JPH07223811A - 分離回収方法 - Google Patents

分離回収方法

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Publication number
JPH07223811A
JPH07223811A JP1427294A JP1427294A JPH07223811A JP H07223811 A JPH07223811 A JP H07223811A JP 1427294 A JP1427294 A JP 1427294A JP 1427294 A JP1427294 A JP 1427294A JP H07223811 A JPH07223811 A JP H07223811A
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JP
Japan
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liquid ammonia
organic solvent
evaporator
nitrogen
water
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Pending
Application number
JP1427294A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayuki Kamiya
忠之 神谷
Yasukazu Kondo
保和 近藤
Tetsuo Yamada
哲夫 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、薄膜蒸発器を用いて、有機溶媒、
液体アンモニア及び副生するハロゲン化アンモニウムの
混合溶液からそれぞれを効率よく分離回収することがで
きる方法を提供する。 【構成】 液体アンモニアと有機溶媒とが比重差により
二層に分離している反応系の下部有機溶媒層中に、ハロ
ゲン化シランと前記有機溶媒との混合溶液を供給するこ
とによって、ハロゲン化シランと液体アンモニアとを反
応させて含窒素シラン化合物を製造するに際し、反応液
から含窒素シラン化合物を分離した後、有機溶媒、液体
アンモニア及び副生するハロゲン化アンモニウムの混合
溶液を薄膜蒸発器に供給してそれぞれを分離回収する工
程において、混合溶液に対して2.3〜20.0容量%
の水を添加することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶媒、液体アンモ
ニア及び副生するハロゲン化アンモニウムの混合溶液を
薄膜蒸発器に供給してそれぞれを分離回収する方法に関
する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】常温または低温でハロゲン
化シランと液体アンモニアとを反応させ、生成した含窒
素シラン化合物(例えば、シリコンアミド、シリコンジ
イミド、シリコンニトロゲンイミド等)を加熱分解し
て、窒化珪素粉末を合成する方法は、既に知られてい
る。この方法は、ハロゲン化シランが原料で、その精製
は容易である。また、液相反応であるので生産性が高
く、生成物の粒径もミクロン程度さらにそれ以下で、高
純度、微粒子の窒化珪素粉末を量産するのに適してい
る。しかし、ハロゲン化シランと液体アンモニアの反応
は非常に激しい発熱反応であり、かつ多量のハロゲン化
アンモニウムがヒューム状で副生するため、反応の制御
が困難であり、副生したハロゲン化アンモニウムが反応
器の内壁や原料供給口、ガス出口の管壁に折出して閉塞
を起こすという問題があった。
【0003】これに対し、特公昭56−44006号公
報には、液体アンモニアと、液体アンモニアと溶けあわ
ずかつ比重が液体アンモニアより大きい有機溶媒とが比
重差により二層に分離している反応系の下部有機溶媒層
中に、ハロゲン化シランと前記有機溶媒との混合溶液を
供給することによって、ハロゲン化シランと液体アンモ
ニアとを反応させて、含窒素シラン化合物を合成する方
法が提案されている。この方法によれば、副生するハロ
ゲン化アンモニウムは上層の液体アンモニアに吸収され
るので、ハロゲン化アンモニウムのヒュームの発生はな
い。また、反応熱は上層に過剰に存在する液体アンモニ
アの気化熱として吸収される。
【0004】しかし、上記反応工程において、反応液か
ら含窒素シラン化合物を分離した後、有機溶媒、液体ア
ンモニア及び副生するハロゲン化アンモニウムの混合溶
液を薄膜蒸発器に供給してそれぞれを分離回収する際、
蒸発器の内壁にハロゲン化アンモニウムが強固に付着し
て取れなくなってしまうという問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、前記の問題点を解決
し、薄膜蒸発器を用いて、有機溶媒、液体アンモニア及
び副生するハロゲン化アンモニウムの混合溶液からそれ
ぞれを効率よく分離回収することができる方法を提供す
るものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、液体アンモ
ニアと、液体アンモニアと溶けあわずかつ比重が液体ア
ンモニアより大きい有機溶媒とが比重差により二層に分
離している反応系の下部有機溶媒層中に、ハロゲン化シ
ランと前記有機溶媒との混合溶液を供給することによっ
て、ハロゲン化シランと液体アンモニアとを反応させて
含窒素シラン化合物を製造するに際し、反応液から含窒
素シラン化合物を分離した後、有機溶媒、液体アンモニ
ア及び副生するハロゲン化アンモニウムの混合溶液を薄
膜蒸発器に供給してそれぞれを分離回収する工程におい
て、混合溶液に対して2.3〜20.0容量%の水を添
加することを特徴とする分離回収方法に関するものであ
る。
【0007】本発明におけるハロゲン化シランとして
は、SiF4、H2SiF6、HSiF3、H3SiF5、H 3SiF、H5SiF3等の
弗化シラン、SiCl4、HSiCl3、H2SiCl2、H3SiCl等のクロ
ルシラン、SiBr4、HSiBr3、H2SiBr2、H3SiBr、等のブロ
モシラン、及びSiI4、HSiI3、H 2SiI2、H3SiI等のヨウ化
シランを使用することができる。また、RSiX3、R2Si
X2、R3SiX(Rはアルキル基、Xはハロゲン)等のハロ
ゲン化アルキルシランも使用することができる。
【0008】また、有機溶媒としては、液体アンモニア
やハロゲン化シランに対して不活性であるとともに、反
応温度で液体アンモニアと溶けあわず、かつ比重が液体
アンモニアより大きいものが用いられる。例えば、n−
ヘプタン、n−ヘキサン、n−ペンタン、C−ヘキサン
等の炭化水素数5〜7の脂肪族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素などの単独または混合物が挙
げられる。アンモニアは液体アンモニアが用いられるの
で、常圧下の反応では−35℃以下、常温では加圧して
用いる。液相反応で生成する含窒素シラン化合物は、酸
化、加水分解を受けやすい。したがって、高純度の製品
を得るためには、上記原料中の水分を十分除去しておく
とともに、反応操作は、窒素、アンモニアあるいは他の
不活性ガス雰囲気中で行う必要がある。
【0009】反応温度は、液体アンモニア、有機溶媒が
互いに溶けあわず比重差により二層に分離した液体とし
て共存し得る温度、圧力の範囲内で、用いるハロゲン化
シラン、有機溶媒によって適当に選択されるべきである
が、通常−80℃から常温である。ただし、アンモニア
の沸点以上ではその蒸気圧以上の加圧下になる。
【0010】本発明においては液体アンモニアと、液体
アンモニアと溶けあわずかつ比重が液体アンモニアより
大きい有機溶媒とが比重差により二層に分離している反
応系の下部有機溶媒層中に、ハロゲン化シランと前記有
機溶媒との混合溶液を供給することによって、ハロゲン
化シランと液体アンモニアとを反応させて、シリコンア
ミド、シリコンジイミド、シリコンニトロゲンイミド等
の含窒素シラン化合物を合成する。
【0011】次に、反応液から含窒素シラン化合物を洗
浄し分離する。一方、含窒素シラン化合物を分離した残
りの混合溶液は、薄膜蒸発器を用いて有機溶媒、液体ア
ンモニア及び副生するハロゲン化アンモニウムのそれぞ
れに分離回収する。この際、混合溶液に対して2.3〜
20.0容量%の水を添加する。これにより、蒸発器内
壁に折出するハロゲン化アンモニウムが柔らかくなるの
で、容易に回収することができ、内壁に強固に付着する
ことを防止できる。水の添加量が20.0容量%よりも
多くなると、蒸発器の塔頂から取り出されるアンモニア
中の水分が増えると同時に塩化アンモニウム水溶液中の
NH3分が増え、これを除去する費用が大きくなるので
好ましくない。
【0012】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1 −40℃に冷却された直径30cm、高さ45cmの縦
型反応槽内の空気を窒素ガスで置換した後、液体アンモ
ニア及びトルエンを仕込んだ。反応槽内では上層の液体
アンモニアと下層のトルエンとに分離した。予め調製し
たトルエン/四塩化珪素の容積比=3のハロゲン化シラ
ン溶解トルエン溶液14kgを導管を通じて、ゆっくり
攪拌されている下層に供給した。トルエン溶液の供給と
共に、上下層の界面近傍に白色の反応生成物が析出し
た。1時間で反応を終了させた。
【0013】次に、反応液からシリコンジイミドを分離
した後、有機溶媒、液体アンモニア及び副生する塩化ア
ンモニウムの混合溶液に対して3.3容量%の水を添加
し、これを図1に示す薄膜蒸発器1に供給した。アンモ
ニアを蒸発器の塔頂から取り出し、蒸発器の内壁に付着
する塩化アンモニウムを羽根2で掻き取って缶液受器3
に落下させ、缶液受器3の下層に収容させている水に溶
解させて水溶液として系外に取り出すと共に、上層のト
ルエンも系外に取り出し、それぞれを分離回収した。そ
の結果を表1に示す。水を添加することにより蒸発器内
壁に折出する塩化アンモニウムが柔らかくなるので、容
易に回収することができるようになった。
【0014】比較例1 実施例1において、有機溶媒、液体アンモニア及び副生
する塩化アンモニウムの混合溶液に対して水を添加しな
かったほかは、実施例1と同様にして分離回収を行った
ところ、4時間後に蒸発器攪拌機が自停した。蒸発器を
解体したところ、内壁に塩化アンモニウムが強固に付着
していた。その結果を表1に示す。
【0015】比較例2 実施例1において、有機溶媒、液体アンモニア及び副生
する塩化アンモニウムの混合溶液に対して水を2.0容
量%添加したほかは、実施例1と同様にして分離回収を
行ったところ、蒸発器攪拌機に過電流の傾向が見られ、
15時間後に自停した。蒸発器を解体したところ、内壁
に塩化アンモニウムが付着していた。その結果を表1に
示す。
【0016】比較例3 実施例1において、有機溶媒、液体アンモニア及び副生
する塩化アンモニウムの混合溶液に対して水を22.4
容量%添加したほかは、実施例1と同様にして分離回収
を行ったところ、実施例1と同様に回収することができ
た。しかし、蒸発器塔頂から取り出されるアンモニア中
の水分が1.8wt%であり、許容値を越えていた。ま
た、缶液受器3から取り出された水溶液中のアンモニア
分は16.5wt%であった。その結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明で用いる薄膜蒸発器の概略図
である。
【符号の説明】
1 薄膜蒸発器 2 羽根 3 缶液受器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体アンモニアと、液体アンモニアと溶
    けあわずかつ比重が液体アンモニアより大きい有機溶媒
    とが比重差により二層に分離している反応系の下部有機
    溶媒層中に、ハロゲン化シランと前記有機溶媒との混合
    溶液を供給することによって、ハロゲン化シランと液体
    アンモニアとを反応させて含窒素シラン化合物を製造す
    るに際し、反応液から含窒素シラン化合物を分離した
    後、有機溶媒、液体アンモニア及び副生するハロゲン化
    アンモニウムの混合溶液を薄膜蒸発器に供給してそれぞ
    れを分離回収する工程において、混合溶液に対して2.
    3〜20.0容量%の水を添加することを特徴とする分
    離回収方法。
JP1427294A 1994-02-08 1994-02-08 分離回収方法 Pending JPH07223811A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010114141A1 (ja) 2009-03-30 2010-10-07 宇部興産株式会社 含窒素シラン化合物粉末及びその製造方法
KR101360509B1 (ko) * 2011-01-31 2014-02-07 엘지이노텍 주식회사 질화 규소 및 이의 제조 방법

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