JPH07188553A - ポリイミド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミド系樹脂組成物

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JPH07188553A
JPH07188553A JP33200293A JP33200293A JPH07188553A JP H07188553 A JPH07188553 A JP H07188553A JP 33200293 A JP33200293 A JP 33200293A JP 33200293 A JP33200293 A JP 33200293A JP H07188553 A JPH07188553 A JP H07188553A
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JP
Japan
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group
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resin composition
polyimide resin
polyimide
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JP33200293A
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English (en)
Inventor
Atsushi Morita
淳 森田
Tomohito Koba
友人 木場
Toshiaki Takahashi
敏明 高橋
Yoshiyasu Kamiya
嘉康 神谷
Toshiyuki Kataoka
利之 片岡
Hiroyuki Furukawa
博之 古川
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定の構造を有するポリイミド樹脂99〜5
重量部に対し、ポリアリルエーテルケトン樹脂1〜95
重量部を含むことを特徴とするポリイミド系樹脂組成
物。 【効果】 本発明のポリイミド系樹脂組成物は耐熱性及
び機械特性に優れたポリイミド系樹脂組成物であり、種
々の構造部材、摺動部材に広く使用が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温及び高温時の機械特
性に優れた耐熱性良好なポリイミド系樹脂組成物であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来開発されたポリイミドには優れた特
性を示すものが多いが、優れた耐熱性を有するけれども
加工性にとぼしいとか、また加工性向上を目的として開
発された樹脂は耐熱性、耐溶剤性に劣るなど性能に一長
一短があり、さらに結晶化に伴う熱処理過程での寸法変
化が大きいなどの欠点を有している。これらの欠点を解
決すべく、本出願人は特開昭62−236858および
特開昭62−253655等に、式(9)〔化5〕で表
わされる繰り返し単位を有するポリイミド樹脂を開発し
た。
【0003】
【化5】 (式中、Xは直結、イオウ、炭素数1〜10の二価の炭
化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カル
ボニル基、チオ基、スルホニル基、エーテル基から成る
群より選ばれた少なくとも1種の基を表わし、Y1 、Y
2 、Y3 およびY 4 はそれぞれ水素、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、塩素または臭素から成る群より選ば
れた少なくとも1種の基を表わし、またR1 は炭素数4
〜9の脂肪族基、炭素数4〜10の単環式脂肪族基、単
環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接又
は架橋員より相互に連結された非縮合多環式芳香族基か
ら成る群より選ばれた少なくとも1種の4価の基を表わ
す。)このポリイミド樹脂はガラス転移温度が240℃
〜260℃であり、射出成形を自由に行えるポリイミド
の中では最高の耐熱性を有しており、高温の機械特性は
特に優れている。しかし、今日のスーパーエンジニアリ
ングプラスチックの主用途は構造部材等の高強度を必要
とする分野即ち金属部品等の代替であり、本ポリイミド
樹脂の機械特性ではまだ十分なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐疲
労性及び耐クリープ性良好なポリイミド系樹脂組成物を
得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の目的
を達成するために鋭意検討した結果、式(1)で表され
る繰り返し単位を有するポリイミド樹脂5〜99重量部
とポリアリルエーテルケトン95〜1重量部からなる樹
脂組成物100重量部を含有することにより機械特性良
好なポリイミド系樹脂組成物を得られることを見出し、
本発明を完成した。この時、特定の条件にて熱処理を施
す事により、さらに機械特性が向上することも見いだ
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、(1)
式(1)〔化6〕で表わされる繰り返し単位を有するポ
リイミド樹脂5〜99重量部とポリアリルエーテルケト
ン95〜1重量部からなる樹脂組成物100重量部を含
有するポリイミド系樹脂組成物、
【0006】
【化6】 Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳
香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接又は架橋
員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からな
る群より選ばれた4価の基を表す。)(2) 上記のポ
リイミド系樹脂組成物の成形物を、さらに150℃〜3
60℃の温度で熱処理することを特徴とする(1)項記
載のポリイミド系樹脂組成物、(3) 前記の一般式
(1)で表される繰り返し構造単位を有するポリイミド
を製造する際に一般式(2)〔化7〕
【0007】
【化7】 及び/または一般式(3)〔化8〕
【0008】
【化8】V−NH2 (3) (式中Z及びVはそれぞれ炭素数6〜15であり、単環
式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接また
は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族か
らなる群より選ばれた少なくとも1種の2価の基を表
す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物および/ま
たは芳香族モノアミンを共存化に反応させて得られるポ
リマーの分子末端を封止したポリイミド樹脂を含む
(1)項記載のポリイミド系樹脂組成物、(4) ポリ
アリルエーテルケトンが式(4)〜(8)〔化9〕で表
される繰り返し単位を有する群より選ばれた少なくとも
1種であることを特徴とする(1)項記載のポリイミド
系樹脂組成物、
【0009】
【化9】 である。
【0010】本発明に用いられるポリイミド系樹脂組成
物における式(1)で表わされる繰り返し単位を基本骨
格として有するポリイミド樹脂の原料として用いるテト
ラカルボン酸二無水物は、式(10)〔化10〕
【0011】
【化10】 (式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族
基からなる群より選ばれた4価の基を表す。)で表され
るテトラカルボン酸である。即ち、その中でも、ピロメ
リット酸二無水物が好ましい。但し、ポリイミドの特性
を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸二無水物を混
合使用しても差し支えない。混合してもちいることので
きるテトラカルボン酸二無水物としては、エチレンテト
ラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水
物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタ
ン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,3−
ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無
水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテト
ラカルボン酸二無水物、等が挙げられる。これらを単独
でまたは2種以上混合して使用することができる。
【0012】また、式(1)で表されるポリイミドを製
造するのに用いられる一方の原料であるテトラカルボン
酸二無水物の具体例としては、式(10)において、式
中のR1 が脂肪族基であるエチレンテトラカルボン酸二
無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、式中のR1
が環式脂肪族基であるものとしてはシクロペンタンテト
ラカルボン酸二無水物、式中のR1 が単環式脂肪族基で
あるものとしてはピロメリット酸二無水物、1,2,
3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、式中のR
1 が次式〔化11〕で表され、
【0013】
【化11】 同式中のX1 が−CO−基である3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,
3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
同式中のX1 が直接結合である3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,
3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、同式中の
1 が脂肪族基である2,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水
物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二
無水物、同式中のX1 が−O−基であるビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、同式中のX
1 が−SO2 −基であるビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、また、式(10)中のR1
が縮合多環式芳香族基である2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−
ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,
8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、同式中
のR1 がその他のものとして、ビス(3,4ジカルボキ
シ)(p−フェニレンジオキシ)二無水物などであり、
これらテトラカルボン酸二無水物は単独または2種以上
混合して用いられる。
【0014】また、本発明に用いられる式(1)で表さ
れるポリイミド樹脂は、このポリイミドを製造する際に
一般式(2)〔化12〕
【0015】
【化12】 及び/または一般式(3)〔化13〕
【0016】
【化13】V−NH2 (3) (式中Z及びVはそれぞれ炭素数6〜15であり、単環
式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接また
は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族か
らなる群より選ばれた少なくとも1種の2価の基を表
す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物および/ま
たは芳香族モノアミンを共存化に反応させて得られるポ
リマーの分子末端を封止したポリイミド樹脂を含む。
【0017】一般式(2)で表される芳香族ジカルボン
酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、 2,3−ベン
ゾフェノンジカルボン酸無水物、 3,4−ベンゾフェノン
ジカルボン酸無水物、 2,3−ジカルボキシフェニルフェ
ニルエーテル無水物、 3,4−ジカルボキシフェニルフェ
ニルエーテル無水物、 2,3−ビフェニルジカルボン酸無
水物、 3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、 2,3−ジ
カルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、 3,4−ジ
カルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジ
カルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、 3,4−
ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、 1,2
−ナフタレンジカルボン酸無水物、 2,3−ナフタレンジ
カルボン酸無水物、 1,8−ナフタレンジカルボン酸無水
物、 1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、 2,3−ア
ントラセンジカルボン酸無水物、1,9 −アントラセンジ
カルボン酸無水物等のジカルボン酸無水物である。これ
らは単独、もしくはに2種以上混合して用いても何等差
し支えない。
【0018】これらのジカルボン酸無水物の中で無水フ
タル酸が、得られるポリイミドの性能面及び実用面から
最も好ましい。ジカルボン酸無水物を用いる場合、その
量は、ポリイミド合成に用いるジアミン1モルあたり、
0.001〜1.0モル比である。0.001モル比未
満では、高温成形時に粘度の上昇がみられ成形加工性の
低下の原因となる。また、1.0モルを超えると機械的
特性が低下する。好ましい使用量は0.01〜0.5モ
ルの割合である。
【0019】また、一般式(3)で示される芳香族モノ
アミンとしては、例えば、アニリン、o−トルイジン、
m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジ
ン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5
−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリ
ン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブ
ロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリ
ン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、o−ア
ミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフ
ェノール、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニ
シジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フ
ェネチジン、o−アミノベンズアルデヒド、m−アミノ
ベンズアルデヒド、p−アミノベンズアルデヒド、o−
アミノベンズニトリル、m−アミノベンズニトリル、p
−アミノベンズニトリル、2−アミノビフェニル、3−
アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノ
フェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニ
ルエーテル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2
−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、
4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニ
ルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィ
ド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミ
ノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェ
ニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、
α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ
−2−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−
アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトー
ル、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナ
フトール、8−アミノ−2−ナフトール、1 アミノア
ントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアン
トラセン等が挙げられる。これら芳香族モノアミンは、
アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基
で置換されていても差し支えないし、単独もしくは2種
以上混合して用いても何等差し支えない。
【0020】芳香族モノアミンを用いる場合、その量は
前記の一般式(10)であらわされるテトラカルボン酸
二無水物1モル当たり0.001〜1.0モル比であ
る。0.001モル未満では、高温成形時に粘度の上昇
がみられ成形加工性の低下の原因となる。また、1.0
モルを超えると機械的特性が低下する。好ましい使用量
は0.01〜0.5モルの割合である。
【0021】式(1)であらわされる繰り返し単位を有
するポリイミド樹脂の対数粘度は通常0.35〜1.0
dl/g、好ましくは0.40〜0.95dl/gの範
囲のものである。この対数粘度が上記の範囲を超えて
0.35以下であると機械物性、耐久性が不十分とな
り、また1.0以上であると成形性悪化し射出成形困難
となる。この対数粘度はパラクロロフェノール/フェノ
ール(90/10重量比)の混合溶媒中、濃度0.5g
/100mlの溶媒で加熱溶解した後、35℃に冷却し
て測定される。
【0022】本発明におけるポリイミド樹脂の製造方法
は公知のいずれの方法によっても製造される。即ち、 1)有機溶剤中でポリアミド酸を合成し、溶剤を減圧蒸
留等の手法を用いて低温下に除去するか、得られたポリ
アミド酸溶液を貧溶媒に排出する方法によりポリイミド
酸を単離した後、これを加熱してイミド化を行いポリイ
ミドを得る方法。 2)1)と同様にしてポリアミド酸溶液を調整した後、
無水酢酸に代表される脱水剤を加え、また必要に応じて
触媒を加えて化学的にイミド化を行った後、公知の方法
によりポリイミドを単離し必要に応じて洗浄、乾燥を行
う方法。 3)1)と同様にしてポリアミド酸溶液を得た後、減圧
もしくは加熱処理により溶剤を除去すると同時に熱的に
イミド化を行う方法。 4)有機溶剤中に減量を装入後、加熱したポリアミド酸
の合成とイミド化反応を同時に行い、必要に応じて触媒
や共沸剤、脱水剤を共存させる方法。などが挙げられ
る。
【0023】製造に関しては、有機溶媒中で反応を行う
のが特に好ましく、用いられる有機溶剤としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N
−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
N−カプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン−ビス
(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−
メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2−メトキシ
エトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロフラン、
1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、
ピコリン、ジメチルスルオキシド、ジメチルスルホン、
テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェ
ノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾ
ール、クレゾール酸、o−クロロフェノール、m−クロ
ロフェノール、p−クロロフェノール、アニソール等が
挙げられる。またこれらの有機溶剤は単独でも、また2
種以上混合して用いても差し支えない。
【0024】本発明の方法において、有機溶剤中にジア
ミン類、テトラカルボン酸二無水物類、及びジカルボン
酸無水物あるいは芳香族モノアミンを添加、反応させる
方法としては、 (イ)テトラカルボン酸二無水物と、ジアミンを反応さ
せた後にジカルボン酸無水物あるいは芳香族モノアミン
を添加して反応を続ける方法。 (ロ)ジアミンにジカルボン酸無水物を加えて反応させ
た後テトラカルボン酸二無水物を添加して反応させた後
ジアミンを添加して反応を続ける方法。 (ハ)テトラカルボン酸二無水物、ジアミン及びジカル
ボン酸無水物あるいは芳香族モノアミンを同時に添加し
て反応をさせる方法。 など、いずれの方法を用いても全く問題ない。
【0025】反応温度は通常300℃以下であり、反応
圧力はとくに限定されず常圧で十分実施できる。また反
応時間は、ジアミンの種類、テトラカルボン酸二無水物
の種類、溶剤の種類、触媒の有無、反応温度により異な
るが、通常4〜24時間で十分である。
【0026】本発明に用いられる組成物は、式(1)で
表わされる繰り返し単位を有するポリイミド樹脂5〜9
9重量部とポリアリルエーテルケトン95〜1重量部か
らなる樹脂組成物100重量部を含有するポリイミド系
樹脂組成物である。好ましくは、式(1)で表わされる
繰り返し単位を有するポリイミド樹脂20〜95重量部
とポリアリルエーテルケトン80〜5重量部からなる樹
脂組成物100重量部を含有するポリイミド系樹脂組成
物である。さらに好ましくは、式(1)で表わされる繰
り返し単位を有するポリイミド樹脂30〜95重量部と
ポリアリルエーテルケトン70〜5重量部からなる樹脂
組成物100重量部を含有するポリイミド系樹脂組成物
である。
【0027】ポリアリルエーテルケトンの添加量が、9
5重量部を越えるとポリイミドの耐熱性が低下し好まし
くない。ポリアリルエーテルケトンの添加量が、1重量
部を下回ると機械特性改良効果が低下し好ましくない。
【0028】また、本樹脂組成物は、特定の温度下で熱
処理する事により、その機械的特性特に耐久特性は著し
く向上する。熱処理温度としては150℃〜360℃に
て熱処理すること、好ましくは、160〜330℃、さ
らに好ましくは160℃〜320℃にて熱処理する事が
好ましい。処理時間は各温度に応じて必要最小時間が有
るが、基本的には4時間程度行えばよい。
【0029】本樹脂組成物には、必要に応じて、ガラス
繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウム繊維、金属繊
維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アスベスト、ロック
ウール、炭素繊維等の繊維、炭酸カルシウム、マイカ、
ガラスビーズ、グラファイト、二硫化モリブデン、クレ
ー、シリカ、アルミナ、タルク、ケイソウ土、水和アル
ミナ、シラスバルーン等の充填剤、滑剤、離型剤、安定
剤、着色剤、結晶核剤の他、他の非晶性樹脂(例えば、
ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリスル
ホン、ポリカーボネートなど)、他の結晶性樹脂(例え
ば、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルニトリ
ル、ナイロンなど)、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド樹脂等)を併
用してもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。 実施例1 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンとピロ
メリット酸二無水物を原料として得られた対数粘度0.
70dl/gのポリイミド(末端封止剤として無水フタ
ル酸を用いた)80重量部とICI社製PEEK450
P20重量部をミキサーを用いてドライブレンドし、そ
の後二軸押出機を用いて370〜400℃で押出して造
粒し、得られたペレットを射出成形機(シリンダー温度
370〜410℃、射出圧力900kg/cm2 、金型
温度160℃)に供給し、後述する各試験法に定められ
た試験片を成形した。なお、各試験方法は次の通りであ
る。 1)曲げ試験 ASTMD−790に準じて行なった。 2)熱変形温度(HDT) ASTMD−648に準じて行った。 結果を表1に示す。
【0031】実施例2〜4 表1の実施例2〜4に示す組成物を用いる以外は、実施
例1と同様な方法によって行った。結果を表1に示す。
【0032】実施例5 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンとピロ
メリット酸二無水物を原料として得られた対数粘度0.
70dl/gのポリイミド(末端封止剤としてアニリン
を用いた)80重量部とICI社製PEEK450P2
0重量部をミキサーを用いてドライブレンドし、その後
二軸押出機を用いて370〜400℃で押出して造粒
し、得られたペレットを射出成形機(シリンダー温度3
70〜410℃、射出圧力900kg/cm2 、金型温
度160℃)に供給し、後述する各試験法に定められた
試験片を成形した。なお、各試験方法は実施例1と同様
な方法によって行った。結果を表1に示す。
【0033】実施例6 ポリアリルエーテルケトンとして、BASF社製PEK
EKK2000を用いる以外は、実施例1と同様な方法
によって行った。
【0034】実施例7 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンとピロ
メリット酸二無水物を原料として得られた対数粘度0.
70dl/gのポリイミド(末端封止剤として無水フタ
ル酸を用いた)80重量部とICI社製PEEK450
P20重量部をミキサーを用いてドライブレンドし、そ
の後二軸押出機を用いて、そのパウダーと炭素繊維を3
70〜420℃で押出(炭素繊維はサイドフィーダーよ
り供給)して造粒し、得られたペレットを射出成形機
(シリンダー温度370〜420℃、射出圧力2300
kg/cm2 、金型温度160℃)に供給し、後述する
各試験法に定められた試験片を成形した。なお、各試験
方法は実施例1と同様の方法を用いて行った。
【0035】実施例8 ポリアリルエーテルケトンとして、BASF社製PEK
EKK2000を用いる以外は、実施例7と同様な方法
によって行った。
【0036】実施例9 ポリアリルエーテルケトンとして、ICI社製のPEK
220を用いる以外は、実施例1と同様な方法によって
行った。結果を表1に示す。
【0037】比較例1 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンとピロ
メリット酸二無水物を原料として得られた対数粘度0.
70dl/gのポリイミド(末端封止剤として無水フタ
ル酸を用いた)を二軸押出機を用いて、押出して造粒
し、得られたペレットを射出成形機(シリンダー温度3
70〜400℃、射出圧力800kg/cm2 、金型温
度160℃)に供給し、後述する各試験法に定められた
試験片を成形した。なお、各試験方法は実施例1と同様
の方法を用いて行った。
【0038】比較例2 ICI社製PEEK450Gペレットを射出成形機(シ
リンダー温度360〜380℃、射出圧力800kg/
cm2 、金型温度170℃)に供給し、後述する各試験
法に定められた試験片を成形した。なお、各試験方法は
実施例1と同様の方法を用いて行った。表2の比較例1
〜7に示す組成物を用いる以外は、実施例1と同様な方
法によって行った。結果を表2に示す。
【0039】比較例3 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンとピロ
メリット酸二無水物を原料として得られた対数粘度0.
70dl/gのポリイミド(末端封止剤として無水フタ
ル酸を用いた)80重量部を二軸押出機を用いて、その
パウダーと炭素繊維を370〜420℃で押出(炭素繊
維はサイドフィーダーより供給)して造粒し、得られた
ペレットを射出成形機(シリンダー温度370〜420
℃、射出圧力2300kg/cm2 、金型温度160
℃)に供給し、後述する各試験法に定められた試験片を
成形した。なお、各試験方法は実施例1と同様の方法を
用いて行った。
【0040】比較例4 ICI社製PEEK450Pパウダーを二軸押出機を用
いて、そのパウダーと炭素繊維を370〜420℃で押
出(炭素繊維はサイドフィーダーより供給)して造粒
し、得られたペレットを射出成形機(シリンダー温度3
60〜410℃、射出圧力2300kg/cm2 、金型
温度170℃)に供給し、後述する各試験法に定められ
た試験片を成形した。なお、各試験方法は実施例1と同
様の方法を用いて行った。
【0041】実施例10 実施例7で得られた成形物を220℃×4時間にて熱処
理を行い、実施例1と同様な評価方法によって行った。
結果を表3に示す。
【0042】実施例11 実施例8で得られた成形物を220℃×4時間にて熱処
理を行い、実施例1と同様な評価方法によって行った。
結果を表3に示す。
【0043】実施例12 実施例9で得られた成形物を220℃×4時間にて熱処
理を行い、実施例1と同様な評価方法によって行った。
結果を表3に示す。
【0044】比較例5 比較例3で得られた成形物を220℃×4時間にて熱処
理を行い、実施例1と同様な評価方法によって行った。
結果を表3に示す。
【0045】比較例6 比較例4で得られた成形物を220℃×4時間にて熱処
理を行い、実施例1と同様な評価方法によって行った。
結果を表3に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】以上のことから明らかなようにこの発明
のポリイミド系樹脂組成物は、機械特性、耐熱性に優れ
ており、これらの特性を必要とする部品、即ち、歯車、
軸受け、カム、プッシング、プーリー、スリーブ等の機
械部品、インペラー、マニホールド、バルブリフター、
ピストンスカート、オイルパン、フロントカバー等の自
動車部品、チェーン、摺動部材等に広く使用が可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 嘉康 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 片岡 利之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 古川 博之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)〔化1〕で表わされる繰り返し
    単位を有するポリイミド樹脂5〜99重量部とポリアリ
    ルエーテルケトン95〜1重量部からなる樹脂組成物1
    00重量部を含有するポリイミド系樹脂組成物。 【化1】 Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳
    香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接又は架橋
    員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からな
    る群より選ばれた4価の基を表す。)
  2. 【請求項2】 上記のポリイミド系樹脂組成物の成形物
    を、さらに150℃〜360℃の温度で熱処理すること
    を特徴とする請求項1記載のポリイミド系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記の一般式(1)で表される繰り返し
    構造単位を有するポリイミドを製造する際に一般式
    (2)〔化2〕 【化2】 及び/または一般式(3)〔化3〕 【化3】V−NH2 (3) (式中Z及びVはそれぞれ炭素数6〜15であり、単環
    式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接また
    は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族か
    らなる群より選ばれた少なくとも1種の2価の基を表
    す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物および/ま
    たは芳香族モノアミンを共存化に反応させて得られるポ
    リマーの分子末端を封止したポリイミド樹脂を含む請求
    項1記載のポリイミド系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアリルエーテルケトンが式(4)〜
    (8)〔化4〕で表される繰り返し単位を有する群より
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするポリイ
    ミド系樹脂組成物。 【化4】
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