JPH0719105B2 - 定着ロール及び定着装置 - Google Patents

定着ロール及び定着装置

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JPH0719105B2 JP1138970A JP13897089A JPH0719105B2 JP H0719105 B2 JPH0719105 B2 JP H0719105B2 JP 1138970 A JP1138970 A JP 1138970A JP 13897089 A JP13897089 A JP 13897089A JP H0719105 B2 JPH0719105 B2 JP H0719105B2
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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複数層で構成される弾性を有する定着ロール及
びこのロールを用いた定着装置に関する。特には離型剤
による膨潤を防止するための耐油層を備えた定着ロール
及びこのロールを用いた定着装置に関する。
（従来技術） 熱ロール定着装置ではシリコンオイル等の離型剤をロー
ルに塗布しトナーのオフセツトを防止することが広く行
われている。
特に複数の異なる色のトナーを混色するフルカラー画像
形成装置では定着ロールは非常に高い離型性を必要と
し、このため定着ロールに大量の離型剤を塗布してい
る。
このようなフルカラー画像形成装置の１例を次に説明す
る。原稿の色分解信号により感光体ドラム上に画像の潜
像を形成し、潜像をカラートナーにより着色してトナー
像を形成し、そしてトナー像を記録材に転写すること
を、各色について一つずつ繰返すことにより、例えばフ
ルカラーの画像を記録材上に形成するようになってお
り、記録材上に形成された未定着のトナー像は、画像形
成装置内に設置された画像定着装置によって定着されて
いる。
この画像定着装置は、第２図に示すように、定着用回転
体、通常ローラ状とされる定着ローラ１と、これに相対
する加圧ローラ２と、定着ローラ１に離型剤のシリコー
ンオイルを塗布する離型剤塗布手段３と、定着ローラ１
をクリーニングするクリーニング手段４とを備えてなっ
ている。
定着ローラ１は、基材、通常アルミ製の芯金５上にHTV
シリコーンゴム（高温加硫型シリコーンゴム）からなる
弾性層６を形成し、弾性層６上にフツ素ゴムより成る耐
油層Ｆ更にその上にRTVシリコーンゴム（室温加硫型シ
リコーンゴム）からなるオフセツト防止層７を形成して
なっており、例えば外径が40φとされている。
加圧ローラ２は、アルミ製の芯金５上にHTVシリコーン
ゴムからなる弾性層９を形成し、弾性層９上にフツ素樹
脂の樹脂層10を形成してなっており、同様に外径が例え
ば40φとされている。
定着ローラ１の芯金５および加圧ローラ２の芯金８内に
は、ハロゲンヒータ11が配設され、加圧ローラ２の温度
をこれに当接したサーミスタ12で検知して、ハロゲンヒ
ータ11をオンオフ制御し、定着ローラ１および加圧ロー
ラ２の温度を約170℃に一定に維持するようになってい
る。
離型剤塗布手段３は、容器13内に収容した粘度300CSの
シリコーンオイル14を、上下の供給ローラ15A,15Bで汲
上げて、定着ローラ１のオフセツト防止層７に塗布する
ようになっている。オフセツト防止層７へのシリコーン
オイルの塗布量は、上の供給ローラ15Aへ当接させた油
量調整ブレード16の当接角および圧力によって調整され
る。
クリーニング手段４は、定着ローラ１のオフセツト防止
層７にオフセツトしたトナーを除去する。
以上の様な定着装置によれば、未定着の複数のトナー像
Ｔを積層して担持した記録材Ｐを、図示しない搬送装置
により矢印ａの方向に搬送し、その記録材Ｐを図示しな
い駆動装置により矢印ｂの方向に回転される定着ローラ
１と加圧ローラ２とで挾持しながら通過させることによ
り、積層したトナー像Ｔを記録材Ｐ上に混色して熱定着
させフルカラー像を形成させる。
前述した通り定着ローラ１はフツ素ゴムよりなる耐油層
を有する。
この耐油層により下層のHTVシリコーンゴムにシリコー
ンオイルが侵入するのが防止され、ローラのオイル膨潤
が防止される。
又、耐油層の上層のRTVシリコーンゴムにはシリコーン
オイルが保持され高い離型性が得られる。
（発明が解決する問題点） しかし、このように耐油層としての中間層を有するロー
ラを使用した場合、定着時の熱を圧力及び加圧ローラと
のスリツプなどにより定着ローラの各層間にストレスが
生じ、弾性層と耐油層間や、耐油層とオフセツト防止層
間で剥離が生じ長期使用に耐えないという問題があっ
た。
（問題点を解決する手段） 上記問題点を解決する本発明は、ローラ基材上に第１の
弾性層、この第１の弾性層上に耐油層、この耐油層上に
表層としての第２の弾性層と、を有する定着ローラにお
いて、上記耐油層の伸びは上記第２の弾性層上記耐油層
上記第１の弾性層の順に伸びが大きいことを特徴とする
もの及びトナー像を支持する支持材を挾持搬送すること
により定着を行うローラ対と、このローラ対の少なくと
も一方に離型剤を塗布する塗布手段と、を有する定着装
置において、上記ローラ対の少なくとも一方のローラ
は、ローラ基材、このローラ基材上に設けられた第１の
弾性層、この第１の弾性層上に設けられた耐油層、この
耐油層上に設けられた表層としての第２の弾性層と、を
有し、上記第２の弾性層、上記耐油層、上記第１の弾性
層の順に伸びが大きいことを特徴とするものである。
（実施例） 以下、本発明の実施例について詳述する。
尚、同一機能を果たす部材には同一番号を附してある。
第１図は、本発明の画像定着装置の一実施例を示す概略
構成図である。
定着ローラ17に相対する加圧ローラ２と、定着ローラ17
に離型剤のシリコーンオイルを塗布する離型剤塗布手段
３と、定着ローラ17をクリーニングするクリーニング手
段４とを備えている。これら加圧ローラ２等について
は、第３図と同様なので説明を省略する。
定着ローラ17は、基材、通常アルミ製の芯金５上にメチ
ルフエニルHTVシリコーンゴムからなる弾性層18を形成
し、弾性層18上にフツ素ゴムからなる耐油層Ｆを形成
し、耐油層Ｆ上にRTVシリコーンゴムからなるオフセツ
ト防止層20を形成してなっている。
上記弾性層18には種々の材料を用いることができるが、
引張り強度、熱伝導率、弾性率および芯金５との接着性
に優れたメチルフエニルHTVシリコーンゴムが好適であ
る。好ましくは高熱伝導性のメチルフエニルHTVシリコ
ーンゴムが良い。これは、弾性層18を高熱伝導性とする
ことにより、定着ローラ17の表面に熱を速く供給して、
記録材Ｐの通紙による定着ローラ17の表面温度の低下を
防止し、記録材Ｐ上に担持された未定着トナー像Ｔを温
度的に安定して定着することができるようになるからで
ある。
特にフルカラー画像の定着においては、定着ローラ17の
表面温度がトナーの混色に大きく影響し、表面温度の変
化がカラー画像の色味の変化となって影響してくる。従
って、高熱伝導性のメチルフエニルHTVシリコーンゴム
で弾性層18を形成することは、特に好ましい。
本実施例では、弾性層18の熱伝導率は0.5×10-3cal/cm
・sec・℃とされているが、より好ましくは0.1×10-3ca
l/cm・sec・℃程度が良い。
フツ素ゴムからなる耐油層Ｆは、弾性層18上にプライマ
ーを塗布したのち形成される。耐油層Ｆの厚さは、５〜
300μｍが良い。耐油層Ｆの厚さが５μｍ未満では、フ
ツ素ゴムの塗工ムラなどにより部分的に下の弾性層18が
露出する虞れがあり、耐油層Ｆによってシリコーンオイ
ルが弾性層18に浸透するのを防止することが不完全にな
る。逆に300μｍを超えると、定着ローラ17全体の硬度
の増大を招いたり、フツ素ゴムの熱変形量が大きいこと
から、定着ローラ17を長期間停止しているときに、加圧
ローラ２とのニツプ部の変形を起こしたりする。従っ
て、耐油層Ｆの厚さは５〜300μｍ、より好ましくは８
〜100μｍの範囲が良い。
オフセツト防止層20は、耐油層Ｆ上に必要に応じてプラ
イマーを塗布したのち形成される。オフセツト防止層20
は離型剤のシリコーンオイルに対する濡れ性の良い材料
で形成することが好ましく、RTVシリコーンゴムの他
に、LTVシリコーンゴムを用いることもできる。またRTV
シリコーンゴムは、１液性でも２液性でもよいが、好ま
しくは１液性のRTVシリコーンゴムを使用することが良
い。これは、１液性のRTVシリコーンゴムは加硫前には
相手物質との接着性がある上に、最終的にオフセツト防
止層20の耐油層Ｆとの接着を強固にできるからである。
このオフセツト防止層20中には、シリカ、弁柄等の充填
剤を適宜混入しても良い。
オフセツト防止層20の形成法は、LTVシリコーンゴムやR
TVシリコーンゴム等のゴムをナイフコートやスプレーコ
ート等で塗布する方法がよい。これは、ナイフコートや
スプレーコート等で塗布する方法を用いると、塗布され
たRTVシリコーンゴムやRTVシリコーンゴム等のゴムの自
由液面によりオフセツト防止層20が容易に薄層として形
成され、オフセツト防止層20を形成する製造装置等のセ
ツテイングが容易で、定着ロール17の量産性に優れるか
らである。また、オフセツト防止層20の離型性も安定す
る。
なお、上述したように、オフセツト防止層20は耐油層Ｆ
上に必要に応じてプライマーを塗布してから形成する。
このプライマーには、従来より一般にゴム等の接着に使
用されているシランカツプリング剤等からなるプライマ
ーを用いるとよいが、シリコーンワニス系のプライマ
ー、シリコーンワニスとシリコーンゴムとの混合物又は
ブロツク共重合型のシリコーンワニスからなるプライマ
ーを用いてもよい。
ここで、定着ローラ17の各層の伸びは次のように設定し
ている。
弾性層18 250％ 耐油層Ｆ 300％ オフセツト防止層20 500％ ここで、ゴムの伸びの値についての測定方法はJIS K630
1に於ける加硫ゴム物理試験方法に於ける伸びの測定に
よる。
このようにローラの変形の大きい表層側にいくにつれ伸
びを大、即ち、オフセツト防止層20、耐油層Ｆに弾性層
18の順に伸びを大とすることで各層間境界のストレスを
大きく減少させ、定着ローラの各層間の剥離する迄の耐
久枚数寿命が大巾に向上させる事が出来た。
次に、各層の伸びの違いによる結果を示す比較例を示
す。
上記実施例では耐油層をフツ素ゴムとして説明したが、
フルオロシリコーンゴムも使用可能である。しかし、オ
イルに対するバリヤー性、各層間の接着性及びコストな
どの点に於いて、フツ素ゴムが１番好ましい。
（効果） 以上説明した通り本発明によれば耐油層境界での剥離が
生じるのを防止でき長期使用の耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施例の定着装置を示す断面図、 第２図は従来の定着装置を示す断面図である。 図において、 ２…加圧ローラ ３…離型剤塗布手段 17…定着ローラ 18…弾性層 19…樹脂層 20…オフセツト防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−48928（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−51331（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−110842（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−120536（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−137558（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−137179（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−158361（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−185776（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−291684（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−36283（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ローラ基材上に第１の弾性層、この第１の
    弾性層上に耐油層、この耐油層上に表層としての第２の
    弾性層と、を有する定着ローラにおいて 上記第２の弾性層、耐油層、第１の弾性層の順に伸びが
    大きいことを特徴とする定着ロール。
  2. 【請求項２】上記第１、第２の弾性層はシリコンゴム層
    であり、上記耐油層はフツ素ゴム層であることを特徴と
    する特許請求の範囲第１項に記載の定着ロール。
  3. 【請求項３】トナー像を支持する支持材を挾持搬送する
    ことにより定着を行うローラ対と、このローラ対の少な
    くとも一方に離型剤を塗布する塗布手段と、を有する定
    着装置において、 上記ローラ対の少なくとも一方のローラは、ローラ基
    材、このローラ基材上に設けられた第１の弾性層、この
    第１の弾性層上に設けられた耐油層、この耐油層上に設
    けられた表層としての第２の弾性層と、を有し、上記第
    ２の弾性層、上記耐油層、上記第１の弾性層の順に伸び
    が大きいことを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項４】上記ローラ対のうち少なくともトナー像と
    接する側のローラが第２の弾性層、上記耐油層、上記第
    １の弾性層の順に伸びが大きいローラであることを特徴
    とする特許請求の範囲第３項記載の定着装置。
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JPH034280A (ja) 1991-01-10

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