JPH07252319A - 重合体粒子及び熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
重合体粒子及び熱可塑性樹脂組成物Info
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Abstract
且つ狭い粒子径分布を有する重合体粒子を提供する。 【構成】 スチレン56重量部、メトキシポリエチレン
グリコールモノメタクリレート3重量部及びジビニルベ
ンゼン41重量部を、ポリメタクリル酸の存在下に、エ
チルアルコールと水との混合液中で、分散共重合して重
合体粒子を得る。ジメチルテレフタレート100重量部
及びエチレングリコール64重量部のエステル交換反応
の生成物に、前記重合体粒子0.5重量部を添加して、
重縮合反応を行って重合体粒子を均一に分散してなる熱
可塑性樹脂組成物を得る。
Description
さらに詳しくは、熱可塑性樹脂に均一に分散する重合体
粒子に関する。
フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムは、包装材料、テー
プ材料として広く使用されている。この熱可塑性樹脂フ
ィルムは、テープ等の2次加工品に加工する際に、該フ
ィルムの滑り性が悪いと、フィルムの送りだし、巻き取
り、スリット、カッティング、コーティングの作業効率
が低下する。従来は、フィルムの滑り性を改善するため
に、熱可塑性樹脂にタルク、カオリン等の無機粒子を分
散させていた。しかし、無機粒子は、粒子径分布が広
く、また凝集しやすいために、滑り性の改善効果は不十
分であった。また、別の重合体粒子として、エチレング
リコールジメタクリレートを必須とする単量体を重合し
て得られるものが知られている(特開平2−19404
9号公報)。しかし、この重合体粒子でも、熱可塑性樹
脂などに均一に分散させることは困難であったため、フ
ィルムの滑り性の改善効果は満足できるものでなかっ
た。そこで、本発明者らは、さきに、スチレンやジビニ
ルベンゼンを分散重合してなる狭い粒子径分布を有する
重合体粒子を提案した(特開平1−249806号公
報、特開平4−351605号公報)。これらの重合体
粒子はフィルム滑り性の改善効果は満足できるものであ
ったが、熱可塑性樹脂にさらに均一に分散できることが
望まれていた。
塑性樹脂に均一に分散することができ且つ狭い粒子径分
布を有する重合体粒子を提供することにある。本発明者
らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、特
定の単量体をポリメタクリル酸の存在下で分散共重合す
ることによって分散性に優れ且つ狭い粒子径分布を有す
る重合体粒子を得ることができることを見出し、その知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
ば、化学式1で表される単量体及び化学式2で表される
単量体から選ばれる1種以上の単量体(A)0.1〜2
0.0重量%、疎水性単量体(B)45.0〜99.9
重量%及びこれら以外の単量体(C)0.0〜54.9
重量%からなる単量体混合物100重量部を、ポリ(メ
タ)アクリル酸1〜40重量部の存在下に、該単量体混
合物とポリ(メタ)アクリル酸とを溶解するが該単量体
混合物の共重合体を溶解しない溶媒中で重合して得られ
る、重量平均粒子径/数平均粒子径の比が1.2以下
で、1次粒子の平均粒子径が0.05〜15μmである
重合体粒子が提供される。
径/数平均粒子径の比が1.2以下である。重量平均粒
子径/数平均粒子径の比が1.2を超えるものは熱可塑
性樹脂に分散させた場合の分散性が低くなる。なお、重
量平均粒子径/数平均粒子径の比は、その値が小さいほ
ど、粒子径分布が狭いことを表す。
(重量平均粒子径および数平均粒子径)が0.05〜1
5μm、好ましくは0.10〜10μmの範囲内にあ
る。平均粒子径が0.05μm未満のもの熱可塑性樹脂
に分散させた場合の分散性が低くなる。逆に15μmを
超えるものは粒子系分布を狭くすることが困難になり、
熱可塑性樹脂に分散させて得られるフィルムの滑り性が
悪くなる。
水性単量体(B)及びこれら以外の単量体(C)を共重
合してなるものである。
1で表される単量体及び化学式2で表される単量体から
選ばれる1種以上のものである。
に炭素原子数1〜5個のアルキル基又は水素、好ましく
はメチル基又は水素である。R3は炭素原子数1〜5個
のアルキル基又は水素、好ましくはメチル基である。n
は1〜25、好ましくは3〜15、さらに好ましくは3
〜10である。nはポリエチレングリコール又はポリプ
ロピレングリコールの平均重合化度を表す値である。
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。これらの単量体(A)うち、メ
トキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トは、これを用いて得られる重合体粒子の分散性が優れ
ているので好適に用いられる。なお、「(メタ)アクリ
レート」は「メタクリレート又はアクリレート」を意味
する。
のアルキル基又は水素、好ましくはメチル基又は水素で
ある。R5は炭素原子数1〜5個のアルキル基、炭素原
子数1〜5個のアルコキシル基、炭素原子数1〜5個の
ヒドロキシアルキル基、水素又は化学式3で表される
基、好ましくは水素又は化学式3で表される基である。
しくはメチレン基又はエチレン基である。R7は炭素原
子数1〜5個のアルキル基又は水素、好ましくはメチル
基又は水素である。
としては、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチ
レンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルア
ミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙
げられる。これら単量体(A)のうち、アクリルアミド
とメチレンビスアクリルアミドとの組合せからなるもの
は、この組合せからなる単量体を用いると、重合体粒子
の分散性が高くなるので好適に用いられる。なお、
「(メタ)アクリルアミド」は「メタクリルアミド又は
アクリルアミド」を意味する。
0.1〜20.0重量%、好ましくは1.0〜15.0
重量%、さらに好ましくは1.0〜10.0重量%であ
る。0.1重量%未満では重合体粒子の分散性が低下す
る。逆に20.0重量%を超えると重合体粒子の粒子径
分布が広くなる。
20℃における水に対する溶解度が5重量%未満、好ま
しくは1重量%未満の単量体である。
ては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、クロルメチルスチレン、ハロゲン化スチ
レン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル単量体;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等
の疎水性の(メタ)アクリレート;ブタジエン、イソプ
レン等の共役ジオレフィン等を挙げることができる。こ
れらの疎水性単量体(B)の中でも、芳香族ビニル単量
体は狭い粒子径分布の重合体粒子が得られるので好適で
ある。
の45.0〜99.9重量%、好ましくは60.0〜9
9.0重量%、さらに好ましくは80.0〜99.0重
量%である。45.0重量%未満では重合体粒子の粒子
径分布が広くなる。
の単量体(C)としては、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸及びその
塩;スチレンスルホン酸等のエチレン性不飽和スルホン
酸及びその塩が挙げられる。これらの単量体(C)のう
ちエチレン性不飽和カルボン酸は重合体粒子を重合する
際の安定性が高くなるので好適に用いられることがあ
る。単量体(C)の量は、単量体混合物の54.9重量
%以下、好ましくは39.0重量%以下、さらに好まし
くは19.0重量%以下である。54.9重量%を超え
ると重合体粒子の粒子径分布が広くなる。
物を、ポリ(メタ)アクリル酸の存在下に、該単量体混
合物及びポリ(メタ)アクリル酸を溶解するが該単量体
混合物の共重合体を溶解しない溶媒中で重合してなるも
のである。なお、「ポリ(メタ)アクリル酸」は「ポリ
アクリル酸」又は「ポリメタクリル酸」を意味する。
重合の際、分散安定剤としてポリ(メタ)アクリル酸、
好ましくはポリメタクリル酸を使用する。ポリ(メタ)
アクリル酸は、その20重量%水溶液をB型粘度計で測
定した粘度(20℃、ローター#2、60rpmで測
定)が、通常、100〜500,000cps、好まし
くは50,000〜150,000cpsのものであ
る。年度が低くなると重合体粒子の粒子径分布が広くな
る傾向になり、高くなると重合体粒子の製造の際に凝集
物が発生する傾向になる。
合物100重量部に対して、1〜40重量部、好ましく
は5〜30重量部である。1重量部未満では、重合時の
重合安定性が悪くなり凝固物が多量に発生する。40重
量部を超えて使用すると、単量体濃度が低くなり生産性
が低下する他に、重合後にポリ(メタ)アクリル酸を除
去する場合には、その操作が煩雑になる。
ための重合の際、溶媒を使用する。溶媒は、前記の単量
体混合物及びポリ(メタ)アクリル酸を溶解するが、該
単量体混合物を重合して得られる共重合体を溶解しない
溶媒である。
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
ブチルアルコール等の低級アルコール;アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン;ピリジン、ピロール、テト
ラヒドロフラン等のヘテロ環状化合物;n−ヘキサン、
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素等の有機溶媒を挙げることができ
る。これらの中でも炭素原子数4個以下の低級アルコー
ルが好ましい。これらの有機溶媒は、単独で使用しても
よく2種以上組み合わせて使用してもよい。
部に対して、通常、100〜2000重量部、好ましく
は500〜2000重量部の範囲である。溶媒の使用量
が少なくなると重合時に凝集物が多量に生成する傾向に
なる。逆に多くなると生産性が低下するので、工業的利
用に適さない傾向になる。
して使用してもよい。水の量は、通常、溶媒100重量
部に対して、100重量部以下、好ましくは80重量部
以下である。水の量が多くなると重合安定性が低下し
て、凝集物が生じやすい傾向になる。
酸化ベンゾイル等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾニトリル化合物;過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩を挙げることができる。
有機過酸化物あるいはアゾニトリル化合物を用いると、
1〜15μmの比較的粒子径の大きな重合体粒子が得ら
れ易くなる。過硫酸塩を用いると、0.05〜2μmの
比較的粒子径の小さい重合体粒子が得られ易くなる。
子量を考慮して適切に選べばよい。具体的な重合開始剤
の量は、単量体混合物100重量部に対して、通常、
0.1〜10重量部である。
は、いわゆる分散重合である。具体的には、単量体
(A)、疎水性単量体(B)、単量体(C)及びポリ
(メタ)アクリル酸を反応器に全量仕込み溶媒に溶解し
て均一な溶液にした後、重合するか;単量体(A)、疎
水性単量体(B)及び単量体(C)の一部とポリ(メ
タ)アクリル酸とを反応器に仕込み溶媒に溶解して均一
な溶液にした後、重合し、次に単量体(A)、疎水性単
量体(B)及び単量体(C)の残部を添加して重合する
(以下、多段階重合という。)。これらの重合方法のう
ち多段階重合は分散性に優れる重合体粒子が得られるの
で好適である。
の合計量と、後から添加して重合する単量体の合計量と
の比率は、最初に仕込んだ単量体の合計量100重量部
に対して、後から添加して重合する単量体の合計量が、
通常、150重量部以下、好ましくは120重量部以下
である。後から添加して重合する単量体の合計量が多く
なると重量平均粒子径/数平均粒子径の比が大きくなる
傾向になる。
単量体の組成は、単量体(A)及び単量体(C)の合計
量が、反応器に最初に仕込む単量体の合計量の、通常、
30重量%以下、好ましくは10重量%以下になるよう
に、また疎水性単量体(B)のうちの疎水性多官能エチ
レン性不飽和単量体の量が、反応器に最初に仕込む単量
体の合計量の、通常、30重量%以下、好ましくは10
重量%以下になるように、単量体(A)、疎水性単量体
(B)及び単量体(C)のそれぞれの量を調整する。単
量体(A)及び単量体(C)の合計量又は疎水性多官能
エチレン性不飽和単量体の量が多くなると重合体粒子の
分散性が低下傾向になる。
体としては、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうちジビ
ニルベンゼンは、重合体粒子の粒子径分布が狭くなるの
で好適である。
する単量体は、最初に仕込んだ単量体の重合転化率が5
0%以上、好ましくは70%以上になってから添加する
のが重合体粒子の分散性を高くし且つ重量平均粒子径/
数平均粒子径の比を小さくするために好ましい。
り適宜選定すればよい。重合反応温度は、通常、20〜
100℃の範囲である。
遠心分離することによって重合体粒子を分離精製するこ
とができる。精製する際、粒子分散液に水酸化ナトリウ
ム等の塩基を添加して該分散液のpHをアルカリ性側に
しておくと、ポリ(メタ)アクリル酸の溶解度が高くな
って、精製効率が高くなるので好ましい。
一に分散させることができるので、熱可塑性樹脂の充填
剤用に好適に用いられる。
体粒子を熱可塑性樹脂に分散してなるものである。
ステル、ポリアミド、弗素樹脂、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネートなどが挙げられる。
可塑性樹脂に対して重合体粒子が0.01〜10重量
%、好ましくは0.01〜2重量%である。0.01重
量%未満では、重合体粒子を熱可塑性樹脂に分散させて
なる熱可塑性樹脂フィルムの耐摩耗性、走行性などが低
くなる。10重量%を超えると熱可塑性樹脂フィルム表
面の凹凸が大きくなり、引裂強度が低下する。
法には、熱可塑性樹脂を成形する際に熱可塑性樹脂に重
合体粒子を添加して混練して分散させる方法又は熱可塑
性樹脂を製造する際にそれを製造するための反応系に重
合体粒子を添加して分散させる方法がある。これら分散
方法のうち後者の方法は分散性が良くなるので好適であ
る。
じて、成形することができる。例えば、繊維、フィルム
等が挙げられる。
示す。 (1)単量体(A)がアクリルアミドとメチレンビスア
クリルアミドとを組み合わせて用いたもの又はメトキシ
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートであ
ることを特徴とする本発明の重合体粒子。 (2)疎水性単量体(B)が芳香族ビニル単量体である
ことを特徴とする本発明の重合体粒子。 (3)単量体(A)がアクリルアミドとメチレンビスア
クリルアミドとを組み合わせて用いたもの又はメトキシ
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートであ
り、疎水性単量体(B)が芳香族ビニル単量体であるこ
とを特徴とする本発明の重合体粒子。 (4)分散安定剤としてポリメタクリル酸を用いてなる
ことを特徴とする本発明の重合体粒子。 (5)ポリ(メタ)アクリル酸が、その20重量%水溶
液のB型粘度が100〜500,000cpsであるこ
とを特徴とする本発明の重合体粒子。 (6)溶媒が炭素原子数4個以下の低級アルコールであ
ることを特徴とする本発明の重合体粒子。 (7)溶媒を単量体混合物100重量部に対して、10
0〜2000重量部使用することを特徴とする本発明の
重合体粒子。 (8)単量体(A)、疎水性単量体(B)及び単量体
(C)の一部とポリ(メタ)アクリル酸とを反応器に仕
込み溶媒に溶解した後、重合し、次に単量体(A)、疎
水性単量体(B)及び単量体(C)の残部を添加して重
合してなる本発明の重合体粒子。 (9)20重量%水溶液のB型粘度が100〜500,
000cpsであるポリメタクリル酸と、単量体
(A)、疎水性単量体(B)及び単量体(C)の一部と
を反応器に仕込み、炭素原子数4個以下の低級アルコー
ルに溶解した後、重合し、次に単量体(A)、疎水性単
量体(B)及び単量体(C)の残部を添加して重合して
なる本発明の重合体粒子。 (10) 単量体(A)がアクリルアミドとメチレンビ
スアクリルアミドとを組み合わせて用いたもの又はメト
キシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
であり、疎水性単量体(B)が芳香族ビニル単量体であ
り、ポリメタクリル酸の存在下に、炭素原子数4以下の
低級アルコール中で重合して得られる本発明の重合体粒
子。
つ狭い粒子径分布を有するものであるので、熱可塑性樹
脂の充填剤として好適に用いられる。
を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の部
および%は重量基準である。
とおりである。 (1)平均粒子径、重量平均粒子径/数平均粒子径の比 走査電子顕微鏡を用いて重合体粒子を観察し、撮影した
写真に写る粒子を無作為に300個選びだしてその直径
を測定し、数式1及び数式2により数平均値Dn及び重
量平均値Dwを求めた。
の直径;Niは直径がDiである粒子の数である。
00倍の条件で観察し、観察視野内において観察される
粒子の凝集物の数を数えた。数が少ない方が優れている
ことを表す。
窒素ガス導入管および温度計を装着した2リットルの反
応器の内部を窒素置換し、この反応容器中に脱イオン水
250部、エチルアルコール590部、メタクリル酸1
4部および過硫酸カリウム0.95部を加えて30分間
撹拌して均一混合液とした。次いで、窒素で混合液のバ
ブリングを行なった後、70℃に反応器を加温して反応
を開始させ、そのまま6時間保ち、メタクリル酸の重合
を完了させポリメタクリル酸14部を得た。重合転化率
は約100%であった。ポリメタクリル酸の20%水溶
液のB型粘度は85,000cpsであった。この反応
器にスチレン56部及び過硫酸カリウム0.5部を添加
して70℃で7時間重合を行なった後、メトキシポリエ
チレングリコールモノメタクリレート(ポリエチレング
リコール平均重合度n=9)3部及びジビニルベンゼン
41部を添加して、さらに4時間重合した。重合生成物
を室温まで冷却して重合体粒子の分散液を得た。重合転
化率は95%であった。重合体粒子の分散液を遠心分離
器にかけて重合体粒子を沈殿させ、デカンテーションに
より重合体粒子を分離した。この重合体粒子を蒸留水中
に投入し十分撹拌した後、再度遠心分離を行なう精製操
作を2度繰り返した。この重合体粒子の評価結果を表1
に示した。
0部、エチレングリコール64部、酢酸カルシウム0.
2部及び酢酸マグネシウム四水塩0.09部を仕込んだ
のち、加熱を開始し、メチルアルコールを除去しながら
4時間かけて230℃まで昇温してエステル交換反応を
終了させた。次に、実施例1で得られた重合体粒子0.
5部を添加して、さらにエチルアシッドフォスフェート
0.04部及び三酸化アンチモン0.04部を添加した
のち、4時間重縮合反応を行って重合体粒子を分散して
なるポリエチレンテレフタレートを得た。これを溶融押
出機を用いて270℃で押し出し、約40℃の平滑なド
ラム上で冷却固化させて未延伸シートを得た。このシー
トを85℃で縦方向に2.9倍に延伸し、その後160
℃で1.4倍に延伸した。さらに110℃で横方向に4
倍に延伸したのち、210℃で熱固化させ厚さ15μm
の熱可塑性樹脂フィルムを得た。このフィルムの評価結
果を表1に示した。
例1において、重合処方を表1、表2又は表3に示す処
方に変えた他は実施例1と同じ方法で重合体粒子及び熱
可塑性樹脂フィルムを得た。これら重合体粒子及びこれ
らの粒子を用いて得られる熱可塑性樹脂フィルムの評価
結果を表1、表2及び表3に示した。
る単量体(A)を共重合しなかった重合体粒子(比較例
1、比較例3又は比較例5)又は重量平均粒子径/数平
均粒子径の比が1.2を超える重合体粒子(比較例2又
は比較例6)は熱可塑性樹脂に均一に分散させるのが困
難であることがわかる。また、化学式1又は化学式2で
表される単量体(A)をポリメタクリル酸非存在下で乳
化重合してなる重合体粒子(比較例4又は比較例7)で
は重合途中で、反応系が、固化して、重合が不可能であ
ることがわかる。
脂に均一に分散させることができることがわかる。特に
単量体(A)がアクリルアミドとメチレンビスアクリル
アミドとを組合せたもの又はメトキシポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレートであり、疎水性単量体
(B)が芳香族ビニル単量体である本発明の重合体粒子
(実施例1〜5又は実施例7〜11)は、熱可塑性樹脂
に均一に分散させることができることがわかる。
Claims (2)
- 【請求項1】 化学式1で表される単量体及び化学式2
で表される単量体から選ばれる1種以上の単量体(A)
0.1〜20.0重量%、疎水性単量体(B)45.0
〜99.9重量%及びこれら以外の単量体(C)0.0
〜54.9重量%からなる単量体混合物100重量部
を、ポリ(メタ)アクリル酸1〜40重量部の存在下
に、該単量体混合物とポリ(メタ)アクリル酸とを溶解
するが該単量体混合物の共重合体を溶解しない溶媒中で
重合して得られる、重量平均粒子径/数平均粒子径の比
が1.2以下で、1次粒子の平均粒子径が0.05〜1
5μmである重合体粒子。 【化1】 ただし、化学式1中のR1、R2及びR3はそれぞれ独立
に炭素原子数1〜5個のアルキル基又は水素;nは1〜
25である。 【化2】 ただし、化学式2中のR4は炭素原子数1〜5個のアル
キル基又は水素;R5は炭素原子数1〜5個のアルキル
基、炭素原子数1〜5個のアルコキシル基、炭素原子数
1〜5個のヒドロキシアルキル基、水素又は化学式3で
表される基(化学式3中のR6は2価の有機残基;R7は
炭素原子数1〜5個のアルキル基又は水素)である。 【化3】 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂に請求項1記載の重合体粒
子を分散してなる熱可塑性樹脂組成物。
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JP07153194A JP3389672B2 (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 重合体粒子及び熱可塑性樹脂組成物 |
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JP (1) | JP3389672B2 (ja) |
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1994
- 1994-03-16 JP JP07153194A patent/JP3389672B2/ja not_active Expired - Fee Related
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