さらに最外層と
して、実質的にフッ素樹脂のみからなる平均膜厚5〜4
0μmのフッ素樹脂層が被覆され、かつ、10V/5秒
間の電圧印加時の全被覆層のピンホール通電量が0.0
4mA/cm2以下である前記耐蝕性着色フッ素樹脂被
覆物。 11.最外層として、実質的にフッ素樹脂のみからなる
平均膜厚5〜40μmのフッ素樹脂層が被覆され、か
つ、10V/5秒間の電圧印加時の全被覆層のピンホー
ル通電量が8×10-3mA/cm2以下である前記耐蝕
性着色フッ素樹脂被覆物。 12.最外層として、実質的にフッ素樹脂のみからなる
平均膜厚5〜40μmのフッ素樹脂層が被覆され、か
つ、10V/5秒間の電圧印加時の全被覆層のピンホー
ル通電量が4×10-3mA/cm2以下である前記耐蝕
性着色フッ素樹脂被覆物。 13.最外層のフッ素樹脂がPFAである前記耐蝕性着
色フッ素樹脂被覆物。 14.金属基材が、フッ素樹脂組成物の塗膜を形成する
側の表面に化学的または電気化学的エッチングにより設
けられた微細な凹凸を有するものである前記耐蝕性着色
フッ素樹脂被覆物。
【0009】
【発明の実施の形態】フッ素樹脂成分 本発明で用いる各フッ素樹脂は、水性ディスパージョ
ン、粉末等いずれの形態でもよいが、特に水性ディスパ
ージョンであることが望ましい。熱溶融性フッ素樹脂と
しては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)、テロラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(E
TFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTF
E)、これらの2種以上の混合物が用いられる。これら
の中でも、PFA、FEP、及びこれらの混合物が好ま
しい。
【0010】フッ素樹脂に無機顔料を配合すると、エッ
チング等により粗面化した金属基材を用いても、フッ素
樹脂塗膜の物理的接着力が弱まる。その理由は、PTF
Eの粘度が340℃において1011〜1013ポイズと高
く、溶融流動しにくい上、無機顔料の配合によりエッチ
ング面(特に凹部)へのフッ素樹脂組成物の入り込みが
阻害されて、物理的接着が不充分になるからである。こ
れに対して、熱溶融性フッ素樹脂の粘度は、PFAが3
80℃において104〜105ポイズ、FEPが380℃
において4×104〜105ポイズ、ETFEが300〜
330℃において104〜105ポイズ、CTFEが23
0℃において107ポイズと極めて低い。また、これら
の熱溶融性フッ素樹脂は、同種のフッ素系ポリマーであ
るPTFEとの相溶性も良好である。そこで、PTFE
に熱溶融性フッ素樹脂を配合すると、フッ素樹脂組成物
全体の溶融粘度が下がり、フッ素樹脂組成物が金属基材
のエッチング面へ入りやすくなり、物理的接着力の向上
効果が促進されるため塗膜の接着力が向上する。
【0011】また、熱溶融性フッ素樹脂を配合すると、
ピンホールも低減させることができる。ピンホール低減
のメカニズムは、必ずしも明確ではないが、以下のよう
に推定される。すなわち、PTFEは、非常に溶融粘度
が高く、加熱・燒結後でも粒子形状が幾分かは保持され
る場合があり、粒子間の間隙が融着しきらずに孔として
残り得る上、無機顔料が配合されていると、この孔が連
続しやすくなってピンホールの発生が助長されると推定
される。これに対して、PTFEよりも著しく溶融粘度
が低い熱溶融性フッ素樹脂を配合すると、それによっ
て、PTFEによって生じた孔を埋めることができると
推測される。
【0012】本発明のフッ素樹脂被覆物は、通常、平板
上の金属基材上にフッ素樹脂塗料をコーティング後、得
られたフッ素樹脂被覆物を炊飯ジャー内釜等の形状にプ
レス成形加工する、いわゆる後加工を行う用途におい
て、特に効果を発揮することができる。プレス成形後の
ピンホールの多寡、及び塗膜の破断伸度が、耐蝕性及び
プレス成形加工性の重要な因子となる。熱溶融性フッ素
樹脂の全フッ素樹脂中の配合割合は、PTFE単独使用
の場合と比較して、接着力の向上効果が明らかに見られ
る2重量%以上とする必要がある。熱溶融性フッ素樹脂
を全フッ素樹脂に対して3重量%以上配合すると、ピン
ホール低減効果が現れるとともに、顔料等を全く配合し
ていないPTFE単独の塗膜よりも高い接着力が得られ
るので、好ましい。さらに、熱溶融性フッ素樹脂を全フ
ッ素樹脂に対して5重量%以上配向すると、ピンホール
低減効果が顕著になり、しかも強い接着力が得られるの
でより好ましい。熱溶融性フッ素樹脂の配合割合が大き
すぎると、塗膜の平滑性が悪くなり製膜性が低下すると
ともに、破断伸度が急激に低下するので、コーティング
後にプレス成形などの後加工する際に、塗膜が塑性変形
に追随できずに剥離等の欠陥を生じやすくなる。
【0013】本発明でフッ素樹脂成分の原料として用い
られるPTFEと熱溶融成フッ素樹脂の粒子は、互いに
均一に微分散していることが非常に重要である。微視的
に見て、熱溶融性フッ素樹脂が密な部分と粗な部分が存
在すると、粗な部分では被覆物とした後に、PTFEに
よる孔が埋まりきらずにピンホールが多発したり、金属
基材表面の微細な凹凸にフッ素樹脂成分が流れ込まない
ために、局部的に接着力が小さい個所が生じて、塗膜の
剥離を引き起こす可能性が高くなる。つまり、本願発明
の目的である工業的に安定して耐蝕性に優れた着色フッ
素樹脂被覆物が得られなくなる。したがって、PTFE
と熱溶融性フッ素樹脂は、いずれも原料レベルで粒子径
が小さくかつ良く微分散したものを用いる必要がある。
【0014】PTFEに関しては、乳化重合粒子径であ
る約0.1〜0.2μmの粒子があまり2次凝集してい
ないものが市販のディスパージョンとして比較的容易に
入手できるので、特に問題はない。これに対して、熱溶
融性フッ素樹脂の粒子は、粒子径の小さいディスパージ
ョンにおいても2次凝集を起こしやすく、微細な粒子の
PTFEディスパージョンを得ることが困難である。そ
こで、熱溶融性フッ素樹脂としては、平均1次粒子径が
0.1〜1μmのものを用い、かつ、粗大粒子の含有率
を減少させるように、高剪断力を有する攪拌機で攪拌し
て、微粒子化してから使用することが好ましい。すなわ
ち、本発明では、原料の熱溶融性フッ素樹脂として、粒
径5μm以上の粗粒子(1次粒子及び/または2次粒
子)の含有率が50重量%以下の微粒子を使用する。粒
径5μm以上の粗粒子の割合が大きくなると、ピンホー
ル等の塗膜欠陥を減少させることが困難になる。粒径5
μm以上の粗粒子の割合は、熱溶融性フッ素樹脂粒子
中、10重量%以下であることがより好ましい。
【0015】なお、特公昭63−33511号公報に
は、PFAが10〜50重量%という特定の比率で含ま
れるフッ素樹脂コーティング組成物を用いることによ
り、燒結後の再結晶化が進みにくく、アモルファス部分
が多くなって塗膜の弾性が上がることを利用し、表面の
引っかきに対する抵抗性を高めることが知られている。
形式的には、PTFEとPFAとのブレンド物を用いる
点で共通しているように見えるが、本発明は、これとは
技術思想を異にするもので、PFAなどの熱溶融性フッ
素樹脂の低溶融粘度を利用し、フッ素樹脂成分中に2重
量%以上10重量%未満の限定された割合で配合するこ
とにより、PTFE粒子の間隔を埋めてピンホールを低
減するとともに、フッ素樹脂成分を金属基材表面の微細
な凹凸中に入り込ませて、投錨効果により接着力を向上
させるという全く別の目的・効果を有する発明であり、
特公昭63−33511号公報に開示されている発明に
おいて好適とされているPFAの配合割合の範囲は、本
発明では適切でないとする範囲であるなど、組成物とし
ても異なるものである。PFAなどの熱溶融性フッ素樹
脂の配合割合を高めると、塗膜の破断伸度が急激に低下
し、プレス成形加工性が劣化する。
【0016】本願発明に用いる無機顔料としては、特に
限定されず市販の顔料が広く用いられるが、具体例とし
ては、酸化チタン、カーボンブラック、群青、ベンガラ
等一般の無機顔料;マイカ、顔料被覆マイカ、窒化ホウ
素(BN)、鱗片状酸化鉄、グラファイト、フッ化グラ
ファイト、鱗片金属片等の鱗片状無機顔料;等が代表的
なものとして挙げられる。これらの無機顔料は、それぞ
れ単独で使用してもよいが、所望の色調に調整するため
に、2種以上を組み合わせて用いることができる。無機
顔料の配合割合は、得ようとする色調や隠蔽力に応じて
適宜決定されるるが、少なすぎると所望の色調が得られ
なかったり、充分な隠蔽力が得られにくくなり、多すぎ
ると塗膜の接着力を著しく低下させ、熱溶融性フッ素樹
脂の配合によっても向上できなくなったり、塗膜の破断
伸度が低下したり、さらには、ピンホールが増大する等
の悪影響があり好ましくない。このような問題の生じに
くい範囲としては、2〜15重量%とすることが必要で
あり、好ましくは3〜12重量%、より好ましくは4〜
10重量%である。
【0017】本発明において、金属基材上に形成するフ
ッ素樹脂組成物の塗膜の膜厚は、平均5〜50μmの範
囲とする。塗膜の平均膜厚が5μm未満では、所望の色
調や隠蔽力が得られなかったり、耐蝕性の観点から要求
されるピンホール通電量の範囲を満たせなくなるためで
ある。また、50μmを越える平均膜厚を1回のコーテ
ィングで得ようとすると、成膜性が悪くなってクラック
等を発生し、かえってピンホール通電量を増大させて耐
蝕性を悪化させる。膜厚を大きくするために、2回、3
回と繰り返しコーティングを行うと、加工コストが増大
し工業的に不利になる。塗膜の平均膜厚は、好ましくは
10〜40μmである。
【0018】本発明では、フッ素樹脂組成物の塗膜の金
属基材への接着力を向上させるとともに、金属基材にま
で貫通するピンホール等の塗膜欠陥を大幅に減少させる
ことにより、実用上問題のないレベルでの耐蝕性を工業
的に安定して達成することができる。金属基材にまで貫
通するピンホール等の塗膜欠陥は、ピンホール通電量に
より定量化することができる。ピンホール通電量の測定
法は、平板上のフッ素樹脂被覆物上に円筒容器を乗せ、
その円筒容器の中に、あるいは、塗膜面を内側にして釜
状に形成した被覆物容器の中に、2重量%NaCl水溶
液を満たし、片方の電極を液中に入れ、他方を成形品の
外壁に付けて、所定の電圧を一定時間印加したときの通
電量(mA)を測定するものである。本発明では、10
Vの電圧を5秒間印加した時の通電量をピンホール通電
量と規定する。
【0019】塗膜の接着力については、180°剥離強
度で定量化することができる。接着力の測定方法は、塗
膜面にFEPテープの一端を融着させた後、融着した部
分に幅1.5cmの金属基材にまで貫通する切り込みを
入れ、融着していない他端を180°方向に引っ張って
剥離するときの強度を求める方法である。本発明ではこ
れを180°剥離強度と規定する。本発明のフッ素樹脂
被覆物において、塗膜の接着力とピンホール通電量の具
体的な数値の組み合せは、塗膜の180°剥離強度が
1.5kg/cm以上であって、10V/5秒間の電圧
印加時の塗膜のピンホール通電量が0.12mA/cm
2以下であることが必要であり、これにより実用上優れ
た耐蝕性を得ることができる。好ましくは、180°剥
離強度が2.0kg/cm以上でピンホール通電量が
0.08mA/cm2以下であり、さらに好ましくは、
180°剥離強度が2.5kg/cm以上で、ピンホー
ル通電量が0.04mA/cm2以下であり、これらの
レベルであれば、実質的にほとんど腐蝕の起こらないフ
ッ素樹脂被覆物が得られる。
【0020】フッ素樹脂被覆物を得るには、通常、固形
分として、PTFE、熱溶融性フッ素樹脂、及び無機顔
料を水性分散媒体中に分散したフッ素樹脂塗料を調製す
る。固形分の分散性を高めるために、界面活性剤を適宜
添加することが好ましい。一般に、PTFE及び熱溶融
性フッ素樹脂としては、それぞれのディスパージョンを
用いる。熱溶融性フッ素樹脂のディスパージョンは、通
常、樹脂粒子が2次凝集しているので、使用に際し、攪
拌機(ミキサー)により攪拌して、凝集粒子を粉砕して
微細化しておく。金属基材の表面には、化学的または電
気化学的エッチングにより、予め微細な凹凸を形成して
おくことが好ましい。金属基材上に、フッ素樹脂組成物
を含有する塗料を塗布し、乾燥した後、燒結すれば、着
色したフッ素樹脂被覆物を得ることができる。微細な各
フッ素樹脂粉末を用いて、粉体塗料として塗装してもよ
い。あるいはフッ素樹脂粉末を水性媒体中に分散し、攪
拌機により凝集粒子を粉砕して用いてもよい。
【0021】本発明の耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物の最
外層として、さらにフッ素樹脂を被覆することにより、
ピンホール等の塗膜欠陥をより効果的に低減することが
できる。最外層として被覆するフッ素樹脂としては、特
に限定されないが、ピンホールを低減する目的から、実
質的に顔料や接着剤(例えば、ポリアミドイミド、ポリ
エーテルスルホン)を実質的に含まないフッ素樹脂であ
ることが好ましい。また、耐熱性や着色フッ素樹脂塗膜
との相溶性の点から、PTFE、PFA、FEP等が好
ましく、これらは各々単独で用いてもよいし、混合物と
して用いてもよい。これらの中でも、ピンホールを生じ
にくく、無欠陥の膜厚を形成しやすいという観点から、
PFAを単独で用いるのが特に好ましい。実質的にフッ
素樹脂のみからなる最外層のフッ素樹脂層の平均膜厚を
5〜40μmとし、全被覆層のピンホール通電量を0.
04mA/cm2以下に低減することが好ましい。ピン
ホール通電量を8×10-3mA/cm2以下に低減する
のがより好ましく、ピンホール通電量を4×10-3mA
/cm2以下に低減するのがさらに好ましい。このレベ
ルのピンホール通電量は、ほぼ検出限界にまで達するも
のであり、実使用では通常あり得ないような強酸浸漬等
の過酷な腐蝕条件下においても、金属基材の腐蝕の起こ
らないフッ素樹脂被覆物を得ることができる。
【0022】本発明では、金属基材のフッ素樹脂組成物
の塗膜を形成する側の表面に、化学的または電気化学的
エッチングにより微細な凹凸を設けることが好ましい。
金属基材表面の微細な凹凸とは、サンドブラスト、グリ
ッドブラスト等の通常行われる金属面等の物理的粗面化
による比較的粗い凹凸ではなく、これらを併用してもか
まわないが、主として化学的または電気化学的、あるい
はこれらを組み合せて行われるエッチングにより形成さ
れる凹凸のことを意味している。凹凸を有する金属基材
の表面は、顕微鏡的には、スポンジ状あるいは金属の結
晶粒が部分的に溶け残っている複雑な凹凸を形成してい
る。ただし、その処理法として、化学的及び/または電
気化学的エッチングに限定されるものではなく、その凹
凸とPTFEのみのコーティングとの組み合せによっ
て、形成された塗膜に1.5kg/cm程度の剥離強度
が得られる粗面であれば、本発明に適用することができ
る。通常のサンドブラスト、グリッドブラスト等単独で
は、PTFEのみのコーティングによっては1.5kg
/cm程度の剥離強度を有する塗膜を形成することがで
きない。また、このような微細な凹凸は、アルミニウム
またはアルミニウム合金を電気化学的エッチングするこ
とにより得られやすいため、このような材質、方法が特
に好適に用いられる。ただし、化学的エッチングや電気
化学的エッチングと機械的粗面化を効果的に組み合せる
と、ステンレス等においても微細な凹凸を形成し、良好
な物理的接着力を達成することができる。
【0023】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明に
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。なお、物性の測定
方法は、次のとおりである。 (1)接着力(180°剥離強度) 塗膜面にFEPテープの一端を融着させた後、融着した
部分に幅1.5cmの金属基材にまで貫通する切り込み
を入れ、融着していない他端を180°方向に引っ張っ
て剥離するときの強度を求めた。幅1cm当りの引き剥
しに要する力を塗膜の180°剥離強度(kg/cm)
とする。 (2)ピンホール度(ピンホール通電量) 塗膜面を内側にして釜状に形成した被覆物容器の中に、
2重量%NaCl水溶液を満たし、片方の電極を液中に
入れ、他方を成形品の外壁に付けて、所定の電圧を一定
時間印加したときの通電量(mA)を測定する。10V
の電圧を5秒間印加した時の通電量をピンホール通電量
(mA/cm2)とした。 (3)実炊飯試験 実炊飯試験500回を行い腐蝕の有無を評価した。目視
により腐食個所が観察された場合を腐食あり(×)と
し、観察されなかった場合を腐食なし(○)と評価し
た。
【0024】[実施例1]金属基材としてアルミニウム
板〔神戸製鋼(株)製ABS材、板厚1.0mm〕を用
いた。このアルミニウム板を陽極にして、塩化アンモニ
ウム水溶液中にて電気化学的エッチング処理を行い、表
面に微細な凹凸を形成させた。一方、PTFE〔ダイキ
ン工業(株)製ディスパージョン(D−1F)〕30重
量部、PFA〔ダイキン工業(株)製ディスパージョン
(AD−2CR);1次粒子の平均粒径=0.35μ
m〕3重量部、マイカ〔メルクジャパン(株)製顔料被
覆マイカ、イリオジン♯100;マイカ〕1.7重量
部、カーボンブラック〔東海カーボン(株)製トーカブ
ラック4400F〕0.3重量部、界面活性剤〔三洋化
成(株)製の非イオン型界面活性剤(オクタポール8
0)〕6重量部を水59重量部中に分散させた。
【0025】ただし、PFAディスパージョンは、予め
ミキサーにて8000rpmで1時間、ミキサーの容器
外部を冷却しながら攪拌し、2次凝集を砕いて分散させ
たものを用いた。この微細化物を表1中に「細」と表示
した。PFAの粒子径をレーザー式粒度分布計(島津製
作所製SALD1100)にて測定したところ、5μm
以上のPFA粒子の体積分率は5%程度以下、すなわち
5重量%以下と判定された。なお、表1中、PFA粒子
の2次凝集を砕かずに、そのまま使用したものは「粗」
と表示した。2次凝集を砕かなかったものは、5μm以
上の凝集粒子がPFA粒子中60重量%以上を占めると
判定された。アルミニウム板のエッチングを施した表面
に、上記で配合した塗料を被覆厚みが20μmとなるよ
うにコーティングし、焼き付けた。このようにして得ら
れたコーティング板をプレス成形によって深絞り加工
し、炊飯ジャーの内釜を作製した。得られたコーティン
グ板プレス加工品の接着力(180°剥離強度)及びピ
ンホール通電量を測定し、さらに、実炊飯試験500回
を行い、腐蝕の有無を評価した。結果を表1に示す。
【0026】[実施例2]実施例1と同じ方法により作
製したコーティング板の被覆層(第1層)上に、さらに
最外層(第2層目)としてPFA層を形成した。具体的
には、三井・デュポン(株)製PFA粒子(MP10
2)とダイキン工業(株)製PFAディスパージョン
(AD−2CR)を樹脂成分比(重量比)で70:30
となるように混合し、これに界面活性剤を加えて安定化
させた後、被覆厚みが20μmとなるように、前記コー
ティング板の被覆面上にコーティングし、焼き付けた。
得られたコーティング板を用い、実施例1と同様にし
て、プレス成形により炊飯ジャーの内釜を作製し、評価
した。結果を表1に示す。
【0027】[比較例1]PFAの配合割合を3重量部
から0.5重量部に、水の割合を59重量部から61.
5重量部にそれぞれ変更したこと以外は、実施例2と同
様にして、最外層にPFA層を形成したコーティング板
を作製し、プレス成形により炊飯ジャーの内釜を作製し
て、評価した。結果を表1に示す。
【0028】[比較例2]PFAとして、ダイキン工業
(株)製PFAディスパージョン(AD−2CR)(粒
径5μm以上の凝集粒子がPFA粒子中60重量%以
上)をそのまま用いて、予め2次凝集を粉砕しなかった
こと以外は、実施例1と同様して、コーティング板を作
製し、プレス成形により炊飯ジャーの内釜を作製して、
評価した。結果を表1に示す。
【0029】[比較例3]マイカの配合割合を1.7重
量部から11.7重量部に、水の割合を59重量部から
49重量部にそれぞれ変更したこと以外は、実施例1と
同様して、コーティング板を作製し、プレス成形により
炊飯ジャーの内釜を作製して、評価した。結果を表1に
示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、塗膜の剥離強度に優
れ、ピンホール等の塗膜欠陥の少ない耐蝕性着色フッ素
樹脂被覆物が工業的に安定に提供することができる。本
発明の耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物は、実用的な耐蝕性
に優れており、特に、炊飯ジャーの内釜、鍋、グリルパ
ン等の調理時に液体と接触して腐食しやすい条件で使用
される食品調理容器にした場合、著しい耐久性向上効果
を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 真弘 大阪府泉南郡熊取町大字野田950番地 住 友電気工業株式会社熊取製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基材上に、フッ素樹脂及び無機顔料
    を含有するフッ素樹脂組成物の塗膜を形成してなるフッ
    素樹脂被覆物において、(1)フッ素樹脂組成物を構成
    するフッ素樹脂成分がポリテトラフルオロエチレン(P
    TFE)90重量%超過98重量%以下と熱溶融性フッ
    素樹脂2重量%以上10重量%未満とを含有し、かつ、
    熱溶融性フッ素樹脂が粒径5μm以上の粗粒子の含有率
    が50重量%以下の微粒子であり、(2)無機顔料の配
    合割合がフッ素樹脂組成物全量基準(固形分基準)で2
    〜15重量%であり、(3)塗膜の平均膜厚が5〜50
    μm、(4)塗膜の180°剥離強度が1.5kg/c
    m以上、及び(5)10V/5秒間の電圧印加時の塗膜
    のピンホール通電量が0.12mA/cm2以下である
    ことを特徴とする耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。
  2. 【請求項2】 熱溶融性フッ素樹脂が、テトラフルオロ
    エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
    体(PFA)、及びテロラフルオロエチレン−ヘキサフ
    ルオロプロピレン共重合体(FEP)からなる群より選
    ばれる少なくとも1種であって、その平均1次粒子径が
    0.1〜1μmである請求項1記載の耐蝕性着色フッ素
    樹脂被覆物。
  3. 【請求項3】 フッ素樹脂組成物の塗膜の上に、さらに
    最外層として、実質的にフッ素樹脂のみからなる平均膜
    厚5〜40μmのフッ素樹脂層が被覆され、かつ、10
    V/5秒間の電圧印加時の全被覆層のピンホール通電量
    が0.04mA/cm2以下である請求項1または2記
    載の耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。
  4. 【請求項4】 最外層を形成するフッ素樹脂が、PFA
    である請求項3記載の耐蝕性着色フッ素樹脂被覆物。
  5. 【請求項5】 金属基材が、フッ素樹脂組成物の塗膜を
    形成する側の表面に化学的または電気化学的エッチング
    により設けられた微細な凹凸を有するものである請求項
    1ないし4のいずれか1項に記載の耐蝕性着色フッ素樹
    脂被覆物。
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