JP2663463B2 - 多層建物の柱・梁仕口構造 - Google Patents

多層建物の柱・梁仕口構造

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JP2663463B2 JP62278166A JP27816687A JP2663463B2 JP 2663463 B2 JP2663463 B2 JP 2663463B2 JP 62278166 A JP62278166 A JP 62278166A JP 27816687 A JP27816687 A JP 27816687A JP 2663463 B2 JP2663463 B2 JP 2663463B2
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【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、多層建物の柱・梁仕口構造に関し、鉄骨造
の梁から鉄筋コンクリート造の柱への応力伝達構造を簡
略化した柱・梁仕口構造に関する。 《従来の技術》 従来の建築構造は、鉄骨構造(Steel Structure−以
下、S造と称す)、鉄骨鉄筋コンクリート構造(Steel
Framed Reinforced Concrete−以下、SRC造と称す)、
鉄筋コンクリート構造(Reinforced Concrete−以下、R
C造と称す)が主流をなしている。 ここで、S造、SRC造、RC造を比較すると、S造とSRC
造は鋼材を多量に必要とするため工事費が高くなるが、
S造はRC造に比し特に省力化、工期短縮化の点でメリッ
トがある。一方、RC造はS造、SRC造に比し工事費は安
価であるが、省力化を図ることは出来ず、また工期も長
くかかるというデメリットがある。 そこで、近年S造の省力化と工期短縮化の利点と、RC
造の工事費の低減化の利点とを締付け、更に夫々の構造
利点を生かしたRC造柱とS造梁との混合構造が提案され
ている。 そして、このRC造柱とS造梁との組合構造型式では、
柱と梁の仕口部で力をいかにして伝えるかが問題とな
る。 例えば、従来の場合は、第5図に示すように、S造梁
1のフランジ1′にRC造柱2の一構成部材となる梁貫通
鉄筋(以下、柱主筋)3を8本ネジコン定着ナット4で
固定し、該柱主筋3の内側の梁交差部のフランジ1′に
シャー鉄筋5を4本ナット4′で固定し、更にS造梁1
とRC造柱2の仕口部の四側面を覆うパネルゾーン補強板
6の四隅にコーナ鉄筋7を取付けている。 即ち第6図において、梁1の曲げモーメントM1,M2、
言換えれば、梁フランジ1′の引張力T1,T2と圧縮力C1,
C2を上下のフランジ1′に夫々設けたシャー鉄筋5が受
け、これらを柱2に伝達している。 《発明が解決しようとする問題点》 しかし、上記した従来の型式では、柱主筋3、シャー
鉄筋5及びコーナ鉄筋7が必要であり構造が複雑なばか
りか、これらと梁1,パネルゾーン補強板6とは一体化し
ている必要があるため、工場での組立てを必要とし、工
事費が高くなる。 また、柱の剛性が劣るため、ワイヤを張ったりあるい
は第5図に示すように柱主筋3のコーナ鉄筋7にスパイ
ラルフープ8を取付ける必要がある。 本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところはRC造柱とS造梁との混合構造に
おいて、構造が簡単で、工場での組立てを必要とせず、
しかもコンクリート打設に自由度があり、低層建から高
層建まで適用することができ、しかも低コストの柱・梁
仕口構造を提供するにある。 《問題点を解決するための手段》 上記目的を達成するため、本発明は、RC造の柱とS造
の梁とで構築される多層建物の該柱・梁の仕口におい
て、該仕口部の平断面中央位置に、当該仕口部から上方
の柱および下方の柱へそれぞれ突出させて、かつ少なく
とも前記梁の上部と下部に接触させて鋼管を設けるとと
もに、柱には鋼管の柱側突出部分の周囲を囲繞してフー
プ筋を埋設してなるのである。 《作 用》 本発明において、S造の梁の曲げモーメント、即ち梁
の引張力と圧縮力とが、柱・梁仕口部中央に少なくとも
梁の上部と下部に接触して設けられた鋼管で受力され、
鋼管と鋼管の周囲に存在するコンクリート(RC造柱のコ
ンクリート)との支圧力でRC造柱に伝達される。 即ち、本発明においては第5図に示す従来の型式の場
合、シャー鉄筋により受力し、RC造柱に伝達していた剪
断力を鋼管により受力し、RC造柱に伝達されるようにし
たものである。 このように、S造梁の曲げモーメントは鋼管によって
RC造柱に伝達されるが、梁の他の応力は前記の従来の構
造と同様に柱主筋によって受力される。 そしてまた特に、柱には梁と接触させた鋼管の柱側突
出部分の周囲を囲繞するようにしてフープ筋を埋設する
ことにより、このフープ筋はよく知られている本来の剪
断補強機能のみならず、柱コンクリートとの間で支圧力
を生じる鋼管の柱側突出部分周りを補強して当該部分の
靭性を高めることとなり、これにより梁から柱へ入力さ
れる応力をさらに確実かつスムーズに伝達させることが
できる。 《実 施 例》 以下、本発明の好適な実施例について、添付図面を参
照して説明する。 第1図(A),(B)は本発明に係る多層建物の柱・
梁仕口構造の好適な実施例を示し、第1図(A)が側断
面図、第1図(B)が同図(A)のB−B線矢視平断面
図である。 尚、図において従来と同一機能を有するものには同一
符号を付して、その詳細な説明を省略する。 同図に示すように、本実施例ではRC造の柱2と鉄骨造
の梁1とを互いに接合する仕口部10の平断面中央位置
に、この仕口部10の柱方向に沿って上下に貫通させて当
該仕口部10から上方の柱2内部および下方の柱2内部へ
それぞれ突出させて、かつ少なくとも梁1の上部と下部
に接触させて円筒状の鋼管11が設けられている。そし
て、鋼管11の長さ方向において梁1の上部フランジ1′
aから下部フランジ1′bまで全幅に亘って鋼管11と梁
1とを接触させている。 鋼管11を梁1と接触させて設けるのは、両者が離れて
いたのでは梁1の引張力と圧縮力を鋼管11が受力できな
いからである。そして鋼管11が受力出来なければ、前記
のように鋼管11とコンクリートとの支圧力により上記の
引張力と圧縮力をRC造の柱2に伝達することが出来ない
からである。 また、仕口部10にはその仕口部10を保護し剛性を高め
るために、梁1と梁1の間に補強板6を設けている。こ
の補強板6は、一般に鋼板が用いられコンクリート打設
時の型枠としても用いられる。 更に、上記補強板6の内側には前記の従来の場合と同
様、柱主筋3及びコーナ鉄筋7が取付けられる。 また、複数の梁1の交叉部の上・下フランジ1′a、
1′bを水平プレート12で一体化し、該プレート12の中
央部でかつ、該水平プレート12を貫通して、鋼管11が取
付けられている。 したがって仕口部10では、梁1が受ける応力を、梁
1、水平プレート12及び鋼管11を介してRC造柱2にスム
ーズに伝達できる。 さらにまた、本実施例では、上方および下方の柱2内
部へと突出させた鋼管11上下の柱側突出部分の周囲を囲
繞するように、柱2内部に3段の円形フープ筋を埋設し
ている。各段の円形フープ筋13は、第1図(A),
(B)に示すように、小径のもの13aと大径のもの13bと
の2重に設けられているが、これに限定されることな
く、1重に設けてもよいし、また3段に限らず、2段あ
るいは4段以上設けることもできる。 この円形フープ筋13は、第5図の従来の場合のスパイ
ラルフープ8と同様にRC造柱2の剛性を向上させる作用
のみならず、剪断力を伝達させる作用も有しているとと
もに、柱コンクリートとの間で支圧力を生じる鋼管11周
りを補強して当該部分の靭性を高め、これにより梁1か
ら柱2へ入力される応力をさらに確実かつスムーズに伝
達させるようになっている。 また、鋼管11は第1図に示すように梁1の上部フラン
ジ1′aから下部フランジ1′bまで一体で設ける必要
はなく、例えば第2図に示す第2実施例のように上部フ
ランジ1′aのところと、下部フランジ1′bのところ
に分割して2個設けるようにしてもよい。 この第2図に示す第2実施例を参照して、鋼管11の作
用を具体的に説明する。 第2図において、梁1の曲げモーメントM1,M2、即ち
上部フランジ1′aの圧縮力C2,引張力T1、下部フラン
ジ1′bの圧縮力C1,引張力T2は、上部フランジ1′a
のところと下部フランジ1′bのところにそれぞれ設け
られた鋼管11a,11bと、ここに打設されたコンクリート
との支圧力αによりRC造柱2に伝達されるのである。 鋼管11は、このような作用をなすものであればよいの
で、その横断面形状は第1図に示すような円形のものに
限らず、四角形,菱形,その他各種の形状のものが使用
出来る。尚、これら横断面形状の鋼管11を使用した場合
の支圧力αの作用態様を第3図(A)(横断面円形の場
合)、(B)(横断面四角形の場合)、(C)(横断面
菱形の場合)に示す。 以上、好適な実施例を挙げて説明した本発明に係る多
層建物の柱・梁仕口構造を適用する場合の施工法として
は、通常柱とスラブのコンクリート打設を同時に行う所
謂柱・スラブ同時打設工法と、柱とスラブの打設を分離
して行う所謂VH(Vertical Horizontal)分離打設工法
の2工法が採用できる。 このうち、VH分離打設工法を行う場合の施工順序を第
4図を参照して説明する。 先ず、RC造柱の鉄筋、即ちコーナ鉄筋7や柱主筋3を
組立てる(第4図(A)参照)。 次いで、梁の下までの柱の部分9にコンクリート打設
(Vertical部分の打設)を行う(第4図(B)参照)。 しかる後、本発明に係る柱・梁仕口構造の構成材であ
る梁1,鋼管11,補強板6等を取付ける(第4図(C)参
照)。 そして、本発明に係る柱・梁仕口部10の間にS造の梁
20を取付け、デッキプレート21を敷き、床配筋22を行
う。この後床と本発明に係る柱・梁仕口部10へのコンク
リート打設(Horizontal部分の打設)を行う(第4図
(D)参照)。 そして、以上のような手順を建物の各階毎に繰返し行
い、所望階の建物を構成するのである。 《発明の効果》 以上のように、本発明に係る柱・梁仕口構造によれば
極めて簡単な構成とすることができ、コストが大幅に低
下する。 また、S造梁の曲げモーメントは鋼管によってRC造柱
へ伝達されるが、鋼管の伝達面積は従来のシャー鉄筋に
比して大きいため、力の伝達を良好に行うことが出来
る。 そしてまた特に、柱には梁と接触させた鋼管の柱側突
出部分の周囲を囲繞するようにしてフープ筋を埋設した
ことにより、このフープ筋は単によく知られている本来
の剪断補強機能のみならず、柱コンクリートとの間で支
圧力を生じる鋼管の柱側突出部分周りを補強して当該部
分の靭性を高めることとなり、これにより梁から柱へ入
力される応力をさらに確実かつスムーズに伝達させるこ
とができる。 更に、本発明に係る柱・梁仕口構造を適用すれば、VH
分離打設が可能となるため、低層の建物から高層の建物
まで自由に構築することが出来る。
【図面の簡単な説明】 第1図(A)が側断面図、第1図(B)が第1図(A)
のB−B線矢視平断面図、第2図は本発明の第2実施例
と当該第2実施例の場合の剪断力の伝達作用の概念を示
す説明図、第3図(A)〜(C)は本発明に適用できる
鋼管の種類の一部を示す横断面図、第4図(A)〜
(D)は第1図に示す本発明の柱・梁仕口構造を適用し
た場合の建物の施工法の一例を施工順序に沿って示す
図、第5図は従来の柱・梁仕口構造を示す図、第6図は
従来の剪断力伝達作用の概念を示す図である。 1……S造梁 1′a,1′b……S造梁のフランジ 2……RC造柱 11,11a,11b……鋼管 12……水平プレート 13……フープ筋
フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼橋 泰彦 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 実公 昭62−8245(JP,Y2)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁とで構築され
    る多層建物の該柱・梁の仕口において、該仕口部の平断
    面中央位置に、当該仕口部から上方の柱および下方の柱
    へそれぞれ突出させて、かつ少なくとも前記梁の上部と
    下部に接触させて鋼管を設けるとともに、柱には該鋼管
    の柱側突出部分の周囲を囲繞してフープ筋を埋設してな
    ることを特徴とする多層建物の柱・梁仕口構造。
JP62278166A 1987-11-05 1987-11-05 多層建物の柱・梁仕口構造 Expired - Lifetime JP2663463B2 (ja)

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