JPH07217694A - 複筒式油圧緩衝器の泡立ち防止装置 - Google Patents

複筒式油圧緩衝器の泡立ち防止装置

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JPH07217694A
JPH07217694A JP3300894A JP3300894A JPH07217694A JP H07217694 A JPH07217694 A JP H07217694A JP 3300894 A JP3300894 A JP 3300894A JP 3300894 A JP3300894 A JP 3300894A JP H07217694 A JPH07217694 A JP H07217694A
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JP
Japan
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oil
reservoir chamber
cylinder
shock absorber
piston
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JP3300894A
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Inventor
Hisashi Fukushima
永 福島
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複筒式油圧緩衝器において、リザーバ室内で
作動油の油面が乱れて泡立つのを防ぐことにより、作動
油中への気体の巻き込みを防止して、油圧緩衝器の減衰
力特性を変化のない安定したものとする。 【構成】 内筒2と外筒5の間にリザーバ室7が形成さ
れ、内筒2内に上・下油室6a,6bを画成するピスト
ン4が配置されていて、ピストン4の上下動によるピス
トンロッド3の進退に応じてリザーバ室7内に作動油が
出入する複筒式の油圧緩衝器1において、リザーバ室7
内の作動油の油面が上下動する範囲の空間部を、縦方向
の壁20aによって小さく区切る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内筒と外筒の間にリザ
ーバ室が形成されている複筒式の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】作動油が充満されている内筒の内部に、
絞りや一方向弁を設けたピストンが配置され、このピス
トンによって内筒内が上・下油室に画成されていると共
に、内筒の外側が外筒で覆われてその間に気体が封入さ
れたリザーバ室が形成され、内筒内の油室とリザーバ室
とが絞りや一方向弁を介して連通されているような構成
を有する複筒式の油圧緩衝器というものは、自動二輪車
のような車両に使用される緩衝器として従来から広く一
般的に知られているものである。
【0003】このような複筒式油圧緩衝器では、作動油
がピストンの移動により上・下油室間を移動してピスト
ンの絞りや一方向弁を通過することによって必要な減衰
力が発生されるものであるが、その際、ピストンの移動
に伴って油室内に進退するピストンロッドの容積分に相
当する作動油は、下油室の下方のボトム部を通って油室
からリザーバ室に出入するようにより処理されることと
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の複筒式油圧緩衝器においては、これを自動二輪
車のサスペンションなどに使用するような場合、油圧緩
衝器自体が動揺されることによってリザーバ室内での油
面が乱れて泡立ちやすくなると共に、他の部材との関係
から油圧緩衝器のリザーバ室の容積を大きく取れないこ
とが多く、そのため油圧緩衝器の伸縮に応じて移動する
作動油のリザーバ室内での油面の上下動が大きくなって
しまい、それによって更に油面が乱れて泡立ちやすくな
り、それら油面の泡立ちによってリザーバ室内に封入さ
れている気体が作動油中に巻き込まれてしまうこととな
る。
【0005】そして、作動油中にリザーバ室内の気体が
混入すると、油圧緩衝器が伸長する際の作動油の移動に
よってこの気体が内筒の油室内に入り込んで油室の上部
に溜まることとなり、それによって油圧緩衝器の減衰力
特性が変化して不安定となるという問題が生じる。
【0006】本発明は、上記のような従来の複筒式油圧
緩衝器の持つ不都合を解消することを目的としており、
より具体的には、リザーバ室内において作動油の油面が
乱れて泡立つのを防ぐことにより、作動油中への気体の
巻き込みを防止して、油圧緩衝器の減衰力特性を変化の
ない安定したものとすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、内筒と外筒の間にリ
ザーバ室が形成され、内筒内に上・下油室を画成するピ
ストンが配置されていて、ピストンの上下動によるピス
トンロッドの進退に応じてリザーバ室内に作動油が出入
する複筒式の油圧緩衝器において、リザーバ室内の作動
油の油面が上下動する範囲の空間部を、縦方向の壁によ
って小さく区切ることを特徴とするものである。
【0008】
【作 用】上記のような構成により、リザーバ室内で上
下動する作動油の油面は、壁によって小さく区切られた
範囲内でそれぞれ上下動することとなるため、油面の上
下動が大きく且つこれに車体の振動などによる横方向の
動きが加わった場合でも、油面が乱れて攪拌されるよう
なことがなく、油面での泡立ちは防止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の複筒式油圧緩衝器の泡立ち防
止装置の一実施例について図面に基づいて説明する。
【0010】図1は、本発明の泡立ち防止装置が適用さ
れる複筒式の油圧緩衝器の基本的な構造の概略を示すも
ので、油圧緩衝器1において、内筒2の内部にはピスト
ンロッド3の先端に設けられたピストン4が摺動自在に
収納されており、内筒2の外周には適当間隔をおいて外
筒5が設けられていて、ピストン4によって内筒2の内
部が上方の油室6aと下方の油室6bに画成されている
と共に、内筒2と外筒5とによってリザーバ室7が画成
されている。
【0011】内筒2の内部の油室6a,6bには作動油
が充満されており、内筒2と外筒5との間のリザーバ室
7には、ピストンロッド3の侵入体積変化や温度変化な
どによる内筒2内部の油量変動を補償するために、N2
のような気体が充填された空間部7aが設けられてい
る。
【0012】ピストンロッド3の先端のピストン4に
は、上油室6aと下油室6bとを連通する油路11,1
2が形成され、油路11には絞り部13が、油路12に
は圧縮行程時に開く逆止弁14と絞り部15がそれぞれ
設けられていると共に、下油室6bの下端に位置するボ
トム部8には、下油室6bとリザーバ室7とを連通する
油路16,17が形成され、油路16には伸長行程時に
開く逆止弁18が、油路17には絞り部19がそれぞれ
設けられている。
【0013】このような油圧緩衝器1では、その圧縮行
程時には、下油室6bの作動油がピストン4の油路11
および油路12を通って上油室6aに流れると共に、外
部から上油室6a内に侵入してくるピストンロッド3の
体積分の作動油が、ボトム部8の流路17を通って下油
室6bからリザーバ室7に流れ込むこととなり、絞り部
13,15および19によって減衰力が調整されること
となる。
【0014】また、その伸長行程時には、上油室6aの
作動油がピストン4の油路11を通って下油室6bに流
れると共に、上油室6a内からに外部に抜けてゆくピス
トンロッド5の体積分の作動油が、ボトム部8の流路1
6,17を通ってリザーバ室7から下油室6bに流れ込
むこととなり、絞り部13,19によって減衰力が調整
されることとなる。
【0015】上記のような複筒式油圧緩衝器1の基本的
な構造自体については、従来から広く一般的に知られて
いるものであるが、本実施例においては、そのような複
筒式油圧緩衝器1に対して、リザーバ室7内で油面9が
上下動などにより乱れて泡立つのを防止するための装置
が付設されている。
【0016】図2は、そのような本実施例の複筒式油圧
緩衝器1の上方部分の具体的な構造を示すもので、内筒
2の部分については、ピストン4に接するシリンダ2a
とその外側の中間筒2bとにより構成されていて、その
間が上油室6aの上端とリザーバ室7の下端とをボトム
部8を通して連通する油路2cとされた二重構造となっ
ていると共に、外筒5の部分については、径の小さな下
方部分5aから逆円錐状の段部5bを経てその上部5c
で径が拡大された形状となっていて、外筒5と中間筒2
bの上端に嵌め込まれたロッドガイド部21に軸受け2
2を介してピストンロッド3が摺動自在に保持されてお
り、ロッドガイド部21の上方は外筒5の上端によって
押さえられる蓋23によって覆われている。
【0017】このような油圧緩衝器1の上方部分におい
て、外筒5の径が拡大された部分5cと中間筒2bとの
間には、図3に示されているように、当該部分のリザー
バ室7を縦方向に小さく区画するための壁20aが設置
されている。
【0018】この区画壁20aは、図4に示されている
ように、合成樹脂や板金等によって形成された1枚の波
板体をその連続した各屈曲部20bが縦方向となるよう
に筒状に丸めたもので、この波板筒体20によって各区
画壁20aとなる部分が連続して一体的に形成されてお
り、ロッドガイド部21および蓋23が装着される前
に、このようなものが油圧緩衝器1の上方から外筒5と
中間筒2bの間のリザーバ室7に挿入されることによ
り、波板筒体20の各屈曲部20b間の平面部20aが
リザーバ室7を縦方向に小さく区画するそれぞれの区画
壁として設置されるものである。
【0019】なお、上記のような波板筒体20のリザー
バ室7内への固定については、波板筒体20を各屈曲部
20bが外筒5の内面および中間筒2bの外面に当接す
るような大きさとしておき、これをロッドガイド部21
が装着される前の状態のリザーバ室7内に上方から強く
押し込んで挿入することにより、波板筒体20の下端が
外筒5の逆円錐状の段部5bに突き当たった時点でその
位置決めがなされると共に、各屈曲部20bが外筒5の
内面および中間筒2bの外面に当接して、特に溶接等の
手段を施さなくともリザーバ室7内に固定されることと
なる。
【0020】上記のような本実施例によれば、リザーバ
室7内で作動油の油面9が大きく上下動し、これに車体
の振動による横揺れが加わったとしても、作動油は区画
壁20aにより整流されて油面9が乱れて泡立つような
ことがなく、作動油内に気体が巻き込まれるのが防止さ
れ、リザーバ室7内の気体が油室6a,6b内に入り込
んでその上部に溜まるようなことがなく、緩衝器の減衰
力特性が安定した状態に維持される。
【0021】また、油圧緩衝器1の外筒5が逆円錐状の
段部5bを経てその上部5cで径が拡大された形状とな
っているため、作動油の油面9が位置する箇所でのリザ
ーバ室7の容量が増大されて、作動油の出入による油面
9の上下動が若干緩和されると共に、リザーバ室7内に
区画壁21を形成する場合に、単に波板筒体20を挿入
するだけで自動的にその位置合わせと固定が行われるこ
ととなる。
【0022】以上、本発明の複筒式油圧緩衝器の泡立ち
防止装置の一実施例について説明したが、本発明は上記
のような実施例にのみ限定されるものではなく、例え
ば、複筒式の油圧緩衝器自体の構造については、リザー
バ室内で作動油の油面が上下動するような構成となって
いるようなものであれば従来のどのような構造のものに
ついても適用可能なものであり、また、リザーバ室内を
区画する壁についても、例えば、図5(A)〜(C)に
示されているような形状あるいはハニカム構造のものそ
の他、適宜選択可能なものであることは言うまでもな
い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したような本発明の複筒式油圧
緩衝器の泡立ち防止装置によれば、リザーバ室内におい
て作動油の油面が上下動したり横揺れしたりすることに
よって生じる泡立ちを防止することができ、油圧緩衝器
の減衰力特性を変化のない安定したものとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の泡立ち防止装置が適用される油圧緩衝
器自体の概略を示す説明図。
【図2】本発明の泡立ち防止装置が設置された油圧緩衝
器の一実施例を示す縦断面図。
【図3】図2のA−A線に沿った横断面図。
【図4】図2に示された油圧緩衝器内に設置されている
区画壁のみを示す斜視図。
【図5】本発明のそれぞれ他の実施例における区画壁の
一部を示す斜視図。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器 2 内筒 2a シリンダ 2b 中間筒 3 ピストンロッド 4 ピストン 5 外筒 6a 上油室 6b 下油室 7 リザーバ室 9 油面 20a 壁(区画壁)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒と外筒の間にリザーバ室が形成さ
    れ、内筒内に上・下油室を画成するピストンが配置され
    ていて、ピストンの上下動によるピストンロッドの進退
    に応じてリザーバ室内に作動油が出入する複筒式の油圧
    緩衝器において、リザーバ室内の作動油の油面が上下動
    する範囲の空間部が、縦方向の壁によって小さく区切ら
    れていることを特徴とする複筒式油圧緩衝器の泡立ち防
    止装置。
JP3300894A 1994-02-04 1994-02-04 複筒式油圧緩衝器の泡立ち防止装置 Pending JPH07217694A (ja)

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