JPH071932Y2 - ロ−タリ−植付装置における植深さ調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案はロータリー植付装置における値深さ調節装置に関
するものである。

（従来技術） 従来フロートの両側にロータリー植付爪を設けたロータ
リー植付装置においてフロートの後端に植付深さ調節装
置を設けたもので実開昭60−55314号公報で知られてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） 以上のような植付調節装置のある従来の田植機を複数並
置して複数条のものに構成すると、各フロートの植付深
さ調整装置を個々に調節しなければならず繁雑である。
そこでフロートの両側にロータリー植付爪を設けたその
複数のフロートを１つの植付深さ調節装置で調節できる
ロータリー植付装置をうることを目的とするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 本案は以上のような目的を達成するために次のようなロ
ータリー植付装置を提供するものである。

すなわち、遊星歯車機構のあるロータリーケースを左右
のロータリー植付支持フレームで支持せしめると共に、
ロータリーケースの遊星歯車軸で駆動される植付爪ケー
スでフロートの両側に配設されかつ相互をアーム体で連
結した他の植付爪ケースを駆動できるように構成し、更
に前記植付支持フレームはフロートの後方に延設してそ
の後方において左右の植付支持フレーム間に横架した後
方フレームを設け、これに植付深さ調節リンクの支点を
設けて、そのリンクの前端をフロートの後方に取付け、
これによってロータリー支持フレームをフロートに対し
て昇降調節自在としたロータリー植付装置における植深
さ調節装置である。

（実施例） 以下、図面に示す実施例について説明する。

図示のものは植付ミッションを中心として門型状に支持
フレームとしての植付伝動ケース（１）（１′）を形成
し、植付ミッションから駆動される入力軸（２）
（２′）は植付伝動ケース（１）（１′）に対して回転
自在である。

入力軸（２）には太陽歯車（４）が遊嵌されている。入
力軸（２）の端部には中空状の２つ割りロータリーケー
ス（３）が軸架されている。ロータリーケース（３）に
は太陽歯車（４）と噛合し、かつ太陽歯車（４）と同歯
数の中間歯車（６）（６）が中間軸（７）（７）を介し
て回転自在に設けられており、遊星歯車軸（８）上には
前記中間軸（７）上の中間歯車（６）に常時噛合する太
陽歯車（４）と同歯数の遊星歯車（９）が取付けられて
いる。

これら太陽歯車（４）、中間歯車（６）、遊星歯車
（９）は回転の中心から適宜寸法偏心した歯車である。

遊星歯車軸（８）は植付伝導ケース（１）（１′）側の
植付爪ケース（13）を直接駆動できるように構成し、フ
ロート（25）両側に配置され、かつ相互をアーム体（1
0）で連結した他の植付爪ケースを駆動するようになっ
ており、アーム体（10）には植付伝導ケース（１）
（１′）側の植付爪ケース（13）に軸架した駆動軸（2
3）が嵌装されている。

次に各植付爪ケースについて説明すると、第３図におい
て植付爪ケース（13）には固定爪（14）が取付けられて
おり、押出爪（15）を押出すプッシュアーム（16）はガ
イド（17）に沿って往復動する。

プッシュアーム（16）の受金（18）には植付爪ケース
（13）内に支持されたスプリング（19）が当接してお
り、押出爪（16）を常時押出す方向に附勢している。

受金（18）は連結板（20）に連結され、その摺動ピン
（21）がカム（22）に当接している。

したがって、アーム体（10）内の駆動軸（23）のカム
（22）に対して植付爪ケース（13）が回動すると、連結
板（20）が回動してその摺動ピン（21）がカム（22）の
外形に沿って摺動し、連結板（20）がカム（22）から自
由にされると受金（18）はスプリング（19）によって押
出され、プッシュアーム（16）を介して押出爪（15）を
押出すものである。

さて、回転体としてのロータリーケース（３）がその回
転軸である入力軸（２）により自転すると、植付伝動ケ
ース（１）に対して回転不能の太陽歯車（４）に噛合す
る中間歯車（６）はロータリーケース（３）の自転に伴
ってその自転の回転角度と同じ回転角度だけ自転する。

この中間歯車（６）に遊星歯車（９）を介して駆動され
る遊星歯車軸（８）は、中間歯車（６）の自転によりロ
ータリーケース（３）の自転方向と逆方向に自転する植
付爪ケース（13）は苗載台の方向を向いた姿勢状態で入
力軸（２）を中心に旋回運動することになり、この旋回
運動中において苗載台に面する側を上から下に下降する
とき、その植付爪（14）の先端部にて苗載台上の苗マッ
トから苗を一株だけ分割したのち、その下降下限におい
て圃場面に植付し、その後において圃場面より上昇する
もので植付時に押出爪（15）が苗を押出すので苗は植付
爪（14）から離れる。

ところで第６図に示す如く太陽歯車（４）、中間歯車
（６）、遊星歯車（９）の何れもが偏心した偏心歯車に
構成されているので爪先端の運動軌跡の閉ループは一方
によりカーブし、他方はより直線に近いところの偏形の
楕円状の閉ループ曲線（ａ）となっている。

以上のような遊星歯車機構のあるロータリーケース
（３）の駆動軸（23）をアーム体（10）に嵌装し、かつ
アーム体（10）により植付爪ケース（13）を同志を連結
したものはそのロータリーケース（３）の支持フレーム
を兼ねた植付伝動ケース（１）（１′）で支持している
が、本案は植付支持フレームとしての植付伝動ケース
（１）（１′）を後方に延設してこれに後方フレーム
（24）を横架せしめ、後方ガードパイプを形成せしめて
いる。

そして、フロート（25）（25）の前方は門型状の植付伝
動ケースにおける水平部（26）に対してリンク（27）を
介して取付け、後方は後方フレーム（24）にリンク（2
8）を介して取付けていて、後方フレーム（24）には図
示しない自在接手を介して植深さ調節レバー（29）を取
付け、適宜の回動位置で植付伝動ケース（１）の金具
（30）でロックされるようになっている。

したがって、植深さ調節レバー（29）を回動するとリン
ク（28）によって植付伝動ケース（１）（１′）が昇降
し、植付爪が昇降し、植深さが調節されるのである。

本案は以上の如く１つの植付深さ調節装置で調整でき、
かつ後方フレームがガードパイプとなって、植付爪から
の危険を防止することができ、しかもこれが植深さ調節
リンクの支点をも兼ねることとなって軽量な構造のもの
がえられる。

その他、後方フレームによって門型の植付伝動ケースが
剛体となり、植付爪の植付軌跡に何等の障害も与えな
い。

（考案の効果） この技術的手段によれば、１つの１つの植付深さ調節装
置で調節できるようにしたから操作が繁雑でなく、しか
も後方フレームが後方ガードパイプとなり、これが植深
さ調節リンクの支点を兼ねることとなるので、構造が簡
易化され重量軽減に役立つ。

又、後方フレームは植付支持フレームの後方に設けられ
るので植付爪の植付軌跡に何等の障害も与えないし、植
付爪の植付軌跡が大きくとも植深さ調節装置はその支点
が後方フレームに設けられているので植付爪に災される
ことなく植深さ調節操作がし易い。

しかして本案では各植付支持フレームの後方において、
複数のフロートを後方フレームで連結しているため、フ
ロートの後方を左右間の適宜位置にもうけることができ
るとともに植付支持フレームの補強部材ともなる特徴を
有する。

又、ロータリーケースの左右配置間隔に合わせてフロー
トの位置も変更でき、各種条間に対応が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の平面図 第２図は同上の側面図 第３、４、５図は植付爪ケースの切断正面図、 切断平面図、切断側面図 第６図は植付軌跡を示す説明図である。 （１）（１′）……植付伝動ケース（門型植付支持フレ
ーム） （３）……ロータリーケース （10）……アーム体 （13）……植付爪ケース （24）……後方フレーム （25）……フロート （26）……門型植付支持フレームの水平部 （27）（28）……リンク （29）……植深さ調節レバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】遊星歯車機構のあるロータリーケースを左
   右のロータリー植付支持フレームで支持せしめると共
   に、ロータリーケースの遊星歯車軸で駆動される植付爪
   ケースでフロートの両側に配設されかつ相互をアーム体
   で連結した他の植付爪ケースを駆動できるように構成
   し、更に前記植付支持フレームはフロートの後方に延設
   してその後方において左右の植付支持フレーム間に横架
   した後方フレームを設け、これに植付深さ調節リンクの
   支点を設けて、そのリンクの前端をフロートの後方に取
   付け、これによってロータリー支持フレームをフロート
   に対して昇降調節自在としたロータリー植付装置におけ
   る植深さ調節装置。