JP4204694B2 - 外壁の取付構造とユニット建物 - Google Patents

外壁の取付構造とユニット建物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は外壁の取付構造とユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の壁面材の施工方法は、例えば、特公平2-8852号公報に記載されている。上記公報記載の壁面材の施工方法は、平板状の壁面材を枠材に固定して壁パネルとし、この壁パネルを複数並列配置してスタッドに連結し、大面積の大壁パネルを組み立て、この大壁パネルを建物の躯体へ取り付ける方法を取っている。
【0003】
しかしながら、上記従来例においては、壁面材を枠材に固定して壁パネルとするに際し、壁面材が窯業系等の硬い材料で形成されていると、釘、ビス等の接合具を使用して固定することができない。このため、接着剤等を使用しなければならないので、施工に手間がかかったり、剥離の虞があり信頼性に欠けるという問題があった。
【0004】
このため、本出願人は、施工が容易で、信頼性の高い外壁の取付構造として、特願平9-315597号に記載の如く、外壁の裏面の上下にランナーを設け、下ランナーを建物の床梁に取付け、上ランナーを建物の柱間に掛け渡して取付けるものを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術には以下の問題点がある。
▲1▼外壁が受ける風荷重等の水平方向荷重を、上ランナーを介して両側の柱に伝える。即ち、上ランナーは両側の柱に支持される大スパンで水平方向荷重を支持するものとなり、これによって上ランナーに作用する曲げモーメントの絶対値は大きく、上ランナーに大断面を必要とする。
【0006】
▲2▼外壁の下ランナーが床梁に直接設置され、接触面積は大きく、熱伝導量が多くなるから、この接触部は熱橋となり、断熱上、防耐火上好ましくない。
【0007】
▲3▼外壁の上ランナーが建物の柱間に掛け渡される天井梁を兼ねるため、建物のリフォーム等に際して外壁の張り替えを必要とするとき、上ランナーを含む外壁の全体を一度に取外し、取付けできない。外壁の上ランナーに止められている壁面材(パネル)を該上ランナーから1枚ずつ取外し、取付ける必要があり、張り替え性が悪い。
【0008】
▲4▼下階外壁の上端は上ランナーを介して柱間に掛け渡され、上階外壁の下端は下ランナーを介して床梁に取付けられるものであり、下階外壁の上端と上階外壁の下端が互いに異なる部材に取付けられて支持されるため、それらの両者間に出入段差を生じ易い。
【0009】
本発明の課題は、外壁を上下のランナーを介して建物の上下の支持梁に取付けるに際し、上ランナーの必要断面を小さくすることにある。
【0010】
また、本発明の課題は、外壁の取付部における断熱性、防耐火性を向上することにある。
【0011】
また、本発明の課題は、外壁の張り替え性を向上することにある。
【0012】
また、本発明の課題は、下階外壁と上階外壁の出入段差を少なくすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、建物の上下の支持梁に外壁を取付ける外壁の取付構造において、外壁の裏面の上下にランナーを設け、下ランナーに係合孔を設けるとともに、上ランナーの上面にピンを立ててなり、下支持梁の上面にピンを立てるとともに、上支持梁の下面に係合孔を設けてなり、外壁の下ランナーの係合孔を下支持梁の上面のピンに係合し、かつ外壁の上ランナーのピンを上支持梁の係合孔に係合してなるようにしたものである。
【0014】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において更に、前記下支持梁の上面と下ランナーとの間に、スペーサを介することにより隙間を形成してなるようにしたものである。
【0015】
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の本発明において更に、前記下支持梁と外壁の裏面との間に隙間を形成してなるようにしたものである。
【0016】
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の本発明において更に、前記上支持梁の下面と上ランナーとの間に隙間を形成してなるようにしたものである。
【0017】
請求項5に記載の本発明は、複数の骨組構成材を接合した骨組構造体からなり、骨組構成材である柱の下端部側に骨組構成材である床梁を接合してなる建物ユニットを用い、下階建物ユニットの柱の上端部に、上階建物ユニットの骨組構成材を接合してなるユニット建物に、請求項1〜4のいずれかに記載の外壁の取付構造を用いてなるユニット建物であって、外壁の下ランナーが取付けられる下支持梁を下階建物ユニットの床梁とし、外壁の上ランナーが取付けられる上支持梁を上階建物ユニットの床梁としてなるようにしたものである。
【0018】
請求項6に記載の本発明は、柱と床梁と天井梁とからなる建物ユニットを用い、複数のそれら建物ユニットを接合してなるユニット建物に、請求項1〜4のいずれかに記載の外壁の取付構造を用いてなるユニット建物であって、外壁の下ランナーが取付けられる下支持梁を建物ユニットの床梁とし、外壁の上ランナーが取付けられる上支持梁を該建物ユニットの天井梁としてなるようにしたものである。
【0019】
【作用】
請求項1、5、6の本発明によれば下記▲1▼の作用がある。
▲1▼外壁が受ける風荷重等の水平方向荷重は、上ランナーからピンを介して建物の上支持梁(上階建物ユニットの床梁、又は建物ユニットの天井梁)に伝わる。即ち、外壁の上ランナーに設けるピンの設置間隔を小さくすればするほど、上ランナーに作用する曲げモーメントの絶対値は小さくでき、上ランナーの必要断面を小さくできる。
【0020】
請求項2、5、6の本発明によれば下記▲2▼の作用がある。
▲2▼外壁の下ランナーがスペーサが形成する隙間G1を介して建物の下支持梁(建物ユニットの床梁)に設置される(図6)。これにより、下ランナーはスペーサの微小面積だけを介して下支持梁に接触するに過ぎず、熱伝導量を少なくでき、この接触部を熱橋とせずに、断熱性、防耐火性を向上できる。また、下ランナーと下支持梁との間の隙間G1に、熱橋防止のための断熱材、防耐火被覆材を設置でき、断熱性、防耐火性を向上できる。
【0021】
請求項3、5、6の本発明によれば下記▲3▼の作用がある。
▲3▼外壁の裏面と建物の下支持梁との間の隙間G2にも、断熱材、防耐火被覆材を設置でき、断熱性、防耐火性を向上できる(図6)。
【0022】
請求項4、5、6の本発明によれば下記▲4▼の作用がある。
▲4▼外壁の下ランナーは建物の下支持梁のピンに係合され、外壁の上ランナーは柱に固定されず、建物の上支持梁にピンを介して係合されている。そして、上ランナーは上支持梁との間に隙間13を形成されているから、外壁を上に上げて下ランナーを下支持梁のピンから抜き、外壁の下ランナーを外方へ引き出し、該外壁を下げるとともに、該外壁の上ランナーのピンを上支持梁から抜くことにより、外壁を上支持梁と下支持梁から容易に取外しできる(図7)。また、逆の手順で容易に取付けできる。これにより、外壁の張り替え性を向上できる。
【0023】
請求項5の本発明によれば下記▲5▼の作用がある。
▲5▼下階外壁の上ランナーは上階建物ユニットの床梁に取付け、上階外壁の下ランナーも上階建物ユニットの床梁に取付けるものであり、下階外壁の上ランナーと上階外壁の下ランナーが互いに同一部材(床梁)に取付けられるため、下階外壁と上階外壁の間の出入段差を少なくできる(図8)。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態を示し、(A)は建物ユニットを示す斜視図、(B)はユニット建物を分解して示す側面図、(C)はユニット建物を示す側面図、図2は下階建物ユニットと上階建物ユニットの接合状態を示す側面図、図3は建物ユニットと外壁を示す斜視図、図4は外壁と上下の支持梁を示す斜視図、図5は外壁の取付構造を示す断面図、図6は外壁の下部取付構造を示す断面図、図7は外壁の張り替え方法を示す工程図、図8は上下の外壁の取付構造を示す断面図、図9は下支持梁の変形例を示す斜視図、図10は外壁の下ランナーと下支持梁の変形例を示し、(A)は下ランナーと下支持梁を示す斜視図、(B)は下ランナーを示す斜視図、(C)は下支持梁を示す斜視図、図11は下支持梁を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図12は下ランナーを示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図13はピンの変形例を示す斜視図、図14はピンの他の変形例を示す斜視図、図15はピンの他の変形例を示す斜視図、図16はピンの他の変形例を示す斜視図、図17は第2実施形態の建物ユニットと外壁を示す斜視図、図18は外壁の取付構造を示す断面図である。
【0025】
(第1実施形態)(図1〜図16)
ユニット建物10は、図1に示す如く、基礎11の上に下階建物ユニット12を搭載し、下階建物ユニット12の上に上階建物ユニット13を搭載し、上階建物ユニット13の上に屋根構造体14を搭載して構築されている。
【0026】
(下階建物ユニット12)(図1)
下階建物ユニット12は、図1に示す如く、 4本の角鋼管製柱21と、 4本の角鋼管製床梁22と、天井パネル23(天井面支持材)とを箱形に接合した骨組構造体である。
【0027】
柱21と床梁22は、水平力と垂直力を負担して建物ユニット12の骨組を形成する骨組構成材である。天井パネル23は骨組構成材ではない。即ち、建物ユニット12は、各柱21の下端部に床梁22を溶接等により剛接合し、各柱21の上端部に天井パネル23を固定ピース(不図示)によりピン接合したものである。
【0028】
(上階建物ユニット13)(図1)
上階建物ユニット13は、下階建物ユニット12と実質的に同様であり、 4本の角鋼管製柱31と 4本の角鋼管製床梁32と、天井パネル33(天井面支持材)とを箱形に接合した骨組構造体である。
【0029】
柱31と床梁32は、水平力と垂直力を負担して建物ユニット13の骨組を形成する骨組構成材である。天井パネル33は骨組構成材ではない。即ち、建物ユニット13は、各柱31の下端部に床梁32を溶接等により剛接合し、各柱31の上端部に天井パネル33を固定ピース(不図示)によりピン接合したものである。
【0030】
然るに、ユニット建物10は、下記(1) 〜(4) により構築される。
(1) 地盤上に形鋼製基礎梁41を設置する。基礎梁41は、地盤に設けられるプレキャストコンクリート版もしくは現場打ちコンクリートからなる基礎ベース42にアンカーボルト等を用いて固定される(図1)。
【0031】
(2) 下階建物ユニット12の柱21の下端エンドプレートを基礎梁41に高力ボルト、ナットにより剛接合する(図1)。
【0032】
(3) 下階建物ユニット12の上に上階建物ユニット13を搭載し(図2)、下階建物ユニット12の柱21の上端エンドプレートに上階建物ユニット13の柱31の下端エンドプレートを高力ボルト、ナットにより剛接合する(図2)。
【0033】
(4) 上階建物ユニット13の柱31の上に補強梁47(もしくは屋根構造体14)を搭載し、上階建物ユニット13の柱31の上端エンドプレートに補強梁47(もしくは屋根構造体14)を高力ボルト等により剛接合する(図2)。
【0034】
しかるに、ユニット建物10にあっては、下階建物ユニット12に対する外壁30の取付構造を以下の如くとしている(図3)。このとき、本実施形態では、下階建物ユニット12の床梁22を外壁50のための下支持梁61とし、上階建物ユニット13の床梁32を外壁50のための上支持梁62とするものである。
【0035】
即ち、図4、図5に示す如く、外壁50は壁面材(パネル)50Aの裏面の上下にL形鋼等からなるランナー51、52をビス又はリベット等の接合具により固定的に設け、下ランナー51に係合孔51Aを設けるとともに、上ランナー52の上面にピン52Aを立ててある。他方、下支持梁61(床梁22)の上面にピン61Aを立てるとともに、上支持梁62(床梁32)の下面に係合孔62Aを設けている。そして、図5に示す如く、外壁50の下ランナー51の係合孔51Aを下支持梁61(床梁22)のピン61Aに係合し、かつ外壁50の上ランナー52のピン52Aを上支持梁(床梁32)の係合孔62Aに係合することにより、外壁50をユニット建物10の下階建物ユニット12に取付けることとしている。尚、ピン52A、61Aはテーパ状尖端部を備え、係合孔51A、62Aに挿入容易化されている。
【0036】
尚、外壁50の取付状態で、下支持梁61の上面と下ランナー51との間には、ピン61Aの基部に付加したスペーサ61Bを介することにより隙間G1が形成される(図5、図6)。また、下支持梁61と外壁50の裏面との間にも隙間G2が形成される(図5、図6)。
【0037】
また、外壁50が取付られ、外壁50のランナー51がスペーサ61Bを介して下支持梁61の上面に預けられた状態で、上支持梁62の下面と上ランナー52との間には、隙間G3が形成される(図7)。尚、外壁50の取付状態で、外壁50が上述の隙間G3の存在に起因する上方へのずれを防止するため、上支持梁62の下面と上ランナー52との間にくさび53を挿入できる。くさび53は、下階建物ユニット12に取付けた外壁50と上階建物ユニット13に取付けた外壁50との境界の隙間から挿入でき、外壁50の取外し時には、抜く、或いは溶かす(くさび53がホットメルト等の熱によって溶ける物質からできているとき)等により除去できる。
【0038】
また、外壁50は、ALC材、軽量発泡セラミックス材、木質系パネル材等のいずれからなる壁面材50Aを採用するものでも良く、上下のランナー51、52に1枚の壁面材51Aを設け、又は複数枚の壁面材50Aを並列状に設けるのいずれであっても良い。
【0039】
従って、ユニット建物10の下階建物12に対する外壁50の取外し手順は以下の如くなされる(図7)。尚、外壁50の取付手順はこの取外し手順の逆手順となる。
【0040】
(1) 外壁50を前述の間隙G3分だけ上に上げ、下ランナー51を下支持梁61のピン61Aから抜く。
【0041】
(2) 外壁50の下ランナー51を外方へ引き出す。
【0042】
(3) 外壁50を下げるとともに、外壁50の上ランナー52のピン52Aを上支持梁62から抜く。外壁50を水平に外方へと移動することにより取外し完了となる。
【0043】
尚、ユニット建物10において、上階建物ユニット13に対する外壁50の取付構造も上述の下階建物ユニット12に対する外壁50の取付構造と実質的に同一であり、上階建物ユニット13の床梁32を外壁50のための下支持梁とし、上階建物ユニット13の補強梁47(もしくは屋根構造体14)を外壁50のための上支持梁とし、以下の如くなされる。即ち、図7、図8に示す如く、外壁50の下ランナー51の係合孔51Aを下支持梁(床梁32)のスペーサ付きピン32Aに係合し、かつ外壁50の上ランナー52のピン52Aを上支持梁(補強梁47もしくは屋根構造体)の係合孔に係合することにより、外壁50をユニット建物10の上階建物ユニット13に取付ける。
【0044】
従って、本実施形態によれば以下の作用がある。
▲1▼外壁50が受ける風荷重等の水平方向荷重は、上ランナー52からピン52Aを介してユニット建物10の上支持梁62(上階ユニット建物13の床梁32)に伝わる。即ち、外壁50の上ランナー52に設けるピン52Aの設置間隔を小さくすればするほど、上ランナー52に作用する曲げモーメントの絶対値は小さくでき、上ランナー52の必要断面を小さくできる。
【0045】
▲2▼外壁50の下ランナー51がスペーサが形成する隙間G1を介してユニット建物10の下支持梁61(建物ユニット12の床梁22)に設置される(図6)。これにより、下ランナー51はスペーサ61Bの微小面積だけを介して下支持梁61に接触するに過ぎず、熱伝導量を少なくでき、この接触部を熱橋とせずに、断熱性、防耐火性を向上できる。また、下ランナー51と下支持梁61との間の隙間G1に、熱橋防止のための断熱材、防耐火被覆材を設置でき、断熱性、防耐火性を向上できる。
【0046】
▲3▼外壁50の裏面とユニット建物10の下支持梁61との間の隙間G2にも、断熱材、防耐火被覆材を設置でき、断熱性、防耐火性を向上できる(図6)。
【0047】
▲4▼外壁50の下ランナー51はユニット建物10の下支持梁61のピン61Aに係合され、外壁50の上ランナー52は柱21に固定されず、ユニット建物10の上支持梁62にピン61Aを介して係合されている。そして、上ランナー52は上支持梁62との間に隙間13を形成されているから、外壁50を上に上げて下ランナー51を下支持梁61のピン61Aから抜き、外壁50の下ランナー51を外方へ引き出し、該外壁50を下げるとともに、該外壁50の上ランナー52のピン52Aを上支持梁62から抜くことにより、外壁50を上支持梁62と下支持梁61から容易に取外しできる(図7)。また、逆の手順で容易に取付けできる。これにより、外壁50の張り替え性を向上できる。
【0048】
▲5▼下階外壁50の上ランナー52は上階建物ユニット13の床梁に取付け、上階外壁50の下ランナー51も上階建物ユニット13の床梁32に取付けるものであり、下階外壁50の上ランナー52と上階外壁50の下ランナー51が互いに同一部材(床梁32)に取付けられるため、下階外壁50と上階外壁50の間の出入段差を少なくできる(図8)。
【0049】
図9は外壁50のための下支持梁61の変形例であり、下支持梁61の上面に設けるピン61Aとスペーサ61Bを互いに離隔配置したものである。
【0050】
図10は外壁50の下ランナー51の係合孔51A(上支持梁62の係合孔62Aも同じ)と下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)の変形例であり、下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)は棒状体に限らず、テーパ状尖端部を備えた板状体を下支持梁61の上面に接合したもの(図10(A))、又は、その板状体を下支持梁61の上面に切り起し形成したもの(図10(C))等であっても良い。また、下ランナー51に設ける係合孔51A(上支持梁62の係合孔62Aも同じ)は丸孔に限らず、角孔(図10(B))等であっても良い。
【0051】
図11は下支持梁61の変形例であり、下支持梁61の上面に設けるスペーサ61Bを絞り加工により形成したものである。尚、下支持梁61のスペーサ61Bは、図12に示す如く、下ランナー51の下面に設けるスペーサ51Bにより代えることができ、このスペーサ51Bも絞り加工により形成することができる。
【0052】
図13は外壁50のための下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)の変形例であり、ボルト71の頭部71Aにピン61Aを立てるように接合し、このボルト71を下支持梁61に設けた挿通孔の表側から裏側に通し、その挿通端にナット72を螺着し、結果として、下支持梁61の上面にピン61Aを立てるものである。ボルト71の頭部71Aがスペーサ61Bとして兼用できる。図示の下支持梁61はC形鋼である。
【0053】
図14は外壁50のための下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)の変形例であり、ボルト75のねじ部75Aの先端部をピン61Aとし、このボルト75を下支持梁61に設けた挿通孔の裏側から表側に通し、その挿通端側からナット76を螺着し、結果として下支持梁61の上面にピン61Aを立てたものである。ナット76がスペーサ61Cとして兼用できる。図示の下支持梁61はC形鋼である。
【0054】
図15は外壁50のための下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)の変形例であり、アルプス精工社製ブラインドボルト(商品名)を使用したものである。即ち、膨出部付きボルト81、スペーサ82、平座金付きナット83の3部品を用い、ボルト81のねじ部81Aの先端部をピン61Aとした。そして、ボルト81の膨出部81B、スペーサ82を下支持梁61の挿通孔の表側から裏側に通し、ボルト81のねじ部81Aにナット83を螺合することにより、ボルト81の膨出部81Bを引き上げてスペーサ82のスカート部82Aを外方に広げ、ナット83の平座金83Aとの間で下支持梁61に固定する。ナット83がスペーサ61Bとして兼用される。ピン61Aを下支持梁61の表側だけからの片側作業で取付けできる。
【0055】
図16は外壁50のための下支持梁61のピン61A(上ランナー52のピン52Aも同じ)の変形例であり、ポップリベット社製ポップナット(商品名)を使用したものである。即ち、ポップナット85、ボルト86の2部品を用い、ボルト86の頭部86Aにピン61Aを立てるように接合した。そして、ポップナット85を下支持梁61の挿通孔の表側から裏側に通し、マンドレル工具(不図示)によりこのポップナット85の中間部をつぶして下支持梁61に固定する。このポップナット85のねじ部にボルト86を螺着する。ボルト86の頭部86Aがスペーサ61Bとして兼用される。ピン61Aを下支持梁61の表側だけからの片側作業で取付けできる。
【0056】
上述の図13〜図16によるピン61A、スペーサ61Bの構成方法によれば以下の作用がある。
【0057】
▲1▼ピン61A、スペーサ61Bを取付けるのに下支持梁61の表面のメッキや防錆塗料を傷つけない。
【0058】
▲2▼ピン61A、スペーサ61Bを簡易な取付工具により取付けでき、生産性が良い。
【0059】
▲3▼ピン61A、スペーサ61Bの取付けに際し、溶接ひずみ等のひずみを下支持梁61に付与しない。
【0060】
▲4▼ピン61A、スペーサ61Bを容易に取外し、取付位置を容易に修正できる。
【0061】
▲5▼ピン61Aの取付構造の一部をスペーサ61Bとして兼用でき、スペーサ61Bの別個取付作業を不要とし、作業工数を削減でき、生産性が良い。
【0062】
(第2実施形態)(図17、図18)
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、図17に示す如く、前述の外壁50と類似の外壁90の取付構造を、鋼管製柱101と鋼管製床梁102と鋼管製天井梁103とからなる標準形態の建物ユニット100を用いてなるユニット建物に適用したことにある。
【0063】
即ち、外壁90にあっては、図18に示す如く、壁面材90Aの裏面の上下にランナー91、92を設け、下ランナー91に係合孔91Aを設けるとともに、上ランナー92の上面にピン92Aを設けてある。また、建物ユニット100の床梁102を外壁90のための下支持梁とし、この床梁102の上面にピン102Aを立てるとともに、建物ユニット100の天井梁103を外壁90のための上支持梁とし、この天井梁103の下面に係合孔103Aを設けた。そして、外壁90の下ランナー91の係合孔91Aを床梁102のピン102Aに係合し、かつ外壁90の上ランナー92のピン92Aを天井梁103の係合孔103Aに係合し、結果として外壁90を建物ユニット100に取付けることとしたものである。
【0064】
尚、床梁102の上面と下ランナー91との間には、スペーサ102Bを介することにより隙間G1を形成してある。また、床梁102と外壁90の裏面との間に隙間G2を形成してある。また、天井梁103の下面と上ランナー92との間に隙間G3を形成してある。
【0065】
従って、第2実施形態の外壁90の取付構造にあっても、第1実施形態の外壁50の取付構造において前述した▲1▼〜▲4▼の作用と同様の作用を奏する。
【0066】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明の外壁の取付構造はユニット建物に限らず広く一般の建物にも適用できる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、外壁を上下のランナーを介して建物の上下の支持梁に取付けるに際し、上ランナーの必要断面を小さくすることができる。また、ピンを係合孔に係入させるだけで外壁を位置決め、取付けできるので、大きく重量もある外壁でも、小人数、短時間で取付けできる。
【0068】
また、本発明によれば、外壁の取付部における断熱性、防耐火性を向上できる。
【0069】
また、本発明によれば、外壁の張り替え性を向上できる。
【0070】
また、本発明によれば、下階外壁と上階外壁の出入段差を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態を示し、(A)は建物ユニットを示す斜視図、(B)はユニット建物を分解して示す側面図、(C)はユニット建物を示す側面図である。
【図2】図2は下階建物ユニットと上階建物ユニットの接合状態を示す側面図である。
【図3】図3は建物ユニットと外壁を示す斜視図である。
【図4】図4は外壁と上下の支持梁を示す斜視図である。
【図5】図5は外壁の取付構造を示す断面図である。
【図6】図6は外壁の下部取付構造を示す断面図である。
【図7】図7は外壁の張り替え方法を示す工程図である。
【図8】図8は上下の外壁の取付構造を示す断面図である。
【図9】図9は下支持梁の変形例を示す斜視図である。
【図10】図10は外壁の下ランナーと下支持梁の変形例を示し、(A)は下ランナーと下支持梁を示す斜視図、(B)は下ランナーを示す斜視図、(C)は下支持梁を示す斜視図である。
【図11】図11は下支持梁を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図12】図12は下ランナーを示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図13】図13はピンの変形例を示す斜視図である。
【図14】図14はピンの他の変形例を示す斜視図である。
【図15】図15はピンの他の変形例を示す斜視図である。
【図16】図16はピンの他の変形例を示す斜視図である。
【図17】図17は第2実施形態の建物ユニットと外壁を示す斜視図である。
【図18】図18は外壁の取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ユニット建物(建物)
12 下階建物ユニット
13 上階建物ユニット
22 下階床梁(下支持梁61)
32 上階床梁(上支持梁62)
50 外壁
51 下ランナー
51A 係合孔
52 上ランナー
52A ピン
61 下支持梁
61A ピン
61B スペーサ
62 上支持梁
62A 係合孔
90 外壁
91 下ランナー
91A 係合孔
92 上ランナー
92A ピン
102 床梁(下支持梁)
102A ピン
102B スペーサ
103 天井梁(上支持梁)
103A 係合孔
1、G2、G3 隙間

Claims (6)

  1. 建物の上下の支持梁に外壁を取付ける外壁の取付構造において、
    外壁の裏面の上下にランナーを設け、下ランナーに係合孔を設けるとともに、上ランナーの上面にピンを立ててなり、
    下支持梁の上面にピンを立てるとともに、上支持梁の下面に係合孔を設けてなり、
    外壁の下ランナーの係合孔を下支持梁の上面のピンに係合し、かつ外壁の上ランナーのピンを上支持梁の係合孔に係合してなる外壁の取付構造。
  2. 前記下支持梁の上面と下ランナーとの間に、スペーサを介することにより隙間を形成してなる請求項1記載の外壁の取付構造。
  3. 前記下支持梁と外壁の裏面との間に隙間を形成してなる請求項1又は2記載の外壁の取付構造。
  4. 前記上支持梁の下面と上ランナーとの間に隙間を形成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の外壁の取付構造。
  5. 複数の骨組構成材を接合した骨組構造体からなり、骨組構成材である柱の下端部側に骨組構成材である床梁を接合してなる建物ユニットを用い、
    下階建物ユニットの柱の上端部に、上階建物ユニットの骨組構成材を接合してなるユニット建物に、請求項1〜4のいずれかに記載の外壁の取付構造を用いてなるユニット建物であって、
    外壁の下ランナーが取付けられる下支持梁を下階建物ユニットの床梁とし、外壁の上ランナーが取付けられる上支持梁を上階建物ユニットの床梁としてなるユニット建物。
  6. 柱と床梁と天井梁とからなる建物ユニットを用い、複数のそれら建物ユニットを接合してなるユニット建物に、請求項1〜4のいずれかに記載の外壁の取付構造を用いてなるユニット建物であって、
    外壁の下ランナーが取付けられる下支持梁を建物ユニットの床梁とし、外壁の上ランナーが取付けられる上支持梁を該建物ユニットの天井梁としてなるユニット建物。
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