JPH0721802U - 混合建築構造の接合部における剥離防止装置 - Google Patents

混合建築構造の接合部における剥離防止装置

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JPH0721802U
JPH0721802U JP5279093U JP5279093U JPH0721802U JP H0721802 U JPH0721802 U JP H0721802U JP 5279093 U JP5279093 U JP 5279093U JP 5279093 U JP5279093 U JP 5279093U JP H0721802 U JPH0721802 U JP H0721802U
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勇治 芳賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地震発生時等において、鉄筋コンクリート柱
と柱梁接合鋼板との合接部におけるコンクリートの圧壊
及び剥離の発生を防止する。 【構成】 鉄筋コンクリート柱11には柱梁接合鋼板1
2が周設されており、該柱梁接合鋼板12の上下の周縁
部と前記鉄筋コンクリート柱11との間に緩衝材14を
挿着する。又、前記柱梁接合鋼板12の4方の外側面の
略中央部位に、I型鋼より成る梁13を固設する。而し
て、前記接合部位においては、地震等による前記鉄筋コ
ンクリート柱11に生じる曲げ応力等の影響は前記緩衝
材14によって吸収される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は混合建築構造の接合部における剥離防止装置に関するものであり、特 に、鉄筋コンクリート柱と柱梁接合鋼板との間の混合建築構造の接合部における 剥離防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の此種混合建築構造の接合部について図7乃至図11に従って説明する。 図7は鉄筋コンクリート柱1と柱梁接合鋼板2との接合部を中心とした正面図で あり、図8は図7のA−A線断面を示す。前記鉄筋コンクリート柱1を鋼板で覆 って補強した前記柱梁接合鋼板2には、その外側面の中央部にI型鋼の梁3が4 個所に夫々固設されている。
【0003】 而して、地震等が発生し、該地震等の応力により前記鉄筋コンクリート柱1に 大きな曲げ応力や軸力が生じたときの応力分布を図9に示す。 ここで、コンクリートの応力をσc 、ヤング係数をEc 、歪をεc とするとσ c =Ec εc となる。一方、鋼板の応力をσs 、ヤング係数をEs 、歪をεs と するとσs =Es εs となる。
【0004】 而して、図9(a)のP部位及びR部位における鉄筋コンクリート柱1の応力 分布は、図9(b)及び図9(d)に示す如く、該鉄筋コンクリート柱1の応力 σc は略一定となる。しかし、図9(a)のQ部位における該鉄筋コンクリート 柱1の応力分布は、図9(c)に示すごとく、柱梁接合鋼板2に圧接する個所の 応力σc が他の個所に較べて異常に高い数値となる。それは、柱の歪εc 、εs は各部同じであるのに対して鉄のヤング係数Es がコンクリートのヤング係数E c の約8倍大きい、即ちEs =8Ec の関係にあり、コンクリートに較べて鋼板 の剛性が遙かに高いことによる。そのため、σc2=Es εs =8Ec εc =8σ c となり、コンクリートに部分的な圧壊又は剥離が生じる。
【0005】 その場合、コンクリート強度が360kg/cm2 以下の通常のコンクリートを用 いた場合は、図10及び図11(a)に示す如く圧壊4が生じ易い。しかし、コ ンクリート強度が360kg/cm2 以上の高強度コンクリートを用いた場合は、図 10及び図11(b)に示す如く剥離5が生じる。それは、コンクリートの圧縮 強度が高いために圧縮応力を伝達することができるので、局部的な圧壊には至ら ず鉄板とコンクリートとの応力差により局部的にコンクリートの剪断強度(圧縮 強度の30分の1以下)以上の剪断応力が生じ、広い範囲で鋼板の厚さ程度の層 状で剥離5が生じる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
従来の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との混合建築構造は、上述せる如く地震等 が発生した場合、柱に大きな曲げ応力や軸力が生じることにより、柱梁接合鋼板 の上下の周縁部近傍の前記鉄筋コンクリート柱に圧壊又は剥離が屡々発生する。 又、前記圧壊又は剥離の発生は、部分的に構造耐力の低下を来すとともに、そ の完全な修復は技術的に極めて困難であり、且つ、建築物使用者等に多大の不安 感を生じさせる。
【0007】 そこで、地震時等において前記接合部近傍におけるコンクリートの圧壊又は剥 離の発生を防止して、建築物の構造耐力の低下及び美観の悪化の虞れを防止する ために解決せらるべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案は該課題を解決 することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記目的を達成するために提案するものであり、柱を鉄筋コンクリー ト構造とし、梁を鉄骨構造とした混合建築構造において、柱梁接合鋼板の上又は 下の周縁部と前記鉄筋コンクリート柱との間に緩衝材を介装した混合建築構造の 接合部における剥離防止装置を提供するものである。
【0009】
【作用】
地震発生時等の振動により、鉄筋コンクリート柱に大きな曲げ応力や軸力が生 じる。その場合、鉄とコンクリートとの応力が異なるため、鉄とコンクリートと の接合部、即ち、柱梁接合鋼板の上下の周縁部近傍において、該鋼板の押圧によ り前記鉄筋コンクリート柱に剪断強度以上の高い応力が生じる場合がある。
【0010】 そこで、本考案の剥離防止装置は、前記柱梁接合鋼板の上又は下の周縁部と前 記コンクリート柱との間に緩衝材が挿着されているので、地震時等の曲げ応力や 軸力の影響が該緩衝材によって吸収され、前記柱梁接合鋼板から前記鉄筋コンク リート柱に加えられる押圧力が弱められる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図1乃至図6に従って詳述する。図1(a)は鉄筋 コンクリート柱と柱梁接合鋼板との接合部を示す正面図であり、図1(b)は図 1(a)のX部位の縦断面詳細図である。又、図2は図1(a)のB−B線断面 を示す。図において11は鉄筋コンクリート柱であり、該鉄筋コンクリート柱1 1に柱梁接合鋼板12が周設されている。そして、前記柱梁接合鋼板12の外側 面の4方には、I型鋼の梁13,13,13,13が固着される。更に、前記柱 梁接合鋼板12の上下の周縁部12a,12aと前記鉄筋コンクリート柱11と の間に緩衝材14,14を挿着する。
【0012】 尚、前記鉄筋コンクリート柱11に使用するコンクリートは、コンクリート強 度360kg/cm2 以下の通常のコンクリートとコンクリート強度360kg/cm2 以上の高強度コンクリートとの場合がある。そのため、用いられる緩衝材として は、前記通常コンクリート又は高強度コンクリート等のコンクリート強度に応じ てプラスチック系、木系、ゴム系、珪酸カルシューム系及び石膏系等の材料から 選定し、場合によってはそれ等の混合材を使用する。
【0013】 又、図3及び図4は、I型鋼の梁13が柱梁接合鋼板15の上下の周縁部にま たがり、その全高と等しく固着されている例を示す。図3は、図1及び図2と同 様に緩衝材14,14が柱梁接合鋼板15の外縁部と鉄筋コンクリート柱11と の間に介装された状態を示す。又、図4は柱梁接合鋼板15の上下の外縁部のう ち、I型鋼の上下の梁近傍を除き緩衝材14x,14x…を挿着した例を示す。
【0014】 更に、図5は、上部のI型鋼の梁13の上に床スラブ16が布設されている場 合は、該緩衝材14yを柱梁接合鋼板15の下部の外縁部のみに挿着する例を示 す。 又、図6は、該緩衝材14の介装方法の実施例を示し、同図において17は鉄 筋であり、18は型枠である。そして、予め緩衝材14zを柱梁接合鋼板12の 下部の周縁部に接着してから、一点鎖線に示すごとく該柱梁接合鋼板12を型枠 18に落とし込む。その後、コンクリートを該型枠18及び該柱梁接合鋼板12 内に打設することにより、該緩衝材14zが柱梁接合鋼板12と鉄筋コンクリー ト柱11との間に介装される。
【0015】 而して、上述の実施例にて説明せる如く、鉄筋コンクリート柱11に用いられ るコンクリートの種類に拘らず、夫々のコンクリートに適応した緩衝材を該鉄筋 コンクリート柱11と柱梁接合鋼板との間の適切な個所に挿着することにより、 地震等に伴う前記接合部の圧壊及び剥離の発生を防止することができる。 尚、本考案は、本考案の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、 そして、本考案が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0016】
【考案の効果】
本考案は上記一実施例にて詳述せる如く、鉄筋コンクリート柱と柱梁接合鋼板 の適切な個所にコンクリートの種類に適合した緩衝材を挿着することにより、地 震時等に於て、コンクリート柱と柱梁接合鋼板との接合部におけるコンクリート の圧壊及び剥離等の現象を防止することが可能となる。
【0017】 斯くして、建物の美観の維持が計られ、構造耐力の低下を防ぎ、且つ、メイン テナンスコストも軽減できる等、正に諸種の実用的価値ある考案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本考案の一実施例を示し、その要部の縦
断一部切欠正面図。 (b)図1(a)のX部位の縦断面解説図。
【図2】図1(a)のB−B線断面図。
【図3】接合部に緩衝材を介装した他の実施例を示す正
面図。
【図4】接合部に緩衝材を介装した更に他の実施例を示
す正面図。
【図5】接合部に緩衝材を介装した更に他の実施例を示
す正面図。
【図6】緩衝材の介装手順を示す正面図。
【図7】従来例を示し、接合部の正面図。
【図8】図7のA−A線断面図。
【図9】(a)従来例を示し、上下から軸力が付加され
た鉄筋コンクリート柱の縦断正面図。 (b)図9(a)のP部位における応力分布図。 (c)図9(a)のQ部位における応力分布図。 (d)図9(a)のR部位における応力分布図。
【図10】従来例を示し、圧壊及び剥離が発生した状態
を示す正面図。
【図11】(a)圧壊の状態を示す詳細図。 (b)剥離の状態を示す詳細図。
【符号の説明】
11 鉄筋コンクリート柱 12,15 柱梁接合鋼板 14,14x,14y,14z 緩衝材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱を鉄筋コンクリート構造とし、梁を鉄
    骨構造とした混合建築構造において、柱梁接合鋼板の上
    又は下の周縁部と前記鉄筋コンクリート柱との間に緩衝
    材を介装したことを特徴とする混合建築構造の接合部に
    おける剥離防止装置。
JP1993052790U 1993-09-29 1993-09-29 混合建築構造の接合部における剥離防止装置 Expired - Lifetime JP2599297Y2 (ja)

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JPH0721802U true JPH0721802U (ja) 1995-04-21
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012471A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Shimizu Corp 超高強度鉄筋コンクリートの柱構造

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JP2599297Y2 (ja) 1999-08-30

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