JP3971836B2 - 壁パネル - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅建築におけるパネル工法において、基礎に設けられる壁パネルに関する。
【0002】
【背景の技術】
近年、住宅の構築についてはその工業化が進み、たとえば壁や床、屋根といった構成要素を予め工場にて組み立てることにより、住宅を構築するといったパネル工法が一部に採用されている。このようなパネル工法に用いられるパネルとして、例えば、図5又は図6に示すような壁パネルがある。図5又は図6に示す壁パネル100は、例えば、縦桟材101と横桟材102とが矩形枠状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に補強桟材103が縦横に組まれて枠体とされ、さらにこの枠体内にグラスウール等の断熱材104が充填された状態で枠体の表裏面に合板等の面材105が貼着されたものが一般的に知られている。
【0003】
前記壁パネル100を布基礎等の基礎110に接合するには、基礎110内にアンカーボルト111をその上端部が基礎110の上面から突出するようにして埋設し、この基礎110の上面に台輪112を載せ、更にその上面の外側半分に半土台113を載置し、この半土台113と床パネル120の上に壁パネル100を載置する。
前記床パネル120と半土台113には、その接合面に横断面半円状の切欠きが形成されており、床パネル120と半土台113とを接合した際に前記切欠きによって形成される孔にアンカーボルト111が挿通され、さらにこのアンカーボルト111が壁パネル下部100aの横桟材102に形成された孔に挿通され、このアンカーボルト111にナット114を座金115を介して締め付けることによって、壁パネル100が基礎110に前記床パネル120と半土台113を挟み付ける状態で接合される(特開平8−302863)。
【0004】
そして、前記パネル工法では、柱などを設けず、前記壁パネル100を耐力壁とし、所定の計算に基づいた耐力壁構造とすることにより、通常レベルの地震に対しても十分な強度を持つように設計されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、ロサンゼルス大地震、或いは阪神淡路大震災のような大地震が相次ぎ、より耐震性能に優れた住宅が望まれている。
より耐震性能に優れた住宅にするためには、住宅を構成する各部材の強度を従来よりも高めることがよいことは明らかであるが、そうすることによるコストアップが大きいこともまた明らかである。従って、さほどコストアップすることなく、耐震性能を従来よりも高めたいというニーズが生じている。
【0006】
このようなニーズに応えるため、従来から大地震にも十分耐えうることが認められているパネル工法による住宅を用いて、極限状態の地震により住宅がどのように破壊されるかを確認する目的で実物大の住宅にて地震レベルを徐々に上げて破壊が確認されるまでの耐震実験を行ったところ、2階部壁パネルよりも1階部の壁パネルの破損が酷く、特に、基礎との接合部が著しく破損していることが分かった。具体的には、
▲1▼アンカーボルトと接合される下横桟材と縦桟材の接合部が分断された。
▲2▼アンカーボルトと接合される下横桟材に貼着された面材が剥がれた。
▲3▼アンカーボルトと接合される下横桟材が長手方向に割れた。
等の最終破壊状況が確認された。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、パネル工法における壁パネルと基礎との接合部の耐震性を低コストで向上させた壁パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図4に示すように、住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネル1であって、前記壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3(31,32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51,52)と、を含み、前記壁パネル下部10bの前記面材52の強度が前記壁パネル上部10aの前記面材51の強度よりも高くなっていることを特徴としている。
【0012】
この場合の強度が高いとは、主に横からの地震のゆれに対抗する面内せん断力であるが、曲げや引張力も含んだ複合的な力に耐することを意味する。
請求項記載の発明によれば、壁パネル下部10bの面材52の強度が壁パネル上部10aの面材51の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの面材52の強度のみを高くするようにすれば、面材5全体の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの面材52の強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの破損を少ないコストアップでより効果的に妨げることが出来る。
【0013】
ここで、面材5としては、例えば、構造用合板、パーティクルボード、構造用パネル、ハードボード、硬質木片セメント板、石膏ボード等などを用いるが、面材5の強度を高くするため、例えば、強化プラスチックシートや鉄板等を一部に使用してもよい。
【0014】
請求項2記載の発明は、住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネル1であって、前記壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3(31,32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51,52)と、を含み、前記壁パネル下部10bの前記面材52と、前記縦桟材2,2及び前記横桟材32との貼着強度が、前記壁パネル上部10aの前記面材5(51,52)と、前記縦桟材2,2及び前記横桟材31との貼着強度よりも高くなっていることを特徴としている。
【0015】
請求項記載の発明によれば、壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度が、壁パネル上部10aの面材51と、縦桟材2,2及び横桟材31との貼着強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度のみを高くするようにすれば、壁パネル1全体の面材5と、縦桟材2,2及び横桟材3(31,32)との貼着強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2と横桟材32との剥離をより効果的に妨げることが出来る。
【0016】
ここで、面材5と、縦桟材2,2及び横桟材3、3との貼着は、例えば、接着剤又は釘打ちやスティプル等の金具による固定の何れか又は両方にて行う。また、壁パネル下部10bの貼着強度を高める方法としては、例えば、接着剤の接着面積をより広い範囲にしたり、或いは釘打ち6…等の本数を増やすことにより行う。
【0017】
請求項記載の発明は、住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネル1であって、前記壁パネルは、縦桟材2,2と、横桟材3(31、32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51、52)と、を含み、前記枠体10と前記面材5との貼着は、少なくとも前記面材5を貫通して前記枠体10を構成する前記縦桟材2,2及び前記横桟材3に打ち込まれる金物6(例えば、釘)によって行われ、少なくとも前記アンカーボルトと接合される前記横桟材32と前記面材5とを貼着する金物6の打ち込み間隔が、他の前記横桟材31及び前記縦桟材2と前記面材5とを貼着する金物6の打ち込み間隔よりも密であることを特徴としている。
【0018】
請求項記載の発明によれば、枠体10と面材5との貼着は、少なくとも面材5を貫通して枠体10を構成する縦桟材2、2及び横桟材3、3に打ち込まれる金物6によって行われ、少なくともアンカーボルトと接合される横桟材32と面材5とを貼着する金物6…の打ち込み間隔が、他の横桟材31及び前記縦桟材2、2と前記面材5とを貼着する金物6の打ち込み間隔よりも密とされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、少なくとも破損の大きいアンカーボルトと接合される横桟材32と面材5との強度を高くすることが出来ることとなって、全ての横桟材3(31,32)の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、アンカーボルトに接合される横桟材32と面材5とを貼着させる金物6の間隔が密とされているので、少なくともこの部分の強度を高くすることが出来て、強地震時における面材5の横桟材32からの剥離をより効果的に妨げることが出来る。ここで、金物6…の打ち込み間隔は、アンカーボルトと接合される横桟材32だけでなく、縦桟材2、2の一部或いは全部を密にするようにしてもよい。
【0019】
請求項記載の発明は、住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネル1であって、前記壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3(31,32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51,52)と、を含み、前記アンカーボルトと接合される前記横桟材32の強度が前記壁パネル上部10aの前記横桟材31の強度よりも高くなっていることを特徴としている。
【0020】
請求項記載の発明によれば、アンカーボルトと接合される横桟材32の強度が壁パネル上部10aの横桟材31の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きいアンカーボルトと接合される横桟材32の強度のみを高くするようにすれば、全ての横桟材3(31,32)の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、アンカーボルトに接合される横桟材32の強度のみを高くすることにより、強地震時における横桟材32の長手方向の割れをより効果的に妨げることが出来る。
【0021】
ここで、横桟材3としては、通常、木材を使用するが、アンカーボルトに接合される横桟材32には、例えば、通常のものより厚みを増したり、通常の桟材を2段に重ねたり、集成材を使用することにより強度を高めたものを使用する。或いは、鉄製の角パイプや、木材と鉄板を貼り合わせたものなどを使用する等、強度が他の桟材よりも相対的に高くなればよい。
【0022】
請求項記載の発明は、住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネル1であって、前記壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3(31,32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51,52)と、前記壁パネル下部10bにおける前記枠体10の角部11,11の外側に設けられ、前記縦桟材2,2と前記横桟材32とに跨って固定された補強金物20,20と、を含んでなることを特徴としている。
【0023】
請求項記載の発明によれば、壁パネル下部10bにおける枠体10の角部11,11の外側に設けられた補強金物20,20が、縦桟材2,2と横桟材32とに跨って固定されるので、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32の接合部の強度がより高くなることとなって、強地震時における壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との剥離をより効果的に妨げることが出来る。また、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部にのみ補強金物20,20を設けるようにすれば、全ての縦桟材2,2と横桟材3(31,32)との接合部に補強金物20,20を設けるよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。また、補強金物20,20は、角部11,11の外側に固定されるので、例えば、補強金物20,20を角部11,11の内側に取り付けるものに比べて、補強金物20,20を取り付ける時期的制約が少なくなることとなって、作業がし易くなるとともに、補強金物20,20を付け忘れる心配もない。
【0024】
ここで、補強金物20,20は、補強される縦桟材2,2及び横桟材3(31,32)の厚みよりも小さくすることが望ましく、補強金物20,20の貼着には、接着剤、或いは釘6等を用いる。
【0025】
請求項記載の発明は、請求項記載の壁パネル1において、前記縦桟材2,2及び前記横桟材32は、前記補強金物20,20が納まる断面が凹状の補強金物収納部2a,32bを備えるとともに、前記補強金物収納部2a,32bの深さは、前記補強金物20,20の厚み以上となっていることを特徴としている。
【0026】
請求項記載の発明によれば、補強金物20,20の厚み以上の深さで断面が凹状の補強金物収納部2a,32bに補強金物20,20が納められるので、補強金物20,20が縦桟材2,2や横桟材32の表面よりも突出することがないこととなって、壁パネル1を基礎に組み立てたり、隣接する壁パネル1を突き合わせる際に、補強金物20,20が邪魔になることがない。
【0028】
請求項記載の発明は、請求項1〜6の何れかに記載の壁パネル1において、前記壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3(31,32)とが矩形枠状に組み立てられた枠体10と、前記枠体10の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材5(51,52)と、を含み、前記壁パネル下部10bの前記縦桟材2,2と前記横桟材32との接合部の強度が前記壁パネル上部10aの前記縦桟材2,2と前記横桟材31との接合部の強度よりも高くなっていることを特徴としている。
【0029】
請求項記載の発明によれば、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度が壁パネル上部10aの縦桟材2,2と横桟材31との接合部の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度のみを高くするようにすれば、全ての縦桟材2,2と横桟材3(31,32)との接合部の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の剥離を少ないコストアップでより効果的に妨げることが出来る。
ここで、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部は、通常、接着剤にて行うが、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度を高くするために、例えば、釘打ちしたり、或いは補強用金物20を接合部に貼着させたものであってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る壁パネルの実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る壁パネルの内部構造を示した斜視図である。
図1に示した本発明に係る壁パネル1は、縦桟材2,2と、横桟材3,3とを備え、前記縦桟材2,2と前記横桟材3,3が矩形状に組み立てられて枠体10が形成され、更にこの矩形状の枠体10の内部に補強桟材4が縦横に組まれている。そしてこの枠体10の表裏面には、面材5,5が貼着されている。
【0031】
前記縦桟材2は、例えば、木製の角片から出来ている。
前記横桟材3のうち、壁パネル上部10a(2階側)の上横桟材31は、例えば、木製の角片から出来ており、壁パネル下部10b(基礎側)の下横桟材32は、アンカーボルト(図示省略)が挿入されるボルト孔32a,32aを備え、例えば、木製の角片の上下の面に、鉄板(図示省略)がサンドされた構造となっていて、壁パネル下部10bの下横桟材32の強度が壁パネル上部10aの上横桟材31の強度よりも高められている。
【0032】
ここで、前記壁パネル下部10bの下横桟材32の強度を高める手段は、上記に限らず、例えば、下横桟材32を鉄パイプにする等であってもよい。また、前記壁パネル下部10bの下横桟材32の強度どの程度にするかは、設計事項であり、適宜変更可能である。
【0033】
前記面材5は、図2に示すように、壁パネル上部10aの上面材51と壁パネル下部10bの下面材52の2つに分割されている。
前記上面材51は、例えば、木板を重ねた合板から出来ており、前記下面材52は、図示はしないが、例えば、木板と鉄板を重ねた合板からできている。従って、前記下面材52の強度が前記上面材51の強度よりも高められている。
【0034】
ここで、前記下面材52の強度を高める手段は、上記手段に限らず、例えば、強化プラスチック板などを使用してもよい。また、前記下面材52の強度をどの程度にするかは、設計事項であり、適宜変更可能である。また、上面材51と下面材52との割合も必ずしも半々にする必要はない。
【0035】
前記面材5の前記縦桟材2、前記横桟材3及び前記補強桟材4への貼着は、所定の接着剤で貼り合わせた後、前記面材5の上から、前記縦桟材2、前記横桟材3及び前記補強桟材4まで達するように前記面材5を貫通させて釘6…を打つことにより行われる。
また、前記上面材51に打ち込まれる釘6…の間隔より、前記下面材51に打ち込まれる釘6…の間隔の方が密になっていて、前記下面材52と、前記縦桟材2,2及び前記下横桟材32との貼着強度が、前記上面材51と、前記縦桟材2,2及び前記上横桟材31との貼着強度よりも高められている。
【0036】
ここで、前記下面材52と、前記縦桟材2、2と前記下横桟材32との貼着強度を高める手段は、上記手段に限らず、例えば、接着剤を塗る領域をより広くする等してもよい。また、前記下面材52と、前記縦桟材2、2と前記下横桟材32との貼着強度をどの程度にするかは、設計事項であり、適宜変更可能である。
【0037】
また、図3に示すように、前記枠体10の前記壁パネル下部10b側の角部11,11には、前記縦桟材2,2と前記下横桟材32を跨ぐようにしてL字型の補強金物20,20が固定されている。前記補強金物20,20の固定は、釘21…等によって行われる。
【0038】
前記補強金物20,20は、図4に示すように、予め、前記角部11,11の前記横桟材2,2及び壁パネル下部10bの前記縦桟材32に設けられた凹状の補強金物収納部2a,32bに納められるようになっている。
前記補強金物収納部2a,32bの開口部は、前記補強金物20,20の幅、長さよりも若干大きく設けられていて、前記補強金物20,20を納めやすくなっている。
【0039】
また、前記補強金物収納部2a,32bの深さも前記補強金物20,20の厚みよりも深くなっている。従って、壁パネル1同士を組み立てた場合でも、前記補強金物20,20が出っ張って邪魔になることがない。
また、前記補強金物20,20は、角部11,11の外側に固定されるので、例えば、補強金物20,20を角部11,11の内側に取り付けるものに比べて、取付時期が、例えば、枠体10の完成後でもよいし、或いは面材5,5を貼着させた後でもよく、補強金物20,20を取り付ける時期的制約が少なくなることとなって、作業がし易くなるとともに、補強金物20,20を付け忘れる心配もない。
【0040】
以上説明した本発明に係る壁パネル1によれば、アンカーボルト(図示省略)に接合される壁パネル下部10bの強度が、前記壁パネル上部10aの強度よりも高くされている。
具体的には、壁パネル下部10bの下面材52の強度が、一部に鉄板(図示省略)を用いることにより、壁パネル上部10aの上面材51の強度よりも高くされいる。また、壁パネル下部10bの下面材52と、縦桟材2及び下横桟材32との貼着強度が、釘6…の打ち込み間隔を密にすることにより、壁パネル上部10aの上面材51と、縦桟材2及び上横桟材31との貼着強度よりも高くされている。
また、アンカーボルト(図示省略)と接合される下横桟材32の強度が、下横桟材32を鉄板(図示省略)でサンドすることにより、壁パネル上部10aの上横桟材31の強度よりも高くされている。
更に、壁パネル下部10bの縦桟材2と下横桟材32との接合部の強度が、補強金物20によって、壁パネル上部10aの縦桟材2と上横桟材31との接合部の強度よりも高くされている。
従って、壁パネル1全体の強度を高くするよりも、強地震による破損が大きい壁パネル下部10bのみ強度を高くすることにより、低コストで所定の耐震性能を持つ壁パネルにすることができる。
【0041】
なお、上記実施の形態に示した前記壁パネル下部10bの強度を高める手段のうち何れか一つの実施でもよく、また、いくつか任意に組み合わせての実施でもよい。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、壁パネル下部10bの面材52の強度が壁パネル上部10aの面材51の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの面材52の強度のみを高くするようにすれば、面材5全体の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの面材52の強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの破損を少ないコストアップでより効果的に妨げることが出来る。
【0043】
請求項2記載の発明によれば、壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度が、壁パネル上部10aの面材51と、縦桟材2,2及び横桟材31との貼着強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度のみを高くするようにすれば、壁パネル1全体の面材5と、縦桟材2,2及び横桟材3(31,32)との貼着強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2及び横桟材32との貼着強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの面材52と、縦桟材2,2と横桟材32との剥離をより効果的に妨げることが出来る。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、枠体10と面材5との貼着は、少なくとも面材5を貫通して枠体10を構成する縦桟材2、2及び横桟材3、3に打ち込まれる金物6によって行われ、少なくともアンカーボルトと接合される横桟材32と面材5とを貼着する金物6…の打ち込み間隔が、他の横桟材31及び前記縦桟材2、2と前記面材5とを貼着する金物6の打ち込み間隔よりも密とされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、少なくとも破損の大きいアンカーボルトと接合される横桟材32と面材5との強度を高くすることが出来ることとなって、全ての横桟材3(31,32)の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、アンカーボルトに接合される横桟材32と面材5とを貼着させる金物6の間隔が密とされているので、少なくともこの部分の強度を高くすることが出来て、強地震時における面材5の横桟材32からの剥離をより効果的に妨げることが出来る。
【0045】
請求項4記載の発明によれば、アンカーボルトと接合される横桟材32の強度が壁パネル上部10aの横桟材31の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きいアンカーボルトと接合される横桟材32の強度のみを高くするようにすれば、全ての横桟材3(31,32)の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、アンカーボルトに接合される横桟材32の強度のみを高くすることにより、強地震時における横桟材32の長手方向の割れをより効果的に妨げることが出来る。
【0046】
請求項5記載の発明によれば、壁パネル下部10bにおける枠体10の角部11,11の外側に設けられた補強金物20,20が、縦桟材2,2と横桟材32とに跨って固定されるので、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32の接合部の強度がより高くなることとなって、強地震時における壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との剥離をより効果的に妨げることが出来る。また、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部にのみ補強金物20,20を設けるようにすれば、全ての縦桟材2,2と横桟材3(31,32)との接合部に補強金物20,20を設けるよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。また、補強金物20,20は、角部11,11の外側に固定されるので、例えば、補強金物20,20を角部11,11の内側に取り付けるものに比べて、補強金物20,20を取り付ける時期的制約が少なくなることとなって、作業がし易くなるとともに、補強金物20,20を付け忘れる心配もない。
【0047】
請求項6記載の発明によれば、補強金物20,20の厚み以上の深さで断面が凹状の補強金物収納部2a,32bに補強金物20,20が納められるので、補強金物20,20が縦桟材2,2や横桟材32の表面よりも突出することがないこととなって、壁パネル1を基礎に組み立てたり、隣接する壁パネル1を突き合わせる際に、補強金物20,20が邪魔になることがない。
【0048】
請求項7記載の発明によれば、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度が壁パネル上部10aの縦桟材2,2と横桟材31との接合部の強度よりも高くされているので、例えば、耐震性能を向上させるために壁パネル1の強度を高くする場合に、破損の大きい壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度のみを高くするようにすれば、全ての縦桟材2,2と横桟材3(31,32)との接合部の強度を高くするよりも低コストで所定の耐震性能をもつ壁パネル1にすることができる。即ち、壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の強度のみを高くすることにより、強地震時における壁パネル下部10bの縦桟材2,2と横桟材32との接合部の剥離を少ないコストアップでより効果的に妨げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る壁パネルの内部構造を示した斜視図である。
【図2】本発明に係る壁パネルの外観を示した斜視図である。
【図3】補強金物が固定された壁パネル下部の外観を示した斜視図である。
【図4】補強金物が固定された壁パネル下部の角部の断面図である。
【図5】従来の壁パネルと、この壁パネルと基礎との取付構造を示した斜視図である。
【図6】従来の壁パネルと基礎との取付構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1 壁パネル
2 縦桟材
2a 補強金物収納部
3(31、32) 横桟材(上横桟材、下横桟材)
5(51,52) 縦桟材(上縦桟材、下縦桟材)
6 釘(金物)
20 補強金物
32a 補強金物収納部

Claims (7)

  1. 住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネルであって
    前記壁パネルは、縦桟材と、横桟材とが矩形枠状に組み立てられた枠体と、前記枠体の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材と、を含み、前記壁パネル下部の前記面材の強度が前記壁パネル上部の前記面材の強度よりも高くなっていることを特徴とする壁パネル。
  2. 住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネルであって、
    前記壁パネルは、縦桟材と、横桟材とが矩形枠状に組み立てられた枠体と、前記枠体の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材と、を含み、前記壁パネル下部の前記面材と、前記横桟材及び前記縦桟材との貼着強度が、前記壁パネル上部の前記面材と、前記横桟材及び前記縦桟材との貼着強度よりも高くなっていることを特徴とする壁パネル。
  3. 住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネルであって、
    前記壁パネルは、縦桟材と、横桟材とが矩形枠状に組み立てられた枠体と、前記枠体の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材と、を含み、前記枠体と前記面材との貼着は、少なくとも前記面材を貫通して前記枠体を構成する前記縦桟材及び前記横桟材に打ち込まれる金物によって行われ、少なくとも前記アンカーボルトと接合される前記横桟材と前記面材とを貼着する金物の打ち込み間隔が、他の前記横桟材及び前記縦桟材と前記面材とを貼着する金物の打ち込み間隔よりも密であることを特徴とする壁パネル。
  4. 住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネルであって、
    前記壁パネルは、縦桟材と、横桟材とが矩形枠状に組み立てられた枠体と、前記枠体の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材と、を含み、前記アンカーボルトと接合される前記横桟材の強度が前記壁パネル上部の前記横桟材の強度よりも高くなっていることを特徴とする壁パネル。
  5. 住宅の基礎に設けられたアンカーボルトに接合される壁パネルであって、
    前記壁パネルは、縦桟材と、横桟材とが矩形枠状に組み立てられた枠体と、前記枠体の表裏面うち、少なくとも一面に貼着された面材と、前記壁パネル下部における前記枠体の角部の外側に設けられ、前記横桟材と前記縦桟材とに跨って固定された補強金物と、を含んでなることを特徴とする壁パネル。
  6. 前記横桟材及び前記縦桟材は、前記補強金物が納まる断面が凹状の補強金物収納部を備えるとともに、前記補強金物収納部の深さは、前記補強金物の厚み以上となっていることを特徴とする請求項5記載の壁パネル。
  7. 前記壁パネル下部の前記横桟材と前記縦桟材との接合部の強度が前記壁パネル上部の前記横桟材と前記縦桟材との接合部の強度よりも高くなっていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の壁パネル。
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