JPH0893049A - 建築構造物の架構 - Google Patents
建築構造物の架構Info
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- JPH0893049A JPH0893049A JP25730394A JP25730394A JPH0893049A JP H0893049 A JPH0893049 A JP H0893049A JP 25730394 A JP25730394 A JP 25730394A JP 25730394 A JP25730394 A JP 25730394A JP H0893049 A JPH0893049 A JP H0893049A
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- pillar
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水平力が作用した際における構造物の固有周
期が長くて合理的な構造設計が可能となり、しかも当該
構造物の重量を軽減することができるとともに、施工が
容易で、かつ多様な構造物に適用することが可能な建築
構造物の架構を得る。 【構成】柱10間に複数の階層にわたって梁が架設され
た建築構造物の架構において、少なくとも二層階毎に、
端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その間に
位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁12
を架設した。
期が長くて合理的な構造設計が可能となり、しかも当該
構造物の重量を軽減することができるとともに、施工が
容易で、かつ多様な構造物に適用することが可能な建築
構造物の架構を得る。 【構成】柱10間に複数の階層にわたって梁が架設され
た建築構造物の架構において、少なくとも二層階毎に、
端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その間に
位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁12
を架設した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柱間に複数の階層にわ
たって梁が架設されてなる建築構造物の架構に関するも
のである。
たって梁が架設されてなる建築構造物の架構に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】通常、複数の階層を有する各種の建築構
造物においては、耐震構造上、各階層毎に、柱に梁を剛
接合することによってその架構が構成されている。とこ
ろが、このように各階層において総ての梁を柱に剛接合
すると、当該構造物に水平力が作用した際における固有
周期が比較的短くなってしまうという欠点がある。ま
た、構造物全体の重量が嵩んでしまううえ、特に上記柱
が鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造や鉄筋コンクリー
ト(RC)造である場合には、複雑な柱と梁との接合部
分が多くなって施工に手間を要し、この結果工期が長く
なるために、躯体費用を含めた総合的な建築コストの高
騰化を招く一因になっているという問題点があった。
造物においては、耐震構造上、各階層毎に、柱に梁を剛
接合することによってその架構が構成されている。とこ
ろが、このように各階層において総ての梁を柱に剛接合
すると、当該構造物に水平力が作用した際における固有
周期が比較的短くなってしまうという欠点がある。ま
た、構造物全体の重量が嵩んでしまううえ、特に上記柱
が鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造や鉄筋コンクリー
ト(RC)造である場合には、複雑な柱と梁との接合部
分が多くなって施工に手間を要し、この結果工期が長く
なるために、躯体費用を含めた総合的な建築コストの高
騰化を招く一因になっているという問題点があった。
【0003】これに対して、図10は、特公平4−69
690号公報おいて提案されている、従来のこの種の複
数の階層を有する建築構造物の架構を示すものである。
この架構は、チューブ架構における外周壁を構成するも
のであって、各階の剛接合による梁1…が、互いに連続
することなく、1スパンおきに、かつ柱2…の長さ方向
に三階分逆梁にして架け渡され、最上部に設けられた梁
1…の直上および直下の階の梁が三層分省略されるとと
もに、これらの梁1が設けられていないスパンに、小梁
3…が架設されており、さらに上記梁1…として、上述
した総てが剛接合された通常の架構における梁と比較し
て、約2倍の耐力を有するものが用いられている。この
ような従来の架構によれば、建築物としての耐力を低下
させることなく、構造体全体に要する梁の鉄骨量を削減
することができるという利点がある。
690号公報おいて提案されている、従来のこの種の複
数の階層を有する建築構造物の架構を示すものである。
この架構は、チューブ架構における外周壁を構成するも
のであって、各階の剛接合による梁1…が、互いに連続
することなく、1スパンおきに、かつ柱2…の長さ方向
に三階分逆梁にして架け渡され、最上部に設けられた梁
1…の直上および直下の階の梁が三層分省略されるとと
もに、これらの梁1が設けられていないスパンに、小梁
3…が架設されており、さらに上記梁1…として、上述
した総てが剛接合された通常の架構における梁と比較し
て、約2倍の耐力を有するものが用いられている。この
ような従来の架構によれば、建築物としての耐力を低下
させることなく、構造体全体に要する梁の鉄骨量を削減
することができるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の建築構造物の架構にあっては、各階層毎に、水平方
向に梁1…を剛接合するための仕口と、小梁3…を接合
するための仕口とが混在するために、特に柱2…がSR
C造やRC造の建築物においては、施工管理が非常に複
雑となり、却って工期の長期化を招くという問題点があ
った。また、特に高層の建築物に適用した場合には、そ
の最下部から最上部に至るまで、規則的に剛接合による
梁1…と小梁3…とが三層毎に、いわゆる千鳥状に架設
されているため、耐震設計上、当該建築物の下部から上
部に向けて減少する水平応力分布に対応させるために
は、上方の階層に行くに従って梁部材の断面二次モーメ
ントを次第に小さくするといった非合理な構造設計にな
ってしまい、この結果使用する梁部材寸法が多様なもの
となって、かかる観点からも施工管理の複雑化を招くと
いう問題点があった。そして何よりも、上記架構におい
ては、同一階層に剛接合による逆梁の梁1…と小梁3…
とが交互に架設されているため、梁上面のレベルが長手
方向に不連続となり、よって上述したようなチューブ架
構における外殻を構成する場合には適用することができ
るものの、通常の建築構造物における内部構造には適用
することが不可能であるという致命的な欠点があった。
来の建築構造物の架構にあっては、各階層毎に、水平方
向に梁1…を剛接合するための仕口と、小梁3…を接合
するための仕口とが混在するために、特に柱2…がSR
C造やRC造の建築物においては、施工管理が非常に複
雑となり、却って工期の長期化を招くという問題点があ
った。また、特に高層の建築物に適用した場合には、そ
の最下部から最上部に至るまで、規則的に剛接合による
梁1…と小梁3…とが三層毎に、いわゆる千鳥状に架設
されているため、耐震設計上、当該建築物の下部から上
部に向けて減少する水平応力分布に対応させるために
は、上方の階層に行くに従って梁部材の断面二次モーメ
ントを次第に小さくするといった非合理な構造設計にな
ってしまい、この結果使用する梁部材寸法が多様なもの
となって、かかる観点からも施工管理の複雑化を招くと
いう問題点があった。そして何よりも、上記架構におい
ては、同一階層に剛接合による逆梁の梁1…と小梁3…
とが交互に架設されているため、梁上面のレベルが長手
方向に不連続となり、よって上述したようなチューブ架
構における外殻を構成する場合には適用することができ
るものの、通常の建築構造物における内部構造には適用
することが不可能であるという致命的な欠点があった。
【0005】本発明は、上述したような従来の建築構造
物の架構が有する各種の課題を有効に解決すべくなされ
たもので、水平力が作用した際における構造物の固有周
期が長くて合理的な構造設計が可能となり、しかも当該
構造物の重量を軽減することができるとともに、施工が
容易で、かつ多様な構造物に適用することが可能な建築
構造物の架構を提供することを目的とするものである。
物の架構が有する各種の課題を有効に解決すべくなされ
たもので、水平力が作用した際における構造物の固有周
期が長くて合理的な構造設計が可能となり、しかも当該
構造物の重量を軽減することができるとともに、施工が
容易で、かつ多様な構造物に適用することが可能な建築
構造物の架構を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る建築構造物の架構は、柱間に複数の階層にわたっ
て梁が架設された建築構造物の架構において、少なくと
も二層階毎に、端部が柱に剛接合された上記梁を架設
し、その間に位置する階層に、端部が柱に非剛接合され
た上記梁を架設したことを特徴とするものである。
に係る建築構造物の架構は、柱間に複数の階層にわたっ
て梁が架設された建築構造物の架構において、少なくと
も二層階毎に、端部が柱に剛接合された上記梁を架設
し、その間に位置する階層に、端部が柱に非剛接合され
た上記梁を架設したことを特徴とするものである。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、柱間に複
数の階層にわたって梁が架設された建築構造物の架構に
おいて、基礎上の複数の階層に、端部が柱に剛接合され
た上記梁を架設し、その上方の階層においては、少なく
とも二層階毎に、端部が柱に剛接合された上記梁を架設
し、その間に位置する階層に、端部が柱に非剛接合され
た上記梁を架設したことを特徴とするものである。
数の階層にわたって梁が架設された建築構造物の架構に
おいて、基礎上の複数の階層に、端部が柱に剛接合され
た上記梁を架設し、その上方の階層においては、少なく
とも二層階毎に、端部が柱に剛接合された上記梁を架設
し、その間に位置する階層に、端部が柱に非剛接合され
た上記梁を架設したことを特徴とするものである。
【0008】さらに、請求項3に記載の発明は、上記請
求項1または2に記載の発明において、上記柱に剛接合
された梁を架設する階層間隔が、上記建築構造物の下方
から上方に向けて漸次大きくなるように、例えば剛接合
された梁を上記建築構造部の下方においては1階層間隔
で、中央部においては2階層間隔で、さらに上部におい
ては3階層間隔で上記柱に架設したものである。なお、
上記請求項1〜3において、上記非剛接合とは、端部が
ピン接合または水平力作用時に降伏可能な接合をいう。
求項1または2に記載の発明において、上記柱に剛接合
された梁を架設する階層間隔が、上記建築構造物の下方
から上方に向けて漸次大きくなるように、例えば剛接合
された梁を上記建築構造部の下方においては1階層間隔
で、中央部においては2階層間隔で、さらに上部におい
ては3階層間隔で上記柱に架設したものである。なお、
上記請求項1〜3において、上記非剛接合とは、端部が
ピン接合または水平力作用時に降伏可能な接合をいう。
【0009】この際に、請求項4に記載の発明は、上記
請求項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄筋コンクリート
(RC)造またはプレキャストコンクリート(PC)造
である場合に、上記柱に剛接合された梁として、鉄骨
(S)造、鉄筋コンクリート(RC)造、プレキャスト
コンクリート(PC)造または複合梁のものを用い、か
つ上記柱に非剛接合された梁として、プレキャストコン
クリート(PC)造、鉄骨(S)造または複合梁のもの
を用いたことを特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄筋コンクリート
(RC)造またはプレキャストコンクリート(PC)造
である場合に、上記柱に剛接合された梁として、鉄骨
(S)造、鉄筋コンクリート(RC)造、プレキャスト
コンクリート(PC)造または複合梁のものを用い、か
つ上記柱に非剛接合された梁として、プレキャストコン
クリート(PC)造、鉄骨(S)造または複合梁のもの
を用いたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、上記請求
項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄骨鉄筋コンクリート
(SRC)造である場合に、上記柱に剛接合された梁と
して、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、鉄骨(S)
造または複合梁のものを用い、かつ上記柱に非剛接合さ
れた梁として、プレキャストコンクリート(PC)造、
鉄骨(S)造または複合梁のものを用いたことを特徴と
するものである。さらに、請求項6に記載の発明は、上
記請求項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄骨(S)造ま
たは鋼管コンクリート(SC)造である場合には、上記
柱に剛接合された梁として、鉄骨(S)造または複合梁
のものを用い、上記柱に非剛接合された梁として、プレ
キャストコンクリート(PC)造、鉄骨(S)造または
複合梁のものを用いたことを特徴とするものである。
項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄骨鉄筋コンクリート
(SRC)造である場合に、上記柱に剛接合された梁と
して、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、鉄骨(S)
造または複合梁のものを用い、かつ上記柱に非剛接合さ
れた梁として、プレキャストコンクリート(PC)造、
鉄骨(S)造または複合梁のものを用いたことを特徴と
するものである。さらに、請求項6に記載の発明は、上
記請求項1〜3のいずれかに記載の柱が鉄骨(S)造ま
たは鋼管コンクリート(SC)造である場合には、上記
柱に剛接合された梁として、鉄骨(S)造または複合梁
のものを用い、上記柱に非剛接合された梁として、プレ
キャストコンクリート(PC)造、鉄骨(S)造または
複合梁のものを用いたことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、少なくとも二
層階毎に、端部が柱に剛接合された梁を架設し、その間
に位置する階層に、柱に端部がピン接合または水平力作
用時に降伏可能な非剛接合による梁を架設しているの
で、耐震設計上非剛接合による梁を無視して、剛接合さ
れた梁間で柱の部材長を決定すればよいため、構造計算
が簡略化されるとともに、水平力が作用した際における
当該構造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利と
なり、よって合理的な設計が可能となる。特に、請求項
2に記載の発明のように、基礎上の複数の階層に端部が
柱に剛接合された梁を架設し、その上方の階層におい
て、少なくとも二層階毎に、端部が柱に剛接合された梁
を架設して、その間に位置する階層に端部が柱に非剛接
合された梁を架設すれば、当該構造物の下部において、
要求される高い剛性を得ることができ、さらに請求項3
に記載の発明のように、上記柱に剛接合された梁を架設
する階層間隔を、建築構造物の下方から上方に向けて漸
次大きくなるようにすれば、当該構造物の下方から上方
に向けてその剛性が漸次減少する構造となるために、耐
震設計上一段と合理的な構造物となる。
層階毎に、端部が柱に剛接合された梁を架設し、その間
に位置する階層に、柱に端部がピン接合または水平力作
用時に降伏可能な非剛接合による梁を架設しているの
で、耐震設計上非剛接合による梁を無視して、剛接合さ
れた梁間で柱の部材長を決定すればよいため、構造計算
が簡略化されるとともに、水平力が作用した際における
当該構造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利と
なり、よって合理的な設計が可能となる。特に、請求項
2に記載の発明のように、基礎上の複数の階層に端部が
柱に剛接合された梁を架設し、その上方の階層におい
て、少なくとも二層階毎に、端部が柱に剛接合された梁
を架設して、その間に位置する階層に端部が柱に非剛接
合された梁を架設すれば、当該構造物の下部において、
要求される高い剛性を得ることができ、さらに請求項3
に記載の発明のように、上記柱に剛接合された梁を架設
する階層間隔を、建築構造物の下方から上方に向けて漸
次大きくなるようにすれば、当該構造物の下方から上方
に向けてその剛性が漸次減少する構造となるために、耐
震設計上一段と合理的な構造物となる。
【0012】また、上記請求項1〜3のいずれかに記載
の発明によれば、階層毎に剛接合による梁と非剛接合に
よる梁とが規則的に架設されている結果、各階層におけ
る柱と梁との接合が、剛接合のみの仕口あるいは非剛接
合のみの仕口となるため、施工管理が容易になるととも
に、非剛接合の梁が架設された階層においては、複雑な
剛接合による施工が不要となり、よって梁および床等の
現場施工の簡略化と工期の短縮化を図ることができる。
の発明によれば、階層毎に剛接合による梁と非剛接合に
よる梁とが規則的に架設されている結果、各階層におけ
る柱と梁との接合が、剛接合のみの仕口あるいは非剛接
合のみの仕口となるため、施工管理が容易になるととも
に、非剛接合の梁が架設された階層においては、複雑な
剛接合による施工が不要となり、よって梁および床等の
現場施工の簡略化と工期の短縮化を図ることができる。
【0013】しかも、非剛接合する梁として、剛接合に
よる梁よりも寸法の小さいものを用いることができるた
め、当該階層における階高を低減化することができて建
築構造物の高さを低くすることができるうえ、さらに剛
接合する梁において、その断面二次モーメント等の機械
的強度を増加させても、これと比例してその重量は増加
しないため、建築構造物全体として、構造体重量を軽量
化することができ、よって当該建築構造物の基礎を含め
て、総合的な躯体費用を大幅に低減化することが可能と
なる。
よる梁よりも寸法の小さいものを用いることができるた
め、当該階層における階高を低減化することができて建
築構造物の高さを低くすることができるうえ、さらに剛
接合する梁において、その断面二次モーメント等の機械
的強度を増加させても、これと比例してその重量は増加
しないため、建築構造物全体として、構造体重量を軽量
化することができ、よって当該建築構造物の基礎を含め
て、総合的な躯体費用を大幅に低減化することが可能と
なる。
【0014】ちなみに、上記請求項1〜3に記載の発明
においては、上記柱と剛接合による梁および非剛接合に
よる梁との組合せとして、請求項4〜6に記載の組合せ
が適用可能であるが、特に請求項4または5に記載の発
明のように、上記柱として、剛接合による梁との仕口が
複雑なRC造またはSRC造の柱を使用する建築構造物
に適用した場合に、上述した効果が一層顕著なものとな
る。
においては、上記柱と剛接合による梁および非剛接合に
よる梁との組合せとして、請求項4〜6に記載の組合せ
が適用可能であるが、特に請求項4または5に記載の発
明のように、上記柱として、剛接合による梁との仕口が
複雑なRC造またはSRC造の柱を使用する建築構造物
に適用した場合に、上述した効果が一層顕著なものとな
る。
【0015】
【実施例】図1および図2は、本発明に係る建築構造物
の架構の第一実施例を示すもので、図中符号10がPC
柱である。このPC柱10は、2層階分の長さ寸法に成
形されたものであり、その上下端部に位置する奇数階
(n−1,n+1階)には、PC梁11が両端剛接合に
より架設されている。そして、上記PC柱10のこれら
剛接合によるPC梁11の中間に位置する偶数階(n
階)には、S梁12が架設されている。このS梁12
は、サイドアングル13を介して3本のボルト14…お
よびナットにより上記PC柱10に接合されており、こ
の結果上記S梁12は、PC柱10間に、水平力が作用
した際に降伏可能である非剛接合によって架設されてい
る。したがって、上記剛接合によるPC梁11は、上記
PC柱10間に二層階毎に架設されている。そして、こ
れらPC梁11およびS梁12の上面には、それぞれP
C床15、16が敷設されている。
の架構の第一実施例を示すもので、図中符号10がPC
柱である。このPC柱10は、2層階分の長さ寸法に成
形されたものであり、その上下端部に位置する奇数階
(n−1,n+1階)には、PC梁11が両端剛接合に
より架設されている。そして、上記PC柱10のこれら
剛接合によるPC梁11の中間に位置する偶数階(n
階)には、S梁12が架設されている。このS梁12
は、サイドアングル13を介して3本のボルト14…お
よびナットにより上記PC柱10に接合されており、こ
の結果上記S梁12は、PC柱10間に、水平力が作用
した際に降伏可能である非剛接合によって架設されてい
る。したがって、上記剛接合によるPC梁11は、上記
PC柱10間に二層階毎に架設されている。そして、こ
れらPC梁11およびS梁12の上面には、それぞれP
C床15、16が敷設されている。
【0016】このような架構を構築する施工法として
は、先ず2層階分が1節とされたPC柱10を立設し、
次いで上記PC柱10の中間部に、サイドアングル13
を介してS梁12を取付け、ボルト14…とナットを本
締めした後に、戸境壁や外壁等の先行仕上工事17を施
工するとともに、クレーン等により先行揚重物18を仮
置きし、次いでPC床版15(又は現場打ちRC床)を
敷設した後に、上階のPC梁11を架設する。そして、
上記PC床15上に先行揚重物19を仮置きし、戸境壁
や外壁等の先行仕上工事21を施工した後に、上記PC
梁11上にPC床16を敷設し、パネルゾーン20等の
施工およびコンクリートの打設を行う。次いで、PC梁
11上の上記施工が終了した後に、さらにその上階に向
けてPC梁10を立設し、上述した手順と同様にして順
次上方の階層を構築して行く。
は、先ず2層階分が1節とされたPC柱10を立設し、
次いで上記PC柱10の中間部に、サイドアングル13
を介してS梁12を取付け、ボルト14…とナットを本
締めした後に、戸境壁や外壁等の先行仕上工事17を施
工するとともに、クレーン等により先行揚重物18を仮
置きし、次いでPC床版15(又は現場打ちRC床)を
敷設した後に、上階のPC梁11を架設する。そして、
上記PC床15上に先行揚重物19を仮置きし、戸境壁
や外壁等の先行仕上工事21を施工した後に、上記PC
梁11上にPC床16を敷設し、パネルゾーン20等の
施工およびコンクリートの打設を行う。次いで、PC梁
11上の上記施工が終了した後に、さらにその上階に向
けてPC梁10を立設し、上述した手順と同様にして順
次上方の階層を構築して行く。
【0017】また、上記架構を構築する他の施工法とし
て、上記PC柱10を立設した後に、先ず2層階毎のP
C梁11を順次架設して行き、これと並行して、これら
の架設したPC梁11を利用して、その下方に位置する
上記S梁12を架設するようにしてもよい。
て、上記PC柱10を立設した後に、先ず2層階毎のP
C梁11を順次架設して行き、これと並行して、これら
の架設したPC梁11を利用して、その下方に位置する
上記S梁12を架設するようにしてもよい。
【0018】以上の構成からなる建築構造物の架構によ
れば、いずれの施工法を採るにせよ、階層毎に剛接合に
よる梁11と非剛接合による梁12とが規則的に架設さ
れているため、各階層における柱10と梁11、12と
の接合が、剛接合のみの仕口あるいは非剛接合のみの仕
口となるため、施工管理が容易になる。しかも、非剛接
合の梁12が架設された階層においては、パネルゾーン
の施工のような複雑な現場施工が不要となるため、梁1
2および床15等の現場施工の簡略化と工期の短縮化を
図ることができる。
れば、いずれの施工法を採るにせよ、階層毎に剛接合に
よる梁11と非剛接合による梁12とが規則的に架設さ
れているため、各階層における柱10と梁11、12と
の接合が、剛接合のみの仕口あるいは非剛接合のみの仕
口となるため、施工管理が容易になる。しかも、非剛接
合の梁12が架設された階層においては、パネルゾーン
の施工のような複雑な現場施工が不要となるため、梁1
2および床15等の現場施工の簡略化と工期の短縮化を
図ることができる。
【0019】また、上記架構においては、二層階毎に、
端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その間に
位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁12
を架設しているので、設計上剛接合された梁11、11
間で柱10の部材長が決定されるため、構造計算が簡略
化されるとともに、水平力が作用した際における当該構
造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利となり、
よって合理的な設計を行うことができる。しかも、非剛
接合する梁12として、梁11よりも寸法の小さいもの
を用いることができるため、当該階層における階高を低
減化することができて建築構造物の高さを低くすること
ができるうえ、さらに剛接合する梁11の機械的強度
を、例えば2倍に増加させても、これと比例して梁11
の部材重量は2倍まで増加しないため、建築構造物全体
として、構造体重量を軽量化することができ、よって当
該建築構造物の基礎を含めて、総合的な躯体費用を大幅
に低減化することができる。
端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その間に
位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁12
を架設しているので、設計上剛接合された梁11、11
間で柱10の部材長が決定されるため、構造計算が簡略
化されるとともに、水平力が作用した際における当該構
造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利となり、
よって合理的な設計を行うことができる。しかも、非剛
接合する梁12として、梁11よりも寸法の小さいもの
を用いることができるため、当該階層における階高を低
減化することができて建築構造物の高さを低くすること
ができるうえ、さらに剛接合する梁11の機械的強度
を、例えば2倍に増加させても、これと比例して梁11
の部材重量は2倍まで増加しないため、建築構造物全体
として、構造体重量を軽量化することができ、よって当
該建築構造物の基礎を含めて、総合的な躯体費用を大幅
に低減化することができる。
【0020】
【他の実施例】図3は、本発明に係る建築構造物の架構
の第二実施例を示すもので、この例の架構においては、
柱10間に、三層階毎に端部が剛接合された梁11が架
設されている。そして、これら梁11、11間に位置す
る二層階には、それぞれ端部が非剛接合された梁12、
12が架設されている。このような構成からなる架構に
よれば、三層階毎に剛接合された梁11を架設している
ので、梁11の剛性を一層高める必要があるものの、反
面これら梁11、11間において、より小寸法の梁1
2、12を用いているため、全体としての階高をより小
さくすることが可能になるとともに、構造体重量を一段
と軽量化することができ、かつ上記固有周期がより長い
ものとなる。
の第二実施例を示すもので、この例の架構においては、
柱10間に、三層階毎に端部が剛接合された梁11が架
設されている。そして、これら梁11、11間に位置す
る二層階には、それぞれ端部が非剛接合された梁12、
12が架設されている。このような構成からなる架構に
よれば、三層階毎に剛接合された梁11を架設している
ので、梁11の剛性を一層高める必要があるものの、反
面これら梁11、11間において、より小寸法の梁1
2、12を用いているため、全体としての階高をより小
さくすることが可能になるとともに、構造体重量を一段
と軽量化することができ、かつ上記固有周期がより長い
ものとなる。
【0021】図4は、本発明の第三実施例を示すもの
で、この例の架構においては、基礎上の複数の階層(図
では2層階)に、端部が柱10に剛接合された梁11、
11を架設し、その上方の階層においては、二層階毎
に、端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その
間に位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁
12を架設したものである。上記構成からなる架構によ
れば、基礎上の二層階に端部が柱10に剛接合された梁
11を架設しているので、上記第一実施例における作用
効果に加えて、特に高層の構造物に適用した場合に、上
記架構に下部においてこの種の構造物に要求される高い
剛性を得ることができる。
で、この例の架構においては、基礎上の複数の階層(図
では2層階)に、端部が柱10に剛接合された梁11、
11を架設し、その上方の階層においては、二層階毎
に、端部が柱10に剛接合された梁11を架設し、その
間に位置する階層に、端部が柱10に非剛接合された梁
12を架設したものである。上記構成からなる架構によ
れば、基礎上の二層階に端部が柱10に剛接合された梁
11を架設しているので、上記第一実施例における作用
効果に加えて、特に高層の構造物に適用した場合に、上
記架構に下部においてこの種の構造物に要求される高い
剛性を得ることができる。
【0022】なお、本発明の建築構造物の架構において
は、剛接合する梁および非剛接合する梁として、各種の
複合梁も使用することが可能である。すなわち、図5に
示すように、柱10に剛接合された梁として、中央部分
31がS造であって、RC(またはPC)造の端部32
が上記柱10に剛接合された複合梁30を用いるととも
に、柱10に非剛接合された梁として、中央部分33が
RC(またはPC)造であり、この中央部分33の両端
部に埋め込まれたS梁からなる端部34複合梁35を用
い、上記柱10に埋設されたアンカー24によって当該
柱10に固定された接合プレート23と上記複合梁35
の端部34とをボルト14によって非剛接合してもよ
い。また、図6に示すように、柱10(SRC柱)に剛
接合された梁として、中央部分36がS造であって、S
RC造の端部37が上記柱10に剛接合された複合梁3
8を用い、柱10に非剛接合された梁として、中央部分
39がSRC造であって、この中央部分39から両端側
に突出するS梁からなる端部40が上記柱10に非剛接
合された複合梁41を用いてもよい。なお、同図中符号
23は、アンカー24によって上記柱10に固定された
接合プレートを、符号14は、上記接合プレート10と
複合梁41の端部40とを連結するボルトを、それぞれ
示すものである。
は、剛接合する梁および非剛接合する梁として、各種の
複合梁も使用することが可能である。すなわち、図5に
示すように、柱10に剛接合された梁として、中央部分
31がS造であって、RC(またはPC)造の端部32
が上記柱10に剛接合された複合梁30を用いるととも
に、柱10に非剛接合された梁として、中央部分33が
RC(またはPC)造であり、この中央部分33の両端
部に埋め込まれたS梁からなる端部34複合梁35を用
い、上記柱10に埋設されたアンカー24によって当該
柱10に固定された接合プレート23と上記複合梁35
の端部34とをボルト14によって非剛接合してもよ
い。また、図6に示すように、柱10(SRC柱)に剛
接合された梁として、中央部分36がS造であって、S
RC造の端部37が上記柱10に剛接合された複合梁3
8を用い、柱10に非剛接合された梁として、中央部分
39がSRC造であって、この中央部分39から両端側
に突出するS梁からなる端部40が上記柱10に非剛接
合された複合梁41を用いてもよい。なお、同図中符号
23は、アンカー24によって上記柱10に固定された
接合プレートを、符号14は、上記接合プレート10と
複合梁41の端部40とを連結するボルトを、それぞれ
示すものである。
【0023】さらに、上記柱10に非剛接合される梁と
して、図7に示すような、中央部分42がPC(または
RC)造であり、かつこの中央部分42の両端部に、上
記柱10と非剛接合される接続鋼板43が埋め込まれた
複合梁44や、あるいは図8に示すように、SRC造か
らなる中央部分45の両端部から内部の鉄骨46が延出
され、この鉄骨46が上記柱10に非剛接合される複合
梁47も適用することが可能である。さらにまた、図9
に示すような複合構造によって、柱10(PC柱)にP
C梁11を剛接合し、かつS梁12を非剛接合してもよ
い、すなわち、上記柱10には、鋼管48およびこの鋼
管48の上下端部に設けられたダイヤフラム49、49
とによって構成された仕口が装着されており、上記鋼管
48に取付けられた接合プレート22と上記PC梁11
の端部とがボルト14によって連結されるとともに、ダ
イヤフラム49とPC梁11のフランジとが溶接Wされ
ることにより、柱10にPC梁11が剛接合されてい
る。また、上記PC梁11の下層階に位置する柱10に
は、鋼管48からなる仕口が装着されており、この鋼管
48に取付けられた接合プレート23に、ボルト14を
介して上記S梁12が非剛接合されている。ちなみに、
このような複合構造のものにあっても、同様の作用効果
を奏することが可能である。
して、図7に示すような、中央部分42がPC(または
RC)造であり、かつこの中央部分42の両端部に、上
記柱10と非剛接合される接続鋼板43が埋め込まれた
複合梁44や、あるいは図8に示すように、SRC造か
らなる中央部分45の両端部から内部の鉄骨46が延出
され、この鉄骨46が上記柱10に非剛接合される複合
梁47も適用することが可能である。さらにまた、図9
に示すような複合構造によって、柱10(PC柱)にP
C梁11を剛接合し、かつS梁12を非剛接合してもよ
い、すなわち、上記柱10には、鋼管48およびこの鋼
管48の上下端部に設けられたダイヤフラム49、49
とによって構成された仕口が装着されており、上記鋼管
48に取付けられた接合プレート22と上記PC梁11
の端部とがボルト14によって連結されるとともに、ダ
イヤフラム49とPC梁11のフランジとが溶接Wされ
ることにより、柱10にPC梁11が剛接合されてい
る。また、上記PC梁11の下層階に位置する柱10に
は、鋼管48からなる仕口が装着されており、この鋼管
48に取付けられた接合プレート23に、ボルト14を
介して上記S梁12が非剛接合されている。ちなみに、
このような複合構造のものにあっても、同様の作用効果
を奏することが可能である。
【0024】なお、上記第一〜第三実施例に加えて、剛
接合の梁11を架設する階層間隔を、建築構造物の下方
から上方に向けて漸次大きくなるように、例えば剛接合
された梁を上記建築構造部の下方においては1階層間隔
で、中央部においては2階層間隔で、さらに上部におい
ては3階層間隔で上記柱に架設する等してもよい。この
ような架構によれば、当該構造物の下方から上方に向け
てその剛性が漸次減少する構造となるために、特に高層
の建築構造物の架構に適用した場合に、耐震設計上一段
と合理的な構造物となる。
接合の梁11を架設する階層間隔を、建築構造物の下方
から上方に向けて漸次大きくなるように、例えば剛接合
された梁を上記建築構造部の下方においては1階層間隔
で、中央部においては2階層間隔で、さらに上部におい
ては3階層間隔で上記柱に架設する等してもよい。この
ような架構によれば、当該構造物の下方から上方に向け
てその剛性が漸次減少する構造となるために、特に高層
の建築構造物の架構に適用した場合に、耐震設計上一段
と合理的な構造物となる。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
記載の発明によれば、水平力が作用した際における当該
構造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利とな
り、よって合理的な設計が可能になるとともに、階高を
低減化することができて建築構造物の高さを低くするこ
とができ、しかも建築構造物全体として、構造体重量を
軽量化することができ、よって当該建築構造物の基礎を
含めて、総合的な躯体費用を大幅に低減化することが可
能となる。加えて、階層毎に剛接合による梁と非剛接合
による梁とが規則的に架設されているため、施工管理が
容易になるとともに、複雑な剛接合による施工が減少す
るため、梁および床等の現場施工の簡略化と工期の短縮
化を図ることができる。
記載の発明によれば、水平力が作用した際における当該
構造物の固有周期が長くなるため振動解析上有利とな
り、よって合理的な設計が可能になるとともに、階高を
低減化することができて建築構造物の高さを低くするこ
とができ、しかも建築構造物全体として、構造体重量を
軽量化することができ、よって当該建築構造物の基礎を
含めて、総合的な躯体費用を大幅に低減化することが可
能となる。加えて、階層毎に剛接合による梁と非剛接合
による梁とが規則的に架設されているため、施工管理が
容易になるとともに、複雑な剛接合による施工が減少す
るため、梁および床等の現場施工の簡略化と工期の短縮
化を図ることができる。
【0026】また、上記効果に加えて、請求項2に記載
の発明にあっては、当該構造物の下部において要求され
る高い剛性を得ることができ、さらに請求項3に記載の
発明によれば、当該構造物の下方から上方に向けてその
剛性が漸次減少する構造となるために、耐震設計上一段
と合理的な構造物となる。この際に、特に請求項4また
は5に記載の発明のように、上記柱として、剛接合によ
る梁との仕口が複雑なRC造またはSRC造の柱を使用
する建築構造物に適用した場合に、上述した効果が一層
顕著なものとなる。
の発明にあっては、当該構造物の下部において要求され
る高い剛性を得ることができ、さらに請求項3に記載の
発明によれば、当該構造物の下方から上方に向けてその
剛性が漸次減少する構造となるために、耐震設計上一段
と合理的な構造物となる。この際に、特に請求項4また
は5に記載の発明のように、上記柱として、剛接合によ
る梁との仕口が複雑なRC造またはSRC造の柱を使用
する建築構造物に適用した場合に、上述した効果が一層
顕著なものとなる。
【図1】本発明の建築構造物の架構の第一実施例を示す
要部の正面図である。
要部の正面図である。
【図2】上記第一実施例の架構の概略構成図である。
【図3】本発明の建築構造物の架構の第二実施例を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
【図4】本発明の建築構造物の架構の第三実施例を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
【図5】本発明の架構に用いられる複合梁の一例を示す
要部の正面図である。
要部の正面図である。
【図6】本発明の架構に用いられる他の複合梁の例を示
す要部の正面図である。
す要部の正面図である。
【図7】本発明の架構において非剛接合される複合梁の
一例を示す正面図である。
一例を示す正面図である。
【図8】本発明の架構において非剛接合される複合梁の
他の例を示す正面図である。
他の例を示す正面図である。
【図9】本発明の架構に用いられる複合構造の一例を示
す要部の正面図である。
す要部の正面図である。
【図10】従来の建築構造物の架構を示す要部の正面図
である。
である。
10 柱 11 剛接合による梁 12 非剛接合による梁 30、38 剛接合による複合梁 35、41、44、47 非剛接合による複合梁
Claims (6)
- 【請求項1】 柱間に複数の階層にわたって梁が架設さ
れた建築構造物の架構において、少なくとも二層階毎
に、端部が上記柱に剛接合された上記梁を架設し、その
間に位置する上記階層に、端部が上記柱に非剛接合され
た上記梁を架設したことを特徴とする建築構造物の架
構。 - 【請求項2】 柱間に複数の階層にわたって梁が架設さ
れた建築構造物の架構において、基礎上の複数の階層
に、端部が上記柱に剛接合された上記梁を架設し、その
上方の階層においては、少なくとも二層階毎に、端部が
上記柱に剛接合された上記梁を架設し、その間に位置す
る上記階層に、端部が上記柱に非剛接合された上記梁を
架設したことを特徴とする建築構造物の架構。 - 【請求項3】 上記柱に剛接合された上記梁を架設する
上記階層間隔が、上記建築構造物の下方から上方に向け
て漸次大きくなるようにしたことを特徴とする請求項1
または2に記載の建築構造物の架構。 - 【請求項4】 上記柱は、鉄筋コンクリート造またはプ
レキャストコンクリート造であり、かつ上記柱に剛接合
された上記梁は、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、プレキ
ャストコンクリート造または複合梁であるとともに、上
記柱に非剛接合された上記梁は、プレキャストコンクリ
ート造、鉄骨造または複合梁であることを特徴とする請
求項1ないし3のいずれかに記載の建築構造物の架構。 - 【請求項5】 上記柱は、鉄骨鉄筋コンクリート造であ
り、かつ上記柱に剛接合された上記梁は、鉄骨鉄筋コン
クリート造、鉄骨造または複合梁であるとともに、上記
柱に非剛接合された上記梁は、プレキャストコンクリー
ト造、鉄骨造または複合梁であることを特徴とする請求
項1ないし3のいずれかに記載の建築構造物の架構。 - 【請求項6】 上記柱は、鉄骨造または鋼管コンクリー
ト造であり、かつ上記柱に剛接合された上記梁は、鉄骨
造または複合梁であるとともに、上記柱に非剛接合され
た上記梁は、プレキャストコンクリート造、鉄骨造また
は複合梁であることを特徴とする請求項1ないし3のい
ずれかに記載の建築構造物の架構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25730394A JPH0893049A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 建築構造物の架構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25730394A JPH0893049A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 建築構造物の架構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0893049A true JPH0893049A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17304494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25730394A Pending JPH0893049A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 建築構造物の架構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0893049A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015036482A (ja) * | 2013-08-12 | 2015-02-23 | 株式会社竹中工務店 | 構造物 |
JP6030274B1 (ja) * | 2015-07-17 | 2016-11-24 | 三井住友建設株式会社 | 架構構造及びその構築方法 |
WO2017013694A1 (ja) * | 2015-07-17 | 2017-01-26 | 三井住友建設株式会社 | 架構構造及びその構築方法 |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP25730394A patent/JPH0893049A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015036482A (ja) * | 2013-08-12 | 2015-02-23 | 株式会社竹中工務店 | 構造物 |
JP6030274B1 (ja) * | 2015-07-17 | 2016-11-24 | 三井住友建設株式会社 | 架構構造及びその構築方法 |
WO2017013694A1 (ja) * | 2015-07-17 | 2017-01-26 | 三井住友建設株式会社 | 架構構造及びその構築方法 |
US10465374B2 (en) | 2015-07-17 | 2019-11-05 | Sumitomo Mitsui Construction Co., Ltd. | Frame structure and method of constructing frame structure |
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