JP4758576B2 - 縦材の接合構造、建物ユニット及びユニット建物 - Google Patents
縦材の接合構造、建物ユニット及びユニット建物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物を構成する縦材の接合構造、建物ユニット及びユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物において、柱等の縦材を、土台等の下部構造材に接合するに際し、特開平9-221834号公報に記載の如く、縦材の側面にホールダウン金物の側板を固定し、下部構造材から突出する連結部材をホールダウン金物の水平板に挿通して該水平板に緊結するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のホールダウン金物は、連結部材を水平板に上からだけ緊結するものであり、縦材が下部構造材から引き離される力に対抗するものである。従来のホールダウン金物では、縦材が圧縮力を受けたとき、縦材が下部構造材にめり込む現象を防止できない。
【0004】
本発明の課題は、建物において、縦材の引抜耐力と押込耐力を共に確保することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、壁の縦材を、土台と床根太と床面材からなる床に接合するに際し、縦材の側面にホールダウン金物の側板を固定し、土台から突出し、床面材を貫通する連結部材をホールダウン金物の水平板に挿通して該水平板に上下両方から緊結するとともに、前記連結部材の中間部に該連結部材を軸直角方向から支える座屈止め部材を前記床の床根太の側面に設けた縦材の接合構造である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記床が土台と床根太と床面材を予め一体化してなる床パネルであるようにしたものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の縦材の接合構造を用いた建物ユニットである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の建物ユニットを用いてなるユニット建物である。
【0010】
【作用】
請求項1、2の発明によれば下記(a)、(b)の作用がある。
(a)床の土台から突出する連結部材をホールダウン金物の水平板に上下両方から緊結する。従って、縦材が土台から引き離される力(引抜力)は連結部材の上側の緊結部から連結部材を介して土台の側に伝えることで、縦材の引抜耐力を確保できる。縦材が土台に押込まれる力(圧縮力)は連結部材の下側の緊結部から連結部材を介して土台の側に伝えることで、縦材の土台へのめり込みを防止してその押込耐力を確保できる。
【0011】
(b)連結部材の中間部に座屈止め部材を設けたから、縦材に作用する圧縮力が連結部材の下側の緊結部から連結部材に作用するとき、連結部材が細長状をなす場合にも座屈を回避できる。
【0012】
請求項3、4の発明によれば下記(c)の作用がある。
(c)ユニット建物を構成する建物ユニットで、上述(a)、(b)により、縦材の引抜耐力と押込耐力をともに確保できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態の縦材の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は側面図、図2はホールダウン金物を示す斜視図、図3は座屈止め部材を示す斜視図、図4はユニット建物を示す斜視図、図5は建物ユニットを示す斜視図、図6は第2実施形態の縦材の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【0015】
(第1実施形態)(図1〜図5)
ユニット建物10は、図4に示す如く、複数の工場生産された建物ユニット11を建築現場に輸送し、予め建築現場に設置された基礎12の上で左右上下に接合して構築される。
【0016】
建物ユニット11は、図5に示す如く、床パネル21と壁パネル22の接合構造体である。床パネル21は、図1に示す如く、土台21A、床根太21B、床面材21Cの組立構造体である。壁パネル22は、図1に示す如く、縦枠22A、上枠22B、下枠22Cの組立構造体である。
【0017】
建物ユニット11は、工場生産段階で、下部構造材である床パネル21(土台21A)に壁パネル22(縦枠22A)を接合するに際し、縦枠22Aの側面にホールダウン金物30の側板31を釘打ち固定する。そして、土台21Aから突出し、床面材21C、下枠22Cを貫通する連結部材40を、ホールダウン金物30の水平板32に挿通して該水平板32に上下両方から上ナット43、下ナット44で緊結する。
【0018】
尚、ホールダウン金物30は、図2に示す如く、側板31と水平板32をつなぐ補強板33を備える。
【0019】
また、連結部材40は、土台21Aの下面に添設される基板41と、基板41から立設されてナット43、44が螺着されるボルト部42とからなり、土台21Aからホールダウン金物30の範囲内に設けられるものとなる。
【0020】
また、建物ユニット11は、工場生産段階で、連結部材40の中間部に座屈止め部材50を設ける。座屈止め部材50は、図3に示す如く、床根太21Bの側面に釘打ち固定される側板51と、側板51の上下端部に接合された上板52、下板53とからなるコの字状をなし、連結部材40を上板52、下板53の挿通孔に通すことにて該連結部材40を軸直角方向から支えて座屈防止する。
【0021】
工場生産された建物ユニット11は、基礎12の上に据付けられ、基礎12に植設されているアンカーボルト13を土台21Aに貫通してナット14で締結する。このとき、建物ユニット11に工場生産段階で組込み済の連結部材40の基板41が、土台21Aとともに基礎12の上面に載置されるものとなる。
【0022】
本実施形態によれば以下の作用がある。
▲1▼土台21Aから突出する連結部材40をホールダウン金物30の水平板32に上下両方から緊結する。従って、縦枠22Aが土台21Aから引き離される力(引抜力)は連結部材40の上ナット43から連結部材40を介して基礎12の側に伝えることで、縦枠22Aの引抜耐力を確保できる。縦枠22Aが土台21Aに押込まれる力(圧縮力)は連結部材40の下ナット44から連結部材40を介して基礎12の側に伝えることで、縦枠22Aの土台21Aへのめり込みを防止してその押込耐力を確保できる。
【0023】
▲2▼連結部材40の中間部に座屈止め部材50を設けたから、縦枠22Aに作用する圧縮力が連結部材40の下ナット44から連結部材40に作用するとき、連結部材40が細長状をなす場合にも座屈を回避できる。
【0024】
▲3▼ユニット建物10を構成する建物ユニット11で、上述▲1▼、▲2▼により、縦枠22Aの引抜耐力と押込耐力をともに確保できる。
【0025】
▲4▼下部構造材が土台21Aであり、この土台21Aが予め建物ユニット11に一体化されてなるから、ホールダウン金物30と連結部材40を建物ユニット11の工場生産段階において、建物ユニット11の内部で緊結完了できる。これにより、建物ユニット11の工場生産化率を高めることができる。
【0026】
(第2実施形態)(図6)
図6の第2実施形態は、本発明の縦材の接合構造を建物ユニット11に代わる一般建物60に適用したものであり、連結部材40として下部構造材である基礎12から突出する長尺化したアンカーボルト13を用いたものである。第2実施形態において、第1実施形態におけると実質的に同一部分は同一の符号を付して説明を省略する。第2実施形態においても、第1実施形態において前述した▲1▼、▲2▼と同様の作用を奏する。
【0027】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明において、縦材は縦枠の他、柱等でも良いし、下部構造材は土台の他、梁等でも良い。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、建物において、縦材の引抜耐力と押込耐力を共に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態の縦材の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図2】図2はホールダウン金物を示す斜視図である。
【図3】図3は座屈止め部材を示す斜視図である。
【図4】図4はユニット建物を示す斜視図である。
【図5】図5は建物ユニットを示す斜視図である。
【図6】図6は第2実施形態の縦材の接合構造を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
10 ユニット建物
11 建物ユニット
21A 土台(下部構造材)
22A 縦枠(縦材)
30 ホールダウン金物
31 側板
32 水平板
40 連結部材
43 上ナット
44 下ナット
50 座屈止め部材
60 建物
Claims (4)
- 壁の縦材を、土台と床根太と床面材からなる床に接合するに際し、縦材の側面にホールダウン金物の側板を固定し、土台から突出し、床面材を貫通する連結部材をホールダウン金物の水平板に挿通して該水平板に上下両方から緊結するとともに、
前記連結部材の中間部に該連結部材を軸直角方向から支える座屈止め部材を前記床の床根太の側面に設けた縦材の接合構造。 - 前記床が土台と床根太と床面材を予め一体化してなる床パネルである請求項1に記載の縦材の接合構造。
- 請求項1又は2に記載の縦材の接合構造を用いた建物ユニット。
- 請求項3に記載の建物ユニットを用いてなるユニット建物。
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