JPH07194346A - 湯戻しクラゲの加工方法及び湯戻しクラゲ - Google Patents
湯戻しクラゲの加工方法及び湯戻しクラゲInfo
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- JPH07194346A JPH07194346A JP5353720A JP35372093A JPH07194346A JP H07194346 A JPH07194346 A JP H07194346A JP 5353720 A JP5353720 A JP 5353720A JP 35372093 A JP35372093 A JP 35372093A JP H07194346 A JPH07194346 A JP H07194346A
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Abstract
が均一であって、大量生産に適した湯戻しクラゲの加工
方法及びこの加工方法によって得られた湯戻しクラゲを
提供する。 【構成】 塩漬けされたクラゲ1を刻み、刻まれたクラ
ゲ片2をボイル機13等に温度70〜98°Cの湯に1
8〜2秒浸した後に、冷却槽15の氷水15aで急激に
冷却し、その後アジテータ16等で水洗により塩抜きし
た後、漬け込み槽18で有機酸とアルコールを溶質とす
る水溶液に漬け込む方法である。この加工方法で得られ
る湯戻しクラゲは、均一加熱により湯戻して塩抜きさ
れ、有機酸0.1〜0.005重量%、アルコール2〜
0.5重量%を含有し、ふっくらして歯応えを有してお
り直ちに食用可能なものになる。
Description
あるというクラゲ特有の肉質が均一であって、且つ大量
生産に適した湯戻しクラゲの加工方法及びこの加工方法
によって得られた湯戻しクラゲに関する。
る。この塩漬けクラゲは、クラゲの傘の部分を日に干し
た後に、食塩、ミョウバンでさらして脱水し、更に半透
明であめ色になったものを塩漬けにして加工される。こ
の塩漬けクラゲは、そのまま又は3〜5mm幅に細切り
にして流通過程にのせられる。そして、一般家庭におい
て、塩抜きを行って料理される。
なと酒百科の144頁(主婦の友社)に開示されるよう
に、2種類の料理方法がある。第1の方法は、水で洗っ
て塩抜きし、さっと湯で戻し、調味液に浸す方法であ
る。第2の方法は、50〜60°Cの湯に30分くらい
つけて戻し、湯を捨てた後に1〜2時間水につけて塩抜
きを行った後に、調味液に浸す方法である。
塩抜き作業と湯で戻す作業が必要であるため、料理に3
0分〜2時間も必要であり、料理に手間がかかり、即席
の料理には間に合わないという問題点がある。また、湯
で戻す作業は、クラゲ独特のふっくらして歯応えがある
肉質を得るうえで重要であるが、適度の肉質を得るため
には、熟練された経験則に基づき湯戻しする必要があ
り、誰でも同じものを料理できるというものではない。
このように、料理時間が長く、料理方法にも熟練を要す
るために、家庭料理としてのクラゲの普及は限られ、嗜
好食品として広く普及しているとは言えなかった。
予め施されており、家庭などで調味液に浸すだけ或いは
調味液に暫く漬け込んだ後に直ちに食用に供することが
できる湯戻しクラゲにして流通過程にのせると、嗜好食
品として一層の需要拡大が期待できることに着目した。
そして、大量加工ができ均質肉質が得られる湯戻しクラ
ゲの加工方法について誠意研究を重ねた結果、本発明に
至ったものであり、本発明の目的とするところは、クラ
ゲ独特のふっくらして歯応えがある肉質が均一であっ
て、大量生産に適した湯戻しクラゲの加工方法及びこの
加工方法によって得られた湯戻しクラゲを提供しようと
するものである。
しクラゲの加工方法は、塩漬けされたクラゲを刻み、刻
まれたクラゲ片を温度70〜98°Cの湯に18〜2秒
浸した後に、氷水で急激に冷却し、その後水洗により塩
抜きした後、有機酸とアルコールを溶質とする水溶液に
漬け込む方法である。
ては、均一加熱により湯戻して塩抜きされ、有機酸0.
1〜0.005重量%、アルコール2〜0.5重量%を
含有し、ふっくらして歯応えを有しており直ちに食用可
能なものである。
で行われる。特に、大量のクラゲを同時に湯戻しして
も、湯戻し後の肉質は良くて均一なものが求められる。
そのためには、ぬるい湯に長い時間つけて戻すより、高
温の湯に短時間つけて戻し、その状態を固定するため
に、氷水で急激に冷却するとよいという知見を得た。す
なわち、湯戻しは、クラゲを熱変成させ、戻りを良く
し、ふっくらさせるものであるが、熱湯に通すと短時間
で均一に行われる。しかし、連続工程で熱湯に通した後
のゆっくりした冷却は、クラゲの散在状態によってムラ
を生じるので、一律に氷水で急激に冷却することで均一
な肉質となる。70°C未満の熱湯であると、湯戻し時
間が18秒を越えて長くなるので、好ましくは80°C
以上の6秒以内で行うのがよい。98°を越えると沸騰
状態になり、湯戻し時間も2秒未満と短くなって、均一
な湯戻しが確保できなくなる。
て塩抜きを行う。更に有機酸に漬けるのは、PH調整に
よってクラゲの親水性を高め歩留りを向上させる。ま
た、アルコールに漬けるのは、雑菌の繁殖を抑制して保
存性を高めるためである。原材料の重量に対する製品重
量で表される歩留りを100%前後にするためには、有
機酸0.1〜0.005重量%を含有させることが必要
であり、10°Cのチルド状態の保存期間が最大で30
日に至るようにするには、アルコール2〜0.5重量%
を含有させることが必要である。そのためには、漬け込
み液に、有機酸0.2〜0.01重量%、アルコール4
〜1重量%混合したものを用い、2日程度漬け込むよう
にする。
本発明の加工方法を示す図であり、図2は本発明方法に
よるクラゲ片の変化の状態を示す図である。
ラゲ片であり、11は裁断機、12はコンベア、13は
ボイル機、14は毛取り機、15は冷却槽、16はアジ
テータ、17は水切り槽、18は漬け込み槽である。
福建省、広東省に多く取れるハイ・チェ・ピイと呼ばれ
るものが用いられる。特に身が厚く、しめが良く、色の
白いものがよい。この塩漬けクラゲ1は、裁断機11に
よって、厚み2mm×幅5mm×長さ150mmの短冊
状に裁断し、図2(a)の如きクラゲ片2とする。この
クラゲ片2はコンベア12によって、連続的にボイル機
13に運ばれる。
ベルト12a,12bを一定間隔で並走させつつ、V字
型で熱湯12cの中に導く構造を有している。熱湯12
cはスチーム導入口12dからスチーム量で温度制御さ
れ、攪拌プロペラ12eで均一温度が保たれる構造にな
っている。また、少しずつ新しい水が供給され、熱湯が
オーバーフローするようになっている。この熱湯12c
は、70〜98°Cに制御され、コンベアベルト12
a,12bに挟まれたクラゲ片は熱湯12cの中を搬送
速度に応じた18〜2秒の所定時間だけ通過して、湯戻
しされる。この湯戻しによって、クラゲ片2は熱変成
し、戻りが良くなると共に、ふっくらとなる。高温加熱
であるため、クラゲ片2の肉が厚くても、熱が通り、熱
変成は確実に行われ、均一な戻しでふっくらになる。し
かし、短時間であるため、塩分は殆どぬけていない。熱
変成されたクラゲ片2は、図2(b)に示されるよう
に、コイル状に縮れた糸こんにゃくの如き状態になる。
注がれる多数のブラシローラ14aの上を通って糸屑等
が取り除かれ、そのまま連続的に冷却槽15の中に投入
される。この冷却槽15には氷15aが混じった氷水が
張り込まれており、急激に冷却される。ボイル機13や
毛取り機14からのクラゲ片2は均一にばらけて送り出
されるものとは限らず、その散在密度は異なっている。
そのため、自然冷却のように長い時間をかけて冷却する
と、冷却差が生じ、肉質にムラを生じるが、氷水で冷却
すると、急速冷却であって、冷却差を生じる時間的余裕
がなくなり、湯戻しによる肉質が均一化される。氷水に
漬ける時間は冷えるまででよいが、図示例では、以後バ
ッチ式処理となるため、ワンバッチに相当する例えば1
00kgになるまで、漬けておき、一斉に取り出す。し
かし、少量の場合には、冷却の為に必要な時間は2分程
度もあれば充分であり、塩抜きはそれほど行われていな
い。冷却後のクラゲ片2は、図2(c)のように、図2
(b)と変わらないコイル状になっている。
れたクラゲ片2は完全な塩抜きのために、アジテータ1
6に投入される。アジテータ16の中の攪拌された水に
よって塩抜きが行われる。通常、10分程度の攪拌を、
水を毎回取り替えながら5回程度行うことで、完全に塩
抜きされる。アジテータ16は水洗いも兼ねており、水
洗い後はクラゲ特有の臭いもとれ、固さも適度になり、
ふっくらした状態になって歯切れも良くなっている。こ
の塩抜き後は、図2(d)に示されるように、水分を吸
収し、コイルの大部分が伸びた糸こんにゃく状になる。
等で水切り槽17に投入されて水切りが行われる。水切
れ後のクラゲ片は手作業等で漬け込み槽18に投入され
る。漬け込み液18aは、クラゲの組織が有機酸とアル
コール類を含有するために行われ、通常2晩程度漬け込
む。有機酸はpHを調整し、クラゲの親水性を高めるた
めのものであり、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル
酸、乳酸、酒石酸及びそれらの塩類とグリコノデルタラ
クトンを単独或いは適宜組み合わせて併用したものが用
いられ、特に酢酸は水分吸収率が高くて好ましい。この
有機酸を漬け込み液に0.2〜0.01重量%混合して
2日間漬け込むと、1/2程度の0.1〜0.005重
量%がクラゲ片2に浸透する。
性を高めるものであり、漬け込み液に4〜1重量%混合
して2日間漬け込むと、1/2程度の2〜0.5重量%
がクラゲ片に浸透する。このように、漬け込んだクラゲ
片は水切りした後、パック詰めにして出荷される。そし
て、消費者は好みの調味料を浸してそのまま食すること
ができる。この場合、パック詰めに際して調味料のミニ
ボトルを合わせて入れておくと、インスタント食品にな
る。また、消費者は好みの調味料を自ら調合し、この調
味料に暫く漬け込んでから食卓にのせることもできる。
この場合、パック詰めには、上述したクラゲだけが包装
される。さらに、上述したクラゲを適宜な調味料に漬け
込んだ状態でパック詰めして販売することもできる。
る。300gの塩漬けクラゲをナンバー1〜12にある
ように70〜98°Cの熱湯に18〜2秒浸してボイル
し、氷水で急激に冷却した後、水洗い10分×5回で塩
抜きし更に水切りを行い、酢酸0.15重量%とアルコ
ール3.7重量%を溶質とする水溶液に漬け込み、ボイ
ル後、水切り後、漬け込み後の重量を計り、歩留りを算
出した。
18〜2秒のボイルにおいて、歩留りが100%を越え
ており、製品重量の減少もなかった。また、ふっくらし
て歯応えのよい肉質はいずれも維持しており、肉質にば
らつきがなかった。また、パック詰めして10°Cのチ
ルド状態で30日保存した後も、肉質に変化はなかっ
た。ちなみに、単に水洗いして塩抜きした状態では、有
効保存期間は3〜4日であった。
と、身が厚く引き締まった塩分の抜けにくい塩漬けクラ
ゲであっても、無臭であり、ふっくらして歯応えのある
良好な肉質を有して、しかもこの肉質は均一なものが、
工業的に大量生産でき、安価で高い品質の湯戻しクラゲ
を提供することが可能になる。また、この湯戻しクラゲ
は、10°Cのチルド状態で30日程度保存可能であ
り、総菜専門店やスーパーでパック詰めにして販売可能
になる。また、この湯戻しクラゲは、中華料理店や一般
家庭で、複雑な加工を施すことなく、調味料にひたすだ
け食べられるか、或いは調味料に暫く漬け込んでから食
べるかのように即席的に食卓にだすことができ、簡単に
高級感に溢れるものを提供できる。これらの結果とし
て、家庭料理や中華料理店用前菜としてのクラゲの普及
を拡大することが可能になるという効果を奏する。
図である。
れる。この塩漬けクラゲは、クラゲの傘,足の部分を、
食塩、ミョウバンで漬け込み、除々に脱水し、更に半透
明であめ色になったものを塩漬けにして加工される。こ
の塩漬けクラゲは、そのまま又は3〜5mm幅に細切り
にして流通過程にのせられる。そして、一般家庭におい
て、塩抜きを行って料理される。
が予め施されており、家庭などで調味液に浸すだけ或い
は調味液に暫く漬け込んだ後に直ちに食用に供すること
ができる湯戻しクラゲにして流通過程にのせると、嗜好
食品として一層の需要拡大が期待できることに着目し
た。そして、大量加工ができ均質肉質が得られる湯戻し
クラゲの加工方法に着いて鋭意研究を重ねた結果、本発
明に至ったものであり、本発明の目的とするところは、
クラゲ独特のふっくらして歯応えがある肉質が均一であ
って、大量生産に適した湯戻しクラゲの加工方法及びこ
の加工方法によって得られた湯戻しクラゲを提供しよう
とするものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 塩漬けされたクラゲを刻み、刻まれたク
ラゲ片を温度70〜98°Cの湯に18〜2秒浸した後
に、氷水で急激に冷却し、その後水洗により塩抜きした
後、有機酸とアルコールを溶質とする水溶液に漬け込む
ことを特徴とする湯戻しクラゲの加工方法。 - 【請求項2】 均一加熱により湯戻して塩抜きされ、有
機酸0.1〜0.005重量%、アルコール2〜0.5
重量%を含有し、ふっくらして歯応えを有しており直ち
に食用可能な湯戻しクラゲ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5353720A JP2593839B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 湯戻しクラゲの加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5353720A JP2593839B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 湯戻しクラゲの加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07194346A true JPH07194346A (ja) | 1995-08-01 |
JP2593839B2 JP2593839B2 (ja) | 1997-03-26 |
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ID=18432768
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5353720A Expired - Fee Related JP2593839B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 湯戻しクラゲの加工方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2593839B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH05276860A (ja) * | 1992-03-30 | 1993-10-26 | Higashimuratokutarou Shoten:Kk | 冷凍クラゲの製造方法及び冷凍クラゲ |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5353720A patent/JP2593839B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016146798A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 有限会社くら研 | 小型クラゲの加工方法および該方法で得られた食材用クラゲ |
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JP2593839B2 (ja) | 1997-03-26 |
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